JP3081570U - 容器用密栓キャップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い衝撃によっても内容物が漏れ出すことな
く、且つ開閉が容易な容器のキャップを開発する。 【解決手段】 容器７内と連通するノズル部３に吐出孔
１を有するキャップ本体５と、該キャップ本体５に被
せ、前記ノズル部３を嵌め込む嵌合筒12を有するキャッ
プ上蓋８と、を備え、前記吐出孔１を押圧するための押
さえ部２を嵌合筒12内に備えている容器用密栓キャッ
プ、または前記吐出孔１の下部位置に、ノズル部３の外
周面を囲み且つ嵌合筒12の内周面13に圧接する突条４を
備えている容器用密栓キャップであって、キャップ本体
５とキャップ上蓋８が開閉可能で且つ分離不可能に接続
してあり、キャップ本体５に係止部９を備え、該係止部
９と係合して密栓状態で固定するための係止片10をキャ
ップ上蓋８に備えてある容器用密栓キャップを提供す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、容器内の内容物が衝撃によっても漏れ出ることのない容器用密栓キ ャップに関する。

【０００２】

【従来の技術】

液体の内容物が入った容器に、内容物の漏れを防いで密栓でき、且つ一度開封 した後も開閉が容易なキャップは、従来から開発されている。しかし、日常にお ける取り扱い程度では液漏れがなくとも、製造ラインで高所から落下させたり、 輸送中に衝撃を受けたりするなど、強い衝撃を受けると、液漏れが起こり、容器 外ににじみ出ることが起こるという問題点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、開閉の容易さを維持しながらも、液漏れを起こさないキャッ プを開発することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のうち請求項１記載の考案によれば、容器内と連通するノズル部に吐出 孔を有するキャップ本体と、該キャップ本体に被せ、前記ノズル部を嵌め込む嵌 合筒を有するキャップ上蓋と、を備え、前記吐出孔を押圧するための押さえ部を 嵌合筒内に備えている容器用密栓キャップとする。このように構成すれば、吐出 孔を押さえ部で直接押さえて閉じているため、強い衝撃でも吐出孔から内容物が 決して出ないようにすることができる。キャップ本体とキャップ上蓋とは分離可 能としても良いが、キャップ上蓋を紛失しないために、分離不可能に構成してあ ることが望ましい。

【０００５】 本考案のうち請求項２記載の考案によれば前記吐出孔の下部位置に、ノズル部 の外周面を囲み且つ嵌合筒の内周面に圧接する突条を備えていることを特徴とす る容器用密栓キャップとする。このように構成すれば、吐出孔を圧接する押さえ 部に加え、吐出孔の外部でも、ノズル部の突条と、嵌合筒内周面で密着して水平 方向に圧接することによって、より確実に内容物の漏れを防止することができる 。

【０００６】 本考案のうち請求項３記載の考案によれば、キャップ本体とキャップ上蓋が開 閉可能で且つ分離不可能に接続してある容器用密栓キャップとする。このように 構成すれば、確実に内容物の漏れを防ぎつつ、一度開封してもまた密栓すること ができ、使用の際にキャップ上蓋を誤って紛失してしまう心配もない。また、極 めて容易に開閉操作して使用することができる。

【０００７】 キャップ本体とキャップ上蓋を開閉可能で且つ分離不可能に接続する構造は問 わないが、キャップ本体の一端とキャップ上蓋との一端が、一点または複数点で 支持され、開孔および閉孔状態で静止でき、スナップすることで180度揺動可能 に開閉するヒンジが挙げられる。

【０００８】 また、キャップ本体に係止部を設け、キャップ上蓋裏面に設けた係止片と係合 させて、閉孔時に密閉固定させる構造としてもよい。このように構成すれば、高 い気密性を維持し、不用意にキャップが開くことなく、不使用時の漏れを完全に 防止することができる。

【０００９】 本考案のうち請求項４記載の考案によれば、キャップ本体に係止部を備え、 該係止部と係合して密栓状態で固定するための係止片をキャップ上蓋に備えてあ る容器用密栓キャップとする。このように構成することにより、一度密栓すれば 、キャップ本体とキャップ上蓋が密閉状態で固定され、輸送や携帯の際などの振 動で、勝手にキャップ上蓋が開いて内容物が漏れることを阻止することができる 。

【００１０】 本考案のキャップ本体吐出孔面は、水平方向に対して、鋭角をなして上方方向 に向いており、使用の際、内容物の液体が斜め上方に吐出または噴射できるよう にすれば、より便利に使用することができる。吐出孔面は平面であるが、吐出孔 を押圧する押さえ部は球面状を有しており、閉孔時には吐出孔内側にわずかにめ り込む形で押圧するようになっている。このように構成すれば、完全に吐出孔が 閉じられ、容器内側から外側に、一瞬高い圧力がかかって内容物の液体が外に出 ようとしても、十分にその圧力に耐え、内容物の不意の吐出を阻止することがで きる。

【００１１】 なお、容器の内容物が、低粘度の液体、高粘度の液体、ゲルなどに本考案のキ ャップを適用できるが、内容物が粉体であっても、本考案のキャップを効果的に 使用できる。また、本考案のキャップと容器本体との接続方法は問わないが、し っかりと締めて結合できるねじ口による方法が望ましい。

【００１２】 また、内容物が液体である場合には、キャップ本体の吐出孔に連通する管を備 えることにより、容器を手で押圧することで容器内容物の液体を吸い上げ、霧状 に噴射する構造としても良い。

【００１３】 本考案に用いるキャップの材質は問わないが、ポリプロピレン、ポリエチレン 、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。 本考案に用いるキャップは、射出成形など通常のプラスティック成形方法にて製 造することができる。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下、図面に基づいて本考案を詳細に説明する。

【００１５】 図１に、本考案によるキャップの断面図を、図２にキャップを開いた状態の上 面図を、図３にキャップの正面図を示す。キャップ本体５に、ヒンジ６により接 続されたキャップ上蓋８が開けられた状態を示している。キャップ本体５には、 容器内に連通するノズル部３が備えられており、ノズル部３上部には、水平方向 と60度の角度をなす形で液状の容器内容物を吐出する吐出孔１が備えられてある 。このように構成することで、斜め上方に容易に吐出することができる。ノズル 部３の外周面に設けた突条４と、突条４の上部位置にある吐出孔１を押さえるた めの押さえ部２と、によって、容器内の内容物の液漏れを確実に阻止するよう構 成されている。

【００１６】 キャップ上蓋８には、指で開けやすいように、押し開け部11が、外側に張り出 す形で備えられ、さらに、キャップ本体５には、指を当てやすいようわずかにく ぼんだ凹部17が備えられている。また、キャップ本体５には縁が鋭角をなす係止 部９が備えてあり、キャップ上蓋８にはキャップ上蓋８を閉じたときに前記係止 部９に係止するための係止片10が２カ所備えてある（図２）。ヒンジ６は、キャ ップ上蓋８を開放時に、キャップ本体５とキャップ上蓋８のなす角度が150〜180 度の特定の角度で静止し、キャップ上蓋８を閉じた時には、ワンタッチでキャッ プ本体５と接触するまで閉じるという、２段階の角度で固定されるため、使用中 にキャップ上蓋８が重力や振動によって閉じる方向に動かないようになっている 。キャップを閉める際には、手などでキャップ上蓋８を押さえることで、係止片 10が係止部９と係合し、密栓状態となる。

【００１７】 図４に、本考案によるキャップの上蓋を閉じた状態の断面図を示す。容器７と キャップ本体５のねじ口16により接続されているキャップ本体５に、ヒンジ６に より接続されたキャップ上蓋８が閉じられてある。キャップ本体５のノズル部３ 上部にある吐出孔１を圧接するための押さえ部２が、吐出孔１内にめり込む形で 吐出孔１を塞いでいる。さらに、ノズル部３の外周部に360度にわたって備えら れた突条４が、嵌合筒12の内周面13と圧接されて、内容物の吐出を阻止している 。キャップ上蓋８の、図１および図２に図示した係止片10が、キャップ本体の係 止部９と係合され、キャップ本体５とキャップ上蓋８が密栓されて一体化されて いる。

【００１８】 図５は、本考案による実施態様を示す側面図である。キャップ本体５と容器７ が結合されて一体化されてある。キャップ本体５のノズル部３下部に連通して、 液状の容器内容物14を吸い上げるための吸上管15が備えられてある。吸上管15下 方は容器内容物14に浸かっている。本考案のキャップを備えた容器を使用する際 には、キャップ上蓋８の押し開け部11を指で押して、キャップ上蓋８をキャップ 本体５から開放して、キャップ本体５上のノズル部３を外部に露出させ、容器７ を手で押圧することで、容器内容物14を吸上管15により吸い上げ、ノズル部３を 通過させて、吐出孔１から霧18として霧状に噴霧する。なお、霧状に噴霧するほ か、容器７を逆さまにすることで、液状容器内容物を棒状に滴下させることもで きる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案のキャップによれば、容器を密栓可能とすることで、製造ラインや輸送 時における強い衝撃を受けても、また、消費者が一度開封して再び閉栓しても、 内容物が漏れ出すことなく、容器内への雑菌侵入、容器外への漏れ出しによる汚 染を防ぐことができる。また、密栓可能としながらも容易且つ便利に開閉可能な キャップとすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるキャップを開いた状態を示す断面
図である。

【図２】本考案によるキャップを開いた状態を示す上面
図である。

【図３】本考案によるキャップの一部を示す正面図であ
る。

【図４】本考案によるキャップを閉じた状態を示す断面
図である。

【図５】本考案によるキャップを使用した、実施態様を
示す図である。

【符号の説明】

１ 吐出孔 ２ 押さえ部 ３ ノズル部 ４ 突条 ５ キャップ本体 ７ 容器 ８ キャップ上蓋 ９ 係止部 10 係止片 12 嵌合筒 13 内周面

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器（７）内と連通するノズル部（３）
   に吐出孔（１）を有するキャップ本体（５）と、該キャ
   ップ本体（５）に被せ、前記ノズル部（３）を嵌め込む
   嵌合筒（12）を有するキャップ上蓋（８）と、を備え、
   前記吐出孔（１）を押圧するための押さえ部（２）を嵌
   合筒（12）内に備えていることを特徴とする容器用密栓
   キャップ。
2. 【請求項２】 前記吐出孔（１）の下部位置に、ノズル
   部（３）の外周面を囲み且つ嵌合筒（12）の内周面（1
   3）に圧接する突条（４）を備えていることを特徴とす
   る請求項１記載の容器用密栓キャップ。
3. 【請求項３】 キャップ本体（５）とキャップ上蓋
   （８）が開閉可能で且つ分離不可能に接続してあること
   を特徴とする請求項１または２記載の容器用密栓キャッ
   プ。
4. 【請求項４】 キャップ本体（５）に係止部（９）を備
   え、該係止部（９）と係合して密栓状態で固定するため
   の係止片（10）をキャップ上蓋（８）に備えてあること
   を特徴とする請求項１、２または３記載の容器用密栓キ
   ャップ。