JP3079811U - コーティング被膜付きカバー - Google Patents

コーティング被膜付きカバー

Info

Publication number
JP3079811U
JP3079811U JP2001000892U JP2001000892U JP3079811U JP 3079811 U JP3079811 U JP 3079811U JP 2001000892 U JP2001000892 U JP 2001000892U JP 2001000892 U JP2001000892 U JP 2001000892U JP 3079811 U JP3079811 U JP 3079811U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover
insects
coating film
flying
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001000892U
Other languages
English (en)
Inventor
橋 淳 大
Original Assignee
ドリームポート株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ドリームポート株式会社 filed Critical ドリームポート株式会社
Priority to JP2001000892U priority Critical patent/JP3079811U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3079811U publication Critical patent/JP3079811U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 維持費用が安価で、昆虫の飛来を一定限度抑
制できる保護カバーを提供すること。 【解決手段】 本考案は、透明部材にコーティング剤を
施すことにより,可視光透過率80%以上の高い透明率
を有した状態で、波長380nm未満の放射を遮光する
カバーであって昆虫の飛来を抑制する。コーティング剤
は、シリコーン樹脂、ベンゾトリアゾール、アンチモン
ドープ酸化スズ、プロピレングリコールからなる混合物
であり、このようなカバーで発光体を覆うことにより、
夜間に野外で使用される街灯やサーチライトなどは、明
るい照明とすることができ、維持費が安く、昆虫の飛来
を一定限度抑制した照明手段とすることができる。更
に、このようなカバーが、建築物の窓ガラスに用いられ
た場合は、夜間昆虫の飛来を抑制し、昼間紫外線を遮光
したものとすることができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、食品工場等における照明器具あるいは高輝度サーチライトなどに飛 来する昆虫の飛来抑制部材、及び、昆虫の飛来抑制用窓ガラスカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
夜間発光体に飛来する昆虫の飛来抑制手段として、発光体が放射する波長を制 限し、特に蛾類の飛来を抑制する効果がある波長500〜700nmの可視光と する黄色蛍光ランプがある。 また、他の昆虫を抑制するものとしては、電球部の内側にナトリウム蒸気や水 銀蒸気などを封入した発光管とその発光管を収納する外球とからなり、その外球 にシリコン樹脂あるいはフッ素樹脂や顔料などを混合して生成した被膜を形成さ せて、特定の波長を放射するようにした550nm以下の放射を遮光するナトリ ウムランプなどがある。 しかし、波長幅を狭い領域で限定させたものや、外球表面に顔料をコーティン グさせたものは、使用電力に対し、光の透過率が落ちることから、所望の明るさ を保つためには高価な電球となり、また、このような電球は寿命も短いことから 、維持費にも相当な費用がかかるものとなっていた。 また、昆虫の飛来抑制用の窓ガラスカバーについては、可視光透過率が良く高 い透明率を有したものはなかった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案はこのような問題に鑑み、維持費用が安価で、昆虫の飛来を一定限度抑 制することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、透明部材にコーティング剤が施されることにより,可視光 透過率80%以上の高い透明率を有した状態で、波長380nm未満の放射を遮 光するカバーであって、前記コーティング剤は、シリコーン樹脂、ベンゾトリア ゾール、アンチモンドープ酸化スズ、プロピレングリコールからなる混合物であ り、昆虫の飛来を抑制することを特徴とする。
【0005】 透明部材に高い透過率を有したコーティング剤が塗布されたものは、透明度が 落ちないことから、コーティングされていることが意識されない。 また、波長380nm未満の放射を遮光するカバーであることから、この領域 で高い走行性を有する昆虫の飛来を一定限度抑制することができる。
【0006】 請求項2の考案は、前記コーティング剤が、ハロゲンランプ、水銀灯、白熱灯 、蛍光灯などの発光体を覆うカバーに施されることを特徴とする。
【0007】 昆虫が夜間飛来する発光体を覆うカバーにコーティング剤が施されることによ り、発光体は普通の発光体を使用することができる。 発光体の寿命が来た時には、発光体のみ交換することで、カバーは半永久的に 昆虫の飛来を抑制することができる。
【0008】 請求項3の考案は、前記カバーが夜間に野外で使用される街灯やサーチライト などに取り付けられることを特徴とする。
【0009】 このことにより、消費電力の少ない明るい照明とすることができ、街灯やサー チライトに用いられた場合には、維持費が安く、昆虫の飛来を一定限度抑制した 照明手段とすることができる。
【0010】 請求項4の考案は、前記カバーが建築物の窓ガラスに用いられることを特徴と する。
【0011】 コーティング被膜付きカバーが、建築物の窓ガラスに用いられた場合は、部屋 の明かりに昆虫が寄ってくることがなく窓ガラスを汚すことがない。
【0012】
【考案の実施の形態】
本考案の実施の形態を図面に基づき説明する。 図1(a)は、本考案のコーティング被膜付き保護カバーが,建物のライトア ップに使用されるサーチライトに用いられた例である。 図1(b)は、コーティング被膜が施されていないサーチライトである。 これらの図(a)(b)は、実際に使用されているサーチライトの写真を基に して図示したものであるが、特に図(b)では上を向いている発光部に多くの昆 虫の死骸が見られる。 このように、様々な昆虫は、夜間サーチライトに引き寄せられて死骸として残 るが、この対比からも明らかなように、本考案のコーティング被膜付き保護カバ ーが用いられた場合は、昆虫の飛来が抑制されることから昆虫の死骸も少ない。 また、このような死骸は、サーチライトの熱で発火することもあり、防災上の 問題も発生する。
【0013】 図2の(a)は、図1の(a)の断面図を示したものである。この図のように 本考案のコーティング被膜付き保護カバー4が取り付けられている場合は、昆虫 の死骸3がほとんど見られない。 このコーティング被膜付き保護カバー4は、透明体であるガラス5にコーティ ング被膜6が塗布されたものであり、コーティング被膜6が高い透過率と紫外部 領域の波長を良く遮光するものであることから昆虫の飛来を抑制し、維持費の安 い照明器具とするものである。
【0014】 図2の(b)は、図1の(b)の断面図を示したものである。通常のサーチラ イト1のようにコーティング被膜付き保護カバー4が取り付けられてなく、通常 のガラス5で発光部2が覆われていた場合は、一定期間使用することにより昆虫 の死骸3が多く見られるようになる。
【0015】 表1は、コーティング被膜付き保護カバーの昆虫抑制効果を補虫シートで実際 に昆虫を捕獲した一実施例である。 この補虫シートは野外に48時間放置して、捕獲された昆虫の種類と数とを対 比して表にしたものであり、X軸は昆虫の種類であり、Y軸は捕獲された昆虫の 数である。
【0016】
【表1】
【0017】 この表に示すように、カメムシが20匹捕獲されたのに対し、コーティング被 膜付き保護カバーで覆われたライトの近傍に敷設された補虫シートでは、一匹も 捕獲されなかった。 すなわち、このようなライトには、夜間カメムシが飛来してくるようなことが なかったことを示すものである。 同様に、他の昆虫であるミドリカメムシでは、53匹対7匹、蛾では3匹対0 匹、ユスリカでは8匹対6匹であった。
【0018】 表2は、コーティング被膜付き保護カバーが遮光する光の波長を日光と比較し て示したものある。 図中のAは、コーティングが施されていない透明体を通過する日光の透過率変 化を示し,図中のBは、コーティング被膜付き保護カバーを通過した日光の透過 率を示している。
【0019】
【表2】
【0020】 この表に示すように380nm未満の紫外部領域の波長は、ほとんどコーティ ング被膜付き保護カバーで遮光される。このことから、紫外部領域の波長を視認 して活動する昆虫にとっては、このコーティング被膜付き保護カバーで被覆され た発光体を認識することができない。 また、このようなコーティング被膜付き保護カバーで被覆された建物の窓ガラ スは、夜間昆虫の飛来を抑制すると共に、日中は日光からの紫外線を遮蔽する窓 ガラスとすることができる。
【0021】 表3は、昆虫の反応率Cをコーティング被膜付き保護カバーが遮光する光の波 長Bと対比させて表したものである。この図のY軸は、昆虫の反応率であるが、 所定数の昆虫が特定の波長に対して反応する比率をグラフ化したものである。
【0022】
【表3】
【0023】 このコーティング被膜付き保護カバーが遮光する波長領域は、380nm〜3 90nm以下であり、昆虫はこの波長領域以上では徐々に反応することを止め走 行活動しなくなることを示している。 この実施例の昆虫はカメムシであるが、一般的に昆虫は紫外部の波長を認識し て活動することから、この紫外部領域の波長を遮光することにより、昆虫の活動 を抑制することができる。
【0024】
【考案の効果】
透明部材に高い透過率を有したコーティング剤が塗布されたものは、透明度が 落ちないことから、コーティングされていることが意識されないコーティング被 膜付きカバーとすることができる。 また、波長380nm未満の放射を遮光するカバーであることから、この領域 で高い走行性を有する昆虫の飛来を一定限度抑制することができる。
【0025】 昆虫が夜間飛来する発光体を覆うカバーにコーティング剤が施されることによ り、発光体は普通の発光体を使用することができる。 発光体の寿命が来た時には、発光体のみ交換することで、カバーは半永久的に 昆虫の飛来を抑制することができる。 また、夜間に野外で使用される街灯やサーチライトなどに用いられた場合には 、消費電力の少ない明るい照明とすることができ、維持費が安く、昆虫の飛来を 一定限度抑制した照明手段とすることができる。 このコーティング被膜付きカバーが、建築物の窓ガラスに用いられた場合は、 部屋の明かりに昆虫が寄ってくることがなく窓ガラスを汚すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、コーティング被膜付き保護カバーが
備えられたサーチライトである。(b)は、コーティン
グ被膜付き保護カバーがないサーチライトである。
【図2】(a)は、コーティング被膜付き保護カバーが
備えられたサーチライトの側断面図である。(b)は、
コーティング被膜付き保護カバーがないサーチライトの
側断面図である。
【符号の説明】
1 サーチライト 2 発光部 3 昆虫の死骸 4 コーティング被膜付き保護カバー 5 ガラス 6 コーティング被膜 A 日光の透過率変化 B 保護カバーを通過した日光の透過率変化 C 昆虫の反応率変化

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明部材にコーティング剤が施されるこ
    とにより,可視光透過率80%以上の高い透過率を有し
    た状態で、波長380nm未満の放射を遮光するカバー
    であって、前記コーティング剤は、シリコーン樹脂、ベ
    ンゾトリアゾール、アンチモンドープ酸化スズ、プロピ
    レングリコールからなる混合物であり、昆虫の飛来を抑
    制することを特徴とするコーティング被膜付きカバー。
  2. 【請求項2】 前記コーティング剤は、ハロゲンラン
    プ、水銀灯、白熱灯、蛍光灯などの発光体を覆うカバー
    に施されることを特徴とする請求項1に記載のコーティ
    ング被膜付きカバー。
  3. 【請求項3】 前記カバーは、夜間に野外で使用される
    街灯やサーチライトなどに取り付けられることを特徴と
    する請求項2に記載のコーティング被膜付きカバー。
  4. 【請求項4】 前記カバーは、建築物の窓ガラスに用い
    られることを特徴とする請求項1に記載のコーティング
    被膜付きカバー。
JP2001000892U 2001-02-23 2001-02-23 コーティング被膜付きカバー Expired - Fee Related JP3079811U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001000892U JP3079811U (ja) 2001-02-23 2001-02-23 コーティング被膜付きカバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001000892U JP3079811U (ja) 2001-02-23 2001-02-23 コーティング被膜付きカバー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3079811U true JP3079811U (ja) 2001-08-31

Family

ID=43212668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001000892U Expired - Fee Related JP3079811U (ja) 2001-02-23 2001-02-23 コーティング被膜付きカバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3079811U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8981637B2 (en) Light source having particular spectral power distribution as function of wavelength
CN203249026U (zh) 具备光触媒的风冷式led照明系统
EP2662906B1 (en) Lighting device
JP2013507747A (ja) 照明装置及び照明装置を改良するための方法
JP3079811U (ja) コーティング被膜付きカバー
JP2009027940A (ja) 低誘虫照明システム
JP2005221750A (ja) 光カットフィルタ、管球および照明器具
CN205504699U (zh) 一种漫反射式的led筒灯
US20120106159A1 (en) Lamp Cover
CN211146383U (zh) 一种双重防炫光灯罩
JP4370971B2 (ja) 蛍光ランプおよび照明器具
JP2008112695A (ja) 高圧放電ランプおよび照明器具
JP2009254333A (ja) 防虫光源の作成方法
JP2008034350A (ja) 高圧放電ランプおよび照明器具
JP2004185997A (ja) 電球形蛍光ランプ
JP5045979B2 (ja) 紫外線カットフィルタ、管球および照明器具
CN210567896U (zh) 一种具有驱蚊效果的面板灯
JP3135423U (ja) 低誘虫照明システムに使用する保護膜付低誘虫メタルハライドランプ
CN210153577U (zh) 一种护目日光灯
CN202799950U (zh) 一种黑光氙气诱虫灯泡
JP2005221751A (ja) 光カットフィルタ、管球および照明器具
CN214619392U (zh) 一种花口玻璃灯罩
CN107859927A (zh) 带有发光功能的面板组件
JP4331214B2 (ja) 蛍光ランプ及び蛍光ランプを用いた照明装置
KR20130052861A (ko) 적외선 카메라 조명 장치

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees