JP3084706B2 - 塗装用マスキングテープ - Google Patents

塗装用マスキングテープ

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JP3084706B2 JP09113070A JP11307097A JP3084706B2 JP 3084706 B2 JP3084706 B2 JP 3084706B2 JP 09113070 A JP09113070 A JP 09113070A JP 11307097 A JP11307097 A JP 11307097A JP 3084706 B2 JP3084706 B2 JP 3084706B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗装用マスキング
テープに関する。より詳しくは、テープを剥離する際に
テープが破断しにくく、しかも塗装片が飛散しにくい塗
装用マスキングテープに関する。
【0002】
【従来の技術】車両や建築物の塗装に広く利用されてい
る塗装用マスキングテープとしては、ポリオレフィンフ
ィルム、ポリエステルフィルム等のプラスチックあるい
は紙等のテープ基材の片面に、マスキングテープを被塗
装体に貼着するための粘着剤層が形成されている構造を
有するものが一般的に知られている。
【0003】ところで、塗装用マスキングテープに対し
ては、いわゆる“見切り線”(塗装箇所と非塗装箇所の
境界線や異なる色の塗料が塗り分けられた部分の境界
線)が鮮明であることが要求されている。さらに、塗装
用マスキングテープの取扱が簡便であり、テープを剥離
する際にテープが簡単に破断せず、しかも塗装面を汚染
するようなフレーキング(テープの剥離の際にテープ上
の塗装膜が鱗片状の塗装片がテープ基材から剥離する現
象)が発生しないことが求められている。
【0004】このような要求を満たすため、従来から、
塗装用マスキングテープのテープ基材の粘着剤層が形成
されていない面(基材の背面)に、フレーキングを調整
することなどを目的とする樹脂層を形成することが広く
行われている。
【0005】例えば、特開平2−247272号公報に
は、ポリオレフィンフィルム基材の背面に塩素化ポリオ
レフィン膜を塗装形成した塗装用マスキングテープが開
示されており、塩素化ポリオレフィン膜によりテープ表
面と塗料塗膜との密着性が向上し、生じた塗膜片が剥離
し飛散するというフレーキングを防止して塗装面の汚染
を防止できる旨の記載がある。
【0006】また、特開平7−82536号公報には、
紙基材の背面に特定のビニル共重合体膜を塗装形成した
塗装用マスキングテープが開示されており、特定のビニ
ル共重合体膜により塗装用マスキングテープ全体に柔軟
性を付与し、テープを剥離する際のテープの破断を防止
し、しかも曲線部の見切り線を鮮明にすることができる
旨の記載がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た公報に記載されている塗装用マスキングテープを車両
の表面塗装の際に実際に使用した場合、テープを剥離す
る際にテープが破断するという問題が生じていた。
【0008】この原因を本発明者等が詳細に検討したと
ころ、車両の表面塗装用の塗料は、通常、熱硬化性を有
するいわゆる“焼き付け塗料”であり、焼き付け後に形
成される塗装膜が非常に硬質で脆いものとなるためであ
ることがわかった。すなわち、塗装面から塗装用マスキ
ングテープを剥離する場合、マスキングテープと塗装膜
とは十分に密着し一体化しているので、テープ基材が高
い柔軟性を有していたとしても、マスキングテープと塗
装膜とからなる積層体においては塗装膜の硬くて脆い性
質が支配的となり、従って、このような塗装用マスキン
グテープを被塗装体から剥離すると、マスキングテープ
が簡単に破断してしまうのである。特に、被塗装体が複
雑な形状や曲面であるときは、破断せずに剥離すること
は熟練者であっても非常に困難である。
【0009】塗装用マスキングテープのこのような破断
の問題に対し、塗装用マスキングテープと塗装膜との密
着性を低下させることが考えられるが、これでは剥離作
業の際に、塗装膜がテープ基材から鱗片状の塗装片とな
って飛散し、塗装面を汚染する問題が生じる。また、こ
のような塗装片が生じると、見切り線も鮮明でない場合
が多い。
【0010】本発明は、以上の従来の技術の問題を解決
しようとするものであり、塗装用マスキングテープを剥
離する際に、マスキングテープが破断しにくく、しかも
フレーキングにより生ずる塗装片の飛散が抑制され、鮮
明な見切り線を与える塗装用マスキングテープを提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、塗料が塗布
される塗装用マスキングテープの基材の背面に、フレー
キングを調整するための層をウレタン樹脂とエポキシ樹
脂とから形成することにより、上述の目的を達成できる
ことを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】即ち、本発明は、基材の表面に粘着剤層を
有し、該基材の背面にフレーキング調整層を有する塗装
用マスキングテープにおいて、フレーキング調整層が少
なくともウレタン樹脂とエポキシ樹脂とを含むことを特
徴とする塗装用マスキングテープを提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明の塗装用マスキングテープ1は、図
1(a)に示すように、基材2の表面に粘着剤層3を有
し、基材2の背面にフレーキング調整層4を有する塗装
用マスキングテープであって、フレーキング調整層4を
少なくともウレタン樹脂とエポキシ樹脂とから構成する
ことを特徴とする。このように、フレーキング調整層4
を少なくともウレタン樹脂とエポキシ樹脂とから構成す
ることにより、塗装用マスキングテープ1を剥離する際
にテープが破断しにくく、しかもフレーキングにより生
ずる塗装片の飛散が抑制され、鮮明な見切り線を与える
ことができる。この理由について、明確ではないが、従
来の塗装用マスキングテープの場合と比較しながら以下
に説明する。
【0015】即ち、図3に示す従来の塗装用マスキング
テープ11の場合、塗装膜10を形成後(図3(a))
の塗装用マスキングテープ11の端部12を被塗装体1
3から剥離する際に、まず塗装膜10に亀裂14が生じ
る(図3(b))。ここで、マスキングテープ11と塗
装膜10とが十分に密着している場合は、この亀裂14
は、基材を含むマスキングテープ11に矢印の方向に伝
播し(図3(c))、結果的にマスキングテープが破断
するものと考えられる(図3(d))。
【0016】また、図4に示すように、塗装用マスキン
グテープ11と塗装膜10とが十分に密着していない場
合には、塗装膜10を形成後(図4(a))の塗装用マ
スキングテープ11の端部12を被塗装体13から剥離
する際に、まず塗装膜10に亀裂14が生じ(図4
(b))、亀裂14は剥離を続けると矢印の方向、即
ち、マスキングテープの表面方向に伝播するようにな
り、隣に生じた亀裂14′に達する(図4(c))。こ
れにより、塗装片15が形成され(図4(d))、その
塗装片15がテープから脱落し周囲に飛散して塗装面を
汚染するものと考えられる。
【0017】一方、ウレタン樹脂とエポキシ樹脂とから
なるフレーキング調整層が設けられている本発明の塗装
用マスキングテープの場合、このようなフレーキング調
整層4が形成されていない塗装用マスキングテープに比
べて、テープ基材が僅かな引張力で伸び易くなり、さら
にテープ基材と塗装膜の密着力が適度に低く抑えられて
いる。従って、塗装膜10を形成後(図2(a))の塗
装用マスキングテープ11の端部12を被塗装体13か
ら剥離する際に、まず塗装膜10に亀裂14が生じるが
(図2(b))、塗装膜10に亀裂14が発生しても、
塗装用マスキングテープ11と塗装膜10の密着性はあ
る程度低く抑えられているので、亀裂14は塗装用マス
キングテープ11側に伝播しない(図2(c))。更
に、剥離を続け、亀裂14に隣接する亀裂14′が発生
しても、マスキングテープ11は伸長するので、亀裂1
4が亀裂14′まで伝播せず、そのため塗装片の形成や
飛散を防止することができるものと考えられる。
【0018】本発明において、基材としては特に限定さ
れることなく、公知のプラスチックフィルムを使用する
ことができ、例えば、ポリエステル、ポリオレフィン、
塩化ビニル、ナイロン等のフィルムを使用することがで
きる。
【0019】基材2の厚みは、一般に、25〜200μ
mであるが、基材2の厚みが厚くなると見切り線の鮮明
さが低下する傾向にあるので、本発明においては、50
〜150μmが好ましい。
【0020】本発明において、フレーキング調整層4
は、塗装用マスキングテープ1とその上に形成される塗
装膜との密着力を調節する働きがあり、更に塗装用マス
キングテープ1を剥離する際に生ずる塗膜片が剥離する
ことを防止するものである。
【0021】本発明においては、このようなフレーキン
グ調整層4を少なくともウレタン樹脂とエポキシ樹脂と
から構成する。
【0022】ここで、ウレタン樹脂は、フレーキング調
整層4に成膜性を付与する働きがあり、例えばエーテル
タイプウレタン樹脂、エステルタイプウレタン樹脂を使
用することができる。このようなウレタン樹脂として
は、市販品を使用することができ、具体的には、ニッポ
ラン2301(ポリウレタン工業(株))、メディウム
M(大日本インキ工業(株))等を挙げることができ
る。
【0023】エポキシ樹脂は、ウレタン樹脂に添加して
塗装用マスキングテープ1と塗装膜との密着性を適度に
抑え、マスキングテープ全体を伸び易くする性質があ
る。
【0024】このようなエポキシ樹脂としては、ビスフ
ェノール型エポキシ樹脂を使用することが好ましい。具
体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、もしくはこれらの水添物、又
はビスフェノール骨格の両端にゴム変性したエポキシ樹
脂等を挙げることができる。
【0025】フレーキング調整層4におけるウレタン樹
脂とエポキシ樹脂との配合割合は、ウレタン樹脂100
重量部に対してエポキシ樹脂4.0〜10.0重量部が
好ましい。エポキシ樹脂がこの範囲より少なすぎる場合
にはフレーキング調整層と塗装膜との間の密着力が高く
なりすぎるという傾向があり、多すぎる場合にはマスキ
ングテープが伸長し難くなるという傾向がある。
【0026】なお、フレーキング調整層4には、本発明
の目的の範囲で、ウレタン樹脂とエポキシ樹脂とに相溶
する他の樹脂、例えばアクリル樹脂、メラミン樹脂、ポ
リエステル樹脂等の樹脂を添加することができる。
【0027】フレーキング調整層4の厚みとしては、薄
すぎると本発明の効果が得られないので少なくとも1μ
m以上、3〜10μmがより好ましい。
【0028】本発明において、粘着剤層3は被塗装体に
塗装用マスキングテープを貼着するためのものであり、
ベース成分と粘着付与成分とから構成されている。
【0029】ベース成分としては、例えば、スチレン−
イソプレン−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン
−スチレン共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−
スチレン共重合体等のスチレン系共重合体や、アクリル
酸エステル共重合体等の公知の材料を使用することがで
きる。
【0030】粘着付与成分としては、脂肪族炭化水素、
脂環族炭化水素、水添テルペン等の公知の粘着性樹脂を
使用することができる。
【0031】このような粘着剤層の厚みは、一般的には
20〜50μmである。
【0032】本発明の塗装用マスキングテープは、更
に、図1(b)に示すように、基材2とフレーキング調
整層4との間に、色材を結合剤中に分散させてなる着色
層5を形成することが好ましい。着色層5を設けること
により、塗装箇所が明瞭になり、マスキング作業や剥離
作業が容易になる。
【0033】着色層5を構成する色材としては、例え
ば、酸化チタン、白土、シリカ、マイカ、カーボン等を
使用することができ、結合剤としては、ウレタン樹脂、
ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等を使用することがで
きる。ここで、フレーキング調整層4がウレタン樹脂を
含有しており、フレーキング調整層4と着色層5との密
着性を確保する点から、着色層5の結合剤としてウレタ
ン樹脂を使用することが好ましい。
【0034】以上、説明した本発明の塗装用マスキング
テープの破断伸度は、低すぎるとフレーキング調整層と
塗装膜との密着性をかなり低く設定しないと破断するお
それがあり、高すぎると剥離の際にマスキングテープが
変形しやすくなり、見切り線の鮮明さが低下するおそれ
があるので、20〜60%に設定することが好ましい。
但し、破断伸度は、フレーキング調整層上に塗装膜が形
成された後、焼き付け作業が終了した場合を意味するも
のである。
【0035】また、初期弾性率は、低すぎると伸びすぎ
てフレーキングが生じ易くなり、高すぎると破断しやす
くなるので、好ましくは10kg/mm2未満、より好
ましくは6〜9kg/mm2に設定する。
【0036】なお、塗装用マスキングテープの粘着剤層
3の表面には、粘着剤層が意図しない他の表面に付着し
ないように、剥離シートを積層することが好ましい。
【0037】本発明の塗装用マスキングテープは、常法
により製造することができる。例えば、グラビアコー
タ、ナイフコータ、コンマコータ等のコーティング装置
を使って、基材上にフレーキング調整層を形成し、ある
いは基材上に着色層を形成した後にフレーキング防止層
を順次形成し、続いて基材のもう一方の表面に粘着剤層
を形成し、必要に応じて粘着剤層上に剥離シートをラミ
ネートすることにより、目的の塗装用マスキングテープ
を製造することができる。
【0038】以上説明した本発明の塗装用マスキングテ
ープは、従来の塗装用マスキングテープと同様に使用す
ることができる。本発明のマスキングテープを車両の表
面塗装時に使用する場合を例として説明する。
【0039】まず、塗装用マスキングテープの粘着剤層
側に配された剥離シートを剥離し、粘着剤層の表面を露
出させて車両の所定箇所に貼着する。
【0040】次に、スプレーにより車両の表面及びマス
キングテープ上に、メラミン系、メラミン−アルキッド
系、アクリル−メラミン系等の熱硬化性塗料をコーティ
ングし、焼き付け作業を行い、塗料を硬化させる。この
場合、マスキングテープの表面には、フレーキング調整
層が形成されているので、塗料は被塗装体及びフレーキ
ング調整層上に形成されることになる。
【0041】焼き付け作業が終了すると、表面が常温に
戻るのを確認し、マスキングテープを剥離し、目的の表
面塗装を得る。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0043】実施例1〜4及び比較例1〜2 (塗装用マスキングテープの作製)80μm厚のポリプ
ロピレンフィルム(P1146、東洋紡(株)製)上
に、酸化チタン含有のウレタン樹脂溶液(パナシアCV
L、大日本インキ社(株)製)をロールコータを用いて
塗布乾燥し、3μm厚の着色層を形成した。
【0044】次に、この着色層上に、表1のフレーキン
グ調整層用塗料をロールコータを用いて塗布乾燥し、厚
さ5μmのフレーキング調整層を形成した。
【0045】なお、比較例2は、フレーキング調整層を
設けない例である。
【0046】
【表1】 (重量部) 実施例 比較例 成分 1 2 3 4 1 2 ウレタン樹脂溶液*1 80 80 80 80 80 − 液状エポキシ樹脂*2 1.5 3.0 − − − − 液状エポキシ樹脂*3 − − 1.5 3.0 − −MEK 100 ← ← ← ← − 表1注 *1: 40%固形分、Medium M、大日本インキ社製 *2: EP4000、アデカ社製 *3: CY184、チバガイギー社製
【0047】次に、剥離シートの剥離処理が施された面
に、スチレンゴム系粘着剤組成物を乾燥厚で30μm厚
となるように塗布し乾燥することによりスチレンゴム系
粘着剤層を形成した。
【0048】次に、ポリオレフィンフィルム基材のフレ
ーキング調整層と反対側の表面に、上記粘着剤層が形成
された剥離シートの粘着剤層面を対向させ、ラミネート
することにより塗装用マスキングテープを製造した。
【0049】(塗装サンプルの作成)次に、得られた塗
装用マスキングテープの剥離シートを剥離し、アルミニ
ウム板の所定箇所に塗装用マスキングテープを貼着し、
アルミニウム板上にマスキングテープが貼着した部分
と、マスキングテープが貼着されていない部分を作成し
た。
【0050】次に、表面塗装用の塗料として、メラミン
系塗料(日本ペイント(株)製)を、スプレーを用いて
25μm塗装した。その後、80℃で10分、150℃
で1時間焼き付け処理し、各実施例及び比較例に対応し
た塗装サンプルを作製した。
【0051】(評価)以上得られたサンプルを、以下の
項目について評価した。得られた結果を表2に示す。
【0052】剥離試験 上記塗装サンプルのマスキングテープ部分を、手作業に
より、約180°の剥離角度で20cm程引っ張り、テ
ープの破断の有無を確認した。
【0053】ここで、テープが破断されず、所定の長さ
剥離できたものを「○」、剥離後すぐにはテープは破断
しないが、所定の長さを剥離する前にテープが破断する
場合があるものを「△」、テープが剥離後にすぐ破断し
使用に耐えないものを「×」と評価した。
【0054】フレーキング性(塗装膜の飛散) 上記剥離試験に供したサンプルの塗装膜のフレーキング
の状態を、目視により観察した。ここで、塗装膜に亀裂
が生じるものの塗装片が生じない場合、あるいは塗装片
が生じてもマスキングテープから飛散しない場合を
「○」、生じた塗装片が他の箇所に飛散する場合を
「×」と評価した。
【0055】見切り線 上記剥離試験後の塗装箇所と非塗装箇所の見切り線の鮮
明さを目視により観察した。ここで、見切り線が鮮明な
ものを「○」、見切り線が鮮明ではないが実用上問題の
ないものを「△」、見切り線が不鮮明で実用上使用に耐
えないものを「×」と評価した。
【0056】強度、破断伸び率 塗装サンプルを20mmの幅に切断し、剥離装置である
テンシロン(オリエンテック(株)製)に装着し、10
00mm/分の速度での剥離時の破断強度、破断伸度を
測定した。
【0057】初期弾性率(kg/mm2 上述の破断伸び率の測定において、伸び率が10%以下
に達するまでの弾性率を測定した。
【0058】
【表2】 剥離試験 フレーキンク゛ 見切り線 破断伸び 破断強度 初期弾性率 (%) (kgf) (kg/mm2) 実施例1 ○ ○ ○ 30 2.80 8 実施例2 ○ ○ ○ 55 2.80 7 実施例3 ○ ○ ○ 24 2.50 8 実施例4 ○ ○ ○ 27 2.70 7 比較例1 △ ○ − 15 2.00 10比較例2 × ○ − 10 1.50 35
【0059】(結果)表1からも明らかなように、ウレ
タン樹脂とエポキシ樹脂とからなるフレーキング調整層
を有する実施例1〜4の塗装用マスキングテープは、テ
ープを剥離する際に破断することなく所定の長さを剥離
することができた。また、フレーキングの程度は適宜に
調整され、塗装片の飛散がなく、見切り線も鮮明であっ
た。
【0060】一方、フレーキング調整層を有するが、エ
ポキシ樹脂を含有していない比較例1の塗装用マスキン
グテープは、実施例1〜4の塗装用マスキングテープに
比べて、破断伸び率が小さく、破断が生ずる傾向を有し
ていた。また、フレーキング調整層を持たない比較例2
の塗装用マスキングテープは、基材と塗装膜とが密着し
てしまい、剥離試験を行うとすぐに破断してしまう傾向
を有していた。
【0061】
【発明の効果】本発明の塗装用マスキングテープは、被
塗装体から剥離する際に、マスキングテープが破断しに
くく、しかもフレーキングによる塗装片の飛散が抑制さ
れ、鮮明な見切り線を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装用マスキングテープの断面図(同
図(a)及び(b))である。
【図2】本発明の塗装用マスキングテープの剥離メカニ
ズムの説明図である。
【図3】従来の塗装用マスキングテープの剥離メカニズ
ムの説明図である。
【図4】従来の塗装用マスキングテープの剥離メカニズ
ムの説明図である。
【符号の説明】
1 塗装用マスキングテープ 2 基材 3 粘着剤層 4 フレーキング調整層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 7/02 B05B 15/04 102 B05D 1/32 CA(STN)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に粘着剤層を有し、該基材の
    背面にフレーキング調整層を有する塗装用マスキングテ
    ープにおいて、フレーキング調整層が少なくともウレタ
    ン樹脂とエポキシ樹脂とを含むことを特徴とする塗装用
    マスキングテープ。
  2. 【請求項2】 フレーキング調整層が、ウレタン樹脂1
    00重量部に対してエポキシ樹脂を4.0〜10.0重
    量部の比率で含む請求項1記載の塗装用マスキングテー
    プ。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂が、ビスフェノール型エポ
    キシ樹脂である請求項1又は2記載の塗装用マスキング
    テープ。
  4. 【請求項4】 基材とフレーキング調整層との間に色材
    を結合剤中に分散してなる着色層が形成されている請求
    項1〜3のいずれかに記載の塗装用マスキングテープ。
  5. 【請求項5】 粘着剤層上に剥離シートが積層されてい
    る請求項1〜4のいずれかに記載の塗装用マスキングテ
    ープ。
  6. 【請求項6】 テープ剥離時の破断伸度が20〜60%
    である請求項1〜5のいずれかに記載の塗装用マスキン
    グテープ。
  7. 【請求項7】 初期弾性率が10kg/mm2未満であ
    る請求項1〜6のいずれかに記載の塗装用マスキングテ
    ープ。
  8. 【請求項8】 初期弾性率が6kg/mm2〜9kg/
    mm2である請求項7記載の塗装用マスキングテープ。
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