JP3084490U - 特典情報が印字されたレシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 顧客の重要度に応じて差別化された抽選条件
を設定し、固定化する必要性の高い顧客に対してはより
高い確率で当選するように抽選処理を行い、当該抽選結
果をレシート情報欄の後に印字したレシートを提供す
る。 【解決手段】 商品購入の際にＰＯＳ端末装置によって
商品等の購入顧客に対して発行されるレシート情報欄と
特典情報欄を有するレシートであって、前記レシート情
報欄には、レシートを発行した店名等のレシート発行者
名と、レシート発行日時と、１又は複数の購入商品の商
品名と、購入商品の販売価格と、合計購入金額と、預り
金額と、必要に応じて釣銭金額と、が印字され、前記特
典情報欄には、当該顧客の会員登録の有無、当該顧客の
過去及び今回の購入データ、特定商品の購入の有無及び
その購入数量等の予め定められた特典付与条件に基づい
て、複数種類の特典の中から顧客の類別に応じて選定さ
れた特典を顧客に応じて抽選によって異なる確率をもっ
て供与する特典付与の抽選結果が印字されたことを特徴
とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ＰＯＳ端末装置等の商品販売管理端末装置及びこれらを統合する店 舗内データ処理装置を含む商品販売管理システムに関し、特に、商品を購入した 顧客や当該店舗のポイント会員等の重要顧客に対して一定の条件下で抽選処理を 行い、当該抽選結果が印字された特典情報が印字されたレシートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

小売店等における商品又はサービス等（以下、「商品」という）の販売競争の 激化に伴って、小売業界においては、競業者との差別化を図り、さらに顧客を固 定化するための種々の手法が採用されるに至っている。

【０００３】 特に、顧客を固定化して販売促進をはかるために、例えばポイント会員制度を 採り入れ、会員の購入金額に対して所定比率の特典ポイントを付与することが広 く行われるに至っている。また、顧客が商品を購入した際に、購入商品の種類や 購入額に応じてクーポン券、抽選券、応募券等がプリントされたレシートを発行 することが行われている。

【０００４】 しかし、従来の商品及び購入額に対するクーポン券、抽選券、応募券等の発行 処理は、顧客に対して画一的に又は一律的に付与されていたものであった。この ため、小売店にとって購買額が大きく且つ購買回数の多い等の重要顧客とその他 の一般顧客とを差別化できず、重要顧客を当該店に長期間に渡って固定化するに は必ずしも有効な手段になっていなかった。また、購入者に対して、特典を付与 するための当たり券を付与する場合も、レシート用紙の裏面等に所定間隔で予め 当たり券が印字されたレシートが使用される場合においても、全ての顧客に対し て同じ特典を同じ確率で付与することとなり、特定客に対する販売促進策として は効果的ではなかった。

【０００５】 特開平１１−１５４２７９には、売上合計に相当する抽選券を自動的に発行す る装置が公開されている。当装置のＣＰＵは、一取引分の合計金額と、抽選券１ 枚あたりの発行基準額とに基づいて抽選券枚数を求める。ＣＰＵは本券イメージ メモリや補助券イメージメモリから抽選券イメージを読み出して印刷装置に与え て、印刷用紙に印字させて抽選券枚数に相当する抽選券を発行させるようにして いる。

【０００６】 また従来技術におけるポイントを付与する例としては、実用新案登録公報第２ ５４４１９３号に開示されているように、顧客に磁気カード等を発行することに より個々の顧客を特定し、各顧客の商品購入累積額に応じてポイントを付与し、 累積ポイント数に応じてその後の商品購入時に所定の特典を付与するものである 。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

小売店において、通常、商品購入のための来店回数が多く、購入金額も多い重 要な顧客を如何にして固定客として保持するかが重要な経営課題となっている。 しかし、カード会員等の重要顧客に対しても購入金額による画一的なポイント付 与、抽選券、応募券の発行処理ではカード会員等の重要客先であることの特典が なく重要な顧客を継続的に固定化することが難しい。また、例えばポイント会員 当の顧客においても、顧客によってその購入金額、来店回数には大きな差がある 。

【０００８】 しかし、上記したような従来技術においては、小売店は店頭で顧客が商品購入 した時点で、特典を与えるべき顧客を選別しその特定顧客に対して抽選券、クー ポン券等の特典情報をタイムリーに提供することができずに小売店が望む販売戦 略に対応できていないという問題点があった。

【０００９】 そのため、ポイントカード会員等の重要顧客が購入金額を増加させ来店回数が 増えるような販売促進ができるレシートの発行が必要である。そして、所定期間 の特定商品の購入、所定期間の購入金額、所定期間の来店回数等の多い重要顧客 に対しては、その他の一般顧客に対するよりもより有利な抽選条件を設定し、そ の設定した抽選条件に基づいた確率で抽選処理行いその結果を印字したレシート を発行するようにする。

【００１０】 本考案は、顧客の重要度に応じて差別化された抽選条件を設定し、固定化する 必要性の高い顧客に対してはより高い確率で当選するように抽選処理を行い、当 該抽選結果をレシート情報欄の後に印字したレシートを提供することを目的とす る。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案は、商品購入の際にＰＯＳ端末装置によって商品等の購入顧 客に対して発行されるレシート情報欄と特典情報欄を有するレシートであって、 前記レシート情報欄には、レシートを発行した店名等のレシート発行者名と、レ シート発行日時と、１又は複数の購入商品の商品名と、購入商品の販売価格と、 合計購入金額と、預り金額と、必要に応じて釣銭金額と、が印字され、前記特典 情報欄には、当該顧客の会員登録の有無、クレジットカードによる購入、当該顧 客の過去及び今回の購入データ、特定商品の購入の有無及びその購入数量等の予 め定められた特典付与条件に基づいて、複数種類の特典の中から顧客の類別に応 じて選定された特典を顧客に応じて抽選によって異なる確率をもって供与する特 典付与の抽選結果が印字された、ことを特徴とする特典情報が印字されたレシー トを提供するものである。

【００１２】 ここで、前記特典情報欄は、前記レシート情報欄の後に印字され、前記レシー ト情報欄から切り離し可能に構成される。

【００１３】 また、前記特典情報欄には、前記複数種類の特典の中から顧客の類別に応じて 選定された特典である、購入金額の一部又は全額が免除又は返還する旨の特典情 報、購入金額に応じて付与される獲得ポイントが増加する旨の特典情報又は抽選 券に係る特典情報が印字される。

【００１４】 そして、前記特典情報欄には、当該特典を得る顧客が自己の住所又は氏名等の 属性情報を記載する欄が設けられ、切り離された当該特典情報欄は、当該特典を 得る交換券又はクーポン券を構成することとなる。

【００１５】 ここで、前記顧客の類別は、当該顧客の会員登録の有無及び当該顧客の過去及 び今回の購入データに基づいて複数に類別されることとなる。また、前記顧客の 類別は、当該顧客の過去及び今回の購入データ、特定商品の購入の有無及びその 購入数量等のデータに基づいて判断される複数のランクに応じて行われ、前記抽 選においてより高いランクに類別された顧客がより高い確率で当選するように処 理された抽選結果が印字されることとなる。

【００１６】 これによって、当該小売店にとって、固定化する必要性の高い顧客に対しては より高い確率で当選するように抽選処理を行ってその抽選結果がレシート上に特 典情報として印字されるのである。このため、前記抽選は、所定の異なる当たり 確率を有する複数の乱数表の選択によって行われるように処理される。

【００１７】 また、本考案における前記抽選は、予め定められた特定商品の購入者に対して 行われ、当該特定商品又は当該特定商品と関連する商品の購入金額の一部又は全 額が免除又は返還する旨の特典情報又は抽選情報が印字されるのである。

【００１８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る特典情報（当選券、抽選券等）が印字されたレシート１８ の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図１は、本実施の形態における特典 情報付きレシート１８を生成するＰＯＳシステム構成例を示す図である。図２は 、本実施の形態におけるＰＯＳ端末装置の構成例を示すブロック図である。

【００１９】 本考案の実施の形態例に使用するＰＯＳシステムは図１に示す通り、複数のＰ ＯＳ端末装置１とＰＯＳ端末装置１と連係したデータ処理装置２とで構成されて いる。通常、大規模システムではデータ処理装置２はさらに中央サーバー（図示 せず。）と連係されたシステム構成もあるが本願実施の形態例では省略する。図 ２に示す、ＰＯＳ端末装置１は、記憶装置を含むＣＰＵ（演算記憶制御装置）と 、データを入力するキーボードを含む入力装置１０と、カードを読み取るカード 読取装置１１と、バーコードを読み取るバーコード読取装置１２と、データの表 示装置１３と、レシート１８に購入明細と特典情報を印刷する印刷装置１４で構 成される。

【００２０】 ＰＯＳ端末装置に連係されたデータ処理装置２は、本体のＣＰＵと、バーコー ドリーダーを含む入力装置（図示せず）と、データ表示装置３と、印刷装置（図 示せず）とで構成され、ＰＬＵファイル４と、売上データファイル６と、顧客情 報ファイル５と、商品ファイル７と、乱数テーブル８と、抽選条件テーブル９と を有している。データ処理装置２は、購入データ及び顧客情報に基づいて該当す る抽選情報を選別する手段と、抽選処理により特典情報を生成する抽選処理手段 と、作成した特典情報をＰＯＳ端末装置に送信する送信手段を有している。

【００２１】 ここで、本考案の実施の形態におけるレシート１８の例を示す。図３、図４及 び図５は、特典情報欄２１が印字されたレシート１８の例を示す。図３は、購入 金額の合計が「当選金額」となるキャッシュバック特典情報が印字されたレシー ト１８例を示し、図４は、ポイントの当たり券が印字されたレシート１８を示す 。図５は、抽選券付きレシート１８例を示す。図６は、招待券付きレシート１８ の例を示す。

【００２２】 図３において、発行されるレシート１８のレシート情報欄２０は、証書名の領 収証と、レシート発行会社名と、レシート発行店名、電話番号と、住所と、レシ ート発行日付、時刻情報と、販売促進情報と、購入された商品及びその金額と、 購入金額小計と、外税と、購入合計金額と、預かり額と、釣銭額と、レジ番号、 責任者番号とが印字されている。さらに、レシート１８はレシート情報欄２０の 下方に本実施の形態例で以下に述べる抽選処理を行って作成された特典情報欄２ １が印字されている。そしてレシート１８のレシート情報欄２０と特典情報欄２ １は切り離し可能にミシン目等が形成された構成となっている。

【００２３】 図３の、特典情報欄２１はキャッシュバック特典情報の例を示している。キャ ッシュバック特典情報の例は、特典情報欄２１に「当たり」の記載と、お買い物 総額欄と、抽選対象金額欄と、ご使用ポイント欄と、消費税等欄と、合計欄が印 字されている。そして当選金額は合計欄の金額と同一額の当たり金額が当選金額 欄に印字されている。さらに、当選者の住所、氏名、電話番号の記入欄が設けら れている。そしてレシート１８のレシート情報欄２０と特典情報欄２１は切り離 し可能にミシン目等が形成された構成となっている。図４の、特典情報欄２１に 印字されているポイント特典情報は、「当たり」獲得ポイント数と、当選前累計 ポイントと、当選ポイント数と、新累計ポイント数が印字されている。図５の、 特典情報欄２１に印字されている抽選券は抽選番号と抽選日、当選者が記入でき るように当選者の住所、氏名、電話番号等が印字されている。図６の、特典情報 欄２１に印字されている招待券は「悠々リゾートで１泊」の文字と、有効期限と 、当選者が記入できるように住所、氏名、電話番号等が印字されている。

【００２４】 ここで、本考案のレシート１８における特典情報欄２１に係る抽選処理につい て説明する。データ処理装置２による特典情報の抽選処理は、店頭での購入デー タ登録終了後にＰＯＳ端末から送られてきた購入データに基づき処理が行われる 。

【００２５】 先ず、送られた購入データにより、予め設定された特典情報を付与する条件と 、発行されるレシート１８に係る商品購入データ及び顧客情報等から、設定され た抽選条件を満たした顧客が類別される。特典情報を付与され抽選処理をされる 部類に類別された顧客に対して抽選処理が行われる。そして、抽選処理は１又は 複数の抽選情報から条件に該当する抽選の種類が（例えば、キャッシュバック、 ポイント倍返し、抽選番号、招待券等）選択される。さらに、設定された条件（ 例えば、会員、非会員、購入金額額、購入商品、顧客の属性、商品メーカー等） と選択された抽選を基に当選確率テーブルから該当する当選確率が選択される。 そして、選択された当選確率を使用して抽選のデータ処理が行われる。

【００２６】 抽選処理は特定商品、購入金額、所定期間での購入来店回数等の所定の条件に より特典情報付与の当選確率を選択し実行することができる。当選確率は、定率 、高率の乱数、中率の乱数及び低率の乱数表が設定され確率テーブルファイルに 格納されている。抽選処理は格納された乱数処理テーブルと乱数処理手段により 当たり券を出現させる。したがって、販売政策の変更等により何時でも当選確率 テーブルの当選確率を変更することが可能である。この予め設定された当選確率 の乱数表を使用して抽選処理を行うが、小売店にとって重要な顧客に対しては高 い当選確率を適用して当る確率を高めるように設定することができる。例えば、 会員で、今回の購入額が７、０００円以上、当月購入額累計が５０、０００円以 上で、５回以上来店している顧客に対しては、当選確率を１／２に設定し当選の 確率を高め、さらに抽選の種類をキャッシュバックとし、キャッシュバック率も １００％と設定する。このように、当選確率を上げ重要客先に特典情報を付与す ることで顧客の固定化が可能となる。

【００２７】 また、購入金額の設定ランクにより当たりの確率を変更することも可能である 。例えば、１，０００円未満の購入額については抽選を行わない。３，０００円 未満の購入額については１００分の１の当選確率にする等である。さらに、小売 店は当選金額に限度を設けその設定限度額と当選累計額とを常時把握して当選確 率をコントロールすることもできる。設定する当選限度額は小売店の売上額又は 売上予想額等により任意に設定すればよい。

【００２８】 図４は、特典情報欄２１がポイント当たり券抽選券例の印字である。所定の条 件に合致しポイント抽選処理に該当した場合、例えば購入金額に応じた掛け率を 乗じて当選ポイントを算出し顧客に当選ポイントとして付与する。図４において は購入額５０，０００円に対して５０ポイントを当選ポイントとして特典情報欄 ２１に印字している。

【００２９】 図５における特典情報が抽選券印字である場合は、乱数テーブルの０から９ま での数字を所定の桁数発生させて抽選番号を生成し特典情報欄２１に印字する。 発行した抽選番号は抽選番号ファイルに抽選終了まで格納する。また、この抽選 番号データは次回の抽選処理が行われた時、２重に同じ番号を発行しないように チェックを行うデータとしても使用する。

【００３０】 図６において、選択された特典情報が招待券である場合は、購入データと特典 付与条件により選択された確率で乱数処理による抽選処理を行い招待券を抽出し て印字する。特典情報欄２１の招待券には招待券の文字と招待内容、有効期限及 び住所、氏名、電話番号の印字がされている。

【００３１】 ここで、抽選処理の動作について説明する。店頭のＰＯＳ端末装置１で購入品 の明細登録が終了すると精算のための精算キーを押下して精算を行い、蓄積した 登録テーブルの抽選処理のトリガコード及び登録金額等の購入データをデータ処 理装置１に転送する。データ処理装置１はＰＯＳ端末装置１から転送された購入 データにより抽選処理を行う。

【００３２】 図７は、本考案における抽選処理の処理フローの例を示す。 図７において、ＰＯＳ端末装置から転送された登録データを受けると抽選処理 がスタートする（Ｓ１）、登録データと抽選条件テーブル（図８に示す）、顧客 ファイルを使用して抽選処理に該当するかを判断して顧客を類別する（Ｓ２）。 抽選処理に該当しない場合は（Ｓ３）、抽選処理を実行せず特典情報欄２１のな い通常の形態のレシート１８を印刷して（Ｓ１８）終了する（Ｓ１９）。

【００３３】 抽選処理に該当する場合は（Ｓ３）、ポイント会員か、クレジット会員か、一 般の顧客化を判定する（Ｓ４、Ｓ５，）。会員であると判定されると、抽選を行 う条件からその抽選の種類を選択する（Ｓ６）。次に、当選確率ランクを決め抽 選処理に使用する当選確率を選択する（Ｓ７）。選択された当選確率の乱数処理 機能により所定の抽選処理を行う（Ｓ８）。抽選処理された結果が当選である場 合は特典情報をＰＯＳ端末で発行するレシート１８上に印刷する（Ｓ１６）。抽 選処理の結果「ハズレ」の場合は通常のレシート１８印刷を行う（Ｓ１８）。ク レジット会員、一般顧客の場合も同様の動作である（Ｓ９乃至Ｓ１４）。この説 明では抽選処理をデータ処理装置２側で実行しているが、これらの処理はＰＯＳ 端末１側で行うようにしても良い。

【００３４】 ここで、本考案における顧客の購入情報に対する特典対象者の類別及び特典付 与条件、特典の種類の選択について説明する。図７は、顧客に付与する特典情報 の抽選処理を行う特典付与条件テーブル９例を示す。

【００３５】 １．先ず、特典付与条件のテーブル９において、顧客が会員であるか非会員で あるかが設定されている。例えば、会員は重要顧客であるため当選確率を高く設 定する。非会員の場合は顧客ファイルが登録されていないのが普通で特典付与条 件に該当することが少ない。又、特典付与条件に該当しても当選確率は低く設定 される。

【００３６】 ２．さらに、上記とは逆に抽選処理に該当させない条件設定例では、予め定め た非対象商品が購入された時は抽選処理が行われないように条件を設定すること も可能である。又は、非対象商品の購入額は抽選対象購入金額から差し引く処理 を行い、差し引かれた購入金額に対して抽選条件を設定することも可能である。 図の抽選テーブル９例で非対象商品は、印紙類、タバコ、商品券、作業料金等の 例が設定されている。

【００３７】 ３．抽選処理に該当する１つの条件設定の例は今回の購入金額である。今回の 購入額の条件を３，０００円以上、５，０００円以上、７，０００円以上、１０ ，０００円以上とランクを設定し夫々のランクに応じた抽選確率及び抽選の種類 を設定できるようにしている。

【００３８】 ４．抽選処理に該当する特典付与条件の設定例は、購入額による特典付与対象 外を設定できるようにする。特典付与対象外の条件設定例は、購入金額１，００ ０円未満、３，０００円未満、５，０００円未満、１０，０００円未満とする。 抽選対象外金額を設定することで特典付与対象顧客を絞り込むことができる効果 がある。

【００３９】 ５．抽選処理に該当する特典付与条件設定例は、所定の期間の購入金額累計額 により抽選処理される。図５の条件テーブルの例では当月の購入額が、１０，０ ００円以上、２０，０００円以上、３０，０００円以上、５０，０００円以上と ランクが設定されている。この場合も、夫々のランクに応じた抽選の種類及び抽 選の当選確率を設定できるようにしている。

【００４０】 ６．抽選処理に該当する特典付与条件設定例は、所定の期間の購入来店回数に より抽選処理される。図５のテーブルの例では当月の購入のための来店数が、３ 回以上、５回以上、７回以上と設定されている。この場合も来店回数にランクを 設定し、夫々のランクに応じた抽選の種類及び抽選の当選確率を設定できるよう にしている。

【００４１】 ７．抽選処理に該当する特典付与条件設定例は、指定された特定メーカー商品 の購入者に対して、抽選処理される。図５のテーブルの例では指定メーカー商品 がＡＡビール、ＢＢビール、ＣＣビール、ＤＤビールと設定されている。設定さ れた指定メーカー商品を購入した顧客に対して抽選処理が行われる。

【００４２】 ８．抽選処理に該当する特典付与条件設定例は、指定された特定商品群の商品 の購入者に対して抽選処理される。図７の抽選テーブル９の例では商品群を弁当 惣菜、冷菓、飲み物、書籍、酒類、雑貨と設定されている。設定された商品群の 商品を購入した顧客に抽選処理が行われる。

【００４３】 ９．抽選処理に該当する特典付与条件設定例は、指定された特定の商品の購入 者に対して、抽選処理される。図のテーブルの例では、Ａ茶、Ｂ茶、Ｃ茶、Ｄ茶 、と設定されている。

【００４４】 １０．次に、抽選処理により顧客に付与する抽選の種類（特典情報）の例は、 キャッシュバック券、ポイント券、又は、抽選番号券等である。キャッシュバッ ク券は顧客が購入した金額から対象外商品購入額を差し引いた購入金額と同額の 金額を当たり賞金額として顧客に返金する。この場合、購入金額に最低購入額の 制限を設け最低購入額以下の場合はキャッシュバック処理を行わないようにして もよい。ポイント券は、例えば、購入額１，０００円で１ポイントを付与する場 合、購入額が３，０００円では通常３ポイントが付与されるが、購入データが特 典付与条件を満たしており抽選の結果「当たり」となった時は、６ポイントが付 与されるように処理される。この例の場合は倍のポイントを「当たり」として付 与しているが、この倍率は任意に設定することができる。抽選番号券は、顧客の 購入した商品、金額が特典付与条件に合致したとき抽選番号券の発行を行う。抽 選番号はデータ処理により乱数を発生させ所定の桁数の０から９までの数字を抽 選番号として生成し印字させる。

【００４５】 １１．抽選処理に該当する特典付与条件設定例は、抽選処理の結果、当選金額 （ポイント）の上限額を５，０００円（又は５ポイント）、１０，０００円（又 は、１０ポイント）、５０，０００円（又は、５０ポイント）、１００，０００ 円（又は１００ポイント）と設定している。抽選の結果上限を超える場合は、上 限額を限度として付与する。

【００４６】 １２．さらに、特典の当選額（又はポイント）は購入額に対する比率で設定で きる。抽選処理に該当する特典付与条件設定例で当選金額（又はポイント）は、 購入額の１００％の金額を当選金額又はポイントとする、購入額の８０％の金額 を当選金額とする、購入額の６０％の金額を当選金額とする、購入額の２０％の 金額を当選金額とすると設定されている。

【００４７】 １３．抽選処理に使用する当選確率は、定率、当選確率が高率の乱数Ａ，当選 確率が中率の乱数Ｂ、当選確率が高率の乱数Ｃと設定されている。購入データが 特典付与条件に合致しその購入金額に応じて設定されたランクにより当選確率を 選択して使用する。

【００４８】 １４．さらに当選数の設定では購入ランク別に当たり数を設定する、又は購入 額のランクを設定せず一律の当選数を設定する。

【００４９】 小売店側は上記したこれらの特典付与条件テーブルの特典付与条件を選択して 特典付与条件をＰＯＳシステムに設定する。ＰＯＳシステムは設定された処理基 準に従って抽選処理を行い顧客に特典情報を付与するレシート１８を印字する。 特典付与条件の設定および選択手順は自由に設定することができ、単一の条件 を適用することも、複数の条件を組み合わせて設定することも可能である。抽選 処理に適用する当選確率等の処理基準値も任意に設定可能である。

【００５０】

【考案の効果】

以上詳しく説明したように、本考案においては、商品購入の際にＰＯＳ端末装 置１によって商品の購入者に対して発行されるレシート１８であって、レシート １８には購入商品の数量、金額等の明細が印字されるのレシート情報欄２０と、 当該顧客の会員登録の有無、当該顧客の過去及び今回の購入データ、特定商品の 購入の有無及びその購入数量等の予め定められた特典付与条件に基づいて、複数 種類の特典の中から顧客の類別に応じて選定された特典を顧客に応じて抽選によ って異なる確率をもって供与する特典付与の抽選結果が印字された特典情報欄２ １を印字している。

【００５１】 本考案は、顧客の重要度に応じて差別化した特典付与条件を設定し、重要顧客 に対してはより高い確率で当選するように抽選処理を行い、当該抽選結果により 各種の特典情報をレシート情報欄２０の下方に印字したレシート１８が提供出来 るのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るＰＯＳシステム構成例を示すブ
ロック図である。

【図２】 本考案に係るＰＯＳ端末装置の構成例を示す
ブロック図である。

【図３】 本考案に係る抽選処理において発行される抽
選券付きレシートで、購入金額の合計が「当選金額」と
なるキャッシュバック特典情報が印字されたレシート例
を示す。

【図４】 本考案に係る抽選処理において発行されるレ
シートで、ポイント当たり券の特典情報が印字されたレ
シートを示す。

【図５】 本考案に係る抽選処理において発行される抽
選券付きレシートで、抽選番号の特典情報が印字された
レシートを示す。

【図６】 本考案に係る抽選処理において発行される招
待券付きレシートで、招待券の特典情報が印字されたレ
シートを示す。

【図７】 本考案に係る特典情報の抽選処理例の処理フ
ローを示す図である。

【図８】 本考案に係る抽選処理における特典付与条件
テーブル例を示す。

【符号の説明】

１ ＰＯＳ端末装置 ２ データ処理装置 ４ ＰＬＵファイル ５ 顧客データファイル ６ 売上データファイル ７ 商品データファイル ８ 乱数テーブル８ ９ 抽選条件テーブル １８ レシート ２０ レシート情報欄 ２１ 特典情報欄

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品購入の際にＰＯＳ端末装置によっ
   て商品等の購入顧客に対して発行されるレシート情報欄
   と特典情報欄を有するレシートであって、 前記レシート情報欄には、レシートを発行した店名等の
   レシート発行者名と、レシート発行日時と、１又は複数
   の購入商品の商品名と、購入商品の販売価格と、合計購
   入金額と、預り金額と、必要に応じて釣銭金額と、が印
   字され、 前記特典情報欄には、当該顧客の会員登録の有無、クレ
   ジットカードによる購入、当該顧客の過去及び今回の購
   入データ、特定商品の購入の有無及びその購入数量等の
   予め定められた特典付与条件に基づいて、複数種類の特
   典の中から顧客の類別に応じて選定された特典を顧客に
   応じて抽選によって異なる確率をもって供与する特典付
   与の抽選結果が印字された、 ことを特徴とする特典情報が印字されたレシート。
2. 【請求項２】 前記特典情報欄は、前記レシート情報欄
   の後に印字され、前記レシート情報欄から切り離し可能
   に構成された請求項１に記載の特典情報が印字されたレ
   シート。
3. 【請求項３】 前記特典情報欄には、前記複数種類の特
   典の中から顧客の類別に応じて選定された特典である、
   購入金額の一部又は全額が免除又は返還する旨の特典情
   報、購入金額に応じて付与される獲得ポイントが増加す
   る旨の特典情報又は抽選券に係る特典情報が印字された
   請求項２に記載の特典情報が印字されたレシート。
4. 【請求項４】 前記特典情報欄には当該特典を得る顧客
   が自己の住所又は氏名等の属性情報を記載する欄が設け
   られ、切り離された当該特典情報欄は、当該特典を得る
   交換券又はクーポン券を構成する請求項２に記載の特典
   情報が印字されたレシート。
5. 【請求項５】 前記顧客の類別は、当該顧客の会員登録
   の有無及び当該顧客の過去及び今回の購入データに基づ
   いて複数に類別され、当該類別毎に異なる特典情報が印
   字されることを特徴とする請求項１に記載の特典情報が
   印字されたレシート。
6. 【請求項６】 前記顧客の類別は、当該顧客の過去及び
   今回の購入データ、特定商品の購入の有無及びその購入
   数量等のデータに基づいて判断される複数のランクに応
   じて行われ、前記抽選においてより高いランクに類別さ
   れた顧客がより高い確率で当選するように処理された抽
   選結果が印字された請求項５に記載の特典情報が印字さ
   れたレシート。
7. 【請求項７】 前記抽選は、所定の異なる当たり確率を
   有する複数の乱数表の選択によって行われるように処理
   され、当該抽選結果が印字された請求項６に記載の特典
   情報が印字されたレシート。
8. 【請求項８】 前記抽選は、予め定められた特定商品の
   購入者に対して行われ、当該特定商品又は当該特定商品
   と関連する商品の購入金額の一部又は全額が免除又は返
   還する旨の特典情報又は抽選情報が印字された請求項２
   に記載の特典情報が印字されたレシート。