JP2965504B2 - アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置 - Google Patents

アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置

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JP2965504B2
JP2965504B2 JP8051813A JP5181396A JP2965504B2 JP 2965504 B2 JP2965504 B2 JP 2965504B2 JP 8051813 A JP8051813 A JP 8051813A JP 5181396 A JP5181396 A JP 5181396A JP 2965504 B2 JP2965504 B2 JP 2965504B2
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治 柴田
惠三 稲垣
龍 三浦
好男 唐沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アレーアンテナに
よって受信された受信信号を処理するためのアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】種々の通信方式、特に移動通信方式のた
めに、移動体の受信無線局に主ビーム方向を容易に制御
することができるアクティブフェーズドアレーアンテナ
が研究開発されているが、さらに、デジタル信号処理技
術の進歩とともに、種々の機能を有するアレーアンテナ
の1つとして、ビームフォーミングアンテナが研究開発
されている(例えば、伊藤礼ほか,“DBFアンテナの
試作”,電子情報通信学会技術研究報告,SANE88
−54,1989年1月27日参照。)。また、本出願
人も、ディジタル信号処理によってマルチビームを形成
するアレーアンテナ用受信信号処理装置(以下、第1の
従来例の方法という。)を、特開平07−235830
号公報において提案し、光信号処理技術を用いてマルチ
ビームを形成する光制御型フェーズドアレーアンテナ
(以下、第2の従来例という。)を、特願平07−29
6722号の特許出願において提案した。
【0003】第1の従来例のアレーアンテナ用受信信号
処理装置は、互いに等間隔で互いに直交する2つの軸を
有する2次元のマトリックス形状で並置されたアレーア
ンテナの16個のアンテナ素子に対応して、準直交検波
回路とトランスバーサル型FIR(有限インパルス応
答)低周波通過フィルタといわゆる空間領域への2次元
FFT演算を用いたマルチビーム合成回路とを含む回路
演算を実行するDSPを用いて構成されている。また、
第2の従来例の光制御型フェーズドアレーアンテナは、
複数の無線信号に対応する複数のビーム光を、光信号処
理をすることにより、マルチビームを形成するというも
のである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
従来例のアレーアンテナ用受信信号処理装置は、ディジ
タル演算を必要とするので、複雑な演算回路が必要であ
った。また、第1の従来例は、広帯域のマルチビームを
形成しようとすると、演算量が多くなり信号処理時間を
短くすることができないという問題点があった。また、
第2の従来例の光制御型フェーズドアレーアンテナは、
複数の送信ビームを形成することはできるが、受信信号
を処理することはできないという問題点があった。
【0005】本発明の目的は以上の問題点を解決し、従
来例に比較して高速でマルチビームを形成することがで
き、回路構成が簡単で小型のアレーアンテナの光制御型
受信信号処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装置は、所
定の配置形状で近接して並置された複数N個のアンテナ
素子からなるアレーアンテナによって受信された所定の
受信周波数を有する受信信号を処理するための受信信号
処理装置であって、所定の周波数を有する第1のビーム
光を発生して出力する光発生手段と、上記光発生手段で
発生された第1のビーム光を複数(N+1)個に同相分
配して、同相分配された複数(N+1)個のビーム光の
うちのN個のビーム光を第2のビーム光として出力し、
かつ1個のビーム光を基準ビーム光として出力する光分
配手段と、上記複数N個の各アンテナ素子に対応して設
けられ、上記光分配手段から出力される各第2のビーム
光の周波数を、対応する各アンテナ素子で受信された各
受信信号の受信周波数だけ変化させて、かつ上記各第2
のビーム光の位相を、対応する各アンテナ素子で受信さ
れた各受信信号の位相だけ変化させて、周波数と位相と
を変化させた後の第3のビーム光を出力する複数N個の
光周波数シフト手段と、上記光分配手段から出力される
基準ビーム光と、上記複数N個の光周波数シフト手段か
ら出力される複数N個の第3のビーム光とを互いに重ね
合わせるように放射して、上記基準ビーム光と上記複数
N個の第3のビーム光とが合成された合成ビーム光を形
成する光放射手段と、上記光放射手段によって形成され
た合成ビーム光を、互いに異なる複数M個の位置で空間
的にサンプリングして、サンプリングした複数M個の第
4のビーム光を出力するサンプリング手段と、非線形の
光電変換特性を有し、上記サンプリング手段から出力さ
れる複数M個の第4のビーム光をそれぞれ光電変換し
て、光電変換した信号をそれぞれ出力する複数M個の光
電変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項1記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置において、上記光放射
手段は、上記基準ビーム光を放射する第1の光放射手段
と、上記複数N個の光周波数シフト手段から出力される
複数N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるように
放射して、複数N個の第3のビーム光が合成された第1
の合成ビーム光を形成する第2の光放射手段と、上記第
1の光放射手段から放射される基準ビーム光と、上記第
2の光放射手段によって形成される第1の合成ビーム光
とを合成して上記合成ビーム光を出力するビーム合成手
段とを備えたことを特徴とする。
【0008】さらに、請求項3記載のアレーアンテナの
光制御型受信信号処理装置は、請求項1又は2記載のア
レーアンテナの光制御型受信信号処理装置においてさら
に、上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力され
る各信号から上記受信信号の受信周波数に等しい周波数
を有する信号成分をそれぞれ抽出するようにろ波して出
力する複数M個のろ波手段を備えたことを特徴とする。
【0009】本発明に係る請求項4記載のアレーアンテ
ナの光制御型受信信号処理装置は、所定の配置形状で近
接して並置された複数N個のアンテナ素子からなるアレ
ーアンテナによって受信された所定の受信周波数を有す
る受信信号を処理するための受信信号処理装置であっ
て、所定の周波数を有する第1のビーム光を発生して出
力する光発生手段と、上記光発生手段で発生された第1
のビーム光を複数(N+1)個に同相分配して、同相分
配された複数(N+1)個のビーム光のうちのN個のビ
ーム光を第2のビーム光として出力し、かつ1個のビー
ム光を基準ビーム光として出力する第1の光分配手段
と、上記第1の光分配手段から出力される基準ビーム光
を複数M個の基準ビーム光に分配して出力する第2の光
分配手段と、上記複数N個の各アンテナ素子に対応して
設けられ、上記第1の光分配手段から出力される各第2
のビーム光の周波数を、対応する各アンテナ素子で受信
された各受信信号の受信周波数だけ変化させて、かつ上
記各第2のビーム光の位相を、対応する各アンテナ素子
で受信された各受信信号の位相だけ変化させて、周波数
と位相とを変化させた後の第3のビーム光を出力する複
数N個の光周波数シフト手段と、上記複数N個の光周波
数シフト手段から出力される複数N個の第3のビーム光
を互いに重ね合わせるように放射して、上記複数N個の
第3のビーム光が合成された第1の合成ビーム光を形成
する光放射手段と、上記光放射手段によって形成された
第1の合成ビーム光を、互いに異なる複数M個の位置で
空間的にサンプリングして、サンプリングした複数M個
の第4のビーム光を出力するサンプリング手段と、上記
サンプリング手段から出力される各第4のビーム光を上
記第2の光分配手段から出力される上記各基準ビーム光
とそれぞれ合成して、各第2の合成ビーム光を出力する
複数M個の光合成手段と、非線形の光電変換特性を有
し、上記複数M個の光合成手段から出力される複数M個
の第2の合成ビーム光をそれぞれ光電変換して、光電変
換した信号をそれぞれ出力する複数M個の光電変換手段
とを備えたことを特徴とする。
【0010】また、請求項5記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項4記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置においてさらに、上記
複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各信号
から上記受信信号の受信周波数に等しい周波数を有する
信号成分をそれぞれ抽出するようにろ波して出力する複
数M個のろ波手段を備えたことを特徴とする。
【0011】本発明に係る請求項6記載のアレーアンテ
ナの光制御型受信信号処理装置は、所定の配置形状で近
接して並置された複数N個のアンテナ素子からなるアレ
ーアンテナによって受信された、無線周波数を有する受
信信号を処理するための受信信号処理装置であって、所
定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して出力す
る基準光発生手段と、上記基準周波数と異なる周波数を
有する第1のビーム光を発生して出力する光発生手段
と、上記光発生手段で発生された第1のビーム光を複数
N個に同相分配して、同相分配された複数N個の第2の
ビーム光を出力する光分配手段と、上記複数N個の各ア
ンテナ素子に対応して設けられ、上記光分配手段から出
力される各第2のビーム光を、対応する各アンテナ素子
で受信された各受信信号に従って所定の変調方式で変調
して、上記基準周波数と異なりかつ側波帯周波数と上記
基準周波数との周波数差が上記無線周波数の1/2未満
になるように設定された側波帯周波数を有する1つの側
波帯を含む少なくとも1つの側波帯を有する変調信号で
ある各第3のビーム光をそれぞれ出力する複数N個の光
変調手段と、上記基準光発生手段から出力される基準ビ
ーム光と、上記複数N個の光変調手段から出力される複
数N個の第3のビーム光とを互いに重ね合わせるように
放射して、上記基準ビーム光と上記複数N個の第3のビ
ーム光とが合成された合成ビーム光を形成する光放射手
段と、上記光放射手段によって形成された合成ビーム光
を互いに異なる複数M個の位置で、空間的にサンプリン
グして、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を
出力するサンプリング手段と、非線形の光電変換特性を
有し、上記サンプリング手段から出力される複数M個の
第4のビーム光をそれぞれ光電変換して、上記各側波帯
に対応する複数の信号成分をそれぞれ有する信号をそれ
ぞれ出力する複数M個の光電変換手段とを備えたことを
特徴とする。
【0012】また、請求項7記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項6記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置において、上記光放射
手段は、上記基準ビーム光を放射する第1の光放射手段
と、上記複数N個の光移相手段から出力される複数N個
の第3のビーム光を互いに重ね合わせるように放射し
て、複数N個の第3のビーム光が合成された第1の合成
ビーム光を形成する第2の光放射手段と、上記第1の光
放射手段から放射される基準ビーム光と、上記第2の光
放射手段によって形成される第1の合成ビーム光とを合
成して上記合成ビーム光を出力するビーム合成手段を備
えたことを特徴とする。
【0013】また、請求項8記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項6又は7記載のアレ
ーアンテナの光制御型受信信号処理装置においてさら
に、上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力され
る各信号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出する
ように低域ろ波して出力する複数M個のろ波手段を備え
たことを特徴とする。
【0014】本発明に係る請求項9記載のアレーアンテ
ナの光制御型受信信号処理装置は、所定の配置形状で近
接して並置された複数N個のアンテナ素子からなるアレ
ーアンテナによって受信された、無線周波数を有する受
信信号を処理するための受信信号処理装置であって、所
定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して出力す
る基準光発生手段と、上記基準光発生手段から出力され
る基準ビーム光を複数M個に分配して出力する第1の光
分配手段と、上記基準周波数と異なる周波数を有する第
1のビーム光を発生して出力する光発生手段と、上記光
発生手段で発生された第1のビーム光を複数N個に同相
分配して、同相分配された複数N個の第2のビーム光を
出力する第2の光分配手段と、上記複数N個の各アンテ
ナ素子に対応して設けられ、上記第2の光分配手段から
出力される各第2のビーム光を、対応する各アンテナ素
子で受信された各受信信号に従って所定の変調方式で変
調して、上記基準周波数と異なりかつ側波帯周波数と上
記基準周波数との周波数差が上記無線周波数の1/2未
満になるように設定された側波帯周波数を有する1つの
側波帯を含む少なくとも1つの側波帯を有する変調信号
である各第3のビーム光をそれぞれ出力する複数N個の
光変調手段と、上記複数N個の光変調手段から出力され
る複数N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるよう
に放射して、上記複数N個の第3のビーム光が合成され
た第1の合成ビーム光を形成する光放射手段と、上記光
放射手段によって形成された第1の合成ビーム光を互い
に異なる複数M個の位置で、空間的にサンプリングし
て、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を出力
するサンプリング手段と、上記サンプリング手段から出
力される各第4のビーム光を上記第1の光分配手段から
出力される上記各基準ビーム光とそれぞれ合成して、各
第2の合成ビーム光を出力する複数M個の光合成手段
と、非線形の光電変換特性を有し、上記サンプリング手
段から出力される複数M個の第2の合成ビーム光をそれ
ぞれ光電変換して、上記各側波帯に対応する複数の信号
成分をそれぞれ有する信号をそれぞれ出力する複数M個
の光電変換手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】また、請求項10記載のアレーアンテナの
光制御型受信信号処理装置は、請求項9記載のアレーア
ンテナの光制御型受信信号処理装置においてさらに、上
記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各信
号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出するように
低域ろ波して出力する複数M個のろ波手段を備えたこと
を特徴とする。
【0016】本発明に係る請求項11記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置は、所定の配置形状で
近接して並置された複数N個のアンテナ素子からなるア
レーアンテナによって受信された所定の受信周波数を有
する受信信号を処理するための受信信号処理装置であっ
て、所定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して
出力する基準光発生手段と、所定の周波数を有する第1
のビーム光を発生して出力する光発生手段と、上記光発
生手段で発生された第1のビーム光を複数N個に同相分
配して、同相分配された複数N個のビーム光を第2のビ
ーム光として出力する光分配手段と、上記複数N個の各
アンテナ素子に対応して設けられ、上記光分配手段から
出力される各第2のビーム光の周波数を、対応する各ア
ンテナ素子で受信された各受信信号の受信周波数だけ変
化させて、かつ上記各第2のビーム光の位相を、対応す
る各アンテナ素子で受信された各受信信号の位相だけ変
化させて、周波数と位相とを変化させた後の第3のビー
ム光を出力する複数N個の光周波数シフト手段と、上記
基準光発生手段から出力される基準ビーム光と、上記複
数N個の光周波数シフト手段から出力される複数N個の
第3のビーム光とを互いに重ね合わせるように放射し
て、上記基準ビーム光と上記複数N個の第3のビーム光
とが合成された合成ビーム光を形成する光放射手段と、
上記光放射手段によって形成された合成ビーム光を、互
いに異なる複数M個の位置で空間的にサンプリングし
て、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を出力
するサンプリング手段と、非線形の光電変換特性を有
し、上記サンプリング手段から出力される複数M個の第
4のビーム光をそれぞれ光電変換して、光電変換した信
号をそれぞれ出力する複数M個の光電変換手段とを備え
たことを特徴とする。
【0017】また、請求項12記載のアレーアンテナの
光制御型受信信号処理装置は、請求項11記載のアレー
アンテナの光制御型受信信号処理装置において、上記光
放射手段は、上記基準ビーム光を放射する第1の光放射
手段と、上記複数N個の光周波数シフト手段から出力さ
れる複数N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるよ
うに放射して、複数N個の第3のビーム光が合成された
第1の合成ビーム光を形成する第2の光放射手段と、上
記第1の光放射手段から放射される基準ビーム光と、上
記第2の光放射手段によって形成される第1の合成ビー
ム光とを合成して上記合成ビーム光を出力するビーム合
成手段とを備えたことを特徴とする。
【0018】さらに、請求項13記載のアレーアンテナ
の光制御型受信信号処理装置は、請求項11又は12記
載のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装置におい
てさらに、上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出
力される各信号から所定の周波数を有する信号成分をそ
れぞれ抽出するようにろ波して出力する複数M個のろ波
手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。 <第1の実施形態>図1は、本発明に係る第1の実施形
態のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装置の構成
を示すブロック図である。この図1のアレーアンテナの
光制御型受信信号処理装置は、アンテナ素子11−1乃
至11−Nとからなるアレーアンテナ1と、複数N個の
受信機モジュール12−1乃至12−Nと、複数N個の
光周波数シフタ21−1乃至21−Nと、レーザダイオ
ード31と、光分配器32と、光放射器アレー22と、
レンズ44と、光サンプリング装置アレー42と、光電
変換器43−1乃至43−Mと、低域ろ波器9−1乃至
9−Mと、信号選択回路51と、ダウンコンバータ53
と、復調器52とからなる。ここで、第1の実施形態の
アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置は、各アン
テナ素子11−1乃至11−Nで受信された各受信信号
を、光周波数シフタ21−1乃至21−Nと光放射器ア
レー22とを用いて、空間的に光学的なフーリエ変換を
することにより、ディジタル信号処理を用いることなく
マルチビームアンテナにおけるビーム選択を行うことを
特徴とする。
【0020】図1を参照して第1の実施形態のアレーア
ンテナの光制御型受信信号処理装置の構成を詳細に説明
する。第1の実施形態のアレーアンテナの光制御型受信
信号処理装置において、アレーアンテナ1は、例えば受
信信号の波長の1/2の長さである所定の間隔で一直線
上に並置された複数N個のアンテナ素子11−1乃至1
1−Nからなる。そして、各アンテナ素子11−k(k
=1,2,…,N、以下本明細書において特に断らない
限り同様とする。)は、受信した受信信号を受信機モジ
ュール12−kに出力する。
【0021】受信機モジュール12−kはそれぞれ、低
雑音増幅器と帯域通過フィルタとからなり、アンテナ素
子12−kから入力される受信信号を増幅してろ波した
後、光周波数シフタ21−kに出力する。また、レーザ
ダイオード31は、所定の周波数fcを有する第1のビ
ーム光を発生して、光分配器32に出力する。光分配器
32は、入力される第1のビーム光を(N+1)個の第
2のビーム光に分配して、N個の第2のビーム光を光周
波数シフタ21−1乃至21−Nに出力し、1つの第2
のビーム光を基準ビーム光として光導波路7−rを介し
て後述する光放射器アレー22の光放射部2−rに出力
する。
【0022】光周波数シフタ21−kは、入力される受
信信号に基づいて、当該第2のビーム光の周波数fc
当該受信信号の周波数fRFだけ変化させて、かつ当該第
2のビーム光の位相を当該受信信号の位相だけ変化させ
て出力する。光周波数シフタ21−kは、例えば、光強
度変調器と光ろ波器と備える。光強度変調器は、上記第
2のビーム光を、入力される受信信号に従って強度変調
することにより、以下の周波数成分(又は波長成分)を
発生する。 (a)上記第2のビーム光の周波数fcのビーム光; (b)上記第2のビーム光の周波数fcに比べて受信信
号の周波数fRFだけ高い周波数(fc+fRF)を有し、
かつ受信信号の位相に対応した位相を有するビーム光
(以下、上側波帯ビーム光という。);及び (c)上記第2のビーム光の周波数fcに比べて受信信
号の周波数fRFだけ低い周波数(fc−fRF)を有し、
かつ受信信号の位相に対応した位相を有するビーム光
(以下、下側波帯ビーム光という。)。 次いで、光ろ波器は、光強度変調器によって発生された
3つの周波数成分のうち上記上側波帯ビーム光のみを通
過させて、光導波路7−kを介して後述する光放射器ア
レー22の光放射部2−kに出力する。
【0023】光放射器アレー22は、図2に示すよう
に、光導波路7−r,7−kが形成された基板70の端
面(以下、出力面P20という。)に、所定の間隔で設
けられた光放射部2−r,2−1乃至2−Nからなる。
ここで、基板70は例えばLiNbO3やGaAs等か
らなる。また、隣接する光放射部2−kの各間隔は、光
放射器アレー22とレンズ44との距離に比べて十分短
い長さに設定される。そして、光放射部2−1乃至2−
Nはそれぞれ、入力される各上側波帯ビーム光に対応す
る放射ビーム光B−1乃至B−Nを、互いに重ね合わせ
るようにレンズ44に放射する。ここで、光放射部2−
1乃至2−Nから放射される放射ビーム光B−1乃至B
−Nは、一般的に良く知られているように空間を広がり
を持って放射されるので、放射ビーム光B−1乃至B−
Nの放射方向は、特定の焦点面に向けて制御する必要は
なく、少なくともレンズ44が設けられた遠方の空間
に、広がった放射ビーム光B−1乃至B−Nが互いに重
なりあった合成ビーム光が形成されれていればよい。ま
た、光放射部2−rは、隣接する光放射部2−1との間
隔が光放射器アレー22とレンズ44との距離に比べて
十分短くなるように設けられ、入力される基準ビーム光
に対応する基準放射ビーム光B−rを放射ビーム光B−
1乃至B−Nに重ねるようにレンズ44に放射する。こ
こで、光放射器アレー22は、光放射器アレー22の中
央に設けられた光放射部2−nの光軸がレンズ44の光
軸と一致するように設けられる。
【0024】ここで、上述のように各上側波帯ビーム光
はそれぞれ、アンテナ素子11−1乃至11−Nで受信
された各受信信号に対応する位相を有するので、光放射
部2−1乃至2−Nからそれぞれ放射される放射ビーム
光B−1乃至B−Nもそれぞれ、アンテナ素子11−1
乃至11−Nで受信された受信信号に対応する位相を有
する。また、アンテナ素子11−1乃至11−Nで受信
された各受信信号の各位相は、アレーアンテナ1にそれ
ぞれ異なる到来方向から到来する各受信波によって決定
される。
【0025】従って、各アンテナ素子11−1乃至11
−Nで受信された各受信信号に対応する位相をそれぞれ
有するN個の放射ビーム光B−1乃至B−Nを互いに重
ね合わせるように光放射部2−1乃至2−Nから放射す
ると、放射された放射ビーム光B−1乃至B−Nの遠方
における放射パターンは、光放射器アレー22の出力面
P20における放射ビーム光B−1乃至B−Nの位相分
布のフーリエ変換像(すなわち、フラウンホーファ回折
像)となり、これによって、レンズ44が設けられた遠
方の空間に、アレーアンテナ1に到来する各受信波の到
来方向に一義的にそれぞれ対応するフーリエ変換ビーム
光を形成する。例えば、図1に示すように、受信波Aに
対応してフーリエ変換ビーム光A1が形成され、受信波
Bに対応してフーリエ変換ビーム光B1が形成される。
ここで、各受信波に対応する各フーリエ変換ビーム光
は、周波数(fc+fRF)を有する放射ビーム光B−1
乃至B−Nが合成されて形成されるので、周波数(fc
+fRF)を有する。
【0026】すなわち、光放射器アレー22とレンズ4
4との間の空間は、放射ビーム光B−1乃至B−Nの各
位相に基づいて、アレーアンテナ1に到来する各受信波
の到来方向に一義的に対応するフーリエ変換ビーム光を
形成するためのフーリエ変換を行なう空間であり、かつ
当該フーリエ変換ビーム光と基準放射ビーム光B−rと
を合成する空間である。
【0027】レンズ44は、入力される各フーリエ変換
ビーム光と基準ビーム光とが合成された合成ビーム光を
光サンプリング装置アレー42の入射面P12に垂直に
入射させる。
【0028】光サンプリング装置アレー42は、複数M
本のサンプリング光ファイバ42−1乃至42−Mから
なる。サンプリング光ファイバ42−1乃至42−M
は、図3に示すように、サンプリング光ファイバ42−
1乃至42−Mの各軸が互いに平行になるように、かつ
サンプリング光ファイバ42−1乃至42−Mの検出面
が光サンプリング装置アレー42の入力面P12に位置
するように所定の間隔doを隔てて直線上に並置されて
いる。そして、光サンプリング装置アレー42は、その
中央に位置するサンプリング光ファイバ42−mの軸が
レンズ44の光軸と一致するようにかつサンプリング光
ファイバ42−1乃至42−Mの配列方向が光放射器ア
レー22の光放射部2−1乃至2−Nの配列方向と互い
に平行となり一致するように設けられる。
【0029】このように構成された光サンプリング装置
アレー42において、サンプリング光ファイバ42−i
(i=1,2,…,M、以下同様とする。)は、受信波
の到来方向に対応して形成されたフーリエ変換ビーム光
のうち、サンプリング光ファイバ42−iの検出面に到
来するフーリエ変換ビーム光と基準ビーム光との合成ビ
ーム光を検出して、検出したサンプリングビーム光を光
電変換器43−iに出力する。すなわち、光サンプリン
グ装置アレー42は、入射される合成ビーム光を、サン
プリング光ファイバ42−1乃至42−Mの各検出面を
用いて、入力面P12において異なるM個の位置で空間
的にサンプリングすることにより、受信波の到来方向に
対応してそれぞれ異なる方向に形成された各フーリエ変
換ビーム光を、入力面P12における位置に対応させて
検出し、検出した各サンプリングビーム光を、対応する
各光電変換器43−iに出力する。
【0030】そして、光電変換器43−1乃至43−M
はそれぞれ非線形の光電変換特性を有し、入力される各
サンプリングビーム光を、各フーリエ変換ビーム光の周
波数(fc+fRF)と基準ビーム光の周波数fcとの差の
周波数fRFを有し、かつ当該各フーリエ変換ビーム光の
振幅に比例した振幅を有する各受信無線信号を含む各無
線信号に変換して、それぞれ低域ろ波器9−1乃至9−
Mに出力する。ここで、光電変換器43−iによって光
電変換された無線信号は、光電変換器43−iの非線形
特性を利用して変換されているので、図10に示すよう
に、上述の周波数fRFを有する受信無線信号の他に周波
数nfRF(n=2,3,…)を有する複数の信号成分を
有する。ここで、各受信無線信号は、各フーリエ変換ビ
ーム光に対応して検出された各サンプリングビーム光が
光電変換されているので、当該フーリエ変換ビーム光に
対応する到来方向を有する受信波に対応する。例えば、
図1における受信波Aに対応するフーリエ変換ビーム光
A1がサンプリングされたサンプリングビーム光が光電
変換された無線信号に含まれる受信無線信号は、受信波
Aに対応し、受信波Bに対応するフーリエ変換ビーム光
B1がサンプリングされたサンプリングビーム光が光電
変換された無線信号に含まれる受信無線信号は、受信波
Bに対応する。すなわち、第1の実施形態では、ディジ
タル信号処理を用いることなく、各受信信号に対応させ
た放射ビーム光B−kを用いて空間的にフーリエ変換を
おこなって、検出したサンプリングビーム光を光電変換
することにより、受信波の到来方向にビームを形成し
て、当該ビームで受信した受信無線信号を出力してい
る。そして、低域ろ波器9−iは、周波数fRFと周波数
2fRFとの間に遮断周波数を有し、光電変換器43−i
から入力される無線信号から周波数fRFを有する受信無
線信号のみを抽出するように、当該無線信号を低域ろ波
して出力する。
【0031】信号選択回路51は、例えばスイッチング
回路等からなり、低域ろ波器9−1乃至9−Mから入力
される複数M個の信号のうち、所定の信号を選択して、
選択後の信号を受信無線信号をダウンコンバータ53に
出力する。ダウンコンバータ53は、信号選択回路51
から入力される受信無線信号を、ダウンコンバータ53
の内部の局部発振器から入力される局部発振信号と混合
することにより、周波数変換して、周波数変換後の中間
周波数信号を復調器52に出力する。復調器52は、当
該中間周波数信号を復調して、復調信号を出力する。
【0032】以上のように構成された第1の実施形態の
アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置において、
到来する受信信号は、各アンテナ素子11−kで受信さ
れて、受信機モジュール12−kを介して、光周波数シ
フタ21−kに入力される。各光周波数シフタ21−k
は、入力される各受信信号に基づいて、レーザダイオー
ド31から光分配器32を介して入力される第2のビー
ム光の周波数と位相を変化させ、周波数(fc+fRF
を有し、かつ受信信号の位相に対応した位相を有する上
側波帯ビーム光を光導波路7−kを介して光放射器アレ
ー22の光放射部2−kに出力する。
【0033】そして、各上側波帯ビーム光は、各光放射
部2−kによって、各放射ビーム光B−kとして互いに
重なり合うように放射されて、空間的にフーリエ変換さ
れて、レンズ44が設けられた遠方の空間に、アレーア
ンテナ1に到来する各受信波の到来方向に一義的にそれ
ぞれ対応するフーリエ変換ビーム光を形成する。各フー
リエ変換ビーム光は、光放射部2−rによって放射され
る基準ビーム光と合成されて、各フーリエ変換ビーム光
を含む合成ビーム光は、レンズ44によって、光サンプ
リング装置アレー42の入射面P12に集光されて、光
サンプリング装置アレー42によって、空間的にサンプ
リングされる。このようにしてサンプリングされた各サ
ンプリングビーム光は、光電変換器43−1乃至43−
Mによって、各受信波に対応する各受信無線信号を含む
各無線信号に変換されて、低域ろ波器9−1乃至9−M
に入力される。当該無線信号は、低域ろ波器9−1乃至
9−Mで周波数fRFを有する受信無線信号のみ抽出され
て、信号選択回路51で合成された後、ダウンコンバー
タ53で周波数変換されて出力され、復調器52によっ
て復調される。
【0034】以上のように構成された第1の実施形態の
アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置は、複数N
個の光周波数シフタ21−1乃至21−Nと、レーザダ
イオード31と、光分配器32と、光放射器アレー22
と、光サンプリング装置アレー42と、光電変換器43
−1乃至43−Mとを備え、アンテナ素子11−kで受
信された各受信信号の周波数と位相とに対応した周波数
と位相とを有する上側波帯ビーム光が空間に形成するフ
ーリエ変換ビーム光を用いて、当該フーリエ変換ビーム
光に対応した到来方向を有する受信波の受信無線信号を
出力しているので、以下の効果を有する。 (1)ディジタル演算を必要とするディジタル信号処理
を用いることなく、複数の受信波の各到来方向に対応し
た光ビームを形成しているので、従来例に比較して極め
て高速なビーム選択回路を形成することができる。この
ことは、特に広帯域のマルチビーム受信アンテナにおい
て、ビーム選択回路を形成する場合に有効である。 (2)DSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等のデ
ィジタル回路を用いていないので、回路構成が簡単であ
る。 (3)空間信号処理、すなわち、フーリエ変換を光領域
で行っているので、当該空間を数ミリから数センチ程度
の幅と長さで構成でき、小型のアレーアンテナの光制御
型受信信号処理装置を提供できる。
【0035】<第2の実施形態>図4は、本発明に係る
第2の実施形態であるアレーアンテナの光制御型受信信
号処理装置の構成を示すブロック図である。図4の第2
の実施形態のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装
置は、図1の第1の実施形態のアレーアンテナの光制御
型受信信号処理装置に比較して、以下の点が異なる。 (1)図1の光周波数シフタ21−1乃至21−Nに代
えて、光変調器3−1乃至3−Nを備える。 (2)図1の光分配器32に代えて、光分配器32aを
備える。 (3)図1のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装
置においてさらに、レーザダイオード4を備える。 第2の実施形態の上述の(1)乃至(3)以外の所は、
第1の実施形態と同様に構成される。
【0036】以下、図4を参照して、第2の実施形態の
アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置について詳
細に説明する。当該アレーアンテナの光制御型受信信号
処理装置において、光分配器32aは、レーザダイオー
ド31から出力される周波数fcの第1のビーム光を複
数N個の第2のビーム光に分配して、各第2のビーム光
を光変調器3−1乃至3−Nに入力する。また、レーザ
ダイオード4は、周波数frefを有する基準ビーム光を
発生して、光放射器アレー22の光放射部2−rに出力
する。光変調器3−kは、入力される第2のビーム光
を、それぞれ入力される受信信号に従って、例えば強度
変調や、AM変調、PM変調などの所定の変調方式で変
調し、変調後の変調ビーム光をそれぞれ光放射器アレー
22の各光放射部2−kに出力する。
【0037】ここで、各変調ビーム光は、各アンテナ素
子11−kで受信された受信信号の位相に対応した位相
を有し、かつ、図5(a)に示すように、変調前の第2
のビーム光の周波数fcと周波数差nfRF(n=1,
2,…)だけ周波数が異なる複数の側波帯成分を有す
る。従って、各変調ビーム光の各側波帯成分はそれぞ
れ、各アンテナ素子11−kで受信された受信信号の位
相と周波数差nfRF(n=1,2,…)とによって決定
される位相を有する。ここで、特に周波数(fc
RF)を有する側波帯成分を第1上側波帯成分と呼び、
周波数(fc−fRF)を有する側波帯成分を第1下側波
帯成分と呼ぶ。また、周波数(fc+2fRF)を有する
側波帯成分を第2上側波帯成分と呼び、周波数(fc
2fRF)を有する側波帯成分を第2下側波帯成分と呼
ぶ。
【0038】光放射器アレー22において、光放射部2
−1乃至2−Nはそれぞれ、第1の実施形態と同様に、
入力される各変調ビーム光に対応する放射ビーム光を重
ね合わせるようにレンズ44に放射する。また、光放射
部2−rは、入力される基準ビーム光に対応する基準放
射ビーム光B−rを上述の放射ビーム光と重なるように
レンズ44に放射する。
【0039】ここで、上記各変調ビーム光の各側波帯成
分はそれぞれ、対応するアンテナ素子で受信された受信
信号の位相と周波数差nfRFとに対応する位相を有する
ので、各側波帯成分は、互いに異なる位相傾斜を有する
ように、各光放射部2−kから放射される。すなわち、
複数の変調ビーム光にそれぞれ含まれる各第1上側波帯
成分の間の位相傾斜と、複数の変調ビーム光にそれぞれ
含まれる各第1下側波帯成分の間の位相傾斜とは異な
る。従って、第2の実施形態では、各受信波の到来方向
に対応して、各側波帯成分ごとに異なった方向に複数の
ビームを形成する。
【0040】各受信波の到来方向に対応して、各側波帯
成分ごとに異なった方向に形成された各ビームは、基準
ビーム光とともに、レンズ44を介して光サンプリング
装置アレー42に入射され、光サンプリング装置アレー
42によって空間的にサンプリングされる。光サンプリ
ング装置アレー42は、サンプリングした各サンプリン
グビーム光を、各光電変換器43−1乃至43−Mに出
力する。ここで、各サンプリングビーム光は、異なる位
置でサンプリングされているので、サンプリングされる
位置に対応する側波帯成分と基準ビーム光とを含んでい
る。すなわち、光サンプリング装置アレー42は、各サ
ンプリング光ファイバ42−1乃至42−Mによって、
入射される合成ビーム光を異なるM個の位置で空間的に
サンプリングすることによって、各受信波の各到来方向
及び各側波帯成分に対応して形成されたビーム光をサン
プリングしている。
【0041】そして、非線形の光電変換特性を有する光
電変換器43−1乃至43−Mはそれぞれ、入力される
各サンプリングビーム光を、各側波帯成分の各周波数と
基準ビーム光の周波数frefとの差の周波数を有し、か
つ当該各サンプリングビーム光の振幅に比例した振幅を
有する無線信号に変換して、各低域ろ波器9−1乃至9
−Mに出力する。ここで、光電変換器43−1乃至43
−Mから出力される無線信号は、上述したように各変調
ビーム光が複数の側波帯成分を含んでいるので、当該複
数の側波帯成分にそれぞれ対応した複数の無線信号成分
を含む。従って、第2の実施形態では、後述する低域ろ
波器9−1乃至9−Mにおいて、複数の側波帯成分のう
ちの1つの側波帯成分に対応する無線信号成分を抽出す
るように周波数fcと基準周波数frefとを設定する。例
えば、周波数(fc+fRF)の周波数を有する第1上側
波帯成分に対応する無線信号成分を抽出するようにする
ためには、周波数fcと基準周波数frefとを、次の数1
を満足するように設定する。図5(b)に示す基準周波
数frefは、数1を満足するように設定されている。こ
こで、周波数fcと基準周波数frefとは、光の領域にお
ける周波数であるので、無線信号の周波数fRFに比べて
十分高い。従って、fc≫fRF,fref≫fRFが成立す
る。
【0042】
【数1】fc+fRF/2<fref<fc+3fRF/2,か
つfref≠fc+fRF
【0043】これによって、光電変換器43−1乃至4
3−Mから出力される複数の無線信号成分のうち、図5
(c)に示すように、第1上側波帯成分に対応する第1
無線信号成分の周波数{fRF−│fc−fref│}が最も
低くなるように変換することができる。ここで、図5に
おいて、第1上側波帯成分に対応する無線信号成分に隣
接する第2無線信号成分は、周波数{2fRF−│fc
ref│}を有し、サンプリングビーム光における第2
上側波帯成分に対応する。
【0044】低域ろ波器9−1乃至9−Mは、図5
(c)において点線で示すように、周波数{fRF−│f
c−fref│}と周波数{2fRF−│fc−fref│}との
間に遮断周波数を有し、光電変換器43−1乃至43−
Mから出力される無線信号のうちの、最も低い周波数
{fRF−│fc−fref│}を有する無線信号成分のみを
通過させるように低域ろ波して信号選択回路51に出力
する。
【0045】信号選択回路51は、第1の実施形態と同
様に、各低域ろ波器9−iから出力される複数の信号か
ら所定の信号を選択して、選択して信号を、ダウンコン
バータ53に出力し、ダウンコンバータ53は、信号選
択回路51から入力される信号を中間周波数信号に周波
数変換して、当該中間周波数信号を復調器52に出力す
る。復調器52は、当該中間周波数信号を復調して、復
調信号を出力する。
【0046】ここで、実際の通信における無線信号は、
所定の変調方式で変調されているので、第1無線信号成
分と第2無線信号成分はそれぞれ、周波数{fRF−│f
c−fref│}、周波数{2fRF−│fc−fref│}を中
心として、所定の周波数帯域幅Δfを有する。従って、
図6(a)に示すように、光電変換された後の第1無線
信号成分における周波数帯域の下限値が負になるような
条件を避けて、すなわち、数1の条件の他に、次の数2
を満足するように、周波数fcと基準周波数frefとを設
定する。またさらに、図6(b)に示すように第2無線
信号成分の周波数帯域の下限値が、第1無線信号成分の
周波数帯域内に位置するような条件を避けて、周波数f
cと基準周波数frefとを設定する必要がある。ここで、
図6(b)では、周波数{2fRF−│fc−fref│}を
有する第2無線信号成分が第1無線信号に隣接する場合
について示したが、周波数frefが周波数(fc+fRF
に比べて低い場合には、周波数(|fRF−fc|)を有
する信号成分が第1無線信号成分に隣接するので、この
場合には、当該周波数(|fRF−fc|)を有する信号
成分の周波数帯域の下限値が第1無線信号成分の周波数
帯域内に位置するような条件を避けて、周波数fcと基
準周波数frefとを設定する。
【0047】
【数2】|{fRF−│fc−fref│}|>Δf/2
【0048】また、第2の実施形態において、第1下側
波帯成分に対応する無線信号成分の周波数が最も低い周
波数になるように周波数fcと基準周波数frefとを設定
するようにして、第1下側波帯成分に対応する無線信号
成分を低域ろ波器9−kで抽出するように構成するため
には、次の数3を満足するように、基準周波数fref
周波数fcとを設定する。
【0049】
【数3】fc−fRF/2>fref>fc−3fRF/2,か
つfref≠fc−fRF
【0050】また、次の数4を満足するように、基準周
波数frefと周波数fcとを設定することによって、第2
上側波帯成分に対応する無線信号成分の周波数が最も低
い周波数になるようにして、第2上側波帯成分に対応す
る無線信号成分を低域ろ波器9−kで抽出するように構
成することができる。さらに、次の数5を満足するよう
に、基準周波数frefと周波数fcとを設定することによ
って、第2下側波帯成分に対応する無線信号成分の周波
数が最も低い周波数になるようにして、第2下側波帯成
分に対応する無線信号成分を低域ろ波器9−iで抽出す
るように構成することができる。
【0051】
【数4】fc+3fRF/2<fref<fc+5fRF/2,
かつfref≠fc+2fRF
【数5】fc−3fRF/2>fref>fc−5fRF/2,
かつfref≠fc−2fRF
【0052】すなわち、第2の実施形態においては、基
準周波数frefと異なりかつ側波帯周波数と基準周波
数frefとの周波数差が受信信号の周波数fRFの1/2
未満になるように設定された側波帯周波数を有する側波
帯成分に対応する無線信号成分を抽出する。
【0053】以上のように、第2の実施形態では、基準
周波数frefと周波数fcとを、所定の条件のもとで設定
することによって、任意の側波帯成分に対応する無線信
号成分を低域ろ波器9−iで抽出するように構成するこ
とができる。
【0054】以上のように、構成された第2の実施形態
のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装置は、第1
の実施形態のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装
置と同様の効果を有するとともに、光変調器3−kによ
って変調されたときに発生する複数の側波帯成分のうち
任意の側波帯成分に対応する無線信号成分を抽出するよ
うに構成することができる。
【0055】<第1の変形例>以上の第1及び第2の実
施形態では、基準ビーム光を光放射器アレー22の光放
射部2−rを介して放射するように構成したが、本発明
はこれに限らず、図7に示すように、光放射器221と
レンズ44aとビーム合成器45とを備え、基準ビーム
光を光放射器221から放射するように構成してもよ
い。この場合、光放射器221から放射される基準ビー
ム光は、レンズ44aを介してビーム合成器45に入力
され、ビーム合成器45において、光放射器アレー22
aから放射されて合成されたフーリエ変換ビーム光と合
成されて、光サンプリング装置アレー42に出力され
る。ここで、光放射器アレー22aは、光放射器アレー
22から光放射部2−rを取り除いて構成され、光周波
数シフタ21−1乃至21−N又は光変調器3−1乃至
3−Nから入力されるビーム光を放射する。以上のよう
に構成しても、第1及び第2の実施形態と同様の効果を
有する。
【0056】<第2の変形例>以上の第1及び第2の実
施形態では、基準ビーム光を光放射器アレー22の光放
射部2−rを介して放射するように構成したが、本発明
はこれに限らず、図8に示すように、光分配器321と
レンズ44aと光合成器47−1乃至47−Mとを備
え、光合成器47−1乃至47−Mにおいて、基準ビー
ム光をサンプリングビーム光と合成するようにしてもよ
い。すなわち、光分配器321は、入力される基準ビー
ム光を複数M個に分配してそれぞれ、光合成器47−1
乃至47−Mに出力し、光合成器47−1乃至47−M
はそれぞれ、入力される各サンプリングビーム光と入力
される基準ビーム光と合成してそれぞれ、光電変換器4
3−1乃至43−Mに出力する。以上のように構成して
も第1及び第2の実施形態と同様の効果を有する。
【0057】<第3の変形例>また、第1の実施形態で
は、レーザダイオード31と光分配器32とを備えて、
レーザダイオード31から出力される第1のビーム光
を、光分配器32によって、(N+1)個に分配して、
基準ビーム光とN個の第2のビーム光とを出力するよう
に構成した。しかしながら、本発明はこれに限らず、図
9に示すように、基準ビーム光を発生して光放射部2−
rに出力するレーザダイオード4をさらに備え、レーザ
ダイオード31から出力される第1のビーム光を、光分
配器32によってN個に分配して、各光放射部2−kに
入力するように構成してもよい。以上のように構成して
も、第1の実施形態と同様の効果を有するとともに、基
準ビーム光と第2のビーム光の周波数を互いに異なる所
定の周波数に設定することができ、光電変換器43−k
によって光電変換された後の無線信号の周波数を所定の
周波数に設定することができる。これによって、ダウン
コンバータ53を除いて構成することも可能である。
【0058】<他の変形例>また、以上の第1及び第2
の実施形態では、光放射部2−1乃至2−Nが1次元方
向に配列された光放射器アレー22と、サンプリング光
ファイバ42−1乃至42−Mが1次元方向に配列され
た光サンプリング装置アレー42と、アンテナ素子11
−1乃至11−Nが1次元方向に配列されたアレーアナ
テナ1を用いて構成した。しかしながら、本発明はこれ
に限らず、複数の光放射部2−1乃至2−Nがマトリッ
クス形状で2次元方向に配列された光放射器アレーと、
複数のサンプリング光ファイバがマトリックス形状で2
次元方向に配列された光サンプリング装置アレーと、複
数のアンテナ素子がマトリックス形状で2次元方向に配
列されたアレーアンテナとを用いて構成してもよい。以
上の様に構成することにより、各受信信号の到来方向に
対応する光ビームを、3次元的に形成することができ、
第1乃至第3の実施形態と同様の効果を有する。
【0059】以上の第1及び第2の実施形態において、
光サンプリング装置アレー42はサンプリング光ファイ
バ42−1乃至42−Mを用いて構成しているが、本発
明はこれに限らず、基板上に形成された複数の光導波路
を用いて構成してもよい。以上のように構成することに
より、第1及び第2の実施形態と同様に動作して同様の
効果を有するとともに、サンプリング光ファイバ12−
1乃至12−Mを用いて配列した場合に比較して光導波
路を狭い間隔で形成できるので、合成されたビーム光を
狭い間隔で空間的にサンプリングでき、入力面P12に
入力されるビーム光を効率良くサンプリングできる。
【0060】また、以上の第1及び第2の実施形態にお
いて、アンテナ素子11−1乃至11−Nとしては、ダ
イポールアンテナ、誘電体基板上に形成された金属パッ
チアンテナ、ホーンアンテナなどを用いることができ、
さらに、ヘリカルアンテナ、スロットアンテナ等、種々
のアンテナを用いることができる。すなわち、本発明は
用いるアンテナの種類によって限定されるものではな
い。
【0061】以上の第1と第2の実施形態及び変形例で
は、各アンテナ素子11−kで受信された受信信号を、
周波数変換することなくそのまま、光周波数シフタ21
−k又は光変調器3−kに入力するように構成したが、
本発明はこれに限らず、例えば、受信信号を中間周波数
信号に周波数変換してから、光周波数シフタ21−k又
は光変調器3−kに入力するように構成してもよい。こ
の場合、信号選択回路51と復調器52の間に設けられ
たダウンコンバータ53は取り除いて構成することも可
能である。以上のように構成しても、第1と第2の実施
形態及び変形例と同様な効果を有する。
【0062】また、第1の実施形態における光周波数シ
フタ21−kは、光変調器と光ろ波器とを用いる構成の
他に、3回軸を有する電気光学結晶の光導波路中を伝搬
する円偏光の光に回転電磁界を与える方法や、光SSB
変調器などを用いることができる。以上のように構成し
ても第1の実施形態と同様に動作して同様な効果を有す
る。
【0063】以上の第1と第2の実施形態及び変形例で
は、レンズ44を用いて構成したが、本発明はこれに限
らず、レンズ44を取り除いて構成してもよい。以上の
ように構成しても、第1と第2の実施形態及び変形例と
同様に動作して、同様の効果を有するとともに、構成を
簡単にできる。
【0064】以上の第1と第2の実施形態では、低域ろ
波器9−iを用いて構成したが、本発明はこれに限ら
ず、所定の通過帯域を有する帯域通過ろ波器を用いて構
成してもよい。以上のように構成しても第1と第2の実
施形態と同様の効果を有する。
【0065】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置は、所定の配置形状で
近接して並置された複数N個のアンテナ素子からなるア
レーアンテナによって受信された所定の受信周波数を有
する受信信号を処理するための受信信号処理装置であっ
て、上記光発生手段で発生された第1のビーム光を分配
して、N個の第2のビーム光と基準ビーム光とを出力す
る光分配手段と、上記複数N個の各アンテナ素子に対応
して設けられ、第2のビーム光の周波数を、対応する各
アンテナ素子で受信された各受信信号の受信周波数だけ
変化させて、かつ上記各第2のビーム光の位相を、対応
する各アンテナ素子で受信された各受信信号の位相だけ
変化させて、第3のビーム光を出力する複数N個の光周
波数シフト手段と、上記基準ビーム光と、上記複数N個
の第3のビーム光とを互いに重ね合わせるように放射し
て、上記合成ビーム光を形成する光放射手段と、上記形
成された合成ビーム光を、複数M個の位置で空間的にサ
ンプリングして、サンプリングした複数M個の第4のビ
ーム光を出力するサンプリング手段と、非線形の光電変
換特性を有し、上記サンプリング手段から出力される複
数M個の第4のビーム光をそれぞれ光電変換して、光電
変換した信号をそれぞれ出力する複数M個の光電変換手
段とを備える。これによって、ディジタル信号処理を用
いることなく、マルチビーム信号処理ができるので、従
来例に比較して高速で広帯域なマルチビーム信号処理回
路を形成することができ、回路構成が簡単で小型のアレ
ーアンテナの光制御型受信信号処理装置を提供すること
ができる。
【0066】また、請求項2記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項1記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置において、上記光放射
手段は、上記基準ビーム光を放射する第1の光放射手段
と、上記複数N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせ
るように放射して、複数N個の第3のビーム光が合成さ
れた第1の合成ビーム光を形成する第2の光放射手段
と、上記基準ビーム光と上記第1の合成ビームとを合成
して上記合成ビームを出力するビーム合成手段とを備え
ている。これによって、上記第1の合成ビーム光を合成
した後、基準ビーム光と合成できるので、基準ビーム光
との合成を容易にでき、しかも、上記基準ビーム光の光
軸と上記合成ビーム光との光軸を一致させるように合成
できる。従って、上記アンテナ素子数が多くなった場合
に有効である。
【0067】また、請求項3記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項1又は2記載のアレ
ーアンテナの光制御型受信信号処理装置さらに、上記複
数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各信号か
ら上記受信信号の受信周波数に等しい周波数を有する信
号成分をそれぞれ抽出するようにろ波して出力する複数
M個のろ波手段を備えている。これによって、上記光電
変換手段から出力される各信号から上記受信信号の受信
周波数に等しい周波数を有する信号成分を抽出して出力
できる。
【0068】さらに、本発明に係る請求項4記載のアレ
ーアンテナの光制御型受信信号処理装置は、上記複数N
個のアンテナ素子からなるアレーアンテナによって受信
された所定の受信周波数を有する受信信号を処理するた
めの受信信号処理装置であって、上記第1のビーム光を
発生して出力する光発生手段と、上記第1のビーム光を
同相分配して、上記N個の第2のビーム光と上記基準ビ
ーム光とを出力する第1の光分配手段と、上記基準ビー
ム光を複数M個に分配して出力する第2の光分配手段
と、上記各第2のビーム光の周波数を、対応する各アン
テナ素子で受信された各受信信号の受信周波数だけ変化
させて、かつ上記各第2のビーム光の位相を、対応する
各アンテナ素子で受信された各受信信号の位相だけ変化
させて、上記第3のビーム光を出力する複数N個の光周
波数シフト手段と、上記第3のビーム光を互いに重ね合
わせるように放射して、上記第1の合成ビームを形成す
る光放射手段と、上記第1の合成ビーム光を、互いに異
なる複数M個の位置で空間的にサンプリングして、サン
プリングした複数M個の第4のビーム光を出力するサン
プリング手段と、上記各第4のビーム光を上記第2の光
分配手段から出力される上記各基準ビーム光とそれぞれ
合成して、各第2の合成ビーム光を出力する複数M個の
光合成手段と、上記複数M個の第2の合成ビーム光をそ
れぞれ光電変換して、光電変換した信号をそれぞれ出力
する複数M個の光電変換手段とを備えている。これによ
って、サンプリングした後に、上記複数M個の第4のビ
ーム光と基準ビーム光とを合成することができるので、
基準ビーム光との合成を容易にでき、かつ上記基準ビー
ム光の光軸を所定の方向に設定する必要がなく、しかも
基準ビーム光を空間に放射しないので、上記基準ビーム
光の減衰を少なくできる。
【0069】また、請求項5記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項4記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置においてさらに、上記
複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各信号
から上記受信信号の受信周波数に等しい周波数を有する
信号成分をそれぞれ抽出するようにろ波して出力する複
数M個のろ波手段を備えている。これによって、上記光
電変換手段から出力される各信号から上記受信信号の受
信周波数に等しい周波数を有する信号成分をそれぞれ抽
出して出力できる。
【0070】本発明に係る請求項6記載のアレーアンテ
ナの光制御型受信信号処理装置は、上記複数N個のアン
テナ素子からなるアレーアンテナによって受信された、
無線周波数を有する受信信号を処理するための受信信号
処理装置であって、所定の基準周波数を有する基準ビー
ム光を発生して出力する基準光発生手段と、上記基準周
波数と異なる第1の周波数を有する第1のビーム光を発
生して出力する光発生手段と、上記第1のビーム光を同
相分配して、上記複数N個の第2のビーム光を出力する
光分配手段と、上記各第2のビーム光を、対応する各ア
ンテナ素子で受信された各受信信号に従って所定の変調
方式で変調して、上記基準周波数と異なりかつ側波帯周
波数と上記基準周波数との周波数差が上記無線周波数の
1/2未満になるように設定された側波帯周波数を有す
る1つの側波帯を含む少なくとも1つの側波帯を有する
変調信号である各第3のビーム光をそれぞれ出力する複
数N個の光変調手段と、上記基準ビーム光と、上記複数
N個の第3のビーム光とを互いに重ね合わせるように放
射して、上記基準ビーム光と上記複数N個の第3のビー
ム光とが合成された合成ビームを形成する光放射手段
と、上記合成ビーム光を互いに異なる複数M個の位置で
サンプリングして、上記複数M個の第4のビーム光を出
力するサンプリング手段と、上記複数M個の第4のビー
ム光をそれぞれ光電変換して、上記各側波帯に対応する
複数の信号成分をそれぞれ有する各信号を出力する複数
M個の光電変換手段とを備える。これによって、従来例
に比較して高速でマルチビームを形成することができ、
回路構成が簡単で小型のアレーアンテナの光制御型受信
信号処理装置を提供することができるとともに、上記側
波帯に対応する周波数を有する信号成分を受信信号とし
て出力することができる。
【0071】また、請求項7記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項6記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置において、上記光放射
手段は、上記基準ビーム光を放射する第1の光放射手段
と、上記複数N個の光移相手段から出力される複数N個
の第3のビーム光を互いに重ね合わせるように放射し
て、複数N個の第3のビーム光が合成された第1の合成
ビーム光を形成する第2の光放射手段と、上記第1の光
放射手段から放射される基準ビーム光と、上記第2の光
放射手段によって形成される第1の合成ビーム光とを合
成して上記合成ビーム光を出力するビーム合成手段を備
える。これによって、上記第1の合成ビーム光を合成し
た後、基準ビーム光と合成できので、基準ビーム光との
合成を容易にでき、しかも、上記基準ビーム光の光軸と
上記合成ビーム光との光軸を一致させるように合成で
き、上記アンテナ素子数が多くなった場合に有効であ
る。
【0072】また、請求項8記載のアレーアンテナの光
制御型受信信号処理装置は、請求項6又は7記載のアレ
ーアンテナの光制御型受信信号処理装置においてさら
に、上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力され
る各信号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出する
ように低域ろ波して出力する複数M個のろ波手段を備え
ている。これによって、光電変換手段からそれぞれ出力
される各信号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出
して出力できる。
【0073】本発明に係る請求項9記載のアレーアンテ
ナの光制御型受信信号処理装置は、所定の配置形状で近
接して並置された複数N個のアンテナ素子からなるアレ
ーアンテナによって受信された、無線周波数を有する受
信信号を処理するための受信信号処理装置であって、所
定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して出力す
る基準光発生手段と、上記基準光発生手段から出力され
る基準ビーム光を複数M個に分配して出力する第1の光
分配手段と、上記基準周波数と異なる周波数を有する第
1のビーム光を発生して出力する光発生手段と、上記光
発生手段で発生された第1のビーム光を複数N個に同相
分配して、同相分配された複数N個の第2のビーム光を
出力する第2の光分配手段と、上記複数N個の各アンテ
ナ素子に対応して設けられ、上記第2の光分配手段から
出力される各第2のビーム光を、対応する各アンテナ素
子で受信された各受信信号に従って所定の変調方式で変
調して、上記基準周波数と異なりかつ側波帯周波数と上
記基準周波数との周波数差が上記無線周波数の1/2未
満になるように設定された側波帯周波数を有する1つの
側波帯を含む少なくとも1つの側波帯を有する変調信号
である各第3のビーム光をそれぞれ出力する複数N個の
光変調手段と、上記複数N個の光変調手段から出力され
る複数N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるよう
に放射して、上記複数N個の第3のビーム光が合成され
た第1の合成ビーム光を形成する光放射手段と、上記光
放射手段によって形成された第1の合成ビーム光を互い
に異なる複数M個の位置で、空間的にサンプリングし
て、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を出力
するサンプリング手段と、上記サンプリング手段から出
力される各第4のビーム光を上記第1の光分配手段から
出力される上記各基準ビーム光とそれぞれ合成して、各
第2の合成ビーム光を出力する複数M個の光合成手段
と、非線形の光電変換特性を有し、上記サンプリング手
段から出力される複数M個の第2の合成ビーム光をそれ
ぞれ光電変換して、上記各側波帯に対応する複数の信号
成分をそれぞれ有する信号をそれぞれ出力する複数M個
の光電変換手段とを備えている。これによって、サンプ
リングした後に、上記複数M個の第4のビーム光と基準
ビーム光とを合成することができるので、基準ビーム光
との合成を容易にでき、かつ上記基準ビーム光の光軸を
所定の方向に設定する必要がなく、しかも基準ビーム光
を空間に放射しないので、上記基準ビーム光の減衰を少
なくできる。
【0074】また、請求項10記載のアレーアンテナの
光制御型受信信号処理装置は、請求項9記載のアレーア
ンテナの光制御型受信信号処理装置においてさらに、上
記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各信
号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出するように
低域ろ波して出力する複数M個のろ波手段を備えてい
る。これによって、光電変換手段からそれぞれ出力され
る各信号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出して
出力できる。
【0075】本発明に係る請求項11記載のアレーアン
テナの光制御型受信信号処理装置は、所定の配置形状で
近接して並置された複数N個のアンテナ素子からなるア
レーアンテナによって受信された所定の受信周波数を有
する受信信号を処理するための受信信号処理装置であっ
て、所定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して
出力する基準光発生手段と、所定の周波数を有する第1
のビーム光を発生して出力する光発生手段と、上記光発
生手段で発生された第1のビーム光を複数N個に同相分
配して、同相分配された複数N個のビーム光を第2のビ
ーム光として出力する光分配手段と、上記複数N個の各
アンテナ素子に対応して設けられ、上記光分配手段から
出力される各第2のビーム光の周波数を、対応する各ア
ンテナ素子で受信された各受信信号の受信周波数だけ変
化させて、かつ上記各第2のビーム光の位相を、対応す
る各アンテナ素子で受信された各受信信号の位相だけ変
化させて、周波数と位相とを変化させた後の第3のビー
ム光を出力する複数N個の光周波数シフト手段と、上記
基準光発生手段から出力される基準ビーム光と、上記複
数N個の光周波数シフト手段から出力される複数N個の
第3のビーム光とを互いに重ね合わせるように放射し
て、上記基準ビーム光と上記複数N個の第3のビーム光
とが合成された合成ビーム光を形成する光放射手段と、
上記光放射手段によって形成された合成ビーム光を、互
いに異なる複数M個の位置で空間的にサンプリングし
て、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を出力
するサンプリング手段と、非線形の光電変換特性を有
し、上記サンプリング手段から出力される複数M個の第
4のビーム光をそれぞれ光電変換して、光電変換した信
号をそれぞれ出力する複数M個の光電変換手段とを備え
ている。これによって、上記基準ビーム光と、上記第2
のビーム光とを異なる周波数に設定することができ、上
記光電変換後の信号の周波数を、上記受信周波数と異な
る周波数に設定することができる。
【0076】また、請求項12記載のアレーアンテナの
光制御型受信信号処理装置は、請求項11記載のアレー
アンテナの光制御型受信信号処理装置において、上記光
放射手段は、上記基準ビーム光を放射する第1の光放射
手段と、上記複数N個の光周波数シフト手段から出力さ
れる複数N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるよ
うに放射して、複数N個の第3のビーム光が合成された
第1の合成ビーム光を形成する第2の光放射手段と、上
記第1の光放射手段から放射される基準ビーム光と、上
記第2の光放射手段によって形成される第1の合成ビー
ム光とを合成して上記合成ビーム光を出力するビーム合
成手段とを備えている。これによって、上記第1の合成
ビーム光を合成した後、基準ビーム光と合成できるの
で、基準ビーム光との合成を容易にでき、しかも、上記
基準ビーム光の光軸と上記合成ビーム光との光軸を一致
させるように合成できる。従って、上記アンテナ素子数
が多くなった場合に有効である。
【0077】また、請求項13記載のアレーアンテナの
光制御型受信信号処理装置は、請求項11又は12記載
のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装置において
さらに、上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力
される各信号から所定の周波数を有する信号成分をそれ
ぞれ抽出するようにろ波して出力する複数M個のろ波手
段を備えている。これによって、光電変換手段からそれ
ぞれ出力される各信号から上記所定の周波数を有する信
号成分をそれぞれ抽出して出力できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態のアレーアンテ
ナの光制御型受信信号処理装置の構成を示すブロック図
である。
【図2】 図1の光放射器アレー22の構成を示す図で
ある。
【図3】 図1の光サンプリング装置アレー42の入射
面P12の正面図である。
【図4】 本発明に係る第2の実施形態のアレーアンテ
ナの光制御型受信信号処理装置の構成を示すブロック図
である。
【図5】 (a)は、図4のアレーアンテナの光制御型
受信信号処理装置において、光変調器3−kから出力さ
れる光ビーム光に含まれる側波帯の周波数を示すグラフ
であり、(b)は、(a)のグラフにおいてさらに、基
準ビーム光の基準周波数frefを示すグラフであり、
(c)は、光電変換器43−iから出力される無線信号
に含まれる信号成分の周波数を示すグラフである。
【図6】 (a)は、光電変換器43−iから出力され
る無線信号に含まれる信号成分のうちの、低域ろ波器9
−iから出力される信号を示すグラフであり、(b)
は、光電変換器43−iから出力される無線信号に含ま
れる信号成分のうちの、低域ろ波器9−iから出力され
る信号と当該信号に隣接する信号とを示すグラフであ
る。
【図7】 本発明に係る第1の変形例の一部分を示すブ
ロック図である。
【図8】 本発明に係る第2の変形例の一部分を示すブ
ロック図である。
【図9】 本発明に係る第3の変形例の構成を示すブロ
ック図である。
【図10】 図1の光電変換器43−iから出力される
無線信号に含まれる複数の無線信号成分を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1…アレーアンテナ、 2−1乃至2−N,2−r…光放射部、 3−1乃至3−N…光変調器、 4,31…レーザダイオード、 7−1乃至7−N,7−r…光ファイバケーブル、 9−1乃至9−M…低域ろ波器、 11−1乃至11−N…アンテナ素子、 12−1乃至12−N…受信機モジュール、 21−1乃至21−N…光周波数シフタ、 22,22a…光放射器アレー、 32,321…光分配器、 42…光サンプリング装置アレー、 42−1乃至42−M…サンプリング光ファイバ、 43−1乃至43−M…光電変換器、 44…レンズ、 45…ビーム合成器、 47−1乃至47−M…光合成器、 51…信号選択回路、 52…復調器、 53…ダウンコンバータ、 221…光放射器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 龍 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷 5番地 株式会社エイ・ティ・アール光 電波通信研究所内 (72)発明者 唐沢 好男 京都府相楽郡精華町大字乾谷小字三平谷 5番地 株式会社エイ・ティ・アール光 電波通信研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01Q 3/24 - 3/42 H01Q 25/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の配置形状で近接して並置された複
    数N個のアンテナ素子からなるアレーアンテナによって
    受信された所定の受信周波数を有する受信信号を処理す
    るための受信信号処理装置であって、 所定の周波数を有する第1のビーム光を発生して出力す
    る光発生手段と、 上記光発生手段で発生された第1のビーム光を複数(N
    +1)個に同相分配して、同相分配された複数(N+
    1)個のビーム光のうちのN個のビーム光を第2のビー
    ム光として出力し、かつ1個のビーム光を基準ビーム光
    として出力する光分配手段と、 上記複数N個の各アンテナ素子に対応して設けられ、上
    記光分配手段から出力される各第2のビーム光の周波数
    を、対応する各アンテナ素子で受信された各受信信号の
    受信周波数だけ変化させて、かつ上記各第2のビーム光
    の位相を、対応する各アンテナ素子で受信された各受信
    信号の位相だけ変化させて、周波数と位相とを変化させ
    た後の第3のビーム光を出力する複数N個の光周波数シ
    フト手段と、 上記光分配手段から出力される基準ビーム光と、上記複
    数N個の光周波数シフト手段から出力される複数N個の
    第3のビーム光とを互いに重ね合わせるように放射し
    て、上記基準ビーム光と上記複数N個の第3のビーム光
    とが合成された合成ビーム光を形成する光放射手段と、 上記光放射手段によって形成された合成ビーム光を、互
    いに異なる複数M個の位置で空間的にサンプリングし
    て、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を出力
    するサンプリング手段と、 非線形の光電変換特性を有し、上記サンプリング手段か
    ら出力される複数M個の第4のビーム光をそれぞれ光電
    変換して、光電変換した信号をそれぞれ出力する複数M
    個の光電変換手段とを備えたことを特徴とするアレーア
    ンテナの光制御型受信信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記光放射手段は、 上記基準ビーム光を放射する第1の光放射手段と、 上記複数N個の光周波数シフト手段から出力される複数
    N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるように放射
    して、複数N個の第3のビーム光が合成された第1の合
    成ビーム光を形成する第2の光放射手段と、 上記第1の光放射手段から放射される基準ビーム光と、
    上記第2の光放射手段によって形成される第1の合成ビ
    ーム光とを合成して上記合成ビーム光を出力するビーム
    合成手段とを備えたことを特徴とする請求項1記載のア
    レーアンテナの光制御型受信信号処理装置。
  3. 【請求項3】 上記アレーアンテナの光制御型受信信号
    処理装置はさらに、 上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各
    信号から上記受信信号の受信周波数に等しい周波数を有
    する信号成分をそれぞれ抽出するようにろ波して出力す
    る複数M個のろ波手段を備えたことを特徴とする請求項
    1又は2記載のアレーアンテナの光制御型受信信号処理
    装置。
  4. 【請求項4】 所定の配置形状で近接して並置された複
    数N個のアンテナ素子からなるアレーアンテナによって
    受信された所定の受信周波数を有する受信信号を処理す
    るための受信信号処理装置であって、 所定の周波数を有する第1のビーム光を発生して出力す
    る光発生手段と、 上記光発生手段で発生された第1のビーム光を複数(N
    +1)個に同相分配して、同相分配された複数(N+
    1)個のビーム光のうちのN個のビーム光を第2のビー
    ム光として出力し、かつ1個のビーム光を基準ビーム光
    として出力する第1の光分配手段と、 上記第1の光分配手段から出力される基準ビーム光を複
    数M個の基準ビーム光に分配して出力する第2の光分配
    手段と、 上記複数N個の各アンテナ素子に対応して設けられ、上
    記第1の光分配手段から出力される各第2のビーム光の
    周波数を、対応する各アンテナ素子で受信された各受信
    信号の受信周波数だけ変化させて、かつ上記各第2のビ
    ーム光の位相を、対応する各アンテナ素子で受信された
    各受信信号の位相だけ変化させて、周波数と位相とを変
    化させた後の第3のビーム光を出力する複数N個の光周
    波数シフト手段と、 上記複数N個の光周波数シフト手段から出力される複数
    N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるように放射
    して、上記複数N個の第3のビーム光が合成された第1
    の合成ビーム光を形成する光放射手段と、 上記光放射手段によって形成された第1の合成ビーム光
    を、互いに異なる複数M個の位置で空間的にサンプリン
    グして、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を
    出力するサンプリング手段と、 上記サンプリング手段から出力される各第4のビーム光
    を上記第2の光分配手段から出力される上記各基準ビー
    ム光とそれぞれ合成して、各第2の合成ビーム光を出力
    する複数M個の光合成手段と、 非線形の光電変換特性を有し、上記複数M個の光合成手
    段から出力される複数M個の第2の合成ビーム光をそれ
    ぞれ光電変換して、光電変換した信号をそれぞれ出力す
    る複数M個の光電変換手段とを備えたことを特徴とする
    アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置。
  5. 【請求項5】 上記アレーアンテナの光制御型受信信号
    処理装置はさらに、 上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各
    信号から上記受信信号の受信周波数に等しい周波数を有
    する信号成分をそれぞれ抽出するようにろ波して出力す
    る複数M個のろ波手段を備えたことを特徴とする請求項
    4記載のアレーアンテナの光制御型受信信号処理装置。
  6. 【請求項6】 所定の配置形状で近接して並置された複
    数N個のアンテナ素子からなるアレーアンテナによって
    受信された、無線周波数を有する受信信号を処理するた
    めの受信信号処理装置であって、 所定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して出力
    する基準光発生手段と、 上記基準周波数と異なる周波数を有する第1のビーム光
    を発生して出力する光発生手段と、 上記光発生手段で発生された第1のビーム光を複数N個
    に同相分配して、同相分配された複数N個の第2のビー
    ム光を出力する光分配手段と、 上記複数N個の各アンテナ素子に対応して設けられ、上
    記光分配手段から出力される各第2のビーム光を、対応
    する各アンテナ素子で受信された各受信信号に従って所
    定の変調方式で変調して、上記基準周波数と異なりかつ
    側波帯周波数と上記基準周波数との周波数差が上記無線
    周波数の1/2未満になるように設定された側波帯周波
    数を有する1つの側波帯を含む少なくとも1つの側波帯
    を有する変調信号である各第3のビーム光をそれぞれ出
    力する複数N個の光変調手段と、 上記基準光発生手段から出力される基準ビーム光と、上
    記複数N個の光変調手段から出力される複数N個の第3
    のビーム光とを互いに重ね合わせるように放射して、上
    記基準ビーム光と上記複数N個の第3のビーム光とが合
    成された合成ビーム光を形成する光放射手段と、 上記光放射手段によって形成された合成ビーム光を互い
    に異なる複数M個の位置で、空間的にサンプリングし
    て、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を出力
    するサンプリング手段と、 非線形の光電変換特性を有し、上記サンプリング手段か
    ら出力される複数M個の第4のビーム光をそれぞれ光電
    変換して、上記各側波帯に対応する複数の信号成分をそ
    れぞれ有する信号をそれぞれ出力する複数M個の光電変
    換手段とを備えたことを特徴とするアレーアンテナの光
    制御型受信信号処理装置。
  7. 【請求項7】 上記光放射手段は、 上記基準ビーム光を放射する第1の光放射手段と、 上記複数N個の光移相手段から出力される複数N個の第
    3のビーム光を互いに重ね合わせるように放射して、複
    数N個の第3のビーム光が合成された第1の合成ビーム
    光を形成する第2の光放射手段と、 上記第1の光放射手段から放射される基準ビーム光と、
    上記第2の光放射手段によって形成される第1の合成ビ
    ーム光とを合成して上記合成ビーム光を出力するビーム
    合成手段を備えたことを特徴とする請求項6記載のアレ
    ーアンテナの光制御型受信信号処理装置。
  8. 【請求項8】 上記アレーアンテナの光制御型受信信号
    処理装置さらに、 上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各
    信号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出するよう
    に低域ろ波して出力する複数M個のろ波手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項6又は7記載のアレーアンテナの
    光制御型受信信号処理装置。
  9. 【請求項9】 所定の配置形状で近接して並置された複
    数N個のアンテナ素子からなるアレーアンテナによって
    受信された、無線周波数を有する受信信号を処理するた
    めの受信信号処理装置であって、 所定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して出力
    する基準光発生手段と、 上記基準光発生手段から出力される基準ビーム光を複数
    M個に分配して出力する第1の光分配手段と、 上記基準周波数と異なる周波数を有する第1のビーム光
    を発生して出力する光発生手段と、 上記光発生手段で発生された第1のビーム光を複数N個
    に同相分配して、同相分配された複数N個の第2のビー
    ム光を出力する第2の光分配手段と、 上記複数N個の各アンテナ素子に対応して設けられ、上
    記第2の光分配手段から出力される各第2のビーム光
    を、対応する各アンテナ素子で受信された各受信信号に
    従って所定の変調方式で変調して、上記基準周波数と異
    なりかつ側波帯周波数と上記基準周波数との周波数差が
    上記無線周波数の1/2未満になるように設定された側
    波帯周波数を有する1つの側波帯を含む少なくとも1つ
    の側波帯を有する変調信号である各第3のビーム光をそ
    れぞれ出力する複数N個の光変調手段と、 上記複数N個の光変調手段から出力される複数N個の第
    3のビーム光を互いに重ね合わせるように放射して、上
    記複数N個の第3のビーム光が合成された第1の合成ビ
    ーム光を形成する光放射手段と、 上記光放射手段によって形成された第1の合成ビーム光
    を互いに異なる複数M個の位置で、空間的にサンプリン
    グして、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を
    出力するサンプリング手段と、 上記サンプリング手段から出力される各第4のビーム光
    を上記第1の光分配手段から出力される上記各基準ビー
    ム光とそれぞれ合成して、各第2の合成ビーム光を出力
    する複数M個の光合成手段と、 非線形の光電変換特性を有し、上記サンプリング手段か
    ら出力される複数M個の第2の合成ビーム光をそれぞれ
    光電変換して、上記各側波帯に対応する複数の信号成分
    をそれぞれ有する信号をそれぞれ出力する複数M個の光
    電変換手段とを備えたことを特徴とするアレーアンテナ
    の光制御型受信信号処理装置。
  10. 【請求項10】 上記アレーアンテナの光制御型受信信
    号処理装置さらに、 上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各
    信号から上記側波帯に対応する信号成分を抽出するよう
    に低域ろ波して出力する複数M個のろ波手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項9記載のアレーアンテナの光制御
    型受信信号処理装置。
  11. 【請求項11】 所定の配置形状で近接して並置された
    複数N個のアンテナ素子からなるアレーアンテナによっ
    て受信された所定の受信周波数を有する受信信号を処理
    するための受信信号処理装置であって、 所定の基準周波数を有する基準ビーム光を発生して出力
    する基準光発生手段と、 所定の周波数を有する第1のビーム光を発生して出力す
    る光発生手段と、 上記光発生手段で発生された第1のビーム光を複数N個
    に同相分配して、同相分配された複数N個のビーム光を
    第2のビーム光として出力する光分配手段と、 上記複数N個の各アンテナ素子に対応して設けられ、上
    記光分配手段から出力される各第2のビーム光の周波数
    を、対応する各アンテナ素子で受信された各受信信号の
    受信周波数だけ変化させて、かつ上記各第2のビーム光
    の位相を、対応する各アンテナ素子で受信された各受信
    信号の位相だけ変化させて、周波数と位相とを変化させ
    た後の第3のビーム光を出力する複数N個の光周波数シ
    フト手段と、 上記基準光発生手段から出力される基準ビーム光と、上
    記複数N個の光周波数シフト手段から出力される複数N
    個の第3のビーム光とを互いに重ね合わせるように放射
    して、上記基準ビーム光と上記複数N個の第3のビーム
    光とが合成された合成ビーム光を形成する光放射手段
    と、 上記光放射手段によって形成された合成ビーム光を、互
    いに異なる複数M個の位置で空間的にサンプリングし
    て、サンプリングした複数M個の第4のビーム光を出力
    するサンプリング手段と、 非線形の光電変換特性を有し、上記サンプリング手段か
    ら出力される複数M個の第4のビーム光をそれぞれ光電
    変換して、光電変換した信号をそれぞれ出力する複数M
    個の光電変換手段とを備えたことを特徴とするアレーア
    ンテナの光制御型受信信号処理装置。
  12. 【請求項12】 上記光放射手段は、 上記基準ビーム光を放射する第1の光放射手段と、 上記複数N個の光周波数シフト手段から出力される複数
    N個の第3のビーム光を互いに重ね合わせるように放射
    して、複数N個の第3のビーム光が合成された第1の合
    成ビーム光を形成する第2の光放射手段と、 上記第1の光放射手段から放射される基準ビーム光と、
    上記第2の光放射手段によって形成される第1の合成ビ
    ーム光とを合成して上記合成ビーム光を出力するビーム
    合成手段とを備えたことを特徴とする請求項11記載の
    アレーアンテナの光制御型受信信号処理装置。
  13. 【請求項13】 上記アレーアンテナの光制御型受信信
    号処理装置はさらに、 上記複数M個の光電変換手段からそれぞれ出力される各
    信号から所定の周波数を有する信号成分をそれぞれ抽出
    するようにろ波して出力する複数M個のろ波手段を備え
    たことを特徴とする請求項11又は12記載のアレーア
    ンテナの光制御型受信信号処理装置。
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