JP3084292U - 仕切設定具を備えたかばん - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 かばんの内容物が移動しないようにするため
の仕切設定具を備えたかばんを提供する。 【構成】 かばんの内容物が移動しないようにするため
の仕切設定具（１ａ）を備えたかばんである。この仕切
設定具（１ａ）は、プレートの適宜の位置に設けた縦の
折れ線部から所望の角度に折り曲げられて被固定物品を
固定する衝立てプレート（４ａ）と、衝立てプレート
（４ａ）の下部に、この衝立てプレートに対して概略直
角に外側または／および内側に折れる支持プレート（６
ａ）を有する。前記支持プレート（６ａ）の少なくとも
１つ（６１）はかばん床面又はかばん壁面に固着するの
が好ましい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、かばんの内容物が移動しないようにするための仕切設定具を備えた かばんに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、かばんの内容物が移動しないようにするため、仕切りやポケットが設け られているのが普通である。かばんの大きさや形により異なるが、通常、かばん の長手方向表面に沿って平行に２−５個程度の仕切りやポケットが設けられてい る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、平行に位置する同一仕切り内では、通常、内容物の移動を妨げ るものはないので、自由に動いてしまう。これを防ぐために、詰め合わせを考え てうまく一区間内に収まるようにしている。

【０００４】 本考案の目的は、同一仕切り内で、同時に詰め合わせるものがなくてもかばん の内容物が移動しないようにするための仕切設定具を備えたかばんを提供するこ とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案のかばんは、かばんの内容物が移動しないようにするための仕切設定具 を有するかばんであって、この仕切設定具は、プレートの適宜の位置に設けた縦 の折れ線部から所望の角度に折り曲げられて被固定物品を固定する複数の衝立て プレートと、衝立てプレートの下部に、この衝立てプレートに対して概略直角に 外側または／および内側に折れる複数の支持プレートを有することを特徴とする 。

【０００６】

【考案の態様】

前記複数の支持プレートの少なくとも１つはかばんかばん床面又はかばん壁面 に対して固着するものとすることができる。固着方法は、糸による縫合、リベッ トやピンによる固定、接着剤による接合などである。固定されない残りの支持プ レートは面ファスナにより着脱自在としておくことが好ましい。

【０００７】 別法として、前記複数の支持プレートのすべてをかばん床面又はかばん壁面に 対して面ファスナにより着脱自在とすることもできる。このようにしたときには 、仕切設定具を任意の場所に設定できるという利点がある。

【０００８】 本考案のかばんで使用する仕切設定具を構成する衝立てプレートおよび支持プ レートは、例えば、次の材料から製造することができる。 （１）ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフインまたはオレフイン共 重合体、ポレスチレンまたはスチレン共重合体、ポリ塩化ビニルまたは塩 化ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂、 （２）熱硬化性樹脂などの通常使用される成形用合成樹脂、 （３）木材または木材加工品、 （４）金属板または金属加工板 中でも、成形加工の点では合成樹脂が好ましい。

【０００９】 合成樹脂をプレートに成形する際に、プレートの折れ線部に当たる部分に、該 折れ線を跨ぐように合成繊維や再生繊維など、または編織布や不織布などを挿入 しておくと、繰り返し折り曲げに対して安定なものとなる。

【００１０】 プレートの形状や大きさは使用目的に応じて適宜設定されるが、物品は二面の 衝立てプレートで固定できるため、衝立てプレートは通常二面、必要に応じて三 面ないし五面の多面プレートとすることができる。

【００１１】 合成樹脂製の仕切設定具の場合、通常厚さが２〜１０mmのプレートが用いられ る。また各プレートの寸法は、衝立てプレートは高さ２０〜３００mm、一面の幅 ５０〜２００mmで、固定プレートは高さ２５〜８０mm、一面の幅５０〜２００mm 程度である。もちろん、かばんの大きさに応じていろいろ変更するのが好ましい 。

【００１２】 支持プレートに接合される面ファスナは、例えば次のようなものを使用するこ とができる。 （１）ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフイン系繊維、塩化ビニル 系繊維などから選ばれた合成繊維を製編織して得た編織製基材の一面に鈎 状、きのこ状、ループ状の係合素子群を有する織製または編製面ファスナ 、 （２）ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフイン、塩化ビニル系重合体、ポリ ウレタンなどの熱可塑性樹脂、あるいは熱硬化性樹脂を成形して得たシー ト状基材の一面に鈎状、きのこ状、膨頭状、角状、棒状などの係合素子群 を有する成形面ファスナ。

【００１３】

【実施例】

以下、本考案の仕切設定具を添付図面に基づいて説明する。

【００１４】 図１は本考案のかばんの第１実施例とそこで使用する仕切設定具１ａを示す斜 視図である。図１（ａ）は仕切設定具の未使用状態、図１（ｂ）は使用状態であ る。

【００１５】 図１（ｂ）に示すように、パイル等、面ファスナが付着する表面を有するかば んの床面２ａに仕切設定具１ａが取り付けられている。仕切設定具１ａは、衝立 てプレート４ａと支持プレート６ａからなる。

【００１６】 衝立てプレート４ａは適宜の位置に二つ折りのできる折れ線部５ａを有する。 この衝立てプレート４ａは折れ線部５ａから１８０度以内の所望の角度に折り曲 げ可能である。この実施例では、衝立てプレート４ａの一方４１は本来の衝立て として使用され、他方４２は衝立て補強用として使用される。

【００１７】 この衝立てプレート４ａ（４１，４２）の下部には、折れ線部７ａで衝立てプ レートに対して概略直角に折り曲げ可能な支持プレート６ａ（６１，６２）が設 けられている。

【００１８】 この実施例では、支持プレートの一方６１はかばん床面に対して糸で縫合固着 されている。他方の支持プレート６２は面ファスナを有し、かばん床面２ａに対 して着脱自在である。

【００１９】 仕切設定具１ａを使用しないときには、図１（ａ）に示すように、衝立てプレ ート４ａの双方（衝立てプレート４１と衝立て補強用プレート４２）及び支持プ レートの一方６２はかばん床面に畳まれているので、邪魔にならない。

【００２０】 上記実施例では、支持プレートの一方６１をかばん床面に対して糸で縫合固着 し、他方の支持プレート６２はかばん床面２ａに対して着脱自在としたが、逆に 支持プレートの一方６２をかばん壁面に対して糸で縫合固着し、他方の支持プレ ート６１は面ファスナによりかばん壁面に対して着脱自在としてもよい。

【００２１】 図２は、本考案で使用可能な仕切設定具１ａ〜１ｃのさまざまな使用状態を例 示した斜視図である。図２（ａ）は第１実施例で使用した仕切設定具１ａ、図２ （ｂ）は固定プレートの一方を内側に、他方を外側に折り曲げた仕切設定具１ｂ 、図２（ｃ）は３面の衝立てプレートを有する仕切設定具１ｃである。

【００２２】 例えば、図２（ｃ）の３面衝立てプレートを使用するとき、中央の衝立てプレ ート４３を本来の衝立てとして使用し、両翼のプレート４４，４５を補強用とし て使用できる。その際、支持プレート６３のみをかばん床面に固着し、両翼の支 持プレート６４，６５には面ファスナを設けて、かばん床面に対して着脱自在と する。

【００２３】 図３は、本考案のかばんＴ２のさらに別の実施例とそこで使用する仕切設定具 １ｄを示す斜視図である。パイル等、面ファスナが付着する表面を有する床面２ ｄに置かれた被固定物品３の角部に仕切設定具１ｄを当てて固定している。仕切 設定具１ｄは、衝立てプレート４ｄと支持プレート６ｄからなる。

【００２４】 衝立てプレート４ｄは適宜の位置に二つ折りのできる折れ線部５ｄを有する。 この衝立てプレート４ｄは折れ線部５ｄから１８０度以内の所望の角度に折り曲 げ可能である。

【００２５】 この衝立てプレート４ｄの下部には、プレートの折れ線部７ｄで衝立てプレー トに対して概略直角に矢印方向（外方向）に折り曲げ可能な支持プレート６ｄが 設けられている。

【００２６】 この実施例では、支持プレート６ｄはかばん床面２ｄに対して固着されておら ず、すべて面ファスナにより、かばん床面２ｄに対して着脱自在である。

【００２７】 上記各実施例において、衝立てプレート４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄおよび支持プ レート６ａ，６ｂ，６ｃ，６ｄは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオ レフインまたはオレフイン共重合体、ポレスチレンまたはスチレン共重合体、ポ リ塩化ビニルまたは塩化ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂から制作した。

【００２８】 上記各実施例において、支持プレートの面ファスナは、ポリエステル繊維を編 織して得た基材の一面にフック状またはループ状の係合素子群を有するものを使 用した。

【００２９】

【考案の効果】

本考案のかばんが有する仕切設定具は、かばんの内容物にあわせて強固な仕切 りを構成する。その結果、かばん内容物の移動・転倒を簡単に防止することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案第１実施例のかばんとそこで使用する
仕切設定具を示す斜視図である。図１（ａ）は仕切設定
具の未使用状態、図１（ｂ）は使用状態である。

【図２】 本考案第２実施例のかばんとそこで使用する
仕切設定具を示す斜視図である。

【図３】 本考案の仕切設定具のさまざまな使用状態を
例示した斜視図であり、図３（ａ）は第１実施例で使用
した仕切設定具、図３（ｂ）は固定プレートの一方は内
側に、他方は外側に折り曲げた仕切設定具、図３（ｃ）
は３面の衝立てプレートを有する仕切設定具である。

【符号の説明】

１ａ；１ｂ；１ｃ；１ｄ 仕切設定具 ３ 被固定物品 ４ａ［４１，４２，…］；４ｂ［４１，４２，…］；４
ｃ［４１，４２，…］；４ｄ［４１，４２，…］
衝立てプレート ５ａ；５ｂ；５ｃ；５ｄ 折れ線部 ６ａ［６１，６２，…］；６ｂ［６１，６２，…］；６
ｃ［６１，６２，…］；６ｄ［６１，６２，…］
支持プレート ７ａ；７ｂ；７ｃ；７ｄ 折れ線部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 かばんの内容物が移動しないようにする
   ための仕切設定具（１ａ；１ｂ；１ｃ；１ｄ）を備えた
   かばん（Ｔ１；Ｔ２）であって、 この仕切設定具（１ａ；１ｂ；１ｃ；１ｄ）は、プレー
   トの適宜の位置に設けた縦の折れ線部（５ａ；５ｂ；５
   ｃ；５ｄ）から所望の角度に折り曲げられて被固定物品
   を固定する複数の衝立てプレート（４ａ［４１，４
   ２］；４ｂ；４ｃ［４３，４４，４５］；４ｄ）と、こ
   の衝立てプレートの下部に、この衝立てプレートに対し
   て概略直角に外側または／および内側に折れる複数の支
   持プレート（６ａ［６１，６２］；６ｂ；６ｃ［６３，
   ６４，６５］；６ｄ）を有することを特徴とするかば
   ん。
2. 【請求項２】 前記複数の支持プレート（６ａ［６１，
   ６２］）の少なくとも１つ（６１）がかばん床面に固着
   されていて、残りが面ファスナにより着脱自在である請
   求項１記載のかばん。
3. 【請求項３】 前記複数の支持プレートの少なくとも１
   つがかばん壁面に固着されていて、残りが面ファスナに
   より着脱自在である請求項１記載のかばん。
4. 【請求項４】 前記複数の支持プレートのすべてがかば
   ん床面又はかばん壁面に対して面ファスナにより着脱自
   在である請求項１記載のかばん。
5. 【請求項５】 衝立てプレート（４ａ；４ｂ；４ｃ；４
   ｄ）が二面ないし五面の多面プレートである請求項１な
   いし４のいずれかに記載のかばん。