JP3977873B2 - 販売地点端末での補助的製品販売を処理するための方法およびシステム - Google Patents
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Description
本発明は、販売地点端末に関するものであり、さらに詳細には、販売地点端末において製品販売を処理するための方法およびシステムに関する。
発明の背景
この発明は、宝くじ券取引システムに関する。さらに詳細には、本発明は、商取引販売情報および宝くじ券情報の両方を含む販売レシートを発行する販売地点(POS)端末を使用する宝くじ券発売のためのシステムおよび方法に関する。
米国の多くの州は、いくつかの外国と同様に、政府が指導する宝くじシステムを有する。政府指導の宝くじは、望まれる製品(通常は、高額の現金という賞品を勝ち取るチャンス)を大衆に提供するとともに、大衆に付加的税金または増税を課することなく政府の歳入を増やすという利点を有する。多くの場合、政府の宝くじから発生する歳入は、教育システムの改善や財産税の削減のような特別な目的あるいは目標に投入される。
典型的な政府指導の宝くじシステムでは、中央宝くじコンピュータが、専用宝くじ端末と通信するために用いられる。プレーヤが宝くじのプレイ・スリップ(Play slip)上の番号を選択し、宝くじ端末オペレータが宝くじプレイ・スリップを宝くじ端末にある読取機に挿入する。これにより、宝くじプレイ・スリップが、既知のマーク検出プロセスを使用して光学的に読み取られる。その後、専用宝くじ端末は、プレーヤが選んだ番号を中央宝くじコンビュータへ送信して、それを記憶させる。宝くじ番号が記憶された後で、専用宝くじ端末は、中央宝くじコンピュータの制御下で宝くじ券を印刷および発行する。
「ロット(lotto)」として知られる1つの人気のある宝くじゲームは、プレーヤが1から42までの6個の番号を選ぶことを要求するのが普通である。その後、選ばれた番号群は、ロット券を購入した後の特定の時間および日数をおいて、通常は毎週1回か2回、1から42までの番号のより多数のプールの中からランダムに選ばれた当たりの宝くじ番号と比較される。賞品を獲得するためには、ロット券の番号が当たりの宝くじ番号のすべてまたはいくつかと一致しなければならない。
プレーヤは彼ら自身の宝くじ番号を選ぶようになっているが、ほとんどのロットゲームでは、その代わりに、中央宝くじコンピュータシステムにランダムな「クイック・ピック(quick-pick)」宝くじ番号を選ばせるオプションを用意している。このことは、購入者に、彼または彼女自身の番号を拾い上げる時間および不便を節約させる。そのような自動的な宝くじ番号発生システムは、通常、「クイック・ピック」システムとして知られている。
典型的な宝くじでは、多様なゲームがプレイされる。従来の宝くじゲームでは、プレーヤが宝くじ券を購入する。宝くじ券上に1つまたは複数の宝くじ番号と1つの通し番号とが刻印されている。通し番号は偽造防止のための簡便な方法である。というのは、それは、販売された各宝くじ券を一意的に同定するからである。宝くじ番号もまた、プレーヤおよび宝くじシステムの両方が勝者を同定するのを可能とする。詳細には、宝くじ番号はプレーヤによって「当たり番号表」と比較されて、そのプレーヤが賞品を勝ち取ったかどうかを判定する。
宝くじ券の販売に先立って結果が決まっているインスタント宝くじゲームもある。宝くじ券上に刻印された隠された標印(indicia)を露わにすることによって、プレーヤは購入直後にその宝くじ券が当たりであるかどうかを判定できる。
いくつかの外国(例えば、ドイツ)では、宝くじプレーヤが分割宝くじ券を購入することを許容している。しかし、それらの宝くじシステムは、プレーヤが特定の高額な宝くじ券の固定された割合(例えば、1枚の宝くじの半分とか4分の1分)を購入することを許容するだけである。これらの場合、宝くじ券が当たりであれば、購入者は賞品額全体の半分または4分の1だけを受け取ることになろう。
宝くじ券の大半は、雑貨店,酒屋およびコンビニエンス・ストアで販売される。これらの小売り店は、商取引業務用に使用される1台または複数台のPOS端末から離れた専用宝くじ端末を設置するのが普通である。この物理的な分離は、商取引ラインが、宝くじ券を購入しようとする顧客によって遅延されたり妨害されたりすることがないようにするためである。さらに、宝くじ端末は分離した個別の会計システムを有するので、POS端末と専用宝くじ端末とを同じ場所に置く必要がない。
しかし、何人かの顧客は、2つの別々の取引、すなわち商取引と宝くじ券とを同じ店内で2台の異なる端末で行うことを面倒だと思うかもしれない。分離した端末はまた、顧客に2つの別の列に並ぶことを強要するか、一人の店員が2つの別々の取引を2台の端末で処理する間、商取引の精算手順全体を遅れさせたりするかもしれない。商取引だけの顧客をうんざりさせることの他に、これらの不便は、宝くじ券を衝動的に購入することを妨げるかもしれない。このことは政府および店の収入減につながる。
これらは、商取引および宝くじ券取引のために2台の別個の独立した端末を使用することに伴う短所である。政府は、通常、専用宝くじ端末を購入しリースし据え付けおよび保守するためのコストを負担する。各専用宝くじ端末用の宝くじ券用紙およびインクを再供給するコストもかなりなものである。さらに、複数の精算ラインおよびレジスタを備える、スーパーマーケットのような多くの小売り店舗は、各精算レジスタに専用宝くじ端末を運営するためのリソースを持たない。さらに、専用宝くじ端末はカウンター空間を占有するが、そこは収入を生み出す商品展示のために本来使用できる場所である。2台の別のタイプの商取引端末の操作を店員に訓練することもコストが掛かる。これらの因子が原因となって、宝くじ券を販売する場所の数が制限されることで、消費者に対する宝くじ券の利用性が減っており、それにより政府歳入が減少している。
数年に亘る安定した利益増加の後、多くの州経営の宝くじは収益の減退を示している。宝くじ券購入の便宜を改善することおよびそれの利用性を高めることは、多くの州で宝くじシステムを近代化する場合の主たる関心事となっている。現状の宝くじシステムは、小売りの販売地点端末で価値の分割された宝くじ券を販売することを許可していない。分割価値の宝くじ券を購入する機会を失うことから歳入の顕著な減少が生じている。従って、上述の問題点を解決するシステムに対する需要が存在する。
顧客が訪問する多くの店舗は、キャッシュ・レジスタのような販売地点端末(POS)を1台以上所有している。店のレジ係は、POS端末を使用して買物(1個または複数の商品)の合計金額を計算し、顧客に支払うべき釣り銭の額を計算する。いくつかのPOS端末はさらに、なされた買物を追跡して、それに従って店の在庫品のデータベースを調整する。
釣り銭の額は、購入価格と顧客が支払った金額との差である。顧客は、普通、紙幣の形で整数額の現金を支払うが、購入価格は、ほとんどの場合、非整数の金額である。従って、POS端末において顧客に払い戻すべき釣り銭の額は、普通、1枚または複数枚の硬貨を含み、POS端末またはレジ係がそれを顧客に支払う。
釣り銭、特に硬貨を受け取って持ち運ぶことは、多くの顧客には煩わしいことである。従って、顧客は、しばしば、欲しくない硬貨を使ってしまうために、および/または、そうでなければ彼らに買物の釣り銭として与えられるであろう硬貨を減らすために、非整数の現金を支払うことを強要される。顧客によって支払われる硬貨および紙幣は、POS端末においてレジ係によって集められる。
顧客に硬貨を払い戻したり顧客から硬貨を受け取ったりすることはいずれも、レジ係がその買物の処理に費やす時間を増やし、従って、POS端末において顧客が列を作って待つ時間を増大させる。従って、会社は、硬貨を取り扱うのに費やされる時間に対して賃金を支払わなければならず、また、顧客は、レジ係と顧客たちとの間で硬貨が交換される時間遅れを堪え忍ばなければならない。
さらに、レジ係が計算間違いをして間違った額の釣り銭を払い戻すこともあり得るであろう。顧客は、しばしば、そのような間違いを予期し、正しい額を受け取ったかどうかを確認するために釣り銭を勘定する。そのような顧客は、普通、POS端末を離れる前に釣り銭を勘定するので、他の顧客に更なる遅延を与える。
会社は、硬貨を数え転がし預金しまたは取り扱うためのコストを負担する。ある試算によれば、硬貨を取り扱うだけに、年間で数十万時間と数億ドルとを会社が費やしている。
要するに、釣り銭、特に硬貨を顧客とPOS端末との間で交換することは、コストが掛かるし、時間を消費し、好ましくない。残念なことに、従来のPOS端末は、買物の価格と釣り銭の額だけを計算し、釣り銭の額を減らすことも硬貨の交換もできない。
従って、釣り銭の額を減らし、それにより顧客とPOS端末のレジ係との間で交換される硬貨を減らすシステムおよび方法を提供することは有益である。
宝くじは、そのようなゲームを提供するスポンサーの州に対して多額の歳入を発生する非常に人気のあるゲームである。典型的な宝くじでは、プレーヤ(券の所有者)は、その上に券番号と通し番号とが刻印された宝くじ券を購入する。券番号は、その券の所有者が賞品を勝ち取ったかどうかを券の所有者および宝くじ業者の両者が確認することを許容する。通し番号は、その宝くじ券を一意的に同定し、その宝くじ券が有効であると確認するために宝くじ業者によって記録されるのが普通である。例えば、通し番号は、券の上に刻印されている券番号と宝くじ業者がその宝くじ券に付随して記録した券番号とが一致するかどうかを確認するために使用されるであろう。
典型的な宝くじ券は6個の券番号を有しており、その各々は1から49までの範囲のようなある範囲から選ばれる。この6個の券番号は、券の所有者によって選ばれか、券の所有者の依頼で、券を印刷する宝くじ端末によってランダムに選ばれる。抽選日には、宝くじ業者は、「当たり」の券番号とみなされる6個の券番号をランダムに選び出す。当たりの券番号のすべてまたはいくつかと一致する券番号を有する宝くじ券が当たり券であり、それに対応する宝くじ券所有者が賞品を獲得する。
本出願の親出願の親出願である、1997年3月21日付け出願の、「販売地点端末を利用して宝くじ券取引を実行するためのシステムおよび方法」と題する特許出願第08/822,709号は、釣り銭と交換に販売地点(POS)端末で顧客に対して分割式の宝くじ券を販売するためのシステムおよび方法を開示している。例えば、顧客がPOS端末へ商品を持ってきて、POS端末が購入価格を$4.74と計算する。購入価格を最も近い$1に丸めれば、釣り銭は$5.00−$4.74=$0.26となる。従って、顧客は、釣り銭の代わりに、$1の宝くじ券の26%の持ち分を販売してもらうことができる。その宝くじ券が当たりになれば、対応する賞品の26%がその顧客に与えられることになる。
釣り銭と引き換えに分割式宝くじ券を提供することには多くの利点がある。1997年8月26日付け出願の、「販売地点端末での補助的製品販売を処理するための方法およびシステム」と題する本出願の親出願である特許出願第08/920,116号にも述べられるように、硬貨を支払ったり受け取ったりすることはコストも掛かり煩わしくもある。さらに、多くの顧客は、硬貨は汚れたものだと考え、それらを取り扱わない方を好む。このように、多くの顧客は、釣り銭を分割式宝くじ券と交換することが非常に好ましいことであることを見い出すであろう。
残念ながら、いくつかの州の宝くじ業者は、分割方式の宝くじ券を発行することによって彼らの慣習を変えることを好まないであろう。そのような州の宝くじ業者は、その代わりに、例えば$1,$2および$5の券のみといった、数種類の予め決められる丸められた額の券を支給する方を好むかもしれない。いくつかの場合には、分割式宝くじ券を支給できるためには、1つまたは複数の州に跨って使用されている宝くじ端末のハードウエアおよびソフトウエアに対して大幅な修正を必要とする。そのような修正は最終的には利益をもたらすものであろうが、初期コストは不必要な負担と受け取られるかもしれず、実現する最終的な利益は余りに不確かなものに見えるかもしれない。要するに、州の宝くじ業者による分割式宝くじ券の発行はあらゆる環境において実際的ではないかもしれない。
従って、既存の宝くじシステムに顕著な変更を必要とせずに、分割式宝くじ券の購入を容易にすることが有利であろう。
キャッシュ・レジスタのような販売地点(POS)端末は、買物(品物またはサービス)の合計金額を計算したり顧客に対する釣り銭の額を計算したりする処理などを実行するために、幅広いビジネス分野で使用されている。それらの高度な知識のレベルに依存して、そのようなPOS端末は、処理された買物を追跡することによる在庫管理やそれに従った在庫データベースの調整などの関連機能を実行するためにも有用であろう。さらに、POS端末は、オファリングシステムとしておよび/またはそれを備えたものとして、使用することもできるであろう。
1997年8月26日付け出願の、「販売地点端末において補助的製品販売を処理するための方法およびシステム」と題する本発明の親出願である特許出願第08/920,116号の特許明細書は、POS端末において顧客が釣り銭と引き換えに「アップセル(upsell)」をオファーされるようなシステムを開示している。アップセルというのは、ここで定義されここで使用されるときは、買物と一緒にオファーされる製品(品物またはサービス)を意味する。アップセルの種類には、(I)第1の製品から第1の製品と違う第2の製品へのアップグレード、(II)付加的製品、(III)製品またはそれに対する値引きに対して買い戻すことのできる引換券、(IV)競争,コンテスト,宝くじまたはその他のゲームへの参加、が含まれる。例えば、$1.74で第1の製品を購入した顧客は、$0.26(顧客が$2.00を支払ったときの釣り銭)と交換に第2の製品をオファーされるであろう。本発明の範囲および精神から外れることなく、その他多様なタイプのアップセルが利用されるであろう。
既述の親出願にも述べられているように、アップセルを決定する場合には多くの異なる基準が使用されるであろう。例えば、POS端末は、購入価格を計算し、その購入価格を最も近いドルへ丸めて、切り上げられた(釣り銭)額をはじき出す。次に、POS端末は、複数のアップセルのどれがその切り上げ額の交換物として有利であるかを決定する。
アップセルを決めるためにその他の方法を提供することは有利であろう。特に、在庫管理人やPOS端末オペレータのような従業員が容易に理解して調節できる、アップセルを決めるための方法および装置を提供することが有利であろう。
キャッシュ・レジスタのような販売地点(POS)端末は、買物(品物またはサービス)の合計価格を計算したり顧客への釣り銭の額を計算したりする処理などを実行するために、幅広いビジネスで利用されている。いくつかのPOS端末はさらに、売却された品目を追跡して、それに従って店舗の在庫データベースを調整する。
POS端末は、上に挙げた処理を実行することに加えて、補助的な処理を実行してもよい。補助的な処理は販売を拡大でき、それによって商取引当たりに得られる平均利益を増大することができる。1つのそのような補助的プロセスは、本発明の親出願である、1997年8月26日付け出願の、「販売地点端末において補助的製品販売を処理するための方法およびシステム」と題する特許出願第08/920,116号に述べられている。そこに述べられているのは、POS端末で顧客が釣り銭と交換に「アップセル」をオファーされるという補助的プロセスである。POS端末は、顧客の買物に依存してアップセルを決定し、さらに、その買物に基づいてアップセル価格(釣り銭の額)も決定する。例えば、$1.74で第1の製品を購入して$2.00を支払う顧客は、$0.26の釣り銭と引き換えに第2の製品をオファーされるであろう。アップセル金額の$0.26は、このように購入金額$1.74に依存する。
別の補助的プロセスは、コンピュータで決める「助言的販売(suggestive sell)」である。米国特許番号第5,353,219号は、主要なカテゴリーから従来の品目価格で購入するように顧客に対して品目の助言を行うシステムについて述べている。さらに別の補助的プロセスは、本出願の親出願である、1997年8月26日付け出願の、「小売り環境で定期刊行物に対する購買登録を販売するための方法およびシステム」と題する特許出願第08/841,791号に述べられている。そこに述べられているのは、POS端末で定期刊行物の1つの号を購入する顧客が、その時点でその定期刊行物に対する購買登録をする機会を提供されるような補助的プロセスである。
このような補助的プロセスは、そのPOS端末自体の内部で単独に実行できる。例えば、キャッシュ・レジスタは、釣り銭の額を計算し、その釣り銭と交換に提供するアップセルを決定するようにプログラムされるであろう。または、補助的プロセスは、キャッシュ・レジスタと通信している装置の助けを借りて実行されるであろう。例えば、通信ネットワークを介してキャッシュ・レジスタとつながる遠隔のサーバーコンピュータが、その釣り銭と交換に提供すべきアップセルを決定してもよい。
POS端末で実行される補助的プロセスは、顧客の商取引が完了する速度を望ましくない程度にまで低下させるかもしれない。例えば、POS端末を動作させているレジ係が釣り銭と交換に顧客にアップセルを提供し、顧客がそのオファーを受けるかどうかを判断するために、数秒間を要するかもしれない。釣り銭の額と引き換えにいくつかのアップセルのうちから顧客が選ぶようにオファーすることは、顧客の商取引を完了するためにさらなる遅延を課することになり得る。
そのような遅延は、ある状況では許容されるかもしれないが、他の状況では不当に煩わしいものとなるかもしれない。例えば、昼食時やその他の昼間の時間には、POS端末には長い列ができるかもしれない。そのうえ、補助的プロセスを実行することで、列に並んでいる各顧客の待ち時間を増やすことは勧められることではない。しかし、補助的プロセスをなくすことは顧客の商取引の完了を速めるかもしれないが、そのような補助的プロセスから得られる追加利益を失うことになる。従って、POS端末での補助的プロセスの実行を制御する必要がある。
キャッシュ・レジスタのような販売地点(POS)端末は、買物(品物またはサービス)の合計金額を計算したり、顧客に払い戻すべき釣り銭の額を計算したりする処理などを実行するために、幅広いビジネス分野で使用されている。いくつかのPOS端末はさらに、行われた買物を追跡して、それに従って店舗の在庫データベースを調整する。1997年8月26日付け出願の、「販売地点端末において補助的製品販売を処理するための方法およびシステム」と題する本出願の親出願である特許出願第08/920,116号に述べられているように、POS端末において顧客は釣り銭と引き換えに「アップセル」をオファーされる。POS端末は、その顧客の買物に依存してアップセルを決定し、その買物に基づいて「アップセル価格(upsell price)」(釣り銭の額)の決定も行う。例えば、$1.74で第1の製品を購入して$2.00を支払う顧客は、$0.26の釣り銭と引き換えに、多分魅力的な値引き価格で第2の製品をオファーされるであろう。アップセル価格$0.26は、このように、購入価格$1.74に依存する。アップセル価格は、多くの従来のように品目ごとに決まった価格に固定されていない。
上で述べた親出願に述べられているように、釣り銭と交換にアップセルをオファーすることには大きな利点がある。例えば、顧客は釣り銭を受け取ることを嫌う傾向があり、それを不要にする機会を歓迎する。さらに、顧客は魅力的な低価格での販売から満足を得る。
典型的には、会社は、提供すべきいくつかの異なるアップセルを有する。事実、任意の特別な買物に対して、いくつかの異なるアップセルを提供することが可能であろう。特別な顧客に対して実際にオファーされる特別なアップセルは、釣り銭の額,一日のうちの時間帯および購入される品目などの買物に付随する複数の基準に依存するであろう。任意の特別な顧客に対して提供することが可能なアップセルは非常に多数あるため、その顧客が受け取るであろうアップセルを決定することは困難または不可能であろう。
オファーするアップセルを選択することの困難さに加えて、ある状況ではアップセルのオファーに時間が掛かることもあろう。しかし、アップセルを提供するのに費やされる時間が、顧客にそのアップセルを受け取らせるように促すことにつながって、その結果、オファー側に利益をもたらすという保証はない。このように、オファーされるアップセルの多くが受け入れられず、その結果、時間と労力の無駄になる場合も多い。従って、アップセルをオファーすることに固有な不確定要素を排除することが有利であろう。
キャッシュ・レジスタのような販売地点(POS)端末は、買物(品物またはサービス)の合計金額を計算したり顧客に払い戻すべき釣り銭の額を計算したりする処理などを実行するために、幅広いビジネス分野で使用されている。さらに、POS端末は顧客に対してオファーを提供するためのオファリングシステムと一緒に使用されることもあろう。そのようなオファリングシステムは、販売を拡大し、それによって商取引当たりに得られる平均利益を増大させることを意図したものである。
オファリングシステムの1つのタイプは、1997年8月26日付け出願の、「販売地点端末において補助的製品販売を処理するための方法およびシステム」と題する、本出願の親出願である特許出願第08/920,116号に述べられている。ここに述べられるように、POS端末における顧客は、彼に支払うべき釣り銭の額と交換に「アップセル」をオファーされる。POS端末は、その顧客の買物に依存してアップセルを決定し、また、その買物に基づいてアップセル価格(釣り銭の額)も決定する。例えば、$1.74で第1の製品を購入して$2.00を支払う顧客は、$0.26の釣り銭と引き換えに第2の製品を提供されるであろう。アップセル価格$0.26は、このように、購入価格$1.74に依存する。別のタイプのオファリングシステムは、コンピュータで決定する「助言的販売」である。米国特許第5,353,219号は、従来の価格表で品物を購入するように顧客に対して助言するシステムについて述べている。
オファリングシステムでは、顧客に対して提供できるオファーの数は多い。例えば、上述のアップセルオファーでは、特定の釣り銭額と交換に顧客に対してオファーされるアップセルには異なるものが数多く存在する。ファーストフードレストランにおける顧客へのオファーには、ソーダ,大フレンチフライまたはデザートが含まれるであろう。正確にどのアップセルを提供すべきかは、予め定められるプログラムに従ってランダムに選ぶか、マネージャやその他オペレータによって手作業で選ばれるであろう。
不幸なことに、ランダムでも手作業でも、オファーを選択してもそれが必ずしも顧客に対して提供すべき「最良」(最高のパフォーマンスを示す。)のオファーであることを保証はしない。「最良」のオファーを構成するものは、各種のオファーに対して、対応する「パフォーマンス・レート」をもたらす1または複数の基準に関して評価されるであろう。例えば、オファーの受入率は、1つのパフォーマンス・レートであり、そのオファーを評価するために使用できるであろう。それは、いくつかのオファーが他のオファーと比べて顧客に受け入れられる傾向が低いこともあろうからである。さらに、受け入れられたオファーから得られる利益も、別の1つのパフォーマンス・レートであり、そのオファーを評価するために使用されるであろう。
マネージャまたはその他のオペレータが「最良」のオファー(最も高いパフォーマンスレートを有するオファー)を同定することは困難または不可能であろう。マネージャは一群のオファーに関する真のパフォーマンス・レートについて知識があるとは見られない。マネージャはまた、最良のオファーを同定するために過去の傾向を分析する時間を有するとは思えない。さらに、一日のうちで異なる時間帯または曜日によっては特定のオファーが他のものよりも顧客にとってより魅力的なこともあろう。高額の宝くじ当選や好意的な雑誌記事のような予期しない事件によって、特定のオファーがより魅力的になることもあろう。そのような状況は、マネージャが最良のオファーを同定しようとする試みの妨げとなる。従って、1つの販売地点端末で提供されるオファーを制御する必要がある。
発明の概要
本発明の目的は、POS端末において、釣り銭の額と交換に、選ばれた製品をオファーするための方法およびシステムを提供することである。
一般に、本発明の一態様によれば、POS端末は、顧客の買物に関連して彼に対する釣り銭と交換するアップセルを決定する。販売地点端末は、少なくとも1つのアップセル価格および彼への釣り銭と交換に顧客へオファーする対応するアップセルのデータベースを維持していることが好ましい。このアップセルおよびアップセル価格は、釣り銭との交換によって利益が出るように、また、会社に対して利益をもたらし、そのアップセルが受け入れられれば顧客にも有益であるように、確立される。
顧客が1つの買物をPOS端末まで持ってくると、POS端末は購入価格をはじき出し、「要求される支払額」をその購入価格に等しく設定する。要求される支払額は、その顧客が支払うことを期待される金額を意味する。次に、POS端末は、好ましくはこの購入価格を整数へ切り上げることによって丸められた価格を計算し、そこから購入価格と丸められた価格との差に等しい切り上げ額を計算する。従って、切り上げ額は、釣り銭となる硬貨を意味する。
計算された切り上げ額をデータベース中のアップセル価格の少なくとも1つと比較することによって、POS端末は、切り上げ額が前記アップセル価格のどれかと対応するかどうかを決定するであろう。そうであれば、POS端末は、そのアップセル価格に対応するアップセルを同定し、同定されたアップセルを表示する信号を出力する。出力信号は、好ましくは、そのアップセルが指定された額の釣り銭に対して購入されてもよいことを顧客および/またはレジ係に対して説明する、テキストまたはグラフィックスを表示する。
その顧客がそのアップセルを受け入れれば、レジ係はPOS端末上の選択ボタンを押すことによってそのように表示する。次に、その顧客が支払うように要求される支払額は、購入価格ではなくて、切り上げ額に等しく設定される。このように、顧客は、彼に支払われるはずの硬貨と引き換えにアップセルを受け取り、顧客とPOS端末との間で硬貨の交換は必要ない。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明によるシステムのブロック図である。
図2は、図1のPOSコントローラのブロック図である。
図3は、図1のPOS端末のブロック図である。
図4は、宝くじデータ処理システムのブロック図である。
図5は、図3のPOSコントローラ内のローカルな宝くじ券データベースを示す表である。
図6は、図4の宝くじデータ処理システム内の宝くじ券データベースを示す表である。
図7は、図4の宝くじデータ処理システム内のPOSコントローラ・データベースを示す表である。
図8は、POS端末における宝くじ取引を示すフローチャートである。
図9は、本発明の好適実施例による店舗販売レシートの一例である。
図10は、POSコントローラの動作のフローチャートである。
図11は、宝くじデータ処理システムの動作のフローチャートである。
図12は、電話認証処理を示すフローチャートである。
図13Aは、本発明に従って提供されるPOS端末の模式図である。
図13Bは、図13AのPOS端末の別の実施例の模式図である。
図14は、POS端末におけるアップセルを決定するための本発明の方法を示すフローチャートである。
図15は、図13AのPOS端末の記憶エリアの例示である。
図16は、図13AのPOS端末のアップセルデータベースの模式図である。
図17は、図13AのPOS端末の顧客データベースの模式図である。
図18は、図13AのPOS端末の在庫価格データベースの模式図である。
図19は、図13AのPOS端末のオファーされる価格データベースの模式図である。
図20は、POS端末におけるアップセル用の逆オファーを評価するための本発明の方法を示すフローチャートである。
図21は、図13AのPOS端末の識別子データベースの模式図である。
図22は、宝くじデータ処理システムへつながれたPOS端末の模式図である。
図23は、図13AのPOS端末の顧客データベースの別の実施例の模式図である。
図24Aは、顧客の好みを記憶するための本発明の方法を示すフローチャートである。
図24Bは、顧客の好みを記憶するための本発明の方法を示すフローチャートである。
図25は、予め選ばれた顧客の好みを適用するための本発明の方法を示すフローチャートである。
図26は、寄付されたアップセルを受け取るための本発明の方法を示すフローチャートである。
図27は、POS端末においてアップセルを決定するための本発明の方法を示すフローチャートである。
図28は、本発明に従って提供されるPOS端末のネットワークの模式図である。
図29は、図28のネットワークの店舗コントローラの模式図である。
図30は、図28のネットワークのPOS端末の模式図である。
図31は、図28のネットワークのPOS端末の代替実施例の模式図である。
図32は、図29の店舗コントローラの発券データベースの模式図である。
図33は、図32の発券データベースのデータ例を含む模式図である。
図34は、図29の店舗コントローラの商取引データベースの模式図である。
図35は、図29の店舗コントローラの分割式券データベースの記録の模式図である。
図36は、図32の発券データベース用のさらに別のデータ例を含む模式図である。
図37は、宝くじ券の部分を割り当てるための方法を示すフローチャートである。
図38は、図29の店舗コントローラの当たり宝くじ券データベースの模式図である。
図39は、図29の店舗コントローラのお得意様買物客データベースの模式図である。
図40は、分割式宝くじ券を払い戻すための方法を示すフローチャートである。
図41は、本発明に従って提供されるPOS端末の模式図である。
図42は、図41のPOS端末の別の実施例の模式図である。
図43は、図41のPOS端末の在庫データベースの模式図である。
図44は、図41のPOS端末の可能なアップセル・データベースの模式図である。
図45は、図41のPOS端末のアップセルオファー・データベースの実施例の模式図である。
図46は、図41のPOS端末のアップセルオファー・データベースの別の実施例の模式図である。
図47は、図41のPOS端末のアップセルオファー・データベースの別の実施例の模式図である。
図48は、図41のPOS端末のアップセルオファー・データベースの別の実施例の模式図である。
図49は、POS端末における補助的製品販売を提供するための方法を示すフローチャートである。
図50は、本発明に従って提供されるPOS端末の模式図である。
図51は、図50のPOS端末の別の実施例の模式図である。
図52は、POS端末における補助的プロセスの実行を制御するための、本発明に従って提供される方法を示すフローチャートである。
図53は、POS端末における活動率に依存するオファースケジュールを示す表である。
図54は、図51のPOS端末のオーバーライド決定マネージャの模式図である。
図55は、POS端末のネットワークの模式図である。
図56は、複数個のPOS端末活動率に依存するオファースケジュールを示す表である。
図57は、本発明に従って提供されるPOS端末の模式図である。
図58は、図57のPOS端末の別の実施例の模式図である。
図59は、POS端末のネットワークの模式図である。
図60は、POS端末の在庫データベースの模式図である。
図61は、POS端末の丸めコード・データベースの模式図である。
図62は、購入品目に対して支払うべき金額およびアップセルを決定するために使用されるデータの模式図である。
図63は、商取引に関連する情報を表す模式図である。
図64は、アップセルおよび1または複数の品目を含む買物に対する丸められた価格を決定するための方法を説明するフローチャートである。
図65は、複数のアップセルおよび1または複数の品目を含む購入の丸められた価格を決定するための方法を説明するフローチャートである。
図66は、買物の品目および複数のアップセルに対して支払うべき金額を決定するために使用されるデータの模式図である。
図67は、本発明に従って提供されるPOS端末の模式図である。
図68は、図67のPOS端末の別の実施例の模式図である。
図69は、POS端末のネットワークの模式図である。
図70は、オファーのデータベースの実施例を示す表である。
図71は、商取引データベースの記録の模式図である。
図72は、1または複数のPOS端末に提供される、オファーを制御するための方法を示すフローチャートである。
図73は、パフォーマンス・レート・データベースの実施例を示す表である。
図74は、パフォーマンス・レート・データベースの別の実施例を示す表である。
図75は、継続して提供されるオファーを決定するために用いられるデータベースの模式図である。
図76は、継続して提供されるオファーを決定するために用いられるデータベースの別の実施例の模式図である。
図77は、オファーのデータベースの別の実施例を示す表である。
好適実施例の詳細な説明
本発明は、顧客が2つの商取引レシートを待つ必要がなく、また、宝くじ券ではない別の買物をするために別の精算端末の場所へ行く必要がない、小売りPOS端末において宝くじ券取引を実行するためのシステムを指向している。POS端末でパンまたはミルクをレジで精算するのに要するのとほぼ同程度の時間で、顧客は「クイック・ピック」宝くじ券を購入することができる。この一箇所でのショッピングは、宝くじ券の販売を容易にし、顧客が次の場所へ向かうのを速める。さらに、本発明は、顧客が分割式宝くじ券を購入することを可能とし、それによって宝くじ券の販売はさらに促進される。特に、顧客がその他の商取引を行う場合には、釣り銭を受け取る代わりに、彼は分割式宝くじ券(釣り銭の額と同等の)を要求することができる。従って、本発明は、消費者に対して、宝くじ券を購入するための便利で効率的なシステムを提供する。
「クイック・ピック」という用語は、宝くじ番号が宝くじシステムによって顧客に対してランダムに生成される宝くじ券を指す。
分割宝くじ券は、宝くじ券全体の価格に対するその券に支払った割合に応じて当たり賞品の一部分だけを顧客が受け取る宝くじ券である。例えば、顧客が58セントを分割式宝くじ券に対して支払って、その宝くじ券全体の価格が1ドルであったとすると、その顧客は、その券が当たりのときは、賞品の58パーセントを受け取るということになる。ここで使用されているように、「宝くじ券」という用語またはそれの等価物には、分割式宝くじが含まれる。
図1は、本発明の好適実施例の全体的なシステムブロック図を示している。この実施例では、POSコントローラ20は、POSネットワーク40を介して少なくとも1つのPOS端末30にリンクされている。4個のPOS端末30が図1には示されているが、任意の個数のPOS端末30を使用することができる。POSネットワーク40は、固定配線されたネットワークである必要はなく、以下で説明するように、データ通信の送受信に適した任意の多様な手段を含むことができる。宝くじ券取引は、POS端末30の任意のものから起こすことができる。宝くじ券取引を開始するために必要とされる情報は、POSネットワーク40を介してPOS端末30とPOSコントローラ20との間で送られる。POS端末30とPOSコントローラ20との間ではその他のタイプの情報を送ることも可能であることが理解される。例えば、商品価格,クーポン割引および特売情報をPOS端末30とPOSコントローラ20との間で送ることもできる。
図1に示されるように、POSコントローラ20はまた、以下で詳細に説明するように、データネットワーク50を介して宝くじデータ処理システム60にリンクされている。データネットワーク50は、データ通信を行うことのできる多様なネットワークの1つまたは複数のものでよい。例えば、データネットワーク50は、公衆電話ネットワーク76(PSTN),統合サービスデジタルネットワーク(ISDN),パケット交換ネットワーク,私的データ通信ネットワーク,無線ネットワークまたは任意のその他の適当なネットワークでよい。
図1に示されているPOS端末30およびPOSコントローラ20は、本発明を実施するために特に設けられたハードウエア中に組み込まれるであろう。または、それらを既存のキャッシュ・レジスタおよび中央店内サーバーを用いて実現することもできる。特に、多くの小売り店舗は、売買価格およびその他の売買情報を受信および送信するための店舗内商取引プロセッサにつながれた、コンピュータ化されたキャッシュ・レジスタを有する。これらのシステムのハードウエアが本発明の目的に使用されるであろう。本発明を実施するために、既存の店舗内商取引プロセッサまたは店舗ネットワークサーバーへの変更が、例えば既存の店舗内商取引プロセッサを再プログラミングすることや付加的なファイルサーバーを追加することなど多様な方法で実行されるであろう。
図2は、POSコントローラ20のブロック図である。POSコントローラ20は、処理機能を実行するCPU21を含む。POSコントローラ20はまた、読出し専用メモリ22(ROM)およびランダムアクセスメモリ23(RAM)を含む。ROM22は、オペレーティングシステムや基本入出力システム(BIOS)の一部のようなCPU21によって実行されるべきプログラム命令の少なくともいくつかを記憶するために用いられ、また、RAM23は、データの一時的な記憶のために使用される。クロック回路24は、CPU21によって必要とされるクロック信号を供給する。
POSコントローラ20はまた、データネットワーク・インタフェース71およびPOSネットワーク・インタフェース72に接続された通信ポート25を含む。通信ポート25は、CPU21がPOSコントローラ20の外部の装置と通信するのを許可する。特に、通信ポート25は、POS端末30との通信を許容し、また、宝くじデータ処理システム60との通信を許容する。宝くじデータ処理システム60との通信を確立するためのモデム(不図示)および専用電話回線が好ましいが、ISDNネットワークとのインタフェースとなるISDN端末,無線通信インタフェースおよびインターネット・インタフェースを含むその他のデータネットワーク・インタフェースも同様に使用できる。CPU21はまた、データ記憶装置26に情報を記憶したりデータ記憶装置26から情報を読み出すことができる。データ記憶装置26は、ローカル宝くじ券データベース26aと、店舗が従来に維持するローカル販売データベース26bを含む他のデータベースとを含む。ローカル宝くじ券データベース26aについては、以下に説明する。さらに、データ記憶装置26は、CPU21によって読み出され実行されるべき命令を含み、それによって、CPU21が商取引を処理することを許可する。図2は分離したデータベースを示しているが、両方の機能を含む単一のデータベースを使用することもできる。その他の目的のために必要とされるその他多様な情報を記憶するために必要とされる付加的なデータベースを加えることもできる。
図5は、ローカル宝くじ券データベース26aに記憶される情報および好適レイアウトを示す図的表現である。ローカル宝くじ券データベース26aは、日付フィールドF1と、販売レシート番号フィールドF2と、購入された券枚数フィールドF3と、販売額フィールドF4と、宝くじ券番号フィールドF5とを含む。分割式宝くじ券の場合には、販売額フィールドF4は、顧客によって購入された宝くじ券の割合値(例えば、68セント)を含むであろう。
3つの宝くじ券取引に対して3つの記録R1しか図5には示されていないが、任意の数の記録を記憶させることができるであろう。データ記憶装置26上の記憶スペースを確保するために、記録は、ある所定の時間後にまたは所定の事象の後に(例えば、当たりくじ券番号が引かれた後に)、別の記憶装置に転送されるか削除されるであろう。
図3は、好適なPOS端末30のブロック図であって、それは、スーパーマーケット,雑貨店,酒屋またはその他の任意の消費者取引が実行される場所に設置することができる。上で述べたように、1つのPOSコントローラ20には任意の数のPOS端末30をリンクすることができる。POS端末30は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、クロック回路34と、通信ポート35と、データ記憶装置36とを含む。通信ポート35は、POS端末30とPOSコントローラ20との間で通信を促進するPOSネットワーク40とインタフェースする。
POS端末30は、オペレータからの入力を受信するための入力装置37を含む。多様な入力装置のうちの任意の1つがこの目的に適うことができる。それらには、例えば、押下げ駆動のボタン,キー,メンブレン,マウス,タッチスクリーン,バーコード・スキャナー等が含まれる。図3に示すように、入力装置37はCPU31と直接インタフェースすることができる。または、適当なインタフェース回路をCPU31と入力装置37との間に配置してもよい。
POS端末30はまた、オペレータ,顧客または両者に対して情報を伝えるための表示装置38を含む。この目的のために、任意のまたは多様な表示デバイスが適している。それらには、例えば、CRT,LCD,LEDまたは薄膜トランジスタ・パネルが含まれる。
POS端末30はまた、商取引プロセッサ命令が記憶されるデータ記憶装置36を含む。これらの命令は、CPU31によって読み出されて実行され、POS端末30が多様な商取引タイプを処理することを許可する。一例として、それらの商取引タイプには、「クイック・ピック」宝くじ券と、「クイック・ピック」券以外の宝くじ券と、商取引とが含まれる。
POS端末30はさらに、POS端末30によって実行される商取引を記録するためのプリンタ39を含む。プリンタ39は、図3に示されるように、CPU31と直接インタフェースしてもよい。または、適当なインタフェース回路をCPU31とプリンタ39との間に配置してもよい。
特別な施設の要求に依存して、POSコントローラ20とPOS端末30とのその他の組合せを採用できることが理解されるであろう。特に、POS端末30はPOSコントローラ20の特徴のいくつかを含むこともでき、その結果、集積されたPOS端末/コントローラはスタンド・アローン・ユニットとして機能することができる。このタイプの端末は、単一のPOS端末だけを要求する施設に有利であろう。
図4には、宝くじデータ処理システム60のブロック図が示されている。上で説明したPOSコントローラ20と同じように、宝くじデータ処理システム60は、CPU61と、ROM62と、RAM63と、クロック回路64と、通信ポート65とを含む。通信ポート65は、データネットワーク・インタフェース71に接続されている。図示されたデータネットワーク・インタフェース71は、図2のデータネットワーク・インタフェースと等価である。1つのPOSコントローラ20が図1には示されているが、データネットワーク50およびデータネットワーク・インタフェース71を介して宝くじデータ処理システム60に任意の数のPOSコントローラ20をリンクすることができる。
図4に示されるように、通信ポート65はIVRUインタフェース74にも接続されている。図1に示されるように、顧客支援IVRU75は、IVRUインタフェース74を介して宝くじデータ処理システム60にリンクされている。顧客支援IVRU75は、PSTN76および公衆電話ネットワークにも接続されている。顧客支援IVRU75は、呼出し人(不図示)が電話(不図示)を使用して宝くじデータ処理システム60と通信することを許容する。音声命令プロンプトが、各種メニュー・オプションを介して呼出し人を案内して、呼出し人に特定の宝くじ券取引に関するデータを入力および抽出させる。このプロセスは、以下に、より詳細に説明する。
CPU61は、データ記憶装置68に情報を記憶したりデータ記憶装置68から情報を読み出すこともできる。データ記憶装置68は、宝くじ券データベース68aと、POSコントローラ・データベース68bと、当たりくじ券番号データベース68cとを含むが、これらについては以下に説明する。さらに、データ記憶装置68は、CPU61によって読み出され実行される命令を含んでおり、それによって、CPU61が宝くじ取引を処理するのを可能にする。図4は分離したデータベースを示しているが、データベース68a,68b,68cのすべての機能を含む単一のデータベースを使用することもできる。宝くじシステムを維持し経営するのに有用なその他の多様な情報を記憶するために必要とされる付加的なデータベースを追加してもよい。
宝くじデータ処理システム60は、乱数発生器66および暗号プロセッサ67をも含む。CPU61によって要求されるときには、乱数発生器66は、「クイック・ピック」宝くじ券取引で使用されるランダムな「クイック・ピック」番号を発生する。暗号プロセッサ67は、以下でより詳細に説明するように、CPU61によって生成される認証コードを暗号化するために使用される。この暗号化された認証コードは、特別な宝くじ取引とそれを関連付けるCPU61に渡される。暗号プロセッサ67は、CPU61によってそれに渡される暗号化された認証コードを解読するためにも使用される。
図示された実施例は乱数発生器66および暗号プロセッサ67を宝くじ処理システム60内の別々の要素として示しているが、それらの機能を実行するその他の方法を使用することもできることが理解されるべきである。例えば、それらの機能は、データ記憶装置68に記憶されるコンピュータプログラム中に組み込まれて、CPU61によって実行されてもよい。
図6は、宝くじ券データベース68aに記憶される情報の図的表現である。宝くじ券データベース68aは、POSコントローラID番号フィールドF6と、日付フィールドF7と、購入された券枚数フィールドF8と、販売レシート番号フィールドF9と、販売額フィールドF10と、宝くじ券番号フィールドF11と、暗号コードフィールドF12とを含む。分割式宝くじ券の場合には、販売額フィールドF10は、顧客によって購入された宝くじ券の分割値(例えば、68セント)を含むであろう。POSコントローラID番号フィールドF6は、宝くじデータ処理システム60と通信する各POSコントローラ20に対応する特有のコードである。販売レシート番号フィールドF9は、POS端末30によって生成される各レシートに関する通し番号を記憶する。暗号コードフィールドF12は、以下で詳細に議論するように、暗号化された認証コードを記憶する。
ID番号23456を持つ1台のPOSコントローラに対する記録R2が図6には示されているが、任意の個数の記録を記憶することができる。データ記憶装置26についても同じであるが、データ記憶装置68内に記憶スペースを確保するために、しばしば記録が別の記憶装置に転送されたり削除されたりする。当たりくじ券番号データベース68cは、宝くじデータ処理システムが従来維持するその他のデータベースの1つである。
図7は、POSコントローラ・データベース68bに記憶される情報を示す図的表現である。POSコントローラ・データベース68bは、POSコントローラID番号フィールドF13と、POSコントローラ名フィールドF14と、POSコントローラ場所フィールドF15と、電話番号フィールドF16とを含む。POSコントローラ名フィールドF14は、POSコントローラ20が位置する店舗または施設の名前を記憶する。POSコントローラ場所フィールドF15は、POSコントローラ20が位置する場所のアドレスを記憶する。電話番号フィールドF16は、各POSコントローラ20に関連する電話番号を記憶する。1つのPOSコントローラ場所に対する記録R3が図7には示されているが、任意の個数の記録を記憶してもよい。
上述のデータベース内のいくつかのフィールドが同じ対応する情報(例えば、宝くじ券データベース68AのPOSコントローラID番号フィールドF6がPOSコントローラ・データベース68BのフィールドF13に対応する。)を含むであろうことが理解されるべきである。
図8は、顧客の視点から見た、POS端末30において実行される宝くじ券取引プロセスの例を示すフローチャートである。このプロセスは、ステップS1において、顧客が、彼または彼女が1または複数の「クイック・ピック」宝くじ券を購入したいことをPOS端末オペレータに表示するときから開始される。もちろん、「クイック・ピック」宝くじ券は、全宝くじ券でも分割宝くじ券でもよい。顧客は、この決断を行って、スタンド・アローン商取引として宝くじ券を購入してもよいし、ミルクやパンといった他の商品を購入しながら宝くじ券を購入してもよい。ステップS2では、POS端末オペレータは、POS端末30に付属する入力装置37上の予めプログラムされた指示を作動させることによって宝くじ取引を開始する。次に、顧客は、ステップS3において、欲しい「クイック・ピック」宝くじ券の枚数をPOSオペレータによって促される。
「クイック・ピック」宝くじ券の枚数は、分割式宝くじ券を含んでもよい。これは、商取引で釣り銭として掌いっぱいの硬貨を受け取りたくない顧客には都合がよい。例えば、商取引からの釣り銭として68セントを受け取る顧客は、$1券の68%の価値があり、また、$1の払い戻しについて68パーセントを払い戻す68セント分の宝くじ券を買うことを選ぶことができる。または、顧客は、68セントで、$2券の34%の価値を買うことができる。分割価値宝くじ券と一緒に、顧客は、もちろん、全価値宝くじ券を購入してもよい。
代替実施例では,顧客は、プレイする宝くじゲームの種類や顧客によって選ばれる特別な宝くじ番号のような付加的な宝くじ券情報も勧められるかもしれない。例えば、特別な宝くじシステムは、3,4および6の数の組合せに基づく宝くじゲームを提供するかもしれない。顧客は、プレイする宝くじ番号を個人的に選択してもよい。
ステップS4では、POS端末オペレータは、顧客によって要求された宝くじ券の枚数を入力装置37を介してPOS端末30に入力する。顧客は、ステップS5において、その宝くじ券およびそのときにした任意のその他の買物に対する支払いをする。ステップS6では、POS端末は、その宝くじ券情報と任意のその他の商品販売情報とを含む単一のレシートを印刷する。
本発明の一実施例による店舗販売レシート80の一例が図9に示されている。店舗販売レシート80は、宝くじ券に関係のない商品情報81を含む。一番下の部分は、複数の宝くじ番号82と店舗ID番号83とレシート番号84と日付85と時刻86と価格89と宝くじ電話番号87と暗号化認証コード88とを含む宝くじ券情報を含んでいる。分割式宝くじ券の場合には、店舗販売レシート80は、購入された全価格宝くじ券の割合の表示(例えば、図9に示されているように、券4に対して$0.68が支払われた。)を含む。
図10は、POSコントローラ20の動作例のフローチャートである。図10に示されるプロセス工程は、コンピュータが読み出せる媒体からPOSコントローラ20にインストールされたのちにROM22,RAM23およびデータ記憶装置26(図2に示される)のうちの1または複数に記憶されたコンピュータプログラムで実行される。POSコントローラ20は、ステップS7において、この例ではPOS端末30から顧客によって要求された「クイック・ピック」宝くじ券の枚数を含む宝くじ券取引要求を受け取る。POSコントローラ20は、データネットワーク50を介して宝くじデータ処理システム60との間に実時間通信リンクを確立する間、この情報をRAM23に一時的に記憶する。
図1には1つの宝くじデータ処理システム60が示されているが、付加的な宝くじデータ処理システムを二次的またはバックアップ宝くじデータ処理システムとして利用してもよい。従って、POSコントローラ20が主宝くじデータ処理システムとの間に通信を確立することに失敗したときは、二次的宝くじデータ処理システムに対して通信が試みられる。
一旦実時間通信リンクが確立されると、POSコントローラ20は、ステップS8において、要求された「クイック・ピック」宝くじ券の枚数を宝くじデータ処理システム60に送信する。POSコントローラ20は、それのPOSコントローラ識別番号(例えば、図7ではF1)も送信する。ステップS9では、POSコントローラ20は、1または複数群の宝くじ番号(要求された宝くじ券の枚数に対応する)と付随の暗号化認証コードとを宝くじデータ処理システム60から受信する。ステップS10において、新しい記録(例えば、図5ではR1)がローカル宝くじ券データベース(図2の26a)に生成される。ステップS11では、POSコントローラ20は、宝くじデータ処理システムから受信された日付,レシート番号,時刻および宝くじ番号(図5に示されるように、F1〜F5)をこの新しく生成された記録に記憶する。次に、POSコントローラ20は、ステップS12において、宝くじ取引要求を開始したPOS端末30に宝くじ券情報(すなわち、宝くじ番号および暗号化認証コード)を送信する。
上述したステップS7〜S12の各々は、データ記憶装置26に記憶されたコンピュータプログラム命令を実行しているCPU21によって実行される。POS端末30との通信は、通信ポート25およびPOSネットワーク・インタフェース72を介して行われる。宝くじデータ処理システム60との通信は、通信ポート25およびデータネットワーク・インタフェース71を介して行われる。
代替実施例では、POSコントローラ20は、非「クイック・ピック」宝くじ券取引も取り扱う。顧客が選んだ宝くじ番号は、POS端末30におけるマーク検出スリップまたはコード化伝票を介して顧客から受信されて、以下で説明するように処理のために宝くじデータ処理システム60に送信される。
図11は、宝くじデータ処理システム60の動作のフローチャートである。このプロセスの工程は、この場合にはデータ記憶装置68(図4に示される)であるコンピュータ読取り可能媒体上に記憶される。宝くじ券取引要求およびPOSコントローラ識別番号をPOSコントローラ20から受け取ると、宝くじデータ処理システム60は、ステップS13において、POSコントローラ・データベース68b(図4および図7に示されている)にアクセスする。宝くじデータ処理システム60は、ステップS14に示されるように、POSコントローラ・データベース68bを検索し、POSコントローラ識別番号を認証する。ステップS15では、宝くじ券データベース68a(図4および図6に示されている)がアクセスされ、新しい宝くじ取引エントリーが適当なPOSコントローラ記録(例えば、図6のR2)に追加される。
ステップS16では、宝くじデータ処理システム60は、乱数発生器66(図4に示されている)を用いて1または複数群のランダムな「クイック・ピック」宝くじ番号を発生する。これらのランダムな「クイック・ピック」宝くじ番号はクイック・ピック宝くじ券用として使用される。次に、ステップS15で追加された宝くじ取引エントリーが、ステップS16において、それらのランダムな「クイック・ピック」宝くじ番号を記録中の指定されたフィールドに記憶することによって更新される。
宝くじデータ処理システム60はまた、ステップS17において、特別な宝くじ取引の変数に基づいて認証コードを発生する。この認証コードは、宝くじ券データベース68a中の1つの記録の全データを含む数字列である。図6に示された第1のエントリーに対応するそのようなコードの一例R2は、次のようになっている。
23456/011597004/3343004/011020112131
この例で、23456はPOSコントローラID番号を表し、011597は日付を表し、004は購入された券の枚数を表し、3343は販売レシート番号を表し、004は販売額を表し、011020112131は宝くじ券番号を表す。
暗号化認証コードの使用は好適実施例であるが、その代わりに店舗販売レシート番号を各商取引に関する日付と一緒に使用してもよいことも理解されるべきである。その場合には、販売レシート番号および日付が宝くじ券データベース68aへのポインタとして使用されるであろう。このポインタは、必要に応じて宝くじ券情報を抽出および照合するために使用されるであろう。
ステップS18では、暗号プロセッサ67(図4に示されている)を用いて、認証コードが暗号化されて一意的な数字コードが生成される。次に、ステップS15で追加された宝くじ取引エントリーが、暗号化された認証コードを記録中の適当なフィールドに記憶することによって再び更新される(図6参照)。暗号プロセッサおよび暗号化アルゴリズムの使用は暗号技術の当業者には良く知られている。参考のために、この技術の通常の方法の1つとして、ブルース・シュネイアー(Bruce Schneier)著,「応用暗号、プロトコル、アルゴリズムおよびソースコード」(1996年,ジョン・ワイリー&ソンズ社,第2版)を引用する。
次に、宝くじデータ処理システム60は、ステップS19で、その宝くじ券取引を開始したPOSコントローラ20に宝くじ券番号および暗号化認証コードを送信する。
この認証コードは、宝くじ券の購入に関する追加されたレベルの安全性および保護を提供する。宝くじデータ処理システム60内のデータベースが破壊されても、店舗レシート宝くじ券に印刷されたすべての情報は、その認証コードを解読できる任意のその他の装置によって照合できる。
上述したステップS13〜S19の各々はCPU61によって実行される。CPU61は、データベース記憶装置68に記憶されたコンピュータプログラム命令を実行することによってこれらのステップを実行する。POSコントローラ20との通信は、通信ポート65およびデータネットワーク・インタフェース71を介して行われる。
代替実施例では、POSコントローラ20から宝くじデータ処理システム60に付加的情報を送信することもできる。これは、上述したように、宝くじデータ処理システム60によって生成されるランダムな「クイック・ピック」宝くじ番号の代わりに、顧客が選んだ宝くじ番号を含むことができる。この場合には、宝くじデータ処理システム60は、顧客が選んだ宝くじ番号を宝くじ券データベース68aに記憶することになろう。それに従って、顧客が選んだ宝くじ番号に基づいて、暗号化認証コードが生成されるであろう。その後、宝くじデータ処理システム60は、暗号化認証コードと宝くじ取引を完了させるための許可とをPOSコントローラ20に送信するであろう。
図12は、電話認証プロセスを示すフローチャートである。このプロセスは、顧客がステップS20において図9に示されるように販売レシート80上に印刷された電話番号87をダイヤルするときに、開始する。電話番号87をダイヤルすることによって、顧客は、図1に示されるように、顧客支援IVRU75に接続されている。このユニットは、ステップS21において、電話のキーを使用して販売レシート80上に印刷された暗号化認証コード88を入力するように、予め録音された音声メッセージを介して顧客に促す。ステップS22で、顧客支援IVTU75は、図4に示されるように、IVRUインタフェース74を介して宝くじデータ処理システム60にこの情報を通信する。
ステップS23において、宝くじデータ処理システム60は、宝くじ券データベース68aの暗号化コード・フィールドF12を検索して、IVRU75から与えられた情報と一致するエントリーを見つけようとする。一致が見つからなければ、宝くじデータ処理システム60は、顧客によって提供されたその暗号化認証コードが有効でないことをIVRU75に通信する。次に、IVRU75は、その暗号化認証コードを再入力するように顧客に促す。有効なコードを正しく入力しようとする試みが失敗した回数が所定の回数になると、その呼はステップS24に示されるように切断される。
一致するエントリーが見つかれば、宝くじデータ処理システム60はその暗号化コードを解読する。次に、解読された情報は、ステップS25で顧客支援IVRU75に送られる。この情報に基づいて、顧客支援IVRU75は顧客に音声メッセージを送信して、すべての解読された情報(すなわち、宝くじ券番号,購入の時刻および購入日付など)を提供する。顧客支援IVRU75は、そこに記憶された予め録音された音声メッセージを組み合わせることによって音声メッセージを生成する。
当たり宝くじ券は、POS端末30の1つまたは任意の従来の宝くじ端末で払い戻される。当たり宝くじ券をPOS端末30の1つで払い戻すために、POS端末オペレータは、POS端末30に付属する入力装置37を介して予めプログラムされた入力指定を作動させることによって宝くじ券認証プロセスを開始する。次に、POSオペレータは、宝くじ券上に刻印された暗号化認証コードを入力装置37を介してPOS端末30に入力する。この情報は、POSコントローラ20を介して宝くじデータ処理システム60に送信される。宝くじデータ処理システム60は、この情報を解読し、宝くじ券データベース68aおよび当たり宝くじ券番号データベース68bにアクセスする。次に、宝くじデータ処理システム60は、各データベースに含まれている情報に基づいて、その宝くじ券が当たり宝くじ券であるかどうかを判定する。
次に、この判定は、(必要とされるその他の情報と一緒に)POSコントローラ20を介してPOS端末30に送り返される。この通信に含まれるであろうその他のタイプの情報は、例えば、当たりの賞品額,分割賞品額および大当たりの当たり券があったかどうかである。
代替実施例では、宝くじ券取引のために使用されるランダムな「クイック・ピック」宝くじ番号は、POSコントローラ20によって生成されてもよい。次に、それらの宝くじ番号は、上述したように、宝くじデ−タ処理システム20に送信されるであろう。
このように、店舗内の販売地点で宝くじ券を販売するための新規で改良されたシステムおよび方法が提供される。本発明は、宝くじ券を販売するために、従来の商品および/またはサービスの店舗販売を処理するために設けられているのと同じ機器を使用する。
販売機器を二重の用途に使用できることは、本発明を商店主のためにコスト効率の高いものとする。提供されるシステムおよび方法は、宝くじ券の迅速かつ効率的な購入を可能とする一方で、その他の商品の日常的な購入を行うことができるため、販売地点の精算列の規則的な流れを遅らせずに、宝くじ券の衝動的な購入を促進する。さらに、本発明は、さもなければ顧客の釣り銭であったもので以て迅速かつ効率的な分割式宝くじ券の販売を可能とし、これによっても、衝動的な購入を促進して、宝くじ券の市場を拡大する。
本発明は、商品/サービスの販売および宝くじ券情報の両方を含む、容易に印刷できまた読み出すのも容易な販売レシートが印刷されるようになったシステムおよび方法を提供する。券は認証情報を含む。認証情報は、少なくとも1つの認証コードと顧客サービスの電話番号とを含む。顧客は、認証情報を使用して、彼の宝くじ番号を宝くじ当局に確認することができる。
以上のように特定の実施例について本発明を説明してきたが、本発明がここに開示した実施例に限定されたり制限されたりするものではないことが理解されるべきである。逆に、本発明は、添付した請求の範囲の精神および範囲に含まれるすべての方法,構造およびそれの修正を包含することを意図している。
ここで使用されるように、「アップセル」は、購入と一緒にオファーされる製品(商品またはサービス)であって、所定のアップセル価格にほぼ等しい価値を有する。ここに詳細に説明するアップセルのタイプは、(I)第1の製品からこれとは異なる第2の製品へのアップグレードと、(II)付加的な製品と、(III)製品またはそれの値引きに対して払い戻しできる引換券と、(IV)競争,コンテスト,宝くじまたはその他のゲームへのエントリーとを含む。本発明の範囲および精神から外れることなしに、各種のその他のタイプのアップセルを使用することができる。
顧客の釣り銭と交換にアップセルを提供することによって、平均約50セントの付加的な収入がアップセル毎に集められ、交換される硬貨の数が減少または無くなる。釣り銭の支払いおよび受け取りが減少または無くなることは、顧客がPOS端末で過ごす時間を大幅に短縮する。いくつかの場合には、POS端末を操作するレジ係が必要であるとしても人数を減らすことを可能にする。さらに、顧客は、買物のあとで付加的な釣り銭を持ち運ぶ必要が減るか無くなることで、その取引からより大きな価値が得られることを知ることになるであろう。
さらに、本発明は、古くなったり人気のなくなった製品を釣り銭と交換に提供することで、会社がそれらの製品をより効率的に販売することを可能にする。そのような製品、例えば、古くなった雑誌,音楽テープ、コンパクトディスク,花およびいろんな人気の無くなったものを販売することができるので、付加的な収入を発生し、さもなければそれら製品を廃棄するために必要なコストを減らす。顧客に対して古くなった製品を効率的に提供することは、会社が「予め選ばれた」顧客に製品の値引きを受けられるようにすることを可能とする。
図13Aを参照すると、POS端末1010は、入力装置1014,プリンタ1016および表示装置1018の各々に接続されたPOSプロセッサ1012を含む。POSプロセッサ1012は、インテル80386マイクロプロセッサのような少なくとも1個のマイクロプロセッサ1020を含んでおり、それは、RAM,フロッピーディスク,ハードディスクおよびそれらの組合せなどの記憶装置1022に接続されている。
マイクロプロセッサ1020および記憶装置1022はそれぞれ、(I)キャッシュ・レジスタ,自動販売機または同様な容器の内部に完全に位置するか、(II)シリアルポートケーブル,電話線または無線トランシーバーなどの遠隔通信リンクによってそれに接続されるか、(III)それらの組合せのようになっている。例えば、POSプロセッサ1012は、データベースを維持するための遠隔サーバーコンピュータに接続された1または複数のキャッシュ・レジスタ、または、ローカル・コンピュータに接続された自動販売機を含むことができる。本開示に照らして、多くのタイプの従来のキャッシュ・レジスタおよびその他のタイプのPOS端末が本発明を実施するために使用されるであろう。そのような端末は、ソフトウエアのアップグレードのみを必要とする。それは、典型的には、不当な努力なしに実行される。
図13Bは、POS端末1010の別の実施例を示し、そこでは、第1の装置1032が遠隔通信リンク1036を介して第2の装置1034と通信する。キャッシュ・レジスタでよい第1の装置1032は、入力装置104と、表示装置1018と、図13Aのマイクロプロセッサ1020の機能のいくつかを実行するマイクロプロセッサ1037とを含む。第2の装置1034は、例えば、電子マーケットサービスまたはクレジットカード手形交換所によって運営される処理システムでよい。第2の装置1034は、記憶装置1022と、プリンタ1016と、図13Aのマイクロプロセッサ1020の機能のいくつかを実行するマイクロプロセッサ1038とを含む。
再び図13Aを参照すると、入力装置1014は、好ましくは、買物を表示する信号などの入力信号をマイクロプロセッサ1020に送信するためのキーパッドである。プリンタ1016は、ロール紙またはその他の材料の一部分上に標印を登録し、それによって、マイクロプロセッサ1020によって命令されるままにレシート,クーポンおよび引換券を印刷するためのものである。表示装置1018は、好ましくは、少なくともアルファベット数字文字を顧客および/またはレジ係に表示するビデオモニターである。多くのタイプの入力装置,プリンタおよび表示装置が当業者に既知であり、従って、ここに詳細に説明する必要はない。
記憶装置1022は、本発明に従って、特に以下で詳細に説明するプロセスに従ってマイクロプロセッサ1020を制御するためのPOSプログラム1024を記憶する。POSプログラム1024はまた、入力装置1014,プリンタ1016および表示装置1018の各々とのインタフェースとなる「デバイスドライバ」のような必要なプログラム要素を含む。適当なデバイスドライバおよびその他の必要なプログラム要素は、当業者に既知であり、ここに詳細に述べる必要はない。
記憶装置1022はまた、顧客に提供される製品と交換に支払うことが期待される金額である要求された支払額1026を記憶する。要求された支払額1026から、マイクロプロセッサ1020は、例えば、釣り銭と、その日の終わりにPOS端末1010によって集められているはずの金額の合計とを決定する。当業者は、要求された支払額が、単一の記憶された値、または、それぞれが1または複数の製品に対して支払うことが期待される金額に対応する複数の値を含むであろうことに気づくであろう。
記憶装置1022はさらに、製品および対応する製品価格を含む在庫価格データベース1028を記憶する。在庫価格データベース1028は、マイクロプロセッサ1020が1または複数の製品の合計購入価格を計算することを可能とし、それによって、要求された支払額1026に合計の購入価格を記憶することを可能とする。
記憶装置1022に記憶されたアップセル・データベース1030は、アップセルおよび対応するアップセル価格を含む。ここに用いられるアップセル価格は、1つの価格,価格の組または価格の範囲であって、その価格で対応するアップセルを販売することが好ましいものである。アップセル価格は、典型的には、会社に対するアップセルのコストに関連するのが普通である。例えば、小ソーダに関するレストランへのコストが20¢であれば、1つの付加的な小ソーダのアップセル価格は20¢よりも大きい範囲にあり、例えば、20¢から30¢の範囲にある。別の例としては、大ソーダのレストランへのコストが22¢であれば、小ソーダから大ソーダへのアップセルのコストはレストランにとってコスト増加22¢−20¢=2¢である。従って、アップセル価格は、多分、下限が2¢の範囲ということになろう。
さらに、アップセル価格が所定の額よりも少ない上限を有することが好ましい。例えば、アップセル価格は、アップセルとして提供された製品の価格を超えるべきではない。上で与えた例を用いると、小ソーダから大ソーダへのアップグレードに対するアップセル価格は、2¢の下限を有する範囲である。このアップセル価格に対する上限は、大ソーダのコスト、例えば90¢を超えるべきではない。そうでなければ、顧客は、彼が買物の中に大ソーダを含めた場合に支払う価格よりも高額の支払いをすることになろう。顧客に対してそのような取引、例えば、90¢の大ソーダと交換に95¢を提案することは、顧客に対して失礼であるとともに、非効率的である。
一般に、顧客に対する製品の価格は、その製品を提供する会社へのその製品のコストとは異なる。従って、アップセル・データベース1030中のアップセル価格は、単に在庫データベース1028中の製品価格から確かめることはできず、利益を出すように計算されなければならない。例えば、在庫価格データベース1028は、小ソーダの価格が55¢で、大ソーダの価格が90¢であることを示しているかもしれない。これらの2つの価格だけから、レストランへのコストが小ソーダに関して20¢で大ソーダに関して22¢であること、従って、小ソーダから大ソーダへのそのようなアップセルのコストが2¢であることを決定することは不可能である。従って、在庫価格データベース1028だけから、レストランがそのアップセルを比較的安価なアップセル価格、例えば5¢または10¢で有利に提供することで利益が上がるであろうと決定することは不可能である。そのような利益ポイントはコストの関数としてのみ決定できる。
顧客に対する製品価格と会社に対する製品コストとの間の上述の差は、POS端末がそのアップセルを決定することを許容する。それらのアップセルは、(I)顧客に対する釣り銭に対して有利に販売され、また、(II)彼の釣り銭と交換に値下げした価格で製品を顧客に提供するものである。製品を値下げした価格で顧客に提供することは、顧客の満足度を増大させ、会社に対する付加的な利益を発生し、在庫の回転を増大させる。同時に、製品の価格は下げる必要はなく、従って、それらの製品の販売(アップセル以外の)からの利益は、アップセルの提供によって本質的または完全に悪影響を受けない。
いくつもの種類の会社が提供するであろう1つのタイプのアップセルは、第1の製品から第2の製品へのアップグレードである。従って、(I)第1の製品を含む買物と、(II)第1の製品から第2の製品へのアップグレードを含むアップセルとの組合せは、第1の製品から第2の製品への効果的なアップグレードをもたらすことになろう。例えば、レストランは、小ソーダから大ソーダへのアップグレード、または、プレーン・タコ(plane taco)からデラックス・タコ(deluxe taco)へのアップグレードを含むアップセルを提供するかもしれない。電器店は、保証の有効期間を延長するアップセルを提供するかもしれない。
別のタイプのアップセルは、顧客の買物を補充する付加的製品である。例えば、レストランは、販売促進用カップまたはデザートを含むアップセルを提供するかもしれないし、ビデオ店は、映画レンタル券、付加的なビデオテープまたは販売促進用帽子を含むアップセルを提供するかもしれないし、自動販売機は、追加のキャンディー・バーを提供するアップセルを提供するかもしれないし、設備店は、保証を含むアップセルを提供するかもしれないし、スーパーマーケットは、腐りやすい商品の入った箱から任意の1つの商品を含むアップセルを提供するかもしれない。そのようなスーパーマーケットのアップセルは、収入を発生し腐りやすい商品を処分する点で特に有利である。
図14は、POS端末において買物のアップセルを決定するための方法1040を示す。この実施例のPOS端末、例えばPOS端末1010は、アップセル価格および対応のアップセルのデータベースを維持している(ステップ1042)。POS端末はさらに、買物の購入価格を発生し(ステップ1044)、要求された支払額1026(図13A)をその購入価格に等しく設定する(ステップ1046)。購入価格を発生するステップは、例えば、(I)各々が1つの製品に対応する入力装置1014(図13A)上のキーを押すこと、(II)購入価格の数字に対応する入力装置1014上の数字キーを押すこと、または、(III)遠隔計算装置から現在の値を表示するデジタル信号を受信すること、を含むことができる。
次に、POS端末は、「丸められた」価格を生成し(ステップ1048)、購入価格と丸められた価格との差に等しい切上げ額を計算する(ステップ1050)。丸められた価格は、例えば、購入価格よりも大きいもののうちで最も小さい整数のドルとして、購入価格よりも大きいもののうちで最も小さい5ドルの倍数として、または、整数でもそうでなくても顧客によって支払われた金額として計算されるであろう。丸められた価格が整数であれば、顧客は容易にドル札を差し出して、彼の判断で(I)釣り銭なしか、(II)札だけで構成され硬貨を含まない釣り銭を受け取ることができる。丸められた価格が、5セント,10セント,25セントまたは50セントのような大型硬貨の倍数であるときは、顧客は、顧客が望む例えば25セント硬貨だけを含む釣り銭を受け取ることができる。その他多くの丸められた価格の構成については、本発明に従って計算することができる。
次に、POS端末は、切上げ額(釣り銭)と交換すべき少なくとも1つのアップセルを決定する。好ましくは、そのアップセルを同定するために、POS端末は、切上げ額をアップセル・データベース中のアップセル価格の少なくとも1つと比較して(ステップ1052)、切上げ額を含む1つのアップセル価格を有する少なくとも1つのアップセルを同定する。切上げ額がアップセル価格に対応すれば(ステップ1054)、POS端末は、そのアップセル価格に対応するアップセルを同定し(ステップ1056)、それによって、交換するアップセルを同定する。次に、POS端末は、同定されたアップセルを切上げ額に対して購入してもよいことを顧客および/またはレジ係に説明するテキストおよび/またはグラフィックスのような同定されたアップセルを表示する信号を出力する(ステップ1058)。
顧客は、レジ係に対して、彼がその提供されたアップセルを受けるか断るかを示す。次に、レジ係は、POS端末上のボタンを押すか、同定されたアップセルと釣り銭との選択を表示する選択信号を発生する(ステップ1060)。選択信号がアップセルの選択を表示していれば、要求された支払額が丸められた価格に等しく設定される(ステップ1062)。こうして、顧客は、支払うことが期待される金額を満足する現金,小切手,クレジットカードを差し出して、切上げ額と交換にアップセルを受け取る。
上述したように、当業者は、要求された支払額が単一の記憶された値か、それぞれが1または複数の製品に対して支払うことが期待される金額に対応する複数の値を含むであろうことに気づくであろう。例えば、要求された支払額を丸められた価格に等しく設定するステップ1062は、(I)記憶されている一意的な値を丸められた価格に等しく設定すること、または、(II)第1の記憶されている値を購入価格に等しく設定し、第2の記憶されている値を切上げ額に等しく設定して、2つの買物が記録される場合と同じようにすること、を含むことができる。
図15に示されている例では、ファーストフードレストランで顧客がハンバーガーと小ソーダを含む買物を注文する。レジ係はその買物をPOS端末へ記録する。それに従って、POS端末は、ハンバーガーと小ソーダのそれぞれの製品価格を在庫価格データベース1028のエントリー1070,1072から決定する。POS端末は、それから購入価格$1.62をはじき出して、要求された支払額1026を$1.62に設定する。
次に、POS端末は、$2.00の「丸められた」価格を発生し(この例では、購入価格よりも大きい最小の整数として“2”を用いて)、切上げ額1074を$2.00−$1.62=38¢と計算する。丸められた価格が整数であるため、顧客は、容易に札を差し出して、釣り銭を受け取らないか、札だけで硬貨を含まない釣り銭を受け取ることができるであろう。
POS端末は、アップセル・データベース1030中の少なくとも1つのアップセル価格と切上げ額1074を比較する。切上げ額74は、1つの比較されるアップセル価格1076(2¢から45¢の範囲)に対応し、売れた製品(小ソーダ)はアップセル条件1078に対応するので、POS端末は、そのアップセル価格1076に対応するアップセル・データベース1030中のアップセル80を同定する。次に、POS端末は、その特定の釣り銭額(切上げ額1074)に対してアップセル1080を購入できることを顧客および/またはレジ係に説明するテキストまたはグラフィックスを表示する。
顧客は、彼がその提供されたアップセルを受け取るか断るかをレジ係に示す。次に、レジ係は、POS端末上のボタンを押すか、同定されたアップセル1080と釣り銭との選択を表示する選択信号を発生する。選択信号が釣り銭の選択を表示していなくて、その代わりにアップセル1080の選択を表示していれば、要求された支払額1026は丸められた価格に等しく設定される。こうして、顧客は、アップセル(小ソーダから大ソーダへのアップグレード)を受け取り、釣り銭硬貨はなくなる。
本発明のいくつかの実施例では、POS端末は、比較されたアップセル価格に対応するデータベース中の少なくとも1つのアップセルを同定することによって、アップセル(単数または複数)を決定する。例えば、小ソーダを含むアップセルが2¢から20¢のアップセル価格範囲に対応するかもしれない。他の実施例では、POS端末は、(I)比較されたアップセル価格と(II)少なくとも1つの「購入条件」との両方に対応するデータベース中の少なくとも1つのアップセルを同定することによって、アップセル(単数または複数)を決定する。
購入条件は、買物がPOS端末で処理されるときに有効な条件である。購入条件のいくつかのタイプは、購入価格,時刻,曜日,季節,買物に含まれる製品のアイデンティティ,買物に含まれる製品のコストおよび/またはその顧客によって行われた過去の買物である。その他のタイプの購入条件を本発明の精神および範囲から外れることなく採用してもよい。
本発明での購入条件の使用は、アップセルのより正確な決定を許容し、そのため、アップセルが顧客にアピールして釣り銭と交換され易くなる。例えば、1日のうちで特定の時刻に、顧客は、特定のアップセルに対する強い欲望を持つかもしれない。食事は真昼よりも夕食時により魅力的であり、ビデオレンタルは朝よりも夕方によりアピールする。従って、購入の時刻を考慮すれば、よりアピールするアップセルを提供することができるであろう。
購入条件を採用する実施例では、アップセル・データベース中のアップセル価格は、対応するアップセルと、購入条件と比較するための少なくとも1つの対応するアップセル条件とを有する。さらに、POS端末は、任意の複数のやり方で購入条件(単数または複数)を発生する。例えば、クロック信号は時刻および/または日付を提供でき、POS端末によって記録される買物は製品の同定を提供でき、「お得意様カード(frequent shopper card)」はその顧客の同定およびその顧客によって行われた過去の買物を示す信号を提供できる。
図16を参照すると、図13Aのアップセル・データベース1030の一実施例であるアップセル・データベース1090は、アップセル価格1092と、アップセル記述子1094と、複数のアップセル条件とを含んでおり、それらの条件には、購入された品目1096と、顧客識別子が必要かどうか1098と、顧客の製品嗜好1100と、時刻1102と、会社に対するコスト1103とが含まれている。アップセル・データベース1090へのエントリーは、アップセル・コード1104によって一意的に同定される。
アップセル条件と比較されるいつくかのタイプの購入条件が、記憶装置1022(図13A)中の1または複数のデータベースに記憶される。例えば、図17は顧客データベース1110を示しており、それは、名前1114、住所1116、電話番号1118および過去の製品嗜好1120のような顧客の固有情報と一緒に、一意的な顧客識別子1112を含む。POS端末1010(図13A)は、各種の購入条件を決定し、それに従って上述したようにアップセルを提供するために、顧客データベース1110を採用するかもしれない。POS端末で顧客は、対応する顧客識別子を提供し、それによって、任意の複数のやり方で彼の顧客固有情報を提供する。例えば、顧客は、POS端末に彼の顧客識別子をタイプするか、一意的な識別コードを含むお得意様カードをPOS端末のカードリーダーに「スワイプ(swipe)」(通過)させるかもしれない。
その他のタイプの購入条件は在庫価格データベースから取り出されるであろう。図18を参照すると、図13Aの在庫価格データベース1028の一実施例である在庫価格データベース1130は、製品1132と対応の製品価格1134とを含む。在庫価格データベース130はまた、在庫するそのような製品の数1138と一緒に、一意的な製品識別子1136とを含んでいる。それはまた、特定のタイプの製品の「年齢」(失効日または時刻)1140を記憶して、より古い製品を識別できて、アップセルとして提供できることが好ましい。
各々の買物に対して、上述の購入条件と切上げ額とアップセルが選ばれたかどうかとが、提供されたアップセルのデータベース中に記憶される。そのような提供されたアップセルのデータベースは、どのアップセルが顧客に受け入れられたか、また、どのような環境下でそれらアップセルが受け入れられたかに関する情報を提供できる。このように、このデータベースから、顧客に対するアップセルの価値が決定されて、それに従ってアップセル・データベースの調節が可能となろう。例えば、顧客が特定のアップセルをほとんど受け入れないようであれば、そのアップセルはデータベースから削除されるか、もっと少額の釣り銭との交換に提供される。
図19は、記憶装置1022(図13A)に記憶された提供アップセル・データベース1150の実施例を示す。提供アップセル・データベース1150は、提供されたアップセル152と、対応する切上げ額1154と、もしあれば、どのアップセルが受け入れられたか1156とを含む。提供アップセル・データベース1150には、提供されたアップセルの日付1158,一意的な顧客識別子1160,もしあればそのアップセルを払い戻す有効期限1162、および、もしあればそのアップセルが受け入れられた(払い戻された)日付1164のようなその他の購入条件を記憶することが望ましいであろう。
上で説明した実施例では、POS端末は、切上げ額と交換に提供するための単一のアップセルを同定する。しかし、POS端末1010(図13A)は、1つのアップセル価格に対応する2つ以上のアップセルを同定するかもしれない。そのような実施例では、POS端末1010は顧客に対して可能なアップセルの選択を提供できる。POS端末1010はそれらアップセルをすべて同時に表示するか、それらアップセルを逐次的に表示する。
それらのアップセルが同時に表示される実施例では、顧客は、表示されたアップセルの中から選ぶ。アップセルが逐次表示される実施例では、顧客が最初に表示されたアップセルを拒否(選ぶことに失敗)すれば、POS端末1010は第2のアップセルを表示する。逐次表示されるアップセルは分類基準に従ってソーティングすることができて、表示されるアップセルの順序を望みのやり方で進めることを許容する。こうして、第2のアップセルの前にソーティングされた第1のアップセルが最初に表示される。第1のアップセルが選ばれなければ、第2のアップセルが次に表示される。
アップセルは、各々のアップセルが稼ぎ出す利益に従ってソーティングされる。そのような実施例では、会社に対して最も高い利益をもたらすアップセルが最初に提供される。顧客がその最高利益のアップセルを拒否すれば、より低い利益を有する他のアップセルが続いて表示される。こうして、顧客が最初のアップセルを拒否したとしても、彼はなお売り手に利益をもたらす後続のアップセルを選択することになる。
本発明の特定の実施例では、POS端末は、最初のアップセルが拒否されれば、その顧客に対してより高い値を有する第2のアップセルを提供する。そのようなより高い値のアップセルは最初のアップセルよりも受け入れられ易いかもしれない。このような逐次価値が増すオファーのシーケンスは、顧客が常に最初のアップセル・オファーを拒否するという結果を生ずるかもしれない。従って、別の実施例では、POS端末は任意の数の既知の方法を用いて乱数を発生する。この乱数を用いて、(I)引き続くアップセルをいったいオファーするのかどうか、または、(II)異なる値のアップセルがオファーされる相対的な順序、が決定される。こうすれば、顧客は、第2のアップセルがオファーされるだろうか、および/または、第2のアップセルの値がどんなものであるか、について確信が持てなくなり、そのため、彼らが最初のアップセルを自動的に拒否することはなくなるであろう。
図20は、顧客が彼の釣り銭を第2のアップセルと交換するように逆オファーを提供するようになった方法1180を示す。次に、POS端末は、彼の逆オファーを受け入れるかどうかを決定する。
上述したように、POS端末は、第1の(同定された)アップセルを表示する信号を出力する(ステップ1182)。POS端末は、第1のアップセル,釣り銭および第2のアップセル(顧客による逆オファー)間の選択を表示する選択信号を発生する。選択信号が第1のアップセルを表示していれば(ステップ1184)、上述したように、要求された支払額は購入価格に等しく設定される(ステップ1186)。しかし、選択信号が第2のアップセルの選択を表示していれば(ステップ1188)(すなわち、顧客が第2のアップセルを逆オファーする)、第2のアップセルに対応する第2のアップセル価格がアップセル・データベースから決定される(ステップ1190)。計算した切上げ額が第2のアップセル価格に対応すれば(ステップ1192)(すなわち、顧客の釣り銭が第2のアップセルに対して十分であれば)、要求された支払額は丸められた価格に等しく設定されて(ステップ1186)、第2のアップセルはそれによって受け入れられる。
製品のアップグレードおよび付加的な製品の他に、別のタイプのアップセルは、製品との交換またはそれの値引きができる引換券である。引換券は売り手に特に有益である。というのは、彼らが顧客を再び会社へ呼び戻して、多分繰り返して販売を提供できるからである。顧客は、典型的には、無料の引換券よりも、購入した(すなわち、彼の釣り銭と引き換えに購入した)引換券の方が、会社へ戻って使用する可能性がより高くなる。引換券は、さらに、売り手に対して、破損(すなわち、失うことおよびそのため購入した引換券が使用できないこと)の可能性を通して価値をもたらす。
引換券は、切上げ額に関連するか、それ自身で独立している。例えば、1つのタイプの引換券は将来の買物時に値引きに使えるクーポンであり、そこでは、値引き額が現時点での購入の切上げ額に等しくなっている。これとは対照的に、別のタイプの引換券は、現時点の買物の切上げ額に関わらず、特定の製品と引き替えられるクーポンである。
アップセルを受け入れると、レジ係は、予め印刷されたクーポンを顧客にプレゼントするか、POS端末が顧客のために1枚を印刷する。印刷された引換券には多くの異なるタイプの標印が登録されており、それらは例えば、払戻し情報,一意的な識別子,購入の日付または有効期限である。
引換券上に一意的な識別子を印刷することを含む実施例では、POS端末は、複数の識別子を記憶するためのデータベースを維持している。新しい引換券を印刷しなければならないときは、POS端末は、識別子データベース中に既に存在しない一意的な識別子を発生する。次に、この識別子は識別子データベースに記憶される。識別子データベースで1つの引換券識別子を検索することによって、その引換券の払戻しを追跡することができて、同じ引換券を許容される以上の回数使用することができなくなる。
図21を参照すると、記憶装置1022は識別子データベース200を記憶しており、それは各々の引換券を同定するための一意的な識別子1202を含む。識別子データベース1200はさらに、引換券額面値1204を含んでおり、それはその引換券と交換される切上げ額と等しい(または、等しくない)かもしれない。記憶された引換券額面値は、偽物を最小化する一方で、各々の引換券を異なる価値と交換することを許容する。例えば、払戻し時にはデータベース1200に記憶されている引換券額面値1204を取り出して、引換券に印刷された価値と比較される。記憶されたものと印刷された引換券値との食い違いは、印刷された引換券が偽物であることを示すであろう。
さらに別のタイプのアップセルは、宝くじ,コンテスト,競争またはその他のゲームのようなゲームへのエントリーである。いくつかの実施例では、ゲームに勝ったときの賞品は、そのゲームへのエントリーを購入するために使用された切上げ額に依存する。例えば、ゲームに勝った場合の賞品は、そのゲームエントリーのために支払われた切上げ額に比例するであろう。そのような実施例では、ゲームに勝ったときに受け取る賞品は、切上げ額が増えるにつれて大きくなる。他の実施例では、切上げ額が増えるにつれて、勝つ確率がより大きくなるであろう。例えば、顧客が$1.50を支払ったゲームへのエントリーは、別の顧客が75¢を支払ったゲームへのエントリーよりも勝つ可能性が2倍大きい。
切上げ額と交換にゲーム・アップセルを選択することを示す入力を受信すると、POS端末はそのゲームエントリーを識別するための一意的な識別子を発生する。この一意的な識別子と切上げ額とは、識別子および切上げ額のゲームデータベースに記憶される。勝ちのエントリーが決定されるときは、ゲームデータベースはそのエントリーに対応する切上げ額を提供し、それによって、賞品の値を決定する。
ゲームデータベースは、例えば、POS端末によって維持され、記憶装置1022(図13A)に記憶されるデータベースである。図2210によって示される別の実施例では、ゲームデータベースは、通信リンク1224を介してPOS端末1222,1223に接続された宝くじデータ処理システム1220に存在する。図22には分かりやすくするために2つのPOS端末が示されているが、もっと多くのPOS端末を宝くじデータ処理システム1220に接続してもよい。
宝くじデータ処理システム1220は、典型的には、店舗内に置かれた、店舗内のPOS端末によって実行される宝くじ券取引を制御するためのコントローラである。従って、システム1220は、店舗のPOS端末で実行される宝くじ取引(例えば、宝くじ券アップセル)を集めて記憶するように働く。このような宝くじ取引の集中制御は、複数のPOS端末において顧客が単一の宝くじ,コンテストまたは他のゲームへの参加を許可するアップセルをそれぞれ受け取ることを許容する。
宝くじデータ処理システム1220は、以下に説明するその他の部品を制御するためのマイクロプロセッサ1226を含む。マイクロプロセッサ1226は、宝くじ取引を認証するための暗号プロセッサ1228と各々のゲームエントリーのための「クイック・ピック」宝くじ番号を発生するための乱数発生器とそれぞれ通信する。記憶装置1232も、マイクロプロセッサ1226と通信して、(I)上述した、識別子および切上げ額のゲームデータベース1234と、(II)各端末に対する一意的な識別子および各端子の特定の宝くじ取引などの、宝くじデータ処理システム1220に接続されたPOS端末に関する情報を維持するためのPOS端末コントローラ・データベース1236と、(III)当たり番号を記憶し、それによって当たりのエントリーを表示するための当たり宝くじ券番号データベース1238とを記憶する。
上述した本発明の実施例の各々では、顧客はアップセルを選んで受け取る。しかし、次に述べるように、顧客は、彼のアップセルを第2の顧客へ渡して(「寄付して」)、第2の顧客が次回のPOS端末訪問時に受け取るようにする方を選ぶかもしれない。第2の顧客は、POS端末を訪問して、例えば、上述したように、製品に対する支払をしたり、特に寄付されたアップセルを受け取ったりするかもしれない。
図23は、記憶装置1022に記憶された顧客データベース1110(図17)の別の実施例である顧客データベース1260を示す。顧客データベース260は、上述した顧客の固有情報、例えば名前1264,住所1266,電話番号1268および過去の製品嗜好1270とともに、一意的な顧客識別子1262を含む。さらに、顧客データベース1260は、顧客のアップセルが寄付された他人(もしあれば)を同定するリンクされた顧客識別子1272を含む。
例えば、顧客データベース1260の機能を利用して、顧客は、知人がその顧客の稼いだアップセルを受け取るように指定するかもしれない。顧客データベース1260はまた、その顧客に与えられるべき、例えば、以前に稼いだまたは他人によって彼に渡されたアップセルのようなアップセル1274を、その正当なアップセルを受け取るための最終日付を示すアップセル有効期限1275とともに含む。
図23のデータベース1260に示された例示データを用いて、記録1277の第1の顧客識別子1276が「ビル・スミス」という顧客氏名を同定し、さらに、フィールド1272の識別子1278を介して対応するリンクされた顧客を同定する。このリンクされた顧客識別子1278は、「ジル・スミス」という顧客を同定する顧客識別子1280に対応する。従って、ジル・スミスが同定されて、ビル・スミスによって寄付されたアップセルを受け取る。
正当なアップセル1282は、記録1281(ジル・スミス)の顧客識別子1280に関連する。正当なアップセル1282は、ビル・スミスによる買物に基づいて提供され、POS端末への訪問時にジル・スミスによって受け取られる。フィールド1274のアップセル識別子“A”は、例えば、小ソーダを含むかもしれない。こうして、「リンクされた顧客」を使用することは、このように稼いだアップセルまたは購入された製品さえも顧客が転送することを可能とし、それによって、顧客の満足および顧客の確保の両方を増大させる。
顧客は、特別な一人ではなく、複数の家族メンバーまたは所定の貧しい家族リストのような、多数の顧客のうちからランダムに一人(または、複数人)へ彼のアップセルを寄付することを選ぶかもしれない。そのような実施例では、寄付をする顧客はまず、リンクされた顧客識別子1272の関連グループを指定することになろう。このグループのうちのランダムな1人(または、複数人)がPOS端末によってそのアップセルの受取人に選ばれる。
図12aおよび図12bを参照すると、お得意様カードを有する顧客のために自動化アップセル・プロセスを実行する方法1300が示されている。彼の嗜好を記憶するお得意様カードへの登録を希望する顧客は、POSオペレータまたはデータ入力の責任者に、彼の名前,住所および/または電話番号などの個人情報を提供する(ステップ1302)。次に、この個人情報は、顧客データベースの1つの記録に記憶される(ステップ1304)。そのような記録の例が、図23に顧客データベース1260の記録1276,1281として示されている。
顧客は、彼が釣り銭よりも普通のようにアップセルを受け取りたいのかどうかを選択する(ステップ1306)。彼がそのように選べば、可能なアップセルの選択肢が顧客に表示される(ステップ1308)。顧客は、表示されたアップセルのうちで彼が普通のように受け取ることを望むものを選んで(ステップ1310)、その選ばれたアップセルが彼の顧客記録の過去の嗜好フィールド1270に記憶される(ステップ1312)。
顧客はまた、お得意様カードを有する「リンクされた」顧客に彼のアップセルを寄付することを好むかどうかを選択するであろう(ステップ1314)。そうであれば、顧客は、そのリンクされた顧客を同定する情報、例えば、リンクされた顧客の名前,住所および/またはアカウント番号を提供する(ステップ1316)。顧客は、寄付されたアップセルを受け取るための多数のその他のリンクされた顧客を選ぶかもしれない。提供された情報から第2の顧客が正しく同定されることとその情報が顧客データベース記録に記憶されることとを保証するために、情報の確認が行われる(ステップ1318)。必要に応じて、付加的な顧客記録が第2および後続の顧客(単数または複数)に対して生成される。
第2の顧客に対して寄付される可能なアップセルが顧客に表示される(ステップ1320)。顧客は、表示されたアップセルのどれを彼が通常のように渡されることを好むかを選び(ステップ1322)、その選ばれたアップセルが顧客記録に記憶される(ステップ1324)。最後に、顧客は、彼のお得意様カードを発行されて(ステップ1326)、それを通して、POS端末は彼の顧客記録を同定することができる。
図25を参照すると、予め選ばれた顧客嗜好をPOS端末への現在の訪問に適用するための方法1340は、お得意様カードが使用されているかどうかを決定することから始まる(ステップ1342)。そのような決定は、例えば、カードリーダーから信号を受信し、それによって、カードがカードリーダーを通して「スワイプ」されたことを表示することによって行われる。お得意様カードが使用されていなければ、既に述べたようにアップセルが決定され(ステップ1344)、彼の釣り銭と交換にアップセル(選ばれれば)がその顧客に提供される(ステップ1346)。
お得意様カードが使用されていれば、その顧客が好みのアップセルを有するかどうかを決定するために、顧客データベースが検索される(ステップ1348)。彼が有していれば、その好みのアップセルが選ばれる(ステップ1350)。顧客データベースはまた、その顧客が寄付したアップセルを受け取るための第2の顧客を決めているかどうかについても検索される(ステップ1352)。そうであれば、選ばれたアップセルに対する識別子が第2の顧客のアカウントに記憶され(ステップ1354)、それによって、選ばれたアップセルを第2の顧客が受け取ることができることが表示される。他の実施例では、第2の顧客は、アップセルではない寄付された製品、例えば、「価格表」の価格で購入された製品を受け取るかもしれない。
図26を参照すると、方法1370は、寄付されたアップセルを第2の顧客がどのように受け取るかを示している。POS端末において、第2の顧客が彼のお得意様カードをカードリーダーを通してスワイプし(ステップ1372)、それによって、彼の嗜好および彼に対して寄付された任意のアップセルに関する情報を提供する顧客データベースの顧客記録が同定される。顧客記録を検索して、第2の顧客にアップセルが寄付されたかどうかが決定される(ステップ1374)。そうでなければ、第2の顧客は、上述したように、POS端末において取引を完了する(ステップ1376)。アップセルが寄付されていれば、第2の顧客にはアップセルが提供されていることが知らされ(ステップ1378)、それによって、その寄付されたアップセルが第2の顧客の記録から消去される。寄付されたアップセルに第2の顧客の釣り銭に依存する取引に固有のアップセルを追加して提供することもできる。
上述したように、アップセルは対応する有効期限を有しており、それを過ぎるとそのアップセルは払い戻されない。例えば、寄付されたアップセルは、第2の顧客が予め定められる日付の前に上述の方法1370(図26)を通してそのアップセルを受け取る場合にだけ引き渡されるであろう。寄付されたアップセルに関する有効期限は、それによってアップセルが失効する前にPOS端末を有する店舗を訪問する動機を与えることによって顧客の保留を増進する点で店舗にとって特に有利である。破損もまた、店舗に利益を与える。
ここに提供された実施例の多くにおいて、本発明の方法および装置は、キャッシュ・レジスタのような、POS端末として機能する単一の装置に関して詳細に説明してきた。しかし、上述したように、本発明の機能性は、既述の機能を共有する、例えば図13Bに示されるマルチユニットシステムのような複数の装置によって実現することもできる。
従って、図27は、図13Bに従ってPOS端末においてアップセルを決定するための方法1390を示す。方法1390は、例えば、電子マーケットサービスまたはクレジットカード手形交換所によって運営される処理システムおよびキャッシュ・レジスタの組合せによって実行される。キャッシュ・レジスタは、購入価格を生成して、その購入価格を処理システムに送信する(ステップ1392)。
処理システムは、丸められた価格を生成し(ステップ1394)、それに依存した切上げ額を生成する(ステップ1396)。上述したように、処理システムは、顧客に提供するアップセルを同定する(ステップ1398)。顧客がそのアップセルを選べば(ステップ1400)、キャッシュ・レジスタの要求された支払額が、手作業または処理システムとの接続を通して自動的に、丸められた価格に設定される(ステップ1402)。
当業者には、本発明の機能性が多数のハードウエアおよび/またはソフトウエア装置の間で共有されるようになった、多くの異なるシステムが提供できるであろうことが理解されるであろう。
本発明についてそれの好適実施例に関して説明してきたが、当業者は、本発明の精神および範囲から外れることなく、ここに説明したそれらの実施例に対して多様な置換が行い得ようことを理解するであろう。たとえば、ここには詳細に述べなかった多くの他のタイプのアップセルが本発明によって企図される。そのような1つのアップセルは、店舗クレジット,電話通話,インターネットアクセスまたは公衆電話イベント用に利用できるような「ポイント」を含むかもしれない。さらに、レジ係を必要とするもの以外にも、多くのタイプのPOS端末が本発明によって企図されている。
本発明によれば、会社が宝くじ券を獲得し、その宝くじ券の一部を顧客に割り当てることができる。その宝くじ券で当たった任意の賞品の分け前がその顧客に与えられ、その賞品の分け前は宝くじ券の割当部分に対応する。例えば、顧客が$2.00宝くじ券の$0.34部分を受け取るのであれば、その宝くじ券から得られる賞品の17%($0.34/$2.00=17%)を顧客は受け取ることになる。宝くじ券の部分は、例えば$0.34のように金額で表現してもよく、また、17%のようにパーセントで表現してもよい。
典型的には、会社は、一群の宝くじ券を獲得して、それら宝くじ券の一部分を必要に応じて顧客に割り当てる。その宝くじ券群から得られる賞品はその会社が受け取るが、会社は割当部分に基づいて賞品の分け前を顧客に支払う。会社は従来の宝くじ券を購入するだけでよいので、会社は既存の宝くじ業者の事業に重大な変更を必要とせずに分割式宝くじ券のプレイを促進できる。
顧客に割り当てられる宝くじ券の部分は、POS端末での商取引に関連する釣り銭の額に基づくであろう。そのような実施例は、多くの顧客が釣り銭を受け取ることに代わるものを歓迎するため有利である。さらに、分割式宝くじ券のような、高いと思わせる価値を有する何かを釣り銭の代わりに受け取ることは、顧客にとってより魅力的でさえあろう。
図28を参照すると、ネットワーク2008は、店舗コントローラ2010を含んでいる。店舗コントローラ2010は、宝くじサーバー2008と通信しており、また、POS端末2014,2016,2018,2020と通信している。典型的には、キャッシュ・レジスタまたは他の端末であるPOS端末2014,2016,2018,2020は、分割式宝くじ券取引を開始および/または完了することができる。図28には4台のPOS端末が示されているが、任意の台数のPOS端末が店舗コントローラ2010と通信することができる。POS端末2014,2016,2018,2020は、同一店舗内,チェーン店の異なる店舗内またはその他の場所に位置することができる。
店舗コントローラ2010は、POS端末2014,2016,2018,2020との間でのデータの記憶および送信の動作を命令する。店舗コントローラ2010は、それ自身もPOS端末でよく、1または複数台のPOS端末と通信できる別の計算装置でもよい。宝くじサーバー2012は、典型的には、州の宝くじ業者によって制御されて、店舗コントローラ2010からの要求に応える。例えば、宝くじサーバー2012は、店舗コントローラ2010による要求に応じて宝くじ券を発行してもよく、抽選日の当たり番号を提供してもよい。
図29を参照すると、図28の店舗コントローラ2010は、1または複数の従来のマイクロプロセッサのようなプロセッサ2022を含む。プロセッサ2022は、磁気的,光学的および/または半導体メモリの適当な組合せのようなデータ記憶装置2024と通信する。プロセッサ2022および記憶装置2024は各々、(I)単一コンピュータまたは他の計算装置の内部に完全に含まれて位置しているか、(II)シリアルポートケーブル,電話線または無線周波数トランシーバーのような遠隔通信リンクによって互いに接続されているか、(III)それらの組合せでよい。例えば、店舗コントローラ2010は、データベースを維持するための遠隔サーバーコンピュータに接続された1台または複数台のコンピュータを含むことができる。
記憶装置2024は、プロセッサ2022を制御するためのプログラム2026を記憶する。プロセッサ2022は、プログラム2026の命令を実行し、それによって、本発明に従って、特にここに詳細に説明する方法に従って動作する。プログラム2026はさらに、オペレーティングシステムや、プロセッサ2022とコンピュータ周辺装置とのインタフェースを可能とする「デバイスドライバ」のような必要となるであろうプログラム要素を含む。適当なデバイスドライバおよびその他の必要なプログラム要素は、当業者に既知であり、ここに詳細に説明する必要はない。
記憶装置2024はまた、(I)発券データベース2030と、(II)商取引データベース2032と、(III)分割式券データベース2034と、(IV)当たり宝くじ券データベース2036と、(V)お得意様データベース2038とを記憶する。データベース2030,2032,2034,2036,2038は、以下で詳細に説明されるし、添付図面には例示エントリーを添えて示されている。当業者には理解されるであろうように、ここに提示するデータベースの模式図および添付された説明は、情報の記憶表現の例示配置である。示した表の他に、複数のその他の配置が採用されるであろう。同様に、例示エントリーは情報例を示しているが、当業者は、エントリーの数および内容がここに図示したものとは異なり得ることを理解するであろう。
図30を参照すると、POS端末2040の模式図は、図28のPOS端末2014,2016,2018,2020を説明する。POS端末2040は、1台または複数台の従来のマイクロプロセッサのようなプロセッサ2042を含む。プロセッサ2042は、磁気的,光学的および/または半導体メモリの適当な組合せのようなデータ記憶装置2044と通信する。プロセッサ2042および記憶装置2044はそれぞれ、(I)単一コンピュータまたは他の計算装置の内部に完全に含まれて位置しているか、(II)シリアルポートケーブル,電話線または無線周波数トランシーバーのような遠隔通信リンクによって互いに接続されているか、(III)それらの組合せでよい。例えば、POS端末2040は、データベースを維持するための遠隔サーバーコンピュータに接続された1台または複数台のコンピュータでよい。
入力装置2046,プリンタ2048および表示装置2050はそれぞれ、プロセッサ2042と通信する。入力装置2046は、好ましくは、買物を表示する信号のような入力信号をプロセッサ2042に送信するためのキーパッドを含む。入力装置2046はまた、バーコードを読んでそれらのバーコードを表示する信号をプロセッサ2042に送信するための光学式バーコードスキャナーを含むことができる。プリンタ2048は、紙またはその他の材料上に標印を登録し、それによって、プロセッサ2042によって命令されるままに分割式宝くじ券の印刷を行うためのものである。表示装置2050は、好ましくは、顧客および/またはPOS端末2040を操作するレジ係に少なくともアルファベット数字文字を表示するためのビデオモニターである。多くのタイプの入力装置,プリンタおよび表示装置が、当業者に既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
記憶装置2044は、プロセッサ2042を制御するためのPOS端末プログラム2052を記憶する。プロセッサ2042は、POS端末プログラム2052の命令を実行し、それによって、本発明に従って、特にここに詳細に説明する方法に従って動作する。POS端末プログラム2052はさらに、入力装置2046,プリンタ2048および表示装置2050のようなコンピュータ周辺装置とプロセッサ2042とのインタフェースを可能とするための「デバイスドライバ」やオペレーティングシステムのような必要と思われるプログラム要素を含む。適当なデバイスドライバおよびその他必要なプログラム要素は、当業者に既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
図31は、POS端末2058の代替実施例を示しており、それは、図28のPOS端末2014,2016,2018,2020を説明する。制御装置2060は、通信媒体2062を介して、分割式宝くじ券,レシートおよび/またはクーポンを印刷するためのシステム2064と通信する。制御装置2060は、入力装置2046(図30)および表示装置2050(図30)と通信するプロセッサ2066を含む。印刷のためのシステム2064は、記憶装置2044(図30)およびプリンタ2048(図30)と通信するプロセッサ2068を含む。この実施例で、制御装置2060はキャッシュ・レジスタでよく、また、システム2064はキャッシュ・レジスタから受信されるデータに従って券を印刷するための電子装置でよい。POS端末2040のその他の構成を当業者は理解するであろう。
以下の説明は次のように区分化されている。宝くじ券の部分割当,付加的宝くじ券の取得および宝くじ券の部分払い戻し。
宝くじ券の部分割当
図32を参照すると、図29の発券データベース2030は行2080,2082,2084,2086,2088を含んでおり、それらは各々発券データベース2030の1つのエントリーを表している。各エントリーは、割り当てられるべき1つの宝くじ券を定義しており、そこでは、宝くじ券の割当部分が分割式宝くじ券に含まれている。詳細には、各エントリーは、(I)宝くじ券の通し番号または通し番号の一部のように、そのエントリーを一意的に識別する券識別子2090と、(II)当たり券番号が発表される時を示す抽選日2092と、(III)券番号2094と、(IV)宝くじ券の未割当部分2096と、(V)未割当部分2096および任意の割当部分の合計を示す券価格2098とを含む。任意のエントリーに対して、未割当部分2096および券価格2098は、対応する宝くじ券のどの程度が割り当てられているかを決定するために使用されるであろう。例えば、$1.00券価格のエントリー2084を参照すると、$0.23が未割当で残っている。従って、$0.77($1.00−$0.23)が割り当てられている。残っている未割当量の合計2100はすべての宝くじ券の未割当部分の和を示す。図31に示されるデータ例が与えられた場合には、合計の残存未割当量2100は、$1.54($0.12+$0.31+$0.23+$0.78十$0.10=$1.54)である。
図33を参照すると、宝くじ券の一部が割り当てられる前後の発券データベース2030(図29および32)に関するデータ例が示されている。表2110は、切上げ額2130によって表される取引の前の発券データベース2030を表している。表2120は、切上げ額2130によって表される取引後の発券データベース2030を表している。切上げ額2130は$0.35の値を有し、顧客が彼の釣り銭($0.35)を分割式宝くじ券と交換するときの取引に対応する。顧客は、このように宝くじ券の一部を得て、その部分は金額$0.35に基づく。
上述したように、表2110に示されるエントリーの各々は1枚の券に対応する。エントリー2135を除いて、金額$0.35はすべてのエントリーの未割当部分よりも大きい。これと対照的に、エントリー2135は未割当部分$0.78を有しており、従って、対応する宝くじ券の$0.35部分がそこから割り当てられるであろう。従って、エントリー2135に対応する宝くじ券が選ばれて、$0.35に対応する部分が新しい分割式宝くじ券を作るために割り当てられる。
エントリー2135は、そこから$0.35部分が割り当てられる前の券“1234563”を表す。表2120のエントリー2140は、そこから$0.35部分が割り当てられた後の券“1234563”を表す。エントリー2140の未割当部分は$0.43であり、それはもとの$0.78未割当部分から$0.35だけ減らしたものである。同様に、切上げ額2130によって表される取引の前に、未割当量の残りの合計(すべての宝くじ券のうちで)は$1.54である。取引の後で、合計の残存している未割当額は$1.19であり、これは$1.54から$0.35だけ減らしたものである。
図34を参照すると、図29の商取引データベース2032は、行2150,2152,2154,2156,2158を含んでおり、それらの各々は商取引データベース2032の1つのエントリーを表す。各エントリーは、POS端末によって開始される1つの商取引を定義する。詳細には、各エントリーには、(I)その商取引を一意的に識別する商取引番号2160と、(II)その商取引を開始したPOS端末を一意的に同定するPOS端末識別子2162と、(III)購入価格2164と、(IV)購入価格を丸めるべき額を示すために使用される丸め倍数2165と、(V)分割式宝くじ券を購入するために使用される金額である切上げ額2166と、(VI)分割式宝くじ券のオファーが受け入れられたかどうかの表示2168と、(VII)その商取引のためにお得意様カードを使用した顧客を同定するお得意様番号2170と、(VIII)商取引の日付2172と、(IX)切上げ額と交換に提供される分割式宝くじ券を同定する分割式宝くじ券識別子2174とが含まれる。
切上げ額2166は、分割式宝くじ券を購入するために使用される金額である。いくつかの実施例では、切上げ額2166は宝くじ券の割当部分に等しい。例えば、顧客が購入による釣り銭(切り上げ額)として$0.62を有し、その釣り銭を宝くじ券の$0.62部分を取得するために使用するということもあろう。しかし、分割式宝くじ券を購入するために使用される金額は、対応する宝くじ券の割当部分と同じである必要はない。特定の実施例では、宝くじ券の割当部分は、切り捨てた(または、切り上げた)金額に基づいている。例えば、顧客が購入による釣り銭として$0.62を有し、その釣り銭を分割式宝くじ券の取得に使用するとしよう。分割式宝くじ券は、宝くじ券の割り当てられた$0.60($0.62を最も近い5セントへ切り捨てた)部分の基づいているであろう。もちろん、この金額を他の倍数、例えば、最も近い10セント,25セントまたは1ドルに切り捨ててもよく、丸められた額が宝くじ券の割当部分を定義することになろう。釣り銭と分割式宝くじ券がそれに基づいている切り捨てられた額との差は、例えば、その分割式宝くじ券の売り手によってサービス料として取られるであろう。
宝くじ券の割当部分をさらに別のやり方で金額に基づかせることもできる。例えば、割当部分をその金額の2倍とすることもできる。顧客が所定の賞品またはタイプの賞品を購入すれば、または、顧客がお得意様カードを使用すれば、そのような2倍の価値が割り当てられた部分を提供することは有利であろう。例えば、顧客が釣り銭として$0.62を有しており、特別な製造業者の製品を購入するとすれば、その顧客は彼の釣り銭と交換に1または複数の宝くじ券の割当部分$1.24($0.62の2倍)に基づく分割式宝くじ券を受け取る。
図35を参照すると、表2180,2190は分割式宝くじデータベース2034(図29)の記録を示す。典型的には、分割式宝くじデータベース2034は、表2180,2190で表されるような複数の記録を含む。分割式宝くじデータベース2034の各記録は、分割式宝くじ券を定義しており、各々の分割式宝くじ券は1または複数の宝くじ券割当部分を含む。
表180で表される記録は、識別子2185(識別子“1001”)によって同定される分割式宝くじ券を定義する。表2180はエントリー2187を含み、それは分割式宝くじ券“1001”に含まれる宝くじ券の部分を定義する。エントリー2187は、(I)その宝くじ券を一意的に同定する券識別子2182と、(II)分割式宝くじ券“1001”に含まれる宝くじ券の部分を示す部分2184とを含む。
同様に、表2190によって表される記録は、識別子2195(識別子“1003”)によって同定される分割式宝くじ券を定義する。表2190はエントリー2197,2198を含み、それらは各々、(I)券識別子2192と、(II)部分2194とを含む。分割式宝くじ券“1003”は2以上の宝くじ券からの部分を含むので、分割式宝くじ券“1003”は、合計では1枚の宝くじ券の最大額を超える割当額を含むかもしれない。
上述したように、分割式宝くじ券は1または複数の宝くじ券部分を含む。特定の実施例では、宝くじ券は、顧客によって選ばれるのではなく、その代わりに、POS端末または店舗コントローラ2010(図28)によって自動的に選ばれる。そのような実施例では、1枚の宝くじ券は発券データベース2030(図29)の複数の宝くじ券から選ばれる。宝くじ券はいくつかのやり方で選ばれるであろう。例えば、少なくとも金額と同じぐらい大きい割当部分を有する宝くじ券が選ばれるであろう。同様に、各々が少なくとも金額価値と同じ大きさの割当部分を有する1組の宝くじ券が決定されるであろう。この組の中から、最小の未割当部分を有する宝くじ券が選ばれる。以下の説明は、宝くじ券を選ぶこの方法をさらにはっきりさせる。
図36を参照すると、表2200は発券データベース2030(図29および図33)用データの一例を示す。表2200は、エントリー2202,2204,2206,2208を含む。切上げ額2220は、$0.60の値を有し、顧客が彼の釣り銭($0.60)を分割式宝くじ券と交換する場合の取引に対応する。顧客はこうして1枚の宝くじ券の一部分を得て、その部分は金額$0.60に基づく。その一部を割り当てるための宝くじ券を選ぶために、店舗コントローラ2010は、各々が少なくとも$0.60の未割当部分を有する1組の券を決定する。この組は、エントリー2204,2206,2208を含む。この組から、最小の未割当部分を有する宝くじ券が選ばれる。エントリー2204,2206,2208のうちで、エントリー2208が最小の未割当部分($0.61)を有する。従って、エントリー2208に対応する宝くじ券が選ばれて、そこから$0.60部分が割り当てられる。
他の実施例では、顧客は、手作業によりまたはお得意様カードに記憶されている番号を通して取引時に券番号を彼自身で選んでよい。それらの券番号を含む1枚または複数枚の宝くじ券が所得され(例えば、宝くじサーバー2012に対する電子的要求によって)、発券データベース2030(図29)に追加され、それの一部分または複数部分がその顧客が購入した分割式宝くじ券に含まれるであろう。そのような実施例は、顧客が彼の好みのまたは「幸運の」番号を有する分割式宝くじ券を得ることを可能にする。
一旦、分割式宝くじ券が決定すると、POS端末は、顧客のために、例えばレシート上にその分割式宝くじ券の券表示を印刷する。印刷された券は、その顧客がその表示された宝くじ券によって当選する任意の賞品の表示部分に登録されていることの証明となる。そのような印刷された券は、それに対応する(I)分割式宝くじ券識別子,(II)券番号,(III)その宝くじ券(単数または複数)の割当部分(単数または複数),(IV)取引識別子および(V)それらの組合せに基づく暗号化コードを含むことができる。そのような暗号化コードは、印刷された券が変更されていないことを証明するために使用されるであろう。暗号化技術については、1996年発行、ブルース・シュネイアー(Bruce schneier)著、「応用暗号学:プロトコル,アルゴリズムおよびCによるソースコード」、第2版に記述されている。当業者は、暗号化コードが暗号化アルゴリズムによって、偽造者が当たり宝くじ券を表示するコードはもちろんのこと、有効なコードも生成することができないように決定されることを理解するであろう。
印刷された券はまた、その表示された宝くじ券によって勝ち取られる任意の賞品の表示部分に対する権利および資格をその顧客に譲渡する規定のような契約上の記述を含むことができる。さらに、当業者には理解されるであろうように、抽選日やその分割式宝くじ券の有効期限のような事項も印刷された券の上に含ませることができる。さらに、以上の情報の任意のものまたはすべてを表示するバーコードを印刷することによって、バーコードスキャナーを使用して情報の入力を容易にすることも好ましいであろう。
図37を参照すると、宝くじ券の一部分を割り当てる方法2240は、金額を決定することによって開始される(ステップ2242)。例えば、POS端末は、釣り銭の額を計算し、その額を最も近い10セントに切り捨てるかもしれない。POS端末は丸められた額を店舗コントローラに送信し、それによって、その店舗コントローラはこの丸められた額となるべき金額を決定する。次に、店舗コントローラは、その金額価値に基づく部分を宝くじ券に割り当てる(ステップ2244)。次に、店舗コントローラは、(I)その宝くじ券を同定する券識別子と、(II)その宝くじ券の割当部分を同定する部分識別子とを出力する(ステップ2246)。例えば、店舗コントローラは、典型的には、券識別子および部分識別子をPOS端末に送信し、そのPOS端末は、上述したように、送信された識別子に基づいて分割式宝くじ券を印刷する。店舗コントローラはまた、認証の目的のために、例えば分割式券データベース2034(図29)に券識別子および部分識別子を記憶する(ステップ2248)。
付加的宝くじ券取得
上述したように、宝くじ券の供給から宝くじ券の部分が割り当てられる。割当の後で、宝くじ券が$0.00の未割当部分を有するであろうことは可能である。言い換えれば、その宝くじ券の全体を割り当てて、その宝くじ券のそれ以上の割り当てできる部分が残らないようにすることができる。
さらに、割当の後は、1枚の宝くじ券も、分割式宝くじ券に対する特別な要求(または、予期される要求)を満足するに十分な未割当部分を持たないようにすることもできる。例えば、宝くじ券の$0.35部分を割り当てる試みがあるかもしれないが、発券データベース2030(図29)に表されるどの宝くじ券も$0.35またはそれ以上の未割当部分を持たない。そのような状況では、複数の宝くじ券から、部分を集めて$0.35と等しくなるように、部分を割り当てることが可能であろう。しかし、多数のものから1つの部分を割り当てるよりも、1枚の宝くじ券から1つの部分を割り当てる方が好ましいであろう。例えば、顧客にとっては、複数組の券番号よりも、1組の券番号を追跡するほうが簡単である。
従って、宝くじ券の発行に対して追加的な宝くじ券を取得することが有利である。特に、商取引に不要な遅延を持ち込まないように、宝くじ券が必要とされる前の時点で追加的な宝くじ券を取得する方が有利である。追加的な券は、宝くじ券を入手するのに要する時間を減らすように所定の量で取得されるであろう。例えば、30枚の券が一度に取得されるであろう。さらに、この所定の量は、現在使用されているPOS端末の枚数のような基準に依存するであろう。追加的な宝くじ券は、既知のように、州の宝くじから「クイック・ピック」券(ランダムに選ばれた券番号を有する券)を購入することによって取得されるであろう。
一実施例では、店舗コントローラ2010(図28)は、所定のしきい値を超える未割当部分を有する券の枚数を計数する。例えば、店舗コントローラ2010は、$0.50を超える未割当部分を有する券の数を計数するであろう。その数は第2の所定のしきい値と比較されて、その数が第2の所定のしきい値よりも小さければ、1枚または複数枚の追加の宝くじ券が取得される。例えば、$0.50を超える未割当部分を有する宝くじ券が10枚よりも少なければ、追加の宝くじ券が取得される。
別の実施例では、店舗コントローラ2010(図28)は、必要とされる部分以上の未割当部分を有する券の数を計数する。例えば、POS端末は店舗コントローラから$0.40の分割式宝くじ券を要求するかもしれない。店舗コントローラ2010は、それに対して、$0.40を超える未割当部分を有する券の数を計数する。この数は所定のしきい値と比較されて、この数が所定のしきい値より小さければ1枚または複数枚の追加的な宝くじ券が取得される。例えば、$0.40を超える未割当部分を有する宝くじ券が8枚よりも少なければ、追加の宝くじ券が取得される。
別の実施例では、店舗コントローラ2010(図28)はすべての券の未割当部分の合計を計算する。その合計が所定のしきい値よりも小さければ、追加の券が取得される。例えば、その合計の残存未割当量が$10.00よりも小さければ、30枚の追加券の1ブロックが取得される。
宝くじ券の部分払戻し
宝くじ券の供給を取得および管理する会社またはその他の団体は、チェックして、当たり券かどうかを決定するであろう。そうであれば、会社は可能な限り早期にその当たり券を賞品に交換することが好ましく、そうすれば、対応する分割式宝くじ券を有するそれらの顧客に支払うためにその賞品を使用することができるであろう。当たり券番号は、利用できるときに店舗コントローラ2010(図28)に手作業で入力されるであろう。理想的には、店舗コントローラ10は、各抽選日の当たり券番号を宝くじサーバー2012(図28)から受信するであろう。店舗コントローラはそれらの当たり券番号を当たり宝くじ券データベース2036(図29)に記憶することができる。
図38を参照すると、当たり宝くじ券データベース2036は、それぞれが抽選日の当たり券番号を定義するエントリー2260,2262,2264を含む。各エントリーには、(I)対応する抽選日2266と、(II)当たり券番号2268と、(III)賞品2270とが含まれる。当たり宝くじ券データベース2036は、有効で払い戻しできる分割式宝くじ券に対応するすべての抽選日のエントリーを含むべきである。例えば、分割式宝くじ券がその対応する抽選日の後1年までは払い戻しされるとすれば、少なくとも過去1年間の各抽選日のエントリーが記憶されるべきである。賞品2270は、例えば、すべての当たり券番号が一致する場合に勝ち取られる賞品であろう。それ以上の賞品については各エントリー毎に規定されるであろう。例えば、6桁の当たり券番号のうち5桁だけが一致するときの賞品も、同様に、各エントリーに規定してよい。
ある抽選日の当たり券番号が店舗コントローラ2010(図28)によって受信されると、店舗コントローラ2010は、それらを当たり宝くじ券データベース2036に単に記憶し、顧客によって分割式宝くじ券が払い戻されるときにそこにアクセスすることになる。しかし、店舗コントローラ2010はまた、どの分割式宝くじ券が当たりの宝くじ券の部分を含むかを決定することもできる。次に、分割式券データベース2034(図29)の対応する記録が修正されて、その分割式宝くじ券が当たり宝くじ券の部分を含むことが表示されるようになろう。さらに、それらの分割式宝くじ券がお得意様カードを使用して購入されたものであれば、対応する顧客も通知されるであろう。
図39を参照すると、お得意様データベース2038は、それぞれがお得意様(商取引にお得意様カードを使用したことのある顧客)を定義するエントリー2280,2282,2284,2286を含む。特に、各エントリーは、(I)そのお得意様を一意的に同定するためのお得意様番号2288と、(II)そのお得意様の住所2290と、(III)そのお得意様の電話番号2292と、(IV)そのお得意様の名前2294と、(V)そのお得意様の電子メールアドレス2296とを含む。そのような記憶情報で以て、お得意様は、郵便,電話,電子メールまたはその他の所望の通知形態で通知されるであろう。さらに、お得意様は、彼らが次にお得意様カードを使用するときにPOS端末によって通知されるであろう。お得意様に通知という付加的恩恵を提供することは、顧客にお得意様になるよう促す点で有利である。従って、それらの顧客はその会社をしばしば訪れることを続ける可能性が高い。
分割式宝くじ券を払い戻すために、顧客は、好ましくは、彼が表示された賞品の分け前を与えられる資格があることを示すために、印刷された券を提示する。印刷された券は、それが有効で変更されていないことが確認される。例えば、印刷された券が有効であれば、その印刷された券の上に刻印された分割式宝くじ券識別子は、分割式券データベース中の1つの記録を表示する。次に、その記録は、印刷された券上の対応する情報を表示すべきである。さらに、暗号化コードを確認することができる。
図40を参照すると、分割式宝くじ券の払い戻しのための方法2300は、(I)宝くじ券を同定する券識別子と、(II)その宝くじ券の割当部分を同定する部分識別子とを受け取ることによって、開始する(ステップ2302)。それらの識別子は、POS端末に1個または複数個の識別子を手作業で入力することによって受信されであろう。識別子はそこから店舗コントローラ2010(図28)に送信される。または、POS端末のバーコードスキャナーが、印刷された券上のバーコードを読んで、そのバーコードを店舗コントローラ2010に送信してもよい。入力された識別子またはバーコードは分割式宝くじ券の識別子の表示であり、この表示は、対応する券識別子および部分識別子を分割式券データベース2034(図29)から取り出すために使用されるであろう。このように、店舗コントローラは券識別子および部分識別子を受信する。
一旦識別子が受信されて、それによって1枚または複数枚の宝くじ券およびそれの割当部分が同定されると、宝くじ券の賞品価値が決定されるであろう(ステップ2304)。上述したように、賞品価値は、当たり宝くじ券データベース2036(図29)に記憶された当たり券番号と宝くじ券の券番号を比較することで決定されるであろう。上述したように、その顧客に提供されるべき賞品の部分はその宝くじ券の割当部分によって決まる。典型的には現金をキャッシュ・レジスタから提供することによって、または、その顧客宛で発行される小切手を書くか印刷することによって、賞品のその部分が顧客に提供される(ステップ2306)。
当たりの宝くじ券は、ゼロよりも大きい未割当部分を有するかもしれない。そのような当たり宝くじ券は、顧客に支払われない賞品価値に関連する部分を有するであろう。賞品のこの部分は、その代わりに、会社に保有されて、各種の顧客を刺激する投資のために使われるであろう。例えば、保有される賞品価値の一部は、分割的宝くじ券の形で(すなわち、$0.05の釣り銭で$0.50の分割式宝くじを買う)顧客に戻されるであろう。
会社は、当たり券に特定の賞品価値を添えて提供することによって、さらなる当たりを保有するかもしれない。例えば、顧客には「大当たり」(例えば、すべて6桁の当たり券番号が一致)の分け前だけが提供される。任意のその他の賞品が会社に保留される。もちろん、そのような制限は、広告や分割式宝くじ券に印刷された情報によって顧客に説明されるであろう。
本発明はそれの好適実施例に関して説明されたが、当業者は本発明の精神および範囲から外れることなく、ここに説明するそれらの実施例に対して各種の置換が行い得ることに気づくであろう。例えば、本発明は、賞品が当たる宝くじの他に、多くのタイプのゲームにも適用できる。さらに、いくつかの実施例では、店舗コントローラに記憶されるデータは、その代わりに、POS端末に記憶されてもよい。同様に、店舗コントローラによって実行される機能のいくつかはPOS端末によって実行されてもよい。また、逆も可能である。
顧客に対して提供するためのアップセルを彼の購入品目から予め定義される関係に従って決めるための方法および装置が提供される。そのような買物の品目とオファーするアップセルとの間の関係は、品目およびアップセルの両方を含む表によって概念的に説明されれであろう。従って、表は、顧客の買物が特別な品目を含むときにオファーするアップセルを定義する対応のデータベースを記述する。
そのような表に基づく実施例は、特に、典型的な店舗マネージャが理解することが易しい。例えば、ファーストフードレストランの店舗マネージャは、ハンバーガーおよび小フレンチフライを注文する顧客に提供できるアップセルにはどのようなものがあるか知りたいであろう。店舗マネージャは、その表を検索して、ハンバーガーおよび小フレンチフライに対応するエントリーを探すかもしれない。そして、それらのエントリーから対応するアップセルを決定するかもしれない。
そのような表に基づく実施例はまた、典型的な店舗マネージャが必要に応じて調節することも易しい。例えば、店舗マネージャは、ハンバーガーおよび小フレンチフライを注文する非常に多数の顧客がまたデザートも魅力的であると思うだろうと判断するであろう。店舗マネージャは、そのとき、表(データベースを表す)を修正して、ハンバーガーおよび小フレンチフライを含む買物に対してデザートのアップセルを定義する1つのエントリーを含めることができる。
アップセルはスペアの釣り銭と交換されるので、すべての顧客が同じアップセルに対して同じ価格を支払うことはない。例えば、顧客が$4.64の第1の購入価格を有するとすれば、$5.00という丸められた価格($4.64を最も近いドルに丸められた)の支払いと交換に特別なアップセルを提供してもよい。顧客はそのアップセルに対して$0.36を支払うことになる。しかし、$4.72の第2の購入価格を有する別の顧客は、同じアップセルを$5.00($4.72を最も近くのドルに丸められた)で提供されてもよい。そうすれば、この顧客は同じアップセルに対して$0.28を支払うことになろう。従って、アップセルは、単に売り出され、すべての顧客に固定された価格を有する製品ではない。その代わり、アップセルは顧客毎に異なる額で購入されるであろう。その額は購入価格を何らかの丸め倍数に丸める必要がある。
図41を参照すると、POS端末3010は、1台または複数台の従来のマイクロプロセッサのようなプロセッサ3012を含む。プロセッサ3012は、磁気的,光学的および/または半導体メモリの適当な組合せのようなデータ記憶装置3014と通信する。プロセッサ3012および記憶装置3014はそれぞれ、(I)単一のコンピュータまたはその他計算装置の内部に完全に含まれて位置するか、(II)シリアルポートケーブル,電話線または無線周波数トランシーバーのような遠隔通信媒体によって互いに接続されているか、(III)それらの組合せになっている。例えば、POS端末3010は、データベース維持のための遠隔サーバーコンピュータに接続された1台または複数台のコンピュータを含むことができる。
入力装置3016,プリンタ3018および表示装置3020はそれぞれ、プロセッサ3012と通信する。入力装置3016は、好ましくは、買物を表示する信号のような入力信号をプロセッサ3012に送信するためのキーパッドを含む。入力装置3016はまた、バーコードを読み取ってそれらのバーコードを表現する信号をプロセッサ3012に送信するための光学的バーコードスキャナーを含むことができる。プリンタ3018は、紙またはその他の材料上に標印を登録して、それによって、プロセッサ3012の命令のままにレシートを印刷するするためのものである。表示装置3020は、好ましくは、顧客およびPOS端末3010を操作するレジ係に対して少なくともアルファベット数字文字を表示するためのビデオモニターである。多くのタイプの入力装置,プリンタおよび表示装置は、当業者に既知であり、ここで詳細に述べる必要はない。
記憶装置3014は、プロセッサ3012を制御するためのプログラム3022を記憶する。プロセッサ3012は、プログラム3022の命令を実行し、それによって、本発明に従って、特に、ここに詳細に説明する方法に従って、動作する。プログラム3022はさらに、入力装置3016,プリンタ3018および表示装置3020のようなコンピュータ周辺装置とプロセッサ3012がインタフェースすることを許容する「デバイスドライバ」およびオペレーティングシステムのような必要となるプログラム要素を含む。適当なデバイスドライバおよびその他必要なプログラム要素は、当業者に既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
記憶装置3014はまた、(I)在庫データベース3024と、(II)可能なアップセル・データベース3026と、(III)アップセルオファー・データベース3028と、(IV)受け入れられたオファー・データベース3030とを記憶する。データベース3024,3026,3028,3030は、以下に詳細に説明され、添付図面に例示エントリーを添えて図示される。当業者には理解されるであろうように、ここに提供されるデータベースの模式図およびそれに付随する説明は情報の記憶表現の配置例である。示された表の他に、多数のその他の配置が採用されるであろう。同様に、図示されたエントリーは情報例を表しており、当業者はエントリーの数および内容がここに示したものと異なることができることを理解するであろう。
図42を参照すると、POS端末3040の別の実施例は制御装置3042を含んでおり、それは通信媒体3044を介してレシートおよび/またはクーポンを印刷するためのシステム3046と通信する。制御装置3042は、入力装置3016(図41)および表示装置3020(図41)と通信するプロセッサ3048を含む。印刷のためのシステム3046は、記憶装置3014(図41)およびプリンタ3018(図41)と通信するプロセッサ3050を含む。この実施例で、制御装置3042はキャッシュ・レジスタでよく、また、システム3046はキャッシュ・レジスタから受信されるデータに従ってクーポンを印刷するための電子装置でよい。POS端末のその他の構成は当業者には理解されるであろう。
図43を参照すると、図41の在庫データベース3024は、それぞれが購入できる品目を定義するエントリー3100,3102,3104,3106,3108,3110,3112,3114を含む。各エントリーは、(I)その品目を一意的に同定する品目識別子3116と、(II)品目記述3118と、(III)品目価格3120と、(IV)品目コスト3122とを含む。各エントリーに対して、品目価格3120は、対応する品目に対して顧客が通常支払う価格を表示しており、また、品目コスト3122はその品目の会社に対するコストを表示する。従って、品目コスト3122は、例えば、その会社自体がその品目に対して支払う価格であろう。いくつかの実施例では、在庫データベース3024はまた、各品目の利用可能な数量の表示を含む。
図44を参照すると、図41の可能なアップセル・データベース3026は、それぞれが釣り銭と引き替えに顧客に対してオファーされるであろうアップセルを定義するエントリー3140,3142,3144,3146を含む。各エントリーは、(I)そのアップセルを一意的に同定するアップセル識別子3148と、(II)アップセル記述3150とを含む。
図45を参照すると、表3155はアップセルオファー・データベース3028(図41)の一実施例を示す。表3155は、顧客の買物が特別な品目を含むときにオファーするアップセルをそれぞれが定義するエントリー3160,3162,3164,3166,3168,3170を含む。各エントリーは、(I)その買物に含まれる品目3172と、(II)オファーするアップセル3174とを含む。例えば、買物が小フレンチフライおよび大コーラを含むならば、エントリー3164はアップセル“D”をオファーすべきことを表示する。可能なアップセル・データベース3026(図44)のエントリー3146によって示されるように、アップセル“D”は小フレンチフライから大フレンチフライへのアップグレードである。従って、顧客がこのオファーを受け入れれば、彼は大フレンチフライおよび大コーラを受け取ることになる。
特別な買物に含まれる品目は、アップセルオファー・データベース3028の1つより多いエントリーに対応するかもしれない。例えば、ハンバーガーおよび小フレンチフライを含む買物はエントリー3160およびエントリー3162に対応する。買物が1つより多いエントリーに対応すれば、1つのエントリーがランダムに選ばれるかレジ係の指示に従って選ばれて、このエントリーに対応するアップセル(単数または複数)がその顧客に提供される。または、顧客はエントリーの内から選ぶことを許されて、それによって、選ばれたエントリーに対応するアップセル(単数または複数)を選ぶことができる。
アップセルオファー・データベース3028の1つのエントリーは1つより多いアップセルを表示するかもしれない。例えば、エントリー3166は、ハンバーガー,大コーラおよび小フレンチフライを購入する顧客がアップセル“C”およびアップセル“D”をオファーされることを表示する。同様に、エントリー3168は、ハンバーガー,大コーラおよび中フレンチフライを購入する顧客がアップセル“C”およびアップセル“C”(アップセル“C”を2つ)オファーされることを表示する。可能なアップセル・データベース3026(図44)のエントリー3144によって表示されるように、アップセル“C”はアップルパイである。従って、顧客がこのオファーを受け入れれば、彼はハンバーガー,大コーラ,中フレンチフライおよびアップルパイ2個を受け取ることになる。
これら品目およびアップセル(単数または複数)の両方に対して顧客が支払う丸められた価格は、購入価格を次に大きいドル額などの所定の倍数に切り上げることによって決定されであろう。または、アップセルオファー・データベース3028は、次に説明するように、直接または間接的に丸められた価格を表示することもできる。
図46を参照すると、表3180はアップセルオファー・データベース3028(図45)の別の実施例を示している。表3180は、顧客の買物が特別な品目を含むときにオファーするアップセルをそれぞれが定義するエントリー3190,3192,3194,3196,3198,3200を含む。各エントリーは、(I)買物に含まれる品目3202と、(II)オファーするアップセル3204と、(III)顧客がそのオファーを受け入れれば、その品目およびアップセルに対して課すべき丸められた価格3206とを含む。例えば、買物がハンバーガー,大コーラおよび大フレンチフライを含み、また、アップセル“C”がオファーされエントリー3200に従って受け入れられれば、エントリー3200はまた、$5.00の丸められた価格がその顧客に課せられることを表示する。図46に示された丸められた価格の例はそれぞれ1ドルの倍数であるが、丸められた価格は、任意、例えば5ドルまたは25セントの値の倍数でもよい。
図47を参照すると、表3220はアップセルオファー・データベース3028(図45)の別の実施例を示している。表3220は、顧客の買物が特別な品目を含むときにオファーするアップセルをそれぞれが定義するエントリー3222,3224,3226,3228,3230,3232を含む。各エントリーは、(I)その買物に含まれる品目3234と、(II)オファーするアップセル3236と、(III)顧客がそのオファーを受け入れれば、購入価格に追加されるべきアップセル価格3238とを含む。好ましくは、アップセル価格は、対応する購入価格に追加されるときに、結果の和がドルの倍数のような丸められた価格となるようなものである。
図48を参照すると、表3250はアップセルオファー・データベース3028(図45)の別の実施例を示している。表3250は、顧客の買物が特別な品目を含むときにオファーするアップセルをそれぞれが定義するエントリー3252,3254,3256,3258,3260,3262を含む。各エントリーは、(I)その買物に含まれる品目3264と、(II)オファーするアップセル3266と、(III)顧客がそのオファーを受け入れれば、購入価格が丸められるべき額を表示する丸め倍数3268とを含む。このように、購入価格が決定されて、次に、対応する丸め倍数に従って丸められて、丸められた価格が得られるであろう。例えば、エントリー3252,3254,3256,3258,3260,3262はそれぞれ、購入価格が最も近いドルに丸められることを定義する。
図49を参照すると、POS端末において補助的製品を提供するための方法3280は、POS端末が買物中の品目を受信するときに開始される(ステップ3282)。典型的には、各品目はバーコードを有し、それはバーコードスキャナーによって走査され、次に、それらの品目を表す信号をPOS端末がバーコードスキャナーから受信する。または、入力装置3016の各種のキーを押して、それらの品目を表す信号を生成してもよい。次に、POS端末はそれらの品目に基づいてアップセルを決定する(ステップ3284)。アップセルを決定するために、POS端末は、それらの品目に対応する1個または複数個の記録を決定し、それによって、それらの記録の対応するアップセルを決定するために、アップセルオファー・データベース3028(図41)を検索する。
POS端末は、顧客がそれら品目およびアップセル(単数または複数)の両方のために支払うであろう丸められた価格を決定する(ステップ3286)。上述したように、丸められた価格は、購入価格を次に高いドル額のように、所定の倍数に切り上げることによって決定されるであろう。他の実施例では、丸められた価格はアップセルオファー・データベースから決定される。一実施例では、丸められた価格はアップセルオファー・データベースの記録に基づいて決定されるかもしれない。例えば、図46に関して上で説明したように、アップセルオファー・データベースの各エントリーは丸められた価格を含むことができる。図47に関して上述したように、別の実施例では、アップセルオファー・データベースの各エントリーは、丸め倍数を含み、また、購入価格は丸め倍数に従って丸められて、丸められた価格を生成する。さらに別の実施例では、図48に関して上で説明したように、アップセルオファー・データベースの各エントリーは、購入価格に追加されて、丸められた価格を発生するアップセル価格を含んでもよい。
顧客は、丸められた価格と交換(購入)するそれらの品目およびアップセル(単数または複数)のオファーを提供される(ステップ3288)。例えば、POS端末は、アップセル(単数または複数)の名前のようなアップセル(単数または複数)の表示を表示装置3020に出力する。顧客がそのオファーを受け入れれば、要求された支払額がその丸められた価格に設定される。この要求された支払額は、顧客に提供される製品と引き替えに支払うことが期待される金額である。要求された支払額から、プロセッサ3012(図41)は、例えば、その日の終わりにPOS端末によって集められているべき合計金額を決定する。当業者は、要求された支払額がデータ記憶装置3014に記憶されるのが普通であり、例えば、その取引に対して1つの記憶された値であるか、取引に含まれる1個または複数個の製品に対して支払うことが期待される金額にそれぞれ対応する複数の値を含むことができることに気づくであろう。
顧客がそのオファーに応答し、その応答は、入力装置3016上のキーが押されるときにPOS端末によって受信されるか、当業者には既知のその他のやり方で受信されるであろう(ステップ3290)。その応答がそのオファーの受入を示していれば、それらの品目およびアップセル(単数または複数)がその丸められた価格と交換される(ステップ3292)。望むならば、POS端末は、品目の利用可能な数量を記憶する表示に対して適当な修正を施して、それらの品目およびアップセル(単数または複数)が売れたことを反映させる。POS端末はまた、そのオファーに対する応答を会計および市場調査分析のために記憶することもできる。
出願人は、POS端末によって実行される補助的プロセスが顧客の商取引に遅延をもたらすことと、それらの遅延がある状況では許容されるであろうこととを認識している。例えば、処理中の顧客取引が数少ないときは、そのような遅延は時間当たりの販売や時間当たりの利益のようなパフォーマンスの関連尺度に顕著な影響を及ぼさない。
従って、活動性の低い間に補助的プロセスを実行し、活動性が高いときは補助的プロセスを減らすか抑制することで、利益を上げることができる。そのような利益の増大は、常に補助的プロセスを実行するか補助的プロセスを全く実行しないPOS端末の利益を超えることができる。
本発明の一実施例では、POS端末は端末の活動率のような1個または複数個の基準を測定して、その基準が所定のしきい値よりも小さければ、補助的プロセスを実行する。別の実施例では、POS端末は、端末の活動率を測定して、その活動率に従ってオファーのスケジュールを決定し、それによって、オファー・スケジュールに従って補助的製品のオファーを提供する。オファー・スケジュールは、時間の掛かるオファー(「オファー速度」の低いオファー)を低活動率の期間に実行し、より迅速なオファー(「オファー速度」の高いオファー)をより高活動率の期間に実行するように指定するであろう。
先に述べた親出願である出願番号第08/920,116号に述べられているように、スペアの釣り銭をアップセルと交換するオファーを提供することは特に好ましい。従って、本発明は、高いパフォーマンスレートを有するアップセルに対するオファーを提供することを企図している。sらに、本発明は、オファー・スケジュールに従って異なるアップセルに対するオファーを提供することを企図している。
図50を参照すると、アイビーエムによって製造されたIBM“4683”またはIBM“4693”でよいPOS端末4010は、1個または複数個の従来のマイクロプロセッサのようなプロセッサ4012を含む。プロセッサ4012は、磁気的,光学的および/または半導体メモリの適当な組合せのようなデータ記憶装置4014と通信する。プロセッサ4012および記憶装置4014はそれぞれ、(I)単一のコンピュータまたはその他の計算装置の内部に完全に含まれているか、(II)シリアルポートケーブル電話線または無線周波数トランシーバーのような遠隔通信媒体によって互いに接続されているか、(III)それらの組合せとなっているであろう。例えば、POS端末4010は、データベースを維持するための遠隔サーバーコンピュータに接続された1台または複数台のコンピュータを含むことができる。
入力装置4016は、買物を表示する信号のような入力信号をプロセッサ4012に送信するためのキーパッドを含むことが好ましい。プリンタ4018は、紙またはその他の材料上に標印を登録し、それによって、プロセッサ4012に命令されるままにレシート,クーポンおよび引換券を印刷するためのものである。表示装置4020は、好ましくは、顧客および/またはレジ係に少なくともアルファベット数字文字を表示するためのビデオモニターである。多くのタイプの入力装置,プリンタおよび表示装置は、当業者には既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。入力装置4016,プリンタ4018および表示装置4020はそれぞれ、プロセッサ4012と通信する。
センサー4022もまた、プロセッサ4012と通信する。センサー4022およびプロセッサ4012は、例えば、店舗に入ってくる顧客の数やそのPOS端末の付近にいる顧客の数を測定するために使用されるであろう。多くのその他のタイプのセンサーは、当業者には既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
記憶装置4014は、プロセッサ4012を制御するためのプログラム4024を記憶する。プロセッサ4012は、プログラム4024の命令を実行して、それによって、本発明に従って、特に、ここに詳細に説明する方法に従って、動作する。プログラム4024はさらに、入力装置4016,プリンタ4018,表示装置4020およびセンサー4022のようなコンピュータ周辺装置とのインタフェースをプロセッサが取ることを可能とするために必要かもしれない「デバイスドライバ」やオペレーティングシステムのようなプログラム要素を含む。適当なデバイスドライバおよびその他の必要なプログラム要素は、当業者に既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
図51は、図50のPOS端末の別の実施例を示しており、そこでは、制御装置4028は、補助的プロセスを提供するシステム4032と通信媒体4030を介して通信する。制御装置4028は、入力装置4016および表示装置4020と通信するプロセッサ4034を含む。補助的プロセスを提供するためのシステム4032は、記憶装置4014,プリンタ4018およびセンサー4022と通信するプロセッサ4036を含む。この実施例で、制御装置4028はキャッシュ・レジスタでよく、また、システム4032は、それに接続された、キャッシュ・レジスタから受信されるデータに従ってクーポンを印刷するための電子装置でよい。POS端末4010のその他の構成は、当業者には理解されるであろう。
図52を参照すると、補助的プロセスの動作を制御するための方法4040は、POS端末4010の活動率のような1個または複数個の基準を測定する図50および図51のPOS端末4010で開始される(ステップ4042)。例えば、POS端末4010は、時間当たりに完了した取引数(取引率),時間当たりにPOS端末10を介して購入される品目数(品目販売率)または時間当たりの顧客によって受け入れられるアップセル数(アップセル受入率)を測定するであろう。POS端末4010は、センサー4022から受信される入力信号を通して、店舗内の顧客数やPOS端末近辺にいる顧客数のような顧客数を測定するであろう。多くのその他のタイプの測定が、POS端末4010によって実行されるであろう。
次に、POS端末4010は、測定された活動率やその他の基準に基づいて、釣り銭と交換にアップセルを提供するといった補助的プロセスを実行するかどうかを決定する。一実施例では、POS端末4010は活動率を所定のしきい値と比較する。そのようなしきい値はたくさんの方法で決定されるであろう(ステップ4044)。例えば、このしきい値は、所定の値(例えば、毎分3取引の割合)または可変値(例えば、午後5時以降は毎分3取引で、その他は毎分2取引)でよい。時間帯および曜日のような多くの変数に基づいてしきい値を計算する多くの方法が、当業者には理解されるであろう。
一旦しきい値が決まると、活動率が所定のしきい値と比較される(ステップ4046)。1つの比較は、活動率がしきい値よりも小さいかどうかを決定することである。例えば、POS端末4010は、最後の10分間に完了した取引の測定数が毎10分当たりの7取引という所定のしきい値よりも小さいどうかを決定する。
その比較が肯定(すなわち、測定された活動率がしきい値よりも小さい)であれば、POS端末4010は補助的プロセスを実行する(ステップ4048)。POS端末4010はプログラム4024の命令を実行することによって補助的プロセスを実行するであろう。または、POS端末4010は、制御装置4028(図51)からシステム4032に補助的プロセスを提供するための制御信号を送ることによって、補助的プロセスを実行してもよい。そのような実施例では、制御装置4028が、システム4032を許可するか停止するかを決定する。例えば、活動率が所定のしきい値よりも大きければ、制御装置4028は、システム4032を停止し、また、活動率が所定のしきい値よりも小さければ、システム4032を許可するであろう。制御装置4028は、システム4032に適当な許可信号および停止信号を送信することによってそれを許可および停止することができるであろう。そのような信号は制御信号でよく、それは、補助的プロセスの実行を許可または停止するためだけに機能するか、システム4032によって使用するための付加的情報を含むデータ信号でもよい。別々になった許可および停止信号の代わりに、制御装置4028は、システム4032を許可されたモードと停止されたモードとの間でトグルさせる信号をシステム4032に送信することができる。
この代わりに、システム4032が「停止までは許可」でよいことを当業者は理解するであろう。言い換えれば、制御装置4028は、補助的プロセスを実行しないときにだけ停止信号を送信する必要があるだけであろう。システム4032に停止信号が送信されないときは、システム4032は補助的プロセスを実行するであろう(許可信号が受信されずとも)。同様に、システム4032は「許可までは停止」であってもよい。言い換えれば、制御装置4028は、補助的プロセスを実行するときだけに許可信号を送信することでもよい。システム4032に許可信号が送信されないときは、システム4032は補助的プロセスを実行しないであろう(停止信号が受信されずとも)。
上述した方法4040の説明のように、POS端末は、活動率を測定して、その活動率が所定のしきい値よりも小さいかどうかを決定するであろう。そうであれば、POS端末は、次に、本出願の親出願である、1997年8月26日付け出願の、「販売地点端末で補助的製品を処理するための方法およびシステム」と題する特許出願番号第08/920,116号に述べられているように、買物に依存してアップセルを決定する。POS端末はさらに、買物に依存してアップセル価格を決定し、また、アップセル価格と交換にアップセルを顧客に提供する。
上述した実施例において、POS端末4010は、補助的なプロセスが実行されるかどうかを決定する。他の実施例では、POS端末4010はさらに、測定された活動率または他の基準に基づいて補助的プロセスを選択するであろう。例えば、POS端末の活動率に依存して顧客に異なるタイプのオファーを提供することが好ましいかもしれない。特に、測定された活動率が低いときに、より時間の掛かるオファーが提供されて、他方、測定された活動率が高いときは、より迅速なオファーが提供される。
図53は、オファー・スケジュールを示す表4060であって、それは、当該分野で既知のように、記憶装置4014に記憶されたデータベースとして組み込まれる。表4060の各行は1つのエントリーを表し、また、各エントリーはその活動率においてオファーするアップセルを定義している。詳細には、各エントリーは、そのエントリーを一意的に同定する活動率識別子4062と、率または率の範囲を記述する活動率4064と、その活動率でオファーするアップセル4066とを含む。特許出願番号第08/920,116号に述べられているように、オファーするアップセル4066は、そのアップセルが受け入れられるまで、一時に1つオファーされる2つまたはそれ以上のアップセルを含むことができる。
毎15分当たりに8取引よりも小さい活動率に対応するエントリー4068は、それらの(比較的小さい)活動率の間に付加的な製品をオファーすべきであることを表示する。付加的製品のオファーは、一般に低い「オファー速度」を有する。というのは、そのオファーが顧客によって受け入れられれば、付加的な製品を取り出すためにレジ係が数秒間を要するからである。エントリー4070は、毎15分当たりに8取引から15取引の間の活動率に対応して、それらの活動率の間に「あなたの釣り銭を3倍に」クーポンをオファーすべきことを表示する。典型的には、クーポンの印刷は付加的製品のオファーよりも高速である。クーポンのオファーは、このように、より高いオファー速度を有し、そのことがより高い端末活動期間にクーポンがオファーされる理由である。エントリー4072は、25分当たりで15取引を超える活動率のときに、オファーを提供すべきでないことを表示する。
上記実施例は、POS端末が補助的プロセスの実行をどのように自動制御するかを説明する。そのような自動制御を時々中断するための方法および装置を提供することはさらに望ましいであろう。POS端末の決定を手動で無効にすることを可能とすることは、補助的プロセスの動作により細かい制御を提供することになるであろう。例えば、店舗マネージャは、POS端末がその時点で補助的プロセスを実行してしなくても、補助的プロセスをテストしてみたいこともあるであろう。さらに、装置が正確にあてにできないとか、補助的プロセスを実行すべきでないという特別な状況もあるであろう。
図54を参照すると、装置4080は、オーバーライド信号回路4084および自動制御信号回路4086から入力を受け取るオーバーライド決定マネージャ4082を含む。オーバーライド信号回路4084は、POS端末との通信におけるスイッチのように、オーバーライド信号を提供する装置である。オーバーライド信号回路4084は、入力装置4016(図50および図51)上の1個または複数個のキーでよく、信号を送信および/または発生する別の装置でも構わない。自動制御信号回路4086は、上述したように、補助的プロセスの自動的実行を制御するための制御信号を供給するPOS端末の一部である。オーバーライド決定マネージャ4082は、回路4084,4086からそれぞれオーバーライド信号および制御信号を受信して、それらに依存して、補助的プロセスの実行を制御するための「強調された制御」信号を発生する。強調された制御信号は、補助的プロセスを実行するためのシステム4088に送信される。システム4088は、図50のPOS端末4010の部品であるソフトウエア・モジュールでよく、図51の補助的プロセスを提供するためのシステム4032でもよい。
オーバーライド信号は、さもなければ自動制御信号回路4086からの制御信号に従って発生するはずの補助的プロセスの実行を中断するために使用されるであろう。次の表1を参照すると、示された真偽値表は、入力(オーバーライド信号および制御信号)の関数として出力(強調された制御信号)を示している。表1は、オーバーライド信号が2つの値の1つ(すなわち、0か1)を達成するようになった実施例を示している。しかし、当業者は、オーバーライド信号が2つより多い値を達成できることを理解するであろう。
自動制御を許可するためには、 オーバーライド信号=0
補助的プロセスを停止するためには、 オーバーライド信号=1
補助的プロセスを停止するためには、 制御信号=0
補助的プロセスを許可するためには、 制御信号=1
補助的プロセスを停止するためには、 強調制御信号=0
補助的プロセスを許可するためには、 強調制御信号=1
例えば、オーバーライド信号=1で制御信号=1のときは、ユーザーは、補助的プロセスを許可する自動決定を無効にする。従って、強調制御信号=0であり、補助的プロセスは停止される。
図55を参照すると、ネットワーク4100は、POS端末4104,4106,4108と通信するサーバーコンピュータ4102を含む。サーバーコンピュータ4102は、上述したように、それ自身がPOS端末でよい。図55には3個のPOS端末が示されているが、本発明の精神および範囲から外れることなく、任意の数のPOS端末がサーバーコンピュータと通信できるであろう。サーバーコンピュータ4102は、上述のプロセスの多くを、特に、1個より多いPOS端末で実行されるプロセスを実行することができる。例えば、サーバーコンピュータ4102は、(I)POS端末4104,4106,4108のすべてか任意のものの活動率を測定し、(II)POS端末4104,4106,4108のすべてか任意のもので補助的プロセスを提供するかどうかを決定し、(III)補助的プロセスを提供するための1個または複数個のシステムを許可または停止させ、および/または、(IV)POS端末4104,4106,4108のすべてか任意のものにオーバーライド信号を送信する。サーバーコンピュータ4102はまた、POS端末4104,4106,4108からデータを集めて、それによって、各POS端末が実行するプロセスについての情報を集めることができる。例えば、各POS端末は、それ自身の活動率を測定して、測定された活動率を表す信号をサーバーコンピュータ4102に送信することができる。次に、サーバーコンピュータ4102は、POS端末のネットワーク4100について全体的な活動率を決定することができる。
測定された活動率は、例えば、使用中のPOS端末の数(取引を処理中の)か使用中のPOS端末の割合でよい。活動率に基づいて、サーバーコンピュータ4102は、各POS端末で補助的プロセスを実行することを許可するかどうかを決定するであろう。または、サーバーコンピュータ4102は、POS端末のうちのどれを使ってその補助的プロセスを実行するかを決定してもよい。
図56は、POS端末のネットワークについてオファー・スケジュールを示す表4120を示す。表4120の各行は1つのエントリーを表しており、各エントリーは1つの活動率に対してオファーするアップセルを定義している。表4120で用いる活動率は、複数の端末のうちでどれが使用中であるかに基づいている。各エントリーは、そのエントリーを一意的に同定する活動率識別子4122と、率または率の範囲を記述する活動率4124と、その活動率でオファーするアップセル4126とを含む。例えば、すべてのPOS端末のうちで50%より少ないものが使用中である場合に対応するエントリー4128は、3つの製品をオファーすべきであり、顧客が1つを選ぶべきことを表示する。エントリー4130,4132,4134も同様に、異なる活動率でオファーすべきアップセルを記述している。上述したように、次々にオファーされるようなマルチアップセルのようなより時間の掛かるアップセルは、より低い活動率の期間にオファーされるであろう。
本発明は、買物がPOS端末で処理される前に顧客がアップセルを選択することを可能とする。従って、顧客は、拒否されるかもしれない、POS端末でシステムが選んだアップセルをオファーされる必要がない。本発明は、このように、POS端末での時間を節約する。選ばれたアップセルはまた、その購入価格が丸められるべき額を表示するので、さらに時間の節約になる。
会社が古い年を経た在庫を有していれば、釣り銭の代わりにその在庫を選べるようにすることは有利であろう。顧客は、在庫を一掃するように働き、従って、さもなければ在庫を処分するために必要であるコストが節約できる。
図57を参照すると、アイビーエムによって製造されたIBM“4683”またはIBM“4693”でよいPOS端末5010は、1個または複数個の従来のマイクロプロセッサのようなプロセッサ5012を含む。プロセッサ5012は、磁気的,光学的および/または半導体メモリの適当な組合せのようなデータ記憶装置5014と通信する。プロセッサ5012および記憶装置5014はそれぞれ、(I)単一のコンピュータまたはその他の計算装置の内部に完全に含まれているか、(II)シリアルポートケーブル,電話線または無線周波数トランシーバーのような遠隔通信媒体によって互いに接続されているか、(III)それらの組合せになっているであろう。例えば、POS端末5010は、データベースを維持するための遠隔サーバーコンピュータに接続された1台または複数台のコンピュータを含むことができる。
入力装置5016は、好ましくは、買物を表示する信号のような入力信号をプロセッサ5012に送信するためのキーパッドを含む。入力装置5016はまた、バーコードを読み取ってそれらバーコードを表す信号をプロセッサ5012に送信するための光学的バーコードスキャナーを含んでもよい。プリンタ5018は、紙またはその他の材料上に標印を登録し、それによって、プロセッサ5012に命令されるままにレシート,クーポンおよび引換券を印刷するためのものである。表示装置5020は、好ましくは、顧客および/またはレジ係に少なくともアルファベット数字文字を表示するためのビデオモニターである。多くのタイプの入力装置,プリンタおよび表示装置は、当業者には既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。入力装置5016,プリンタ5018および表示装置5020はそれぞれ、プロセッサ5012と通信する。
記憶装置5014は、プロセッサ5012を制御するためのプログラム5022を記憶する。プロセッサ5012は、プログラム5022の命令を実行して、それによって、本発明に従って、特に、ここに詳細に説明する方法に従って、動作する。プログラム5022はさらに、入力装置5016,プリンタ5018および表示装置5020のようなコンピュータ周辺装置とのインタフェースをプロセッサ5012が取ることを可能とするために必要かもしれない「デバイスドライバ」やオペレーティングシステムのようなプログラム要素を含む。適当なデバイスドライバおよびその他の必要なプログラム要素は、当業者に既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
記憶装置5014はまた、(I)在庫データベース5024と、(II)丸めコード・データベース5026と、(III)取引データベース5028とを記憶する。データベース5024,5026,5028は、以下で詳細に説明され、添付図面に例示エントリーを添えて図示される。当業者には理解されるであろうように、ここに提供されるデータベースの模式図およびそれに付随する説明は情報の記憶表現の配置例である。示された表の他に、多数のその他の配置が採用されるであろう。同様に、図示されたエントリーは情報例の表現であり、当業者はエントリーの数および内容がここに示したものと異なることができることを理解するであろう。
図58は、POS端末5010の別の実施例を示しており、そこでは、制御装置5029は、アップセルのオファーを提供するためのシステム5032と通信媒体5030を介して通信する。制御装置5029は、入力装置5016および表示装置5020と通信するプロセッサ5034を含む。オファーを提供するためのシステム5032は、記憶装置5014およびプリンタ5018と通信するプロセッサ5036を含む。この実施例で、制御装置5029はキャッシュ・レジスタでよく、また、システム5032はキャッシュ・レジスタから受信されるデータに従ってクーポンを印刷するための電子装置でよい。POS端末5010のその他の構成は、当業者には理解されるであろう。
図59を参照すると、ネットワーク5040は、POS端末5044,5046,5048と通信するサーバー5042を含む。サーバー5042は、POS端末5044,5046,5048からのデータ記憶およびそれらへのデータ送信の動作を命令する。サーバー5042は、上述したように、それ自身がPOS端末であってもよく、1台または複数台のPOS端末と通信できる別の計算装置でもよい。図59には3台のPOS端末が示されているが、本発明の精神および範囲から外れることなく、任意の数のPOS端末がサーバー5042と通信できるであろう。POS端末5044,5046,5048の各々は、同じ店舗内に、1つのチェーン店の異なる店舗内に、または、その他の場所に、位置することができるであろう。サーバー5042は、次に述べるプロセスの多くを、特に1個より多いPOS端末で実行されるプロセスを実行することができる。サーバー5042はさらに、POS端末5044,5046,5048によって共有されるべき在庫データベース5024(図57)のようなデータを記憶することができる。
図60を参照すると、在庫データベース5024は、それぞれが在庫データベース5024の1つのエントリーを表す行5032,5033,5034,5035,5036,5037,5038を含む。各エントリーは、売ることのできる在庫の品目を定義する。詳細には、各エントリーは、(I)そのエントリーを一意的に同定する品目識別子5040と、(II)在庫の品目を説明する記述5042と、(III)品目の価格5044と、(IV)その品目が消費税(または、その他の税)の課税対象であるかどうかを表示する課税状態5046とを含む。在庫データベース5024は、当該分野では既知のように、購入価格を決定するためにアクセスされる。例えば、買物の各品目は、POS端末によって読み出されるバーコードを含んでいるであろう。そのバーコード識別子に対応する各品目の価格は、それに従って在庫データベース5024から決定される。品目価格の和とそれに課税される任意の適当な税とで購入価格が決まる。
図61を参照すると、丸めコード・データベース5026は、それぞれが丸めコード・データベース5026の1つのエントリーを表す行5050,5052,5054を含む。各エントリーは丸めコードを定義する。特に、各エントリーは、(I)そのエントリーを一意的に同定する丸めコード識別子5056と、(II)購入価格をそれへ丸めるべき額を表示する丸め倍数5058と、(III)アップセルがその釣り銭額の代わりに購入されなければ、対応するアップセルのために支払う固定価格を表示する固定価値5060とを含む。例えば、エントリー5050に対応する、“567”で識別される丸めコードは、$1の丸め倍数を有する。このように、買物が丸めコード“567”を有するアップセルを含んでいれば、対応する購入価格は次に高いドル額(すなわち、$7.38から$8.00へ)に丸められるであろう。各アップセルの丸め倍数をそのアップセルの固定価格に等しく設定することは、顧客にとって有利であり、また、簡単である。
アップセルは、顧客がアクセス可能であり、顧客が彼らの買物の品目を選ぶようにアップセルを選択することを許容する。各アップセルは丸めコードを有しており、それは、そのアップセルに取り付けられた接着性のラベル上に印刷されたバーコードから決定可能である。例えば、書店にはPOS端末に近くに位置する1組の箱があるであろう。各箱には数冊の本が入っており、それぞれにバーコードが付いている。顧客は、1つの箱から1冊の本を選び、それを彼の購入したい品目と一緒にPOS端末に持っていく。POS端末の光学的バーコードスキャナーが、その本のバーコードを読み取り、また、購入する品目のバーコードを読み取る。
バーコードの代わりに、各アップセルが、対応する丸めコードの別の表示を含むこともできる。例えば、第1の箱の中の各々の本には緑の接着性ラベルが取り付けられており、第2の箱の各々の本には青の接着性ラベルが取り付けられているかもしれない。そのような実施例では、緑の接着性ラベルが第1の丸めコードを表し、また、青の接着性ラベルが第2の丸めコードを意味することになるであろう。次に、レジ係またはその他のPOS端末オペレータは、ボタンを押すかその他の方法で、POS端末がその丸めコードを表すデータを受信するようにする。
同じ丸めコードを有するアップセルを一緒にグループ化することは有利である。例えば、第1の箱は、それぞれが第1の丸めコードを有する複数の本を含む。第2の箱は、それぞれが第2の丸めコードを有する複数の本を含む。第1の箱のどれかの本がアップセルとして選ばれれば、購入価格は第1の倍率に丸められるであろう(例えば、最も近い$5)。同様に、第2の箱から選ばれた任意の本は、購入価格を第2の倍数(例えば、最も近い$10)に丸められるようにする。
図62を参照すると、在庫データベース5024および丸めコード・データベース5026は、1つの買物の複数の品目と1つのアップセルのために支払うべき金額を決定するために使用される。表5080,5082はそれぞれ、取引識別子“12345678”によって同定される取引に対応するデータを表す。従って、表5080,5082は、取引データベース5028(図57)に記憶されたデータを表す。典型的には、取引データベース28は、複数のそのような取引を表すデータを含むであろう。
表5080は、その取引に含まれる1個または複数個の品目を表し、また、表5082は、その取引に含まれる1個または複数個のアップセルを表す。表5080は、それぞれが購入する品目のタイプを定義するエントリー5084,5086を含む。各エントリーは、(I)図60の品目識別子5040に対応する品目識別子5088と、(II)その品目の数量5090と、(III)図60の価格5044に対応する、その品目の各ユニットの価格5092と、(IV)その品目の各ユニットの税込み価格5094とを含む。その品目の税込み価格は、対応する価格5092と、図60の課税状態5046(これは、その品目が消費税またはその他の税の課税対象であるかどうかを表示する)と、税率5096とから決定されるであろう。当業者は容易に理解するように、税率5096は、例えば、データベースとして、または、プログラム5024の変数として、記憶装置5014(図57)に記憶されるであろう。各品目の税込み価格が加算されて、税込み価格の小計5098が得られる。税込み価格の小計5098は、その取引にアップセルが含まれなければ課されるであろう価格である。
表5082は、その取引に含まれるアップセルを定義するエントリー5100を含む。エントリー5100は、(I)図61の丸めコード識別子5056に対応する丸めコード識別子5102と、(II)図61の丸め倍数に対応する丸め倍数5104と、(III)図61の固定価値5060に対応する固定価値5106とを含む。エントリー5100の丸め倍数は、値$5を有し、税込み価格の小計5098が次に高い倍数$5に丸められるべきであることを示す。従って、値$26.20を有する税込みの小計5098は、次に高い倍数$5へ丸められて、値$30を有する丸め価格5108を得る。
図63は、取引に関するさらに別の情報を表す表5120を示す。このような情報は、本発明の特定の実施例では、取引データベース5028(図57)に記憶されるであろう。表5120は、それぞれが取引に関するさらなる情報を定義するエントリー5122,5124を含む。各エントリーは、(I)その取引を一意的に同定する取引識別子5126と、(II)その取引が発生した日付5128と、(III)その取引が発生した時刻と、(IV)その取引が発生したPOS端末を示すPOS端末識別子5132と、(V)その取引から得られる収入5134とを含む。表5120で表される情報は、例えば、時間とともに発生する収入のパターンを決定するために使用されるであろう。
図64は、上述したデータベースを使用して、アップセルと1個または複数個の品目とを含む買物に対する丸められた価格を決定する方法5150を示す。POS端末は買物の各品目についてのコードを受信する(ステップ5152)。例えば、バーコードスキャナーが、各品目上に刻印されたバーコードを読み出して、そのバーコードを表示する信号を発生する。POS端末はまた、アップセルのための丸めコードを受信する(ステップ5154)。当業者は理解するように、丸めコードは、品目コード受信の前、その時および後に受信されることが理解されるであろう。すべてのコードが受信された後、POS端末は品目コードから購入価格を決定する(ステップ5156)。図62に関連して上で説明したように、購入価格は、各品目の税込み価格を加算することで決定される。POS端末は、丸めコード・データベース5026(図57)にアクセスすることによって、丸めコードから丸め倍数を決定する(ステップ5158)。丸め倍数に基づいて、POS端末は、購入価格を丸めて、丸められた価格を得る(ステップ5160)。丸められた価格は、それら品目およびアップセルと交換に支払うべき価格である。
上述した実施例では、1つの買物に1つのアップセルが含まれていた。しかし、1つの買物に複数のアップセルを含めることもできるであろう。そのような実施例では、1つのアップセルを釣り銭と交換して売り、残りのアップセルを固定価格で売ることができる。図61に関して説明したように、各丸めコードは固定価格と丸め倍数との両方を有する。このように、各々のアップセルに対して固定価格が決定されるであろう。
図65は、丸めコード付きの複数のアップセルを含む買物に対する丸められた価格を決定するための方法5180を示す。POS端末は、買物中の各品目に対するコードを受信し(ステップ5182)、複数のアップセルの各々に対する丸めコードも受信する(ステップ5184)。上述したように、購入価格は品目コードから決定される(ステップ5186)。
丸めコードの1つが選ばれて(ステップ5188)、それの丸め倍数が決定される(ステップ5190)。この選択は、選ばれた丸めコードと選ばれなかった丸めコードの組とを決定する。選ばれなかった丸めコードの組は、1つの丸めコードを含むかもしれないし(2つの丸めコードがあれば)、2つ以上の丸めコードを含むかもしれない。どの丸めコードを選ぶかの選択は、異なる基準に基づいているであろう。一実施例では、POS端末は、最も小さい(最小の)丸め倍数を有する丸めコードを選ぶ。すなわち、POS端末は、各々の選ばれなかった丸めコードのどの丸め倍数よりも大きくない丸め倍数を選ぶ。例えば、丸め倍数$5,$5および$10という対応の丸め倍数を有する3つの丸めコードがあれば、はじめの2つの丸めコード($5の丸め倍数を有するもの)が選ばれるであろう。
一旦、丸めコードが選ばれると、残りの(選ばれなかった)丸めコードの各々の固定価格が決定される(ステップ5192)。上述したように、固定価格は丸めコード・データベース5026(図57および図61)から決定できる。これらの固定価格は、ステップ5186において決定された購入価格に加えられ、それによって、増額された価格が生成される(ステップ5194)。この増額された価格は、ステップ5190で決定された丸め倍数に基づいて丸められて、丸められた価格が生成される(ステップ5196)。この丸められた価格が、買物に含まれる複数の品目およびアップセルと交換される。当業者は、ステップ5196がステップ5194の後ではなくて前に実行してもよいことを理解するであろう。
図66を参照すると、表5210および表5212はそれぞれ、取引識別子“12345671”によって同定される取引に対応するデータを表す。従って、表5210および表5212は、取引データベース5028(図57)に記憶されるデータを表す。図62の表5080と類似の表5210は、取引に含まれる1個または複数個の品目を表しており、また、図62の表5082と類似の表5212は、取引に含まれるアップセルを表している。表5210は、それぞれが購入する品目のタイプを定義するエントリー5214,5216を含む。税込みの小計5218および税率5220は、図62に関して上で説明したのと同じように機能する。
表5212は、それぞれが取引中に含まれるアップセルを定義するエントリー5222,5224,5226を含む。表5082(図62)と同じように、表5212の各エントリーは、(I)図61の丸めコード識別子5056に対応する丸めコード識別子5228と、(II)図61の丸め倍数5058に対応する丸め倍数5230と、(III)図61の固定価値5060に対応する固定価値5232とを含む。上述したように、丸め倍数を定義するために1つのアップセルが選ばれて、残りのアップセルは税込みの小計に加えられる固定価格を有する。上述した実施例に従って、図66によって説明した例の中で、最小の丸め倍数を有するアップセルが選ばれる。そのようなアップセルは、それぞれ$1の丸め倍数を有するエントリー5224,5226によって定義されるどちらかのアップセルでよい。従って、残る2つのアップセルは固定価格$1および固定価格$10を有する。
表5234はアップセルの固定価格の利用を表す。残りの(選ばれなかった)アップセルの固定価格の和である付加的アップセル固定価格5236は、$11である。このように、付加的アップセル5238との小計価格は$26.20と$11との和で、それは$37.20である。この小計価格は、選ばれたアップセルの丸め倍数($1)に従って丸められて、$38.00という丸められた価格5240を発生する。
本発明の別の実施例では、各アップセルは、対応する「最小価格」を有することができて、それは税込み小計価格と丸め価格との最小の差である。例えば、税込み小計価格が$4.98で、対応する丸め倍数が$5.00であれば、丸められた価格は、通常は、$5.00となるであろう($0.02だけ追加)。しかし、そのアップセルに対する最小価格が$2.00であれば、$7.00の丸められた価格が発生する($4.98+$2.00を最も近いドルに切り上げる)。
1個または複数個のPOS端末が顧客に提供されるオファーを制御するため、高いパフォーマンス・レートを有するオファーが提供されるようになる。本発明は、顧客に一群のオファーを提供し、それらのオファーのパフォーマンス・レートを評価することによって最良のオファーを決定する。これと対照的に、オファーをランダムまたは手作業で(人間が)選ぶことでは、最良のオファーを決定することができそうにない。さらに、本発明は、オファーを選択する仕事に関してマネージャまたはその他の従業員を支援する。
オファーのパフォーマンス・レートの評価を継続することによって、顧客に提供されるオファーは最高のパフォーマンスを示すものであり続ける。嘗て魅力的であったオファーのパフォーマンス・レートが低下すれば、それを他のより高いパフォーマンスを示すオファーと置き換えることができる。
本発明はさらに、顧客に対して見えるオファーをランダムなものとすることができる、というのは、POS端末が異なる時点で異なるオファーを提供するのが普通であるからである。これは翻って、顧客がそのオファーシステムを彼らの都合のよいように操作することを困難にすることができる。
図67を参照すると、アイビーエムによって製造されたIBM“4683”またはIBM“4693”でよいPOS端末6010は、1個または複数個の従来のマイクロプロセッサのようなプロセッサ6012を含む。プロセッサ6012は、磁気的,光学的および/または半導体メモリの適当な組合せのようなデータ記憶装置6014と通信する。プロセッサ6012および記憶装置6014はそれぞれ、(I)単一のコンピュータまたはその他の計算装置の内部に完全に含まれているか、(II)シリアルポートケーブル,電話線または無線周波数トランシーバーのような遠隔通信媒体によって互いに接続されているか、(III)それらの組合せになっているであろう。例えば、POS端末6010は、データベースを維持するための遠隔サーバーコンピュータに接続された1台または複数台のコンピュータを含むことができる。
入力装置6016は、好ましくは、買物を表示する信号のような入力信号をプロセッサ6012に送信するためのキーパッドを含む。プリンタ6018は、紙またはその他の材料上に標印を登録し、それによって、プロセッサ6012に命令されるままにレシート,クーポンおよび引換券を印刷するためのものである。表示装置6020は、好ましくは、顧客および/またはレジ係に少なくともアルファベット数字文字を表示するためのビデオモニターである。多くのタイプの入力装置,プリンタおよび表示装置は、当業者には既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。入力装置6016,プリンタ6018および表示装置6020はそれぞれ、プロセッサ6012と通信する。
記憶装置6014は、プロセッサ6012を制御するためのプログラム6022を記憶する。プロセッサ6012は、プログラム6022の命令を実行して、それによって、本発明に従って、特に、ここに詳細に説明する方法に従って、動作する。プログラム6022はさらに、入力装置6016,プリンタ6018,および表示装置6020のようなコンピュータ周辺装置とのインタフェースをプロセッサ6012が取ることを可能とするために必要かもしれない「デバイスドライバ」やオペレーティングシステムのようなプログラム要素を含む。適当なデバイスドライバおよびその他の必要なプログラム要素は、当業者に既知であり、ここで詳細に説明する必要はない。
記憶装置6014はまた、(I)在庫データベース5024と、(II)取引データベース6026と、(III)パフォーマンス・レート・データベース6028とを記憶する。データベース6024,6026,6028は、以下で詳細に説明され、添付図面に例示エントリーを添えて図示される。当業者には理解されるであろうように、ここに提供されるデータベースの模式図およびそれに付随する説明は情報の記憶表現の配置例である。示された表の他に多数のその他の配置が採用されるであろう。同様に、図示されたエントリーは情報例の表現であり、当業者は、エントリーの数および内容がここに示したものと異なることができることを理解するであろう。
図68は、POS端末6010の別の実施例を示しており、そこでは、制御装置6028は、アップセルのオファーを提供するためのシステム6032と通信媒体6030を介して通信する。制御装置6028は、入力装置6016および表示装置6020と通信するプロセッサ6034を含む。オファーを提供するためのシステム6032は、プリンタ6018および記憶装置6014と通信するプロセッサ6036とを含む。この実施例で、制御装置6028はキャッシュ・レジスタでよく、また、システム6032は、キャッシュ・レジスタから受信されるデータに従ってクーポンを印刷するための電子装置でよい。POS端末6010のその他の構成は当業者には理解されるであろう。
図69を参照すると、ネットワーク6040は、POS端末6044,6046,6048と通信するサーバー6042を含む。サーバー6042は、POS端末6044,6046,6048からのデータ記憶およびそれらへのデータ送信の動作を命令する。サーバー6042は、上述したように、それ自身がPOS端末であるか、1台または複数台のPOS端末と通信できる別の計算装置でもよい。図69には3台のPOS端末が示されているが、本発明の精神および範囲から外れることなく、任意の数のPOS端末がサーバー6042と通信できるであろう。POS端末6044,6046,6048の各々は、同じ店舗内に、1つのチェーン店の異なる店舗内に、または、その他の場所に、位置することができるであろう。サーバー6042は、次に述べるプロセスの多くを特に1個より多いPOS端末で実行されるプロセスを実行することができる。サーバー6042はさらに、オファーのデータベース6024のようなデータを記憶することができる。
図70を参照すると、表6060はオファーのデータベース6024(図67)の一実施例を示す。表6060は、それぞれ顧客に対して提供されるべきオファーを記述するエントリー6062,6064,6066,6068を含む。表6060は任意の数のエントリーを含むことができることを当業者は理解するであろう。エントリー6062,6064,6066,6068はそれぞれ、(I)そのオファーを一意的に指示するオファー識別子6070と、(II)そのオファーを説明するオファー記述6072と、(III)提供者に対するそのオファーのコスト6074と、(IV)オファー頻度6076とを含む。オファー頻度6076は、オファーが提供されるときに、対応するそのオファーが提供された回数の平均割合を示す。例えば、エントリー6062,6064,6066,6068はそれぞれ、25%のオファー頻度を有しており、従って、オファー6062,6064,6066,6068はそれぞれ、平均してほぼ4回に一度の割合で顧客に提供されるであろう。
図71を参照すると、取引データベース6026(図67)の記録6090は、POS端末識別子6092によって同定されるPOS端末において実行される取引を定義する。取引データベース6026(図67)は、典型的には、記録6090のような複数の記録を含んでおり、その各々が異なるPOS端末で実行される取引を定義している。記録6090は、それぞれが1つの取引を記述するエントリー6094,6096,6098を含む。当業者は、記録6090が任意の数のエントリーを含むことができることを理解するであろう。エントリー6094,6096,6098はそれぞれ、(I)1つの取引を一意的に指示する取引識別子6100と、(II)取引の日付6102と、(III)取引の時刻6104と、(IV)購入された品目,購入価格および/または顧客の同定などのその取引の詳細を記述する購入記述6109と、(V)その取引の間に提供されるオファーを表示するオファー識別子6108と、(VI)そのオファーが受け入れられたかどうかの表示と、(VII)そのオファーを受け入れた顧客によって生じた収入6112とを明記する。
図72を参照すると、フローチャート6120は、1台または複数台のPOS端末で提供されるオファーを制御するための方法を示す。オファーは、オファーのデータベース6024(図67)に従って顧客に提供される(ステップ6122)。表6060(図70)に関して上述したように、各オファーは、その対応するオファーが提供されるはずの回数の平均割合を表示するオファー頻度を含む。このように、オファーのデータベース6024は、どのオファーを顧客に提供すべきかを示し、また、それらのオファーが提供される頻度を示す。
例えば、POS端末6010(図67)(または、ネットワーク化された実施例では図69のサーバー6042)は、オファーが提供される度に0から1の間で乱数を発生することができる。次に、その乱数および図70に示されたオファー頻度に従って、1つのオファーが選ばれるであろう。0.00と0.25との間の乱数はオファー“A”に対応し、また、0.26と0.50との間の乱数はオファー“B”に対応する。オファー“C”およびオファー“D”についても同様である。
または、POS端末6010またはサーバー6042は、最初のシリーズの取引では第1のオファーを提供し、次に続くシリーズの取引で後続のオファーを提供することもできる。取引シリーズの大きさ(シリーズの中の取引件数)は、表6060(図70)のオファー頻度に従って選ばれるであろう。例えば、表6060(図70)によって指定されるオファーはそれぞれ、等しいオファー頻度(25%)を有する。従って、エントリー6062によって定義される最初のオファー“A”は、最初のシリーズの10件の取引の間に顧客に提供され、また、エントリー6064,6066,6068によって定義される残りの3つのオファーはそれぞれ、10件ずつの後続の取引シリーズ中で提供できる。4つのオファーがあり、各オファーが40件の取引中に10回だけ顧客に提供されるので、各オファーは25%の頻度を有する。
別の実施例では、複数のPOS端末がそれぞれ、異なるオファーを顧客に提供してもよい。例えば、第1のPOS端末は最初のシリーズの100件の取引の間に第1のオファーを提供でき、第2のPOS端末は1つのシリーズの100件の取引の間に第2のオファーを提供できる。従って、第1のオファーおよび第2のオファーは両方とも、頻度50%(100/(100+100)=0.50=50%)を有することになる。
ステップ6122で一旦オファーが顧客に提供されると、POS端末6010またはサーバー6042は、各オファーのパフォーマンス・レートを計算する(ステップ6124)。パフォーマンス・レートは、受入率または利益率のような任意の測定されたおよび/または計算された量でよい。多くのその他のパフォーマンス・レートが当業者には理解されるであろう。各オファーのパフォーマンス・レートは、一日の終わりのように所定の間隔で、または、所定の回数のオファーが顧客に提供された後で、計算されるであろう。
受入率は、次式に従って計算されるであろう。
受入率=受け入れられた回数/提供された回数
提供された回数は、特定のオファーが顧客に提供された回数である。同様に、受け入れられた回数は、その提供されたオファーが顧客によって受け入れられた回数である。提供された回数および受け入れられた回数の両方は、取引データベース6026(図67)に記憶されたデータから決定されるであろう。高い受入率を有することが好ましいのが普通であり、理想的には、オファーは100%の受入率を有する。しかし、オファーの受入率は100%よりも小さくなりがちである。
図73を参照すると、表6140はパフォーマンス・レート・データベース6028(図67)の実施例を示している。この実施例で、パフォーマンス・レート・データベース6026は、上述したように、受入率のデータを記憶するように構成されている。表6140は、それぞれが顧客に提供される1つのオファーについて記述するエントリー6142,6144,6146,6148を含む。当業者は、表6140が任意の数のエントリーを含むことができることを理解するであろう。エントリー6142,6144,6146,6148はそれぞれ、(I)そのオファーを一意的に指定するためのオファー識別子6150と、(II)受け入れられた回数6152と、(III)提供された回数6154と、(IV)そのオファーの受入率6156とを明記する。表6140は、このように、そのオファーが最も高いパフォーマンス・レートを有するかどうかを決定するために使用されるであろう。
利益率は、次式に従って計算できるオファーの1つのパフォーマンス・レートである。
利益率=(収入−コスト)/提供された回数
収入は、そのオファーを受け入れる顧客によって得られる収入額である。コストは、そのオファーを受け入れる顧客から発生するコストである。提供された回数は、特定のオファーが顧客に提供された回数である。
図74を参照すると、表6170はパフォーマンス・レート・データベース6028(図67)の別の実施例を示している。この実施例で、パフォーマンス・レート・データベース6026はオファー当たりの平均利益を記憶するように構成されている。表6170は、それぞれが顧客に提供される1つのオファーについて記述するエントリー6172,6174,6176,6178を含む。当業者は、表6170が任意の数のエントリーを含むことができることを理解するであろう。エントリー6172,6174,6176,6178はそれぞれ、(I)そのオファーを一意的に指定するためのオファー識別子6180と、(II)受け入れられた回数6182と、(III)提供された回数6184と、(IV)受け入れられたオファー当たりに得られた平均収入6186と、(V)受け入れられたオファー当たりに得られた平均利益6188と、(VI)オファー当たりに得られた平均利益6190とを明記する。
当業者は、受け入れられた回数182と提供された回数6184と平均収入6186とが取引データベース6026(図67)に記憶されたデータから決定できることを理解するであろう。例えば、図71の記録6090を再び参照すると、POS端末#7では、オファー識別子6108から分かるように、オファー“A”,オファー“B”およびオファー“C”がそれぞれ一度ずつ提供されている。受け入れられたオファー6110フィールドに示されるように、オファー“B”およびオファー“C”はそれぞれ、一度受け入れられる。同様に、オファー“A”,オファー“B”およびオファー“C”に関して得られる収入はそれぞれ、$0.00,$0.50および$0.78である。各オファーに関する平均収入は、各オファーからの合計の収入をそれが提供された回数で割ることで得られる。
受け入れられたオファー当たりの平均利益6188は、平均収入6186からオファー当たりのコスト(図70のコスト6074)を差し引くことによって決定されるであろう。最後に、上で定義した利益率であるオファー当たりの平均利益6190は、受け入れられたオファー当たりの平均利益6188にそのオファーの受入率を乗ずることで決定されるであろう。上述したように、そのオファーの受入率は、受け入れられた回数6182を提供された回数6184で除することで決定される。
再び図72を参照すると、オファーのパフォーマンス・レートが計算された後で(ステップ6124)、POS端末6010またはサーバー6042は、パフォーマンス・レートに基づいて、オファーのデータベース6024に対する修正を決定する(ステップ6126)。各オファーは、そのオファーの計算されたパフォーマンス・レートに従って、異なるオファー頻度で、または、不連続でも、提供されるであろう。下記に述べるように、より高いパフォーマンス・レートを備えるオファーは、顧客に提供され続け、より高いオファー頻度で提供されるのが普通である。同様に、低いパフォーマンス・レートを備えるオファーは、より低いオファー頻度で提供されるのが普通で、全く提供されなくなることもあろう。
一実施例では、所定のしきい値よりも大きいパフォーマンス・レートを有するオファーのみが顧客に提供され続ける。1個または複数個のオファーが提供されなくなれば、各オファーの頻度は次に述べるように変更しなければならない。
図75は、停止するオファーの選択を示す。表6200は、パフォーマンス・レート・データベース6028(図67)の実施例に記憶されるデータを示している。各オファーに対して、オファー識別子6202および受入率6204がある。10%というしきい値6206は、表6200のどのオファーを提供し続けるかを定義する。特に、エントリー6208,6210によって定義されるオファー(オファー“A”およびオファー“B”)は、10%よりも大きい受入率を有しており、従って、提供され続けるであろう。これと対照的に、エントリー6212,6214で定義されるオファー(オファー“C”およびオファー“D”)は、10%より小さい受入率を有しており、従って、停止されるであろう。
表6216は、オファーのデータベースの実施例6024(図67)に記憶されるデータを示している。図70に関して上で説明したように、各オファーはオファー識別子6218およびオファー頻度6220を有する。オファー“C”およびオファー“D”は停止されてしまったので、それらの対応するオファー頻度は0%である。提供され続けるオファー“A”およびオファー“B”のオファー頻度はそれに従って変わる。オファー頻度は、それらが互いに等しくなる(それぞれ50%)ように変更されるであろう。または、オファー頻度は、それらの互いの関係に従って、次のように変更してもよい。
Fnew=Fold/Ftotal
ここで、
Fnewは、新しいオファー頻度である。
Foldは、変更前のオファー頻度である。
Ftotalは、停止されないオファーについてのFoldの和である。
図75で、オファー“A”のオファー頻度“58%”は、停止されないオファーのオファー頻度から計算された。
58%=20.4%/(20.4%+14.8%)
オファー“B”のオファー頻度“42%”も同様に計算された。
42%=14.8%/(20.4%+14.8%)
当業者は、オファーのオファー頻度を変更するためにはその他の方法もあることを理解するであろう。
別の実施例では、所定の数の最も高いパフォーマンスを示すオファーが顧客に提供され続ける。残りのオファーは、あっても提供されない。図76は、この実施例におけるオファー停止の選択を示す。表6240は、パフォーマンス・レート・データベースの別の実施例6028(図67)に記憶されるデータを示す。各オファーに対して、オファー識別子6242およびオーダー当たりの平均利益6244がある。“3”というしきい値が、提供され続けるであろう、表6240中の最も高いパフォーマンスを示すオファーの数を定義する。特に、エントリー6248,6250,6252によって定義されるオファー(オファー“A”,オファー“B”およびオファー“C”)は、オーダー当たりの平均利益に関して上位3つのオファーであり、従って、提供され続けるであろう。これと対照的に、エントリー6254によって定義されるオファー(オファー“D”)は停止されるであろう。
表6256は、オファーのデータベースの実施例6024(図67)に記憶されるデータを示す。上述したように、各オファーはオファー識別子6258およびオファー頻度6260を有する。オファー“D”が停止されたので、対応するオファー頻度は0%である。オファーされ続けるオファー“A”,オファー“B”およびオファー“C”のオファー頻度は、これに従って変化する。オファー頻度は、それらが互いに等しくなるように(それぞれ33・1/3%)変更されるであろう。または、オファー頻度は、上で説明したように、それらの互いの関係に従って変更することもできる。
一旦オファーが停止されると、それを将来のある時点で再び利用できるようにすることが好ましい。例えば、1つのオファーが乏しいパフォーマンス・レートのために停止された後でも、顧客の味覚のような条件は変わり得る。従って、停止されたオファーをオファーのデータベース6024(図67)に保存し続け、オファーが所定の期間以上を経過して停止された後で、それのパフォーマンス・レートをもう一度評価することは有利であろう。停止されたオファーは、その対応するパフォーマンス・レートが評価されるように、ランダムに選ばれたまたは所定のオファー頻度を与えられるであろう。
さらに、ある状況では、オファーが停止された後で1つのオファーのみを提供し続けることがある。このオファーのパフォーマンス・レートを評価して、過去の期間のそのオファーのパフォーマンス・レートを比較する。パフォーマンス・レートが以前の期間のそれよりも低下していれば、そのオファーは停止され、置き換えられるであろう。代替として、別の(停止されている)ランダムに選ばれたまたは所定のオファー頻度がオファーに与えられて、対応するパフォーマンス・レートを評価できるようにする。
いくつかの実施例では、特定のオファーのオファー頻度が、それらのオファーに対して計算されたパフォーマンス・レートに関わらず、変更されないことが好ましい場合もある。例えば、高い価値のオファーが非常に低いオファー頻度を有することがある。従って、そのオファーは、数少ない顧客が受け取ることのできる賞品として働くことができる。従って、釣り銭の代わりにそのような高い価値のオファーを与えることのコストが負担になることはまれであるが、会社を頻繁に訪れる顧客に提示される広告としては役立つ。
図77を参照すると、図70の表6060と類似した表6300は、オファーのデータベース6024(図67)の別の実施例を示す。表6300は、それぞれが顧客に提供されるべきオファーを記述するエントリー6302,6304,6306,6308を含む。エントリー6302,6304,6306,6308はそれぞれ、(I)そのオファーを一意的に指示するオファー識別子6310と、(II)そのオファーを説明するオファー記述6312と、(III)提供者に対するそのオファーのコスト6314と、(IV)オファー頻度6316と、(V)固定された頻度表示6318とを含む。固定された頻度表示6318は、上述したように、対応するオファー頻度がそのオファーのパフォーマンス・レートに基づいて変更されるかどうかを表示する。例えば、エントリー6308は1%のオファー頻度を含む。このオファーは比較的高い価値($50ギフト証明)を有するので、それは、しばしば、多分常に、受け入れられるであろう。しかし、このオファーの高い値($50のギフト証明)は、より頻繁にオファーすることを不利益とする可能性がある。従って、そのオファーの頻度は1%に固定される。
本発明はそれの好適実施例に関して説明されたが、当業者は気づくであろうが、本発明の精神および範囲から外れることなく、ここに述べた実施例に対して各種の置換を行い得る。
Claims (115)
- 販売地点端末で買物のアップセルを決定する方法であって、
少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースを維持するステップと、
前記買物の購入価格を発生するステップと、
丸められた価格を発生するステップと、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算するステップと、
前記データベースの前記アップセル価格の少なくとも1つと前記計算された切上げ額を比較するステップと、
前記計算された切上げ額が1つの比較されたアップセル価格に対応していれば、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定するステップと、
を含む、方法。 - 前記同定されたアップセルと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
- 前記データベースが、複数のアップセル価格および対応するアップセルを含み、
前記方法が、前記選択信号が釣り銭の選択を表示していれば、前記比較されたアップセルに対応する前記データベース中の第2のアップセルを同定するステップをさらに含む、
請求項2記載の方法。 - 前記選択信号を発生するステップが、前記同定されたアップセル,釣り銭および第2のアップセル間の選択を表示する選択信号を発生するステップを含み、
前記方法が、前記選択信号が前記第2のアップセルの選択を表示していれば、前記第2のアップセルに対応する第2のアップセル価格を決定するステップをさらに含む、
請求項1記載の方法。 - 引換券を印刷するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
- 前記引換券に識別子を印刷するステップをさらに含む、請求項5記載の方法。
- 識別子データベースを維持するステップと、
一意的な識別子を発生するステップと、
前記一意的な識別子を前記識別子データベースに記憶するステップと、
前記一意的な識別子を前記引換券に印刷するステップと、
をさらに含む、請求項5記載の方法。 - 前記購入の日付に依存する日付識別子を発生するステップと、
前記日付識別子を前記引換券に印刷するステップと、
をさらに含む、請求項5記載の方法。 - オファーされたアップセルのデータベースを維持するステップと、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記切上げ額を記憶するステップと、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記同定されたアップセルを記憶するステップと、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記選択信号を記憶するステップと、
をさらに含む、請求項2記載の方法。 - 前記オファーされたアップセルのデータベースに前記購入の日付を記憶するステップをさらに含む、請求項9記載の方法。
- 前記アップセルが、ゲーム・エントリーを含む、請求項2記載の方法。
- ゲーム・データベースを維持するステップと、
一意的な識別子を発生するステップと、
前記ゲーム・データベースに前記一意的な識別子を記憶するステップと、
前記ゲーム・データベースに前記切上げ額を記憶するステップと、
をさらに含む、請求項11記載の方法。 - 前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記同定されたアップセルを表示する信号を顧客記録に記憶して、それによって、前記同定されたアップセルを顧客と関連付けるステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
- 前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
前記寄付されたアップセルを受け取る第2の顧客を同定する第2の顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
をさらに含む、請求項13記載の方法。 - 前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
複数の顧客を同定する複数の顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
前記複数の顧客識別子の少なくとも1つを選んで、それによって、前記寄付されたアップセルを受け取る少なくとも1人の顧客を選ぶステップと、
をさらに含む、請求項13記載の方法。 - 複数の顧客の各々に対して1つのアップセルを表示する好適アップセル信号を記憶するステップをさらに含む、請求項2記載の方法。
- 前記選択信号を発生するステップが、前記記憶された好適アップセル信号をアクセスするステップと、それに依存して前記選択信号を発生するステップとを含む、請求項16記載の方法。
- 前記アップセルを同定するステップが、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の複数のアップセルを同定するステップを含む、請求項1記載の方法。
- 前記複数の同定されたアップセルの少なくとも1つと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生するステップをさらに含む、請求項18記載の方法。
- 前記複数の同定されたアップセルをソーティングして、それによって、第1のアップセルが第2のアップセルより前にくるように配置するステップをさらに含む、請求項18記載の方法。
- 前記ソーティングするステップが、各同定されたアップセルのコストに従って前記複数の同定されたアップセルをソーティングするステップを含む、請求項20記載の方法。
- 購入条件を発生するステップをさらに含み、
前記データベースを維持するステップが、少なくとも1つのアップセル価格,対応するアップセルおよび少なくとも1つの対応するアップセル条件のデータベースを維持するステップを含み、
前記同定するステップが、前記比較されたアップセル価格および前記購入条件に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定するステップを含む、請求項1記載の方法。 - 前記丸められた価格を発生するステップが、前記購入価格よりも大きい整数に基づいて丸められた価格を発生するステップを含む、請求項1記載の方法。
- 前記丸められた価格を発生するステップが、前記購入価格よりも大きい最小の整数に基づいて丸められた価格を発生するステップを含む、請求項23記載の方法。
- 前記丸められた価格を発生するステップが、前記購入価格よりも大きい1/4の倍数に依存して丸められた価格を発生するステップを含む、請求項1記載の方法。
- 買物のアップセルを決定する装置であって、
記憶装置と、
該記憶装置に接続されたプロセッサとを含み、
前記記憶装置が、少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースと、前記プロセッサを制御するプログラムとを記憶し、
前記プロセッサが、前記プログラムにより、
前記買物の購入価格を発生し、
丸められた価格を発生し、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算し、
該計算された切上げ額を前記データベース中の前記アップセル価格の少なくとも1つと比較し、
前記計算された切上げ額が比較されたアップセル価格に対応していれば、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定する、
装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記同定されたアップセルと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生する、請求項26記載の装置。
- 前記データベースが、複数のアップセル価格および対応するアップセルを含み、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記選択信号が釣り銭の選択を表示していれば、前記比較されたアップセルに対応する前記データベース中の第2のアップセルを同定する、
請求項27記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記同定されたアップセル,釣り銭および第2のアップセル間の選択を表示する選択信号を発生し、
前記選択信号が前記第2のアップセルの選択を表示していれば、前記第2のアップセルに対応する第2のアップセル価格を決定する、
請求項26記載の装置。 - 前記プロセッサに接続された、引換券を印刷するプリンタをさらに含む、請求項27記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記プリンタを駆動して前記引換券に識別子を印刷させる、請求項30記載の装置。
- 前記記憶装置がさらに、識別子データベースを記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
一意的な識別子を発生し、
前記識別子データベースに前記一意的な識別子を記憶し、
前記プリンタを駆動して前記引換券に前記一意的な識別子を印刷する、
請求項30記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記購入の日付に依存する日付識別子を発生し、
前記プリンタを駆動して前記引換券に前記日付識別子を印刷する、
請求項30記載の装置。 - 前記記憶装置がさらに、オファーされたアップセルのデータベースを記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記切上げ額を記憶し、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記同定されたアップセルを記憶し、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記選択信号を記憶する、
請求項27記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記オファーされたアップセルのデータベースに前記購入の日付を記憶する、請求項34記載の装置。
- 前記アップセルが、ゲーム・エントリーを含む、請求項27記載の装置。
- 前記記憶装置がさらに、ゲーム・データベースを記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
一意的な識別子を発生し、
前記ゲーム・データベースに前記一意的な識別子を記憶し、
前記ゲームデータベースに前記切上げ額を記憶する、
請求項36記載の装置。 - 前記記憶装置がさらに、顧客記録を記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記同定されたアップセルを表示する信号を前記顧客記録に記憶して、それによって、前記同定されたアップセルを顧客と関連付ける、
請求項27記載の装置。 - 前記記憶装置がさらに、前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号と、前記寄付されたアップセルを受け取る第2の顧客を同定する第2の顧客識別子を表示する信号とを記憶する、請求項38記載の装置。
- 前記記憶装置がさらに、前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号と、複数の顧客を同定する複数の顧客識別子を表示する信号とを記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記複数の顧客識別子の少なくとも1人を選んで、それによって、前記寄付されたアップセルを受け取る少なくとも1人の顧客を選ぶ、
請求項38記載の装置。 - 前記記憶装置がさらに、複数の顧客の各々に対して1つのアップセルを表示する好適アップセル信号を記憶する、請求項27記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記記憶された好適アップセル信号をアクセスして、それに依存して前記選択信号を発生する、請求項41記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の複数のアップセルを同定する、請求項27記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記複数の同定されたアップセルのうちの少なくとも1つと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生する、請求項43記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記複数の同定されたアップセルをソーティングして、それによって、第1のアップセルが第2のアップセルより前にくるように配置する、請求項43記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、各同定されたアップセルのコストに従って前記複数の同定されたアップセルをソーティングする、請求項45記載の装置。
- 前記記憶装置がさらに、少なくとも1つのアップセル価格,対応するアップセルおよび少なくとも1つの対応するアップセル条件のデータベースを記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
購入条件を発生し、
前記比較されたアップセル価格および前記購入条件に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定する、
請求項26記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記購入価格よりも大きい整数に依存して丸められた価格を発生する、請求項26記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記購入価格よりも大きい最小の整数に依存して丸められた価格を発生する、請求項48記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記購入価格よりも大きい1/4の倍数に依存して丸められた価格を発生する、請求項26記載の装置。
- 支払額を記憶する販売地点端末で買物のアップセルを決定する方法であって、
少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースを維持するステップと、
前記買物の購入価格を発生するステップと、
前記支払額を前記購入価格に等しく設定するステップと、
丸められた価格を発生するステップと、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算するステップと、
前記データベース中の前記アップセル価格の少なくとも1つと前記計算された切上げ額を比較するステップと、
前記計算された切上げ額が比較された1つのアップセル価格に対応していれば、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定するステップと、
前記同定されたアップセルを表示する信号を出力するステップと、
を含む、方法。 - 前記同定されたアップセルと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生するステップと、
前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記支払額を前記丸められた価格に等しく設定するステップと、
をさらに含む、請求項51記載の方法。 - 前記データベースが、複数のアップセル価格および対応するアップセルを含み、
前記方法が、
前記選択信号が釣り銭の選択を表示していれば、
前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の第2のアップセルを同定するステップと、
該同定された第2のアップセルを表示する信号を出力するステップと、
をさらに含む、
請求項52記載の方法。 - 乱数を発生するステップをさらに含み、
前記乱数が所定の範囲の値内にあるときにのみ、前記同定された第2のアップセルを表示する信号を出力するステップが実行される、
請求項53記載の方法。 - 前記選択信号を発生するステップが、前記同定されたアップセル,釣り銭および第2のアップセルの間の選択を表示する選択信号を発生するステップを含み、
前記方法が、
前記選択信号が前記第2のアップセルの選択を表示していれば、
前記第2のアップセルに対応する第2のアップセル価格を決定するステップと、
前記計算された切上げ額が前記第2のアップセル価格に対応していれば、前記支払額を前記丸められた価格に等しく設定するステップと、
をさらに含む、
請求項51記載の方法。 - 引換券を印刷するステップをさらに含む、請求項52記載の方法。
- 前記引換券に識別子を印刷するステップをさらに含む方法、請求項56記載の方法。
- 識別子データベースを維持するステップと、
一意的な識別子を発生するステップと、
前記識別子データベースに前記一意的な識別子を記憶するステップと、
前記一意的な識別子を前記引換券に印刷するステップと、
をさらに含む、請求項56記載の方法。 - 前記購入の日付に依存する日付識別子を発生するステップと、
前記日付識別子を前記引換券へ印刷するステップと、
をさらに含む、請求項56記載の方法。 - オファーされたアップセルのデータベースを維持するステップと、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記切上げ額を記憶するステップと、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記同定されたアップセルを記憶するステップと、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記選択信号を記憶するステップと、
をさらに含む、請求項52記載の方法。 - 前記オファーされたアップセルのデータベースに前記購入の日付を記憶するステップをさらに含む、請求項60記載の方法。
- 前記アップセルが、ゲーム・エントリーを含む、請求項52記載の方法。
- ゲーム・データベースを維持するステップと、
一意的な識別子を発生するステップと、
前記ゲーム・データベースに前記一意的な識別子を記憶するステップと、
前記ゲーム・データベースに前記切上げ額を記憶するステップと、
をさらに含む、請求項62記載の方法。 - 前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記同定されたアップセルを表示する信号を顧客記録に記憶して、それによって、前記同定されたアップセルを顧客と関連付けるステップをさらに含む、請求項52記載の方法。
- 前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
前記寄付されたアップセルを受け取る第2の顧客を同定する第2顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
をさらに含む、請求項64記載の方法。 - 前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
複数の顧客を同定する複数の顧客識別子を表示する信号を記憶するステップと、
前記複数顧客識別子の少なくとも1つを選んで、それによって、前記寄付されたアップセルを受け取る少なくとも1人の顧客を選ぶステップと、
をさらに含む、請求項64記載の方法。 - 複数の顧客の各々に対して1つのアップセルを表示する好適アップセル信号を記憶するステップをさらに含む、請求項52記載の方法。
- 前記選択信号を発生するステップが、前記記憶された好適アップセル信号をアクセスするステップと、それに依存して前記選択信号を発生するステップとを含む、請求項67記載の方法。
- 前記アップセルを同定するステップが、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の複数のアップセルで同定するステップを含み、
前記出力するステップが、前記複数の同定されたアップセルの少なくとも1つを表示する信号を出力するステップを含む、
請求項51記載の方法。 - 前記複数の同定されたアップセルの少なくとも1つと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生するステップをさらに含む、請求項69記載の方法。
- 前記複数の同定されたアップセルをソーティングして、それによって、第1のアップセルが第2のアップセルより前にくるように配置するステップをさらに含む、請求項69記載の方法。
- 前記出力するステップが、前記第1のアップセルを表示する信号を出力するステップを含む、請求項71記載の方法。
- 前記同定されたアップセルと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生するステップと、
前記選択信号が前記第1のアップセルの選択を表示していなければ、前記第2のアップセルを表示する信号を出力するステップと、
をさらに含む、請求項72記載の方法。 - 前記ソーティングするステップが、各同定されたアップセルのコストに従って前記複数の同定されたアップセルをソーティングするステップを含む、請求項71記載の方法。
- 購入条件を発生するステップをさらに含み、
前記データベースを維持するステップが、少なくとも1つのアップセル価格,対応するアップセルおよび少なくとも1つの対応するアップセル条件のデータベースを維持するステップを含み、
前記同定するステップが、前記比較されたアップセル価格および前記購入条件に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定するステップを含む、
請求項51記載の方法。 - 前記丸められた価格を発生するステップが、前記購入価格よりも大きい整数に依存して丸められた価格を発生するステップを含む、請求項51記載の方法。
- 前記丸められた価格を発生するステップが、前記購入価格よりも大きい最小の整数に依存して丸められた価格を発生するステップを含む、請求項76記載の方法。
- 前記丸められた価格を発生するステップが、前記購入価格よりも大きい1/4の倍数に依存して丸められた価格を発生するステップを含む、請求項76記載の方法。
- 買物のアップセルを決定する装置であって、
記憶装置と、
該記憶装置に接続されたプロセッサとを含み、
前記記憶装置が、
支払額と、
少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースと、
前記プロセッサを制御するプログラムと、
を記憶し、
前記プロセッサが、前記プログラムにより、
前記買物の購入価格を発生し、
前記支払額を前記購入価格に等しく設定し、
丸められた価格を発生し、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算し、
該計算された切上げ額を前記データベース中の前記アップセル価格の少なくとも1つと比較し、
前記計算された切上げ額が比較されたアップセル価格の1つに対応していれば、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定し、
前記同定されたアップセルを表示する信号を出力する、
装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記同定されたアップセルと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生する、請求項79記載の装置。
- 前記データベースが、複数のアップセル価格および対応するアップセルを含み、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記選択信号が釣り銭の選択を表示していれば、前記比較されたアップセルに対応する前記データベース中の第2のアップセルを同定する、
請求項80記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記同定されたアップセル,釣り銭および第2のアップセル間の選択を表示する選択信号を発生し、
前記選択信号が前記第2のアップセルの選択を表示していれば、前記第2のアップセルに対応する第2のアップセルを決定する、
請求項79記載の装置。 - 前記プロセッサに接続された、引換券を印刷するプリンタをさらに含む、請求項80記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記プリンタを駆動して、前記引換券に識別子を印刷する、請求項83記載の装置。
- 前記記憶装置がさらに、識別子データベースを記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
一意的な識別子を発生し、
前記識別子データベースに前記一意的な識別子を記憶し、
前記プリンタを駆動して、前記引換券に前記一意的な識別子を印刷する、
請求項83記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記購入の日付に依存する日付識別子を発生し、
前記プリンタを駆動して、前記引換券に前記日付識別子を印刷する、
請求項83記載の装置。 - 前記記憶装置がさらに、オファーされたアップセルのデータベースを記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記切上げ額を記憶し、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記同定されたアップセルを記憶し、
前記オファーされたアップセルのデータベースに前記選択信号を記憶する、
請求項80記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記オファーされたアップセルのデータベースに前記購入の日付を記憶する、請求項87記載の装置。
- 前記アップセルが、ゲーム・エントリーを含む、請求項80記載の装置。
- 前記記憶装置が、ゲーム・データベースをさらに記憶しており、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
一意的な識別子を発生し、
前記ゲーム・データベースに前記一意的な識別子を記憶し、
前記ゲーム・データベースに前記切上げ額を記憶する、
請求項89記載の装置。 - 前記記憶装置が、顧客記録をさらに記憶しており、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記顧客記録に前記同定されたアップセルを表示する信号を記憶し、それによって、前記同定されたアップセルを顧客と関連付ける、
請求項80記載の装置。 - 前記記憶装置が、
前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号と、
前記寄付されたアップセルを受け取る第2の顧客を同定する第2の顧客識別子を表示する信号とをさらに記憶する、
請求項91記載の装置。 - 前記記憶装置が、
前記同定されたアップセルを寄付する第1の顧客を同定する第1の顧客識別子を表示する信号と、
複数の顧客を同定するための複数の顧客識別子を表示する信号とをさらに記憶し、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記複数の顧客識別子の少なくとも1つを選び、それによって、前記寄付されたアップセルを受け取る少なくとも1人の顧客を選ぶ、
請求項91記載の装置。 - 前記記憶装置が、複数の顧客の各々に対して1つのアップセルを表示する好適アップセル信号をさらに記憶する、請求項80記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記記憶された好適アップセル信号をアクセスし、それに依存して前記選択信号を発生する、請求項94記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の複数のアップセルを同定する、請求項79記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記複数の同定されたアップセルのうちの少なくとも1つと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生する、
請求項96記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記複数の同定されたアップセルをソーティングし、それによって、第1のアップセルが第2のアップセルより前にくるように配置する、請求項96記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記複数の同定されたアップセルを各同定されたアップセルのコストに従ってソーティングする、請求項98記載の装置。
- 前記記憶装置が、少なくとも1つのアップセル価格,対応するアップセルおよび少なくとも1つの対応するアップセル条件のデータベースをさらに記憶しており、
前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
購入条件を発生し、
前記比較されたアップセル価格および前記購入条件に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定する、
請求項79記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記購入価格よりも大きい整数に依存して丸められた価格を発生する、請求項79記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記購入価格よりも大きい最小の整数に依存して丸められた価格を発生する、請求項101記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記購入価格よりも大きい1/4の倍数に依存して丸められた価格を発生する、請求項79記載の装置。
- 第1の製品を含む買物に依存して第2の製品を決定する方法であって、端末が支払額を記憶している、方法であって、
少なくとも1つのアップセル価格,対応する購入品目および対応する第2の製品のデータベースを維持するステップと、
前記買物の購入価格を発生するステップと、
前記支払額を前記購入価格に等しく設定するステップと、
丸められた価格を発生するステップと、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算するステップと、
前記計算された切上げ額を前記データベース中の前記アップセル価格の少なくとも1つと比較するステップと、
前記計算された切上げ額が比較されたアップセル価格の1つに対応していれば、前記データベース中の前記比較されたアップセル価格に対応する前記購入品目および第2の製品を同定するステップと、
前記第1の製品が前記同定された購入品目に対応していれば、前記第2の製品を表示する信号を出力するステップと、
前記第2の製品と前記第1の製品との間の選択を表示する選択信号を発生するステップと、
前記選択信号が前記第2の製品の選択を表示していれば、前記支払額を前記丸められた価格に等しく設定するステップと、
を含む、方法。 - 第1の製品を含む買物に依存して第2の製品を決定する装置であって、
記憶装置と、
該記憶装置に接続されたプロセッサとを含み、
前記記憶装置が、
支払額と、
少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースと、
前記プロセッサを制御するプログラムとを記憶しており、
前記プロセッサが、前記プログラムにより、
前記買物の購入価格を発生し、
前記支払額を前記購入価格に等しく設定し、
丸められた価格を発生し、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算し、
前記計算された切上げ額を前記データベース中のアップセル価格の少なくとも1つと比較し、
前記計算された切上げ額が1つの比較されたアップセルに対応していれば、前記データベース中の前記比較されたアップセル価格に対応する前記購入品目および第2の製品を同定し、
前記第1の製品が前記同定された購入品目に対応していれば、前記第2の製品を表示する信号を出力し、
前記第2の製品と前記第1の製品との間の選択を表示する選択信号を発生し、
前記選択信号が前記第2の製品の選択を表示していれば、前記支払額を前記丸められた価格に等しく設定する、
装置。 - 第1の製品を含む買物に依存して第2の製品を決定する方法であって、前記端末が支払額を記憶している、方法であって、
少なくとも1つのアップセル価格,対応する購入品目および対応する第2の製品のデータベースを維持するステップと、
前記買物の購入価格を発生するステップと、
前記支払額を前記購入価格に等しく設定するステップと、
丸められた価格を発生するステップと、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算するステップと、
前記計算された切上げ額を前記データベース中の前記アップセル価格の少なくとも1つと比較するステップと、
前記計算された切上げ額が1つの比較されたアップセル価格に対応していれば、前記データベース中の前記比較されたアップセル価格に対応する前記購入品目および第2の製品を同定するステップと、
前記第1の製品が前記同定された購入品目に対応していれば、前記第2の製品を表示する信号を出力するステップと、
前記第2の製品と釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生するステップと、
前記選択信号が前記第2の製品の選択を表示していれば、前記支払額を前記丸められた価格に等しく設定するステップと、
を含む、方法。 - 第1の製品を含む買物に依存して第2の製品を決定する装置であって、
記憶装置と、
該記憶装置に接続されたプロセッサとを含み、
前記記憶装置が、
支払額と、
少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースと、
前記プロセッサを制御するプログラムとを記憶しており、
前記プロセッサが、前記プログラムにより、
前記買物の購入価格を発生し、
前記支払額を前記購入価格に等しく設定し、
丸められた価格を発生し、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算し、
前記計算された切上げ額を前記データベース中のアップセル価格の少なくとも1つと比較し、
前記計算された切上げ額が1つの比較されたアップセルに対応していれば、前記データベース中の前記比較されたアップセル価格に対応する前記購入品目および第2の製品を同定し、
前記第1の製品が前記同定された購入品目に対応していれば、前記第2の製品を表示する信号を出力し、
前記第2の製品と釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生し、
前記選択信号が前記第2の製品の選択を表示していれば、前記支払額を前記丸められた価格に等しく設定する、
装置。 - 買物のアップセルを決定する方法であって、
少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースを維持するステップと、
前記買物の購入価格を受信するステップと、
丸められた価格を発生するステップと、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算するステップと、
前記計算された切上げ額を前記データベース中の前記アップセル価格の少なくとも1つと比較するステップと、
前記計算された切上げ額が1つの比較されたアップセル価格に対応していれば、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定するステップと、
前記同定されたアップセルを表示する信号を出力するステップと、
を含む、方法。 - 前記同定されたアップセルと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生するステップと、
前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記丸められた価格を送信するステップと、
をさらに含む、請求項108記載の方法。 - 前記丸められた価格を送信するステップが、前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記丸められた価格をレジスタに送信するステップを含む、請求項109記載の方法。
- 前記購入価格を受信するステップが、前記買物の前記購入価格をレジスタから受信するステップを含む、請求項108記載の方法。
- 買物のアップセルを決定する装置であって、
記憶装置と、
該記憶装置に接続されたプロセッサとを含み、
前記記憶装置が、
少なくとも1つのアップセル価格および対応するアップセルのデータベースと、
前記プロセッサを制御するプログラムとを記憶し、
前記プロセッサが、前記プログラムにより、
前記買物の購入価格を受信し、
丸められた価格を発生し、
前記購入価格と前記丸められた価格との差である切上げ額を計算し、
前記計算された切上げ額を前記データベース中の前記アップセル価格の少なくとも1つと比較し、
前記計算された切上げ額が1つの比較されたアップセル価格に対応していれば、前記比較されたアップセル価格に対応する前記データベース中の少なくとも1つのアップセルを同定し、
前記同定されたアップセルを表示する信号を出力する、
装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、
前記同定されたアップセルと釣り銭との間の選択を表示する選択信号を発生し、
前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記丸められた価格を送信する、
請求項112記載の装置。 - 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記選択信号が前記同定されたアップセルの選択を表示していれば、前記丸められた価格をレジスタに送信する、請求項113記載の装置。
- 前記プロセッサがさらに、前記プログラムにより、前記買物の前記購入価格をレジスタから受信する、請求項112記載の装置。
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