JP3085005B2 - フィレット素材面の自己交差防止方法 - Google Patents

フィレット素材面の自己交差防止方法

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JP3085005B2
JP3085005B2 JP05046707A JP4670793A JP3085005B2 JP 3085005 B2 JP3085005 B2 JP 3085005B2 JP 05046707 A JP05046707 A JP 05046707A JP 4670793 A JP4670793 A JP 4670793A JP 3085005 B2 JP3085005 B2 JP 3085005B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンピューター支援
設計(CAD)装置で、先に作成した形状中の角部への
フィレット面の埋め込みに用いるフィレット素材面を作
成する際の、その素材面の自己交差の発生を防止する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CAD装置で、先に作成した形状中の角
部に丸め処理を施すためにフィレット面を埋め込む際に
は、一般に、先ずその先に作成した形状中の角部に接し
つつ延在するとともにその角部より若干長く延在する樋
状のフィレット素材面(以下、単に「素材面」という)
を作成し、その素材面の端部を上記角部の端縁に合わせ
て切断することにてフィレット面を作成し、その作成し
たフィレット面を上記先に作成した形状中の角部に埋め
込むという方法が採られる。
【0003】ところで、上記素材面を作成する方法とし
ては、例えば断面切断法が知られており、この断面切断
法では、角部を形成する二面を接続して、その角部に沿
って延在している稜線を案内曲線とし、その案内曲線上
に間隔をおいて設けた複数の点の各々につき、その点を
通って上記案内曲線に直行する法平面を切断面として設
けて、それらの切断面で上記角部を切断することによ
り、それらの切断面内でそれぞれ角部に接する接円弧を
求め、それらの接円弧の列を自由曲面で接続して素材面
を作成するが、この断面接続法で素材面を作成する場合
には、上記案内曲線が内方へ折れ曲がっていたり素材面
の丸め半径よりも小さい半径で内方へ曲がっていたりす
ると、その案内曲線が折れ曲がったり小さい半径で曲が
ったりした部分で接円弧同士が交差してしまい、いわゆ
る素材面の自己交差を生ずる。
【0004】かかる自己交差の発生を防止する方法とし
ては従来、例えば1986年8月に日本ユニバック社が発行
したユニバックテクノロジーレビュー第11号中の論文
「複数の曲面を接続するフィレット曲面創成法」中に記
載された方法が知られており、この方法では、先ず、上
記接円弧の列を構成する各接円弧について、その接円弧
とその直前と直後の接円弧との間で、それら隣合う接円
弧のうちの一方が他方の接円弧を求める切断面と交差す
るか否かを検査して、その交差があった箇所を接円弧の
交差箇所と判断する、という方法で接円弧の交差が生ず
る範囲を調べ、次いで、その交差が生ずる範囲の直前と
直後の、交差が生じない接円弧の端点同士を結ぶように
適当な補助曲線を作成するとともに、その交差が生ずる
範囲の直前の接円弧を求めた切断面と直後の接円弧を求
めた切断面との交線を軸として、それらの切断面間に、
等角度づつ回転した複数の補助切断面を作成し、次い
で、先に作成した形状中の角部を形成している面上の、
上記各補助切断面と補助曲線との交点から最も近い点を
接点として、それぞれ修正円弧を作成し、その後に、上
記交差が生ずる範囲の直前直後の接円弧とそれらの修正
円弧を自由曲面で接続して、素材面を作成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自己交差防止方法では、隣合う接円弧のうちの何れ
か一方が他方の接円弧を求める切断面と交差するか否か
を検査して交差の有無を判断しているため、接円弧同士
は交差しない場合でも誤って交差箇所と判断する場合が
あり、また、隣合う接円弧間のみで交差の有無を判断し
ているため、さらに前方や後方の隣合わない接円弧との
間での交差は発見できず、加えて、等角度づつ回転した
補助切断面を用い、しかもそれらの補助切断面上でなく
それと補助曲線との交点から最も近い、角部を形成して
いる面上の点を接点として修正円弧を作成しているた
め、それらの修正円弧の間隔が適当でない場合に素材面
の形状が不自然になることがある、といった問題があっ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を
有利に解決した自己交差防止方法を提供することを目的
とするものであり、この発明のフィレット素材面の自己
交差防止方法では、CAD装置で、先に作成した形状中
の角部に接しつつ延在する樋状のフィレット素材面を作
成するに際し、先ず前記CAD装置中の接円弧作成手段
により、前記角部に沿って延在する稜線上の複数位置で
それぞれ、その稜線と直交する平面として切断面を作成
して、それらの切断面と前記角部との交線に接する接円
弧をそれらの切断面内でそれぞれ作成し、次いで前記C
AD装置中の交差範囲確定手段により、前記複数の接円
弧について端から順次に、対象とする接円弧とその中心
点とが形成する扇形と、その直前に位置する接円弧とそ
の中心点とが形成する扇形とが互いに交差するか否かを
検査し、前記検査で交差箇所を発見した場合には、その
交差箇所の二つの接円弧のうちの前記直前に位置する接
円弧とその中心点とが形成する扇形と、前記対象とする
接円弧のさらに後方に位置する接円弧とその中心点とが
形成する扇形とが交差するか否かを、前記対象とする接
円弧の直後の接円弧から順次後方へ向けて交差がなくな
るまで検査するとともに、前記対象とする接円弧とその
中心点とが形成する扇形と、前記直前に位置する接円弧
のさらに前方に位置する接円弧とその中心点とが形成す
る扇形とが交差するか否かを、前記直前に位置する接円
弧の直前の接円弧から順次前方へ向けて交差がなくなる
まで検査して、交差箇所の存在する範囲を確定する。
【0007】そしてこの発明の方法では、次いで前記C
AD装置中の補助切断面作成手段により、前記確定した
交差箇所の存在する範囲の直前と直後の交差しない接円
弧の両端点同士および中心点同士をそれぞれ自由曲線で
滑らかに結んで三本の補助曲線を作成するとともに、前
記確定した交差箇所の存在する範囲の直前の接円弧を求
めた切断面と直後の接円弧を求めた切断面との交線と前
記角部に沿って延在する稜線上に等間隔に設けた複数の
点とをそれぞれ通る複数の平面として補助切断面を作成
し、次いで前記CAD装置中の修正接触弧作成手段によ
り、前記各補助切断面についてその補助切断面と前記中
心点同士を結ぶ補助曲線との交点から、その補助切断面
と前記端点同士を結ぶ二本の補助曲線との交点をそれぞ
れ通って延在する直線を作成して、それらの直線が前記
角部を形成している面と交差する点をそれぞれ接点と
し、それらの補助切断面と前記角部との交線に前記接点
で滑らかに接する自由曲線として修正接触弧をそれらの
補助切断面内でそれぞれ作成し、その後に前記CAD装
置中の交差範囲フィレット素材面作成手段により、前記
確定した交差箇所の存在する範囲の直前と直後の交差し
ない接円弧とそれらの修正接触弧とを自由曲面で滑らか
に接続してその確定した交差箇所の存在する範囲のフィ
レット素材面を作成する。
【0008】
【作用】かかるこの発明の方法によれば、CAD装置中
の接円弧作成手段が、角部に沿って延在する稜線上の複
数位置でそれぞれその稜線と直交する平面として作成し
た切断面と前記角部との交線に接するように、それらの
切断面内でそれぞれ作成した接円弧について、CAD装
置中の交差範囲確定手段が、ある接円弧とその中心点と
が形成する扇形が、他の接円弧とその中心点とが形成す
る扇形と互いに交差するか否かによって交差の有無を検
査しているので、接円弧同士が交差しない場合に誤って
交差箇所と判断する誤判断を防止することができる。
【0009】また、この発明の方法によれば、CAD装
置中の交差範囲確定手段が、交差箇所を発見した場合
に、その交差箇所の二つの接円弧のうちの対象とする接
円弧の直前に位置する接円弧とその中心点とが形成する
扇形と、前記対象とする接円弧のさらに後方に位置する
接円弧とその中心点とが形成する扇形とが交差するか否
かを、前記対象とする接円弧の直後の接円弧から順次後
方へ向けて交差がなくなるまで検査するとともに、前記
対象とする接円弧とその中心点とが形成する扇形と、前
記直前に位置する接円弧のさらに前方に位置する接円弧
とその中心点とが形成する扇形とが交差するか否かを、
前記直前に位置する接円弧の直前の接円弧から順次前方
へ向けて交差がなくなるまで検査して、交差箇所の存在
する範囲を確定するので、最初に発見した交差箇所のさ
らに前方や後方の、その交差箇所の接円弧と隣合わない
接円弧との間での交差も発見することができる。
【0010】そして、この発明の方法によれば、CAD
装置中の補助切断面作成手段が、前記確定した交差箇所
の存在する範囲の直前と直後の交差しない接円弧の両端
点同士および中心点同士をそれぞれ自由曲面で滑らかに
結んで三本の補助曲線を作成するとともに、前記確定し
た交差箇所の存在する範囲の直前の接円弧を求めた切断
面と直後の接円弧を求めた切断面との交線と前記角部に
沿って延在する稜線上に等間隔に設けた複数の点とをそ
れぞれ通る複数の平面として補助切断面を作成し、CA
D装置中の修正接触弧作成手段が、前記各補助切断面に
ついて、その補助切断面と前記中心点同士を結ぶ補助曲
線との交点からその補助切断面と前記端点同士を結ぶ二
本の補助曲線との交点をそれぞれ通って延在する直線を
作成し、それらの直線が前記角部を形成している面と交
差する点をそれぞれ接点とし、それらの補助切断面と前
記角部との交線に前記接点で滑らかに接する自由曲線と
して修正接触弧をそれらの補助切断面内でそれぞれ作成
し、その後にCAD装置中の交差範囲フィレット素材面
作成手段が、前記確定した交差箇所の存在する範囲の直
前と直後の交差しない接円弧とそれらの修正接触弧とを
自由曲面で滑らかに接続してその確定した交差箇所の存
在する範囲のフィレット素材面を作成するので、交差箇
所の存在する範囲の直前と直後の交差しない接円弧の間
に比較的均等な間隔で作成した修正接触弧を滑らかに結
んだ自然な形状のフィレット素材面を作成することがで
きる。
【0011】従ってこの発明の方法によれば、CAD装
置により自動的に、自己交差が生ずる範囲を正確に把握
し得て自己交差を確実に防止することができるととも
に、その自己交差を防止したフィレット素材面を自然な
形状のものとして作成することができる。
【0012】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1はこの発明のフィレット素材面の自
己交差防止方法の一実施例を示すフローチャートであ
り、この実施例の方法では、本発明者が先に、1990年11
月に精密工学会誌に発表した論文「ソリッドモデラの問
題点と曲面立体共存モデラの開発」中で提案した、曲面
立体共存モデラを持つCAD装置を用いて、図2(a)
に示す、先に作成した形状21中の、三つの側面22〜24と
一つの底面25とが形成する角部26に、指定された丸め半
径で接しつつ延在する、樋状の素材面の作成を行う。
【0013】かかる素材面の作成を行うに際し、この実
施例では、先ず、図1中のステップ1で、上記角部26に
沿って延在する稜線27上の、例えば両端点を含めた複数
位置でそれぞれ、その稜線27と直交する図示しない平面
として切断面を作成して、図2(a)に示すように、そ
れらの切断面と上記角部26を形成する面22〜25との交線
に接する上記丸め半径の接円弧28を、それらの切断面内
でそれぞれ作成する。従ってこのステップ1は接円弧作
成手段に相当する。続くステップ2では、前記複数の接
円弧28を端(例えば図2では左端)から順次に検査対象
として、対象とする接円弧28とその円弧の中心点とが形
成する扇形29と、その直前(例えば図2では右側)に位
置する接円弧28とその円弧の中心点とが形成する扇形29
とが互いに交差するか否かを検査し、その検査で扇形同
士が交差する交差箇所を発見しなかった場合には次のス
テップ3から後述するステップ12へ進む一方、上記検査
で交差箇所を発見した場合には上記ステップ3から次の
ステップ4へ進む。
【0014】このステップ4では、ステップ2の検査で
発見した交差箇所の二つの接円弧28のうちの、上記直前
に位置する接円弧28とその中心点とが形成する扇形29
と、上記対象とする接円弧28のさらに後方(例えば図2
では左方)に位置する接円弧28とその円弧の中心点とが
形成する扇形29とが交差するか否かを、先ず上記対象と
する接円弧28の直後(例えば図2では左側)の接円弧28
から検査し、交差があれば次のステップ5から再びステ
ップ4へ戻ってそのさらに後方の接円弧28について検査
する一方、交差がなければ上記ステップ5から次のステ
ップ6へ進む。
【0015】そしてステップ6では、ステップ2の検査
で発見した交差箇所の二つの接円弧28のうちの、上記対
象とする接円弧28とその中心点とが形成する扇形29と、
上記直前に位置する接円弧28のさらに前方(例えば図2
では右方)に位置する接円弧28とその中心点とが形成す
る扇形29とが交差するか否かを、先ず上記直前に位置す
る接円弧28の直前の接円弧28から検査し、交差があれば
次のステップ7から再びステップ6へ戻ってそのさらに
前方の接円弧28について検査する一方、交差がなければ
上記ステップ7から次のステップ8へ進んで、そのステ
ップ8で、交差箇所の存在する範囲を確定する(例えば
図2(a)では、左から5番目〜7番目の接円弧28が、
確定した交差箇所の存在する範囲となる)。従って上記
ステップ2〜8は交差範囲確定手段に相当する。
【0016】続くステップ9では、図2(b)に示す如
く、上記確定した交差箇所の存在する範囲内の接円弧28
を除去するとともに、その確定した交差箇所の存在する
範囲の直前と直後の交差しない接円弧28の両端点同士お
よび中心点同士(例えば図2(a)では左から4番目の
接円弧28と左から8番目の接円弧28である図2(b)で
は左から4番目の接円弧28と右から4番目の接円弧28の
上端点同士、下端点同士および中心点同士)をそれぞれ
自由曲線で滑らかに結んで、三本の補助曲線30〜32を作
成し、次のステップ10では、上記確定した交差箇所の存
在する範囲の直前の接円弧28(図2(b)では左から4
番目の接円弧28)を求めた切断面33と直後の接円弧28
(図2(b)では右から4番目の接円弧28)を求めた切
断面33との交線34と、上記角部26に沿って延在する稜線
27上に等間隔に設けた複数の点35とをそれぞれ通る複数
の平面として補助切断面36を作成する。従って上記ステ
ップ9,10は補助切断面作成手段に相当する。
【0017】次のステップ11では、図2(b)に示す如
く、前記各補助切断面36について、その補助切断面36と
前記中心点同士を結ぶ補助曲線32との交点から、その補
助切断面36と前記端点同士を結ぶ二本の補助曲線30,31
との交点をそれぞれ通って延在する直線を作成し、それ
らの直線が上記角部26を形成している面22〜25と交差す
る点37,38をそれぞれ接点として、図2(c)に示すよ
うに、それらの補助切断面36と前記角部26との交線に前
記接点37,38で滑らかに接する自由曲線として修正接触
弧39をそれらの補助切断面36内でそれぞれ作成する。従
ってこのステップ11は修正接触弧作成手段に相当する。
なお、修正接触弧39は、接点37,38で角部26に滑らかに
接する、補助切断面36内の自由曲面であれば良く、円弧
になる場合もならない場合もあり、指定された丸め半径
は保証されない。
【0018】そして、最後のステップ12では、図2
(c)に示すように、上記確定した交差箇所の存在する
範囲の直前と直後の交差しない接円弧28(図2(c)で
は左から4番目の接円弧28と右から4番目の接円弧28)
と上記修正接触弧39とを自由曲面で滑らかに接続して上
記確定した交差箇所の存在する範囲の素材面40を作成す
るとともに、接円弧28同士を自由曲面で滑らかに接続し
てその確定した交差箇所の存在する範囲外の素材面41を
作成し、それらの素材面40,41を結合することにより、
角部26に接しつつ延在する樋状の素材面の作成を終了す
る。なお、交差箇所がなかったためにステップ3からこ
のステップ12に直接来た場合には、接円弧28同士を自由
曲面で滑らかに接続して、角部26に接しつつ延在する樋
状の素材面の全体を作成する。従ってこのステップ12は
交差範囲フィレット素材面作成手段に相当する。
【0019】かかる手順を行うこの実施例の方法によれ
ば、角部26に沿って延在する稜線27上の複数位置でそれ
ぞれその稜線と直交する平面として作成した切断面とそ
の角部26との交線に接するように、それらの切断面内で
それぞれ作成した接円弧28について、ある接円弧28とそ
の中心点とが形成する扇形29が、他の接円弧28とその中
心点とが形成する扇形29と互いに交差するか否かによっ
て交差の有無を検査しているので、接円弧28同士が交差
しない場合に誤って交差箇所と判断する誤判断を防止す
ることができる。
【0020】またこの実施例の方法によれば、ステップ
2で交差箇所を発見した場合に、その交差箇所の二つの
接円弧28のうちの対象とする接円弧28の直前に位置する
接円弧の扇形29と、上記対象とする接円弧28のさらに後
方に位置する接円弧の扇形29とが交差するか否かを、上
記対象とする接円弧28の直後の接円弧28から順次後方へ
向けて交差がなくなるまで検査するとともに、上記対象
とする接円弧28の扇形29と、上記直前に位置する接円弧
28のさらに前方に位置する接円弧28の扇形29とが交差す
るか否かを、上記直前に位置する接円弧28の直前の接円
弧28から順次前方へ向けて交差がなくなるまで検査し
て、交差箇所の存在する範囲を確定するので、最初に発
見した交差箇所のさらに前方や後方の、その交差箇所の
接円弧28と隣合わない接円弧28との間での交差も発見す
ることができる。
【0021】そしてこの実施例の方法によれば、上記確
定した交差箇所の存在する範囲の直前と直後の交差しな
い接円弧28の両端点同士および中心点同士をそれぞれ滑
らかに結ぶ三本の補助曲線30〜32を作成するとともに、
上記確定した交差箇所の存在する範囲の直前と直後の接
円弧を求めた切断面33の交線34と上記稜線27上に実質的
に等間隔に設けた複数の点35とをそれぞれ通る複数の補
助切断面36を作成し、前記各補助切断面36について、そ
の補助切断面36と上記中心点同士を結ぶ補助曲線32との
交点から、その補助切断面36と上記端点同士を結ぶ二本
の補助曲線30,31との交点をそれぞれ通って延在する直
線が、上記角部26を形成している面22〜25と交差する点
を、それぞれ接点37,38とし、それらの補助切断面36と
上記角部26との交線にそれらの接点37,38で滑らかに接
する修正接触弧39をそれらの補助切断面36内でそれぞれ
作成し、上記確定した交差箇所の存在する範囲の直前と
直後の交差しない接円弧28とそれらの修正接触弧39とを
滑らかに接続してその確定した交差箇所の存在する範囲
のフィレット素材面40を作成するので、交差箇所の存在
する範囲の直前と直後の交差しない接円弧28の間に比較
的均等な間隔で作成した修正接触弧39を滑らかに結ん
だ、自然な形状のフィレット素材面40を作成することが
できる。
【0022】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、上記図
示例では、補助曲線31と補助切断面36との交点が、先に
作成した形状21中の底面25に接しているためそのまま修
正接触弧39と底面25との接点38となっていたが、底面25
が中央部で下方へ凹んでいて補助曲線31と補助切断面36
との交点がその底面25から離れていても良く、かかる場
合には、中心点間を結ぶ補助曲線32と補助切断面36との
交点から、上記補助曲線31と補助切断面36との交点を通
る直線を設けて、その直線と底面25との交点を、修正接
触弧39と底面25との接点38とすれば良い。また上記実施
例におけるステップ9とステップ10とを入れ換えて、補
助切断面36の作成後に補助曲線31を作成しても、上記実
施例と同様の作用効果をもたらすことができる。さら
に、角部に沿って延在するように別途与えられた曲線を
案内曲線として用いても良い。そしてこの発明の方法
は、通常のサーフェスモデラを有するCAD装置で実施
しても良い。
【0023】
【発明の効果】かくしてこの発明の方法によれば、CA
D装置により自動的に、自己交差が生ずる範囲を正確に
把握し得て自己交差を確実に防止することができるとと
もに、その自己交差を防止したフィレット素材面を自然
な形状のものとして作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のフィレット素材面の自己交差防止方
法の一実施例を示すフローチャートである。
【図2】(a)〜(c)は、上記実施例の方法の処理の
各段階における図形を示す説明図である。
【符号の説明】
21 先に作成した形状 26 角部 27 稜線 28 接円弧 29 扇形 30,31,32 補助曲線 33 切断面 34 交線 35 稜線上の点 36 補助切断面 37,38 接点 39 修正接触弧 40,41 素材面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 日本ユニバック技報 11号 1−12頁 橋本可輝「複数の曲面を接続するフィ レット曲面創成法」 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CAD装置で、先に作成した形状中の角
    部に接しつつ延在する樋状のフィレット素材面を作成す
    るに際し、 先ず前記CAD装置中の接円弧作成手段により、前記角
    部に沿って延在する稜線上の複数位置でそれぞれ、その
    稜線と直交する平面として切断面を作成して、それらの
    切断面と前記角部との交線に接する接円弧をそれらの切
    断面内でそれぞれ作成し、 次いで前記CAD装置中の交差範囲確定手段により、前
    記複数の接円弧について端から順次に、対象とする接円
    弧とその中心点とが形成する扇形と、その直前に位置す
    る接円弧とその中心点とが形成する扇形とが互いに交差
    するか否かを検査し、前記検査で交差箇所を発見した場
    合には、その交差箇所の二つの接円弧のうちの前記直前
    に位置する接円弧とその中心点とが形成する扇形と、前
    記対象とする接円弧のさらに後方に位置する接円弧とそ
    の中心点とが形成する扇形とが交差するか否かを、前記
    対象とする接円弧の直後の接円弧から順次後方へ向けて
    交差がなくなるまで検査するとともに、前記対象とする
    接円弧とその中心点とが形成する扇形と、前記直前に位
    置する接円弧のさらに前方に位置する接円弧とその中心
    点とが形成する扇形とが交差するか否かを、前記直前に
    位置する接円弧の直前の接円弧から順次前方へ向けて交
    差がなくなるまで検査して、交差箇所の存在する範囲を
    確定し、 次いで前記CAD装置中の補助切断面作成手段により
    前記確定した交差箇所の存在する範囲の直前と直後の交
    差しない接円弧の両端点同士および中心点同士をそれぞ
    れ自由曲線で滑らかに結んで三本の補助曲線を作成する
    とともに、前記確定した交差箇所の存在する範囲の直前
    の接円弧を求めた切断面と直後の接円弧を求めた切断面
    との交線と前記角部に沿って延在する稜線上に等間隔に
    設けた複数の点とをそれぞれ通る複数の平面として補助
    切断面を作成し、 次いで前記CAD装置中の修正接触弧作成手段により
    前記各補助切断面について、その補助切断面と前記中心
    点同士を結ぶ補助曲線との交点から、その補助切断面と
    前記端点同士を結ぶ二本の補助曲線との交点をそれぞれ
    通って延在する直線を作成して、それらの直線が前記角
    部を形成している面と交差する点をそれぞれ接点とし、
    それらの補助切断面と前記角部との交線に前記接点で滑
    らかに接する自由曲線として修正接触弧をそれらの補助
    切断面内でそれぞれ作成し、 その後に前記CAD装置中の交差範囲フィレット素材面
    作成手段により、前記確定した交差箇所の存在する範囲
    の直前と直後の交差しない接円弧とそれらの修正接触弧
    とを自由曲面で滑らかに接続してその確定した交差箇所
    の存在する範囲のフィレット素材面を作成することを特
    徴とする、フィレット素材面の自己交差防止方法。
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日本ユニバック技報 11号 1−12頁 橋本可輝「複数の曲面を接続するフィレット曲面創成法」

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