JP3082214U - 光ディスク装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスク装置において、ピックアップを案
内するガイド軸のチルト調整を作業性よく行う。 【解決手段】 ガイド軸５の端部を保持体１１の内部で
コイルばね２１と位置調整ねじ３２とによって弾圧挟持
させる。コイルばね２１の径大な輪線部２１ａを保持体
１１の溝部１６にスライド嵌合させると共に、コイルば
ね２１の係止部２３を保持体１１の背壁部１２に係合さ
せることによって、コイルばね２１を保持体１１に仮固
定する。保持体１１に一体成形した一対のフック４１で
ガイド軸５の端部を挟持させることにより、ガイド軸５
の端部を設計上の基準位置に仮土位置決めする。位置調
整ねじ３２を回転させてチルト調整を行う。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、光ディスク装置、特にピックアップを案内するためのガイド軸のチ ルト調整操作を容易に行うことができるようにした光ディスク装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図８に光ディスク装置の要部の基本構造を平面図で示してある。同図において 、１はシャーシ、２はディスクが装着されるターンテーブル、３はピックアップ 、４はピックアップ取付台、５，５はピックアップ取付台４を介してピックアッ プ３を光ディスクの半径方向に案内するガイド軸、６は一方のガイド軸５の一端 部を基準位置に支持する支持体、７は一方のガイド軸５の一端部を支持する支持 ユニット、８，９は他方のガイド軸５の一端部と他端部とを各別に支持する支持 ユニットである。また、１００は送り軸１０１を回転させるためのモータ、１１ ０は上記ピックアップ取付台４に固定されて上記送り軸１０１に噛み合わされた 従動体である。

【０００３】 このような光ディスク装置では、３つの支持ユニット７，８，９に対する調整 操作を通じて２本のガイド軸５，５のチルト調整が行われる。

【０００４】 図９は従来の光ディスク装置に採用されている支持ユニット７の構造を示して いる。この支持ユニット７では、門形に形成されている保持体１１に挿入されて いるガイド軸５の端部が、保持体１１の内部でガイド軸５の上側に配備されたコ イルばね２１とシャーシ１のねじ孔３１に裏側からねじ込まれた位置調整ねじ３ ２との共働によって上下方向で挾圧されている。そして、チルト調整に際しては 、位置調整ねじ３２を軸線回りに回転させることによりねじ孔３１にねじ込んだ りねじ孔３１から引き出したりすることが行われる。この場合、位置調整ねじ３ ２は、コイルばね２１の弾圧付勢力を受け止める受け部材として機能しているの で、その位置調整ねじ３２を回転させてコイルばね２１に対する遠近方向に進退 させるという操作を行うと、位置調整ねじ３２の進退幅に見合ってガイド軸５の 端部が上下動するので、位置調整ねじ３２の進退幅を増減調節することによって ガイド軸５のチルト調整を行うことが可能である。他の２つの支持ユニット８， ９についても同様である。

【０００５】 一方、特開平１１−２５４６６号公報に光ディスク装置のチルト調整機構につ いての記述がある。このチルト調整機構では、コイルばねによって下方に弾圧付 勢されているガイド軸の端部を、上端面が傾斜面として形成された円筒部材の上 記傾斜面で支持させておき、この円筒部材を回転させることによって上記傾斜面 によるガイド軸端部の支持高さを変えることができるようにしてある（第１先行 例）。

【０００６】 また、特開平１１−２３８２３２号公報に記載されているディスク装置では、 板ばねによって支えられたガイド軸の端部を上方から位置調整ねじで押さえ、そ の位置調整ねじのねじ込み量を増減調節してガイド軸端部の支持高さを変えるこ とができるようにしてある（第２先行例）。

【０００７】 さらに、特開平１１−１４９７２４号公報に記載されている光ディスク装置で は、円錐状のコイルばねによって支えられたガイド軸の端部を上方から位置調整 ねじで押さえ、その位置調整ねじのねじ込み量を増減調節してガイド軸端部の支 持高さを変えることができるようにしてある（第３先行例）。

【０００８】 そして、第１及び第３の各先行例には、コイルばねを定位置に仮固定してチル ト調整を行う手段については何も記載されていない。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

従来の光ディスク装置では、チルト調整に際して、図９で説明した支持ユニッ ト７にガイド軸５の端部を挿入することと、コイルばね２１を保持体１１の内部 に嵌め込んでガイド軸５の端部の上側に配備することとを行う必要がある。しか し、保持体１１の内部スペースは狭く、コイルばね２１も非常に小さいため、コ イルばね２１を上記の形態で保持体１１の内部に嵌め込む作業が困難を伴う煩わ しい作業にならざるを得なかったので、チルト調整の作業性を向上させる阻害要 因になっていた。また、位置調整ねじ３２の初期高さ位置によっては、チルト調 整の際にその位置調整ねじ３２を大きく進退させる必要が生じてチルト調整の作 業性を低下させることがあった。このような問題点は、コイルばねを用いた第１ 先行例や第３先行例についても同様に存在している。

【００１０】 他方、第１先行例では、位置調整ねじの代わりに上端に傾斜面を有する円筒部 材を用いているので、部品点数を増やさずにチルト調整が可能であるけれども、 円筒部材は位置調整ねじに比べて高価であるためそれだけコスト高になるという 問題がある。また、第２先行例のように板ばねを用いたものでは、その板ばねの 弾圧付勢力を十分に発揮させるための対策として板ばねの有効長を十分に長くし ておくことが不可欠であるので、チルト調整のための支持ユニットが板ばねの長 さに見合って大形化するという問題がある。

【００１１】 本考案は以上の事情や問題点に鑑みてなされたものであり、チルト調整の作業 性を改善することを目的とする。

【００１２】 また、本考案は、支持ユニットのコイルばねを保持体に仮固定することができ るようにすることによってチルト調整の作業性を改善することを目的とする。

【００１３】 さらに、本考案は、チルト調整に先立ってガイド軸の端部を設計上の基準位置 に確実に保持させておくことができるようにすることによって、チルト調整の作 業性を改善することを目的とする。

【００１４】 さらに、本考案は、安価な位置調整ねじを用いることを基本として、部品点数 を増やさずにチルト調整の作業性を改善することを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る光ディスク装置は、ピックアップを案内するガイド軸の端部が、 シャーシに取り付けられた支持ユニットによって支持され、この支持ユニットが 、上記ガイド軸の端部を上下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上 記ガイド軸の端部を共働して上下方向で挾圧するコイルばね及びこのコイルばね の付勢力を受け止める受け部材とを備えている。

【００１６】 本考案では、上記コイルばねの基部に位置する輪線部と保持体とを係合させて その輪線部を保持体に固定させる固定手段を有している。これによれば、固定手 段によってコイルばねを保持体に仮固定した状態でチルト調整を行うことができ るので、チルト調整の作業中にコイルばねが保持体から飛び出したりしなくなっ てチルト調整の作業性が向上する。

【００１７】 上記固定手段は、上記保持体に設けられた孔部と、上記コイルばねの基部に位 置する輪線部から外側に延び出て上記孔部に挿入状態で保持される突出部とでな るものであっても、上記保持体の背壁部に具備された孔部と、上記コイルばねの 基部に位置する輪線部から外側に延び出しかつ上記孔部に挿通される突出部と、 この突出部の先端から折返し状に延び出て上記背壁部の外側に配備される係止部 と、上記コイルばねの基部に位置する輪線部に具備されて上記係止部と共働して 上記背壁部を挟持する当り部とでなるものであってもよい。また、上記コイルば ねが、基部に位置する径大な輪線部とこの輪線部に連続する径小な輪線部とを有 し、上記固定手段が、径大な上記輪線部と上記保持体に設けられてこの径大な輪 線部をスライド嵌合可能な溝部とでなるものであってもよい。そして、上記溝部 が、上記保持体の左右の壁部に形成されていることが望ましい。

【００１８】 これらによれば、コイルばねが保持体に確実に仮固定されるようになるだけで なく、部品点数を増やさずにコイルばねを保持体に仮固定することができるよう になる。

【００１９】 別の本考案は、上記ガイド軸の端部を、上記コイルばねの弾圧付勢力に抗して 基準位置に仮位置決めするための仮位置決め手段を有し、上記受け部材が、軸線 回りでの回転操作によって上記コイルばねに対する遠近方向に進退可能な位置調 整ねじでなる。これによれば、ガイド軸の端部が仮位置決め手段によって基準位 置に仮位置決めされるので、位置調整ねじを回転させてチルト調整を行う際のガ イド軸の端部の基準位置からの上下移動幅が少なくなり、それだけチルト調整の 作業性が向上する。

【００２０】 この場合、上記仮位置決め手段が、上記保持体の外側で上記ガイド軸をその両 側から弾圧挟持する一対のフックによって形成されていることが望ましい。また 、一対の上記フックが、上記保持体と共に合成樹脂で一体成形されていることが 望ましい。さらに、一対の上記フックのそれぞれに、上記ガイド軸の外周面に嵌 合される凹入面が各別に備わっていることが望ましい。これらによれば、仮位置 決め手段を安価に形成することができ、特に一対のフックを保持体と共に合成樹 脂で一体成形したものでは、部品点数を増やさずに仮位置決め手段を形成するこ とができるのでコストアップをもたらさなくなる。

【００２１】 本考案に係る光ディスク装置は、ピックアップを案内するガイド軸の端部が、 シャーシに取り付けられた支持ユニットによって支持され、この支持ユニットが 、上記ガイド軸の端部を上下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上 記ガイド軸の端部を共働して上下方向で挾圧するコイルばね及びこのコイルばね の付勢力を受け止める受け部材とを備えている光ディスク装置において、上記コ イルばねが、基部に位置する径大な輪線部と、この輪線部に連続する径小な輪線 部と、径大な上記輪線部から外側に延び出た突出部と、この突出部の先端から折 返し状に延び出た係止部とを有し、上記保持体が背壁部と左右の壁部とを有し、 その左右の側壁の上端部に径大な上記輪線部をスライド嵌合可能な溝部が具備さ れていると共に、その背壁部に上記突出部と上記係止部とを挿通可能な大きさの 孔部が具備され、上記突出部が上記孔部に挿通されて上記係止部が背壁部の外側 に配備されたときに、その係止部と径大な上記輪線部に具備された当り部とによ って上記背壁部か挟持されるようになっている、という構成を採用することによ っても具体化される。

【００２２】 同様に、ピックアップを案内するガイド軸の端部が、シャーシに取り付けられ た支持ユニットによって支持され、この支持ユニットが、上記ガイド軸の端部を 上下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上記ガイド軸の端部を共働 して上下方向で挾圧するコイルばね及びこのコイルばねの付勢力を受け止める受 け部材とを備えている光ディスク装置において、上記受け部材が、軸線回りでの 回転操作によって上記コイルばねに対する遠近方向に進退可能な位置調整ねじで なり、上記保持体と共に合成樹脂で一体成形された一対のフックのそれぞれに、 上記ガイド軸の外周面に弾圧状態で嵌合されてそのガイド軸の端部を上記保持体 の外側で上記コイルばねの弾圧付勢力に抗して基準位置に仮位置決めする凹入面 が各別に備わっている、という構成を採用することによっても具体化される。

【００２３】 同様に、ピックアップを案内するガイド軸の端部が、シャーシに取り付けられ た支持ユニットによって支持され、この支持ユニットが、上記ガイド軸の端部を 上下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上記ガイド軸の端部を共働 して上下方向で挾圧するコイルばね及びこのコイルばねの付勢力を受け止める受 け部材とを備えている光ディスク装置において、上記コイルばねが、基部に位置 する径大な輪線部と、この輪線部に連続する径小な輪線部と、径大な上記輪線部 から外側に延び出た突出部と、この突出部の先端から折返し状に延び出た係止部 とを有し、上記保持体が背壁部と左右の壁部とを有し、その左右の側壁の上端部 に径大な上記輪線部をスライド嵌合可能な溝部が具備されていると共に、その背 壁部に上記突出部と上記係止部とを挿通可能な大きさの孔部が具備され、上記突 出部が上記孔部に挿通されて上記係止部が背壁部の外側に配備されたときに、そ の係止部と径大な上記輪線部に具備された当り部とによって上記背壁部か挟持さ れるようになっており、上記受け部材が、軸線回りでの回転操作によって上記コ イルばねに対する遠近方向に進退可能な位置調整ねじでなり、上記保持体と共に 合成樹脂で一体成形された一対のフックのそれぞれに、上記ガイド軸の外周面に 弾圧状態で嵌合されてそのガイド軸の端部を上記保持体の外側で上記コイルばね の弾圧付勢力に抗して基準位置に仮位置決めする凹入面が各別に備わっている、 という構成を採用することによっても具体化される。

【００２４】

【考案の実施の形態】

請求項２〜請求項７に係わる各考案の実施形態を図１〜図４を参照して説明す る。この実施形態において、支持ユニット７の保持体１１は、背壁部１２と左右 の壁部１３，１３と上壁部１４とを備えた門形に形成されていて、シャーシ１に 固定されている。また、シャーシ１には形成されたねじ孔３１にねじ込まれた位 置調整ねじ３２の上端が保持体１１の内部に突き出ている。保持体１１とコイル ばね２１とに振り分けて、コイルばね２１を保持体に固定するための固定手段が 設けられている。すなわち、固定手段は、コイルばね２１の基部（上端部）に位 置する径大な輪線部２１ａから外側に延び出た突出部２２と、この突出部２２の 先端から折返し状に延び出た係止部２３と、径大な上記輪線部２１ａの所定箇所 によって形成される当り部２１ｂと、保持体１１の背壁部１２に具備された孔部 １５（図２及び図４）と、保持体１１の左右の壁部１３，１３に形成された溝部 １６，１６とによって形成されている。

【００２５】 そして、図１のようにコイルばね２１を保持体１１の前側に臨ませた状態から 、コイルばね２１の径大な輪線部２１ａを溝部１６，１６にスライド嵌合させて 押し込むと、コイルばね２１の突出部２２と係止部２３とが窄まリ変形した状態 で保持体１１の孔部１５に挿通され、しかも、係止部２３の全体がその孔部１５ の外側に突き出て拡がる。そして、図４のように、コイルばね２１の径大な輪線 部２１ａの左右の部位２１ｃ，２１ｃが、溝部１６，１６の溝壁に弾接しかつ溝 部１６，１６の上下壁で挾まれて左右方向及び上下方向で位置決めされ、さらに 、当り部２１ｂと係止部２３との共働により保持体１１の背壁部１２が弾圧挟持 され、これによりコイルばね２１が前後方向で位置決めされる。これによってコ イルばね２１が保持体１１に固定される。

【００２６】 このようにコイルばね２１が保持体１１に固定されていると、そのコイルばね ２１が保持体１１から脱落したり飛び出したりすることがないので、これを仮固 定状態としてチルト調整の作業を行うことが可能になる。

【００２７】 チルト調整では、ガイド軸５の端部を保持体１１の内部に挿入することと、コ イルばね２１を上記のように保持体１１に仮固定してガイド軸５の上側に配備す ることと、位置調整ねじ３２を軸線回りに回転させてガイド軸５の端部の上下位 置を調整することとが行われる。

【００２８】 なお、コイルばね２１は、径大な輪線部２１ａに連続する径小な輪線部２１ｄ を有し、この径小な輪線部２１ｄの下端がガイド軸５に弾接する。また、コイル ばね２１の付勢力が位置調整ねじ３２によって受け止められる。したがって、位 置調整ねじ３２は、コイルばねの付勢力を受け止める受け部材として機能してい る。

【００２９】 以上では、図８に示した１つの支持ユニット７について説明したけれども、他 の支持ユニット８，９についても同様の構成が採用されている。そのため、３つ の支持ユニット７，８，９の全てについて上記の作用が発揮されるようになり、 全体としては、チルト調整の作業性が従来に比べて大幅に向上する。

【００３０】 また、固定手段は、保持体１１に設けられた孔部１５と、コイルばね２１の基 部に位置する輪線部２１ａから外側に延び出て孔部１５に挿入状態で保持される 突出部２２とによって形成してもよく、この場合には、輪線部２１ａを径大にし ておく必要性は必ずしもない。また、固定手段は、孔部１５と、コイルばね２１ の基部に位置する輪線部２１ａから外側に延び出しかつ孔部１５に挿通される突 出部２２と、この突出部２２の先端から折返し状に延び出て背壁部１２の外側に 配備される係止部２３と、コイルばね２１の基部に位置する輪線部２１ａに具備 されて係止部２３と共働して背壁部１２を挟持する当り部２１ｂとによって形成 しておいてもよく、この場合にも、輪線部２１ａを径大にしておく必要性は必ず しもない。

【００３１】 請求項１並びに請求項８〜請求項１２に係わる各考案の実施形態を図５及び図 ６を参照して説明する。この実施形態において、支持ユニット７の構成は、図１ 〜図４を参照して説明したところと同様である。したがって、支持ユニット７に ついては、図１〜図４に付した符号を同一又は相応する部分に付して説明の重複 を避けることにする。

【００３２】 この実施形態では、ガイド軸５の端部を、コイルばね２１の弾圧付勢力に抗し て基準位置に仮位置決めするための仮位置決め手段が備わっている。ここで、基 準位置とは、ガイド軸５の端部の設計上の基準位置のことである。したがって、 光ディスク装置の組立後に、ガイド軸５の端部をその基準位置から上方又は下方 に移動させて実用上の適正位置に位置させるというチルト調整が必要な場合と、 そのようなチルト調整が不要な場合とが生じてくる。

【００３３】 上記仮位置決め手段は、保持体１１と共に合成樹脂で一体成形されている一対 のフック４１，４１を有し、これらのフック４１，４１のそれぞれに円弧状の凹 入面４２，４２が各別に備わっている。そして、保持体１１に挿入したガイド軸 ５の端部を、フック４１，４１の上方からそのフック４１，４１の間に押し込む ことによって、ガイド軸５の外周面をフック４１，４１の凹入面４２，４２の間 に嵌合させると、ガイド軸５の端部が基準位置に仮位置決めされるようになって いる。

【００３４】 このため、ガイド軸５を一対のフック４１，４１によって弾圧挟持させた時点 で、そのガイド軸５の端部が実用上の適正位置の近くに位置しているか、あるい は、実用上の適正位置に位置しているかのいずれかになる。したがって、ガイド 軸５の端部が実用上の適正位置の近くに位置している場合にだけ、位置調整ねじ ３２を回転させてチルト調整を行えばよい。また、位置調整ねじ３２でチルト調 整を行う際には、それに先立ち、一対のフック４１，４１によってガイド軸５の 端部が実用上の適正位置の近くに仮位置決めされているので、位置調整ねじ３２ の回転操作によるチルト調整を短時間で容易に行うことができる。

【００３５】 なお、図７には、全部の輪線が同一直径を有するコイルばね２１を用いたもの を示してある。これは請求項８〜請求項１２に対応する事例を示したものである 。

【００３６】

【考案の効果】

以上のように、請求項２〜請求項７に係る考案によれば、支持ユニットのコイ ルばねを保持体に仮固定した状態でチルト調整を行うことができるので、コイル ばねを保持体に組み込む作業を容易かつ確実に行うことができるだけでなく、チ ルト調整の作業性が従来に比べて大幅に改善されるという効果が奏される。

【００３７】 また、請求項８〜請求項１２に係る考案によれば、チルト調整に先立ってガイ ド軸の端部を設計上の基準位置に確実に保持させておくことができるので、チル ト調整の作業性が改善されるという効果が奏される。

【００３８】 さらに、請求項１に係る考案によれば、上記の各効果が奏されるだけでなく、 安価な位置調整ねじを用い、しかも、部品点数を増やさずにチルト調整の作業性 を改善することができるという効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る光ディスク装置の支持ユニットの
分解斜視図である。

【図２】図１の保持体を背部から見た部分斜視図であ
る。

【図３】図１の支持ユニットの一部破断正面図である。

【図４】図３のＩＶ−ＩＶ線断面図である。

【図５】別の考案に係る光ディスク装置の支持ユニット
の概略斜視図である。

【図６】図５の支持ユニットの一部破断正面図である。

【図７】図６の変形例を示した一部破断正面図である。

【図８】光ディスク装置の要部の基本構造を示した概略
平面図である。

【図９】従来の光ディスク装置に採用されている支持ユ
ニットの一部破断正面図である。

【符号の説明】

１ シャーシ ３ ピックアップ ５ ガイド軸 ７，８，９ 支持ユニット １１ 保持体 １２ 背壁部 １３ 壁部 １５ 孔部 １６ 溝部 ２１ コイルばね ２１ａ 径大な輪線部 ２１ｂ 当り部 ２１ｄ 径小な輪線部 ２２ 突出部 ２３ 係止部 ３２ 位置調整ねじ（受け部材） ４１ フック ４２ 凹入面

Claims (12)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ピックアップを案内するガイド軸の端部
   が、シャーシに取り付けられた支持ユニットによって支
   持され、この支持ユニットが、上記ガイド軸の端部を上
   下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上記
   ガイド軸の端部を共働して上下方向で挾圧するコイルば
   ね及びこのコイルばねの付勢力を受け止める受け部材と
   を備えている光ディスク装置において、 上記コイルばねが、基部に位置する径大な輪線部と、こ
   の輪線部に連続する径小な輪線部と、径大な上記輪線部
   から外側に延び出た突出部と、この突出部の先端から折
   返し状に延び出た係止部とを有し、 上記保持体が背壁部と左右の壁部とを有し、その左右の
   側壁の上端部に径大な上記輪線部をスライド嵌合可能な
   溝部が具備されていると共に、その背壁部に上記突出部
   と上記係止部とを挿通可能な大きさの孔部が具備され、 上記突出部が上記孔部に挿通されて上記係止部が背壁部
   の外側に配備されたときに、その係止部と径大な上記輪
   線部に具備された当り部とによって上記背壁部か挟持さ
   れるようになっており、 上記受け部材が、軸線回りでの回転操作によって上記コ
   イルばねに対する遠近方向に進退可能な位置調整ねじで
   なり、 上記保持体と共に合成樹脂で一体成形された一対のフッ
   クのそれぞれに、上記ガイド軸の外周面に弾圧状態で嵌
   合されてそのガイド軸の端部を上記保持体の外側で上記
   コイルばねの弾圧付勢力に抗して基準位置に仮位置決め
   する凹入面が各別に備わっていることを特徴とする光デ
   ィスク装置。
2. 【請求項２】 ピックアップを案内するガイド軸の端部
   が、シャーシに取り付けられた支持ユニットによって支
   持され、この支持ユニットが、上記ガイド軸の端部を上
   下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上記
   ガイド軸の端部を共働して上下方向で挾圧するコイルば
   ね及びこのコイルばねの付勢力を受け止める受け部材と
   を備えている光ディスク装置において、 上記コイルばねが、基部に位置する径大な輪線部と、こ
   の輪線部に連続する径小な輪線部と、径大な上記輪線部
   から外側に延び出た突出部と、この突出部の先端から折
   返し状に延び出た係止部とを有し、 上記保持体が背壁部と左右の壁部とを有し、その左右の
   側壁の上端部に径大な上記輪線部をスライド嵌合可能な
   溝部が具備されていると共に、その背壁部に上記突出部
   と上記係止部とを挿通可能な大きさの孔部が具備され、 上記突出部が上記孔部に挿通されて上記係止部が背壁部
   の外側に配備されたときに、その係止部と径大な上記輪
   線部に具備された当り部とによって上記背壁部か挟持さ
   れるようになっていることを特徴とする光ディスク装
   置。
3. 【請求項３】 ピックアップを案内するガイド軸の端部
   が、シャーシに取り付けられた支持ユニットによって支
   持され、この支持ユニットが、上記ガイド軸の端部を上
   下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上記
   ガイド軸の端部を共働して上下方向で挾圧するコイルば
   ね及びこのコイルばねの付勢力を受け止める受け部材と
   を備えている光ディスク装置において、 上記コイルばねの基部に位置する輪線部と保持体とを係
   合させてその輪線部を保持体に固定させる固定手段を有
   することを特徴とする光ディスク装置。
4. 【請求項４】 上記固定手段が、上記保持体に設けられ
   た孔部と、上記コイルばねの基部に位置する輪線部から
   外側に延び出て上記孔部に挿入状態で保持される突出部
   とでなる請求項３に記載した光ディスク装置。
5. 【請求項５】 上記固定手段が、上記保持体の背壁部に
   具備された孔部と、上記コイルばねの基部に位置する輪
   線部から外側に延び出しかつ上記孔部に挿通される突出
   部と、この突出部の先端から折返し状に延び出て上記背
   壁部の外側に配備される係止部と、上記コイルばねの基
   部に位置する輪線部に具備されて上記係止部と共働して
   上記背壁部を挟持する当り部とでなる請求項３に記載し
   た光ディスク装置。
6. 【請求項６】 上記コイルばねが、基部に位置する径大
   な輪線部とこの輪線部に連続する径小な輪線部とを有
   し、上記固定手段が、径大な上記輪線部と上記保持体に
   設けられてこの径大な輪線部をスライド嵌合可能な溝部
   とでなる請求項３ないし請求項５のいずれかに記載した
   光ディスク装置。
7. 【請求項７】 上記溝部が、上記保持体の左右の壁部に
   形成されている請求項６に記載した光ディスク装置。
8. 【請求項８】 ピックアップを案内するガイド軸の端部
   が、シャーシに取り付けられた支持ユニットによって支
   持され、この支持ユニットが、上記ガイド軸の端部を上
   下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上記
   ガイド軸の端部を共働して上下方向で挾圧するコイルば
   ね及びこのコイルばねの付勢力を受け止める受け部材と
   を備えている光ディスク装置において、 上記受け部材が、軸線回りでの回転操作によって上記コ
   イルばねに対する遠近方向に進退可能な位置調整ねじで
   なり、 上記保持体と共に合成樹脂で一体成形された一対のフッ
   クのそれぞれに、上記ガイド軸の外周面に弾圧状態で嵌
   合されてそのガイド軸の端部を上記保持体の外側で上記
   コイルばねの弾圧付勢力に抗して基準位置に仮位置決め
   する凹入面が各別に備わっていることを特徴とする光デ
   ィスク装置。
9. 【請求項９】 ピックアップを案内するガイド軸の端部
   が、シャーシに取り付けられた支持ユニットによって支
   持され、この支持ユニットが、上記ガイド軸の端部を上
   下動可能に収容する保持体と、この保持体の内部で上記
   ガイド軸の端部を共働して上下方向で挾圧するコイルば
   ね及びこのコイルばねの付勢力を受け止める受け部材と
   を備えている光ディスク装置において、 上記ガイド軸の端部を、上記コイルばねの弾圧付勢力に
   抗して基準位置に仮位置決めするための仮位置決め手段
   を有し、上記受け部材が、軸線回りでの回転操作によっ
   て上記コイルばねに対する遠近方向に進退可能な位置調
   整ねじでなることを特徴とする光ディスク装置。
10. 【請求項１０】 上記仮位置決め手段が、上記保持体の
    外側で上記ガイド軸をその両側から弾圧挟持する一対の
    フックによって形成されている請求項９に記載した光デ
    ィスク装置。
11. 【請求項１１】 一対の上記フックが、上記保持体と共
    に合成樹脂で一体成形されている請求項１０に記載した
    光ディスク装置。
12. 【請求項１２】 一対の上記フックのそれぞれに、上記
    ガイド軸の外周面に嵌合される凹入面が各別に備わって
    いる請求項１１に記載した光ディスク装置。