JP3081920B1 - パラジウムの選択的抽出剤、およびこれを用いたパラジウムの選択的抽出・回収方法 - Google Patents

パラジウムの選択的抽出剤、およびこれを用いたパラジウムの選択的抽出・回収方法

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JP3081920B1 JP11282924A JP28292499A JP3081920B1 JP 3081920 B1 JP3081920 B1 JP 3081920B1 JP 11282924 A JP11282924 A JP 11282924A JP 28292499 A JP28292499 A JP 28292499A JP 3081920 B1 JP3081920 B1 JP 3081920B1
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Abstract

【要約】 【課題】 パラジウムに加えて卑金属および/または他
の貴金属が共存する系であっても、当該系からパラジウ
ムを高い選択性をもって効率的に抽出し得るパラジウム
の選択的抽出剤およびこの抽出剤を用いたパラジウムの
抽出・回収方法を提供する。 【解決手段】 金属イオンとして少なくともパラジウム
を含有する塩酸酸性水溶液からパラジウムを選択的に抽
出するための核酸塩基(カフェインを除く)を有効成分
とするパラジウムの選択的抽出剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核酸塩基(カフェ
インを除く)を有効成分とするパラジウムの選択的抽出
剤、およびこの抽出剤を用いたパラジウムの選択的抽出
・回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パラジウムは、金、白金、ロジウム等の
他の貴金属と同様、工業的に触媒として利用され、この
他装飾品として我々の身の回りに存在している。パラジ
ウムはこれらの需要がありながら天然資源として採掘さ
れる量が少ないため、貴重な天然資源となっている。
【0003】このため、鉱石中に多量に含まれる鉄、
銅、ニッケル等の卑金属からのパラジウムの分離、さら
に例えば自動車の排気ガス処理用触媒として用いられた
パラジウムが他の同様の触媒として用いられた金、白
金、ロジウムなどの貴金属触媒と一緒に回収された場合
にこれら性質の似た他の貴金属からのパラジウムの分離
が不可欠である。そこで選択的にパラジウムを分離、回
収するためにさまざまなパラジウム抽出剤の開発が成さ
れている。
【0004】従来、パラジウムの抽出に用いられる溶媒
抽出剤としては、ジヘキシルスルフィド(SFI-6)
やLIX系のオキシム類などの工業的抽出剤が用いられ
ている。これらは卑金属から貴金属のみを回収するため
の選択性は高いが、抽出率が不十分であり、抽出速度も
遅い。さらに、有機相に抽出した後の逆抽出が困難であ
るなどの欠点がある。これら抽出剤を使用した場合、パ
ラジウムの抽出は平衡達成に長時間を要するため、白金
等の貴金属との分離をする際には、操業可能な時間内に
はほとんど抽出できないという難点がある。
【0005】一方、環境ホルモンにいわれるように、環
境保全にも配慮したパラジウム抽出剤の分子設計が必要
となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、パ
ラジウムに加えて卑金属および/または他の貴金属が共
存する系であっても、当該系からパラジウムを高い選択
性をもって効率的に抽出し得、それ自体環境的に悪影響
をもたらさないパラジウムの選択的抽出剤およびこの抽
出剤を用いたパラジウムの抽出・回収方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のご
とき現状に鑑み、パラジウムの回収に用いられる抽出剤
として従来から知られている工業的抽出剤とはまったく
異なる抽出剤として、核酸塩基に着目し、種々の実験を
行った結果、テオフィリン、テオブロミン、チミン、ア
デニン等の核酸塩基がパラジウムの選択的抽出剤として
極めて有効であることを見出した。特に、天然に存在
し、カフェインと同様の骨格を有するテオフィリンおよ
びテオブロミンの誘導体がパラジウムの選択的抽出剤と
して極めて有効であることを見出した。
【0008】すなわち、水相への溶解損失を防ぐ目的で
疎水基を導入したテオフィリンおよびテオブロミン誘導
体がパラジウムの抽出に優れた選択性を有し、従来の抽
出剤に比べて遥かに高い抽出率で、かつ高い抽出速度で
パラジウムを抽出することができる。さらに、本発明者
らは、これらの核酸塩基を有効成分とする抽出剤を用い
てパラジウムを抽出した場合には、抽出されたパラジウ
ムを含有する抽出溶媒から100%の逆抽出率でパラジ
ウムを回収することが容易且つ安価に行えることもまた
見出したものである。
【0009】本発明は、かかる知見に基づきなされたも
のであり、以下の特徴を有する。
【0010】すなわち、本発明は、金属イオンとして少
なくともパラジウムを含有する塩酸酸性水溶液からパラ
ジウムを選択的に抽出するための核酸塩基(カフェイン
を除く)を有効成分とするパラジウムの選択的抽出剤を
提供する。
【0011】また、本発明は、金属イオンとして少なく
ともパラジウムを含有する塩酸酸性水溶液に核酸塩基
(カフェインを除く)を有効成分とするパラジウムの選
択的抽出剤を含有する抽出溶媒を液−液接触させ、パラ
ジウムを当該抽出溶媒中に抽出することを特徴とするパ
ラジウムの選択的抽出方法を提供する。
【0012】さらに、本発明は、金属イオンとして少な
くともパラジウムを含有する塩酸酸性水溶液に核酸塩基
(カフェインを除く)を有効成分とするパラジウムの選
択的抽出剤を含有する抽出溶媒を液−液接触させ、パラ
ジウムを当該抽出溶媒中に抽出し、この抽出したパラジ
ウムを含有する前記抽出溶媒に水性の逆抽出溶媒を液−
液接触させ、前記パラジウムを当該逆抽出溶媒中に逆抽
出することを特徴とするパラジウムの回収方法を提供す
る。
【0013】本発明においては、前記核酸塩基は下式で
表されるテオフィリン誘導体またはテオブロミン誘導体
であることが好ましい。
【0014】
【化4】
【0015】但し、RおよびRは炭素数2以上の直
鎖、分枝鎖または環状のアルキル基、若しくはベンジル
基である。
【0016】また、本発明においては、前記抽出溶媒は
クロロホルム又はトルエンに2−エチルヘキシルアルコ
ールをクロロホルム又はトルエンの重量に対して5〜3
0重量%添加したものであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のパラジウムの選択的抽出
剤は、核酸塩基を有効成分とするものであり、核酸塩基
の具体例としては、テオフィリン誘導体、テオブロミン
誘導体、アデニン誘導体およびグアニン誘導体等を挙げ
ることができる。本発明においては、特に、テオフィリ
ンまたはテオブロミンに疎水基を導入したテオフィリン
誘導体およびテオブロミン誘導体を有効成分とするもの
が好ましい。
【0018】ここで、テオフィリンおよびテオブロミン
は、共に分子式C、分子量180.17
の白色結晶であり、下記の構造式で表される。これら物
質はクロロホルム、トルエンなどの有機溶媒に不溶であ
り、水、アルコールに微溶である。テオフィリンは天然
には主として茶葉、テオブロミンは主としてカカオの種
子などに含まれ、共に医薬品として利用されているキサ
ンチン誘導体であり、環境的に安全である。
【0019】
【化5】
【0020】本発明では、上記テオフィリンの7位、ま
たはテオブロミンの1位に化学修飾が可能であることか
ら、水相への溶解損失を防ぐ目的で疎水基を導入する。
該テオフィリン誘導体およびテオブロミン誘導体は以下
の式で表される。
【0021】
【化6】
【0022】式中、RおよびRは疎水基であればよ
く、具体的には、炭素数2以上の直鎖、分岐鎖または環
状のアルキル基(例えば、エチル基、イソプロピル基、
t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−
オクチル基、イソオクチル基、n−デシル基、n−ドデ
シル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基等)、ベ
ンジル基等を挙げることができる。本発明においては、
有機溶媒(抽出溶媒)に対する溶解度の高さ、および水
溶液に対する溶解度の低さの観点からオクチル基を導入
したものがより好ましい。
【0023】これらテオフィリン誘導体およびテオブロ
ミン誘導体は、テオフィリンあるいはテオブロミンを、
アルキル触媒存在下において、アルキルブロマイド、ベ
ンジルクロライドまたはシクロヘキセンオキサイトと還
流し反応させることにより合成することができる。
【0024】本発明によりパラジウムを抽出するために
は、まず、パラジウムを通常、銅、ニッケル、コバル
ト、鉄、亜鉛等の少なくとも1種の卑金属および/また
は白金、金等の少なくとも1種のパラジウム以外の貴金
属とともに含有する水溶液を本発明の抽出剤と液−液接
触させる。抽出対象であるパラジウムを含有する水溶液
は、例えば銅を含有する鉱石を銅鉱石の湿式精錬により
銅を回収した後の水溶液を、あるいは、自動車に使われ
ているハニカム型の廃触媒などを溶解した水溶液を用い
ることができる。
【0025】これらの水溶液は、通常、塩酸酸性となっ
ている。パラジウム含有水溶液中に塩化物イオンが高濃
度で存在すると、通常は抽出されるパラジウム塩化物錯
体の存在分率が減少するためパラジウムの抽出率は低下
するが、本発明の抽出剤を用いた場合はかかる塩化物イ
オン濃度による抽出率への影響は少ない。但し、塩化物
イオン濃度が高いと抽出平衡到達時間に達するのが遅く
なるため、パラジウム含有水溶液中の塩化物イオン濃度
は、好ましくは3mol/dm以下である。また、塩酸濃度
としては、好ましくは0.01〜3mol/dmである。塩
酸濃度が3mol/cmを超えると抽出に関与する塩化物錯
イオンの減少により抽出率が低下する。さらにpHは酸
性側であればよい。
【0026】本発明の核酸塩基を有効成分とする抽出剤
は、通常、有機溶媒(抽出溶媒)に溶解させて使用す
る。抽出溶媒としては、核酸塩基を溶解し水に実質的に
不溶の有機溶媒が好ましい。具体的には、クロロホル
ム、トルエン、エーテル、ベンゼン等を例示することが
でき、核酸塩基の有機溶媒への溶解性の高さ、および有
機溶媒の有機相から水相への溶解度の低さの観点からク
ロロホルムおよびトルエンが好ましく、なかでもトルエ
ンがより好ましい。
【0027】本発明においては、必要により、クロロホ
ルムまたはトルエンと2−エチルヘキシルアルコールと
の混合溶液を抽出溶媒として使用するができる。2−エ
チルヘキシルアルコールをクロロホルムまたはトルエン
に添加することにより、パラジウム抽出後の有機相に生
ずる沈澱の発生を防止することができる。2−エチルヘ
キシルアルコールの好適な添加量は、クロロホルム、ト
ルエン等の有機溶媒の重量に対して5〜30重量%、よ
り好ましくは10重量%である。2−エチルヘキシルア
ルコールの添加量が30重量%を超えると有機相が水相
へ溶解し抽出剤のロスが多くなり、5重量%未満では有
機相に生ずる沈澱抑制効果が不充分となる。
【0028】また、抽出剤として用いる有機溶媒相中の
核酸塩基の濃度は、好ましくは、例えばパラジウム濃度
が1mmol/dmの場合、2〜100mmol/dmで十分であ
る。100mmol/dmを超えると誘導体の溶解性が悪く
なるため好ましくない。また、2mmol/dm未満である
とパラジウムを100%抽出することが困難となる。
【0029】本発明によるパラジウムの選択的抽出は、
バッチ法により行うことができる。但し、バッチ法以外
の連続抽出法等公知の方法を用いることも可能である。
パラジウムの選択的抽出は、金属イオンとして少なくと
もパラジウムを含有する上記塩酸酸性水溶液と上記有機
溶媒をほぼ等量の割合で液−液接触させ、室温において
少なくとも好ましくは6時間、より好ましくは少なくと
も24時間振とうすることにより行う。
【0030】このようにして抽出されたパラジウムを含
有する抽出溶媒からパラジウムを逆抽出するためには、
抽出後の有機相を水性の逆抽出溶媒と液−液接触させ
る。この逆抽出においても前記抽出の場合と同様バッチ
法により行うことができるが、バッチ法以外の連続抽出
法等公知の方法により行うことも可能である。
【0031】本発明における水性の逆抽出溶媒として
は、アンモニア水、チオ尿素水溶液、チオ尿素水溶液と
塩酸の混合水溶液等を好適に用いることができ、なかで
もアンモニア水が最も好ましい。本発明に係る抽出剤を
用いてパラジウムを抽出した場合には、逆抽出溶媒とし
てアンモニア水を用いることにより100%の逆抽出率
でパラジウムを回収することができる。抽出されたパラ
ジウムを含有する抽出溶媒から、アンモニア水で100
%逆抽出できるパラジウムの選択的抽出剤はなく、その
点で本発明に係る抽出剤は逆抽出溶媒としてアンモニア
水を用いることにより100%の逆抽出率で、しかも簡
易かつ安価にパラジウムを回収できることを特徴の1つ
としている。
【0032】バッチ法によるパラジウムの逆抽出は、上
記方法により抽出されたパラジウムを含有する抽出溶媒
と前記逆抽出溶媒とをほぼ等量の割合で液−液接触さ
せ、室温において好ましくは少なくとも2時間振とうす
ることにより、高抽出率で逆抽出されたパラジウムを得
ることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明の核酸塩基としてテオフィリン
誘導体およびテオブロミン誘導体を用いたパラジウムの
選択的抽出剤およびこの抽出剤を用いたパラジウムの選
択的抽出・回収方法に関し、本発明の実施例を順次説明
する。
【0034】(合成例1)テオフィリン誘導体の合成 下式に示すように、本合成例ではパラジウムの選択的抽
出剤として6種類のテオフィリン誘導体(R=エチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシルおよびドデ
シルのアルキルテオフィリン)を合成した。該合成は、
テオフィリンを、メタノールもしくは1,4−ジオキサ
ンを溶媒に用い、触媒としてアルカリ存在下(炭酸カリ
ウム、炭酸ナトリウムなど)、アルキルブロマイド(R
−Br)と80〜100℃で6〜24時間還流し反応さ
せることにより行った。
【0035】
【化7】
【0036】上記方法により合成したテオフィリン誘導
体は、置換基Rが炭素数8のオクチルである誘導体が
透明オイル状、これ以外は白色の結晶であった。それぞ
れの化学構造はH−NMRおよび13C−NMRによ
り同定を行った。
【0037】(合成例2)テオブロミン誘導体の合成 本合成例ではパラジウムの選択的抽出剤として6種類の
テオブロミン誘導体(R=エチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、デシルおよびドデシルのアルキルテオフ
ィリン)を合成した。合成方法並びに化学構造の同定方
法は合成例1のテオフィリン誘導体の場合と同様であ
る。置換基Rが炭素数8のオクチルである誘導体が透
明オイル状、これ以外は白色の結晶であった。
【0038】次に、本発明の核酸塩基が有するパラジウ
ム抽出性能について実施例の中で詳細に説明す る。な
お、以下の実施例では合成例1で製造したテオフィリン
誘導体について説明するが、合成例2で製造したテオブ
ロミン誘導体についてもこれと同様の結果が得られた。
【0039】(実施例1)各テオフィリン誘導体のパラ
ジウム抽出性能の比較 本実施例では、合成例1で合成した6種類のアルキルテ
オフィリンを抽出剤として用い、塩化パラジウムを抽出
対象金属に用いてアルキル鎖の長さの違いによる抽出挙
動を比較検討した。
【0040】実験はすべてバッチ法で行った。水相はパ
ラジウムの初濃度を1mmol/dmとし、0.1mol/dm
の塩酸を用いてpHを調製した。また、塩化物濃度を一
定とするために塩化リチウムを1mol/dmとなるように
加えた。有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、各テ
オフィリン誘導体の濃度を0.1mol/dmに調製した。
その後各相を10mlづつL字管に取り、恒温振とう機
(yamato社製 Water Bath Incubator BT25)を用い30
℃で24時間振とうした。振とう後水相を分取し、各金
属濃度は原子吸光光度計により求めた。
【0041】各アルキルテオフィリンによるパラジウム
の抽出結果を、横軸に接触時間、縦軸にパラジウムの抽
出百分率Eを表し図1に示した。ここで、抽出百分率E
は次式より求めた。他の実施例においても同様である。
【0042】 E=(Co−Ce)×100/Co[%] Co:パラジウムの初濃度 Ce:パラジウムの平行濃度 図1より、合成例1において合成したアルキルテオフィ
リンのアルキル鎖の長さが長くなるにつれ、抽出に時間
を要することがわかった。また、炭素数2と4のアルキ
ル鎖を導入したものは抽出後の有機相に沈澱を生じ、こ
れは水に若干溶解することを示唆している。しかしなが
ら、2−エチル−1−ヘキサノールをトルエンの10重
量%になるように有機相に混合すると沈澱は生じないこ
とがわかった。
【0043】以後の実験は、テオフィリン誘導体が水相
に溶解しない炭素数6のテオフィリン誘導体(7−ヘキ
シルテオフィリン)および炭素数8のテオフィリン誘導
体(7−オクチルテオフィリン)を用い、また、水相と
有機相の接触面積を増やすために、振とう機をTAIT
ECH社製MONOSHIN−IIAに変えて実験を行
った。
【0044】(実施例2)金属イオン選択性 抽出剤として7−ヘキシルテオフィリンを用いた。ま
た、金属イオンとしては、貴金属および卑金属の中から
パラジウム、金、銅、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛、
カドミウムおよび水銀を設定した。なお、本実施例で用
いた金属はすべて塩化物塩である。
【0045】実験はすべてバッチ法で行った。水相は各
金属の初濃度を1mmol/dmとし、塩酸と水酸化ナトリ
ウムを用いてpHを調整した。また、塩化物濃度を一定
とするために塩化リチウムを1mol/dmとなるように加
えた。有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、7−ヘ
キシルテオフィリンの濃度を0.1mol/dmに調製し
た。その後各相を10mlづつL字管に取り、恒温振とう
機で30℃で24時間振とうした。振とう後水相を分取
し、各金属濃度は原子吸光光度計により求めた。
【0046】各金属イオンの抽出結果を、横軸に平衡p
H、縦軸に各金属の抽出百分率Eを表し図2に示した。
図2より、パラジウムに選択的な抽出が見られ、その抽
出率は約100%と極めて高かった。金も抽出するが低
pH側で約50〜70%の抽出を示し、pHが高くなる
と抽出率は減少した。卑金属に対してはほとんど抽出し
ないことがわかった。これらの結果から、卑金属はほと
んど抽出せず、パラジウムを抽出するという結果が得ら
れた。
【0047】(実施例3)テオフィリン誘導体濃度依存
性 実施例2よりテオフィリン誘導体はパラジウムを選択的
に抽出することが判明したことから、本実施例では、パ
ラジウムをいくつの抽出剤分子で抽出しているかを検討
するため、抽出剤濃度の変化がパラジウムの抽出率に及
ぼす影響を考察した。
【0048】抽出剤として7−オクチルテオフィリンを
用い、実験はすべてバッチ法で行った。水相はパラジウ
ムの初濃度を1mmol/dmとし、0.1mol/dmの塩酸
を用いてpHを調製した。また、塩化物濃度を一定とす
るため塩化リチウムを1mol/dmとなるように加えた。
有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、7−オクチル
テオフィリン濃度を0.01mol/dmから0.1mol/dm
に変化させて調製した。その後各相を10mlづつL
字管に取り、30℃で24時間振とうした。振とう後水
相を分取し、各金属濃度は原子吸光光度計により求め
た。
【0049】パラジウムの抽出結果を、横軸に7−オク
チルテオフィリン濃度、縦軸にパラジウムの抽出百分率
Eを表し図3に示した。図3より、抽出剤濃度が高くな
るに連れ抽出率は上昇した。これより、オクチルテオフ
ィリン2分子で1つのパラジウムを抽出していると推察
される。
【0050】(実施例4)抽出平衡時間 本実施例では、パラジウム抽出における抽出平衡到達時
間について検討した。抽出剤として7−オクチルテオフ
ィリンを用い、実験はすべてバッチ法で行った。水相は
パラジウムの初濃度を1mmol/dmとし、0.1mol/dm
の塩酸を用いてpHを調製した。また、塩化物濃度を
一定とするために塩化リチウムを加え、その際塩化物イ
オン濃度が平衡到達時間に及ぼす影響を確認するために
塩化リチウム濃度が0.1mol/dmと2mol/dmの水相
を調整した。有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、
7−オクチルテオフィリン濃度を0.1mol/dmに調製
した。その後各相を10mlづつL字管に取り、30℃で
30分から96時間振とうした。振とう後水相を分取
し、各金属濃度は原子吸光光度計により求めた。
【0051】各金属イオンの抽出結果を、横軸に抽出時
間を、縦軸にパラジウムの抽出百分率Eを表し図4に示
した。図4より、パラジウムの7−オクチルテオフィリ
ンによる抽出時間は、本実施例における実験装置の条件
下では塩化物イオン濃度が0.1mol/dmでは約5時間
で、塩化物イオン濃度が2.0mol/dmでは約50時間
で抽出平衡に達し、完全にパラジウムが抽出されること
が確認された。塩化物イオン濃度の相違により抽出平衡
到達時間に差が出るのは、パラジウムの塩化物錯体の存
在分率が異なるためであると考えられる。
【0052】次に、パラジウム抽出率に及ぼす塩化物イ
オン濃度の依存性について実施例5として説明するが、
本実施例により塩化物イオン濃度により抽出平衡到達時
間が異なることが判明したため、振とう時間を72時間
に延長して実験を行った。
【0053】(実施例5)塩化物イオン濃度依存性 本実施例では、抽出剤として7−オクチルテオフィリン
を用い、実験はすべてバッチ法で行った。水相はパラジ
ウムの初濃度を1mmol/dmとし、0.1mol/dmの塩
酸を用いてpHを調製した。また塩化物イオン濃度は塩
化リチウムを用いて0.1mol/dmから3.0mol/dm
となるように調製した。有機相は抽出溶媒としてトルエ
ンを用い、7−オクチルテオフィリン濃度を0.1mol/
dmに調製した。その後各相を10mlづつL字管に取
り、30℃で72時間振とうした。振とう後水相を分取
し、各金属イオン濃度は原子吸光光度計により求めた。
【0054】パラジウムの抽出結果を、横軸に塩化物イ
オン濃度、縦軸にパラジウムの抽出百分率Eを表し図5
に示した。図5より、塩化物イオン濃度が高くなると抽
出率は若干減少した。しかしながら、その減少率は小さ
く、本実施例の塩化物イオン濃度範囲においては98%
以上の抽出が可能であることが明らかとなった。なお、
この現象は抽出されるパラジウム塩化物錯体の存在分率
の減少によるものと考えられる。
【0055】(実施例6)塩酸濃度依性 本実施例では、工業的に重要とされる塩酸溶液からの抽
出を検討するため、パラジウム抽出に対する塩酸濃度依
存性を考察した。
【0056】実験は抽出剤として7−オクチルテオフィ
リンを用い、すべてバッチ法で行った。水相はパラジウ
ムの初濃度を1mmol/dmとし、塩酸濃度は2N、1
N、0.5N、0.1N、0.05N、0.01Nに設
定した。有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、7−
オクチルテオフィリン濃度を0.1mol/dmに調製し
た。その後各相を10mlづつL字管に取り、30℃で2
4時間振とうした。振とう後水相を分取し、各金属濃度
は原子吸光光度計により求めた。
【0057】各金属の抽出結果を、横軸に平衡塩酸濃度
の対数を、縦軸にパラジウムの抽出百分率Eを表し図6
に示した。図6より、高塩酸濃度において抽出率が減少
することがわかった。この減少は、抽出に関与する塩化
物錯イオンの減少によるものと考えられるが、本実施例
における塩酸濃度範囲においては95%以上の抽出性能
があることがわかった。
【0058】(実施例7)水素イオン濃度依存性 本実施例では、パラジウムの抽出に及ぼす水素イオン濃
度依存性を調べた。実験は、抽出剤として7−オクチル
テオフィリンを用い、すべてバッチ法で行った。水相は
金属の初濃度を1m mol/dmとし、塩酸を用いて水素イ
オン濃度を調製した。また、塩化物イオン濃度を一定と
するために塩化リチウムを1mol/dmとなるように加え
た。有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、7−オク
チルテオフィリン濃度を0.1mol/dmに調製した。そ
の後各相を10mlづつL字管に取り、30℃で24時間
振とうした。振とう後水相を分取し、各金属濃度は原子
吸光光度計により求めた。
【0059】抽出結果を、横軸に水素イオン濃度の対数
を、縦軸にパラジウムの抽出百分率Eを表し図7に示し
た。図7より、パラジウムの抽出率は、水素イオン濃度
には依存しないことが明らかとなった。
【0060】(実施例8)貴金属間におけるパラジウム
の選択的抽出 従来、パラジウムの抽出に用いられている工業的抽出剤
は、一般に、性質の似通った貴金属を抽出する傾向にあ
り、貴金属間におけるパラジウムの分離は困難であっ
た。そこで、本実施例では、本発明の抽出剤が貴金属
(パラジウム、金、白金)の中から選択的にパラジウム
だけを抽出できるかを検討した。
【0061】実験は、抽出剤として7−オクチルテオフ
ィリンを用い、すべてバッチ法で行った。水相は各金属
の初濃度を1mmol/dmとし、塩酸および水酸化ナトリ
ウムを用いてpHを調製した。また、塩化物イオン濃度
を一定とするために塩化リチウムを1mol/dmとなるよ
うに加えた。有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、
7−オクチルテオフィリン濃度を0.1mol/dmに調製
した。その後各相を10mlづつL字管に取り、30℃で
24時間振とうした。振とう後水相を分取し、各金属濃
度は原子吸光光度計により求めた。
【0062】各貴金属イオンの抽出結果を、横軸に平衡
pHを、縦軸に各貴金属の抽出百分率Eを表し図8に示
した。図8より、パラジウムに高い抽出選択性がみられ
た。pH6から7付近で金とパラジウムの分離が、また
pHの低い領域で白金とパラジウムの分離が可能である
ことを示唆している。
【0063】(実施例9)パラジウムと他の金属の相対
濃度依存性 本発明の抽出剤が、パラジウムと他の金属が等濃度で水
相中に含有されている場合にパラジウムの選択的抽出に
極めて有効であることは上述の実施例により明らかとな
った。そこで、本実施例では、パラジウムと他の金属の
相対濃度を変えて本発明のパラジウム抽出性能を検討し
た。
【0064】実験は、工業的に分離の難しいとされる貴
金属間での分離を想定して白金とパラジウムの分離を、
また鉱石中に存在する金属間での分離を想定して銅とパ
ラジウムの分離を行った。抽出剤として7−オクチルテ
オフィリンを用い、すべてバッチ法で行った。水相はパ
ラジウムの初濃度を1m mol/dmとし、白金および銅の
初濃度を1m mol/dmから25m mol/dmまで変化させ
2液を混合したものを調製した。0.1mol/dmの塩酸
を用いてpHを調製し、また塩化物濃度を一定にするた
めに塩化リチウムを1mol/dmになるように添加した。
有機相は抽出溶媒としてトルエンを用い、7−オクチル
テオフィリン濃度を0.1mol/dmに調製した。その後
各相を10mlづつL字管に取り、30℃で24時間振と
うした。振とう後水相を分取し、各金属濃度は原子吸光
光度計により求めた。
【0065】パラジウムと白金の混合溶液からの抽出結
果を、横軸に相対濃度[Pt]/[Pd]を、縦軸にパ
ラジウムと白金の抽出百分率Eを表し図9に示した。図
9より、パラジウムの25倍の白金が含有されている混
合溶液からも、選択的にパラジウムのみを抽出している
ことが明らかとなった。
【0066】同様にパラジウムと銅の混合溶液からの抽
出結果を、横軸に相対濃度[Cu]/[Pd]を、縦軸
にパラジウムと銅の抽出百分率Eを表し図10に示し
た。図10より、パラジウムの25倍の銅が含有されて
いる混合溶液からも、選択的にパラジウムのみを抽出し
ていることが明らかとなった。
【0067】(実施例10)パラジウムの逆抽出 本実施例では、抽出溶媒である有機相中に抽出されたパ
ラジウムを逆抽出し、パラジウムを含有する水溶液を得
ることによるパラジウムの逆抽出方法について検討し
た。
【0068】実験は、抽出剤として7−オクチルテオフ
ィリンを、また逆抽出溶媒として表1に示すアンモニア
水、塩酸、チオ尿素水溶液を用い、すべてバッチ法によ
り行った。水相はパラジウムイオンの初濃度を1.0mm
ol/dmとし、0.1mol/dm の塩酸を用いた。また、
塩化物イオン濃度は1.0mol/dmとした。有機相は抽
出溶媒としてクロロホルムを用い、7−オクチルテオフ
ィリン濃度を0.1mol/dmに調製した。その後各相を
10mlづつL字管に取り、30℃で24時間振とうし
た。振とう後水相を分取し、各金属濃度は原子吸光光度
計により求めた。次いで有機相9mlを分取し、表1に示
す逆抽出溶媒を等量用いて3時間振とうさせた。振とう
後水相を分取し、各金属濃度は原子吸光光度計により求
めた。結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1に示す結果から、逆抽出剤としてアン
モニア水、チオ尿素水溶液、またはチオ尿素水溶液と塩
酸の混合水溶液を用いた場合にパラジウムを逆抽出する
ことができ、特にアンモニア水を用いた場合は100%
の逆抽出率が得られた。以上の結果より、本発明の抽出
剤を用いて有機相に抽出したパラジウムの逆抽出におい
ては、アンモニア水が極めて有効なパラジウムの逆抽出
溶媒であることがわかった。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、パ
ラジウムを高い選択性を持って効率的に抽出し得、その
逆抽出も簡易且つ安価である、画期的なパラジウムの抽
出剤、およびこの抽出剤を用いたパラジウムの抽出・回
収方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】パラジウムの抽出百分率に及ぼす各テオフィリ
ン誘導体における抽出性能の比較を示すグラフ.
【図2】7−ヘキシルテオフィリンによる各金属イオン
の抽出性能を示すグラフ.
【図3】パラジウムの抽出百分率に及ぼす抽出剤濃度依
存性を示すグラフ.
【図4】パラジウム抽出における抽出平衡到達時間を示
すグラフ.
【図5】パラジウムの抽出百分率に及ぼす塩化物イオン
濃度依存性を示すグラフ.
【図6】パラジウムの抽出百分率に及ぼす塩酸濃度依存
性を示すグラフ.
【図7】パラジウムの抽出百分率に及ぼす水素イオン濃
度依存性を示すグラフ.
【図8】貴金属の抽出百分率に及ぼすpH依存性を示す
グラフ.
【図9】パラジウムの抽出百分率に及ぼす白金/パラジ
ウムの相対濃度比依存性を示すグラフ.
【図10】パラジウムの抽出百分率に及ぼす銅/パラジ
ウムの相対濃度比依存性を示すグラフ.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07F 15/00 C07F 15/00 C (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 55/00 B01D 11/04 C09K 3/00 108

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属イオンとして少なくともパラジウム
    を含有する塩酸酸性水溶液からパラジウムを選択的に抽
    出するための核酸塩基(カフェインを除く)を有効成分
    とするパラジウムの選択的抽出剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパラジウムの選択的抽
    出剤であって、前記核酸塩基は下式で表されるテオフィ
    リン誘導体またはテオブロミン誘導体であることを特徴
    とする選択的抽出剤。 【化1】 但し、RおよびRは炭素数2以上の直鎖、分枝鎖ま
    たは環状のアルキル基、若しくはベンジル基である。
  3. 【請求項3】 金属イオンとして少なくともパラジウム
    を含有する塩酸酸性水溶液に核酸塩基(カフェインを除
    く)を有効成分とするパラジウムの選択的抽出剤を含有
    する抽出溶媒を液−液接触させ、パラジウムを当該抽出
    溶媒中に抽出することを特徴とするパラジウムの選択的
    抽出方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のパラジウムの選択的抽
    出方法であって、前記核酸塩基は、下式で表されるテオ
    フィリン誘導体またはテオブロミン誘導体であることを
    特徴とする選択的抽出方法。 【化2】 但し、RおよびRは炭素数2以上の直鎖、分枝鎖ま
    たは環状のアルキル基、若しくはベンジル基である。
  5. 【請求項5】 金属イオンとして少なくともパラジウム
    を含有する塩酸酸性水溶液に核酸塩基(カフェインを除
    く)を有効成分とするパラジウムの選択的抽出剤を含有
    する抽出溶媒を液−液接触させ、パラジウムを当該抽出
    溶媒中に抽出し、この抽出したパラジウムを含有する前
    記抽出溶媒に水性の逆抽出溶媒を液−液接触させ、前記
    パラジウムを当該逆抽出溶媒中に逆抽出することを特徴
    とするパラジウムの回収方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のパラジウムの回収方法
    において、前記核酸塩基が下式で表されるテオフィリン
    誘導体またはテオブロミン誘導体であることを特徴とす
    る回収方法。 【化3】 但し、RおよびRは炭素数2以上の直鎖、分枝鎖ま
    たは環状のアルキル基、若しくはベンジル基である。
  7. 【請求項7】 前記抽出溶媒はクロロホルム又はトルエ
    ンに2−エチルヘキシルアルコールをクロロホルム又は
    トルエンの重量に対して5〜30重量%添加したもので
    あることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記
    載の方法。
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