JP3081087B2 - ウェーブレット変換装置 - Google Patents

ウェーブレット変換装置

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JP3081087B2
JP3081087B2 JP05181668A JP18166893A JP3081087B2 JP 3081087 B2 JP3081087 B2 JP 3081087B2 JP 05181668 A JP05181668 A JP 05181668A JP 18166893 A JP18166893 A JP 18166893A JP 3081087 B2 JP3081087 B2 JP 3081087B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像や音声等のデジタ
ルデータの処理装置、あるいは符号化装置等に用いら
れ、データの再生品質を向上できる偶数フイルタ長の対
称型フイルタを用いたウェーブレット変換装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば次のような文献に記載されるものがあった。 文献;1980 IEEE ICASSP,Denver,CO.(1980-4)(米)J.D.J
ohnston,“ア フイルタファミリィ デザインド フォ
ア ユース イン クォードレイチュア ミロ フイル
タ バンク(A Filter Family Designed for Use inQua
drature Mirror Filter Banks)”P.291-294 従来、ウェーブレット変換装置あるいはサブバンド分割
装置として、前記文献に記載された偶数フイルタ長の対
称型フイルタを用いた方式がある。以下その構成を図を
用いて説明する。図2は、前記文献に記載された従来の
ウェーブレット変換装置の一構成例を示す機能ブロック
図である。このウェーブレット変換装置は、入力データ
I(i)のウェーブレット変換を行って間引きされたデ
ータの低周波成分XL(2i)及び高周波成分XH(2i)
を出力する変換側10と、間引かれたウェーブレット変
換データの低周波成分XL(2i)及び高周波成分XH(2
i)に対してデータ補間及びウェーブレットを行って出
力データXo(i)を出力する逆変換側20とで、構成さ
れている。変換側10と逆変換側20との間は、例え
ば、伝送路によって接続されている。変換側10では、
入力データXI(i)の低周波成分XL(i)を取り出す第
1のローパスフイルタ11と、該入力データXI(i)の
高周波成分XH(i)を取り出す第1のハイパスフイルタ
12と、低周波成分XL(i)に対し1データ置きに間引
きを行って低周波成分XL(2i)のデータを出力する第
1の間引き手段13と、高周波成分XH(i)に対し1デ
ータ置きに間引きを行って高周波成分XH(2i)のデー
タを出力する第2の間引き手段14とを、備えている。
逆変換側20では、間引かれたデータの低周波成分X
L(2i)に対し1データ置きにゼロを1個挿入して低周
波成分XL′(i)のデータを出力する第1の補間手段2
1と、間引かれたデータの高周波成分XH(2i)に対し
1データ置きにゼロを1個挿入して高周波成分XH
(i)のデータを出力する第2の補間手段22と、補間
された低周波成分XL′(i)のデータの低周波成分XL
(i)を取り出す第2のローパスフイルタ23と、補間さ
れた高周波成分XH′(i)のデータの高周波成分XH
(i)を取り出す第2のハイパスフイルタ24と、低周波
成分XL″(i)と高周波成分XH″(i)をたし合わせ2
倍にして出力データXo(i)を出力する加算手段である
加算器25とを、備えている。第1,第2のローパスフ
イルタ11,23、及び第1,第2のハイパスフイルタ
12,24は、偶数フイルタ長の対称型フイルタで構成
されている。
【0003】次に、従来のウェーブレット変換装置の原
理及び動作を説明する。まず、変換側10において、図
2のローパスフイルタ11のフイルタ係数をh(k)、
ハイパスフイルタ12のフイルタ係数をg(k)とす
る。これらのローパスフイルタ11及びハイパスフイル
タ12では、入力データXI(i)の低周波成分XL(i)
及び高周波成分XH(i)をそれぞれ抽出して出力する。
この抽出処理は、次式(1)のように、入力データX
I(i)とフイルタ係数h(k),g(k)の積和で表現
される。
【0004】
【数1】 ローパスフイルタ係数h(k)に関しては、前記文献に
おいて図3〜図5に示すように、偶数フイルタ長を有す
る対称型ローパスフイルタ係数(h(0)〜h(N))が
多数記載されている。この図3〜図5では、偶数フイル
タ長のフイルタ係数の半分のみが示されているが、それ
らの係数をh(0)から始まるものとすると、ローパス
フイルタ11が次式(2)で示すように、−1/2を軸
に対称である。
【0005】
【数2】 また、ハイパスフイルタ12に関しては、QMF(Quad
rature Mirror Filter)の条件を満足するように、 g(k)=(−1)kh(k) ・・・(3) とする。従って、ハイパスフイルタ12のフイルタ係数
g(k)は、次式(4)のように、−1/2を軸に奇対
称となる。
【0006】
【数3】 第1の間引き手段13では、入力される低周波成分X
L(i)に対して1個置きにデータを1個間引きし、入力
の半数の低周波成分XL(2i)を出力する。さらに、第
2の間引き手段14では、入力される高周波成分X
H(i)に対して1個置きにデータを1個間引きし、入力
の半数の高周波成分XH(2i)を出力する。そのため、
(1)式に、間引き処理及び前記のフイルタ処理を考え
入れると、次式(5),(6)のようになる。
【0007】
【数4】 一方、逆変換側20では、まず、第1の補間手段21に
より、間引かれた低周波成分XL(2i)に対し、次式
(7)のように、データ1個置きにゼロを1個挿入し、
さらに、第2の補間手段22により、間引かれた高周波
成分XH(2i)に対し、次式(7)のように、データ1
個置きにゼロを1個挿入する。 xL′(2i)=XL(2i) xL′(2i+1)=0 xH′(2i)=XH(2i) xH′(2i+1)=0 ・・・(7) そして、ローパスフイルタ23では、フイルタ係数h
*(k)が次式(8)のように、変換側10のローパスフ
イルタ11のフイルタ係数h(k)を、前後反転したも
のを有し、該ローパスフイルタ11と同様な処理を行
う、即ち、ローパスフイルタ23では、次式(9)に従
い、入力データである低周波成分XL′(i)に対して低
周波成分XL″(i)を出力する。
【0008】
【数5】 ハイパスフイルタ24では、ローパスフイルタ23と同
様に、変換側10のハイパスフイルタ12のフイルタ係
数g(k)を前後反転したものを有し、次式(10),
(11)に示すように、該ハイパスフイルタ12と同様
な処理を行う。
【数6】 加算器25では、次式(12)に示すように、ローパス
フイルタ23からの低周波成分XL″(i)と、ハイパス
フイルタ24からの高周波成分XH″(i)とを加算し、
さらに、入出力データの大きさを合わせるために、加算
結果のデータを2倍にして出力データX0(i)を出力す
る。 X0(i)=2(XL″(i)+XH″(i)) ・・・(12) 前記条件を満たすフイルタ系では、出力データXo(i)
と入力データXI(i)がほぼ等しくなる。従って、入力
データXI(i)を分割及び再生できることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のウェーブレット変換装置では、有限データ長を持つ
音声や画像等のデータの端の再生を考慮に入れていない
ため、データの端を忠実に再生することができない。そ
の一例として、データの端の再生法として最も良く用い
られる方法を図6(a)〜(d)に示す。図6(a)〜
(d)は、図2に示す従来のウェーブレット変換装置に
おけるデータの端再生例を示す図であり、同図(a)は
第1のローパスフイルタ11、同図(b)は第2のロー
パスフイルタ23、同図(c)は第1のハイパスフイル
タ12、及び同図(d)は第2のハイパスフイルタ24
の処理内容を示す図である。この図において、フイルタ
長を4とし、フイルタの中心をk=0とし、ローパスフ
イルタ11,23がh(−2),h(−1),h(0)
とh(1)の4個の係数を有し、ハイパスフイルタ1
2,24がg(−2),g(−1),g(0)とg
(1)の4個の係数を有するものとする。この場合に、
左端の低周波成分XL(0)及び高周波成分XH(0)は、
それぞれ次式(13)から求められる。
【0010】
【数7】 ここで、XI(−2)及びXI(−1)は存在しないので、
それぞれデータの内部から、図6(a),(c)のよう
に、次式(14)に従い、折り返して代用する。 XI(−2)=XI(2) , XI(−1)=XI(1) ・・・(14) 逆変換側20では、フイルタ係数h*(k)及びg*(k)
は、前記(8)式及び(10)式から、中心がk=0
で、h*(−1),h*(0),h*(1)とh*(2)、及び
*(−1),g*(0),g*(1)とg*(2)を有するこ
とが分かる。従って、逆変換側20において左端のX
I(0)を再生するためには、前記(9)式、(11)式
及び(12)式のように、次式(15)に従った演算を
行えば良い。
【数8】 0′及びXH′は、データ1個置きにゼロが1個挿入さ
れるで、XL′(1)及びXH′(1)はゼロとなる。ま
た、XL′(−1)及びXH′(−1)は、それぞれXL
(1)及びXH′(1)で代用できるので、X0(0)が入
力XI(0)と等しくなり、左端が忠実に再生できる。と
ころが、右端においては、左端と同様の方法で再生した
場合、データ長が偶数のときに、変換側10では右端
(2N−1番目のデータ)を間引きしている。逆変換側
20では、右端(2N−1番目)を再生するためには、
(2N−2)番目と、(2N−1)番目(=0)と、2
N番目(存在しないので、2N−2番目を代用)と、
(2N+1)番目(=0)の4個のデータが必要で、か
つ、 XL(2N)=XL(2N−2) の条件を満たさなければならない。しかし、図6(b)
のような従来の端再生方式で、次式(16)に従い、X
L(2N)及びXL(2N−2)を算出してみると、明らか
にXL(2N−2)とXL(2N)が等しくない。従って、
I(2N−1)は忠実に再生できない。ハイパスフイル
タ12,24についても、同様の結果が得られる。 XL(2N−2)=h(−2)XI(2N−4)+h(−1)XI(2N−3) +h(0)XI(2N−2)+h(1)XI(2N−1) XL(2N)=h(−2)XI(2N−2)+h(−1)XI(2N−1) +h(0)XI(2N−2)+h(1)XI(2N−3) ・・・(16) また、データ長が奇数の場合も、同様に、図6(a),
(b)から、右端を忠実に再生するための次式(17)
の条件が満たされていないことが分かる。従って、右端
のデータが忠実に再生されない。 XL(2N−2)=XL(2N+2) XH(2N−2)=XH(2N+2) ・・・(17) 本発明は、前記従来技術が持っていた課題として、デー
タの端を忠実に再生することができないという点につい
て解決するため、端データ構成手段を加えることによっ
て簡単かつ効果的に、データの端を忠実に再生するウェ
ーブレット変換装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明では、偶数フィルタ長の対称型フィルタを有
し、入力データのウェーブレット変換を行う変換側で
は、前記入力データの低周波成分を取り出す第1のロー
パスフィルタと、前記入力データの高周波成分を取り出
す第1のハイパスフィルタと、前記第1のローパスフィ
ルタで取り出された低周波成分に対して1データ置きに
1データを間引く第1の間引き手段と、前記第1のハイ
パスフィルタで取り出された高周波成分に対して1デー
タ置きに1データを間引く第2の間引き手段とを備え、
ウェーブレット変換されたデータの逆変換を行う逆変換
側では、前記ウェーブレット変換されたデータの低周波
成分に対し1データ置きにゼロを1個挿入して補間する
第1の補間手段と、前記ウェーブレット変換されたデー
タの高周波成分に対し1データ置きにゼロを1個挿入し
て補間する第2の補間手段と、前記第1の補間手段で補
間されたデータの低周波成分を取り出す第2のローパス
フィルタと、前記第2の補間手段で補間されたデータの
高周波成分を取り出す第2のハイパスフィルタと、前記
第2のローパスフィルタ及び前記第2のハイパスフィル
タでそれぞれ取り出された低周波成分と高周波成分とを
加算してその加算結果を2倍にして出力する加算手段と
を備えたウェーブレット変換装置において、次のような
構成にしている。 前記入力データに対してフィルタ処理
に必要な端データより外側のデータを構成する第1の端
データ構成手段は、該入力データに対して該入力データ
の端より外側のデータを、端入力データの端から順次内
部のデータを外側に折り返して構成する機能を有し、該
第1の端データ構成手段を、前記第1のローパスフィル
タ及び前記第1のハイパスフィルタの入力側に設けてい
る。 前記第1の補間手段で補間された低周波成分の端よ
り外側のデータをフィルタ処理に必要な個数分だけ構成
する第2の端データ構成手段は、入力される低周波成分
に対して左端の前にゼロを1個挿入し、該ゼロを挿入さ
れた低周波成分のデータ列に対して該データ列の端より
外側のデータを、該データ列の端より、内側のデータ
(端データを含まない)を順次外側に折り返して構成す
る機能を有し、該第2の端データ構成手段を、該第1の
補間手段と前記第2のローパスフィルタ との間に設けて
いる。 前記第2の補間手段で補間された高周波成分の端
より外側のデータをフィルタ処理に必要な個数分だけ構
成する第3の端データ構成手段は、入力される高周波成
分に対して左端の前にゼロを1個挿入し、該ゼロを挿入
された高周波成分のデータ列に対して該データ列の端よ
り外側のデータを、該データ列の端より内側のデータ
(端データを含まない)を順次符号を反転して外側に折
り返して構成する機能を有し、該第3の端データ構成手
段を、該第2の補間手段と前記第2のハイパスフィルタ
との間に設けている。
【0012】
【作用】発明によれば、以上のようにウェーブレット
変換装置を構成したので、入力データが変換側の第1の
端データ構成手段に入力されると、該第1の端データ構
成手段では、該入力データに対してその端より外側のデ
ータを、端入力データの端から順次内部のデータを側に
折り返して構成する。この第1のデータ構成手段の処理
結果のうち、低周波成分が第1のローパスフイルタで取
り出された後、第1の間引き手段によって間引き処理が
行われる。第1の端データ構成手段の処理結果のうちの
高周波成分は、第1のハイパスフイルタによって取り出
され、第2の間引き手段によって間引き処理が行われ
る。逆変換側では、ウェーブレット変換されたデータの
低周波成分が第1の補間手段によって補間された後、第
2の端データ構成手段へ送られる。第2の端データ構成
手段では、入力される低周波成分に対して左端の前にゼ
ロを1個挿入する。そして、ゼロを挿入された低周波成
分のデータ列に対して、該データ列の端より外側のデー
タを、該データ列の端より内側のデータ(端データを含
まない)を順次外側に折り返して構成する。この第2の
端データ構成手段の処理結果は、第2のローパスフイル
タによって低周波成分が取り出される。第2の補間手段
では、ウェーブレット変換されたデータの高周波成分に
対して補間処理を行い、その補間結果を第3の端データ
構成手段へ送る。第3の端データ構成手段では、入力さ
れる高周波成分に対して、左端の前にゼロを1個挿入す
る。そして、ゼロを挿入された高周波成分のデータ列に
対して、該データ列の端より外側のデータを、該データ
列の端より内側のデータ(データを含まない)を順次符
号を反転して外側に折り返して構成する。この第3の端
データ構成手段の処理結果は、第2のハイパスフイルタ
によって高周波成分が取り出される。第2のローパスフ
イルタから取り出された低周波成分と、第2のハイパス
フイルタから取り出された高周波成分とは、加算手段に
よって加算され、さらにそれが2倍されて出力データと
して出力される。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示す偶数フイルタ
長の対称型フイルタを用いたウェーブレット変換装置の
機能ブロック図であり、従来の図2中の要素と共通の要
素には共通の符号が付されている。このウェーブレット
変換装置では、従来と同様に、変換側10に、第1のロ
ーパスフイルタ11、第1のハイパスフイルタ12、及
び第1,第2の間引き手段13,14を有し、さらに、
逆変換側20に、第1,第2の補間手段21,22、第
2のローパスフイルタ23、第2のハイパスフイルタ2
4、及び加算手段である加算器25を有しているが、次
のような手段が付加されている点が異なる。即ち、変換
側10において、ローパスフイルタ11及びハイパスフ
イルタ12の前に第1の端データ構成手段31が設けら
れている。さらに、逆変換側20において、第1の補間
手段21と第2のローパスフイルタ23との間に第2の
端データ構成手段32が設けられると共に、第2の補間
手段22と第2のハイパスフイルタ24との間に、第3
の端データ構成手段33が設けられている。第1の端デ
ータ構成手段31は、入力データXI(i)の端の外側
に、フイルタ処理に必要な個数だけ、該入力データX
I(i)の端から順次折り返してデータを構成する機能を
有している。第2の端データ構成手段32は、逆変換側
20の第1の補間手段21で補間された低周波成分
L′(i)に対して、まず、左端データの前にゼロを1
個挿入し、そして、フイルタ処理に必要な個数だけデー
タを左端から順次前に折り返して端データを構成し、右
端においては、フイルタ処理に必要な個数だけ、右端よ
り前のデータから順次後方に折り返して端データを構成
する機能を有している。第3の端データ構成手段33
は、逆変換側20の第2の補間手段22で補間された高
周波成分XH′()に対して、まず、左端データの前に
ゼロを1個挿入し、そして、フイルタ処理に必要な個数
だけデータを左端から順次折り返して端データを構成
し、右端においては、フイルタ処理に必要な個数だけ、
右端より前のデータから順次折り返して右端データを構
成する機能を有している。
【0014】図7(a)〜(d)は、図1のウェーブレ
ット変換装置におけるデータの端再生例を示す図であ
り、同図(a)は第1のローパスフイルタ11、同図
(b)は第2のローパスフイルタ23、同図(c)は第
1のハイパスフイルタ12、及び同図(d)は第2のハ
イパスフイルタ24の処理内容を示す図である。この図
を参照しつつ、図1の動作及び効果を説明する。まず、
従来のローパスフイルタ11及びハイパスフイルタ12
におけるフイルタ係数h(k),g(k)の中心をk=
1に移動する。つまり、フイルタ11,12が1/2を
軸に対称となるようにする。従って、前記(2)式及び
(4)式は、次の(18)式及び(19)式となる。
【0015】
【数9】 従って、ローパスフイルタ11及びハイパスフイルタ1
2の処理が、それぞれ次式(20),(21)のように
なる。
【0016】
【数10】 図7の例において、フイルタ長が図6の従来例と同様に
4とすると、低周波成分XL(i)及び高周波成分XH(i)
は、それぞれ次式(22)のようになる。
【0017】
【数11】 この(22)式において、端データ構成手段31では、
入力データXI(i)の左端に対して、
【数12】 となるように端データを構成するので、XI(−1)=X
I(0)となる。入力データXI(i)の右端において、端
データ構成手段31では、端データをMとすると、
【数13】 となるように、端データを構成する。これらのデータは
ローパスフイルタ11及びハイパスフイルタ12でフイ
ルタ処理が行われた後、間引き手段13,14で間引き
処理が行われる。逆変換側20では、間引きされたデー
タに対して補間手段21,22で補間処理が行われ、そ
の処理結果が端データ構成手段32,33へ送られる。
端データ構成手段32では、まず、補間手段21によっ
て補間された低周波成分XL′(i)の前にゼロを1個挿
入してXL′(−1)=0とする。そして、
【数14】 となるように、左端のデータを構成する。逆変換側20
では、ローパスフイルタ23のフイルタ係数h*(k)が
(8)式となるので、図7の例では、該ローパスフイル
タ23の処理が、
【数15】 となる。従って、左端のデータを再生するために、図7
(b)のように xL(−2)=XL(0) が必要条件となる。一方、変換側10では、前記(2
2)式及び(23)式を用いると、 XL(−2)=h(−1)XI(2)+h(0)XI(1) +h(1)XI(0)+h(2)XI(0) XL(0)=h(−1)XI(0)+h(0)XI(0) +h(1)XI(1)+h(2)XI(2) ・・・(27) となることが分かる。ローパスフイルタ11におけるフ
イルタ係数h(k)の対称性を入れると、つまり h(−1)=h(2)、h(0)=h を代入すると、 XL(−2)=XL(0) となることが分かる。データ長が偶数(2N)の場合、
端データ構成手段32では、次式(28)に従い、(2
N−1)を軸にデータを折り返すようにする。
【数16】 この場合に、ローパスフイルタ23がXL″(2N−1)
を再生するために、図7(b)のように、次式(29)
を満足する必要がある。 XL(2N−2)=XL(2N) ・・・(29) 一方、変換側10では、仮にXL(2N)を構成すると
し、前記(22)式及び(24)式を用いると、X
L(2N)及びXL(2N−2)は次式(30)のようにな
る。 XL(2N)=h(−1)XI(2N−1)+h(0)XI(2N−1) +h(1)XI(2N−2)+h(2)XI(2N−3) XL(2N−2)=h(−1)XI(2N−3)+h(0)XI(2N−2) +h(1)XI(2N−1)+h(2)XI(2N−1) ・・・(30) 同様に、ローパスフイルタ11におけるフイルタ係数h
(k)の対称性を入れると、XL(2N)とXL(2N−
2)が等しいことが分かる。従って、端データ構成手段
31及び32を用いれば、低周波成分の端再生条件が満
足することが分かる。データ長が奇数(2N+1)の場
合、図7(b)から分かるように、XL″(2N)を再生
するためにXL′(2N+1)(=0)を追加すれば良い
ので、明らかに条件を満足する。端データ構成手段33
では、まず、補間手段22によって補間された高周波成
分XH′(i)の左端の前にゼロを1個挿入し、XH
(−1)=0とする。そして、データの左端において、
H′(−1)を軸に、次式(31)に従い、端データ内
部のデータの符号を反転して端の外側に折り返す。
【0018】
【数17】 逆変換側20では、低周波成分の場合と同様に、左端の
高周波成分XH″(0)を再生するために、次式(32)
を満足すれば良い。 XH(−2)=−XH(0) ・・・(32) 一方、XH(−2)を変換側10で構成するとすると、
(22)式及び(23)式から、次式(33)のよう
に、XH(−2)及びXH(0)が求まる。 XH(−2)=g(−1)XI(2)+g(0)XI(1)+g(1)XI(0)+g(2)XI(0) XH(0)=g(−1)XI(0)+g(−1)XI(0)+g(1)XI(1)+g(2)XI(2) ・・・(33) また、ハイパスフイルタ12におけるフイルタ係数g
(k)の奇対称性を入れると、つまりg(−1)=−g
(2)と、g(0)=−g(1)を代入すると、XH(−
2)=−XH(0)となることが分かる。右端において、端
データ構成手段33では、データ長をMとすると、端デ
ータ(M−1)を軸に、
【数18】 となるように、端データを構成する。データ長が偶数の
場合、図7(d)に示すように、XH″(2N−1)を再生
するために、 XH(2N−2)=−XH(2N) ・・・(35) となる条件を満たさなければならない。一方、変換側1
0では、(21)式及び(24)式を用いてXH(2N)
を構成すると、XH(2N)及びXH(2N−2)は次式(3
6)のようになる。 XH(2N)=g(−1)XI(2N−1)+g(0)XI(2N−1) +g(1)XI(2N−2)+g(2)XI(2N−3) XH(2N−2)=g(−1)XI(2N−3)+g(0)XI(2N−2) +g(1)XI(2N−1)+g(2)XI(2N−1) ・・・(36) ハイパスフイルタ12におけるフイルタ係数g(k)の
奇対称性を代入すると、左端の場合と同様に、(35)
式の条件が満たされていることが分かる。データ長が奇
数の場合、図7(d)から分かるように、右端のXH
(2N)を低周波成分の場合と同様に再生できる。これ
らのローパスフイルタ23及びハイパスフイルタ24の
出力は、加算器25で加算され、さらにその加算結果が
2倍されて出力データXo(i)として出力される。
【0019】以上のように、本実施例では、端データ構
成手段31,32,33を設けたので、データの端を忠
実に、かつ効率的に再生できる。なお、上記実施例で
は、変換側10の間引きされた低周波成分XL(2i)及
び高周波成分XH(2i)が、逆変換側20にそのまま入
力されているが、変換側10の間引き手段13,14の
出力に対してデータ処理等を行った後、その処理結果を
逆変換側20の補間手段21,22に入力するようにし
ても、上記実施例とほぼ同様の効果が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、発明によ
れば、偶数フイルタ長の対称型フイルタを有するウェー
ブレット変換装置の変換側における第1のローパスフイ
ルタ及び第1のハイパスフイルタの入力側に、入力デー
タの端の外部データを構成する第1の端データ構成手段
を設け、さらに逆変換側における第1,第2の補間手段
と第2のローパスフイルタ及び第2のハイパスフイルタ
との間に、補間された低周波成分の端の外部データを構
成する第2の端データ構成手段、及び補間された高周波
成分の端の外部データを構成する第3の端データ構成手
段をそれぞれ設けたので、データ長が偶数の場合と奇数
の場合とで、より簡単に、データの端を忠実かつ効率的
に再生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すウェーブレット変換装置
の機能ブロック図である。
【図2】従来のウェーブレット変換装置の機能ブロック
図である。
【図3】偶数フイルタ長を有する対称型ローパスフイル
タ係数(h(0)〜h(N))を示す図である。
【図4】偶数フイルタ長を有する対称型ローパスフイル
タ係数(h(0)〜h(N))を示す図である。
【図5】偶数フイルタ長を有する対称型ローパスフイル
タ係数(h(0)〜h(N))を示す図である。
【図6】図2のウェーブレット変換装置におけるデータ
の端再生例を示す図である。
【図7】図1のウェーブレット変換装置におけるデータ
の端再生例を示す図である。
【符号の説明】
10 変換側 11,23 第1,第2のローパスフイルタ 12,24 第1,第2のハイパスフイルタ 13,14 第1,第2の間引き手段 20 逆変換側 21,22 第1,第2の補間手段 25 加算器 31,32,33 第1,第2,第3の端データ構
成手段 XI(i) 入力データ Xo(i) 出力データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−152896(JP,A) 特開 平5−75389(JP,A) 特開 平5−67946(JP,A) 特開 平4−275685(JP,A) 特開 平4−345221(JP,A) 特開 平4−286210(JP,A) 特開 平3−82233(JP,A) 特開 平5−161126(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 17/00 - 17/08 G06F 17/14

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偶数フィルタ長の対称型フィルタを有
    し、 入力データのウェーブレット変換を行う変換側では、前
    記入力データの低周波成分を取り出す第1のローパスフ
    ィルタと、前記入力データの高周波成分を取り出す第1
    のハイパスフィルタと、前記第1のローパスフィルタで
    取り出された低周波成分に対して1データ置きに1デー
    タを間引く第1の間引き手段と、前記第1のハイパスフ
    ィルタで取り出された高周波成分に対して1データ置き
    に1データを間引く第2の間引き手段とを備え、 ウェーブレット変換されたデータの逆変換を行う逆変換
    側では、前記ウェーブレット変換されたデータの低周波
    成分に対し1データ置きにゼロを1個挿入して補間する
    第1の補間手段と、前記ウェーブレット変換されたデー
    タの高周波成分に対し1データ置きにゼロを1個挿入し
    て補間する第2の補間手段と、前記第1の補間手段で補
    間されたデータの低周波成分を取り出す第2のローパス
    フィルタと、前記第2の補間手段で補間されたデータの
    高周波成分を取り出す第2のハイパスフィルタと、前記
    第2のローパスフィルタ及び前記第2のハイパスフィル
    タでそれぞれ取り出された低周波成分と高周波成分とを
    加算してその加算結果を2倍にして出力する加算手段と
    を備えたウェーブレット変換装置において、 前記入力データに対してフィルタ処理に必要な端データ
    より外側のデータを構成する第1の端データ構成手段
    は、該入力データに対して該入力データの端より外側の
    データを、端入力データの端から順次内部のデータを外
    側に折り返して構成する機能を有し、該第1の端データ
    構成手段を、前記第1のローパスフィルタ及び前記第1
    のハイパスフィルタの入力側に設け、 前記第1の補間手段で補間された低周波成分の端より外
    側のデータをフィルタ処理に必要な個数分だけ構成する
    第2の端データ構成手段は、入力される低周波成分に対
    して左端の前にゼロを1個挿入し、該ゼロを挿入された
    低周波成分のデータ列に対して該データ列の端より外側
    のデータを、該データ列の端より、該データを含まない
    内側のデータを順次外側に折り返して構成する機能を有
    し、該第2の端データ構成手段を、該第1の補間手段と
    前記第2のローパスフィルタとの間に設け、 前記第2の補間手段で補間された高周波成分の端より外
    側のデータをフィルタ処理に必要な個数分だけ構成する
    第3の端データ構成手段は、入力される高周波成分に対
    して左端の前にゼロを1個挿入し、該ゼロを挿入された
    高周波成分のデータ列に対して該データ列の端より外側
    のデータを、該データ列の端より、端データを含まない
    内側のデータを順次符号を反転して外側に折り返して構
    成する機能を有し、該第3の端データ構成手段を、該
    2の補間手段と前記第2のハイパスフィルタとの間に設
    けたことを特徴とするウェーブレット変換装置。
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