JP3083350U - 車両の前後面洗浄用作業台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全な作業を行え、作業台の数量と設置スペ
ースを節約できる車両の前後面洗浄用作業台を提供す
る。 【解決手段】 作業台１は基台５上を走行可能且つ回動
支持部２において回動可能に支持され、基台５の長手方
向任意の位置でその先端を乗上げ台３ａ又は３ｂに選択
的に載置して、どちらかの走行路Ａを横断して、作業台
として機能するようになっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は車両の前後面洗浄用作業台に関する。

【０００２】

【従来の技術】

鉄道車両の前後面を洗浄する際には、作業台や梯子を設置して、該作業台上に 作業者がのって洗浄作業を行う必要がある。しかし、作業台や梯子は極めて不安 定であり、そのため作業者の転落等の事故が起きる危険があった。 そのため電車の軌道の側部に進退する作業台を設け、安定した状態で作業を行 えるようにした作業台が開発されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし従来の上記作業台は機構的に複雑で高価になる欠点があった。また、電 車の１つの軌道について１つの作業台を設ける必要があり、効率が悪い欠点があ った。更に車両が作業台の位置に正確に停車する必要があった。また、前面から 後面の洗浄に移る際には車両の移動が必要である等の問題があった。 本考案は上記した従来技術の問題点を解決することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段及び作用】

上記目的を達成するために本考案の車両の前後面洗浄用作業台は、被洗浄車両 の走行路側部に沿って走行可能に且つ水平方向回動可能に装着され、該被洗浄車 両の前後面の洗浄時に水平方向に回動して該走行路を横断するように設置され、 被洗浄車両の前面又は後面に対向するように位置する、ことを特徴とする車両の 前後面洗浄用作業台。 作業台は回動することにより被洗浄車両の前面或いは後面に位置するから、比 較的簡単な構造とすることが可能である。また、作業台も安定なものとすること が可能である。また走行路側部に沿って走行可能であるから、車両の停止位置が 正確でなくても、作業台側を移動させることにより車両の前面或いは後面に作業 台を適切に位置させることが可能である。また、走行距離を大きくすれば、車両 を移動することなく、作業台を走行させて車両の前後面に作業台を設置すること も可能になる。 更に本発明の車両の前後面洗浄用作業台は、被洗浄車両の２つの走行路の間に 該走行路側部に沿って走行可能に且つ水平方向回動可能に装着され、該被洗浄車 両の前後面の洗浄時に水平方向に回動して該２つの走行路の中の任意の１つを横 断するように設置され、被洗浄車両の前面又は後面に対向するように位置する、 ことを特徴とする。 このように作業台を被洗浄車両の２つの走行路の間に走行可能且つ水平方向回 動可能に装着することにより、一つの作業台で２つの走行路の車両の洗浄を行う ことが可能であり、装置の効率化とコスト低減を図ることが可能になる。 更に本発明の車両の前後面洗浄用作業台は、被洗浄車両の走行路側部に沿って 走行可能な走行台車と、該走行台車に装着され水平方向回動可能で、被洗浄車両 の前後面の洗浄時に水平方向に回動して該走行路を横断するように設置され、被 洗浄車両の前面又は後面に対向するように位置する移動作業台と、を有すること を特徴とする。この構成により比較的簡単な構造で効率の良い作業台を実現でき る。

【０００５】

【実施形態】

以下本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。 図１はその平面図、図２は立面図である。 走行路Ａと走行路Ａ’にはそれぞれ被洗浄車両Ｘ、被洗浄車両Ｘ’が到来して 、その前面と後面とを洗浄するようになっている。被洗浄車両Ｘ、Ｘ’はこの実 施例では電車等の軌道車両である。 走行路Ａと走行路Ａ’の間には基台５が設置されており、ここに作業台１が設 けられている。この作業台１は走行用スリット５０に沿って車両の長手方向に走 行可能であり、且つ回動支持部２により回動可能になっている。

【０００６】 作業台１は使用しないときには、走行路Ａと走行路Ａ’の間に納まっており、 図面において回動支持部２から下方向に伸びて先端を基台５上に乗せた状態にな っている。

【０００７】 被洗浄車両Ｘ、Ｘ’の前面又は後面を洗浄する際には作業台１がほぼ９０゜回 動して、走行路Ａ又はＡ’を横断する位置に設置されるようになっている。 走行路Ａ、Ａ’の外側（基台５の反対側）には、走行路に沿ってそれぞれ作業 台１の先端を受ける乗上げ台３ａ、３ｂが設けられており、作業台１は回動して その先端を乗上げ台３ａ又は３ｂに先端に乗せて、洗浄作業可能な状態に設定さ れるようになっている。

【０００８】 図２の立面図は、作業台１が乗上げ台３ａ側に回動して図面の右側の被洗浄車 両Ｘの前面を洗浄可能とした状態を示している。作業台１には安全柵４が設けら れており、作業者の安全を図るように構成されている。

【０００９】 図３及び図４に示すように作業台１は基台５上を走行出来るようになっており 、その先端には車輪１０、１０が設けられている。 回動支持部２は基台５の下に設置された走行台車２０に支持されており、基台 ５に形成された走行用スリット５０を通って走行可能に支持されている。

【００１０】 走行台車２０は走行レール２１上を走行するように構成され、該走行により回 動支持部２、即ち作業台１を基台５上において走行させるようになっている。 なお、８は制御装置、９は操作装置である。

【００１１】 回動支持部２の回動角度は９０゜あれば機能するが、３６０゜回動可能とすれ ば、前記したように作業台１が走行可能であるから、車両が到来する走行路や走 行路上の停止位置如何に関わらず、その前後面位置に作業台１を設置することが 可能になり、極めて利便性が高くなる。

【００１２】 以上の構成において、作業台１の先端を基台５上に納めている状態では、走行 路Ａ、Ａ’上を被洗浄車両Ｘ、Ｘ’を普通に走行させることができる。 被洗浄車両Ｘ、Ｘ’の前面又は後面の洗浄の際には、被洗浄車両Ｘ、Ｘ’を任 意の位置で停止しさせる。そして作業台１を走行させて、車両Ｘ、Ｘ’の前面又 は後面に相当する位置で停止し、次いで乗上げ台３ａまたは３ｂ側に回動させて 、作業台１の先端を乗上げ台３ａまたは３ｂ上に載置する。これにより、図２に 示すように、被洗浄車両の前面又は後面に作業台１が設置される。この作業台１ は梯子や仮設の作業台ではなく、回動支持部２と乗上げ台３により確実に保持さ れているから、極めて安定しており、安全な作業が可能である。また安全柵４に より更に安全な作業が行える。 また、一台の作業台１により２つの走行路Ａ、走行路Ａ’に選択的に用いるこ とが出来、作業台１の数量を減少することができ、また設置スペースも節約する ことが可能である。 被洗浄車両Ｘ、Ｘ’の他方の面を洗浄する時は、作業台１を走行させて他面側 に移動し、上記と同様の動作で作業台１を設置する。作業台１は３６０゜回動す るから、多様の動作を行わせることができ、被洗浄車両Ｘ、Ｘ’を移動させるこ となく前後面に作業台１を位置させることができ、前後面の洗浄を行える。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように本考案の車両の前後面洗浄用作業台は、車両を正確な位置 に停止させなくても、その前後面に作業台を設置できるから、安全な作業を行え る。また比較的構造が簡単であり、しかも２つの走行路に１台設置すれば良いか ら、作業台数を減少でき、設置スペースも節約できる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態を示す平面図。

【図２】本考案の一実施形態を示す立面図。

【図３】本考案の一実施形態を示す部分側面図。

【図４】本考案の一実施形態を示す部分平面図。

【符号の説明】

１：作業台、２：回動支持部、３ａ、３ｂ：乗上げ台、
４：安全柵、５：基台、８：制御装置、９：操作装置、
１０：車輪、２０：走行台車、２１：走行レール、５
０：走行用スリット。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 被洗浄車両の走行路側部に沿って走行可
   能に且つ水平方向回動可能に装着され、 該被洗浄車両の前後面の洗浄時に水平方向に回動して該
   走行路を横断するように設置され、被洗浄車両の前面又
   は後面に対向するように位置する、ことを特徴とする車
   両の前後面洗浄用作業台。
2. 【請求項２】 被洗浄車両の２つの走行路の間に該走行
   路側部に沿って走行可能に且つ水平方向回動可能に装着
   され、 該被洗浄車両の前後面の洗浄時に水平方向に回動して該
   ２つの走行路の中の任意の１つを横断するように設置さ
   れ、被洗浄車両の前面又は後面に対向するように位置す
   る、 ことを特徴とする車両の前後面洗浄用作業台。
3. 【請求項３】 被洗浄車両の走行路側部に沿って走行可
   能な走行台車と、 該走行台車に装着され水平方向回動可能で、被洗浄車両
   の前後面の洗浄時に水平方向に回動して該走行路を横断
   するように設置され、被洗浄車両の前面又は後面に対向
   するように位置する移動作業台と、 を有することを特徴とする車両の前後面洗浄用作業台。