JP3083994B2 - 光制御型フェーズドアレーアンテナ - Google Patents

光制御型フェーズドアレーアンテナ

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JP3083994B2
JP3083994B2 JP08221238A JP22123896A JP3083994B2 JP 3083994 B2 JP3083994 B2 JP 3083994B2 JP 08221238 A JP08221238 A JP 08221238A JP 22123896 A JP22123896 A JP 22123896A JP 3083994 B2 JP3083994 B2 JP 3083994B2
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宇 吉
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伸明 今井
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q3/00Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system
    • H01Q3/26Arrangements for changing or varying the orientation or the shape of the directional pattern of the waves radiated from an antenna or antenna system varying the relative phase or relative amplitude of energisation between two or more active radiating elements; varying the distribution of energy across a radiating aperture
    • H01Q3/2676Optically controlled phased array

Landscapes

  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Aerials With Secondary Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光空間において高
周波信号を処理することにより、デジタル信号処理をす
ることなく、所定の方向から到来する複数の電波を受信
し、又は所定の方向に電波を送信する光制御型フェーズ
ドアレーアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】図16は、特開平03−044202号
公報に開示された第1の従来例の光制御型フェーズドア
レーアンテナのブロック図である。図16において、光
放射器101は、光放射器101の内部に設けられたレ
ーザダイオードから放射されるビーム光を2つの分岐光
に分岐し、一方の分岐光をそのまま第1のビーム光10
3として出力し、他方の分岐光の周波数を発振器102
から入力される無線信号の周波数だけ偏移させてビーム
幅dの第2のビーム光104として出力する。
【0003】光放射器101から放射された第1のビー
ム光103は、ミラー105を介してイメージマスク1
06に入射され、イメージマスク106を透過する。イ
メージマスク106は、入射された第1のビーム光10
3を扇形ビームパターンなどの所望のアンテナ放射パタ
ーンのビーム形状に対応したビーム光107に変換し
て、フーリエ変換レンズ8に放射する。次いで、フーリ
エ変換レンズ8は、入射されたビーム光107を空間的
にフーリエ変換して、変換後のビーム幅dのビーム光1
09をビーム合成器10に放射する。一方、光放射器1
01から放射された第2のビーム光104は分布調整器
131に放射され、分布調整器131は、第2のビーム
光104を所定のビーム幅に調整し、調整後の第2のビ
ーム光を基準ビーム光132としてビーム合成器10に
放射する。ビーム合成器10は、フリーエ変換レンズ8
からのビーム光109と分布調整器131からの基準ビ
ーム光132とを混合して合成した後、ビーム幅dの合
成光111をファイバアレー12に放射する。
【0004】ファイバアレー12は、所定の間隔を置か
れてサンプリング光ファイバの長手方向が平行になるよ
うに、ある平面に並置された複数M本のサンプリング光
ファイバからなり、このファイバアレー12に入射され
る合成光111は、空間的にサンプリングされ各サンプ
リング光ファイバに入射される。各サンプリング光ファ
イバに入射された各ビーム光は、それぞれM本の光ファ
イバケーブル13−1乃至13−Mを介して、各光電変
換器14−1乃至14−Mに入射される。光電変換器1
4−1乃至14−Mはそれぞれ、入射されたビーム光を
上記第1のビーム光103と上記第2のビーム光104
の差の周波数であって、入力されるビーム光の振幅に比
例しかつその位相に一致した無線信号に光電変換した
後、電力増幅器15−1乃至15−Mと給電線16−1
乃至16−Mとを介して直線上又は平面上で並置される
アンテナ素子17−1乃至17−Mに出力する。これに
よって、無線信号がアンテナ素子17−1乃至17−M
から上記イメージマスク6で設定される放射パターンで
空間に放射されるというものである。
【0005】また、光り空間で処理された高周波信号を
用いて、アレーアンテナで受信された信号を処理する試
み(以下、第2の従来例という。)は、従来技術文献
「G.A.Koept,“Optical proce
ssor for phased arrey ant
enna beamforming”,SPIE47
7,pp.75〜81,1984年5月」に示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図16
に示した第1の従来例の光制御型フェーズドアレーアン
テナは、到来する電波を受信することができないという
問題点と、複数の無線信号を放射することができないと
いう問題点があった。また、上記従来技術文献に示され
た第2の従来例は、複数の信号を受信することができな
いという問題点があった。また、第1及び第2の従来例
は、いずれもビーム合成器を用いて構成しているので、
光軸を一致させるアライナー調整が難しく、光学処理系
が大きくなるという問題点があった。
【0007】本発明の目的は、以上の問題点を解決し
て、所定の方向から到来する複数の電波を受信すること
ができる小型で構成が簡単な光制御型フェーズドアレー
アンテナを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の入力高
周波信号を光学空間で処理することにより、デジタル信
号処理をすることなく所定の位相傾斜を有する複数の信
号を生成する光学信号処理手段と、当該信号処理手段か
ら出力される複数の信号を用いて受信信号を処理するこ
とにより、それぞれ所定の方向から到来する複数の電波
に対応する各中間周波数信号を出力する回路とを見いだ
して完成させたものである。すなわち、本発明に係る光
制御型フェーズドアレーアンテナは、複数N個のアンテ
ナ素子からなるアレーアンテナを備え、それぞれ所定の
方向から到来するM個の電波を受信して出力するフェー
ズドアレーアンテナであって、M個の入力高周波信号を
光学的に信号処理することにより、それぞれ上記各電波
の到来方向に対応する位相と対応する入力高周波信号と
同一の周波数とを有するM個の信号成分を含み、上記各
アンテナ素子に対応する複数N個の光学処理信号を出力
する光学信号処理手段と、上記各アンテナ素子に対応し
て設けられ、対応するアンテナ素子によって受信される
受信信号と、当該アンテナ素子に対応して上記光学信号
処理手段から出力される上記光学処理信号とを混合し
て、当該受信信号の周波数と当該光学処理信号の周波数
との差の周波数を有する周波数変換信号を出力する複数
N個の周波数変換手段と、上記複数N個の周波数変換手
段から出力される複数N個の周波数変換信号を合成する
合成器とを備え、上記各電波の周波数とそれぞれ中間周
波数だけ異なる周波数を有するM個の参照信号が上記入
力高周波信号として入力されたときに、上記合成器か
ら、それぞれ上記各中間周波数を有しかつ上記各電波に
対応したM個の中間周波数信号を、受信信号として出力
することを特徴とする。
【0009】また、本発明において、上記光学信号処理
手段を小型に構成し、かつアライナー調整を簡単にする
ために、上記光学信号処理手段が、基準周波数に設定さ
れた基準ビーム光と、それぞれ上記基準ビーム光に等し
い位相を有しかつ上記基準周波数からそれぞれ入力高周
波信号の周波数だけ異なる周波数に設定された複数M個
の信号処理ビーム光とを発生して出力する光発生手段
と、上記各信号処理ビーム光を互いに異なる位置から互
いに実質的に同一の方向に放射し、かつ上記基準ビーム
光を上記各信号処理ビーム光と実質的に同一の方向に放
射する光放射手段と、上記光放射手段から放射された上
記各信号処理ビーム光と基準ビーム光とを、所定の像平
面に集光して、当該像平面上に干渉縞を形成する集光手
段と、上記像平面上の上記各アンテナ素子に対応した位
置にそれぞれ設けられた複数N個の光検出手段によっ
て、上記干渉縞を空間的にサンプリングして、上記各ア
ンテナ素子に対応した複数N個のサンプリングビーム光
を出力するサンプリングアレーと、上記各サンプリング
ビーム光を光電変換する光電変換手段とを備え、上記光
放射手段における上記各信号処理ビーム光を放射する位
置と、上記サンプリングアレーにおける上記サンプリン
グビーム光をサンプリングする位置とを受信する電波の
到来方向に対応させて設定し、複数N個の光学処理信号
を出力することが好ましい。
【0010】また、本発明は、上記各光学信号処理手段
が、上記光放射手段を移動させる移動手段を備えること
により、受信することができる電波の到来方向及び高周
波ビームの形成方向とを変化させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施の形態について説明する。 <第1の実施形態> 図1は、本発明に係る第1の実施形態の光制御型フェー
ズドアレーアンテナの構成を示すブロック図である。当
該第1の実施形態の光制御型フェーズドアレーアンテナ
は、複数N個のアンテナ素子17−1〜17−Nが一直
線上に等間隔で配列されたアレーアンテナ17と送受信
モジュール60と光学信号処理装置10と合成器66と
を備えて、以下のように送受信することを特徴とする。
【0012】すなわち、受信時には、 (1)各アンテナ素子17−n(n=1,2,3,…,
N、以下本明細書において同様とする。)は、所定の複
数M個の基地局から送信された電波Rw(m)(m=
1,2,3,…,M、以下本明細書において同様とす
る。)をそれぞれ、隣接したアンテナ素子間において各
電波Rw(m)の到来方向に対応した位相差βmで受信
して、それぞれ受信した受信信号R(n)を送受信モジ
ュール60に出力する。ここで、受信信号R(n)は、
到来する複数M個の各電波Rw(m)に対応する各受信
信号成分Re(m,n)を有し、受信信号成分Re
(m,1)〜受信信号成分Re(m,N)は電波Rw
(m)の到来方向に対応した位相傾斜を有する。 (2)光学信号処理装置10は、入力される複数M個の
入力高周波信号S(m)を光学的に処理をすることによ
り、それぞれ各電波Rw(m)に対応する各参照信号成
分Rce(m,n)を有し、各受信信号R(n)に対応
したN個の参照信号Rc(n)を生成して、送受信モジ
ュール60に出力する。ここで、各参照信号成分Rce
(m,n)は、詳細後述するように光学的に信号処理が
されているので、各受信信号成分Re(m,n)の周波
数に比較して、中間周波数fIF(m)だけ低い周波数を
有しかつ各受信信号成分Re(m,n)と逆の位相を有
する。すなわち、参照信号成分Rce(m,1)〜参照
信号成分Rce(m,N)は、受信信号成分Re(m,
1)〜受信信号成分Re(m,N)と逆の位相傾斜を有
する。 (3)送受信モジュール60は、参照信号Rc(n)の
各参照信号成分Rce(m,n)の位相を反転させた
後、入力される受信信号R(n)と対応する参照信号R
c(n)とを混合して、受信信号R(n)の周波数と参
照信号Rc(n)の周波数との差の周波数を有する各中
間周波数信号IFA(n)を合成器66に出力する。こ
こで、受信信号R(n)と参照信号Rc(n)とはそれ
ぞれ、複数M個の受信信号成分Re(m,n)と複数M
個の参照信号成分Rce(m,n)とを含んでいるの
で、中間周波数信号IFA(n)は、各受信信号成分R
e(m,n)と各参照信号成分Rce(m,n)の差の
各中間周波数fIF(m)を有する各中間周波数信号成分
IF(m,n)を含む。 (4)合成器66は、入力される複数N個の中間周波数
信号IFA(n)を合成して、中間周波数信号IFを出
力する。ここで、中間周波数信号IFには、図7に示す
ように、アレーアンテナ17に到来する各電波Rw
(m)に対応する複数M個の中間周波数信号IF
B(m)を含む。この中間周波数信号IFB(m)はN個
の中間周波数信号成分IF(m,n)が合成された信号
である。以上のようにして、アレーアンテナ17で受信
された信号のうち、各参照信号Rce(m,n)の位相
が反転された後の上記参照信号成分Rce(m,n)と
位相傾斜が一致する信号が合成器66から出力され、一
致しない信号は実質的に出力されない。すなわち、アレ
ーアンテナ17に到来する電波の中から所望の電波Rw
(m)のみを受信して、当該電波Rw(m)に対応する
各中間周波数信号IFB(m)を出力する。
【0013】また、送信時には、 (1)光学信号処理装置10は、入力される複数M個の
送信信号T(m)を光学的に処理をして、各アンテナ素
子17−nに対応した複数N個のアンテナ放射信号TA
(n)を生成して送受信モジュール60に出力する。こ
こで、各アンテナ放射信号TA(n)は、各アンテナ放
射信号TA(n)が対応する各アンテナ素子17−nか
ら放射された時に、送信信号T(m)が所定の方向に高
周波ビームB(m)を形成して放射されるように、光学
的に信号処理された高周波信号であって、それぞれ送信
信号T(m)に対応した複数M個の送信信号成分Te
(m,n)を含む。そして、この送信信号成分Te
(m,1)〜Te(m,N)は、送信信号T(m)の送
信方向に対応した位相傾斜を有する。 (2)送受信モジュール60は、入力された各アンテナ
放射信号TA(n)をそれぞれ、電力増幅した後、対応
する各アンテナ素子17−nに出力する。 (3)アレーアンテナ17は、入力される各アンテナ放
射信号TA(n)を対応する各アンテナ素子17−nか
ら放射することにより、送信信号T(m)を所定の方向
に高周波ビームB(m)を形成して放射する。
【0014】以下、図1〜図3を参照して、第1の実施
形態の光制御型フェーズドアレーアンテナの構成を詳細
に説明する。図1に示すように、当該光制御型フェーズ
ドアレーアンテナにおいて、複数M個の高周波発振器4
−mはそれぞれ、対応するアンテナ素子で受信された受
信信号R(n)に比較して中間周波数fIF(m)だけ低
い周波数を有する高周波信号So(m)を発生してスイ
ッチSW1−mのb接点に出力する。ここで、複数M個
のスイッチSW1−mはそれぞれ共通端子とa接点、b
接点を有し、共通端子が光学信号処理装置10に接続さ
れ、後述する送受信切換制御器67からのスイッチ制御
信号Cswに従ってa接点又はb接点に切り替えられて、
高周波信号So(m)又は送信信号T(m)を入力高周
波信号S(m)として光学信号処理装置10に入力す
る。ここで、各送信信号T(m)は、所定のベースバン
ド信号に従って、例えばPSK、QAMなどの所定の変
調方式で変調されている。また、送受信切換制御器67
は、所定の時間間隔で送受信を切り替えるようにスイッ
チSW1−mを制御する。
【0015】また、図2に示すように、光学信号処理装
置10は、位相同期型光放射器1と放射レンズアレー2
0とフーリエ変換レンズ8とファイバアレー12と複数
N個の光電変換器14−nと複数N個の帯域通過フィル
タ15−nからなる。当該光学信号処理装置10におい
て、入力高周波信号S(1)〜S(M)は位相同期型光
放射器1に入力され、位相同期型光放射器1は、詳細後
述するように所定の周波数foを有する基準ビーム光を
光ファイバケーブル6を介して放射レンズアレー20に
出力する一方、基準ビーム光の周波数foからそれぞれ
入力される複数M個の入力高周波信号S1〜SMの各周
波数だけ異なる複数M個のビーム光L1〜LMを放射レ
ンズアレー20に出力する。
【0016】すなわち、位相同期型光放射器1は、図3
に示すように、レーザダイオード18−1〜18−M,
19と、光分配器21−1〜21−M,22,23と、
ビーム合成器33−1〜33−Mと、光電変換器34−
1〜34−Mと、信号比較器35−1〜35−Mとを備
える。位相同期型光放射器1において、入力高周波信号
S(1)〜S(M)はそれぞれ、図3に示すように、信
号比較器35−1〜35−Mに入力される。また、位相
同期型光放射器1において、各レーザダイオード18−
mは、所定の周波数を有するビーム光を発生して出力す
る。光分配器21−mは、例えばビームスプリッタ等か
らなり、レーザダイオード18−mから出力されるビー
ム光を2分配して、一方の分岐ビーム光をビーム光Lm
として位相同期型光放射器1に接続された光放射器アレ
ー20に出力し、他方の分岐ビーム光をビーム合成器3
3−mに出力する。
【0017】一方、レーザダイオード19は、所定の周
波数foを有する基準ビーム光を発生して出力する。光
分配器22は、例えばビームスプリッタ等からなり、レ
ーザダイオード19から出力される基準ビーム光を2分
配して、一方の分岐基準ビーム光を基準ビーム光として
光ファイバケーブル6を介してGRINレンズ2−rに
出力し、他方の分岐基準ビーム光を光分配器23に出力
する。光分配器23は、光分配器22から出力された他
方の分岐基準ビーム光を複数M個に分配して、分配した
分岐基準ビーム光をそれぞれビーム合成器33−1〜3
3−Mに出力する。
【0018】ビーム合成器33−mは、光分配器23か
ら入力された分岐基準ビーム光と光分配器21−mから
入力された分岐ビーム光とを合成して、合成後の合成ビ
ーム光を光電変換器34−mに出力する。光電変換器3
4−mは、入力された合成ビーム光を分岐ビーム光と分
岐基準ビーム光との差の周波数を有する無線信号に光電
変換して信号比較器35−mに出力する。信号比較器3
5−mは、光電変換器34−mから入力される無線信号
と、SW1−mを介して入力される無線信号S(m)と
を比較し、2つの信号の周波数差に比例した誤差電圧信
号Cmをレーザダイオード18−mに出力する。この誤
差電圧信号Cmに応答してレーザダイオード18−mの
励起電流が変化し、これによりレーザダイオード18−
mの発振周波数が変化する。
【0019】以上のように構成された位相同期型光放射
器1においては、信号比較器35−mに入力される2つ
の無線信号の各周波数が一致するように、レーザダイオ
ード18−mの発振周波数が制御される。従って、光分
配器21−mから出力されるビーム光Lmの周波数fo
+fm(m)と、光分配器22から出力される基準ビー
ム光の周波数foとの差の周波数は、入力高周波信号S
(m)の周波数fm(m)に一致するように制御され
る。ここで、位相同期型光放射器1から出力される各ビ
ーム光を放射レンズアレー20に伝送する光ファイバケ
ーブル3−1〜3−Mの各長さは、互いに同一に設定さ
れ、これにより、位相同期型光放射器1から出力される
各ビーム光L1〜LMの位相同期型光放射器1から放射
レンズアレー20までの間のビーム光の各遅延量は同一
に設定される。
【0020】放射レンズアレー20は、図4に示すよう
に、複数(M+1)個の勾配屈折率レンズ(以下、本明
細書においてはGRINレンズと称する)2−1〜2−
M,2−rが後述するフーリエ変換レンズ8の光軸30
に対して垂直な1次元方向に配列されてなる。そして、
GRINレンズ2−1〜2−Mはそれぞれ、入力される
ビーム光L1〜LMを、後述する入力面P12において
ビーム径がω1になるように所定のビーム幅に広げて、
ガウス分布ビーム光GB1〜GBMとして、ガウス分布
ビーム光GB1〜GBMの各軸が互いに平行になるよう
にフーリエ変換レンズ8に放射する。また、GRINレ
ンズ2−rは、入力される基準ビーム光を入力面P12
においてビーム径がω1になるように所定のビーム幅に
広げて、ガウス分布ビーム光GBrとして、当該ビーム
光GBrの軸がガウス分布ビーム光GB1〜GBMの各
軸と平行になるようにフーリエ変換レンズ8に放射す
る。ここで、放射レンズアレー20はGRINレンズ2
−1〜2−M,2−rの各出力面がフーリエ変換レンズ
8の一方の焦点面P20に一致するように、かつ放射レ
ンズアレー20の中央に設けられたGRINレンズ2−
mcの光軸が光軸30と一致するように設けられる。ま
た、GRINレンズ2−1〜2−M,2−rは、屈折率
が半径方向に連続的に変化するような分布を有する円柱
形のレンズであって、その円形の出力面の直径は放射す
るガウス分布ビームのビームウエスト径ω0である。光
ファイバケーブル3−1〜3−M,3−rはそれぞれ、
コア3a−1〜3a−M,3a−rとクラッディング3
b−1〜3b−M,3b−rからなり、コア3a−1〜
3a−M,3a−rの軸がGRINレンズ2−1〜2−
M,2−rの各光軸に一致するように接続される。
【0021】フーリエ変換レンズ8は、図2に示すよう
に、放射レンズアレー20から放射された複数(M+
1)個のガウス分布ビーム光GB1〜GBM,GBr
を、フーリエ変換レンズ8の他方の焦点面で重ね合わせ
るように集光させて、ガウス分布ビーム光GB1〜GB
M,GBrが集光されて合成された合成ビーム光11を
ファイバアレー12に入射する。これによって、ガウス
分布ビーム光GB1〜GBMは空間的にフーリエ変換さ
れて、ガウス分布ビーム光GB1〜GBMの各放射位置
に対応する位相傾斜を有するフーリエ変換ビーム光に変
換される。従って、合成ビーム光11は、複数M個のフ
ーリエ変換ビーム光と基準ビーム光とからなる。なお、
フーリエ変換レンズについては、例えば、従来技術文献
「大越孝敬著「光エレクトロニクス」電子情報通信学会
編,電子情報通信学会大学シリーズ,F−10,55頁
−58頁,昭和57年8月15日発行」に開示されてい
る。
【0022】ファイバアレー12は、複数N本のサンプ
リング光ファイバ12−1〜12−Nからなり、ファイ
バアレー12の入力面P12がフーリエ変換レンズ8の
他方の焦点面に位置するように設けられる。サンプリン
グ光ファイバ12−1〜12−Nは、図5に示すよう
に、サンプリング光ファイバ12−1〜12−Nの各軸
が互いに平行になるように、かつサンプリング光ファイ
バ12−1〜12−Nの検出面がファイバアレー12の
入力面P12に位置するように所定の間隔d1を隔てて
直線上に並置されている。そして、ファイバアレー12
は、その中央に位置するサンプリング光ファイバ12−
ncの軸が光軸30と一致するようにかつサンプリング
光ファイバ12−1〜12−Nの配列方向が放射レンズ
アレー20のGRINレンズ2−1〜2−Mの配列方向
と互いに平行となり一致するように設けられる。
【0023】これによって、ファイバアレー12は、各
サンプリング光ファイバ12−1〜12−Nの検出面に
よって、入射される合成ビーム光11をファイバアレー
12の入力面P12において空間的にサンプリングし
て、サンプリングされた各サンプリングビーム光を、そ
れぞれ光ファイバケーブル13−1〜13−Nを介し
て、各光電変換器14−1〜14−Nに出力する。ここ
で、サンプリングビーム光は空間的にサンプリングされ
た複数M個のフーリエ変換ビーム光と空間的にサンプリ
ングされた基準ビーム光とからなる。
【0024】光電変換器14−1〜14−Nはそれぞ
れ、入力される各サンプリングビーム光を、基準ビーム
光の周波数foから複数M個のフーリエ変換ビーム光の
各周波数だけ異なる周波数をそれぞれ有し、各フーリエ
変換ビーム光の振幅に比例しかつその位相に一致した複
数M個の無線信号成分からなる光学処理信号TR(n)
に光電変換した後、当該光学処理信号TR(n)を、そ
れぞれ帯域通過フィルタ15−nを介して送受信モジュ
ール60に出力する。ここで、受信時における上記各光
学処理信号TR(n)は、上述の各参照信号Rc(n)
に相当し、上述の複数M個の無線信号成分は参照信号成
分Rce(m,n)に相当し、送信時には、上記各光学
処理信号TR(n)は、各アンテナ放射信号TA(n)
に相当し、上述の複数M個の無線信号成分は送信信号成
分Te(m,n)に相当する。また、帯域通過フィルタ
15−1〜15−Nはそれぞれ、各参照信号Rc(n)
及び各アンテナ放射信号TA(n)を通過させるように
構成される。
【0025】また、送受信モジュール60は、図1に示
すように、各アンテナ素子17−nに対して、位相反転
器61−nと電力増幅器62−nと混合器63−nと、
それぞれ共通端子とa接点及びb接点とを備えた1対の
スイッチSW2−n,SW3−nとからなる1組の回路
を対応させて構成する。すなわち、スイッチSW2−n
の共通端子には光学信号処理装置10から光学処理信号
TR(n)が入力され、スイッチSW3−nの共通端子
にはアンテナ素子17−nが接続される。そして、スイ
ッチSW2−nのa接点とSW3−nのa接点との間に
電力増幅器62−nが接続され、スイッチSW2−nの
b接点とSW3−nのb接点との間に位相反転器61−
nと混合器63−nとが直列に接続される。この位相反
転器61−nは、光学処理信号TR(n)として入力さ
れる参照信号Rc(n)の位相を反転させて混合器63
−nに出力する。ここで、スイッチSW2−n,SW3
−nは送受切換制御器67によって、送信時にはa接点
に切換られ、受信時にはそれぞれb接点に切換られるよ
うに制御される。
【0026】また、送受信モジュール60の各混合器6
3−nから出力される各中間周波数信号IFA(n)
は、帯域通過フィルタ64−nと中間周波数信号増幅器
65−nとを介して合成器66に入力される。ここで、
各混合器63−nは2次以上の非線形入出力特性を有
し、入力される参照信号Rc(n)と受信信号R(n)
との差の周波数を有する信号を含む種々の信号を出力
し、帯域通過フィルタ64−nは混合器63−nから出
力される信号のうち、参照信号Rc(n)と受信信号R
(n)との差の周波数を有する信号のみを通過させて出
力する。すなわち、混合器63−nと帯域通過フィルタ
64−nとによって周波数変換手段が構成される。そし
て、合成器66は、入力される複数N個の中間周波数信
号IFA(1)〜IFA(N)を合成して合成後の中間周
波数信号IFを復調器68に出力する。復調器68は、
入力される中間周波数信号IFから、各電波Rw(m)
に含まれている各ベースバンド信号を復調して出力す
る。
【0027】以上の様に構成された第1の実施形態の光
制御型フェーズドアレーアンテナにおいて、受信時は送
受信切換制御器67によって、各スイッチSW1−m,
SW2−n,SW3−nがそれぞれb接点に切換られ
る。これによって、光学信号処理装置10に高周波信号
So(m)が入力され、当該信号So(m)に基づい
て、参照信号Rc(n)が生成されてスイッチSW2−
nと位相反転器61−nとを介して混合器63−nに入
力される。一方各アンテナ素子17−nで受信された受
信信号R(n)は、スイッチSW3−nを介して混合器
63−nに入力される。混合器63−nに入力された受
信信号R(n)と参照信号Rc(n)は混合されて、混
合後の中間周波数信号IFA(n)が帯域通過フィルタ
64−nと中間周波数信号増幅器65−nとを介して、
合成器66に入力されて合成され、復調器68で復調さ
れた後、復調信号が出力される。
【0028】また、送信時は、送受信切換制御器67に
よって、各スイッチSW1−m,SW2−n,SW3−
nがそれぞれa接点に切換られる。これによって、光学
信号処理装置10に送信信号T(m)が入力され、当該
信号T(m)に基づいて、アンテナ放射信号TA(n)
が生成されてスイッチSW2−n、電力増幅器62−n
及びスイッチSW3−nを介してアンテナ素子17−n
から空間に放射され、各アンテナ素子から放射されたア
ンテナ放射信号TA(n)は、送信信号T(m)に対応
した高周波ビームを所定の方向に形成して送信する。
【0029】次に、以上のように構成された光学信号処
理装置10によって、電波Rw(m)の到来方向及び高
周波ビームB(m)の形成方向に対応した所定の位相傾
斜を有する参照信号Rc(n)及びアンテナ放射信号T
A(n)を生成する原理を説明する。図6は、光学信号
処理装置10に入力される複数M個の入力高周波信号S
(1)〜S(M)に対応して、放射レンズアレー20か
ら放射されるガウス分布ビーム光GBkがフーリエ変換
レンズ8によってファイバーアレー12の入力面P20
に集光される様子を示す図である。図6では、簡単に示
すために、中央に基準のガウス分布ビーム光GBrを放
射するGRINレンズ2−rを設けた放射レンズアレー
20aを用いて示し、3つのGRINレンズ2−1,2
−r,2−Mから、ガウス分布ビーム光GB1,GB
r,GBMを放射した場合について示している。各GR
INレンズ2−1,2−r,2−Mはそれぞれ、GRI
Nレンズ2−1,2−r,2−Mの各軸GA1,GA
r,GAMがフーリエ変換レンズ8の光軸に平行になる
ように設けられているので、GRINレンズ2−1,2
−r,2−Mからそれぞれ放射されるガウス分布ビーム
光GB1,GBr,GBMは、各ビームの各軸GA1,
GAr,GAMが互いに平行になるように放射されてフ
ーリエ変換レンズ8に入射される。
【0030】従って、フーリエ変換レンズ8に入射され
たガウス分布ビーム光GB1,GBr,GBMは、フー
リエ変換レンズ8の他方の焦点面である入力面P12に
おいて、ガウス分布ビーム光GB1,GBr,GBMの
各軸が一致するように集光されて、入力面P12に干渉
縞を形成する。ここで、ガウス分布ビーム光GB1,G
Br,GBMはそれぞれ、入力面P12において、後述
の数7で表されるω1のビーム径を有するので、干渉縞
は入力面P12において光軸30を中心とする径がω1
の集光部分に形成される。図6において、Gp1、Gp
r及びGpMを付して示す直線はそれぞれ、入力面P1
2におけるガウス分布ビーム光GB1,GBr,GBM
の位相傾斜を示す。この位相傾斜ついては、図11を用
いて後述する。
【0031】次に、周波数fmを有する入力高周波信号
によって周波数変調されたガウス分布ビーム光GBm
(mは、1又はMである。)と基準のガウス分布ビーム
光GBrとによって形成される干渉縞について説明す
る。ここで、ガウス分布ビーム光GBmは、光軸30か
らroだけ離れた位置から放射されるものとし、ガウス
分布ビーム光GBrは、光軸30上のGRINレンズ2
−rから放射されるものとすると、ガウス分布ビーム光
GBrとガウス分布ビーム光GBmとがそれぞれ入力面
P12上の光軸30から距離xの位置に励起する電界ベ
クトルEr,Emは、次の数1、数2で表される。ここ
で、第1の実施形態の光制御型フェーズドアレーアンテ
ナにおいて、ビーム光を用いて入力高周波信号を安定し
てかつ効率よく処理するためには、異なる入射角で入力
面P12に入射する2つのビーム光は、同一の偏波面を
持つように設定されるので、電界ベクトルEr,Emは、
光軸30に対して垂直の同一方向を有する。
【0032】
【数1】Er=Arexp(j・2π・fo・t)
【数2】Em=Amexp(j・2π・f1・t+j・k・x・
sinθ)
【0033】ここで、入射角θは、ガウス分布ビーム光
GBmの入射方向と光軸30との間の角度であり、kは
当該ビーム光GBmの波長λを用いてk=2π/λで表
される波長定数である。従って、入力面P12における
光軸30から距離xの位置での合計の電界ベクトルET
は、数1で表される電界ベクトルErと数2で表される
電界ベクトルEmとの和として次の数3で表すことがで
き、当該位置における干渉縞の光の強度は、電界ベクト
ルETと電界ベクトルETの共役ベクトルET*を用いて次
の数4で表すことができる。
【0034】
【数3】ET =Em+Er =Amexp(j・2π・fo・t)+Arexp(j・2π・f1
・t+j・k・x・sinθ)
【数4】I =ET・ET* ={Amexp(j・2π・fo・t)+Arexp(j・2π・f1・t+j・k・x
・sinθ)} ×{Amexp(-j・2π・fo・t)+Arexp(-j・2π・f1・t-j・k・
x・sinθ)} =2Am・Ar+2Am・Arcos{(2π・fm・t+2π・r
o・x/(λ・F)}
【0035】ここで、f1はガウス分布ビーム光GBm
の周波数であり、roはガウス分布ビーム光GBmを放
射するGRINレンズの軸から光軸30までの距離であ
り、foはガウス分布ビーム光GBrの周波数である。
すなわち、入力高周波信号の周波数fm=f1−foの
関係がある。また、λは基準のガウス分布ビーム光GB
rの波長であり、Fは、フーリエ変換レンズ8の焦点距
離であり、波長λと焦点距離Fとはいずれも定数であ
る。数4から明らかなように、強度Iは、入力高周波信
号の周波数fmと等しい周波数で正弦波振動をする。従
って、この混合された光の信号が光電変換器に入力され
ると、光電変換器から、Amrに比例する振幅と周波数
mを有する無線信号を生成することができる。
【0036】ここで、一般的にGRINレンズから放射
されるガウス分布ビーム光の断面における振幅は、ガウ
ス分布をしていて、また理想的なレンズはビームサイズ
を変更するだけでビームモードは変化しないので、フー
リエ変換レンズ8を介して伝搬するガウス分布ビーム光
はそのままのガウスモードを保持していく。従って、入
力面P12においても、ガウス分布ビーム光GBmとガ
ウス分布ビーム光GBrとはガウス分布しているので、
数1,数2の中の振幅Am,Arはそれぞれ、次の数5、
数6で表すことができる。ここで、入力面P12におけ
る集光部分の径ω1は数7で表すことができる。
【0037】
【数5】Am=Am0exp(−x2/ω1 2
【数6】Ar=Ar0exp(−x2/ω1 2
【数7】ω1=λF/(πω0
【0038】ここで、ω0はガウス分布ビーム光GB
m,GBrのビームウエストであり、Fはフーリエ変換
レンズ8の焦点距離である。ガウス分布ビーム光GBm
を放射するGRINレンズの軸から光軸30までの距離
roがフーリエ変換レンズ8の焦点距離Fよりはるかに
短い場合は、sinθ=ro/F≒θで表すことができ
る。従って、入力面P12における干渉光による光励振
強度分布は、図6において、Gir、Gi1及びGiM
の符号を付して示すように位置xの関数として表され
る。詳細は、図12のグラフを用いて後述する。ここ
で、図6において、Girの符号を付して示すパターン
は変化しない固定されたガウス分布を示し、当該固定ガ
ウス分布Girの中にGi1及びGiMの符号を付して
示す点線は、正弦波振動をする光励振強度分布を示して
いる。
【0039】第1の実施形態において、上述した正弦波
振動をする光励振強度分布を、入力面P12において空
間的にサンプリングしているので、サンプリング間隔
は、正弦波振動をする光励振強度に対応する無線信号を
検出するために、少なくとも1つのサンプリング光ファ
イバ12−mが、数4で表される干渉縞の隣接するヌル
の間に位置するように設けることが好ましい。このため
に、我々は、隣接するサンプリング光ファイバ12−m
の間隔d1を、数8を満足するように設定した。従っ
て、本光学信号処理装置10を用いて、形成することが
できるビームの最大数Mmaxは、数9で表すことができ
る。
【0040】
【数8】d1・ro/F≦λ/2
【数9】Mmax=λF/(do・d1
【0041】ここで、doは隣接するGRINレンズ間
の間隔である。次に、片側の焦点面に於けるガウス分布
ビーム光の空間的な放射位置が反対側の焦点面に於い
て、距離xに対して線形の位相の変化をもたらす、とい
う集束レンズに関する周知のシフト原理を用いると、ガ
ウス分布ビーム光GBrと任意のガウス分布ビーム光G
Bmとが混合されて形成された干渉縞に対応して励起さ
れる入力面P12に於ける電界である光励振強度分布
は、次の数10のように表すことができる。
【0042】
【数10】E0(x) =Am0r0exp(−2x2/ω1 2)・exp{j・2π・x・ro/
(λ・F)}
【0043】ここで、数10は数4から導くこともで
き、数10の虚数部は、2つのビーム光の間の周波数差
に等しい周波数で時間とともに変化する干渉縞の瞬時値
に関連する。また、混合ビームの約95%のエネルギー
は、径ω1の集光部に集中しているので、サンプリング
光ファイバ12−nの数N、すなわちアンテナ素子数N
は次の数11を用いて決定される。
【0044】
【数11】N=2ω1/d1=2λ・F/(π・d1・ω0
【0045】以上、詳細に説明したように入力面P12
に形成される干渉縞は、数4及び数10に示すように、
ガウス分布ビーム光の放射位置roと入力面P12にお
けるサンプリング光ファイバーの位置xに対応した強度
と位相とを有し、周波数fmで振動する。すなわち、数
4から明らかなように、当該干渉縞は、位置xに比例し
た位相を有し周波数fmで振動し、当該位相の比例係数
は放射位置roに比例する。従って、上述の振動する干
渉縞の強度をサンプリングして光電変換することによ
り、ガウス分布ビーム光の放射位置roとサンプリング
光ファイバーの位置xに対応した強度と位相とを有し、
周波数fmを有する高周波信号を生成することができ
る。以上が光学信号処理装置10の基本的な動作であ
る。
【0046】次に、上述した光学信号処理装置10の基
本的な動作をもとに、本実施形態の光制御型アレーアン
テナにおける受信動作を説明し、次いで送信動作につい
て説明する。まず、所定の方向から到来する電波Rw
(m)に対応して、各アンテナ素子17−nで受信され
る受信信号成分Re(m,n)は、次の数12で表すこ
とができ、当該受信信号成分Re(m,n)に対応して
入力される入力高周波信号S(m)に基づいて光学信号
処理装置10で生成され位相が反転された後の参照信号
Rc(n)に含まれる参照信号成分Rce(m,n)
は、次の数13で表すことができる。
【0047】
【数12】ERmn=Aexp(−jωRmt−jnβm
【数13】ELmn=Bexp(−jωLmt−jnαm
【0048】ここで、数12のωRmは電波Rw(m)の
角周波数であり、βmは電波Rw(m)を隣接するアン
テナ素子で受信したときの位相差である。また、数13
のωLmは入力高周波信号S(m)の角周波数であり、α
mは隣接するサンブリングファイバーでサンプリングさ
れたサンプリングビーム光を光電変換して得られる、高
周波信号S(m)に対応した参照信号成分間の位相差で
ある。従って、受信信号成分Re(m,n)と参照信号
成分Rce(m,n)とが混合されて出力される中間周
波数信号成分IFA(m,n)は、次の数14で表すこ
とができ、合成器66で合成された後、すなわち、高周
波ビームBmに対応して、各アンテナ素子17−nで受
信された中間周波数信号成分IF(m,n)の総和であ
る中間周波数信号IFB(m)は、次の数15で表すこ
とができる。
【0049】
【数14】EIFmn=ABexp{−j(ωRm−ωL)t
−jn(αm−βm)}
【数15】 EIFm N-1 =ABexp(-jωIFmt) Σexp{-jn(αmm)} n=0 =ABexp(-jωIFmt){1-exp(-jNσm)}{1-exp(-jNσm)} =ABexp{-jωIFmt-j(N-1)σm/2}・sin(Nσm/2)/sin(σm/2)
【0050】ここで、ωIFm=ωRm−ωLmであり、σm
αm−βmである。また、数15におけるsin(Nσm/2)/s
in(σm/2)は、σm=q・2π(q=0,1,2,…)の
ときに最大値Nをとる。また、アンテナ素子の間隔が1
/2波長より小さい場合のみを考えると、q≧1になる
場合はない。従って、sin(Nσm/2)/sin(σm/2)は、σm
=0のときに最大値Nをとる。本実施形態では、各電波
Rw(m)の到来方向に対応してサンブリング光ファイ
バー12−nの位置xと間隔d1及びガウス分布ビーム
光GBmの放射位置を設定して、所定の方向から到来す
る電波Rw(m)を受信して、当該電波Rw(m)に対
応する各中間周波数信号IF(m)を出力するように構
成している。
【0051】また、送信時も同様に、光学信号処理装置
10を用いて、サンブリング光ファイバー12−nの位
置xと間隔d1及びガウス分布ビーム光GBmの放射位
置roに対応した所定の位相傾斜を有する各アンテナ放
射信号TA(n)を対応するアンテナ素子17−nから
送信することにより、所定の方向に高周波ビームB
(m)を形成して送信している。ここで、本実施形態で
は各参照信号Rc(n)の位相を位相反転器61−nを
用いて反転させているが、これは、到来する電波Rw
(m)の到来方向に送信信号T(m)の高周波ビームB
(m)を形成するためである。本発明では、これに限ら
ず、アンテナ放射信号TA(n)の位相を反転させるこ
とにより、電波Rw(m)の到来方向と送信信号T
(m)の高周波ビームB(m)の形成方向とを一致する
ようにしてもよい。
【0052】また、アンテナ素子17−nによってアン
テナ放射信号TA(n)が放射されることによって形成
される高周波ビームB(m)の遠視野放射パターンは、
ファイバアレー12によって検出された干渉縞の瞬間の
パターンは、光電変換器14−1〜14−Nによって、
ガウス分布として時間平均されるので、数10に基づい
て次の数16で表すことができる。
【0053】
【数16】 ER(θ) N/2 = Σ Am0r0exp(-2m21 21 2)・exp(j・m・k(dmcosθ-d1・ro/F) m=-N/2
【0054】ここで、dmは隣接するアレーアンテナ素
子間の間隔である。すなわち、以上の原理を用いると、
ガウス分布ビーム光GBmを放射する位置の光軸30か
らの距離roに対応して数16で表されるビームを所定
の方向に形成することができる。
【0055】すなわち、送信時には、図1の光制御型フ
ェーズドアレーアンテナにおいて、GRINレンズ2−
mから放射されてフーリエ変換レンズ8に入射されるガ
ウス分布ビームGBmは、フーリエ変換レンズ8によっ
て1回フーリエ変換されて、入力面P12におけるガウ
ス分布ビームGBmのフーリエ変換像(すなわち、フラ
ウンホーファ回折像)となり、当該フーリエ変換像がフ
ァイバアレー12によって、空間的にサンプリングされ
る。その後、アンテナ素子17−1〜17−Nからなる
アレーアンテナから放射されることにより、当該アレー
アンテナの放射パターンは、当該アレーアンテナの開口
における振幅位相分布のフーリエ変換像(すなわち、フ
ラウンホーファ回折像)となる。すなわち、フーリエ変
換レンズ8に入射されるガウス分布ビームGBmの振幅
位相分布は2回フーリエ変換されるので、公知の通り、
フーリエ変換レンズ8に入射されるガウス分布ビームG
Bmの振幅位相分布は、アレーアンテナによって放射さ
れた遠方界の無線信号Smの振幅位相分布に一義的に対
応することになる。
【0056】ここで、フーリエ変換レンズ8に入射され
るガウス分布ビームGBmの振幅位相分布は、ガウス分
布ビームGBkを放射するGRINレンズ2−mの光軸
30からの距離roに一義的に対応する。これによっ
て、GRINレンズ2−mから放射されるガウス分布ビ
ームGBmに対応してアレーアンテナから放射される無
線信号Smの放射ビームは、GRINレンズ2−mの光
軸30からの距離roに対応する所定の放射方向(図1
の右側に示す)で放射される。
【0057】図1に示すように、放射レンズアレー20
の中央に位置するGRINレンズ2−mから放射される
ガウス分布ビームGBmに対応してアレーアンテナから
放射される送信信号T(mc)の高周波ビームB(m
c)は、アレーアンテナの放射面に対して垂直方向の放
射方向を有し、放射レンズアレー20において光軸30
から最も離れて位置するGRINレンズ2−1及びGR
INレンズ2−Mから放射されるガウス分布ビームGB
1及びガウス分布ビームGBMに対応してアレーアンテ
ナから放射される送信信号T(1)及びT(M)に対応
する各高周波ビームB(1),B(mc)は、アレーア
ンテナ17の放射面の垂直方向に対して最も大きな角度
の放射方向を有する。
【0058】以上詳述したように、第1の実施形態の光
制御型フェーズドアレーアンテナは、光学信号処理装置
10を備えて、それぞれ複数M個の参照信号成分Rce
(m,n)を含む受信用の各参照信号Rc(n)を生成
し、かつ複数M個の送信信号成分Te(m,n)を含む
送信用の各アンテナ放射信号TA(n)を生成している
ので、それぞれ所定の方向から到来する複数M個の電波
Rw(m)を受信することができ、かつそれぞれ所定の
方向に高周波ビームを形成して、複数M個の送信信号T
(m)を送信することができる。
【0059】また、第1の実施形態の光制御型フェーズ
ドアレーアンテナは、光学信号処理装置10を備え、デ
ジタル信号処理を行うことなく送信及び受信信号処理を
しているので、高速でかつ簡単に信号処理をすることが
できる。
【0060】また、以上の第1の実施形態の光制御型フ
ェーズドアレーアンテナは、ガウス分布ビーム光GB1
〜GBM及び基準のガウス分布ビーム光GBrとを同一
面内で放射する放射レンズアレー20を備えているの
で、ビーム合成器と分布調整器とを用いることなく構成
でき、従来例に比較して、アライメント調整が簡単でか
つ損失を小さくできしかも小型にできる。
【0061】この第1の実施形態の光制御型フェーズド
アレーアンテナは、送受信モジュール60において、ス
イッチSW2−n,SW3−nとを用いて送受信を切り
替えているので、電波Rw(m)と当該電波に対応して
送信する送信信号T(m)の周波数が互いに等しい場合
でも動作させることができる。
【0062】<第2の実施形態> 図8は、本発明に係る第2の実施形態の光制御型フェー
ズドアレーアンテナの構成を示すブロック図である。こ
の第2の実施形態の光制御型フェーズドアレーアンテナ
は、図1の第1の実施形態の光制御型フェーズドアレー
アンテナにおいて、送受信モジュール60に代えて送受
信モジュール70を用いて構成したことを特徴とし、電
波Rw(m)と当該電波に対応して送信する送信信号T
(m)の周波数が互いに異なる場合に適用できる。
【0063】すなわち、第2の実施形態の送受信モジュ
ール70は、図8に示すように、各アンテナ素子17−
nに対して、位相反転器61−nと電力増幅器62−n
と混合器63−nと帯域通過フィルタ71−n,72−
nとサーキュレータ73−nとからなる1組の回路を対
応させて構成する。ここで、サーキュレータ73−n
は、第1端子〜第3端子とを有し、その第1端子が各ア
ンテナ素子17−nに接続される。そして、サーキュレ
ータ73−nの第2端子と光学信号処理装置10の帯域
通過フィルタ15−nとの間に、帯域通過フィルタ71
−nと位相反転器61−nと電力増幅器62−nとが直
列に接続され、サーキュレータ73−nの第3端子に混
合器63−nの一方の入力端子が接続され、当該混合器
63−nの他方の入力端子と帯域通過フィルタ15−n
との間に位相反転器61−nと帯域通過フィルタ72−
nとが直列に接続される。
【0064】この送受信モジュール70において、サー
キュレータ73−nは第1端子から入力される信号を第
3端子から出力し、第2端子から入力される信号を第1
端子から出力する。また、帯域通過フィルタ71−nは
光学信号処理装置10から出力されるアンテナ放射信号
A(n)を通過させかつ参照信号Rc(n)の通過を
阻止するような通過特性を有し、帯域通過フィルタ72
−nは光学信号処理装置10から出力される参照信号R
c(n)を通過させかつアンテナ放射信号TA(n)の
通過を阻止するような通過特性を有する。第2の実施形
態では、送信周波数と受信周波数とは互いに異なる周波
数に設定される。上述の点を除いて、第2の実施形態
は、第1の実施形態と同様に構成され、図8において、
図1と同様のものには、同様の符号を付して示す。
【0065】以上の様に構成された第2の実施形態の光
制御型フェーズドアレーアンテナにおいて、受信時は送
受信切換制御器67によって、各スイッチSW1−mが
b接点に切換られる。これによって、第1の実施形態と
同様にして、参照信号Rc(n)が生成されて出力され
る。当該参照信号Rc(n)は帯域通過フィルタ72−
nと位相反転器61−nとを介して混合器63−nに入
力されて、アンテナ素子17−nで受信されサーキュレ
ータ73−nを介して入力される受信信号R(n)と混
合されて、第1の実施形態と同様に、混合後の中間周波
数信号IFA(n)が帯域通過フィルタ64−nと中間
周波数信号増幅器65−nとを介して、合成器66に入
力されて合成され、復調器68で復調された後出力され
る。
【0066】また、送信時は、送受信切換制御器67に
よって、各スイッチSW1−mがa接点に切換られる。
これによって、光学信号処理装置10で、アンテナ放射
信号TA(n)が生成されて帯域通過フィルタ71−
n、電力増幅器63−n及びサーキュレータ73−nを
介してアンテナ素子17−nから空間に放射され、送信
信号T(m)に対応した高周波ビームを所定の方向に形
成して送信する。
【0067】以上のように構成された第2の実施形態の
光制御型フェーズドアレーアンテナは、第1の実施形態
と同様の効果を有する。
【0068】<第1の変形例> 図9は、本発明に係る第1の変形例の光制御型フェーズ
ドアレーアンテナの光学信号処理装置10aの構成を示
すブロック図である。当該光学信号処理装置10aは、
図2の光学信号処理装置10においてさらに、放射レン
ズアレー20を光軸30に対して垂直な方向で1次元で
移動する移動機構57と、当該移動機構57の動作を制
御する制御装置58とを設けたことを特徴とする。
【0069】この第1の変形例の光制御型フェーズドア
レーアンテナにおいて、受信できる電波の到来方向及び
放射パターンの放射方向の制御は以下のように実行され
る。すなわち、電波の到来方向及び所望の放射方向に基
づいて、制御装置58は、当該放射レンズアレー20を
光軸30に対して垂直な方向で1次元で移動するように
移動機構57を制御する。当該変形例の光制御型フェー
ズドアレーアンテナは、上述の点を除いて図1の第1の
実施形態の光制御型フェーズドアレーアンテナと同様に
動作する。
【0070】従って、図9の第1の変形例においては、
受信できる電波の到来方向及び送信信号の放射方向を移
動機構57を用いて変更することができ、第1の実施形
態と同様の効果を有する。
【0071】また、以上の図9の変形例の光制御型フェ
ーズドアレーアンテナでは、移動機構57によって、放
射レンズアレー20の全体を動かすようにしたが、本発
明はこれに限らず、放射レンズアレー20のGRINレ
ンズ2−1〜2−Mをそれぞれ、別々に動かすようにし
てもよい。
【0072】<他の変形例> また、以上の第1〜第3の実施形態では、GRINレン
ズ2−1〜2−Mが1次元方向に配列された放射レンズ
アレー20と、サンプリング光ファイバ12−1〜12
−Nが1次元方向に配列されたファイバアレー12と、
アンテナ素子17−1〜17−Nが1次元方向に配列さ
れたアレーアナテナを用いて構成した。しかしながら、
本発明はこれに限らず、図10に示すように、複数のG
RINレンズ220−1がマトリックス形状で2次元方
向に配列された放射レンズアレー220と、複数のサン
プリング光ファイバ212−1がマトリックス形状で2
次元方向に配列されたファイバアレー212と、複数の
アンテナ素子がマトリックス形状で2次元方向に配列さ
れたアレーアンテナ(図示せず。)とを用いて構成して
もよい。以上の様に構成することにより、受信できる電
波の到来方向及び送信信号の放射方向を3次元的に設定
することができ、第1及び第2の実施形態と同様の効果
を有する。
【0073】さらに、第1の変形例では、放射レンズア
レー20を1次元方向で移動させる移動機構57と、移
動機構57を制御する移動機構57とを用いて構成した
が、本発明はこれに限らず、放射レンズアレー20を2
次元で移動させる移動機構と、当該移動機構を制御する
移動機構とを用いて構成してもよい。この場合、複数の
GRINレンズ2−1〜2−Mがマトリックス形状で2
次元方向に配列された放射レンズアレーと、複数のサン
プリング光ファイバがマトリックス形状で2次元方向に
配列されたファイバアレーと、複数のアンテナ素子がマ
トリックス形状で2次元方向に配列されたアレーアンテ
ナとを用いて構成することにより、受信できる電波の到
来方向及び放射方向を3次元的に設定することができ、
第1の変形例と同様の効果を有する。
【0074】以上の第1〜第3の実施形態において、フ
ァイバアレー12はサンプリング光ファイバ12−1〜
12−Nを用いて構成しているが、本発明はこれに限ら
ず、基板上に形成された複数の光導波路を用いて構成し
てもよい。以上のように構成することにより、第1と第
2の実施形態と同様に動作して同様の効果を有するとと
もに、サンプリング光ファイバ12−1〜12−Nを用
いて配列した場合に比較して光導波路を狭い間隔で形成
できるので、合成ビーム光11を狭い間隔で空間的にサ
ンプリングでき、入力面P12に入力される合成ビーム
光11を効率良くサンプリングできる。
【0075】以上の第1と第2の実施形態では、位相同
期型光放射器1は、それぞれ周波数(fo+f
m(1))〜(fo+fm(M))を有する複数M個のビ
ーム光L1〜LMを出力するように構成したが、本発明
はこれに限らず、それぞれ周波数(fo−fm(1))
〜(fo−fm(M))を有する複数M個のビーム光を
出力するように構成してもよい。
【0076】また、以上の第1と第2の実施形態におい
て、アンテナ素子17−1〜17−Nとしては、ダイポ
ールアンテナ、誘電体基板上に形成された金属パッチア
ンテナ、ホーンアンテナなどを用いることができる。
【0077】
【実施例】次に、以上の第1と第2の実施形態の光制御
型フェーズドアレーアンテナに関して実施した種々のシ
ミュレーション結果について説明する。図11は、第1
と第2の実施形態の光学信号処理装置10において、光
軸からの距離ro=0、ro=125μm及びro=2
50μmの位置からそれぞれ、ガウス分布ビーム光を放
射したときの、入力面P12における各ガウス分布ビー
ム光の位相傾斜を示すグラフである。図11から明らか
なように、光軸上(ro=0μm)でビーム光を放射し
た場合は、入力面P12上のどの位置においても位相は
等しくなる。また、ビーム光の放射位置を光軸30から
離すと(図11においてはro=125μmとro=2
50μmの場合)入力面P12において光軸30からの
距離xに対して位相は直線的に変化し、ビーム光の放射
位置を光軸30から離す程、距離xに対する位相の傾き
は大きくなることがわかる。
【0078】図12は、第1と第2の実施形態の光学信
号処理装置10において、ガウス分布ビーム光GBrの
放射位置を光軸30からの距離ro=0μmに設定し、
ガウス分布ビーム光GBmの放射位置を光軸30からの
距離ro=125μm及びro=250μmに設定した
場合の干渉パターンを示すグラフである。図12のグラ
フは、数10を用いて計算し、距離ro以外の主要なパ
ラメータは、ガウス分布ビームのビームウエスト径ω0
=62.5μm、フーリエ変換レンズ8の焦点距離F=
120mm、ビーム光の波長λ0=1.3μmに設定し
た。図12において、ro=0μmを付して示している
実線は、干渉パターンの包絡線で、ガウス分布として時
間平均されたものを示している。また、ro=125μ
mを付して示している点線は、光軸30からの距離ro
=125μmの位置から放射されたガウス分布ビーム光
GBrとガウス分布ビーム光GBrとの時間的に変化す
る干渉パターンを示し、ro=250μmを付して示し
ている点線は、光軸30からの距離ro=250μmの
位置から放射されたガウス分布ビーム光GBrとガウス
分布ビーム光GBrとの時間的に変化する干渉パターン
を示す。図12のグラフから明らかなように、入力面P
12において、ガウス分布ビーム光GBmの放射位置に
対応した光励振強度を有する干渉パターンが得られるこ
とがわかる。
【0079】また、図13は、ガウス分布ビーム光の放
射する位置を焦点面P20において変化させたときの、
アレーアンテナから放射される放射ビームの放射角度に
対する相対振幅を示すグラフである。図13のグラフ
は、数16を用いて、光軸30からの距離ro=0μ
m、ro=125μm及びro=250μmの3つの異
なる位置からガウス分布ビームGBmの放射した場合に
ついてシミュレーションをして示している。当該シミュ
レーションでは、基準のガウス分布ビーム光GBrは、
光軸30から離して放射したものとし、距離ro以外の
主要なパラメータは、アンテナ素子数N=9、サンプリ
ング光ファイバ間の間隔d1=125μm、ガウス分布
ビームのビームウエスト径ω0=62.5μm、フーリ
エ変換レンズ8の焦点距離F=120mm、ビーム光の
波長λ0=1.3μmに設定し、アンテナ素子間の間隔
は放射する無線信号の波長の1/2に設定した。また、
図13において、相対振幅は光軸上(距離ro=0μ
m)から放射したガウス分布ビームに対応する放射ビー
ムの最大振幅を基準にして規格化して示している。図1
3のグラフから明らかなように、ガウス分布ビームの放
射する位置が焦点面P20において光軸30から離れる
ほど、アレーアンテナから放射される放射ビームのビー
ム角は大きくなることがわかる。すなわち、ガウス分布
ビームの放射する位置を所定の位置に設定することによ
り、アレーアンテナから放射される放射ビームのビーム
角を所定の値に設定することができることを示してい
る。ここで、ビーム角とは、放射ビームの主ビームの方
向とアレーアンテナの放射面の垂直方向との間の角度の
ことをいう。
【0080】また、図14は、図13と同様、ガウス分
布ビームの放射する位置を焦点面P20において変化さ
せたときの、アレーアンテナから放射される放射ビーム
の放射角度に対する相対振幅を示すグラフである。図1
4のグラフは、数16を用いて、光軸30からの距離r
o=125μm、ro=250μm及びro=375μ
mの3つの異なる位置からガウス分布ビームの放射した
場合についてシミュレーションをして示している。当該
シミュレーションでは、基準ガウス分布ビーム光は、光
軸30から放射したものとし、距離ro以外の主要なパ
ラメータは、図13のシミュレーションと同様に設定し
た。図13に示すro=125μm及びro=250μ
mに設定した場合のグラフと、図14に示すro=12
5μm及びro=250μmに設定した場合のグラフと
を比較することにより、基準ガウス分布ビーム光の放射
位置に拘わらず、距離roのみに依存して所望の方向に
放射ビームを形成することができることがわかる。
【0081】図15は、数9を用いて計算した結果を示
すグラフである。すなわち、図15は、サンプリング光
ファイバ12−mの間隔d1に対する、形成することが
できるビームの最大数Mmaxを示している。また、図1
5では、フーリエ変換レンズ8の焦点距離Fを20m
m、40mm及び60mmに設定した場合についてそれ
ぞれ示している。図15から明らかなように、サンプリ
ング光ファイバ12−mの間隔を狭く設定する程、形成
することができるビームの最大数Mmaxを大きくできる
ことがわかる。また、焦点距離Fを長く設定するほど、
形成することができるビームの最大数Mmaxを大きくで
きることがわかる。また、受信することができる電波の
数も同様に説明できる。
【0082】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る光制御型フェーズドアレーアンテナは、それぞれ
上記各電波の到来方向に対応するM個の信号成分を含む
光学処理信号を出力する光学信号処理手段と、対応する
アンテナ素子によって受信される受信信号と上記光学処
理信号とを混合して周波数変換信号を出力する複数N個
の混合器と、上記複数N個の周波数変換信号を合成する
合成器とを備えているので、所定の方向から到来する複
数の電波を受信することができる。
【0083】また、本発明において、上記光学信号処理
手段を、基準周波数に設定された基準ビーム光と上記基
準周波数からそれぞれ入力高周波信号の周波数だけ異な
る周波数に設定された複数M個の信号処理ビーム光とを
発生して出力する光発生手段と、上記各信号処理ビーム
光を互いに異なる位置から互いに実質的に同一の方向に
放射し、かつ上記基準ビーム光を上記各信号処理ビーム
光と実質的に同一の方向に放射する光放射手段と、上記
各信号処理ビーム光と基準ビーム光とを、所定の像平面
に集光して、干渉縞を形成する集光手段と、上記干渉縞
を空間的にサンプリングして、上記各アンテナ素子に対
応した複数N個のサンプリングビーム光を出力するサン
プリングアレーと、上記各サンプリングビーム光を光電
変換する光電変換手段とを用いかつ、受信する電波の到
来方向に対応させて、上記光放射手段における上記各信
号処理ビーム光を放射する位置と、上記サンプリングア
レーにおける上記サンプリングビーム光をサンプリング
する位置とを設定して構成することにより、小型でかつ
構成を簡単にできる。
【0084】また、本発明は、上記光放射手段を移動さ
せる移動手段を備えることにより、受信することができ
る電波の到来方向及び高周波ビームの形成方向とを変化
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態の光制御型フェ
ーズドアレーアンテナの構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の光学信号処理装置10の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】 図1の位相同期型光放射器1の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】 図1の放射レンズアレー20を拡大して示す
斜視図である。
【図5】 ファイバアレー12の入力面P12の平面図
である。
【図6】 図1の第1の実施形態における、放射レンズ
アレー20とフーリエ変換レンズ8とファイバアレー1
2とからなる光学系での処理を説明するための平面図で
ある。
【図7】 図1の合成器66から出力される中間周波数
信号IFに含まれる中間周波数成分を示すグラフであ
る。
【図8】 本発明に係る第2の実施形態の光制御型フェ
ーズドアレーアンテナの構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明に係る第1の変形例の光制御型フェー
ズドアレーアンテナにおける光学信号処理装置10aの
構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明に係る変形例の光制御型フェーズド
アレーアンテナにおける光学系を示す斜視図である。
【図11】 ファイバアレー12の入力面P12におけ
るガウス分布ビーム光の位相傾斜を示すグラフである。
【図12】 光学信号処理装置10において、フーリエ
変換レンズ8の焦点面P20の異なる位置から放射され
たガウス分布ビーム光によって励振された、入力面P1
2における光励振強度を示すグラフである。
【図13】 基準のガウス分布ビーム光GBrを光軸3
0から離れた位置から放射した場合における、各ガウス
分布ビーム光GBmに対応してアレーアンテナから放射
される放射ビームの放射角度に対する相対振幅を示すグ
ラフである。
【図14】 基準のガウス分布ビーム光GBrを光軸3
0から放射した場合における、各ガウス分布ビーム光G
Bmに対応してアレーアンテナから放射される放射ビー
ムの放射角度に対する相対振幅を示すグラフである。
【図15】 第1及び第2の実施形態において、サンプ
リングファイバの間隔d1に対して、形成することがで
きるビームの最大数Mmaxを示すグラフである。
【図16】 従来例の光制御型フェーズドアレーアンテ
ナの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…位相同期型光放射器、 2−1〜2−M,2−r…GRINレンズ、 3−1〜3−M…光ファイバケーブル、 4−1〜4−M…高周波発振器、 8…フーリエ変換レンズ、 33−1〜33−M…ビーム合成器、 12…ファイバアレー、 12−1〜12−N…サンプリング光ファイバ、 14−1〜14−N,34−1〜34−M…光電変換
器、 17…アレーアンテナ、 17−1〜17−N…アンテナ素子、 18−1〜18−M,19,52…レーザダイオード、 20…放射レンズアレー、 21−1〜21−M,22,23,53,54…光分配
器、 30…光軸、 35−1〜35−M…信号比較器、 57…移動機構、 58…制御装置、 61−1〜61−N…位相反転器、 62−1〜62−N…電力増幅器、 63−1〜63−N…混合器、 64−1〜64−N,71−1〜71−N,72−1〜
72−N…帯域通過フィルタ、 65−1〜65−N…中間周波数信号増幅器、 66…合成器、 67…送受信切換制御器、 68…復調器、 73−1〜73−N…サーキュレータ、 SW1−1〜SW1−M,SW2−1〜SW2−N,S
W3−1〜SW3−N…スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 伸明 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷 5番地 株式会社エイ・ティ・アール環 境適応通信研究所内 (72)発明者 唐沢 好男 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷 5番地 株式会社エイ・ティ・アール環 境適応通信研究所内 (56)参考文献 特開 平4−332204(JP,A) 特開 平7−170117(JP,A) 柴田他,”光空間信号処理マルチビー ム受信アンテナの構成法”,電子情報通 信学会技術研究報告,NW96 40−52 (信学技報Vol.96,No.47),p p.45−50,1996年6月. 吉他,”光空間並列信号処理によるマ ルチビームアレーアンテナ”,電子情報 通信学会技術研究報告,A・P95 76− 84(信学技報Vol.95,No.354), pp.27−33,1995年11月. Yu Ji et al.,”Opt ical Feed for Mult ibeam Microwave Ar ray Antennas”,Ante nnas and Propagati on Society Interna tional Symposium A P−S.Digest,Vol.2,p p.1516−1519,July 1996. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/00 - 3/46 H01Q 21/00 - 21/30 H01Q 23/00 H01Q 25/00 - 25/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数N個のアンテナ素子からなるアレー
    アンテナを備え、それぞれ所定の方向から到来するM個
    の電波を受信して出力するフェーズドアレーアンテナで
    あって、 M個の入力高周波信号を光学的に信号処理することによ
    り、それぞれ上記各電波の到来方向に対応する位相と対
    応する入力高周波信号と同一の周波数とを有するM個の
    信号成分を含み、上記各アンテナ素子に対応する複数N
    個の光学処理信号を出力する光学信号処理手段と、 上記各アンテナ素子に対応して設けられ、対応するアン
    テナ素子によって受信される受信信号と、当該アンテナ
    素子に対応して上記光学信号処理手段から出力される上
    記光学処理信号とを混合して、当該受信信号の周波数と
    当該光学処理信号の周波数との差の周波数を有する周波
    数変換信号を出力する複数N個の周波数変換手段と、 上記複数N個の周波数変換手段から出力される複数N個
    の周波数変換信号を合成する合成器とを備え、 上記各電波の周波数とそれぞれ中間周波数だけ異なる周
    波数を有するM個の参照信号が上記入力高周波信号とし
    て入力されたときに、上記合成器から、それぞれ上記各
    中間周波数を有しかつ上記各電波に対応したM個の中間
    周波数信号を、受信信号として出力することを特徴とす
    る光制御型フェーズドアレーアンテナ。
  2. 【請求項2】 上記光学信号処理手段が、 基準周波数に設定された基準ビーム光と、それぞれ上記
    基準ビーム光に等しい位相を有しかつ上記基準周波数か
    らそれぞれ入力高周波信号の周波数だけ異なる周波数に
    設定された複数M個の信号処理ビーム光とを発生して出
    力する光発生手段と、 上記各信号処理ビーム光を互いに異なる位置から互いに
    実質的に同一の方向に放射し、かつ上記基準ビーム光を
    上記各信号処理ビーム光と実質的に同一の方向に放射す
    る光放射手段と、 上記光放射手段から放射された上記各信号処理ビーム光
    と基準ビーム光とを、所定の像平面に集光して、当該像
    平面上に干渉縞を形成する集光手段と、 上記像平面上の上記各アンテナ素子に対応した位置にそ
    れぞれ設けられた複数N個の光検出手段によって、上記
    干渉縞を空間的にサンプリングして、上記各アンテナ素
    子に対応した複数N個のサンプリングビーム光を出力す
    るサンプリングアレーと、 上記各サンプリングビーム光を光電変換する光電変換手
    段とを備えかつ、 受信する電波の到来方向に対応させて、上記光放射手段
    における上記各信号処理ビーム光を放射する位置と、上
    記サンプリングアレーにおける上記サンプリングビーム
    光をサンプリングする位置とを設定して上記複数N個の
    光学処理信号を出力する請求項1記載の光制御型フェー
    ズドアレーアンテナ。
  3. 【請求項3】 上記光学信号処理手段がさらに、上記光
    放射手段を移動させる移動手段を備えたことを特徴とす
    る請求項2記載の光制御型フェーズドアレーアンテナ。
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