JP3083193B2 - ウインチの油圧回路 - Google Patents
ウインチの油圧回路Info
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- JP3083193B2 JP3083193B2 JP04014203A JP1420392A JP3083193B2 JP 3083193 B2 JP3083193 B2 JP 3083193B2 JP 04014203 A JP04014203 A JP 04014203A JP 1420392 A JP1420392 A JP 1420392A JP 3083193 B2 JP3083193 B2 JP 3083193B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレーン作業、あるい
はアースドリルや連壁工事等ロープ先端の掘削装置を極
低速度で降下させる基礎機械等に用いられるウインチの
油圧回路に関する。
はアースドリルや連壁工事等ロープ先端の掘削装置を極
低速度で降下させる基礎機械等に用いられるウインチの
油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、場所打ち杭や連続壁の作業を行う
基礎機械にあっては、カッタ等の掘削装置としての吊荷
を通常の速度で昇降させる通常速度制御用の油圧回路を
備える他、ロープ先端にカッタを吊り下げて掘削を行う
場合にロープ速度が速すぎてカッタに過大な負荷がかか
り、カッタが破損するのを防止するため、ロープ速度の
必要以上の増大化を回避し、吊荷の極低速度での制御を
可能にする極低速制御用の油圧回路を備えることが一般
化されている。この種の基礎機械に用いられるウインチ
の油圧回路を図5により説明する。
基礎機械にあっては、カッタ等の掘削装置としての吊荷
を通常の速度で昇降させる通常速度制御用の油圧回路を
備える他、ロープ先端にカッタを吊り下げて掘削を行う
場合にロープ速度が速すぎてカッタに過大な負荷がかか
り、カッタが破損するのを防止するため、ロープ速度の
必要以上の増大化を回避し、吊荷の極低速度での制御を
可能にする極低速制御用の油圧回路を備えることが一般
化されている。この種の基礎機械に用いられるウインチ
の油圧回路を図5により説明する。
【0003】図5は従来のウインチの油圧回路を示す回
路図である。この図において、符号1は油圧ポンプ、2
は油圧ポンプ1により回転する油圧モータである。3は
油圧ポンプ1からの圧油の流量及び方向を切換えて油圧
モータ2の回転を制御する方向切換弁である。即ち方向
切換弁3は図示A側の位置にある時には圧油を管路4を
経て油圧モータ2に供給し油圧モータ2を時計方向(吊
荷の降下方向)に回転させ、図示B側の位置にある時に
は圧油を逆止弁5及び管路6を経て油圧モータ2に供給
し油圧モータ2を反時計方向(吊荷の吊り上げ方向)に
回転させる。7は管路6に介在する弁であり、パイロッ
トライン7aに導かれた管路4内の圧力がばね力よりも
高い時に開く。逆止弁5及び弁7によりカウンタバラン
ス弁が構成される。8はメイクアップ弁であり、油圧モ
ータ2を時計方向に回転させる際に油圧モータ2からの
油の洩れ等で管路4に油が不足するのを避ける。9は油
圧モータ2に連結された減速機、10は減速機9の回転
を断、接するクラッチ、11はクラッチ10の接続時に
回転するドラムである。12はドラム11に巻回された
ロープ、13はロープ12の先端に連結された吊荷であ
る。尚、油圧ポンプ1、油圧モータ2、方向切換弁3、
管路4、逆止弁5、管路6、弁7、パイロットライン7
a、減速機9、及びクラッチ10等により吊荷13の通
常速度制御用の油圧回路が構成される。
路図である。この図において、符号1は油圧ポンプ、2
は油圧ポンプ1により回転する油圧モータである。3は
油圧ポンプ1からの圧油の流量及び方向を切換えて油圧
モータ2の回転を制御する方向切換弁である。即ち方向
切換弁3は図示A側の位置にある時には圧油を管路4を
経て油圧モータ2に供給し油圧モータ2を時計方向(吊
荷の降下方向)に回転させ、図示B側の位置にある時に
は圧油を逆止弁5及び管路6を経て油圧モータ2に供給
し油圧モータ2を反時計方向(吊荷の吊り上げ方向)に
回転させる。7は管路6に介在する弁であり、パイロッ
トライン7aに導かれた管路4内の圧力がばね力よりも
高い時に開く。逆止弁5及び弁7によりカウンタバラン
ス弁が構成される。8はメイクアップ弁であり、油圧モ
ータ2を時計方向に回転させる際に油圧モータ2からの
油の洩れ等で管路4に油が不足するのを避ける。9は油
圧モータ2に連結された減速機、10は減速機9の回転
を断、接するクラッチ、11はクラッチ10の接続時に
回転するドラムである。12はドラム11に巻回された
ロープ、13はロープ12の先端に連結された吊荷であ
る。尚、油圧ポンプ1、油圧モータ2、方向切換弁3、
管路4、逆止弁5、管路6、弁7、パイロットライン7
a、減速機9、及びクラッチ10等により吊荷13の通
常速度制御用の油圧回路が構成される。
【0004】15は油圧ポンプ、16は前述した方向切
換弁3、管路4、逆止弁5、管路6、弁7と同様の部材
を含む回路、17は油圧モータ2よりも容量の小さい油
圧モータ、18は油圧モータ17に連結され減速機9よ
りも大きな減速比をもつ減速機、19は減速機18と前
記ドラム11とを断、接するクラッチである。これら油
圧ポンプ15、回路16、油圧モータ17、減速機1
8、及びクラッチ19等により吊荷13の極低速制御用
の油圧回路が構成される。
換弁3、管路4、逆止弁5、管路6、弁7と同様の部材
を含む回路、17は油圧モータ2よりも容量の小さい油
圧モータ、18は油圧モータ17に連結され減速機9よ
りも大きな減速比をもつ減速機、19は減速機18と前
記ドラム11とを断、接するクラッチである。これら油
圧ポンプ15、回路16、油圧モータ17、減速機1
8、及びクラッチ19等により吊荷13の極低速制御用
の油圧回路が構成される。
【0005】吊荷13を比較的速い速度(通常の速度)
で降下させる時にはクラッチ19を遮断した状態でクラ
ッチ10を接続すると共に方向切換弁3を図示A側に切
換える。これにより通常速度制御用の油圧回路が作動さ
れ油圧ポンプ1からの圧油は管路4を経て油圧モータ2
に供給される。この後管路4内の圧力、即ちパイロット
ライン8内の圧力が方向切換弁3の操作量に応じて所定
の圧力に達すると、弁7がばね力に抗して当該圧力に応
じて開き、管路6内の圧油がタンク14に排出される。
この時油圧モータ2は所定の速度で時計方向に回転し始
め、この回転は減速機9に伝達される。減速機9は油圧
モータ2の回転を所定の比率で減速し、減速した回転を
クラッチ10を経てドラム11に伝達する。この結果ド
ラム11は回転してロープ12を送り出し、ロープ12
の先端の吊荷13は所定の速度で降下する。
で降下させる時にはクラッチ19を遮断した状態でクラ
ッチ10を接続すると共に方向切換弁3を図示A側に切
換える。これにより通常速度制御用の油圧回路が作動さ
れ油圧ポンプ1からの圧油は管路4を経て油圧モータ2
に供給される。この後管路4内の圧力、即ちパイロット
ライン8内の圧力が方向切換弁3の操作量に応じて所定
の圧力に達すると、弁7がばね力に抗して当該圧力に応
じて開き、管路6内の圧油がタンク14に排出される。
この時油圧モータ2は所定の速度で時計方向に回転し始
め、この回転は減速機9に伝達される。減速機9は油圧
モータ2の回転を所定の比率で減速し、減速した回転を
クラッチ10を経てドラム11に伝達する。この結果ド
ラム11は回転してロープ12を送り出し、ロープ12
の先端の吊荷13は所定の速度で降下する。
【0006】吊荷13がカッタである場合、堅い岩盤に
遭遇した等の理由によりカッタが破損する恐れがあり、
これを避けるため、吊荷13を極低速で降下させる必要
が生じる。この場合にはクラッチ10を遮断してクラッ
チ19を接続すると共に回路16を所定の通り操作す
る。これにより通常速度制御用の油圧回路の作動は停止
されると共に極低速制御用の油圧回路が作動されドラム
11には油圧モータ15からの圧油による油圧モータ1
7の回転が減速比の大きい減速機18及びクラッチ19
を経て伝達される。この結果ドラム11は極低速で回転
してロープ12を極低速で送り出し、ロープ12の先端
の吊荷13は極低速度で降下する。
遭遇した等の理由によりカッタが破損する恐れがあり、
これを避けるため、吊荷13を極低速で降下させる必要
が生じる。この場合にはクラッチ10を遮断してクラッ
チ19を接続すると共に回路16を所定の通り操作す
る。これにより通常速度制御用の油圧回路の作動は停止
されると共に極低速制御用の油圧回路が作動されドラム
11には油圧モータ15からの圧油による油圧モータ1
7の回転が減速比の大きい減速機18及びクラッチ19
を経て伝達される。この結果ドラム11は極低速で回転
してロープ12を極低速で送り出し、ロープ12の先端
の吊荷13は極低速度で降下する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のウインチの
油圧回路においては、ロープ12の送り出し速度即ち吊
荷13の降下速度を極低速で制御する必要が生じた時を
考慮して極低速制御用の油圧回路、減速機、クラッチ等
を増設しなければならず、部品点数が多くなり油圧回路
自体が大型化されてしまうばかりでなく、コスト的にも
高価になってしまうという問題があった。また、上記構
成では吊荷13の極低速域での連続的な速度変化を持た
せることに難点があり、吊荷13の速度変動に対する速
度制御も困難であるという問題があった。
油圧回路においては、ロープ12の送り出し速度即ち吊
荷13の降下速度を極低速で制御する必要が生じた時を
考慮して極低速制御用の油圧回路、減速機、クラッチ等
を増設しなければならず、部品点数が多くなり油圧回路
自体が大型化されてしまうばかりでなく、コスト的にも
高価になってしまうという問題があった。また、上記構
成では吊荷13の極低速域での連続的な速度変化を持た
せることに難点があり、吊荷13の速度変動に対する速
度制御も困難であるという問題があった。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、極低速制御用の機械構造や油圧回路を増設するこ
となく、吊荷の極低速度での速度制御を行うことができ
るウインチの油圧回路を提供することにある。
決し、極低速制御用の機械構造や油圧回路を増設するこ
となく、吊荷の極低速度での速度制御を行うことができ
るウインチの油圧回路を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプにより駆
動される油圧モータと、この油圧モータに連結されると
共にロープが巻回されたドラムと、前記油圧モータの前
記ロープ解除時の戻り側管路に介在するカウンタバラン
ス弁とを備えたウインチの油圧回路において、前記戻り
側管路に前記ロープ速度を所定値とするため回路の油の
漏れ量を考慮して油を供給する油供給手段を設けたこと
を特徴とする。また、上記構成に加え、前記戻り側管路
に当該戻り側管路の油を所要時に所要量排出する油排出
手段を設けたことをも特徴とする。
め、本発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプにより駆
動される油圧モータと、この油圧モータに連結されると
共にロープが巻回されたドラムと、前記油圧モータの前
記ロープ解除時の戻り側管路に介在するカウンタバラン
ス弁とを備えたウインチの油圧回路において、前記戻り
側管路に前記ロープ速度を所定値とするため回路の油の
漏れ量を考慮して油を供給する油供給手段を設けたこと
を特徴とする。また、上記構成に加え、前記戻り側管路
に当該戻り側管路の油を所要時に所要量排出する油排出
手段を設けたことをも特徴とする。
【0010】
【作用】ロープ先端の吊荷の自重あるいは推力により油
圧モータに負荷が加わって回路に油洩れが生じると、油
圧モータは極低速度で回転する。この状態でもロープの
送り出し速度が速い場合には油供給手段の作動により油
圧モータの戻り側管路に回路の油の洩れ量を考慮した油
を供給する。これにより油圧モータ及びドラムの回転速
度が低下し、ロープの送り出し速度が吊荷の作業に最適
な極低速度になる。この後ロープの送り出し速度を僅か
に上昇させる場合には油供給手段の作動を止め、回路の
油洩れを容認する。これにより戻り側管路の流量が僅か
に上昇して油圧モータは僅かに回転速度を上げる。この
結果ドラムの回転速度及びロープの送り出し速度が僅か
に上昇する。
圧モータに負荷が加わって回路に油洩れが生じると、油
圧モータは極低速度で回転する。この状態でもロープの
送り出し速度が速い場合には油供給手段の作動により油
圧モータの戻り側管路に回路の油の洩れ量を考慮した油
を供給する。これにより油圧モータ及びドラムの回転速
度が低下し、ロープの送り出し速度が吊荷の作業に最適
な極低速度になる。この後ロープの送り出し速度を僅か
に上昇させる場合には油供給手段の作動を止め、回路の
油洩れを容認する。これにより戻り側管路の流量が僅か
に上昇して油圧モータは僅かに回転速度を上げる。この
結果ドラムの回転速度及びロープの送り出し速度が僅か
に上昇する。
【0011】また、油排出手段を備える場合、前記戻り
側管路の油を当該油排出手段で行い、油供給手段と油排
出手段を制御することによりロープの送り出し速度を極
低速において制御する。
側管路の油を当該油排出手段で行い、油供給手段と油排
出手段を制御することによりロープの送り出し速度を極
低速において制御する。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。図1は本発明の第1の実施例に係るウインチの油
圧回路を示す回路図である。同図から明らかなように本
実施例のウインチの油圧回路では従来用いていた極低速
制御用の構造を用いず、かつ減速機9とドラム11とを
直接的に連結している。また、同図において図5に示し
た部分と同一部分には同一符号を付してあり、詳しい説
明を省略することにする。符号21は電磁弁であり、管
路22を経て油圧モータ2の戻り側管路6に外部からの
圧油を供給する。本実施例では方向切換弁3の上流側の
メイン回路に供給される油圧ポンプ1からの圧油を利用
する。この電磁弁21には小流量を流すだけの容量でか
つ応答速度の早いものが用いられる。23は逆止弁であ
り、戻り側管路6から電磁弁21へ圧油が逆流するのを
防止する。24は圧力検出器であり、戻り側管路6内の
圧力を検出し検出信号を出力する。25は速度検出器で
あり、ロープ12の送り出し速度及び引き戻し速度を検
出し検出信号を出力する。26はコントローラであり、
圧力検出器24からの検出信号、または速度検出器25
からの検出信号、もしくは双方の検出器24,25から
の検出信号に基づいて電磁弁21の開閉時間を制御す
る。
する。図1は本発明の第1の実施例に係るウインチの油
圧回路を示す回路図である。同図から明らかなように本
実施例のウインチの油圧回路では従来用いていた極低速
制御用の構造を用いず、かつ減速機9とドラム11とを
直接的に連結している。また、同図において図5に示し
た部分と同一部分には同一符号を付してあり、詳しい説
明を省略することにする。符号21は電磁弁であり、管
路22を経て油圧モータ2の戻り側管路6に外部からの
圧油を供給する。本実施例では方向切換弁3の上流側の
メイン回路に供給される油圧ポンプ1からの圧油を利用
する。この電磁弁21には小流量を流すだけの容量でか
つ応答速度の早いものが用いられる。23は逆止弁であ
り、戻り側管路6から電磁弁21へ圧油が逆流するのを
防止する。24は圧力検出器であり、戻り側管路6内の
圧力を検出し検出信号を出力する。25は速度検出器で
あり、ロープ12の送り出し速度及び引き戻し速度を検
出し検出信号を出力する。26はコントローラであり、
圧力検出器24からの検出信号、または速度検出器25
からの検出信号、もしくは双方の検出器24,25から
の検出信号に基づいて電磁弁21の開閉時間を制御す
る。
【0013】図2は本実施例の電磁弁21の制御方法を
説明する図であり、横軸には戻り側管路6の圧力を、縦
軸にはロープ12の送り出し速度を取ってある。同図に
示すようにこの場合の制御方法としては、回路圧力、即
ち吊荷13の自重からロープ張力を引いた値に近い値
(吊荷13がカッタの場合、カッタの推力)とロープ速
度(吊荷13がカッタの場合、カッタの掘削速度)の両
方の制御範囲を設定し、実際の吊荷13の運転時におけ
る戻り側管路6の圧力とロープ速度とを当該制御範囲内
に収めるように電磁弁21の開閉時間を制御する制御方
法である。
説明する図であり、横軸には戻り側管路6の圧力を、縦
軸にはロープ12の送り出し速度を取ってある。同図に
示すようにこの場合の制御方法としては、回路圧力、即
ち吊荷13の自重からロープ張力を引いた値に近い値
(吊荷13がカッタの場合、カッタの推力)とロープ速
度(吊荷13がカッタの場合、カッタの掘削速度)の両
方の制御範囲を設定し、実際の吊荷13の運転時におけ
る戻り側管路6の圧力とロープ速度とを当該制御範囲内
に収めるように電磁弁21の開閉時間を制御する制御方
法である。
【0014】この制御方法の場合には、まず吊荷13を
比較的速い速度で降下させる時には方向切換弁3を所定
量図示A側の位置に操作すれば良い。これにより管路4
内の圧力上昇と共に弁7が従来通り所定量開いて油圧モ
ータ2は所定の速度で回転し、ドラム11の回転を経て
吊荷13は所定のロープ速度で降下する。一方、吊荷1
3を極低速度で降下させる時には油圧モータ1や各弁か
らの油洩れを利用し、方向切換弁3を中立位置とし、ま
たは方向切換弁3を弁7が開かない程度に図示A側の位
置に操作し、かつ例えば図示しない入力手段によりコン
トローラ26を作動させる。これによりロープ12に吊
荷13の自重及び推力が作用すると共に前記油洩れのた
め、油圧モータ2は必要時メイクアップ弁8から油を補
給しつつ、ドラム11を経て吊荷13の自重及び推力に
連れ回りし、吊荷13は極低速度でのロープ12の送り
出し速度で降下することが可能となる。この状態でコン
トローラ26が圧力検出器24からの検出信号により戻
り側管路6内の圧力を監視した結果、もしも当該圧力が
上記制御範囲を上回って高いことを認識した時には例え
ば吊荷13が空中に停止して作業が進行してないとみな
し、電磁弁21を閉状態とする。この閉状態の時間が継
続し、やがて回路等の油洩れにより油圧モータ2は極低
速度で回転しドラム11を回転させる。この結果吊荷1
3は作業の進展に最適な極低速度でのロープ12の送り
出し速度で降下する。しかし、戻り側管路6の圧力が上
記制御範囲を下回って低くなると、例えば吊荷13が堅
い岩盤等に遭遇して作業が進行せず、あるいはロープ1
2が弛んできたとみなし、電磁弁21を開状態とし、油
圧モータ2の回転を完全に停止させ、さらには逆回転さ
せることも可能である。即ち電磁弁21の開状態により
戻り側管路6の圧力を上昇させて行くと、この圧力は油
圧モータ2を停止させ、さらに油圧モータ2を逆回転す
ることが可能となるのである。この場合の制御はロープ
12が自動的に送り出される時に必要となる制御である
ので、多くは方向切換弁3を極僅か図示A側の位置に操
作した時に行われる制御であると考えても良い。いずれ
にせよ電磁弁21の作動を制御して戻り側管路6の圧力
及びロープ速度を上記制御範囲に収まるようにすること
により、吊荷13の刃先の破損等の危険のない最適な降
下を得ることができる。
比較的速い速度で降下させる時には方向切換弁3を所定
量図示A側の位置に操作すれば良い。これにより管路4
内の圧力上昇と共に弁7が従来通り所定量開いて油圧モ
ータ2は所定の速度で回転し、ドラム11の回転を経て
吊荷13は所定のロープ速度で降下する。一方、吊荷1
3を極低速度で降下させる時には油圧モータ1や各弁か
らの油洩れを利用し、方向切換弁3を中立位置とし、ま
たは方向切換弁3を弁7が開かない程度に図示A側の位
置に操作し、かつ例えば図示しない入力手段によりコン
トローラ26を作動させる。これによりロープ12に吊
荷13の自重及び推力が作用すると共に前記油洩れのた
め、油圧モータ2は必要時メイクアップ弁8から油を補
給しつつ、ドラム11を経て吊荷13の自重及び推力に
連れ回りし、吊荷13は極低速度でのロープ12の送り
出し速度で降下することが可能となる。この状態でコン
トローラ26が圧力検出器24からの検出信号により戻
り側管路6内の圧力を監視した結果、もしも当該圧力が
上記制御範囲を上回って高いことを認識した時には例え
ば吊荷13が空中に停止して作業が進行してないとみな
し、電磁弁21を閉状態とする。この閉状態の時間が継
続し、やがて回路等の油洩れにより油圧モータ2は極低
速度で回転しドラム11を回転させる。この結果吊荷1
3は作業の進展に最適な極低速度でのロープ12の送り
出し速度で降下する。しかし、戻り側管路6の圧力が上
記制御範囲を下回って低くなると、例えば吊荷13が堅
い岩盤等に遭遇して作業が進行せず、あるいはロープ1
2が弛んできたとみなし、電磁弁21を開状態とし、油
圧モータ2の回転を完全に停止させ、さらには逆回転さ
せることも可能である。即ち電磁弁21の開状態により
戻り側管路6の圧力を上昇させて行くと、この圧力は油
圧モータ2を停止させ、さらに油圧モータ2を逆回転す
ることが可能となるのである。この場合の制御はロープ
12が自動的に送り出される時に必要となる制御である
ので、多くは方向切換弁3を極僅か図示A側の位置に操
作した時に行われる制御であると考えても良い。いずれ
にせよ電磁弁21の作動を制御して戻り側管路6の圧力
及びロープ速度を上記制御範囲に収まるようにすること
により、吊荷13の刃先の破損等の危険のない最適な降
下を得ることができる。
【0015】本実施例では、油圧回路の各要素の油洩れ
を利用し、かつ圧力検出器24の検出信号に基づいて電
磁弁21を作動させ戻り側管路6の圧力及びロープ速度
を予め設定した制御範囲内に収めるように制御するよう
にしたので、吊荷13の通常速度での制御を行えるのに
加えて、簡素な構成で吊荷13の極低速度域での連続的
な速度制御を行うことができる。さらには極低速度での
速度範囲内で吊荷13を上昇させることもできるので、
吊荷13の掘削作業の進展状況に素速く対応することが
できる。
を利用し、かつ圧力検出器24の検出信号に基づいて電
磁弁21を作動させ戻り側管路6の圧力及びロープ速度
を予め設定した制御範囲内に収めるように制御するよう
にしたので、吊荷13の通常速度での制御を行えるのに
加えて、簡素な構成で吊荷13の極低速度域での連続的
な速度制御を行うことができる。さらには極低速度での
速度範囲内で吊荷13を上昇させることもできるので、
吊荷13の掘削作業の進展状況に素速く対応することが
できる。
【0016】図3は本実施例の電磁弁21の他の一つの
制御方法を説明する図であり、横軸には戻り側管路6の
圧力を、縦軸にはロープ12の送り出し速度を取ってあ
る。同図に示すようにこの場合の制御方法としては、戻
り側管路6の荷重圧力に対してのみ制御範囲を設定す
る。この制御方法を用いた動作は先の動作に準じるので
その説明は省略する。この制御方法では、ロープ速度に
制約はうけず、回路圧力に応じて電磁弁21が制御され
るので、負荷が軽負荷の場合、ロープ速度を早くするこ
とができる。
制御方法を説明する図であり、横軸には戻り側管路6の
圧力を、縦軸にはロープ12の送り出し速度を取ってあ
る。同図に示すようにこの場合の制御方法としては、戻
り側管路6の荷重圧力に対してのみ制御範囲を設定す
る。この制御方法を用いた動作は先の動作に準じるので
その説明は省略する。この制御方法では、ロープ速度に
制約はうけず、回路圧力に応じて電磁弁21が制御され
るので、負荷が軽負荷の場合、ロープ速度を早くするこ
とができる。
【0017】図4は本発明の第2の実施例に係るウイン
チの油圧回路を示す回路図である。この図において、図
1に示す部分と同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。符号31は電磁弁であり、油圧モータ2に接続
された管路4と戻り側管路6とを連絡する管路32に設
けられ、戻り側管路6の圧油を排出する。33は逆止弁
であり、電磁弁31から排出された圧油を管路5に戻
す。34は圧力制御弁であり、電磁弁31が排出する圧
油の圧力が設定圧以上に成ると当該圧力をタンクに戻
す。尚、電磁弁31が排出する圧油は逆止弁33及びリ
リーフ弁34を用いず直接にタンクに戻すようにしても
良いことは言うまでもない。
チの油圧回路を示す回路図である。この図において、図
1に示す部分と同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。符号31は電磁弁であり、油圧モータ2に接続
された管路4と戻り側管路6とを連絡する管路32に設
けられ、戻り側管路6の圧油を排出する。33は逆止弁
であり、電磁弁31から排出された圧油を管路5に戻
す。34は圧力制御弁であり、電磁弁31が排出する圧
油の圧力が設定圧以上に成ると当該圧力をタンクに戻
す。尚、電磁弁31が排出する圧油は逆止弁33及びリ
リーフ弁34を用いず直接にタンクに戻すようにしても
良いことは言うまでもない。
【0018】本実施例の制御方法も図2、図3に示した
制御方法を採用することができる。まず吊荷13を極低
速度で降下させる時に図2の制御方法を採用した場合に
は例えば方向切換弁3を中立にした後のコントローラ2
6は圧力検出器24からの検出信号に基づいて電磁弁2
1,31を同時に制御する。即ち例えば戻り側管路6の
圧力が上記適正範囲を上回った時には電磁弁21の閉状
態に制御すると共に電磁弁31の開状態に制御し、戻り
側管路6の圧力を圧力制御弁34を介してタンクに、ま
たは逆止弁33を介して管路4に排出することにより、
回路のもれより多くの圧油を戻り側回路の外へ排出す
る。これにより油圧モータ2の回転速度を増加させ、ロ
ープ12の送り出し速度を増加させる。また、戻り側管
路6の圧力が上記適正範囲を下回って低い時には電磁弁
21の開状態に制御すると共に電磁弁31を閉状態に制
御し、戻り側管路6への圧油の供給量を戻り側管路6か
らの圧油の排出量よりも多くする。これにより油圧モー
タ2の回転速度を低下させ、ロープ12の送り出し速度
を低下させる。この一連の制御により、極低速状態にお
いて、油圧モータ2の回転速度を素速く、かつ大きなゲ
インで正転側及び逆転側へと制御することが可能であ
り、この結果としてロープ速度を上昇側及び降下側共に
同じく常に素速く、かつ大きなゲインで吊荷13の掘削
作業に適正なる極低速度に制御することが可能である。
制御方法を採用することができる。まず吊荷13を極低
速度で降下させる時に図2の制御方法を採用した場合に
は例えば方向切換弁3を中立にした後のコントローラ2
6は圧力検出器24からの検出信号に基づいて電磁弁2
1,31を同時に制御する。即ち例えば戻り側管路6の
圧力が上記適正範囲を上回った時には電磁弁21の閉状
態に制御すると共に電磁弁31の開状態に制御し、戻り
側管路6の圧力を圧力制御弁34を介してタンクに、ま
たは逆止弁33を介して管路4に排出することにより、
回路のもれより多くの圧油を戻り側回路の外へ排出す
る。これにより油圧モータ2の回転速度を増加させ、ロ
ープ12の送り出し速度を増加させる。また、戻り側管
路6の圧力が上記適正範囲を下回って低い時には電磁弁
21の開状態に制御すると共に電磁弁31を閉状態に制
御し、戻り側管路6への圧油の供給量を戻り側管路6か
らの圧油の排出量よりも多くする。これにより油圧モー
タ2の回転速度を低下させ、ロープ12の送り出し速度
を低下させる。この一連の制御により、極低速状態にお
いて、油圧モータ2の回転速度を素速く、かつ大きなゲ
インで正転側及び逆転側へと制御することが可能であ
り、この結果としてロープ速度を上昇側及び降下側共に
同じく常に素速く、かつ大きなゲインで吊荷13の掘削
作業に適正なる極低速度に制御することが可能である。
【0019】尚、図3の制御方法を用いた場合の実施例
の動作も上述の動作に準じる。
の動作も上述の動作に準じる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、油圧ポンプの戻り側管
路に当該戻り側管路の圧力あるいはロープ速度の変動を
考慮して圧油を供給する油供給手段を設けたことによ
り、従来のように極低速制御用の機械構造や油圧回路を
増設することなく、通常速度制御用の油圧回路で吊荷の
極低速度域での上昇及び降下速度の制御が可能となり、
油圧回路の小型化及び低コスト化を図ることができる。
路に当該戻り側管路の圧力あるいはロープ速度の変動を
考慮して圧油を供給する油供給手段を設けたことによ
り、従来のように極低速制御用の機械構造や油圧回路を
増設することなく、通常速度制御用の油圧回路で吊荷の
極低速度域での上昇及び降下速度の制御が可能となり、
油圧回路の小型化及び低コスト化を図ることができる。
【0021】また、戻り側管路の油を排出する油排出手
段を加えることにより、上記の制御を大きなゲインで行
うことができる。
段を加えることにより、上記の制御を大きなゲインで行
うことができる。
【図1】本発明の第1の実施例に係るウインチの油圧回
路を示す回路図である。
路を示す回路図である。
【図2】本発明の一つの制御方法を説明する図である。
【図3】本発明の他の一つの制御方法を説明する図であ
る。
る。
【図4】本発明の第2の実施例に係るウインチの油圧回
路を示す回路図である。
路を示す回路図である。
【図5】従来のウインチの油圧回路を示す回路図であ
る。
る。
1 油圧ポンプ 2 油圧ポンプ 3 方向切換弁 4 管路 6 戻り側管路 7 カウンターバランス弁 9 減速器 11 ドラム 12 ロープ 13 吊荷 21 電磁弁 24 圧力検出器 25 速度検出器 26 コントローラ 31 電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66D 1/00 - 5/34
Claims (8)
- 【請求項1】 油圧ポンプと、この油圧ポンプにより駆
動される油圧モータと、この油圧モータに連結されると
共にロープが巻回されたドラムと、前記油圧モータの前
記ロープ解除時の戻り側管路に介在するカウンタバラン
ス弁とを備えたウインチの油圧回路において、前記戻り
側管路に前記ロープ速度を一定に確保するため回路の油
の洩れ量を考慮した油を供給する油供給手段を設けたこ
とを特徴とするウインチの油圧回路。 - 【請求項2】 請求項1において、前記油供給手段は、
切換弁及びこの切換弁と前記戻り側管路との間に介在す
る逆止弁で構成されていることを特徴とするウインチの
油圧回路。 - 【請求項3】 請求項1において、前記油供給手段は、
前記戻り側管路の圧力を検出する圧力検出器の検出信号
に基づいて作動するコントローラにより制御されること
を特徴とするウインチの油圧回路。 - 【請求項4】 請求項1において、前記油供給手段は、
前記ロープ速度を検出する速度検出器の検出信号に基づ
いて作動するコントローラにより制御されることを特徴
とするウインチの油圧回路。 - 【請求項5】 請求項1記載のウインチの油圧回路にお
いて、前記戻り側管路に当該戻り側管路の油を所要時に
所要量排出する油排出手段を設けたことを特徴とするウ
インチの油圧回路。 - 【請求項6】 請求項5において、前記油排出手段は、
前記戻り側管路に接続された切換弁と、この切換弁とタ
ンクとの間に介在する圧力制御弁と、前記切換弁と前記
油圧モータの前記ロープ巻き上げ時の供給側管路との間
に介在する逆止弁とで構成されていることを特徴とする
ウインチの油圧回路。 - 【請求項7】 請求項5において、前記油供給手段及び
前記油排出手段は、前記戻り側管路の圧力を検出する圧
力検出器の検出信号に基づいて作動するコントローラに
より制御されることを特徴とするウインチの油圧回路。 - 【請求項8】 請求項5において、前記油供給手段及び
前記油排出手段は、前記ロープ速度を検出する速度検出
器の検出信号に基づいて作動するコントローラにより制
御されることを特徴とするウインチの油圧回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04014203A JP3083193B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | ウインチの油圧回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04014203A JP3083193B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | ウインチの油圧回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05201697A JPH05201697A (ja) | 1993-08-10 |
JP3083193B2 true JP3083193B2 (ja) | 2000-09-04 |
Family
ID=11854555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04014203A Expired - Fee Related JP3083193B2 (ja) | 1992-01-29 | 1992-01-29 | ウインチの油圧回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3083193B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2752595B2 (ja) * | 1995-02-15 | 1998-05-18 | 住友建機株式会社 | 油圧式ウインチ装置 |
-
1992
- 1992-01-29 JP JP04014203A patent/JP3083193B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05201697A (ja) | 1993-08-10 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |