JP3084250B2 - 現場打ち透水性コンクリート舗装 - Google Patents

現場打ち透水性コンクリート舗装

Info

Publication number
JP3084250B2
JP3084250B2 JP09054343A JP5434397A JP3084250B2 JP 3084250 B2 JP3084250 B2 JP 3084250B2 JP 09054343 A JP09054343 A JP 09054343A JP 5434397 A JP5434397 A JP 5434397A JP 3084250 B2 JP3084250 B2 JP 3084250B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
powder mixture
concrete pavement
weight
permeable concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP09054343A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10252006A (ja
Inventor
敏嗣 田中
泰秀 北條
治郎 渡辺
六郎 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12967983&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3084250(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Taiheiyo Cement Corp filed Critical Taiheiyo Cement Corp
Priority to JP09054343A priority Critical patent/JP3084250B2/ja
Publication of JPH10252006A publication Critical patent/JPH10252006A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3084250B2 publication Critical patent/JP3084250B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歩道の他、交通量
の多い車道にも用いることが可能な現場打ち透水性コン
クリート舗装に関する。
【0002】
【従来の技術】道路用の現場打ち透水性コンクリートに
関する従来技術として、例えば、特公平5−34299
号公報には、セメントコンクリート混合物1m3 当た
り、300〜400kgのポルトランドセメント、該セ
メント1重量部に対して0.005〜0.1重量部のバ
インダーと0.35〜0.45重量部の水および残部の
骨材からなる配合割合で構成されるセメントコンクリー
ト混合物を混練し、該混練物をフィニッシャーで被舗装
面に打設する、透水性セメントコンクリート舗装の構築
方法が開示されている。
【0003】また、特公平7−99002号公報には、
セメントコンクリート混合物1m3当たり、300〜4
00kgのポルトランドセメント、該セメント1重量部
に対して0.008〜0.04重量部のバインダーと
0.3〜0.45重量部の水、および残部をなす10:
90〜15:85の重量比の砂と7号砕石よりなる骨材
を混練し、得られた混合物を流しまたは注型し、硬化さ
せる工程からなる透水性セメントコンクリート構築物の
製造方法が開示されている。透水性コンクリート舗装
は、これまで主として歩道等に用いられてきたが、雨水
等の水はけが良くなるので、車道への適用も検討されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】透水性コンクリート舗
装を交通量の多い車道に適用しようとした場合、5.5
N/mm2 以上の曲げ強度が必要である。しかし、従
来、5.5N/mm2 以上の曲げ強度を有し、しかも
0.1cm/sec以上の透水係数を有する現場打ちの
透水性コンクリート舗装は、開発されていない。
【0005】上記特公平5−34299号公報に開示さ
れている方法で構築されたセメントコンクリート舗装
や、特公平7−99002号公報に開示されている方法
で製造された透水性セメントコンクリート構築物におい
ても、0.1cm/sec以上の透水係数を確保しよう
とすると、曲げ強度が4.0N/mm2 以下となるた
め、交通量の多い車道に適用することができなかった。
一方、曲げ強度を5.5N/mm2 以上にしようとする
と、振動ローラ等で充分に締め固める必要があり、締め
固めると、水/粉体比が大きいためモルタルがダレて、
透水性が0.1cm/sec未満となってしまう。した
がって、5.5N/mm2 以上の曲げ強度を有し、しか
も0.1cm/sec以上の透水係数を有する現場打ち
透水性コンクリート舗装の開発が望まれていた。
【0006】一方、コンクリート舗装を行うに際して
は、一般にコンクリート工場でコンクリートを混練し、
該混練物を施工現場までダンプトラックで運搬して施工
されている。施工現場がコンクリート工場から遠い等の
理由で、混練後、1〜2時間程度経過してから施工した
場合には、施工された舗装は、交通車両の往来によっ
て、舗装の表層部のペーストまたはモルタルに被覆され
た粗骨材が剥離し易くなる。粗骨材が剥離すると、舗装
面に凹凸が生じ、供用性が悪化する。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
交通量の多い車道にも適用することができる5.5N/
mm2 以上の曲げ強度と0.1cm/sec以上の透水
係数を有し、かつ、混練後、1〜2時間程度経過してか
ら施工しても、供用性に問題を生じない現場打ちの透水
性コンクリート舗装について鋭意研究した結果、コンク
リート舗装の原料の配合割合等を特定範囲内とし、か
つ、特定量の遅延剤および/または収縮低減剤を添加す
れば、曲げ強度と透水係数を一定以上に保持したまま、
舗装の表層部の剥離を大幅に低減することができるとの
知見を得、本発明に到達した。
【0008】すなわち、請求項1に記載の現場打ち透水
性コンクリート舗装は、粗骨材と、該粗骨材100%に
対する容積比が30〜80%のペーストまたはモルタル
とからなる舗装用組成物の混練物を敷設してなる現場打
ち透水性コンクリート舗装であって、該ペーストまたは
モルタルが、セメントまたはセメントを含む粉体混合物
と、該セメントまたはセメントを含む粉体混合物に対す
る重量比が0〜140%の細骨材と、該セメントまたは
セメントを含む粉体混合物に対する重量比が0.5〜
2.0%の高性能減水剤と、該セメントまたはセメント
を含む粉体混合物に対する重量比が0.01〜0.2%
の遅延剤と、該セメントまたはセメントを含む粉体混合
物に対する重量比が16〜28%の水とからなることを
特徴とする。
【0009】また、請求項4に記載の現場打ち透水性コ
ンクリート舗装は、粗骨材と、該粗骨材100%に対す
る容積比が30〜80%のペーストまたはモルタルとか
らなる舗装用組成物の混練物を敷設してなる現場打ち透
水性コンクリート舗装であって、該ペーストまたはモル
タルが、セメントまたはセメントを含む粉体混合物と、
該セメントまたはセメントを含む粉体混合物に対する重
量比が0〜140%の細骨材と、該セメントまたはセメ
ントを含む粉体混合物に対する重量比が0.5〜2.0
%の高性能減水剤と、該セメントまたはセメントを含む
粉体混合物に対する重量比が0.5〜5.0%の収縮低
減剤と、収縮低減剤と水との合計量が該セメントまたは
セメントを含む粉体混合物に対して重量比で16〜28
%となる水とからなることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる粗骨材として
は、粒径2.5〜20mmの砂利や砕石等の粒体が用い
られる。
【0011】本発明で用いられる「セメントまたはセメ
ントを含む粉体混合物」とは、セメント及び必要に応じ
て添加されるその他の粉体材料からなる粉体混合物をい
う。セメントとしては、例えば、普通ポルトランドセメ
ント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランド
セメント、ホワイトセメント等の水硬性のセメントが挙
げられる。必要に応じて添加されるその他の粉体材料と
しては、例えば、フライアッシュ、高炉スラグ粉末、シ
リカフューム、石灰石粉、硅石粉等の無機質粉体が挙げ
られる。
【0012】セメントを含む粉体混合物中に占めるこれ
らその他の粉体材料の割合は、粉体混合物中、60重量
%程度以下である。高炉スラグ粉末を用いた場合、50
重量%以下とするのが好ましい。これらその他の粉体材
料の添加により、曲げ強度の向上等を図ることができ
る。
【0013】さらに、曲げ強度の向上を図るため、被覆
するペースト又はモルタルにポリマーを添加したものを
用いてもよい。ポリマーとしては、エチレン・酢酸ビニ
ル系共重合体やアクリル系共重合体等の熱可塑性樹脂が
挙げられる。添加量は、セメントまたはセメントを含む
粉体混合物に対して、重量比で20%以下とするのが好
ましい。これらの他、装飾性を向上させるために、ベン
ガラ等の着色材を添加してもよい。添加量は、セメント
またはセメントを含む粉体混合物に対して、重量比で5
%以下とするのが好ましい。
【0014】細骨材としては、粗骨材の粒径が5mm以
上の場合は、粒径5mm未満、好ましくは2.5mm以
下、より好ましくは1mm以下の粒体、粗骨材の粒径が
2.5mm以上5mm未満の場合は、粒径2.5mm未
満、好ましくは1.5mm以下、より好ましくは0.5
mm以下の粒体であれば、任意の粒度分布のものを用い
ることができる。細骨材の粒径が粗骨材の粒径に近すぎ
ると、粗骨材にモルタルが被覆されにくくなり、好まし
くない。なお、細骨材の種類としては、川砂、山砂、砕
砂等が挙げられる。
【0015】細骨材の添加量は、セメントまたはセメン
トを含む粉体混合物に対して重量比で0〜140%であ
り、通常100%程度である。細骨材の添加により、乾
燥による収縮を抑制することができる。細骨材の添加量
が140%を超えると、モルタルの被覆厚さが薄くなる
ため、曲げ強度が小さくなる。
【0016】高性能減水剤としては、ナフタレンスルホ
ン酸系、ポリカルボン酸系、メラミン系等の高性能減水
剤が挙げられ、また液体及び粉末のいずれも使用でき
る。高性能減水剤の添加量は、セメントまたはセメント
を含む粉体混合物に対して重量比で0.5〜2.0%で
ある。添加量が0.5%未満では、ペーストまたはモル
タルの被覆厚さが薄くなるため、曲げ強度が小さくな
る。また、添加量が2.0%を越えると、造粒後の粒体
同士の結合が起こり、互いに独立した粒体とならず、ペ
ーストまたはモルタルの流れ落ちも起こるので、透水係
数が小さくなる。
【0017】遅延剤としては、モノカルボン酸、ポリカ
ルボン酸、オキシカルボン酸、アミノ酸等の有機酸また
はこれらのナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウ
ム、マグネシウム等の金属塩が挙げられる。具体的に
は、モノカルボン酸としては、蟻酸、酢酸等が挙げら
れ、ポリカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コ
ハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル
酸、フタル酸、テレフタル酸等が挙げられ、オキシカル
ボン酸としては、ヘプトン酸、グルコン酸、グリコール
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、マンデ
ル酸等が挙げられ、アミノ酸としては、エチレンジアミ
ンテトラアセテート(EDTA)、グルタミン酸、アス
パラギン酸等が挙げられる。
【0018】これらのうち、オキシカルボン酸もしくは
その塩、またはポリカルボン酸もしくはその塩を使用す
ることが好ましい。これらの市販品としては、オキシカ
ルボン酸系のものとして、エヌエムビー株式会社製「ポ
ゾリスNo.89」が、ポリカルボン酸系のものとし
て、日本ゼオン株式会社製「クインフロー750」等が
挙げられる。
【0019】遅延剤の添加量は、セメントまたはセメン
トを含む粉体混合物に対して重量比で0.01〜0.2
%である。添加量が0.01%未満では、混練後1〜2
時間程度経過してから施工を行なった場合、交通車両の
往来による負荷のため、透水性コンクリート舗装の表層
部で、ペーストまたはモルタルに被覆された粗骨材の剥
離が生じ易くなる。添加量が0.2%を越えると、造粒
後の粒体同士の結合が起こり、互いに独立した粒体とな
らず、ペーストまたはモルタルの流れ落ちも起こるの
で、透水係数が小さくなる。
【0020】収縮低減剤としては、化学式(1):RO
Hで示されるアルコール系化合物、または化学式
(2):RO(AO)n Hで示される低級アルコールの
アルキレンオキサイド付加物が好ましい。 具体的には、化学式(1):ROHで示されるアルコー
ル系化合物において、式中のRは、炭素数4〜6のアル
キル基または炭素数5〜6のシクロアルキル基であり、
このような基としては、n−ブチル基、iso−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペ
ンチル基、tert−ペンチル基等が挙げられる。化学
式(1):ROHで示されるアルコール系化合物の中で
も好ましいものは、tert−ブチル基であり、市販品
としては、日本セメント株式会社製の「AS21」が挙
げられる。
【0021】化学式(2):RO(AO)n Hで示され
る低級アルコールのアルキレンオキサイド付加物におい
て、式中のRは、炭素数4〜6のアルキル基である。こ
のような基としては、n−ブチル基、iso−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペ
ンチル基、tert−ペンチル基等が挙げられる。ま
た、Aは、炭素数2〜3の1種または2種のアルキレン
基であり、エチレン基および/またはプロピレン基が挙
げられる。なお、nは1〜10の整数である。 化学式(2):RO(AO)n Hで示される低級アルコ
ールのアルキレンオキサイド付加物の中でも好ましいも
のは、n−ブチルアルコールのプロピレンオキサイド
(付加モル数2)/エチレンオキサイド(付加モル数
3)ブロック付加物であり、市販品としては、日本セメ
ント株式会社製「AS20」が挙げられる。
【0022】収縮低減剤の添加量は、セメントまたはセ
メントを含む粉体混合物に対して重量比で0.5〜5.
0%である。添加量が0.5%未満であると、混練後1
〜2時間程度経過してから施工を行った場合に、交通車
両の往来による負荷によって、透水性コンクリート舗装
の表層部で、ペーストまたはモルタルに被覆された粗骨
材の剥離が生じ易くなる。添加量が5.0%を越える
と、造粒後の粒体同士の結合が起こり、互いに独立した
粒体とならず、ペーストまたはモルタルの流れ落ちも起
こるので、透水係数が小さくなる。
【0023】また、遅延剤と収縮低減剤を併用してもよ
い。この場合、遅延剤は、セメントまたはセメントを含
む粉体混合物に対して、重量比で0.01〜0.2%、
収縮低減剤は、セメントまたはセメントを含む粉体混合
物に対して重量比で0.1〜3.0%添加するのが好ま
しい。
【0024】遅延剤のみを添加する場合、水の添加量
は、セメントまたはセメントを含む粉体混合物に対して
重量比で16〜28%である。添加量が16%未満で
は、ペーストまたはモルタルの被覆厚さが薄くなるた
め、曲げ強度が小さくなる。添加量が28%を越える
と、造粒後の粒体同士の結合が起こり、互いに独立した
粒体とならず、ペーストまたはモルタルの流れ落ちも起
こるので、透水係数が小さくなる。
【0025】収縮低減剤を添加する場合、水の添加量
は、収縮低減剤と水との合計量が、セメントまたはセメ
ントを含む粉体混合物に対して、重量比で16〜28%
となるような量とする。該重量比が16%未満である
と、ペーストまたはモルタルの被覆厚さが小さくなるた
め、曲げ強度が小さくなる。該重量比が28%を越える
と、造粒後の粒体同士の結合が起こり、互いに独立した
粒体とならず、ペーストまたはモルタルの流れ落ちも起
こるので、透水係数が小さくなる。
【0026】粗骨材に対するペーストまたはモルタルの
容積比は、30〜80%である。30%未満では、被覆
厚さが薄くなるため、曲げ強度が小さくなる。また、8
0%を越えると、造粒後の粒体同士の結合が起こり、互
いに独立した粒体とならず、ペーストまたはモルタルの
流れ落ちも起こるので、透水係数が小さくなる。
【0027】混練に用いるミキサーは、通常のコンクリ
ートの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例
えば、オムニタイプミキサー、パンタイプミキサー、二
軸ミキサー等が用いられる。
【0028】混練方法は、特に限定されないが、一般的
には、材料を一括してミキサーに投入して、1分以上混
練することにより造粒される。また、粗骨材以外の材料
をミキサーに投入してペーストまたはモルタルを先練り
した後に、粗骨材を投入して1分以上混練することによ
っても造粒される。
【0029】上記造粒物の運搬は、ダンプトラックを用
いて行うのが好ましい。施工に際しては、上記造粒物
を、加圧振動機で締固めて施工現場に敷きならす。該加
圧振動機には、従来からコンクリート舗装に用いられて
いるタンピングランマー、プレートコンパクター、バイ
ブロコンパクター、フィニッシャー等を用いることがで
きる。敷きならした後、コンクリート舗装表面を養生シ
ートで覆い、養生する。養生期間は、2日間以上とする
のが好ましい。なお、本発明では、造粒物を加圧振動機
で締固めて施工現場に敷きならした後、バイブレーショ
ンローラを用いて初期転圧および二次転圧を行ってもよ
い。この場合、曲げ強度の向上を図ることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。以下
の実施例および比較例におけるコンクリートの材料とし
て、次の材料を用いた。 (1)セメント :日本セメント株式会社製アサノ普通ポルトランドセメン ト、 (2)高炉スラグ粉末:第一セメント株式会社製ファインセラメント、 (3)高性能減水剤 :花王株式会社製マイティ150(ナフタレンスルホン酸 系)、 (4)細骨材 :市原産細目山砂(粒径5mm以下)、 (5)粗骨材 :青梅産砕石6号(粒径5〜10mm)、 青梅産砕石7号(粒径2.5〜5mm)、 (6)遅延剤:a−1;日本ゼオン株式会社製クインフロー750(ポリカルボ ン酸系)、 a−2;エヌエムビー株式会社製ポゾリスNo.89(オキシカ ルボン酸系)、 (7)収縮低減剤:b−1;日本セメント株式会社製AS21、 b−2;日本セメント株式会社製AS20
【0031】実施例1〜12、比較例1〜5 遅延剤や収縮低減剤の添加がコンクリート舗装の物性に
及ぼす影響を調べた。 (1)配合および練り混ぜ 表1に示す配合の遅延剤および収縮低減剤を、他の材料
と共に二軸ミキサー(0.1m3 )に一括投入し、4分
間練り混ぜて、造粒物粒体を得た。なお、コンクリート
の配合は、セメント85重量部、高炉スラグ粉末15重
量部、高性能減水剤1.5重量部、細骨材100重量
部、粗骨材494重量部(砕石6号331重量部、砕石
7号163重量部)、水と収縮低減剤の合計量が22重
量部となるようにした。
【0032】
【表1】
【0033】(2)舗装施工および養生 上記造粒物粒体を2時間静置した後、100×60×1
5cmの型枠にプレートコンパクター(MVC−110
H;三笠社製)で敷きならした。その後、養生シートで
コンクリート舗装表面を覆い、2日間養生して、100
×60×15cmの舗装版を作製した。
【0034】(3)評価 養生後、上記舗装版を切断して、15×5×40cmの
供試体を2本作製し、社団法人日本道路協会の舗装試験
法の「ラベリング試験方法(回転チェーン型)」に準じ
てラベリング試験を行い、すり減り量の算出の手順と同
様にして、ペーストまたはモルタルに被覆された粗骨材
の剥離量を算出した。また、上記舗装版を切断して、1
0×10×40cmの供試体を3本作製し、「JIS
A 1106(コンクリートの曲げ試験方法)」に準じ
て、曲げ強度を測定した。さらに、上記舗装版を切断し
て、10×10×20cmの供試体を3本作製し、「イ
ンターロッキングブロック舗装設計施工要領 8−3
透水性試験」に準じて透水係数を測定した。その結果を
表1に示す。表1から、遅延剤の添加量が少ない場合
(比較例2)や収縮低減剤の添加量が少ない場合(比較
例4)は、粗骨材の剥離量が大きくなることがわかる。
他方、遅延剤の添加量が多い場合(比較例3)や収縮低
減剤の添加量が多い場合(比較例5)は、透水性が小さ
くなることがわかる。
【0035】実施例13〜23、比較例6〜12 遅延剤の添加量を一定とし、コンクリートの成分組成を
変えた場合の各種コンクリート舗装の物性を調べた。表
2に示す配合割合で各材料を二軸ミキサー(0.1
3 )に一括投入し、4分間練り混ぜて、造粒物粒体を
得た。得られた造粒物粒体を2時間静置した後、実施例
1と同様にして、100×60×15cmの舗装版を作
製した。この舗装版を実施例1と同様に評価した。その
結果を表3に示す。表2および表3から、コンクリート
の成分組成が本願発明の範囲外である場合には、曲げ強
度または透水性のいずれかが劣ることがわかる。
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】実施例24〜34、比較例13〜19 収縮低減剤の添加量を一定とし、コンクリートの成分組
成を変えた場合の各種コンクリート舗装の物性を調べ
た。表4に示す配合割合で各材料を二軸ミキサー(0.
1m3 )に一括投入し、4分間練り混ぜて、造粒物粒体
を得た。得られた造粒物粒体を2時間静置した後、実施
例1と同様にして、100×60×15cmの舗装版を
作製した。この舗装版を実施例1と同様に評価した。そ
の結果を表5に示す。表4および表5から、コンクリー
トの成分組成が本願発明の範囲外である場合には、曲げ
強度または透水性のいずれかが劣ることがわかる。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】実施例35〜40 施工方法を変えて試験した。表6に示す配合割合で各材
料を二軸ミキサー(2.0m3 )に一括投入し、4分間
練り混ぜて、造粒物粒体を得た。得られた造粒物粒体を
2時間静置した後、350×300×15cmの型枠に
ABG製フィニッシャー(TITAN411)で敷きな
らした。実施例38〜40では、さらに、バイブレーシ
ョンローラ(SW70;酒井重工業社製)を用いて、無
振動で3往復、振動数3000vpmで5往復させた。
その後、養生シートでコンクリート舗装表面を覆い、2
日間養生して、350×300×15cmの舗装版を作
製した。得られた舗装版を実施例1と同様に評価した。
その結果を表7に示す。表6および表7から、フィニッ
シャーに加えてバイブレーションローラーを用いた場合
には、粗骨材の剥離量が若干減少し、曲げ強度が若干増
加する反面、透水係数がやや小さくなることがわかる。
【0042】
【表6】
【0043】
【表7】
【0044】
【発明の効果】本発明にかかる透水性コンクリート舗装
は、耐久性、強度、排水性に優れる。すなわち、交通車
両の往来による負荷によって、表層部の粗骨材が剥離す
る程度が小さく、しかも、5.5N/mm2 以上の大き
な曲げ強度と0.1cm/sec以上の大きな透水係数
を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−52743(JP,A) 特開 平7−61850(JP,A) 特開 平8−100403(JP,A) 特開 昭63−95147(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 7/10 E01C 11/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗骨材と、該粗骨材100%に対する容
    積比が30〜80%のペーストまたはモルタルとからな
    る舗装用組成物の混練物を敷設してなる現場打ち透水性
    コンクリート舗装であって、該ペーストまたはモルタル
    が、セメントまたはセメントを含む粉体混合物と、該セ
    メントまたはセメントを含む粉体混合物に対する重量比
    が0〜140%の細骨材と、該セメントまたはセメント
    を含む粉体混合物に対する重量比が0.5〜2.0%の
    高性能減水剤と、該セメントまたはセメントを含む粉体
    混合物に対する重量比が0.01〜0.2%の遅延剤
    と、該セメントまたはセメントを含む粉体混合物に対す
    る重量比が16〜28%の水とからなることを特徴とす
    る現場打ち透水性コンクリート舗装。
  2. 【請求項2】 上記遅延剤が、有機酸またはその塩であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の現場打ち透水性コ
    ンクリート舗装。
  3. 【請求項3】 上記遅延剤が、オキシカルボン酸、ポリ
    カルボン酸、及びそれらの塩の中から選ばれる一種以上
    であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の現場打ち透水性コンクリート舗装。
  4. 【請求項4】 粗骨材と、該粗骨材100%に対する容
    積比が30〜80%のペーストまたはモルタルとからな
    る舗装用組成物の混練物を敷設してなる現場打ち透水性
    コンクリート舗装であって、該ペーストまたはモルタル
    が、セメントまたはセメントを含む粉体混合物と、該セ
    メントまたはセメントを含む粉体混合物に対する重量比
    が0〜140%の細骨材と、該セメントまたはセメント
    を含む粉体混合物に対する重量比が0.5〜2.0%の
    高性能減水剤と、該セメントまたはセメントを含む粉体
    混合物に対する重量比が0.5〜5.0%の収縮低減剤
    と、収縮低減剤と水との合計量が該セメントまたはセメ
    ントを含む粉体混合物に対して重量比で16〜28%と
    なる水とからなることを特徴とする現場打ち透水性コン
    クリート舗装。
  5. 【請求項5】 上記収縮低減剤が、ROH(Rは、炭素
    数4〜6のアルキル基または炭素数5〜6のシクロアル
    キル基を表す。)で示されるアルコール系化合物、また
    はRO(AO)n H(Rは、炭素数4〜6のアルキル
    基、Aは、炭素数2〜3の1種または2種のアルキレン
    基、nは1〜10の整数である。)で示される低級アル
    コールのアルキレンオキサイド付加物であることを特徴
    とする請求項4に記載の現場打ち透水性コンクリート舗
    装。
  6. 【請求項6】 上記セメントを含む粉体混合物が、50
    重量%以上のセメントと50重量%以下の高炉スラグと
    からなる請求項1〜5のいずれかに記載の現場打ち透水
    性コンクリート舗装。
JP09054343A 1997-03-10 1997-03-10 現場打ち透水性コンクリート舗装 Expired - Lifetime JP3084250B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09054343A JP3084250B2 (ja) 1997-03-10 1997-03-10 現場打ち透水性コンクリート舗装

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09054343A JP3084250B2 (ja) 1997-03-10 1997-03-10 現場打ち透水性コンクリート舗装

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10252006A JPH10252006A (ja) 1998-09-22
JP3084250B2 true JP3084250B2 (ja) 2000-09-04

Family

ID=12967983

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09054343A Expired - Lifetime JP3084250B2 (ja) 1997-03-10 1997-03-10 現場打ち透水性コンクリート舗装

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3084250B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4485002B2 (ja) * 2000-02-25 2010-06-16 電気化学工業株式会社 排水性舗装用コンクリート
JP5005861B2 (ja) * 2000-10-04 2012-08-22 太平洋セメント株式会社 現場打ち透水性コンクリート及び車道用舗装
JP4481510B2 (ja) * 2001-01-25 2010-06-16 太平洋セメント株式会社 透水性コンクリート打継ぎ用ペースト又はモルタル
JP2002356358A (ja) * 2001-05-31 2002-12-13 Taiheiyo Cement Corp 透水性コンクリート
JP4643857B2 (ja) * 2001-06-05 2011-03-02 太平洋セメント株式会社 透水性コンクリート

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10252006A (ja) 1998-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3084250B2 (ja) 現場打ち透水性コンクリート舗装
JP4480856B2 (ja) 透水性コンクリート打継ぎ用ペースト又はモルタル、及び透水性コンクリートの打継ぎ工法
JP5005861B2 (ja) 現場打ち透水性コンクリート及び車道用舗装
JPH04214057A (ja) 舗装コンクリート用低収縮セメント組成物
JP2002316858A (ja) ポーラスコンクリートおよび現場打ち透水性コンクリート舗装
JP2008223385A (ja) ポーラスコンクリート及びその製造方法
JP2000230214A (ja) 現場打ち透水性コンクリート舗装
JP3242321B2 (ja) 現場打ち透水性コンクリート舗装及びその施工方法
Bunke ODOT experience with Silica-fume Concrete
JP4204829B2 (ja) ポーラスコンクリートの製造方法及びポーラスコンクリート用混和材料
JP4278268B2 (ja) 透水性コンクリート打継ぎ用ペースト又はモルタル
JP2001181009A (ja) 透水性コンクリート舗装用結合材及び現場打ち透水性コンクリート舗装
JP4316087B2 (ja) 早強型現場打ち透水性コンクリート及び車道用舗装
JP2003286702A (ja) 現場打ち透水性コンクリート
JP6617043B2 (ja) 排水性舗装の施工方法
JP4594503B2 (ja) 現場打ち透水性コンクリート及び車道用舗装
JP4536282B2 (ja) 透水性コンクリート打継ぎ用モルタル
JP2001039778A (ja) コンクリート平板及びその製造方法
JP2002302904A (ja) 現場打ち透水性コンクリート舗装の施工方法
JP4159236B2 (ja) 透水性コンクリート製品及び車道用舗装
JP2004315333A (ja) 排水性プレキャスト舗装版
JP2001207402A (ja) コンクリート舗装
JP4116829B2 (ja) 透水性コンクリートブロック
JP3212544B2 (ja) 路盤表層組成物及びそれを用いた路盤表層材、及びそれを用いた路盤表層処理方法
JP2970467B2 (ja) 透水性セメントモルタルまたはコンクリート組成物およびそれを用いた構造物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090630

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 10

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100630

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110630

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120630

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130630

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140630

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term