JP3084649B2 - 釉薬添加用抗菌材組成物 - Google Patents

釉薬添加用抗菌材組成物

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JP3084649B2 JP06256179A JP25617994A JP3084649B2 JP 3084649 B2 JP3084649 B2 JP 3084649B2 JP 06256179 A JP06256179 A JP 06256179A JP 25617994 A JP25617994 A JP 25617994A JP 3084649 B2 JP3084649 B2 JP 3084649B2
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、釉薬添加用抗菌材組成
物に関する。尚、本明細書において、”釉”或いは”釉
薬”とは、”以下に詳述するように、”陶磁器或いはホ
−ロ引き等の表面に施した薄いガラス層で、陶器、磁器
の種類により、原料、成分等は、決められており、従っ
て、溶ける温度即ち焼成温度は、決められている”が、
本発明では、それに添加して、施釉して焼成されたもの
の表面に、抗菌性が与えられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、釉薬に抗菌性を与える方法と
して、銀或いは銀化合物を、釉薬に添加、混合し,銀化
合物注のAg+のオリゴジナミー効果(Oligodynamie)に
より,微生物の生育を妨げ,又は,殺す現象,微量毒作
用があることは知られている。然し乍ら、この現象,作
用による抗菌性付与の限界は、焼成温度1150℃前後
以上で処理すると,消えてしまうことはある。特に、1
200℃以上の焼成温度の製品では、抗菌性付与は,困
難であった。
【0003】このような釉,釉薬を用いて作成する製品
は,陶磁器,ホウロウ製品があるが,これらは,以上の
ような高温で焼成する必要がある場合が,よくあり,そ
の場合には,抗菌性付与が困難になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、前
記の事情を鑑みてなされたものであり、焼成温度115
0℃、特に1200℃以上の焼成温度で使用すべき釉薬
で、銀を含有する抗菌材を添加混合することにより、抗
菌性を付与することは困難である釉薬に、抗菌性を持た
せることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の技術的
な課題を解決するためになされたもので、焼成温度11
50℃以上の釉薬に添加して用いる釉薬添加用抗菌材組
成物であって、該釉薬添加用抗菌材組成物には、燐酸銀
とホウ酸を活性成分として含有することを特徴とする釉
薬添加用抗菌材組成物を提供する。また、その釉薬添加
用抗菌材組成物と、焼成温度1150℃以上の釉薬との
混合物が表面に固着されたことを特徴とする抗菌性窯業
製品をも提供する。
【0006】即ち、本発明は、燐酸銀とホウ酸の両方を
含有して、相乗して、活性成分として作用する釉薬添加
用抗菌材組成物である。そして、焼成温度1150℃以
上の釉薬に添加混合して用いるに適する。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。本発明
は、釉薬添加用抗菌材組成物、燐酸銀とホウ酸を共に含
有することにより、焼成温度1150℃以上でも、十分
でも抗菌性を付与することが可能な釉薬添加用抗菌材組
成物を提供できた。
【0008】そして、好適には、本発明の釉薬添加用抗
菌材組成物は、 燐酸銀 10〜90重量% ホウ酸 10〜90重量% の組成範囲である。
【0009】ここで、燐酸銀は、10重量%未満のとき
は、抗菌性が充分に得られず、90重量%を超える場合
は、ホウ酸分の不足を来す。
【0010】また、ホウ酸は、10重量%未満のとき
は、抗菌性が充分に得られず、90重量%を超えると、
燐酸銀の不足を来す。
【0011】また、ホウ酸は、B23に限定されること
なく、B23分を含有する物質であれば、特に限定はな
い。
【0012】更に、燐酸銀、ホウ酸以外の物質として、
耐火度調整用成分として、アルミナ、シリカ、ジルコン
及びアルカリ、アルカリ土類等の酸化物を含有しても良
い。このような酸化物の組成の抗菌材を、釉に添加し、
混合し、釉掛け、焼成すると、抗菌性のある施釉製品が
得られ、従来の釉薬添加用抗菌材組成物のように、焼成
温度による影響がないものが得られる。
【0013】また、従来、種々の陶磁器用にある釉薬
に、本発明の釉薬添加用抗菌材組成物を添加すれば良い
のでは、施釉、釉掛け等の走査は、従来の方法を変える
必要はなく、従来の方法で行なえば良いものである。
【0014】そして、従来の釉薬に、本発明の釉薬添加
用抗菌材組成物を添加する量は、好適には、0.1〜1
0重量%の範囲である。本発明の釉薬添加用抗菌材組成
物を、従来の釉薬に、添加して、混合して、従来の同様
に施釉すれば、良いものである。
【0015】
【作用】本発明の釉薬添加用抗菌材組成物は、従来、銀
及び銀化合物のみの添加混合では、抗菌性を得ることが
困難であった焼成温度1150℃以上の釉のために、抗
菌材として、燐酸銀をホウ酸含有化合物との組合わせ
で、含有させることにより、所期の目的を達成すること
ができたものである。
【0016】本発明の作用機構の詳細は、不明である
が、銀の抗菌性即ちオリゴジナミー効果をよく発揮させ
るためには、燐酸とホウ酸との組合わせが、重要な役割
を果たしていると考えられる。
【0017】即ち、従来、焼成温度1150℃以上の釉
には、ホウ酸の配合されていない場合が、ほとんどであ
り、従って、従来、このような釉に抗菌性が得られなか
ったのは、このためと考えられる。本発明は、この燐酸
とホウ酸の特性を鋭意研究により、突きとめ、本発明を
成したものである。
【0018】即ち、燐酸とホウ酸の組合わせにより、抗
菌性が、1150℃以上の焼成温度でも、得られるとい
う効果は、従来技術では、考えられなかったものであ
る。
【0019】本発明は、更に、他の酸化物成分と組み合
わせることも可能である。特に本発明の釉薬添加用抗菌
材組成物により、焼成温度の変化が考えられる釉薬に適
用するときは、添加されるべき他の酸化物成分を、適当
に選択することにより、焼成温度の変動を無くすること
ができる。
【0020】本発明の釉薬添加用抗菌材組成物は、溶融
したフリットとすることもできる。即ち、フリット釉の
形で提供することもできる。
【0021】次に、本発明により表面処理された釉薬添
加用抗菌材組成物を具体的な実施例により、説明する
が、本発明はそれらによって限定されるものではない。
【0022】
【実施例1】燐酸銀30重量%と、ホウ酸含有量20重
量%のフリットを70重量%とを含有する抗菌材組成物
を、衛生陶器釉薬に、その2重量%添加して、混合し
た。このようにした調製した衛生陶器釉薬を、衛生陶器
素地に、施釉し、1200℃で焼成した。得られた衛生
陶器の釉上に、大腸菌液106 個/mlを載置し、10
時間、放置した後に、生菌の数を測定した。その結果
は、この釉上の生菌数は、0であった。
【0023】
【実施例2】燐酸銀30重量%、ホウ砂30重量%、石
英40重量%よりなる釉薬添加用抗菌材組成物を、陶器
タイル用釉薬に、1重量%添加して、混合して、釉薬を
調製した。この釉薬を、陶器タイル素地に施釉し、乾燥
し、1250℃で焼成して、陶器タイルを得た。得られ
た陶器タイルの抗菌性を実施例1と同様の方法により、
測定した。その測定結果は、表1に示される。
【0024】
【実施例3】燐酸銀25重量%、ホウ酸15重量%、ア
ルミナ60重量%よりなる釉薬添加用抗菌材組成物を、
磁器用釉薬に、3重量%添加して、混合して、釉薬を調
製した。この釉薬を、磁器素地に施釉し、乾燥し、13
00℃で焼成して、陶器タイルを得た。得られた陶器タ
イルの抗菌性を実施例1と同様の方法により、測定し
た。その測定結果は、表1に示される。
【0025】
【実施例4】燐酸銀40重量%、ホウ酸10重量%、ア
ルミナ50重量%よりなる釉薬添加用抗菌材組成物を、
アルミナ質磁器用釉薬に、5重量%添加して、混合し
て、釉薬を調製した。この釉薬を、アルミナ質磁器素地
に施釉し、乾燥し、1450℃で焼成して、陶器タイル
を得た。得られた陶器タイルの抗菌性を実施例1と同様
の方法により、測定した。その測定結果は、表1に示さ
れる。
【0026】
【比較例】燐酸銀とホウ酸の両方を含有する実施例1で
のフリットを、ホウ酸を含有しないフリットに置き変え
て試験を実施した。その結果、生菌数は、106個/m
lであり、抗菌性は認められなかった。この測定結果
も、上記の実施例の結果と同様に、表1に示す。
【0027】◎
【表1】
【0028】表1から、本発明による釉薬添加用抗菌材
組成物による施釉では、抗菌性が、より保持されてい
る。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面処理
釉薬添加用抗菌材組成物により、次のような顕著な技術
的効果が得られた。即ち、焼成温度1150℃、特に1
200℃以上の焼成温度で使用すべき釉薬で、銀を含有
する抗菌材を添加混合することにより、抗菌性を付与す
ることは困難である釉薬に、抗菌性を持たせることが可
能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 善智 千葉県船橋市豊富町585番地 住友セメ ント株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平7−291658(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 1/00 - 14/00 C04B 41/86

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼成温度1150℃以上の釉薬に添加
    して用いる釉薬添加用抗菌材組成物であって、該釉薬添
    加用抗菌材組成物には、燐酸銀とホウ酸を活性成分とし
    て含有することを特徴とする釉薬添加用抗菌材組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の釉薬添加用抗菌材組成
    物と、焼成温度1150℃以上の釉薬との混合物が表面
    に固着されたことを特徴とする抗菌性窯業製品。
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CN111732339A (zh) * 2020-07-23 2020-10-02 广东特地陶瓷有限公司 一种喷墨打印用抗菌数码釉料、制备方法及功能陶瓷

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