JP3085201U - 錠と鍵の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 錠をこじ開けられるのを防ぐことができる
上、錠前の構造上、数億もの異なった変化を持たせるこ
とができ、安全性を高めることができる錠と鍵の構造を
提供すること。 【解決手段】本考案の錠の構造は、錠のセンター部分
の、錠片及びへだての穴に、突起及び角の出っ張りがあ
り、それに対応して、鍵のブレード部分にも、溝及び角
の切り込みがある。したがって、錠片、へだての穴と鍵
のブレード部分の組み合わせにより、錠前の構造上、数
億もの異なった変化を持たせることが可能である。した
がって、容易に開けられることがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、錠と鍵の構造に関わる。本考案の錠と鍵は、錠のセンター部分と、 そのカバーの部分に改良を加え、同時に錠のセンター部分に対応する鍵のブレー ド部分にも改良を加えている。したがって、錠をこじ開けられるのを防ぐことが できる上、錠前の構造上、数億もの異なった変化を持たせることができ、安全性 を高めることができた。

【０００２】

【従来の技術】

従来の錠の構造は、図１に示すように、上のセンター部分のカバー１１、その カバーの収納槽１１１に入り込む錠のセンター部分１２、錠のセンター部分のカ バーとセンター部分の間のかんぬき１３、錠のセンター部分をセンター部分のカ バー内に固定するスプリング１４、センター部分後部の方形のほぞ１２１に対応 する定位片１５及びストッパー１６、ボルト部分１２２にはめ込まれて、定位片 とストッパーを固定する、ワッシャー１７及びナット１８からなる。また、セン ター部分の内側の槽１２２には、交互に重なる多くの錠片１９及びへだて２０が ある。鍵のブレード部分２１が、錠片１９及びへだて２０の穴１９１、２０１の 穴に挿入されることにより、錠を開けたり、締めたりすることができる。その組 み立て後の立体構造図は図２に示した通りである。図３はその断面図である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の錠の構造には以下のような欠点がある。 （１） 錠のセンター部分のカバー１１前部からセンター部分１２（矢印で示し た）をたたくと、簡単にスプリング１４がはずれ、容易に錠のセンター部分１２ を錠のセンター部分のカバーから離脱させて分解することが可能である。 （２） 錠のセンター部分を回転させる時、定位片１５も同時に回転する。定位 片１５は錠のセンター部分のカバー後部にあるストッパー１１３にあたると、回 転が止まる。しかし、ストッパー１１３は長時間、繰り返しあたることで、亀裂 を生じることがある。 （３） 錠片１９は錠のセンター部分の、カバーの開口部に近いため、容易に錠 片１９をこじ開けることができる。 （４） 錠片とへだての穴１９１、２０１は、半円形をしており、形状が簡単で 変化に乏しいため、容易に錠を開けられてしまう。

【０００４】 本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、錠をこじ開 けられるのを防ぐことができる上、錠前の構造上、数億もの異なった変化を持た せることができ、安全性を高めることができる錠と鍵の構造を提供することであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の錠は、そのセンター部分のカバーの、収納槽の前部に、固定するため の、くぼみ部分及び直径を大きくしたはめ込み部分がある。収納槽後部には止め るための突起リングがある。錠のセンター部分前部には、突起があって、くぼみ 部分の内側に入るようになっている。また、錠のセンター部分前部はストッパー リングによってセンター部分のカバーのはめ込み部分にはめ込むようになってい る。そして、錠のセンター部分は、センター部分のカバーの収納槽に密封され、 センター部分のカバーの前部にあるカバーに被われて、ストッパーを中に隠す。 錠のセンター部分の、錠片及びへだての穴には、突起及び角の出っ張りがあり 、それに対応して、鍵のブレード部分にも、溝及び角の切り込みがある。したが って、錠片、へだての穴と鍵のブレード部分の組み合わせにより、錠前の構造上 、数億もの異なった変化を持たせることが可能である。また、錠のセンター部分 の、収納槽の底部には、突起のある底片を取り付けることも可能である。鍵のブ レード部分の底面にくぼみを設け、出っ張りとへこみが対応することで、錠前の 条件を満たすことができる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図４は、本考案の一実施の形態に係る錠と鍵の構造の立体分解図である。図５ は、それを組み立てた後の断面図である。図に示したのは、錠のセンター部分の カバー３０、錠のセンター部分４０、錠のセンター部分のカバーと錠のセンター 部分の間にはかんぬき９０があって、両者を固定している。かんぬき９０は、収 納槽４４内の多くの交互に重なった錠片８１及びへだて８２に対応している。そ のうち、センター部分のカバー３０内の中が空洞の収納槽３１の前部には、固定 するためのくぼみ部分３２及び直径を拡大したはめ込み部分３３がある。収納槽 ３１後部には、ストッパー用の突起リング３４がある。錠のセンター部分４０は 、錠のセンター部分のカバー前部から収納槽３１内に挿入されて、突起リング３ ４によって止まるようになっている。錠のセンター部分４０前部には、ストッパ ー４１があり、くぼみ部分３２の中にはめ込まれている。また、錠のセンター部 分４０前部には、ストッパーリング５０があって、このストッパーリング５０に はリングの溝５１がある。リングの溝５１と錠のセンター部分のリング３５が合 わさると、スプリング６０がはめられ、ストッパーリング５０をはめ込み部分３ ３内に固定し、錠のセンター部分４０をセンター部分のカバーの収納槽３１内に 密閉して、離脱することがない。また、安全と美観の面から、センター部分のカ バー３０の前部は、カバー７０で被われていて、ストッパーリング５０を外から 見えないようにしている。

【０００７】 図６を参照いただきたい。本考案の錠は、ドア板１００の穴の中に、固定され ている。錠のセンター部分４０の収納槽内には、多くの交互に重ねる錠片８１及 びへだて８２がある。錠のセンター部分４０は、錠のセンター部分のカバー３０ 前部から収納槽４１にはめ込まれた後、突起リング３４に阻まれて、離脱するこ とがない。また、ストッパーリング５０も後部に設置された突起リング５２があ ることではめ込み部分３３に押しつけられ、ストッパーリング５０を空回りさせ る。このほか、ストッパーリングは、しっかりと固定されて、錠のセンター部分 のカバー３０からけっして離脱することがない。錠片８１及びへだて８２の距離 は、センター部分のカバー３０の開口部から適当な間隔を保っているので、簡単 にのぞかれたり、こじ開けられたりすることがない。また、道具を使ってたたか れても、硬い材質のストッパーリング５０と空回りに阻まれ、さらに、錠のセン ター部分４０後部の突起リング３４にも邪魔されて、錠のセンター部分４０は錠 のセンター部分のカバー３０から、離脱することなく、安全に使用できる。そし て、金属のカバー７０が錠のセンター部分のカバー３０を密閉することにより、 錠のセンター部分のカバー３０とストッパーリング５０の間の隙間が外に見える ことがなく、階間からも美しいという特徴を持つ。

【０００８】 図７および図８を参照いただきたい。鍵８３のブレード部分８３１が錠片８１ 及びへだて８２の穴に挿入されると、錠片の出っ張り８１１も動き、錠のセンタ ー部分４０の開いた部分４５の下部を上に移動する。出っ張り８１１が開いた部 分４５の止まる位置まで来ると、錠のセンター部分４０を動かし始める。そして 、図９に示したように、ストッパー４１を、くぼみ部分３２の右の止まる位置に 来るまで、くぼみ部分３２の右側に移動させる。逆に、元に戻る時は、錠片８１ の出っ張り８１１が、まず右から左に移動し、開いた部分４５の左の止まる位置 に来ると、錠のセンター部分４０のストッパー４１がくぼみ部分３２の方へ、左 に移動する。くぼみ部分３２の角度は、９０〜１８０度である。したがって、ス トッパー４１とくぼみ部分３２の関係は、錠のセンター部分４０が精確に回転す る角度である。

【０００９】 図９に示したのは、４種類の異なった錠片および鍵のブレード部分の組み合わ せである。錠片の穴８１２の形状は４種類あって、左から右に、それぞれ、矩形 ・矩形で対角に角の切り込み８１３があるもの・矩形で両側に出っ張り８１４が あるもの・矩形で角の切り込み８１３及び出っ張り８１４があるものとなってい る。前述の、出っ張り８１４は斜めの位置でも対称の位置でもよい（図１０を参 照いただきたい）。形状は矩形（図９を参照いただきたい）あるいは円形の弧・・ （図１０を参照いただきたい）あるいはその他の形状（図１１を参照いただきた い）でもよい。また、穴８１２に対応する鍵のブレード部分８３１の断面の形状 は、４種類あって、左から右に、それぞれ、矩形・矩形で斜めの位置に角の切り 込み８３２のあるもの・矩形で両側に溝８３３のあるもの・矩形で角の切り込み ８３２及び溝８３３のあるものとなっている。しかしながら、第１の矩形の鍵８ ３１は、第１の穴８１２だけに、第２の鍵は、第１と第２の２種類の穴に、第３ の鍵は第１から第３までのいずれの穴にも、第４の鍵は第１から第４のいずれの 穴にも適用するようになっている。よって、錠前の構造上、無限に変化させるこ とが可能である。なぜなら、錠片８１は多数あり、それに加えて、ブレード部分 ８３１もまた異なったカット部分８３４によって変化させることができるからで ある。したがって、錠前の構造は、数億の変化が可能で、正確な鍵を使わなけれ ば、絶対に錠を開けることができないようになっているので、不正な目的のため に、鍵を開けることは不可能である。

【００１０】 図１２を参照いただきたい。錠のセンター部分４０の収納槽４４の底部には、 底片８４あるいは錠片が取り付けられている。底片８４の出っ張り８４１（ある いは（へこみ）がある。また、ブレード部分８３１の底面には、くぼみ８３５・・ （あるいは出っ張り）がある。この出っ張りとへこみの組み合わさらないと、絶 対に錠が開かないようになっている。

【００１１】

【考案の効果】

本考案の錠の構造は、以下のような特徴がある。 （１） 錠のセンター部分のカバー前部からたたいても、ストッパーリングに阻 まれ、さらに、錠のセンター部分が突起リングによって守られるため、錠のセン ター部分は、錠のセンター部分のカバーから離脱することがなく、破壊されるこ とがない。 （２） 収納槽前部にあるストッパーリングは、空回りする作用があるため、錠 のセンター部分をこじ開けられても、ストッパーリングが空回りするため、簡単 に開けることができない。さらに、錠片がセンター部分のカバーの、開口部から やや遠いので、簡単には開けられない。 （３） 錠のセンター部分とストッパーは一体なので、従来の錠のように錠のセ ンター部分が、定位片で固定して回転するという必要がない。また、錠のセンタ ー部分は、硬度の高いphosphor bronzeでできているので、長時間あたっても亀 裂を生じることがない。 （４） カバーが、錠のセンター部分のカバー前部を密閉しているので、錠のセ ンター部分のカバーとストッパーの間の隙間をかくしていて、外観が美しい。 （５） 錠片が多数であるため、１個あるいは数個の穴の形状に変化を持たせる ことで、錠前の構造上、数億個の変化をつけることが可能である。また、底片を プラスすることで、錠を開ける際の困難度が高くなり、簡単に開けられることが なく、防犯の目的を果たす。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の、錠のセンター部分の立体分解図であ
る。

【図２】従来の、錠のセンター部分の立体組み立て図で
ある。

【図３】従来の、錠のセンター部分の断面図である。

【図４】本考案の、錠のセンター部分の立体分解図であ
る。

【図５】本考案の、錠のセンター部分の断面図である。

【図６】本考案の、錠のセンター部分とパーツをドア板
の上に固定した様子を示した図である。

【図７】本考案の、錠のセンター部分を断面図で表わし
た実施図である。

【図８】本考案の、錠のセンター部分を断面図で表わし
た実施図である。

【図９】本考案の、４種の異なった錠片及び鍵のブレー
ド部分の組み合わせを表わした図である。

【図１０】本考案の、別の錠片の見取り図である。

【図１１】本考案の、別の錠片の見取り図である。

【図１２】本考案の、錠のセンター部分の収納槽内に底
片を取り付けた後の、鍵のブレード部との組み合わせ図
である。

【符号の説明】

３０ 錠のセンター部分のカバー ３１ 収納槽 ３２ くぼみ部分 ３３ はめ込み部分 ３４ 突起リング ３５ リング ４０ 錠のセンター部分 ４１ ストッパー ４２ 方形のほぞ ４３ ボルト部分 ４４ 収納槽 ４５ 開いた部分 ５０ ストッパーリング ５１ リングの溝 ５２ 突起リング ６０ スプリング ７０ カバー ８１ 錠片 ８２ へだて ８３ 鍵 ８４ 底片 ９０ かんぬき ９１ ナット ９２ ストッパー ９３ ワッシャー ９４ ナット １００ ドア板 ８１１ 出っ張り ８３１ ブレード部分 ８３２ 角の切り込み ８３３ 溝 ８３４ カット部分 ８３５ くぼみ ８４１ 出っ張り

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 錠のセンター部分のカバーと錠のセンタ
   ー部分からなり、 錠のセンター部分の内側には多くの交互に重なった錠片
   及びへだてがあり、鍵のブレード部分が錠片とへだての
   穴に挿入されて、 錠の、センター部分のカバーの収納槽前部には、定位用
   のくぼみ部分及び直径を大きくしたはめ込み部分があ
   り、収納槽後部にはストッパー用の突起リングがあっ
   て、錠のセンター部分は錠のセンター部分のカバー前部
   から収納槽内に挿入され、後部の突起リングによって固
   定され、錠のセンター部分前部のストッパーは、錠の、
   センター部分のカバーのくぼみ部分内にはまり込み、収
   納槽前部には突起リングがあることにより、錠のセンタ
   ー部分を錠のセンター部分のカバーの収納槽内に密閉し
   て、離脱することがないという特徴を持つ、錠と鍵の構
   造。
2. 【請求項２】 錠のセンター部分のカバーと錠のセンタ
   ー部分からなり、 錠のセンター部分の内側には多くの交互に重なった錠片
   及びへだてがあり、鍵のブレード部分が錠片とへだての
   穴に挿入されて、 錠片の穴には、出っ張り、角の切り込みがあり、それに
   対応して、鍵のブレード部分の縁も溝及び角の切り込み
   があって、錠片の穴とブレード部分が組み合わさって、
   錠前の構造上、何億もの変化が可能であるという特徴を
   持つ、錠と鍵の構造。
3. 【請求項３】 錠のセンター部分のカバーと錠のセンタ
   ー部分からなり、 錠のセンター部分の内側には多くの交互に重なった錠片
   及びへだてがあり、かぎのブレード部分が錠片とへだて
   の穴に挿入されて、 錠の、センター部分の収納槽の底部に、出っ張りを持つ
   底片が取り付けられて、鍵のブレード部分の底面にもく
   ぼみがあって、この出っ張りとくぼみが合わないと絶対
   に錠が開かないという特徴を持つ、錠と鍵の構造。