JP3084625B2 - トンネル内の汚染防止方法及びその洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents
トンネル内の汚染防止方法及びその洗浄装置及び洗浄方法Info
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- JP3084625B2 JP3084625B2 JP10302327A JP30232798A JP3084625B2 JP 3084625 B2 JP3084625 B2 JP 3084625B2 JP 10302327 A JP10302327 A JP 10302327A JP 30232798 A JP30232798 A JP 30232798A JP 3084625 B2 JP3084625 B2 JP 3084625B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネル内の汚染
防止方法に関するものである。
防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トンネル、地下道などの閉鎖空間におい
ては、大気中に含まれる油滴、塵埃、通行する交通機関
が排出する排気ガスなどに含まれる汚染物質が、その内
壁面又は内壁面に配設する反射板に付着し、これらの表
面が汚れてしまい、通行する交通機関の安全性に問題が
生じる恐れがあることが知られている。特に反射板が汚
れてしまうと、その反射率が低下してしまい、トンネル
などの閉鎖空間内の交通の安全性に悪影響を及ぼす。こ
のことから、内壁面あるいは反射板に付着した汚染物質
は、定期的に洗浄して除去してやる必要がある。しかし
ながら、壁面あるいは反射板に付着した汚染物質は、ト
ンネル内壁面に付着し、その内側へ浸透してしまう。こ
のため、トンネル内壁面あるいは反射板の表面を、水で
洗い流すだけでは充分な洗浄効果は得られない。そこ
で、洗浄ブラシ付きの大型洗浄車を乗り入れ、洗浄剤を
混入した洗浄水を内壁面に吹き付けながら、ブラシで表
面を擦ることにより洗浄を行うことが知られている。こ
の汚染物質の洗浄作業は、汚染の度合いにもよるが、年
に2、3回行われるのが一般的であり、洗浄前には相当
の汚染物質が付着している。
ては、大気中に含まれる油滴、塵埃、通行する交通機関
が排出する排気ガスなどに含まれる汚染物質が、その内
壁面又は内壁面に配設する反射板に付着し、これらの表
面が汚れてしまい、通行する交通機関の安全性に問題が
生じる恐れがあることが知られている。特に反射板が汚
れてしまうと、その反射率が低下してしまい、トンネル
などの閉鎖空間内の交通の安全性に悪影響を及ぼす。こ
のことから、内壁面あるいは反射板に付着した汚染物質
は、定期的に洗浄して除去してやる必要がある。しかし
ながら、壁面あるいは反射板に付着した汚染物質は、ト
ンネル内壁面に付着し、その内側へ浸透してしまう。こ
のため、トンネル内壁面あるいは反射板の表面を、水で
洗い流すだけでは充分な洗浄効果は得られない。そこ
で、洗浄ブラシ付きの大型洗浄車を乗り入れ、洗浄剤を
混入した洗浄水を内壁面に吹き付けながら、ブラシで表
面を擦ることにより洗浄を行うことが知られている。こ
の汚染物質の洗浄作業は、汚染の度合いにもよるが、年
に2、3回行われるのが一般的であり、洗浄前には相当
の汚染物質が付着している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の汚染物質の洗浄
手段には、以下のような問題点がある。
手段には、以下のような問題点がある。
【0004】<イ> 大型洗浄車を乗り入れ、ブラシに
より内壁面及び反射板の表面を擦って洗浄作業を行うた
め、トンネルに交通規制を断行して洗浄作業を行う必要
がある。 この交通規制により、交通渋滞が発生してし
まい、この渋滞による交通事故の発生が懸念される。ま
た、この交通規制を行う為の経費も必要となる。 <ロ> 年に数回の洗浄作業では、壁面内部及び反射板
内部に浸透した汚染物質を完全に除去することができ
ず、汚染物質の残留した内壁面は、時を経るに従って汚
染が進行する。 <ハ> 内壁面及び反射板に水を供給し、大型洗浄車の
洗浄ブラシで擦るだけでは、洗浄効果が低く、水に洗浄
剤を混入した洗浄水で洗浄する必要がある。よって、洗
浄作業には水代の他に洗浄剤の費用が必要となる。ま
た、洗浄剤の使用により汚水が発生し、この処理作業及
び費用が必要となる。 <ニ> 大型洗浄車を用いるため、この維持費用がかか
る。 <ホ> ブラシ洗浄は、内壁面に配設した反射板などの
パネルやその他の付帯設備を損傷する恐れがある。損傷
させた場合には、それらの設備の交換費用がさらにかか
る。
より内壁面及び反射板の表面を擦って洗浄作業を行うた
め、トンネルに交通規制を断行して洗浄作業を行う必要
がある。 この交通規制により、交通渋滞が発生してし
まい、この渋滞による交通事故の発生が懸念される。ま
た、この交通規制を行う為の経費も必要となる。 <ロ> 年に数回の洗浄作業では、壁面内部及び反射板
内部に浸透した汚染物質を完全に除去することができ
ず、汚染物質の残留した内壁面は、時を経るに従って汚
染が進行する。 <ハ> 内壁面及び反射板に水を供給し、大型洗浄車の
洗浄ブラシで擦るだけでは、洗浄効果が低く、水に洗浄
剤を混入した洗浄水で洗浄する必要がある。よって、洗
浄作業には水代の他に洗浄剤の費用が必要となる。ま
た、洗浄剤の使用により汚水が発生し、この処理作業及
び費用が必要となる。 <ニ> 大型洗浄車を用いるため、この維持費用がかか
る。 <ホ> ブラシ洗浄は、内壁面に配設した反射板などの
パネルやその他の付帯設備を損傷する恐れがある。損傷
させた場合には、それらの設備の交換費用がさらにかか
る。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、汚染物質の浸透を阻止し、洗
浄場所の用途を中断することなく、散水するだけで汚染
物質を洗浄・除去することを可能とする、トンネル内の
汚染防止方法及びその洗浄装置及び洗浄方法を提供する
ことを目的とする。
るためになされたもので、汚染物質の浸透を阻止し、洗
浄場所の用途を中断することなく、散水するだけで汚染
物質を洗浄・除去することを可能とする、トンネル内の
汚染防止方法及びその洗浄装置及び洗浄方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、トンネルの内壁面又はトンネル反射板
に、(A)重合性二重結合を有する単量体を重合させて
得られるガラス転移温度50〜120℃、数平均分子量
3,000〜100,000、水酸基価50〜150mg
KOH/g及び酸価1〜25mgKOH/gの樹脂、(B)イソシア
ネート基及び/又はブロック化イソシアネート基を1分
子中に2個以上有するポリイソシアネート化合物、
(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム及びアンチ
モンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくとも1種の分
散体を含む塗料から得られた、塗膜面に対する水の静的
接触角が60度以下となる低汚染型塗膜を形成すること
を特徴とする、トンネル内の汚染防止方法及び該塗膜上
に散水装置を配設した洗浄装置及び洗浄方法を提供す
る。
の手段として、トンネルの内壁面又はトンネル反射板
に、(A)重合性二重結合を有する単量体を重合させて
得られるガラス転移温度50〜120℃、数平均分子量
3,000〜100,000、水酸基価50〜150mg
KOH/g及び酸価1〜25mgKOH/gの樹脂、(B)イソシア
ネート基及び/又はブロック化イソシアネート基を1分
子中に2個以上有するポリイソシアネート化合物、
(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム及びアンチ
モンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくとも1種の分
散体を含む塗料から得られた、塗膜面に対する水の静的
接触角が60度以下となる低汚染型塗膜を形成すること
を特徴とする、トンネル内の汚染防止方法及び該塗膜上
に散水装置を配設した洗浄装置及び洗浄方法を提供す
る。
【0007】
【発明の実施の形態1】以下図面を参照して、本発明の
トンネル内の汚染防止方法について説明する。
トンネル内の汚染防止方法について説明する。
【0008】<イ>トンネル内の汚染防止方法 本発明のトンネル内の汚染防止方法とは、トンネルの内
壁面又は反射板に低汚染型塗膜を形成することによる汚
染防止方法であり、付着する汚染物質を簡易な方法で清
掃・除去することができる。この際トンネルとは、公知
のトンネルのみに限らず、地下道、屋内など閉鎖空間全
般を指すものとする。トンネルのトンネル内壁面に付着
する汚染物質としては、大気中に含まれる油滴、塵埃
や、自動車などの交通機関から排出される排気ガス中に
含まれる成分などが挙げられる。汚染物質は、例えばト
ンネル内壁面の表面物質や、交通機関の安全性或いは壁
面保護を目的としてトンネル内壁面に塗布した反射塗料
などに付着し、経時と共に塗膜内部へと浸透してしま
う。
壁面又は反射板に低汚染型塗膜を形成することによる汚
染防止方法であり、付着する汚染物質を簡易な方法で清
掃・除去することができる。この際トンネルとは、公知
のトンネルのみに限らず、地下道、屋内など閉鎖空間全
般を指すものとする。トンネルのトンネル内壁面に付着
する汚染物質としては、大気中に含まれる油滴、塵埃
や、自動車などの交通機関から排出される排気ガス中に
含まれる成分などが挙げられる。汚染物質は、例えばト
ンネル内壁面の表面物質や、交通機関の安全性或いは壁
面保護を目的としてトンネル内壁面に塗布した反射塗料
などに付着し、経時と共に塗膜内部へと浸透してしま
う。
【0009】このようにして、一度トンネル内壁面の塗
膜内部に浸透してしまった汚染物質は、表面側からの洗
浄による除去が非常に困難となる。このため、汚染物質
の除去は、従来、大型洗浄車などにより壁面に洗浄剤を
塗布しながら洗浄ブラシで擦り落とす方法が一般的であ
った。これに対して本発明では、図1に示すようにトン
ネル1の内壁面11に、塗膜面に対する水の静的接触角
が60度以下となる、低汚染型塗膜2を形成し、この低
汚染型塗膜2の表面より汚染物質3の浸透を阻止するこ
とにより、トンネル1内の汚染を防止する。なお、図1
における低汚染型塗膜2の形成範囲は一例であり、この
他にもトンネル内壁面11の全面又はトンネル反射板に
形成するなど、現場の状況により適宜変更することが考
えられる。
膜内部に浸透してしまった汚染物質は、表面側からの洗
浄による除去が非常に困難となる。このため、汚染物質
の除去は、従来、大型洗浄車などにより壁面に洗浄剤を
塗布しながら洗浄ブラシで擦り落とす方法が一般的であ
った。これに対して本発明では、図1に示すようにトン
ネル1の内壁面11に、塗膜面に対する水の静的接触角
が60度以下となる、低汚染型塗膜2を形成し、この低
汚染型塗膜2の表面より汚染物質3の浸透を阻止するこ
とにより、トンネル1内の汚染を防止する。なお、図1
における低汚染型塗膜2の形成範囲は一例であり、この
他にもトンネル内壁面11の全面又はトンネル反射板に
形成するなど、現場の状況により適宜変更することが考
えられる。
【0010】<ロ>低汚染型塗膜 本発明で低汚染型塗膜とは、塗膜面に対する水の静的接
触角が60度以下となる塗膜である。ここで塗膜面に対
する水の静的接触角とは水平に置かれた塗膜面に水滴を
滴下させ付着させたとき、水滴が塗面に接触してつくる
角度のことであり、雨水が壁面を流下していく時の前進
接触面(動的接触角)と区別する用語である。この角度
が大きいということは塗膜面に対して水滴が接触しにく
い状態を意味し、θ=180度の時、水滴は塗膜面上で
球体をなす。この角度が大きい状態は撥水性である。逆
に角度が小さいことは塗膜面に対して水滴が接触しやす
い状態を意味し、θ=0度の時、塗膜面が完全に水で濡
れた状態となる。本発明で低汚染型塗膜とは、かかるθ
が60度以下の塗膜であり、θが60度以下となる塗膜
であれば全てのものを用いることができる。
触角が60度以下となる塗膜である。ここで塗膜面に対
する水の静的接触角とは水平に置かれた塗膜面に水滴を
滴下させ付着させたとき、水滴が塗面に接触してつくる
角度のことであり、雨水が壁面を流下していく時の前進
接触面(動的接触角)と区別する用語である。この角度
が大きいということは塗膜面に対して水滴が接触しにく
い状態を意味し、θ=180度の時、水滴は塗膜面上で
球体をなす。この角度が大きい状態は撥水性である。逆
に角度が小さいことは塗膜面に対して水滴が接触しやす
い状態を意味し、θ=0度の時、塗膜面が完全に水で濡
れた状態となる。本発明で低汚染型塗膜とは、かかるθ
が60度以下の塗膜であり、θが60度以下となる塗膜
であれば全てのものを用いることができる。
【0011】かかる接触角を有する塗膜を与える塗料と
しては、親水性を発現させる成分を有するアクリル樹脂
系、ポリエステル樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、フ
ッ素樹脂系などの有機樹脂系のものや、琺瑯や水ガラス
などいわゆるアルカリシリケートと呼ばれる無機化合物
を応用したもの、テトラアルコキシシランやアルキル基
を有するアルコキシシラン等のいわゆる金属アルコキシ
ドの加水分解縮合物を応用した無機系のもの、及び前述
の親水性を発現させる成分を有する有機系のものとこれ
らを組み合わせた有機無機系のものなどが挙げられる。
しては、親水性を発現させる成分を有するアクリル樹脂
系、ポリエステル樹脂系、アクリルシリコン樹脂系、フ
ッ素樹脂系などの有機樹脂系のものや、琺瑯や水ガラス
などいわゆるアルカリシリケートと呼ばれる無機化合物
を応用したもの、テトラアルコキシシランやアルキル基
を有するアルコキシシラン等のいわゆる金属アルコキシ
ドの加水分解縮合物を応用した無機系のもの、及び前述
の親水性を発現させる成分を有する有機系のものとこれ
らを組み合わせた有機無機系のものなどが挙げられる。
【0012】アクリル樹脂系にはアクリルアミノプラス
ト樹脂硬化系やアクリルウレタン硬化系、アクリルエポ
キシ硬化系、アクリル酸硬化系等の硬化系やアクリル樹
脂を含むラッカー、アクリルエマルジョン系等が挙げら
れる。ポリエステル樹脂系には脂肪酸やダイズ油、亜麻
仁油、ヤシ油、桐油等で変性されたアルキド樹脂及びオ
イルフリーポリエステル樹脂を前述のアクリル樹脂系と
同様の硬化系で硬化させる系やポリエステル樹脂を含む
ラッカー、水溶性ポリエステル樹脂系、ポリエステルエ
マルジョン系などが挙げられる。アクリルシリコン樹脂
にはアクリル樹脂中にアルコキシシリル基を有する樹脂
の総称であってこれらのアルコキシシリル基が加水分解
縮合を起こして硬化するものである。
ト樹脂硬化系やアクリルウレタン硬化系、アクリルエポ
キシ硬化系、アクリル酸硬化系等の硬化系やアクリル樹
脂を含むラッカー、アクリルエマルジョン系等が挙げら
れる。ポリエステル樹脂系には脂肪酸やダイズ油、亜麻
仁油、ヤシ油、桐油等で変性されたアルキド樹脂及びオ
イルフリーポリエステル樹脂を前述のアクリル樹脂系と
同様の硬化系で硬化させる系やポリエステル樹脂を含む
ラッカー、水溶性ポリエステル樹脂系、ポリエステルエ
マルジョン系などが挙げられる。アクリルシリコン樹脂
にはアクリル樹脂中にアルコキシシリル基を有する樹脂
の総称であってこれらのアルコキシシリル基が加水分解
縮合を起こして硬化するものである。
【0013】フッ素樹脂系とは加熱することで溶融し造
膜するもの又は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキ
シル基、メルカプト基などの官能基を有しているもので
あってアミノプラスト樹脂、イソシアネート化合物、グ
リシジル化合物、酸化合物等で硬化可能であり、フッ素
原子を元素含有率で15%以上含有する全てのフッ素樹
脂である。フッ素原子の含有率が15%未満の場合は前
述のアクリル樹脂に包含される。
膜するもの又は、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキ
シル基、メルカプト基などの官能基を有しているもので
あってアミノプラスト樹脂、イソシアネート化合物、グ
リシジル化合物、酸化合物等で硬化可能であり、フッ素
原子を元素含有率で15%以上含有する全てのフッ素樹
脂である。フッ素原子の含有率が15%未満の場合は前
述のアクリル樹脂に包含される。
【0014】塗料の形態としては、溶液でも粉末でもス
ラリー状でも有機溶剤系でも水系でも良い。本発明で塗
膜面に対する水の静的接触角が60度以下である低汚染
型塗膜のうち、(A)重合性二重結合を有する単量体を
重合させて得られるガラス転移温度50〜120℃、数
平均分子量3,000〜100,000、水酸基価50
〜150mgKOH/g 及び酸価1〜25mgKOH/g の樹脂、
(B)イソシアネート基及び/又はブロック化イソシア
ネート基を1分子中に2個以上有するポリイソシアネー
ト化合物、(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム
及びアンチモンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくと
も1種の分散体を含む塗料から得られる塗膜を用いるこ
とが特に好ましい。以上、本発明で、上記の組成を「塗
膜組成物」という。かかる塗料の市販品としてはベルク
リーン[日本油脂(株)製、登録商標]等を用いること
ができる。
ラリー状でも有機溶剤系でも水系でも良い。本発明で塗
膜面に対する水の静的接触角が60度以下である低汚染
型塗膜のうち、(A)重合性二重結合を有する単量体を
重合させて得られるガラス転移温度50〜120℃、数
平均分子量3,000〜100,000、水酸基価50
〜150mgKOH/g 及び酸価1〜25mgKOH/g の樹脂、
(B)イソシアネート基及び/又はブロック化イソシア
ネート基を1分子中に2個以上有するポリイソシアネー
ト化合物、(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム
及びアンチモンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくと
も1種の分散体を含む塗料から得られる塗膜を用いるこ
とが特に好ましい。以上、本発明で、上記の組成を「塗
膜組成物」という。かかる塗料の市販品としてはベルク
リーン[日本油脂(株)製、登録商標]等を用いること
ができる。
【0015】本発明のトンネル内の汚染防止方法として
は、低汚染型塗膜をコンクリート面であるトンネル内壁
面に直接塗装することにより達成することができる。ま
たトンネル内壁に直接塗装することを避けるために、内
壁に高反射率の白色系塗料を施した塗装板、いわゆるト
ンネル反射板(内装板といわれることもある)を付設す
ることがある。なお、本明細書で、トンネル反射板とは
従来トンネル内装板といわれているものを包含したもの
である。本発明のトンネル内の汚染防止方法としてはか
かる反射板に低汚染型塗膜を形成させても目的を達成す
ることができる。いずれの場合にも単独で低汚染型塗膜
を形成しても良く、また他の目的の塗膜を形成する場合
にはその上に、最外層の塗膜として形成させることによ
り目的を達成することができる。
は、低汚染型塗膜をコンクリート面であるトンネル内壁
面に直接塗装することにより達成することができる。ま
たトンネル内壁に直接塗装することを避けるために、内
壁に高反射率の白色系塗料を施した塗装板、いわゆるト
ンネル反射板(内装板といわれることもある)を付設す
ることがある。なお、本明細書で、トンネル反射板とは
従来トンネル内装板といわれているものを包含したもの
である。本発明のトンネル内の汚染防止方法としてはか
かる反射板に低汚染型塗膜を形成させても目的を達成す
ることができる。いずれの場合にも単独で低汚染型塗膜
を形成しても良く、また他の目的の塗膜を形成する場合
にはその上に、最外層の塗膜として形成させることによ
り目的を達成することができる。
【0016】(A)成分として用いられる樹脂は、ガラ
ス転移温度が50〜120℃の範囲にあることが必要で
ある。このガラス転移温度が50℃未満であると、得ら
れる塗膜は乾燥性が悪く硬度が不十分で、高耐久性のも
のが得られにくいし、120℃を超えると、塗装する際
の作業性が悪くなるとともに、得られる塗膜は鮮映性、
光沢などの外観が低下し、強度も脆くなる。また、ガラ
ス転移温度を前記範囲に調整することにより、特開平4
−173882号公報で提案されている塗料用組成物の
欠点である低汚染除去性が改善される。塗膜の硬度、外
観、汚染除去性及び作業性などの面から、好ましいガラ
ス転移温度は50〜100℃の範囲である。さらに、該
樹脂は、数平均分子量が3,000〜100,000の
範囲にあることが必要である。数平均分子量が3,00
0未満であると、得られる塗膜の耐久性が不十分である
し、100,000を超えると、塗装時の作業性が低下
する。塗膜の耐久性及び作業性の面から、数平均分子量
は4,000〜70,000の範囲が好ましく、特に
4,500〜40,000の範囲が好適である。
ス転移温度が50〜120℃の範囲にあることが必要で
ある。このガラス転移温度が50℃未満であると、得ら
れる塗膜は乾燥性が悪く硬度が不十分で、高耐久性のも
のが得られにくいし、120℃を超えると、塗装する際
の作業性が悪くなるとともに、得られる塗膜は鮮映性、
光沢などの外観が低下し、強度も脆くなる。また、ガラ
ス転移温度を前記範囲に調整することにより、特開平4
−173882号公報で提案されている塗料用組成物の
欠点である低汚染除去性が改善される。塗膜の硬度、外
観、汚染除去性及び作業性などの面から、好ましいガラ
ス転移温度は50〜100℃の範囲である。さらに、該
樹脂は、数平均分子量が3,000〜100,000の
範囲にあることが必要である。数平均分子量が3,00
0未満であると、得られる塗膜の耐久性が不十分である
し、100,000を超えると、塗装時の作業性が低下
する。塗膜の耐久性及び作業性の面から、数平均分子量
は4,000〜70,000の範囲が好ましく、特に
4,500〜40,000の範囲が好適である。
【0017】また、水酸基価は50〜150mgKOH/g の
範囲にあることが必要である。水酸基価が50mgKOH/g
未満であると、得られる塗膜は架橋密度が不十分で、高
耐汚染性及び高汚染除去性のものが得られにくいし、1
50mgKOH/g を超えると、塗膜の構造が緻密になりすぎ
て塗膜形成時の収縮応力が大きくなり、緩和することが
不可能になって、塗膜にクラックなどが生じやすくな
る。塗膜の耐汚染性、汚染除去性及びクラック発生の抑
制などの面から、水酸基価は50〜120mgKOH/g の範
囲が好適である。一方、酸価は1〜25mgKOH/g の範囲
にあることが必要である。酸価が1mgKOH/g 未満である
と、基体樹脂の水酸基とイソシアネート基の反応が低下
し、好ましくない。また、25mgKOH/g を超えると、塗
料の貯蔵安定性、ポットライフなどが極端に低下する傾
向がみられる。硬化性、塗料の安定性、ポットライフな
どの面から、酸価は2〜10mgKOH/gの範囲が好適であ
る。
範囲にあることが必要である。水酸基価が50mgKOH/g
未満であると、得られる塗膜は架橋密度が不十分で、高
耐汚染性及び高汚染除去性のものが得られにくいし、1
50mgKOH/g を超えると、塗膜の構造が緻密になりすぎ
て塗膜形成時の収縮応力が大きくなり、緩和することが
不可能になって、塗膜にクラックなどが生じやすくな
る。塗膜の耐汚染性、汚染除去性及びクラック発生の抑
制などの面から、水酸基価は50〜120mgKOH/g の範
囲が好適である。一方、酸価は1〜25mgKOH/g の範囲
にあることが必要である。酸価が1mgKOH/g 未満である
と、基体樹脂の水酸基とイソシアネート基の反応が低下
し、好ましくない。また、25mgKOH/g を超えると、塗
料の貯蔵安定性、ポットライフなどが極端に低下する傾
向がみられる。硬化性、塗料の安定性、ポットライフな
どの面から、酸価は2〜10mgKOH/gの範囲が好適であ
る。
【0018】本発明においては、(A)成分の樹脂は、
(a)炭素数1〜12のアルキルアルコールの(メタ)
アクリル酸のエステル、(b)重合性二重結合を有する
ヒドロキシル基含有単量体及び(c)重合性二重結合を
有するカルボキシル基含有単量体を必須成分とし、さら
に必要に応じ、(d)スチレン、(e)アクリロニトリ
ル及び(f)その他単量体を共重合させて得られるもの
が好適である。必須単量体成分として用いられる(a)
成分の炭素数1〜12のアルキルアルコールの(メタ)
アクリル酸のエステル(以下「アクリル系エステル」と
いう。)は、全単量体の重量に基づき10〜89重量%
の割合で使用することが望ましい。 アクリル系エステ
ルは、塗膜のガラス転移温度を調整するのに必要不可欠
な成分であって、そのアルコール部分のアルキル基の炭
素数が12を超えると得られる樹脂のガラス転移温度が
低くなりすぎる傾向がみられる。また、このエステルの
使用量が10重量%未満であると、その他の重合成の低
い単量体を用いないと得られる樹脂のガラス転移温度を
50℃以上にすることができず、仮に重合成の低い単量
体を使用すると塗膜の耐久性が著しく低下する。逆に8
9重量%を超えると、樹脂に所要量のヒドロキシル基や
カルボキシル基を導入することができず、高耐久性、高
耐汚染性、高汚染除去性を有する塗膜が得られにくい。
所望の好ましい物性を有すると膜を得るためには、この
アクリル系エステルの好ましい使用量は、50〜89重
量%の範囲にある。なお、(A)成分の樹脂に関する具
体的な組成例については、図8の1〜5に例示した樹脂
溶液を参考とする。
(a)炭素数1〜12のアルキルアルコールの(メタ)
アクリル酸のエステル、(b)重合性二重結合を有する
ヒドロキシル基含有単量体及び(c)重合性二重結合を
有するカルボキシル基含有単量体を必須成分とし、さら
に必要に応じ、(d)スチレン、(e)アクリロニトリ
ル及び(f)その他単量体を共重合させて得られるもの
が好適である。必須単量体成分として用いられる(a)
成分の炭素数1〜12のアルキルアルコールの(メタ)
アクリル酸のエステル(以下「アクリル系エステル」と
いう。)は、全単量体の重量に基づき10〜89重量%
の割合で使用することが望ましい。 アクリル系エステ
ルは、塗膜のガラス転移温度を調整するのに必要不可欠
な成分であって、そのアルコール部分のアルキル基の炭
素数が12を超えると得られる樹脂のガラス転移温度が
低くなりすぎる傾向がみられる。また、このエステルの
使用量が10重量%未満であると、その他の重合成の低
い単量体を用いないと得られる樹脂のガラス転移温度を
50℃以上にすることができず、仮に重合成の低い単量
体を使用すると塗膜の耐久性が著しく低下する。逆に8
9重量%を超えると、樹脂に所要量のヒドロキシル基や
カルボキシル基を導入することができず、高耐久性、高
耐汚染性、高汚染除去性を有する塗膜が得られにくい。
所望の好ましい物性を有すると膜を得るためには、この
アクリル系エステルの好ましい使用量は、50〜89重
量%の範囲にある。なお、(A)成分の樹脂に関する具
体的な組成例については、図8の1〜5に例示した樹脂
溶液を参考とする。
【0019】(a)成分のアクリル系エステルを形成す
る炭素数1〜12のアルキルアルコールは、直鎖状、分
岐鎖状、環状のアルキル基を有するアルコールのいずれ
であってもよい。(a)成分のアクリル系エステルの例
としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n
−プチル、(メタ)アクリル酸イソプチル、(メタ)ア
クリル酸−t−プチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヘチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸
ドデシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどが挙げ
られる。これらのアクリル系エステルは、1種用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
る炭素数1〜12のアルキルアルコールは、直鎖状、分
岐鎖状、環状のアルキル基を有するアルコールのいずれ
であってもよい。(a)成分のアクリル系エステルの例
としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n
−プチル、(メタ)アクリル酸イソプチル、(メタ)ア
クリル酸−t−プチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヘチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸
ドデシル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどが挙げ
られる。これらのアクリル系エステルは、1種用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】次に、必須単量体成分として用いられる
(b)成分の重合性二重結合を有するヒドロキシル基含
有単量体は、全単量体の重量に基づき10〜50重量%
の割合で使用するのが望ましい。この使用量が10重量
%未満であると、得られる樹脂に必要な架橋点を導入す
ることができず、高耐久性、高耐汚染性、高汚染除去性
を有する塗膜が得られない。一方、50重量%を超える
と、塗膜の架橋密度が高くなりすぎたり、あるいは得ら
れる樹脂と(B)成分との架橋反応の際に、樹脂中に未
反応のヒドロキシル基が残存し、塗膜の耐水性や耐湿性
を低下させ、ひいては塗膜の耐久性を低下させる原因と
なる。樹脂に適正な数の架橋点を導入し、所望の好まし
い物性を有する塗膜を得るには、この(b)成分の単量
体の好ましい使用量は10〜30重量%の範囲である。
(b)成分の単量体の例としては、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシプチル(メタ)アクリレート、
1,4−プタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラク
トン付加物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの
エチレンオキシド及びプロピレンオキシド付加物などが
挙げられる。これらの単量体は、1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(b)成分の重合性二重結合を有するヒドロキシル基含
有単量体は、全単量体の重量に基づき10〜50重量%
の割合で使用するのが望ましい。この使用量が10重量
%未満であると、得られる樹脂に必要な架橋点を導入す
ることができず、高耐久性、高耐汚染性、高汚染除去性
を有する塗膜が得られない。一方、50重量%を超える
と、塗膜の架橋密度が高くなりすぎたり、あるいは得ら
れる樹脂と(B)成分との架橋反応の際に、樹脂中に未
反応のヒドロキシル基が残存し、塗膜の耐水性や耐湿性
を低下させ、ひいては塗膜の耐久性を低下させる原因と
なる。樹脂に適正な数の架橋点を導入し、所望の好まし
い物性を有する塗膜を得るには、この(b)成分の単量
体の好ましい使用量は10〜30重量%の範囲である。
(b)成分の単量体の例としては、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシプチル(メタ)アクリレート、
1,4−プタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラク
トン付加物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの
エチレンオキシド及びプロピレンオキシド付加物などが
挙げられる。これらの単量体は、1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】また、必須単量体成分として用いられる
(c)成分の重合性二重結合を有するカルボキシル基含
有単量体は、全単量体の重量に基づき0.1〜10重量
%の割合で使用するのが望ましい。使用量が0.1重量
%未満であると、得られる樹脂の酸価が小さくなりす
ぎ、反応硬化性が著しく低下し、好ましくない。また、
10重量%を超えると、塗料の貯蔵安定性、ポットライ
フなどが著しく低下する傾向がみられる。硬化性、塗料
の貯蔵安定性、ポットライフなどの面から、この(c)
成分の好ましい使用量は0.1〜5重量%の範囲であ
り、特に0.1〜3重量%の範囲が好適である。(c)
成分の単量体の例としては、(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸、ω−カル
ボキシ−ポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレー
ト〔例えば、アクロニックスM−5300[東亜合成化
学工業(株)製]〕、フタル酸モノヒドロキシエチルア
クリレート〔例えば、アクロニックスM−5400[東
亜合成化学工業(株)製]〕、アクリル酸ダイマー〔例
えば、アクロニックスM−5600[東亜合成化学工業
(株)製]〕などが挙げられる。これらの単量体は、1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
(c)成分の重合性二重結合を有するカルボキシル基含
有単量体は、全単量体の重量に基づき0.1〜10重量
%の割合で使用するのが望ましい。使用量が0.1重量
%未満であると、得られる樹脂の酸価が小さくなりす
ぎ、反応硬化性が著しく低下し、好ましくない。また、
10重量%を超えると、塗料の貯蔵安定性、ポットライ
フなどが著しく低下する傾向がみられる。硬化性、塗料
の貯蔵安定性、ポットライフなどの面から、この(c)
成分の好ましい使用量は0.1〜5重量%の範囲であ
り、特に0.1〜3重量%の範囲が好適である。(c)
成分の単量体の例としては、(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸、ω−カル
ボキシ−ポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレー
ト〔例えば、アクロニックスM−5300[東亜合成化
学工業(株)製]〕、フタル酸モノヒドロキシエチルア
クリレート〔例えば、アクロニックスM−5400[東
亜合成化学工業(株)製]〕、アクリル酸ダイマー〔例
えば、アクロニックスM−5600[東亜合成化学工業
(株)製]〕などが挙げられる。これらの単量体は、1
種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0022】さらに、(d)成分のスチレンは、必須成
分ではなく、塗膜の鮮映性などの外観を向上させる目的
で、必要に応じて用いられる。スチレンを使用する場合
には、単量体全重量に基づき、15重量%以下の割合で
用いるのが望ましい。スチレンの使用量が15重量%を
超えると、得られる塗膜の耐久性、耐汚染性、汚染除去
性が低下する傾向がみられる。塗膜の鮮映性などの外
観、耐久性、耐汚染性、汚染除去性などのバランスの面
から、スチレンを用いる場合の好ましい使用量は1〜1
0重量%の範囲である。
分ではなく、塗膜の鮮映性などの外観を向上させる目的
で、必要に応じて用いられる。スチレンを使用する場合
には、単量体全重量に基づき、15重量%以下の割合で
用いるのが望ましい。スチレンの使用量が15重量%を
超えると、得られる塗膜の耐久性、耐汚染性、汚染除去
性が低下する傾向がみられる。塗膜の鮮映性などの外
観、耐久性、耐汚染性、汚染除去性などのバランスの面
から、スチレンを用いる場合の好ましい使用量は1〜1
0重量%の範囲である。
【0023】また、(e)成分のアクリロニトリルは、
必須成分ではなく、塗膜の基材に対する密着性や耐衝撃
性などを向上させる目的で、必要に応じて用いられる。
アクリロニトリルを使用する場合には、単量体全重量に
基づき、10重量%以下の割合で用いるのが望ましい。
アクリロニトリルの使用量が10重量%を超えると、塗
膜の耐久性、耐汚染性、汚染除去性が低下する傾向がみ
られる。塗膜の基材に対する密着性、耐衝撃性、耐久
性、耐汚染性、汚染除去性などのバランスの面から、ア
クリロニトリルを用いる場合の好ましい使用量は1〜5
重量%の範囲である。
必須成分ではなく、塗膜の基材に対する密着性や耐衝撃
性などを向上させる目的で、必要に応じて用いられる。
アクリロニトリルを使用する場合には、単量体全重量に
基づき、10重量%以下の割合で用いるのが望ましい。
アクリロニトリルの使用量が10重量%を超えると、塗
膜の耐久性、耐汚染性、汚染除去性が低下する傾向がみ
られる。塗膜の基材に対する密着性、耐衝撃性、耐久
性、耐汚染性、汚染除去性などのバランスの面から、ア
クリロニトリルを用いる場合の好ましい使用量は1〜5
重量%の範囲である。
【0024】次に、(f)成分のその他の単量体は、必
須成分ではなく、塗膜を設計する上で、基材や使用目的
などに応じて必要により、適宜選び用いられる。その他
単量体を使用する場合には、単量体全重量に基づき、1
0重量%以下の割合で使用することが望ましい。この使
用量が10重量%以下の割合で使用することが望まし
い。この使用量が10重量%を超えると、所望の物性を
有する塗膜が得られにくい。 (f)成分のその他単量
体の例としては、ホスマー[ユニケミカル社製]、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アリ
ル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレート、(メタ)アクリル酸フェニル、α−メチル
スチレン、p−ビニルトルエン、(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチル(メタ)アクリル酸−1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル、(メタ)
アクリル酸−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘ
キシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル
などの脂肪族ビニルエーテル化合物、さらには2,3−
ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ト
リメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、無水
マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸エステル類、
フマル酸エステル類などが挙げられる。これらの単量体
は、1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
須成分ではなく、塗膜を設計する上で、基材や使用目的
などに応じて必要により、適宜選び用いられる。その他
単量体を使用する場合には、単量体全重量に基づき、1
0重量%以下の割合で使用することが望ましい。この使
用量が10重量%以下の割合で使用することが望まし
い。この使用量が10重量%を超えると、所望の物性を
有する塗膜が得られにくい。 (f)成分のその他単量
体の例としては、ホスマー[ユニケミカル社製]、(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸アリ
ル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレート、(メタ)アクリル酸フェニル、α−メチル
スチレン、p−ビニルトルエン、(メタ)アクリルアミ
ド、N,N−ジメチル(メタ)アクリル酸−1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル、(メタ)
アクリル酸−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル、エチルビニルエーテル、イソプロピルビニルエ
ーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニ
ルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘ
キシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル
などの脂肪族ビニルエーテル化合物、さらには2,3−
ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ト
リメトキシシリルプロピル(メタ)アクリレート、無水
マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸エステル類、
フマル酸エステル類などが挙げられる。これらの単量体
は、1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0025】前述した各単量体からなる単量体混合物を
共重合させることにより、(A)成分の樹脂が得られ
る。この際の重合方法については特に制限はなく、公知
の方法、例えば有機溶媒中における溶液重合、懸濁重
合、乳化重合、塊状重合、沈殿重合などの方法を用いる
ことができる。また、重合形式についても特に制限はな
く、例えば、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重
合のいずれも用いることができるが、これらの中で、工
業的な面からラジカル重合が好適である。
共重合させることにより、(A)成分の樹脂が得られ
る。この際の重合方法については特に制限はなく、公知
の方法、例えば有機溶媒中における溶液重合、懸濁重
合、乳化重合、塊状重合、沈殿重合などの方法を用いる
ことができる。また、重合形式についても特に制限はな
く、例えば、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重
合のいずれも用いることができるが、これらの中で、工
業的な面からラジカル重合が好適である。
【0026】ラジカル重合において用いられる重合開始
剤としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキシ
ド、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルパーオキ
シネオデカネート、t−ブチルパーオキシピパレート、
t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、
メチルエチルケトンパーオキシドなどの有機過酸化物、
あるいは2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルパレロ
ニトリル)、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオ
ニトリル)(A1BN)、2,2´−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)などのアゾ系開始剤を挙げること
ができる。もちろん、ラジカル重合において用いられる
重合開始剤は、これらに限定されるものではない。前記
したラジカル重合開始剤は、1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
剤としては、例えば、t−ブチルハイドロパーオキシ
ド、クメンハイドロパーオキシド、t−ブチルパーオキ
シネオデカネート、t−ブチルパーオキシピパレート、
t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、
メチルエチルケトンパーオキシドなどの有機過酸化物、
あるいは2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルパレロ
ニトリル)、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオ
ニトリル)(A1BN)、2,2´−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)などのアゾ系開始剤を挙げること
ができる。もちろん、ラジカル重合において用いられる
重合開始剤は、これらに限定されるものではない。前記
したラジカル重合開始剤は、1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0027】ラジカル重合における重合温度は、一般的
に60〜150℃の範囲が好ましい。 重合温度が60
℃未満であると、ラジカル重合開始剤が分解しにくく、
反応がしにくいし、150℃を越えると、ラジカル重合
開始剤が熱により分解してラジカルを生成してもその寿
命が短く、効果的に生長反応が進行しにくい。重合時間
は、重合温度やその他の条件に左右され一概に定めるこ
とができないが、一般に2〜6時間程度で十分である。
に60〜150℃の範囲が好ましい。 重合温度が60
℃未満であると、ラジカル重合開始剤が分解しにくく、
反応がしにくいし、150℃を越えると、ラジカル重合
開始剤が熱により分解してラジカルを生成してもその寿
命が短く、効果的に生長反応が進行しにくい。重合時間
は、重合温度やその他の条件に左右され一概に定めるこ
とができないが、一般に2〜6時間程度で十分である。
【0028】本発明においては、(B)成分の硬化剤と
して、イソシアネート基及び/又はブロック化イソシア
ネート基を1分子中に2個以上含有するポリイソシアネ
ート化合物が用いられる。このようなポリイソシアネー
ト化合物の例としては、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4
´−ジイソシアネートのようなイソシアネートモノマー
と呼ばれる化合物、これらのビウレット体、イソシアヌ
レート体、トリメチロールプロパンのアダクト体のよう
なポリイソシアネート誘導体、さらには前述のイソシア
ネートモノマーや、ポリイソシアネート誘導体のブロッ
ク体などが好適に挙げられる。 これらのポリイソシア
ネート化合物は、1種用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
して、イソシアネート基及び/又はブロック化イソシア
ネート基を1分子中に2個以上含有するポリイソシアネ
ート化合物が用いられる。このようなポリイソシアネー
ト化合物の例としては、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレ
ンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4
´−ジイソシアネートのようなイソシアネートモノマー
と呼ばれる化合物、これらのビウレット体、イソシアヌ
レート体、トリメチロールプロパンのアダクト体のよう
なポリイソシアネート誘導体、さらには前述のイソシア
ネートモノマーや、ポリイソシアネート誘導体のブロッ
ク体などが好適に挙げられる。 これらのポリイソシア
ネート化合物は、1種用いてもよいし、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0029】(A)成分及び(B)成分の配合割合につ
いては、(B)成分のポリイソシアネート化合物は、
(A)成分の樹脂中のヒドロキシル基に対するポリイソ
シアネート化合物中のイソシアネート基及び/又はブロ
ック化イソシアネート基のモル比が、0.6〜1.6の
範囲になるように配合することが好ましい。このモル比
が0.6未満であると、(B)成分のポリイソシアネー
ト化合物と(A)成分の樹脂との架橋反応に際し、樹脂
中のヒドロキシル基が一部未反応で残存するため、得ら
れる塗膜の耐水性や耐湿性が低下し、ひいては塗膜の耐
久性が悪化する原因となる。一方、モル比が1.6を超
えると、イソシアネート基及び/又はブロック化イソシ
アネート基が未反応で残存するため、この場合も塗膜の
耐水性や耐湿性が低下し、ひいては塗膜の耐水性が悪化
する原因となる。塗膜物性の面から、好ましいモル比は
0.8〜1.2の範囲である。
いては、(B)成分のポリイソシアネート化合物は、
(A)成分の樹脂中のヒドロキシル基に対するポリイソ
シアネート化合物中のイソシアネート基及び/又はブロ
ック化イソシアネート基のモル比が、0.6〜1.6の
範囲になるように配合することが好ましい。このモル比
が0.6未満であると、(B)成分のポリイソシアネー
ト化合物と(A)成分の樹脂との架橋反応に際し、樹脂
中のヒドロキシル基が一部未反応で残存するため、得ら
れる塗膜の耐水性や耐湿性が低下し、ひいては塗膜の耐
久性が悪化する原因となる。一方、モル比が1.6を超
えると、イソシアネート基及び/又はブロック化イソシ
アネート基が未反応で残存するため、この場合も塗膜の
耐水性や耐湿性が低下し、ひいては塗膜の耐水性が悪化
する原因となる。塗膜物性の面から、好ましいモル比は
0.8〜1.2の範囲である。
【0030】本発明においては、(C)成分のセラミッ
ク成分として、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム及
びアンチモンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくとも
1種の分散体が用いられる。これらの酸化物ゾルは、一
般に水系分散体として供給されることが多く、水系分散
体の場合、塗膜組成物が水系であれば、そのまま使用す
ることができるが、有機溶媒系であれば、所望の有機溶
媒へ相転換して使用すればよい。この相転換の方法とし
ては、例えば、水系分散体中に水可溶な有機溶媒を添加
し、水を留去させる操作を繰り返すことにより、所望の
有機溶媒体中に相転換する方法などを用いることができ
る。酸化物ゾルの分散体の中で、酸化ケイ素ゾルの分散
体は、シラン系カップリング剤により容易に表面修飾す
ることができ、好適である。表面改質された酸化ケイ素
ゾルの分散体は、その粒子表面に種々の官能基を導入す
ることができるため、本発明に用いる低汚染型塗膜にお
いて使用する際、樹脂やポリイソシアネート化合物など
の有機成分と化学的に結合することが容易になる。この
ようにセラミック成分と有機成分とが化学的に結合した
場合、化学的に結合しない場合に比べて塗膜の架橋が強
固になり、耐汚染性、汚染除去性、耐久性などが向上す
る。
ク成分として、アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム及
びアンチモンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくとも
1種の分散体が用いられる。これらの酸化物ゾルは、一
般に水系分散体として供給されることが多く、水系分散
体の場合、塗膜組成物が水系であれば、そのまま使用す
ることができるが、有機溶媒系であれば、所望の有機溶
媒へ相転換して使用すればよい。この相転換の方法とし
ては、例えば、水系分散体中に水可溶な有機溶媒を添加
し、水を留去させる操作を繰り返すことにより、所望の
有機溶媒体中に相転換する方法などを用いることができ
る。酸化物ゾルの分散体の中で、酸化ケイ素ゾルの分散
体は、シラン系カップリング剤により容易に表面修飾す
ることができ、好適である。表面改質された酸化ケイ素
ゾルの分散体は、その粒子表面に種々の官能基を導入す
ることができるため、本発明に用いる低汚染型塗膜にお
いて使用する際、樹脂やポリイソシアネート化合物など
の有機成分と化学的に結合することが容易になる。この
ようにセラミック成分と有機成分とが化学的に結合した
場合、化学的に結合しない場合に比べて塗膜の架橋が強
固になり、耐汚染性、汚染除去性、耐久性などが向上す
る。
【0031】酸化ケイ素ゾルの分散体としては、例えば
水系分散体として、スノーテックス−O[日産化学工業
(株)製、商品名]やスノーテックス−N[日産化学工
業(株)製、商品名]などが、有機溶媒分散体として、
スノーテックスMIBK−ST[日産化学工業(株)
製、商品名]などが挙げられる。本発明の塗膜組成物に
おいては、酸化物ゾルの分散体は1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配分
量は、酸化物ゾルの分散体の固形分が、塗料組成物の全
固形分に対して、5〜60重量%になるように選ぶこと
が必要である。酸化物ゾルの分散体の固形分が全固形分
に対して5重量%未満であると、酸化物ゾルの分散体を
添加した効果が十分に発揮されず、塗膜の耐汚染性、汚
染除去性、耐久性の向上効果があまり認められないし、
60重量%を超えると、塗膜の可撓性が低下する傾向が
みられる。塗膜の耐汚染性、汚染除去性、耐久性、可撓
性などのバランスの面から酸化物ゾルの分散体の固形分
は、全固形分に対して10〜60重量%の範囲が好まし
い。
水系分散体として、スノーテックス−O[日産化学工業
(株)製、商品名]やスノーテックス−N[日産化学工
業(株)製、商品名]などが、有機溶媒分散体として、
スノーテックスMIBK−ST[日産化学工業(株)
製、商品名]などが挙げられる。本発明の塗膜組成物に
おいては、酸化物ゾルの分散体は1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その配分
量は、酸化物ゾルの分散体の固形分が、塗料組成物の全
固形分に対して、5〜60重量%になるように選ぶこと
が必要である。酸化物ゾルの分散体の固形分が全固形分
に対して5重量%未満であると、酸化物ゾルの分散体を
添加した効果が十分に発揮されず、塗膜の耐汚染性、汚
染除去性、耐久性の向上効果があまり認められないし、
60重量%を超えると、塗膜の可撓性が低下する傾向が
みられる。塗膜の耐汚染性、汚染除去性、耐久性、可撓
性などのバランスの面から酸化物ゾルの分散体の固形分
は、全固形分に対して10〜60重量%の範囲が好まし
い。
【0032】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によって何等限定される
ものではない。なお、塗膜性能は次のようにして評価し
た。ただし、耐キシレンラビング性試験は塗装後一昼夜
後に行い、その他の塗膜性能試験は散水効果を除いて塗
装後10日後に行った。
明するが、本発明はこれらの例によって何等限定される
ものではない。なお、塗膜性能は次のようにして評価し
た。ただし、耐キシレンラビング性試験は塗装後一昼夜
後に行い、その他の塗膜性能試験は散水効果を除いて塗
装後10日後に行った。
【0033】(1)散水効果:図6に示した表中の実施
例1〜5、図7に示した表中の比較例1〜5の塗料をト
ンネル内壁面にロール塗装機を用いて均一に塗装した。
塗装後10日間放置後、散水装置に接続された散水パイ
プから圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パ
イプに多数設けられた透孔より塗装面に均一に30分間
散水し、塗膜面に車の通行による排気ガス等で塗面に付
着した汚れがどの程度除去できたか目視判定した。塗膜
面に付着した汚れがほぼ完全に除去できたものを○、除
去が困難であるものを×、散水の効果が無く除去できな
かったものを××とした。実施例6及び比較例6におい
ては焼き付け後所定の設置方法でトンネル反射板を設置
し24時間後に実施例1〜5、比較例1〜5と同じ方法
で散水を行い、効果を確認した。
例1〜5、図7に示した表中の比較例1〜5の塗料をト
ンネル内壁面にロール塗装機を用いて均一に塗装した。
塗装後10日間放置後、散水装置に接続された散水パイ
プから圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パ
イプに多数設けられた透孔より塗装面に均一に30分間
散水し、塗膜面に車の通行による排気ガス等で塗面に付
着した汚れがどの程度除去できたか目視判定した。塗膜
面に付着した汚れがほぼ完全に除去できたものを○、除
去が困難であるものを×、散水の効果が無く除去できな
かったものを××とした。実施例6及び比較例6におい
ては焼き付け後所定の設置方法でトンネル反射板を設置
し24時間後に実施例1〜5、比較例1〜5と同じ方法
で散水を行い、効果を確認した。
【0034】(2)耐キシレンラビング性:キシレンを
浸したガーゼを適当な力で押しながら前後10回擦り、
擦り跡の状態を目視判定した。変化のほとんど無いもの
を○、塗膜が取れてガーゼに付着した場合を×とした。
浸したガーゼを適当な力で押しながら前後10回擦り、
擦り跡の状態を目視判定した。変化のほとんど無いもの
を○、塗膜が取れてガーゼに付着した場合を×とした。
【0035】(3)塗膜硬度:JIS K5400(1
990)8.4.に従い、鉛筆引っ掻き硬度を測定し
た。
990)8.4.に従い、鉛筆引っ掻き硬度を測定し
た。
【0036】(4)塗膜耐摩耗性:ガーゼ5枚を重ねた
ものを強く押し当てながら塗膜表面を往復50回擦り、
擦り跡の有無を目視判定した。擦り跡が認められないも
のを○、擦り跡が認められるものを×とした。
ものを強く押し当てながら塗膜表面を往復50回擦り、
擦り跡の有無を目視判定した。擦り跡が認められないも
のを○、擦り跡が認められるものを×とした。
【0037】(5)塗膜耐衝撃性:塗膜表面に1kgの鋼
球を1mの距離から適当な力で投げ付け、鋼球の当たっ
た箇所の状態を目視判定した。変化の無いものを○、塗
膜が割れたり、傷が入ったりして変化したものを×とし
た。
球を1mの距離から適当な力で投げ付け、鋼球の当たっ
た箇所の状態を目視判定した。変化の無いものを○、塗
膜が割れたり、傷が入ったりして変化したものを×とし
た。
【0038】(6)塗膜耐アルカリ性:飽和炭酸ナトリ
ウム水溶液を作り、ガーゼに浸したものを、塗膜表面に
粘着テープを用いて接着させた。48時間後にガーゼを
外しその跡を目視判定した。全く変化が認められないも
のを○、光沢が減少したり、膨れが生じたり何等かの変
化が認められた場合を×とした。
ウム水溶液を作り、ガーゼに浸したものを、塗膜表面に
粘着テープを用いて接着させた。48時間後にガーゼを
外しその跡を目視判定した。全く変化が認められないも
のを○、光沢が減少したり、膨れが生じたり何等かの変
化が認められた場合を×とした。
【0039】(7)塗膜耐酸性:5%塩酸水溶液を作
り、ガーゼに浸したものを、塗膜表面に粘着テープを用
いて接着させた。48時間後にガーゼを外しその跡を目
視判定した。全く変化が認められないものを○、光沢が
減少したり、膨れが生じたり何等かの変化が認められた
場合を×とした。
り、ガーゼに浸したものを、塗膜表面に粘着テープを用
いて接着させた。48時間後にガーゼを外しその跡を目
視判定した。全く変化が認められないものを○、光沢が
減少したり、膨れが生じたり何等かの変化が認められた
場合を×とした。
【0040】[実施例1〜6 低汚染型塗膜の形成] <実施例1> 図8に示した表中の樹脂溶液例1に示さ
れる単量体組成を重合した樹脂溶液38.1部(加熱残
分50.3重量%)に有機溶剤型シリカゾル[日産化学
工業(株)製、商品名:MIBK−ST;加熱残分30
重量%]27.2部を加え調製したクリヤー溶液に、ヘ
キサメチレンジイソシアネートの重合体[旭化成工業
(株)製、商品名:デュラネート24A−100]5.
4部を加えキシレン12.2部を添加して均一に撹拌し
た塗料を図2に示した散水パイプより下側のトンネル内
壁面11に短毛ローラを使用して塗装を行った。最初に
塗布量が150g/m2 で塗装を行い、塗装完了後2時
間放置して再度同じ塗料を塗布量が150g/m2 で塗
装を行った。本塗料をトンネル内壁面と同様にして同時
に塗装した下塗りを施したスレート板の塗装後10日間
放置後の水の静的接触角をゴニオメーター[(株)エル
マ製、G−1型]にて測定したところ45度を示した。
散水装置に接続された散水パイプから圧力ポンプで0.
2気圧に調整された水を散水パイプに多数開けられた透
孔より塗装面に均一に30分散水した。1週間散水を止
めた後再度散水装置に接続された散水パイプから圧力ポ
ンプで0.2気圧に調整された水を散水パイプに多数開
けられた透孔より塗装面に均一に30分散水した。
れる単量体組成を重合した樹脂溶液38.1部(加熱残
分50.3重量%)に有機溶剤型シリカゾル[日産化学
工業(株)製、商品名:MIBK−ST;加熱残分30
重量%]27.2部を加え調製したクリヤー溶液に、ヘ
キサメチレンジイソシアネートの重合体[旭化成工業
(株)製、商品名:デュラネート24A−100]5.
4部を加えキシレン12.2部を添加して均一に撹拌し
た塗料を図2に示した散水パイプより下側のトンネル内
壁面11に短毛ローラを使用して塗装を行った。最初に
塗布量が150g/m2 で塗装を行い、塗装完了後2時
間放置して再度同じ塗料を塗布量が150g/m2 で塗
装を行った。本塗料をトンネル内壁面と同様にして同時
に塗装した下塗りを施したスレート板の塗装後10日間
放置後の水の静的接触角をゴニオメーター[(株)エル
マ製、G−1型]にて測定したところ45度を示した。
散水装置に接続された散水パイプから圧力ポンプで0.
2気圧に調整された水を散水パイプに多数開けられた透
孔より塗装面に均一に30分散水した。1週間散水を止
めた後再度散水装置に接続された散水パイプから圧力ポ
ンプで0.2気圧に調整された水を散水パイプに多数開
けられた透孔より塗装面に均一に30分散水した。
【0041】<実施例2,3> それぞれ図8に示した
表中の樹脂溶液例2及び3に示される組成の樹脂溶液を
使用してヘキサメチレンジイソシアネートの重合体[旭
化成工業(株)製、商品名:デュラネート24A−10
0]をNCO/OHモル比が1.0となるように加え塗
料を作成した以外は実施例1と同様の方法で、低汚染型
塗膜の形成を行った。
表中の樹脂溶液例2及び3に示される組成の樹脂溶液を
使用してヘキサメチレンジイソシアネートの重合体[旭
化成工業(株)製、商品名:デュラネート24A−10
0]をNCO/OHモル比が1.0となるように加え塗
料を作成した以外は実施例1と同様の方法で、低汚染型
塗膜の形成を行った。
【0042】<実施例4> 分子中にヒドロキシル基を
含有する市販の塗料用フッ素樹脂ワニスであるルミフロ
ンLF−900(水酸基価55〜60mgKOH/g )42.
2部に有機溶剤型シリカゾル[日産化学工業(株)製、
商品名:MIBK−ST;加熱残分30重量%]30.
5部を加え調製したクリヤー溶液に、ヘキサメチレンジ
イソシアネートの重合体[旭化成工業(株)製、商品
名:デュラネートTHA−100]6.5部を加えキシ
レン14.4部を添加して塗料を調製した以外は実施例
1同様の方法で、低汚染型塗膜の形成を行った。
含有する市販の塗料用フッ素樹脂ワニスであるルミフロ
ンLF−900(水酸基価55〜60mgKOH/g )42.
2部に有機溶剤型シリカゾル[日産化学工業(株)製、
商品名:MIBK−ST;加熱残分30重量%]30.
5部を加え調製したクリヤー溶液に、ヘキサメチレンジ
イソシアネートの重合体[旭化成工業(株)製、商品
名:デュラネートTHA−100]6.5部を加えキシ
レン14.4部を添加して塗料を調製した以外は実施例
1同様の方法で、低汚染型塗膜の形成を行った。
【0043】<実施例5> 分子中にヒドロキシル基を
含有する市販の塗料用フッ素樹脂ワニスとしてルミフロ
ンLF−600(水酸基価31mgKOH/g )11.0部と
実施例4に示したルミフロンLF−900(水酸基価5
5〜60mgKOH/g )31.2部を混合したものに実施例
1〜4に示した有機溶剤型シリカゾル30.5部を加え
調製したクリヤー溶液に、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートの重合体[旭化成工業(株)製、商品名:デュラネ
ート24A−100]6.5部を加えキシレン14.4
部を添加して塗料を調製した以外は実施例1と同様の方
法で、低汚染型塗膜の形成を行った。
含有する市販の塗料用フッ素樹脂ワニスとしてルミフロ
ンLF−600(水酸基価31mgKOH/g )11.0部と
実施例4に示したルミフロンLF−900(水酸基価5
5〜60mgKOH/g )31.2部を混合したものに実施例
1〜4に示した有機溶剤型シリカゾル30.5部を加え
調製したクリヤー溶液に、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートの重合体[旭化成工業(株)製、商品名:デュラネ
ート24A−100]6.5部を加えキシレン14.4
部を添加して塗料を調製した以外は実施例1と同様の方
法で、低汚染型塗膜の形成を行った。
【0044】<実施例6> 図8に示した表中の樹脂溶
液例1に示される組成の樹脂溶液38.1部(加熱残分
50.3重量%)に有機溶剤型シリカゾル[日産化学工
業(株)製、商品名:MIBK−ST;加熱残分30重
量%]27.2部を加え調製したクリヤー溶液に、ヘキ
サメチレンジイソシアネートの重合体をメチルエチルケ
トオキシムでブロックした化合物の固形分75重量%溶
液[住友バイエルウレタン工業(株)製、商品名:スミ
ジュールBL3175]10.4部を加えキシレン1
2.2部を添加して均一に撹拌した塗料を作成した。塗
装済みステンレス製のトンネル反射板の表面を#400
サンディングペーパーで十分研磨を行い、表面の研ぎカ
スをキシレンを含ませた布で拭きとり、十分乾燥した後
本塗料をスプレーガンにて塗装を行った。最初に塗布量
が100g/m2 で塗装を行い、塗装完了後10分間放
置して再度同じ塗料を塗布量が75g/m2 で塗装を行
った。塗装完了後10分間放置し160℃で20分焼き
付けて低汚染型塗膜を作成したトンネル反射板を作成し
た。本塗装板を所定の方法でトンネル内に設置した。本
塗料をトンネル反射板と同様にして同時に塗装したステ
ンレス板を作成し、設置した。設置した前記ステンレス
板の24時間放置後の水の静的接触角をゴニオメーター
[(株)エルマ製、G−1型]にて測定したところ45
度を示した。散水装置に接続された散水パイプから圧力
ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パイプに多数
開けられた透孔より塗装面に均一に30分散水した。1
週間散水を止めた後再度散水装置に接続された散水パイ
プから圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パ
イプに多数開けられた透孔より塗装面に均一に30分散
水した。
液例1に示される組成の樹脂溶液38.1部(加熱残分
50.3重量%)に有機溶剤型シリカゾル[日産化学工
業(株)製、商品名:MIBK−ST;加熱残分30重
量%]27.2部を加え調製したクリヤー溶液に、ヘキ
サメチレンジイソシアネートの重合体をメチルエチルケ
トオキシムでブロックした化合物の固形分75重量%溶
液[住友バイエルウレタン工業(株)製、商品名:スミ
ジュールBL3175]10.4部を加えキシレン1
2.2部を添加して均一に撹拌した塗料を作成した。塗
装済みステンレス製のトンネル反射板の表面を#400
サンディングペーパーで十分研磨を行い、表面の研ぎカ
スをキシレンを含ませた布で拭きとり、十分乾燥した後
本塗料をスプレーガンにて塗装を行った。最初に塗布量
が100g/m2 で塗装を行い、塗装完了後10分間放
置して再度同じ塗料を塗布量が75g/m2 で塗装を行
った。塗装完了後10分間放置し160℃で20分焼き
付けて低汚染型塗膜を作成したトンネル反射板を作成し
た。本塗装板を所定の方法でトンネル内に設置した。本
塗料をトンネル反射板と同様にして同時に塗装したステ
ンレス板を作成し、設置した。設置した前記ステンレス
板の24時間放置後の水の静的接触角をゴニオメーター
[(株)エルマ製、G−1型]にて測定したところ45
度を示した。散水装置に接続された散水パイプから圧力
ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パイプに多数
開けられた透孔より塗装面に均一に30分散水した。1
週間散水を止めた後再度散水装置に接続された散水パイ
プから圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パ
イプに多数開けられた透孔より塗装面に均一に30分散
水した。
【0045】<比較例1> 図8に示した表中の樹脂溶
液例4に示される単量体組成を重合して得られた樹脂溶
液38.1部(加熱残分50.3重量%)に有機溶剤型
シリカゾル[日産化学工業(株)製、商品名:MIBK
−ST;加熱残分30重量%]27.2部を加え調製し
たクリヤー溶液に、ヘキサメチレンジイソシアネートの
重合体[旭化成工業(株)製、商品名:デュラネート2
4A−100]5.4部を加えキシレン12.2部を添
加して均一に撹拌した塗料を図2に示した散水パイプよ
り下側のトンネル内壁面11に短毛ローラーを使用して
塗装を行った。最初に塗布量が150g/m2 で塗装を
行い、塗装完了後2時間放置して再度同じ塗料を塗布量
が150g/m2 で塗装を行った。本塗料をトンネル内
壁面と同様にして同時に塗装した下塗りを施したスレー
ト板の塗装後10日間放置後の水の静的接触角をゴニオ
メータ[(株)エルマ製、G−1型]にて測定したとこ
ろ55度を示した。散水装置に接続された散水ポンプか
ら圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パイプ
に多数開けられた透孔より塗装面に均一に30分散水し
た。1週間散水を止めた後再度散水装置に接続された散
水ポンプから圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を
散水パイプに多数開けられた透孔より塗装面に均一に3
0分散水した。得られた塗膜のガラス転移温度が25℃
と低いため汚れが塗膜内に浸透してしまい散水テストの
結果は汚れ除去困難であった。
液例4に示される単量体組成を重合して得られた樹脂溶
液38.1部(加熱残分50.3重量%)に有機溶剤型
シリカゾル[日産化学工業(株)製、商品名:MIBK
−ST;加熱残分30重量%]27.2部を加え調製し
たクリヤー溶液に、ヘキサメチレンジイソシアネートの
重合体[旭化成工業(株)製、商品名:デュラネート2
4A−100]5.4部を加えキシレン12.2部を添
加して均一に撹拌した塗料を図2に示した散水パイプよ
り下側のトンネル内壁面11に短毛ローラーを使用して
塗装を行った。最初に塗布量が150g/m2 で塗装を
行い、塗装完了後2時間放置して再度同じ塗料を塗布量
が150g/m2 で塗装を行った。本塗料をトンネル内
壁面と同様にして同時に塗装した下塗りを施したスレー
ト板の塗装後10日間放置後の水の静的接触角をゴニオ
メータ[(株)エルマ製、G−1型]にて測定したとこ
ろ55度を示した。散水装置に接続された散水ポンプか
ら圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を散水パイプ
に多数開けられた透孔より塗装面に均一に30分散水し
た。1週間散水を止めた後再度散水装置に接続された散
水ポンプから圧力ポンプで0.2気圧に調整された水を
散水パイプに多数開けられた透孔より塗装面に均一に3
0分散水した。得られた塗膜のガラス転移温度が25℃
と低いため汚れが塗膜内に浸透してしまい散水テストの
結果は汚れ除去困難であった。
【0046】<比較例2> 図8に示した表中の樹脂溶
液例5に示される組成の樹脂を使用したが分子量が21
00と低くく乾燥性が不十分で比較例1と同様、塗膜面
に強固に汚れが付着してしまい散水テストの結果は汚れ
除去困難の結果であった。
液例5に示される組成の樹脂を使用したが分子量が21
00と低くく乾燥性が不十分で比較例1と同様、塗膜面
に強固に汚れが付着してしまい散水テストの結果は汚れ
除去困難の結果であった。
【0047】<比較例3> 実施例1中の有機溶剤型シ
リカゾルを添加しなかった以外は実施例1と同様の方法
で塗料化及び塗装、乾燥、散水テストを行った。シリカ
ゾルを含まないため水の静的接触角が92度と高く、散
水テストに於いて塗膜面に付着した汚れを除去するのは
困難な結果であった。
リカゾルを添加しなかった以外は実施例1と同様の方法
で塗料化及び塗装、乾燥、散水テストを行った。シリカ
ゾルを含まないため水の静的接触角が92度と高く、散
水テストに於いて塗膜面に付着した汚れを除去するのは
困難な結果であった。
【0048】<比較例4,5> 実施例4及び実施例5
において有機溶剤型シリカゾルを添加しなかった以外は
実施例4及び実施例5と同様の方法で塗料化及び塗装、
乾燥、散水テストを行った。シリカゾルを含まないため
水の静的接触角がそれぞれ95度、92度と高く、散水
テストにおいて塗膜面に付着した汚れは除去できなかっ
た。
において有機溶剤型シリカゾルを添加しなかった以外は
実施例4及び実施例5と同様の方法で塗料化及び塗装、
乾燥、散水テストを行った。シリカゾルを含まないため
水の静的接触角がそれぞれ95度、92度と高く、散水
テストにおいて塗膜面に付着した汚れは除去できなかっ
た。
【0049】<比較例6> 実施例6において有機溶剤
型シリカゾルを添加しなかった以外は実施例6と同様の
方法で塗料化及び塗装、焼き付け、散水テストを行っ
た。シリカゾルを含まないため水の静的接触角がそれぞ
れ94度と高く、散水テストにおいて塗膜面に付着した
汚れは除去できなかった。
型シリカゾルを添加しなかった以外は実施例6と同様の
方法で塗料化及び塗装、焼き付け、散水テストを行っ
た。シリカゾルを含まないため水の静的接触角がそれぞ
れ94度と高く、散水テストにおいて塗膜面に付着した
汚れは除去できなかった。
【0050】
【発明の実施の形態2】以下図面を参照して、本発明の
トンネル内の洗浄装置について説明する。
トンネル内の洗浄装置について説明する。
【0051】<イ>全体の構成 本発明のトンネル内の洗浄装置は、前記低汚染型塗膜に
付着する汚染物質を洗浄・除去するための装置である。
図2及び図3に示すように洗浄装置Aは、トンネル1の
トンネル内壁面11に形成する低汚染型塗膜2と、低汚
染型塗膜2の洗浄箇所に配設する散水装置である散水パ
イプ4とより構成する。以下、本発明の洗浄装置Aの構
成の詳細について説明する。
付着する汚染物質を洗浄・除去するための装置である。
図2及び図3に示すように洗浄装置Aは、トンネル1の
トンネル内壁面11に形成する低汚染型塗膜2と、低汚
染型塗膜2の洗浄箇所に配設する散水装置である散水パ
イプ4とより構成する。以下、本発明の洗浄装置Aの構
成の詳細について説明する。
【0052】<ロ>トンネル内壁面及び低汚染型塗膜 トンネル内壁面11とは、例えば公知のトンネルの内壁
面のみに限らず、地下道、屋内など閉鎖空間全般の内周
面を指すものとする。即ち、トンネル1など、公知の閉
鎖空間を構成するコンクリート部材などの内周面を指
す。トンネル内壁面11には、予め汚染物質3の浸透を
阻止する性質を有する前記低汚染型塗膜2を形成する。
この低汚染型塗膜2は、ベルクリーン[日本油脂(株)
製、登録商標]などの市販塗料を用いることによって得
ることができる。低汚染型塗膜2は、トンネル内壁面1
1全面に亘って形成しても良いし、例えば自動車道のト
ンネルの場合、安全保持のために規定された高さの範囲
まで形成するなど、適宜決められた範囲に形成すればよ
い。また、低汚染型塗膜2を直接内壁面11に形成する
他に、トンネル1内の交通安全性に鑑みて、公知の反射
塗料などの各種塗料を塗布し、その上に低汚染型塗膜2
を形成することも考えられる。さらに本発明の洗浄装置
Aは、トンネル内壁面に直接塗装する場合だけでなく、
前記トンネル内装板に低汚染型塗膜を形成した場合も含
まれる。
面のみに限らず、地下道、屋内など閉鎖空間全般の内周
面を指すものとする。即ち、トンネル1など、公知の閉
鎖空間を構成するコンクリート部材などの内周面を指
す。トンネル内壁面11には、予め汚染物質3の浸透を
阻止する性質を有する前記低汚染型塗膜2を形成する。
この低汚染型塗膜2は、ベルクリーン[日本油脂(株)
製、登録商標]などの市販塗料を用いることによって得
ることができる。低汚染型塗膜2は、トンネル内壁面1
1全面に亘って形成しても良いし、例えば自動車道のト
ンネルの場合、安全保持のために規定された高さの範囲
まで形成するなど、適宜決められた範囲に形成すればよ
い。また、低汚染型塗膜2を直接内壁面11に形成する
他に、トンネル1内の交通安全性に鑑みて、公知の反射
塗料などの各種塗料を塗布し、その上に低汚染型塗膜2
を形成することも考えられる。さらに本発明の洗浄装置
Aは、トンネル内壁面に直接塗装する場合だけでなく、
前記トンネル内装板に低汚染型塗膜を形成した場合も含
まれる。
【0053】<ハ>散水パイプ 散水パイプ4は、トンネル内壁面11の低汚染型塗膜2
の表面に付着した汚染物質3を洗浄するための水5を供
給する散水装置の一例である。以下、散水装置は低汚染
型塗膜をトンネル内壁面に形成した場合について説明す
るが、トンネル内装板に形成した場合についても内装板
の低汚染型塗膜に対して同様の位置、形状で散水装置が
付設されることに変わりはない。散水パイプ4は、前述
したトンネル内壁面11の低汚染型塗膜2を形成した範
囲の上方に、低汚染型塗膜2の全長に亘って配設する。
散水パイプ4には、低汚染型塗膜2の表面に向くように
多数の透孔41が開設してある。透孔41は、低汚染型
塗膜2の表面にまんべんなく流水が可能となるように適
切な間隔を置いて開設する。また透孔41には、水5を
低汚染型塗膜2にまんべんなく供給するために、噴霧用
ノズルなどの公知のノズルを設けることも考えられる。
の表面に付着した汚染物質3を洗浄するための水5を供
給する散水装置の一例である。以下、散水装置は低汚染
型塗膜をトンネル内壁面に形成した場合について説明す
るが、トンネル内装板に形成した場合についても内装板
の低汚染型塗膜に対して同様の位置、形状で散水装置が
付設されることに変わりはない。散水パイプ4は、前述
したトンネル内壁面11の低汚染型塗膜2を形成した範
囲の上方に、低汚染型塗膜2の全長に亘って配設する。
散水パイプ4には、低汚染型塗膜2の表面に向くように
多数の透孔41が開設してある。透孔41は、低汚染型
塗膜2の表面にまんべんなく流水が可能となるように適
切な間隔を置いて開設する。また透孔41には、水5を
低汚染型塗膜2にまんべんなく供給するために、噴霧用
ノズルなどの公知のノズルを設けることも考えられる。
【0054】散水パイプ4の端部は、水5の圧送手段で
ある圧力ポンプなどの公知のコンプレッサーに繋げてお
く。このコンプレッサーにより、散水パイプ4内に定期
的に適量の水5を圧送することで、低汚染型塗膜2を形
成したトンネル内壁面11の定期的な洗浄が可能とな
る。なお、散水パイプ4は、トンネル内壁面11に形成
した低汚染型塗膜2の全長に亘って配設する他にも、汚
染物質3を洗浄する必要のある部位のみに部分的に配設
することも可能である。散水手段としては、散水パイプ
4の他にも、トンネル内壁面11の低汚染型塗膜2に斑
なく水5を供給することが可能であれば、例えばシャワ
ー装置など公知他の散水手段を用いることが可能である
のは勿論である。
ある圧力ポンプなどの公知のコンプレッサーに繋げてお
く。このコンプレッサーにより、散水パイプ4内に定期
的に適量の水5を圧送することで、低汚染型塗膜2を形
成したトンネル内壁面11の定期的な洗浄が可能とな
る。なお、散水パイプ4は、トンネル内壁面11に形成
した低汚染型塗膜2の全長に亘って配設する他にも、汚
染物質3を洗浄する必要のある部位のみに部分的に配設
することも可能である。散水手段としては、散水パイプ
4の他にも、トンネル内壁面11の低汚染型塗膜2に斑
なく水5を供給することが可能であれば、例えばシャワ
ー装置など公知他の散水手段を用いることが可能である
のは勿論である。
【0055】
【本発明の実施の形態3】以下、図面を参照してトンネ
ル内の洗浄装置を用いた、トンネル内の洗浄方法につい
て説明する。
ル内の洗浄装置を用いた、トンネル内の洗浄方法につい
て説明する。
【0056】図2及び図3に示すようにトンネル内壁面
11には、大気中の油滴、塵埃、交通機関の排気ガスな
どの汚染物質3が付着する。内壁面11に汚染物質3が
付着した状態では、トンネル1内を通行する交通機関の
安全性に支障を来す恐れがあるため、これらの汚染物質
3を洗浄し、除去する必要がある。そこで、トンネル内
壁面11に形成した汚染物質3の浸透を阻止する性質を
有する低汚染型塗膜2に水5を供給する。この低汚染型
塗膜2への水5の供給は、塗膜2の上方に、その全長に
亘って配設した散水パイプ4を用いて行う。この散水パ
イプ4に繋いだ圧力ポンプなどにより、散水パイプ4に
水5を供給し、低汚染型塗膜2に向けて開設した複数の
透孔41より低汚染型塗膜2の表面に充分な水5を流
す。汚染物質3は、低汚染型塗膜2の内部への浸透を阻
止され、表面に付着した状態となっているため、流水と
共に流れ落ちる。このように、散水パイプ4に定期的に
水5を圧送することにより、交通規制などによる交通機
関の通行への悪影響を何等与えることなく、トンネル内
壁面11の低汚染型塗膜2に付着した汚染物質3の洗浄
を行うことが可能となり、内壁面11をクリーンな状態
に保つことができる。
11には、大気中の油滴、塵埃、交通機関の排気ガスな
どの汚染物質3が付着する。内壁面11に汚染物質3が
付着した状態では、トンネル1内を通行する交通機関の
安全性に支障を来す恐れがあるため、これらの汚染物質
3を洗浄し、除去する必要がある。そこで、トンネル内
壁面11に形成した汚染物質3の浸透を阻止する性質を
有する低汚染型塗膜2に水5を供給する。この低汚染型
塗膜2への水5の供給は、塗膜2の上方に、その全長に
亘って配設した散水パイプ4を用いて行う。この散水パ
イプ4に繋いだ圧力ポンプなどにより、散水パイプ4に
水5を供給し、低汚染型塗膜2に向けて開設した複数の
透孔41より低汚染型塗膜2の表面に充分な水5を流
す。汚染物質3は、低汚染型塗膜2の内部への浸透を阻
止され、表面に付着した状態となっているため、流水と
共に流れ落ちる。このように、散水パイプ4に定期的に
水5を圧送することにより、交通規制などによる交通機
関の通行への悪影響を何等与えることなく、トンネル内
壁面11の低汚染型塗膜2に付着した汚染物質3の洗浄
を行うことが可能となり、内壁面11をクリーンな状態
に保つことができる。
【0057】
【本発明の実施の形態4】前述した各実施の形態におい
ては、トンネル内壁面に直接、塗膜を形成した一例につ
いて説明してある。これに対して、図5に示すようにト
ンネル内壁面11の所定範囲に反射板6を設けた場合
の、トンネル内壁面の洗浄方法について説明する。トン
ネル1や地下道の壁面11には、通過する交通機関の安
全性を考慮して、壁面11の全長に亘って、反射坂6を
所定高まで配設することが考えられる。本発明における
反射板6とは、トンネル1内に光の反射を目的とする塗
装が施された板であり、その基材としては、石綿板、素
焼板、コンクリート板、スレート板、ガラス繊維を混入
したこれらの基材からなる板、金属板などがあり、好ま
しくは石綿板、素焼板が用いられる。反射板6の表面に
は、耐汚染性、汚染除去性、耐候(光)性、耐薬品性、
耐湿性及び外観に優れ、かつ環境保全性や安全性の高い
低汚染型塗料である、ベルクリーン[日本油脂(株)
製、登録商標]などの低汚染型塗膜2を予め形成してお
く。
ては、トンネル内壁面に直接、塗膜を形成した一例につ
いて説明してある。これに対して、図5に示すようにト
ンネル内壁面11の所定範囲に反射板6を設けた場合
の、トンネル内壁面の洗浄方法について説明する。トン
ネル1や地下道の壁面11には、通過する交通機関の安
全性を考慮して、壁面11の全長に亘って、反射坂6を
所定高まで配設することが考えられる。本発明における
反射板6とは、トンネル1内に光の反射を目的とする塗
装が施された板であり、その基材としては、石綿板、素
焼板、コンクリート板、スレート板、ガラス繊維を混入
したこれらの基材からなる板、金属板などがあり、好ま
しくは石綿板、素焼板が用いられる。反射板6の表面に
は、耐汚染性、汚染除去性、耐候(光)性、耐薬品性、
耐湿性及び外観に優れ、かつ環境保全性や安全性の高い
低汚染型塗料である、ベルクリーン[日本油脂(株)
製、登録商標]などの低汚染型塗膜2を予め形成してお
く。
【0058】この反射板6は、大気に含まれる油滴、塵
埃、交通機関の排気ガスなどの汚染物質3により汚れて
しまい、本来の反射機能を失い、交通機関の安全性に支
障を来す恐れがある。従って、定期的に反射板6の全長
に亘って配設した散水パイプ4に水5を送り、反射板6
の表面に形成した低汚染型塗膜2に付着した汚染物質3
を洗浄する。水5は、散水パイプ4に繋げた公知のコン
プレッサーにより圧送される。このようにコンプレッサ
ーを制御するだけで、交通機関に何等影響を与えること
なく、反射板6の洗浄を行うことが可能である。反射板
6の表面に形成した低汚染型塗膜2への水5の供給を、
例えば一日一回のペースで定期的に繰り返せば、反射板
6を常にクリーンに保つことができ、反射板6の反射機
能を有効に発揮させることが可能となる。
埃、交通機関の排気ガスなどの汚染物質3により汚れて
しまい、本来の反射機能を失い、交通機関の安全性に支
障を来す恐れがある。従って、定期的に反射板6の全長
に亘って配設した散水パイプ4に水5を送り、反射板6
の表面に形成した低汚染型塗膜2に付着した汚染物質3
を洗浄する。水5は、散水パイプ4に繋げた公知のコン
プレッサーにより圧送される。このようにコンプレッサ
ーを制御するだけで、交通機関に何等影響を与えること
なく、反射板6の洗浄を行うことが可能である。反射板
6の表面に形成した低汚染型塗膜2への水5の供給を、
例えば一日一回のペースで定期的に繰り返せば、反射板
6を常にクリーンに保つことができ、反射板6の反射機
能を有効に発揮させることが可能となる。
【0059】
【発明の実施の形態5】前述した各実施の形態におい
て、トンネル内壁面及び反射板に塗布した低汚染型塗膜
の上方には、散水パイプを一例とする公知の散水手段を
設けた例について説明した。これに対して、本発明のト
ンネル内の汚染防止方法を施したトンネルに散水手段を
設けず、公知の散水車輛によりトンネル内壁面の低汚染
型塗膜に散水を行い、汚染物質の洗浄を行うことが考え
られる。低汚染型塗膜は、従来行われていたブラシ洗浄
などを必要とせず、散水のみにより汚染物質を除去する
ことが可能であるから、交通規制などにより、交通機関
の通行を妨げること無く、走行する散水車輛より低汚染
型塗膜に向けて充分な散水を行うことにより、汚染物質
の洗浄を行うことが可能となる。
て、トンネル内壁面及び反射板に塗布した低汚染型塗膜
の上方には、散水パイプを一例とする公知の散水手段を
設けた例について説明した。これに対して、本発明のト
ンネル内の汚染防止方法を施したトンネルに散水手段を
設けず、公知の散水車輛によりトンネル内壁面の低汚染
型塗膜に散水を行い、汚染物質の洗浄を行うことが考え
られる。低汚染型塗膜は、従来行われていたブラシ洗浄
などを必要とせず、散水のみにより汚染物質を除去する
ことが可能であるから、交通規制などにより、交通機関
の通行を妨げること無く、走行する散水車輛より低汚染
型塗膜に向けて充分な散水を行うことにより、汚染物質
の洗浄を行うことが可能となる。
【0060】
【発明の効果】 <イ> 大型洗浄車を用いず、トンネル内壁面の洗浄が
可能となる。 これにより、洗浄作業を行うため、トンネルに交通規制
を行う必要が無く、交通規制に伴う交通渋滞の発生も無
く、この渋滞による交通事故発生の危険も一切無い。ま
た、交通規制の為の経費が不要となり、非常に経済的で
ある。 <ロ> 散水パイプにより散水するだけで、トンネル内
壁面に付着した汚染物質の洗浄が可能である。 このことより、毎日のトンネル内壁面洗浄が可能であ
り、トンネル内壁面を常にきれいに保つことが可能とな
る。よって、通過する交通機関の安全性を大幅に引き上
げることができる。 <ハ> 低汚染型塗膜により、水だけで汚染物質を洗浄
することが可能であるから、洗浄剤を用いる必要が無
い。 これにより、汚水が発生せず、この処理費用及び手間も
不要となる。よって、洗浄作業に洗浄剤の費用が不要と
なり、非常に経済的である。 <ニ> 上記のように大型洗浄車が不要となるため、こ
の維持費用が不要となり、非常に経済的である。 また、大型洗浄車の洗浄ブラシを用いないため、トンネ
ル内壁面に配設した反射板などの付帯設備を損傷するこ
とが無い。これらの付帯設備の交換が不要となり、非常
に経済的である。
可能となる。 これにより、洗浄作業を行うため、トンネルに交通規制
を行う必要が無く、交通規制に伴う交通渋滞の発生も無
く、この渋滞による交通事故発生の危険も一切無い。ま
た、交通規制の為の経費が不要となり、非常に経済的で
ある。 <ロ> 散水パイプにより散水するだけで、トンネル内
壁面に付着した汚染物質の洗浄が可能である。 このことより、毎日のトンネル内壁面洗浄が可能であ
り、トンネル内壁面を常にきれいに保つことが可能とな
る。よって、通過する交通機関の安全性を大幅に引き上
げることができる。 <ハ> 低汚染型塗膜により、水だけで汚染物質を洗浄
することが可能であるから、洗浄剤を用いる必要が無
い。 これにより、汚水が発生せず、この処理費用及び手間も
不要となる。よって、洗浄作業に洗浄剤の費用が不要と
なり、非常に経済的である。 <ニ> 上記のように大型洗浄車が不要となるため、こ
の維持費用が不要となり、非常に経済的である。 また、大型洗浄車の洗浄ブラシを用いないため、トンネ
ル内壁面に配設した反射板などの付帯設備を損傷するこ
とが無い。これらの付帯設備の交換が不要となり、非常
に経済的である。
【図1】 本発明の汚染防止を施したトンネル内の説明
図
図
【図2】 本発明のトンネル内壁面の洗浄装置の説明図
【図3】 トンネル内壁面の洗浄時のトンネルの縦断面
の部分拡大図
の部分拡大図
【図4】 水による汚染物質の洗浄状態の説明図
【図5】 反射板を有するトンネルにおける洗浄時の説
明図
明図
【図6】 各実施例の塗膜性能を示す表図
【図7】 各比較例の塗膜性能を示す表図
【図8】 各樹脂溶液例の組成及び物性を示す表図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大岡 基嗣 広島県広島市佐伯区五日市駅前3丁目4 番8号 (72)発明者 大亀 守 山口県新南陽市野村二丁目10番7号 (72)発明者 倉井 富雄 東京都日野市新井138 セイントビュー 21−102 (72)発明者 角永 修 大阪府東大阪市長田東5丁目13番地 株 式会社ユニコン内 (56)参考文献 特開 平10−46989(JP,A) 特開 平6−50100(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01H 1/00 E01F 9/00
Claims (4)
- 【請求項1】 トンネルの内壁面又はトンネル反射板
に、(A)重合性二重結合を有する単量体を重合させて
得られるガラス転移温度50〜120℃、数平均分子量
3,000〜100,000、水酸基価50〜150mg
KOH/g及び酸価1〜25mgKOH/gの樹脂、(B)イソシア
ネート基及び/又はブロック化イソシアネート基を1分
子中に2個以上有するポリイソシアネート化合物、
(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム及びアンチ
モンの酸化物ゾルの中から選ばれた少なくとも1種の分
散体を含む塗料から得られた、塗膜面に対する水の静的
接触角が60度以下となる低汚染型塗膜を形成すること
を特徴とする、トンネル内の汚染防止方法。 - 【請求項2】 トンネル内壁面又はトンネル反射板に
形成する塗膜であって、(A)重合性二重結合を有する
単量体を重合させて得られるガラス転移温度50〜12
0℃、数平均分子量3,000〜100,000、水酸
基価50〜150mgKOH/g及び酸価1〜25mgKOH/gの樹
脂、(B)イソシアネート基及び/又はブロック化イソ
シアネート基を1分子中に2個以上有するポリイソシア
ネート化合物、(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニ
ウム及びアンチモンの酸化物ゾルの中から選ばれた少な
くとも1種の分散体を含む塗料から得られる、塗膜面に
対する水の静的接触角が60度以下となる低汚染型塗膜
と、前記低汚染型塗膜の上方に、前記低汚染型塗膜に沿った
散水が可能となるように配設した散水装置とより構成さ
れた 、トンネル内の洗浄装置。 - 【請求項3】 トンネル内壁面又はトンネル反射板に
形成する塗膜であって、(A)重合性二重結合を有する
単量体を重合させて得られるガラス転移温度50〜12
0℃、数平均分子量3,000〜100,000、水酸
基価50〜150mgKOH/g及び酸価1〜25mgKOH/gの樹
脂、(B)イソシアネート基及び/又はブロック化イソ
シアネート基を1分子中に2個以上有するポリイソシア
ネート化合物、(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニ
ウム及びアンチモンの酸化物ゾ ルの中から選ばれた少な
くとも1種の分散体を含む塗料から得られる、塗膜面に
対する水の静的接触角が60度以下となる低汚染型塗膜
と、前記低汚染型塗膜の上方に、前記低汚染型塗膜に沿った
散水が可能となるように、低汚染型塗膜の全長に亘って
散水パイプを配設した散水装置とより構成された 、トンネル内の洗浄装置 。 - 【請求項4】 塗膜面に対する水の静的接触角が60
度以下となるように、(A)重合性二重結合を有する単
量体を重合させて得られるガラス転移温度50〜120
℃、数平均分子量3,000〜100,000、水酸基
価50〜150mgKOH/g及び酸価1〜25mgKOH/gの樹
脂、(B)イソシアネート基及び/又はブロック化イソ
シアネート基を1分子中に2個以上有するポリイソシア
ネート化合物、(C)アルミニウム、ケイ素、ジルコニ
ウム及びアンチモンの酸化物ゾルの中から選ばれた少な
くとも1種の分散体を含む塗料から得られた低汚染型塗
膜を形成し、 前記低汚染型塗膜の上方に、前記低汚染型塗膜に沿った
散水を可能とする散水装置を配設し 、前記散水装置を介して低汚染型塗膜に散水することによ
り、低汚染型塗膜に付着した汚染物質を洗浄することを
特徴とする 、トンネル内の洗浄方法 。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302327A JP3084625B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | トンネル内の汚染防止方法及びその洗浄装置及び洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302327A JP3084625B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | トンネル内の汚染防止方法及びその洗浄装置及び洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000129641A JP2000129641A (ja) | 2000-05-09 |
JP3084625B2 true JP3084625B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=17907610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10302327A Expired - Fee Related JP3084625B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | トンネル内の汚染防止方法及びその洗浄装置及び洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3084625B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04135012U (ja) * | 1991-06-07 | 1992-12-16 | 株式会社ケンウツド | グラフイツクイコライザ装置 |
JPH0758566A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-03-03 | Samsung Electron Co Ltd | 音色調整方法及び装置 |
KR102485501B1 (ko) * | 2016-05-19 | 2023-01-06 | 아주대학교산학협력단 | 액세스 플로어 장치 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100465970B1 (ko) * | 2002-02-09 | 2005-01-13 | 현대건설주식회사 | 벽면 오탁방지 및 공기정화를 위한 광촉매 패널이 부착된터널 구조 |
-
1998
- 1998-10-23 JP JP10302327A patent/JP3084625B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04135012U (ja) * | 1991-06-07 | 1992-12-16 | 株式会社ケンウツド | グラフイツクイコライザ装置 |
JPH0758566A (ja) * | 1993-06-30 | 1995-03-03 | Samsung Electron Co Ltd | 音色調整方法及び装置 |
KR102485501B1 (ko) * | 2016-05-19 | 2023-01-06 | 아주대학교산학협력단 | 액세스 플로어 장치 |
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---|---|
JP2000129641A (ja) | 2000-05-09 |
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---|---|---|---|
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