JP3079381B2 - ホモイソカルバサイクリン誘導体並びにそれを有効成分とする循環改善剤及び抗潰瘍剤 - Google Patents

ホモイソカルバサイクリン誘導体並びにそれを有効成分とする循環改善剤及び抗潰瘍剤

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JP3079381B2 JP02000461A JP46190A JP3079381B2 JP 3079381 B2 JP3079381 B2 JP 3079381B2 JP 02000461 A JP02000461 A JP 02000461A JP 46190 A JP46190 A JP 46190A JP 3079381 B2 JP3079381 B2 JP 3079381B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なホモイソカルバサイクリン誘導体に関
する。この新規化合物は血漿板凝集阻害作用及び細胞保
護作用を有し、各種循環器疾患及び消化性潰瘍の予防や
治療に有用である。
〔従来の技術〕
プロスタグランジン(以下PGと記す。)I2(II)は血
管壁や白血球から産製される天然生理活性物質として知
られ、強力な血小板凝集阻害作用及び血管平滑筋拡張作
用を有しており、人工透析又は人工心肺患者の抗血栓剤
として使用されている。その他、PGI2は血栓性傾向の増
大により誘発される急性狭心症や心筋梗塞などの虚血性
心疾患、脳血栓や脳梗塞などの脳循環障害及びバージャ
ー(Buerger)病や閉塞性動脈硬化症などの末梢循環障
害の予防及び治療に有用であると考えられている。
しかし、PGI2はエノールエーテル構造を有しているた
め化学的に非常に不安定である。安定性の向上を目的に
これまでにPGI2の6,9の位炭素間の酸素原子を炭素原子
に置き換えた安定類縁体の研究が行われ、OP−41483
〔特開昭54−130543号公報〕に代表されるカルバサイク
リン誘導体及びイソカルバサイクリン〔特開昭59−1374
45号公報〕等が開発されてきている。
また、PGI2を含むPG類には胃粘膜保護作用及び胃粘膜
血流増加作用をも有することが知られており、特にPGE
類は胃潰瘍に代表される消化性潰瘍の予防及び治療に対
しても期待されてきた。しかしながら、PG類は下痢や子
宮筋収縮などの好ましくない生理作用についても強力で
ある。このため、作用選択性の向上を目的に数多くの各
種PG類誘導体及び類縁体の研究が行われている。
〔発明が解決しようとする問題点〕 PGI2は強力な血小板凝集阻害作用と共に血管平滑筋拡
張作用に基づく血圧降下作用をも有している。このため
抗血栓剤として応用する場合、この血圧降下作用は好ま
しくなく、作用の分離がなされていることが好ましい。
これまでに創製されたカルバサイクリン、イソカルバサ
イクリン等の安定類縁体においても、血小板凝集阻害作
用と血圧降下作用との作用分離は充分とは言い難い。
また、抗潰瘍剤を目指している各種PG類誘導体及び類
縁体についても同様に、下痢及び子宮筋収縮作用等の副
作用と抗潰瘍作用との作用分離の面において満足すべき
ものではなく、さらに優れ た薬剤の開発が望まれている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、室温においてはほとんど分解が起こら
ない安定でかつ優れた薬理的性質を有するPGI2類の提供
を目的として幅広い研究を行ってきた。その結果、新規
ホモイソカルバサイクリン誘導体が極めて優れた性質を
有することを見いだした。
該化合物は、公知のPGI2類縁体においてω鎖に含まれ
ている置換基とは異にする環状構造を有する置換基を導
入することで、予想外の優れた薬理的性質、安定性を発
現することが判明した。
すなわち、該化合物は極めて強力な血小板凝集阻害作
用及び抗潰瘍作用を有し、かつ子宮筋収縮作用、下痢誘
発作用、急激な血圧降下作用等の好ましくない副作用の
発現は少なく、しかも優れた安定性を示す。
本発明は一般式 〔式中R1は水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝
鎖アルキル基、芳香族環もしくは芳香族縮合環もしくは
芳香族複素環を含む炭素数6〜12のアラルキル基、フェ
ニル基、ハロゲン置換フェニル基、ヒドロキシ置換フェ
ニル基、炭素数2〜7のアシロキシ置換フェニル基、炭
素数1〜4のアルキル置換フェニル基、炭素数1〜4の
ハロアルキル置換フェニル基、炭素数1〜4のアルコキ
シ置換フェニル基、炭素数1〜4のハロアルコキシ置換
フェニル基、ニトリル置換フェニル基、カルボキシ置換
フェニル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル置換
フェニル基、炭素数1〜10のアルキルカルバモイル置換
フェニル基、アリールカルバモイル置換フェニル基又は
1当量のカチオンを表し、Aは基−CH=CH−CH2−又は
−CH2−CH2−O−であり、Bは基−CHX1−CHX2−、−CH
X1=CHX2−または−C≡C−を表し、ここにX1及びX2
水素原子、ハロゲン原子又はメチル基を示す。このと
き、は炭素数4〜6の飽和ヘテロ単環、又は炭素−ヘ
テロ原子結合を含んでいてもよい炭素数3〜6の芳香
環、又は炭素−ヘテロ原子結合を含んでいてもよい炭素
数7〜10の縮合環であり、R2は水素原子、ハロゲン原
子、メチル基又はビニル基、R3は水素原子、ハロゲン原
子で置換されていてもよい炭素数1〜4の直鎖アルキル
基、炭素数1〜4の直鎖アルコキシ基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、フェニル基、ハロゲン置換フェ
ニル基、ヒドロキシ置換フェニル基、炭素数2〜4のア
シロキシ置換フェニル基、炭素数1〜3のアルキル置換
フェニル基、炭素数1〜3のハロアルキル置換フェニル
基、炭素数1〜3のアルコキシ置換フェニル基、炭素数
1〜3のハロアルコキシ置換フェニル基、ニトリル置換
フェニル基、カルボキシ置換フェニル基、炭素数2〜4
のアルコキシカルボニル置換フェニル基、ピリジル基、
ハロゲン置換ピリジル基、ヒドロキシ置換ピリジル基、
炭素数2〜4のアシロキシ置換ピリジル基、炭素数1〜
3のアルコキシ置換ピリジル基、炭素数1〜3のハロア
ルキル置換ピリジル基、炭素数1〜3のアルコキシ置換
ピリジル基、炭素数1〜3のハロアルキル置換ピリジル
基、ニトリル置換ピリジル基、カルボキシ置換ピリジル
基又は炭素数2〜4のアルコキシカルボニル置換ピリジ
ル基を表し、あるいはは炭素数4〜6のシクロアルキ
ル環であり、R2は水素原子又はメチル基、R5はフェニル
基を表す。〕で表されるホモイソカルバサイクリン誘導
体である。
R1における炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アルキ
ル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、n−ブチル、二級ブチル、三級ブチル、
n−ペンチル、イソアミル、n−ノニル、n−デシル、
n−ウンデシル、n−ドデシル等が挙げられる。
R1における芳香族環もしくは芳香族縮合環もしくは芳
香族複素環を含む炭素数6〜12のアラルキル基として
は、例えば、3−ピリジルメチル、4−ピルジルメチ
ル、ベンジル、1−(3−ピリジル)エチル、2−(3
−ピリジル)エチル、1−(4−ピリジル)エチル、2
−(4−ピリジル)エチル、1−フェネチル、2−フェ
ネチル、4−フェニルブチル、8−(1−イミダゾリ
ル)オクチル、1−(2−ナフチル)エチル、2−(1
−ナフチル)エチル等が挙げられる。
R1におけるフェニル基の置換基について以下に説明す
る。ハロゲン原子としては、弗素、塩素、臭素原子等、
特に弗素又は塩素原子が好ましい。炭素数2〜7のアシ
ロキシ基としては、例えばアセトキシ、プロピオニルオ
キシ、n−ブチリルオキシ、イソブチルオオキシ、n−
バレリルオキシ、イソバレリルオキシ、カプロイルオキ
シ、エナンチルオキシ又はベンゾイルオキシ等が挙げら
れる。
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の
アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、クロロメチル、ジク
ロロメチル、トリフルオロメチル等が挙げられる。ハロ
ゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルコ
キシ基としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキ
シ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、クロロメトキシ,
ジクロロメトキシ、トリフルオロメトキシ等が挙げられ
る。炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基としては、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカ
ルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
炭素数1〜10のアルキル基もしくはアリール基で置換さ
れているアミド基としては、例えばアセトアミド、n−
プロピオアミド、イソプロピオアミド、n−ブチロアミ
ド、ベンズアミド、1−ナフチルカルボキサミド、2−
ナフチルカルボキサミド等が挙げられる。置換基の数と
しては、置換基は1〜3個、好ましくは1個持つことが
できる。R1における1当量のカチオンとしては、例えば
Na+、K+などのアルカリ金属カチオン、1/2Ca+、1/2M
g2+、1/3Al3+などの2価もしくは3価の金属カチオン、
アンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン
などのアンモニウムカチオン等が挙げられる。
X1及びX2としては、水素原子、ハロゲン原子又はメチ
ル基が挙げられ、ハロゲン原子としては弗素、塩素、臭
素又は沃素原子が挙げられる。
における炭素−ヘテロ原子結合を含んでいてもよい
炭素数4〜6のシクロアルキル環としては、例えばピロ
リジン環、ピペリジン環、テトラヒドロフラン環、テト
ラヒドロピラン環、シクロペンタン環、シクロヘキンサ
ン環等が挙げられる。
における炭素−ヘテロ原子結合を含んでいてもよい
炭素数3〜6の芳香環としては、例えばイミダゾール
環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ピリジン
環、ベンゼン環等が挙げられる。
における炭素−ヘテロ原子結合を含んでいてもよい
炭素数7〜10の縮合環としては、例えばベンズイミダゾ
ール環、インドール環、ベンゾフラン環、1,4−ベンゾ
ジオキサン環、インダン環、キノリン環、イソキノリン
環、ナフタレン環、テトラヒドロナフタレン環等が挙げ
られる。
R2としては水素原子、ハロゲン原子、メチル基または
ビニル基が挙げられる。ハロゲン原子としては、弗素、
塩素、臭素原子等、特に弗素又は塩素原子が好ましい。
R3におけるハロゲン原子としては、弗素、塩素又は臭
素原子等、特に弗素又は塩素原子が好ましい。
R3におけるハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
数1〜5の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基としては、例
えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、三級ブチル、n−ペンチル、イ
ソアミル、クロロメチル、ジクロロメチル、フルオロメ
チル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタ
フルオロエチル、n−ヘプタフルオロプロピル等が挙げ
られる。
R3におけるフェニル基及びピリシル基の置換基につい
て以下に説明する。ハロゲン原子としては、弗素、塩素
又は臭素原子等、特に弗素又は塩素原子が好ましい。炭
素数2〜4のアシロキシ基としては、例えばアセトキ
シ、プロピオニルオキシ、n−ブチリルオキシ、イソブ
チリルオキシ等が挙げられる。ハロゲン原子で置換され
ていてもよい炭素数1〜3のアルキル基としては、例え
ばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、クロ
ロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメチル等が挙
げられる。ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数
1〜3のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、イソプロポキシ、クロロメトキシ、ジ
クロロメトキシ、トルフルオロメトキシ等が挙げられ
る。炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基としては、
メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシ
カルボニル等が挙げられる。置換基の数は3個以内が好
ましい。
〔合成法〕
(A)Bが基−CX1=CX2−であるホモイソカルバサイク
リン誘導体(I)のうち、Bがトランス−CH=CH−であ
る誘導体は下記の反応式に従い製造することができる。
なお、式中のR4及びR5は共に水酸基の保護基であり、R4
としては2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒド
ロフラニル基、メトキシメチル基、1−エトキシエチル
基等、R5としては三級ブチルジメチルシリル基、トリエ
チルシリル基、トリベンジルシリル基、ジフェニル三級
ブチル基等が挙げられる。
〔第1工程〕 本工程、出発物質である式〔III〕の6員環エナール
体〔日本薬学会第106年会(1986、千葉)講演要旨集、P
381に従って製造〕から立体選択的に一般式(IV)で表
されるシス−共役ジエン体又は3−オキサ−6−エン体
を製造するものである。
化合物(IV)において、 Aが−CH=CH−CH2で表されるシス−共役ジエン体は、
4−ブロモ酪酸エチルエステルとトリフェニルホスフィ
ンとの反応により得られるwittig試薬と三級ブトキシカ
リウムとから調製されるイリドを用いることができる。
反応溶媒は、テトラヒドロフラン(以下THFと記す)の
如きエーテル系溶媒が使用可能であり、反応温度は−78
℃ないし室温の範囲を選択することができる。
またAが−CH2−CH2−O−で表される3−オキサ−6
−エン体(IV)は、特開平1−110644号公報記載の方法
に従って製造することができる。
〔第2工程〕 次いで第1工程で得られたシス−共役ジエン体又は3
−オキサ−6−エン体(IV)の一級水酸基の保護基を選
択的に脱保護して式(V)で表される一級アルコール体
を製造する。脱保護反応は、THF中テトラ−n−ブチル
アンモニウムフルオリドにより行うことができる。
〔第3工程〕 第2工程で得られた一級アルコール体(V)を酸化反
応に付し、次いで、Emmons−Horner反応により式(VI)
で表される共役エノン体を製造する。酸化反応は塩化メ
チレンなどのハロゲン化炭化水素中コリンズ試薬又はジ
メチルスルホキシド中三酸化イオウ・ピリジン錯体を用
いて行うことができる。
酸化により得られた生成物は単離することなくEmmons
−Horner反応に付すことが好ましい。反応剤としては、
ジメチル 2−(トランス−4−フェニルシクロヘキシ
ル)−2−オキソエチルホスホネート等の各種ジアルキ
ル 2−シクロアルキル−2−オキソホネート、ジメチ
ル 2−(4−ビフェニル)−2−オキソエチルホスホ
ネート等の各種ジアルキル 2−アリール−2−オキソ
ホスホネート等を用いることができる。本反応は収率よ
く目的物を得るため塩基の存在下に行うことが好まし
い。塩基としては例えば水酸化ナトリウム、n−ブチル
リチウム、三級ブトキシカリウム等を用いることができ
る。反応は溶媒中で行うことが好ましく、溶媒としては
例えばTHF、エーテル等のエーテル系溶媒、ベンゼン、
トルエン等の芳香族系溶媒等が用いられる。反応温度は
−25℃〜+50℃の範囲が好ましい。
〔第4工程〕 第3工程で得られた式〔VI〕で表される共役エノン体
の水酸基の保護基を脱保護して式(VII)で表される二
級アルコール体を製造する。脱保護反応の反応条件は、
R4の種類により異なるが例えば2−テトラヒドロピラニ
ル基の場合には、弱酸性条件により行うことができ、例
えば酢酸−THF−水、又はメタノール中触媒量のp−ト
ルエンスルホン酸等を用いて行うことができる。反応温
度は20〜80℃の範囲が好ましい。
〔第5工程〕 第4工程で得られた二級アルコール体(VII)を還元
反応に付し、更にエステルの加水分解反応により式(I
−1)で表されるホモイソカルバサイクリン誘導体を製
造する。還元反応にあたっては、水素化ホウ素ナトリウ
ム、又は2,6−ジ三級ブチル−4−メチルフェノールと
水酸化ジイソブチルアルミナムにより調製した還元剤等
を用いることができ、反応温度は−78℃〜+50℃が好ま
しい。溶媒は還元剤の種類によって異なるが、水素化ホ
ウ素ナトリウムの時はメタノール、エタノール等のアル
コール系溶媒を、2,6−ジ三級ブチル−4−メチルフェ
ノールと水素化ジイソブチルアルミナムにより調製した
還元剤の時はトルエン等を使用することができる。
なお、ここで生成する2種類の立体異性体、すなわち
α異性体及びβ異性体はシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによりそれぞれ容易に分離精製することができ
る。
エステルの加水分解反応はアルカリ性条件により行う
ことができ、例えば水−メタノールあるいは水−エタノ
ール中水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム等を使用することができる。反応温度は0℃ないし
50℃の範囲を選択することができる。
(B)Bが基−CHX1−CHX2−であるホモイソカルバサイ
クリン誘導体(I)のうちX1及びX2が水素原子である誘
導体は下記の反応式に従い製造することができる。な
お、式中のR4は水酸基の保護基であり、保護基としては
2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニ
ル基、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基が挙げ
られる。
〔第6工程〕 本工程は、第3工程で得られた式(VI)の共役エノン
体を選択的に1,4−還元して式(VIII)のケトン体を製
造するものである。還元剤としては、臭化第一銅又はヨ
ウ化第一銅と水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アル
ミナムナトリウムから調製される還元剤を使用すること
ができる。反応溶媒としてはTHF、エーテル等のエーテ
ル系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒を用い
ることができ、反応温度は−78℃ないし室温の範囲を選
択することができる。
〔第7工程〕 第6工程で得られたケトン体(VIII)を還元して式
(IX)で表されるアルコール体を製造する。本還元反応
には、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素亜鉛等の
還元剤を用いることができる。反応溶媒はメタノール、
エタノール等のアルコール系溶媒であり、反応温度は−
50℃〜+50℃である。
〔第8工程〕 第7工程で得られたアルコール体(IX)の水酸基の保
護基を脱保護し、更にエステルの加水分解反応により式
(I−2)のホモイソカルバサイクリン誘導体を製造す
る。脱保護反応の反応条件は、R4の種類により異なるが
例えば2−テトラヒドロピラニル基の場合には、弱酸性
条件、例えば酢酸−THF−水又はメタノール中触媒量の
p−トルエンスルホン酸等を用いて行うことができる。
反応温度は20〜80℃である。
ここで、生成する2種類の立体異性体、すなわちα異
性体及びβ異性体はシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー又はPTLCによりそれぞれ分離精製することができる。
エステルの加水分解反応はアルカリ性条件により行う
ことができ、例えば水−メタノール、水−エタノール中
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等
を使用することができる。反応温度は0〜50℃である。
(C) Bが基−CX1=CX2−で表されるホモイソカルバ
サイクリン誘導体(I)のうちX1が水素原子でありX2
ハロゲン原子である誘導体又はBが−CH≡CH−であるホ
モイソカルバサイクリン誘導体は下記の反応式に従い製
造することができる。
式中のR4は水酸基の保護基であり、保護基としては2
−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル
基、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基等が挙げ
られる。また式中のX′は弗素、塩素、臭素又は沃素原
子を表す。
〔第9工程〕 第2工程で得られた一級アルコール体(V)を酸化反
応に付し、次いでジハロカル、ボニル化合物と反応さ
せ、式(X)で表されるアルコール体を製造する。酸化
反応は、塩化メチレンの如きハロゲン化炭化水素中コリ
ンズ試薬、又はジメチルスルホキシド中三酸化イオウ・
ピリジン錯体を用いて行うことができる。
本工程は引続き酸化生成物と、ジハロカルボニル化合
物を亜鉛未存在下ジアルキルアルミナムハライドと反応
させアルミナムエノレートとした後に反応させるもので
ある。ジハロカルボニル化合物としては、例えば1,1−
ジブロモ−2−(トランス−4−フェニルシクロヘキシ
ル)エタン−2−オン、1,1−ジブロモ−2−(4−ビ
フェニル)エタン−2−オン、1−ブロモ−1−フルオ
ロ−2−フェニルエタン−2−オン等を用いることがで
きる。反応は例えばTHF、エーテル等のエーテル系溶媒
中で行うことが好ましい。使用するジアルキルアルミナ
ムハライドとしては、ジメチルアルミナムクロリド、ジ
エチルアルミナムクロリド等が好ましい。反応温度は−
50℃ないし室温が好ましい。
〔第10工程〕 第9工程で得られたアルコール体(X)をスルホニル
化反応又はアセチル化反応に付し、次いで塩基で処理す
ることにより一般式(XI)で表されるα−ハロエノン体
を製造する。スルホニル化反応又はアセチル化反応は溶
媒中で実施するものであり、塩化メチレン、クロロホル
ム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、もしくはピリジン等
の溶媒を用いることができる。反応剤としては、メタン
スルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド
等の置換スルホニルクロリド又は無水酢酸等を使用する
ことができる。ハロゲン化炭化水素系溶媒中で反応を実
施する時は、塩基としてトリエチルアミン存在下に反応
を実施する。反応温度は温度−78℃〜−15℃が好まし
い。
本工程は引続きスルホニル化反応又はアセチル化反応
により得られた生成物を単離することなくトリエチルア
ミン、ピリジン又は1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−7
−ウンデセン(以下DBUと記す。)の存在下、−10℃な
いし室温で処理する。反応溶媒は塩化メチレン、クロロ
ホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒又はピリジン等の
溶媒を用いることができる。
〔第11工程〕 第10工程で得られた式(XI)のα−ハロエノン体の水
酸基の保護基を脱保護して式(XII)で表される二級ア
ルコール体を製造する。脱保護反応の反応条件は、R4
種類により異なるが例えば2−テトラヒドロピラニル基
の場合には、弱酸性条件により行うことができ、例えば
酢酸−THF−水又はメタノール中触媒量のp−トルエン
スルホン酸等を用いて行うことができる。反応温度は20
〜80℃である。
〔第12工程〕 第11工程で得られた二級アルコール体(XII)を還元
反応に付して式(I−3)で表されるホモイソカルバサ
イクリン誘導体を製造する。還元反応は、水素化ホウ素
ナトリウム、又は2,6−ジ三級ブチル−4−メチルフェ
ノールと水素化ジイソブチルアルミナムにより調製した
還元剤等を用いることができ、反応温度は−78℃〜+50
℃の範囲である。溶媒は還元剤の種類によって異なる
が、水素化ホウ素ナトリウムの時はメタノール、エタノ
ール等のアルコール系溶媒を、2,6−ジ三級ブチル−4
−メチルフェノールと水素化ジイソブチルアルミナムに
より調製した還元剤の時はトルエン等を使用することが
できる。
なお、ここで生成する2種類の立体異性体、すなわち
α異性体及びβ異性体はシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによりそれぞれ容易に分離精製することができ
る。
〔第13工程〕 式(I−3)で表されるホモイソカルバサイクリン誘
導体を脱ハロゲン化水素化反応及びエステル加水分解に
付し、式(I−4)で表されるホモイソカルバサイクリ
ン誘導体を製造する。本反応は、エーテル−トルエン−
水の二相系溶媒を用いて、硫酸水素テトラ−n−ブチル
アンモニウム等の相間移動触媒存在下に水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリを使用することにより
行うことができる。反応温度は室温ないし50℃の範囲で
ある。
(D)R1が炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝鎖アルキル
基又は芳香族環、芳香族縮合環もしくは芳香族複素環を
含む炭素数6〜12のアラルキル基、又は置換もしくは非
置換のフェニル基であるホモイソカルバサイクリン誘導
体は下記の反応式に従い製造することができる。
〔第14工程〕 第5、8、12及び13工程で得られた式(I−1〜4)
で表されるホモイソカルバサイクリン誘導体のカルボキ
シ基をエステル化することにより式(I−5)で表され
るホモイソカルバサイクリン誘導体を製造する。本反応
はR1がメチル基である場合にはエーテル、メタノール又
は酢酸エチル等の溶媒中0℃ないし室温でジアゾメタン
を使用することにより行うことができる。また、本反応
はR1がメチル基以外の場合には混合酸無水物法を用いる
ことにより行うことができる。本反応は塩化メチレン、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテ
ル、THF等のエーテル系溶媒中トリエチルアミン等の塩
基存在下、クロロ炭酸エチル等のハロ炭酸アルキルエス
テルと前記式(I−1〜4)で表されるホモイソカルバ
サイクリン誘導体を反応させ混合酸無水物とし、引続き
3−ピリジンメタノール、4−ピリジンメタノール等の
各種アルコール類又は4−(ベンズアミド)フェノール
等の各種フェノール類と反応させることにより行うこと
ができる。反応温度は−50℃〜+50℃の範囲である。
本発明のホモイソカルバサイクリン誘導体としては、
例えば下記の化合物が挙げられる。
化合物(a):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−イ
ンダニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド
−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エ
ン 化合物(b):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−メ
チル−2−インダニル)−トランス−1−プロペニル〕
−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン 化合物(c):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−テ
トラヒドロナフチル)−トランス−1−プロペニル〕−
8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノ
ナ−2−エン 化合物(d):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−ビ
フェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド
−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エ
ン 化合物(d−1):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブ
テニル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4
−ビフェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エ
ンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2
−エンの4−ピリジルメチルエステル 化合物(e):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(トラン
ス−4−フェニルシクロヘキシル)−トランス−1−プ
ロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(e−1):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブ
テニル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(ト
ランス−4−フェニルシクロヘキシル)−トランス−1
−プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシ
クロ〔4.3.0〕ノナ−2−エンの4−ピリジルメチルエ
ステル 化合物(f):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(1−メ
チル−トランス−4−フェニルシクロヘキシル)−トラ
ンス−1−プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シ
ス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(g):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(1−プ
ロピル−4−ピペリジル)−トランス−1−プロペニ
ル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.
0〕ノナ−2−エン 化合物(h):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(1−シ
クロヘキシル−4−ピペリジル)−トランス−1−プロ
ペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(i):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(1−メ
チル−2−インドリル)−トランス−1−プロペニル〕
−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エンのエチルエステル 化合物(j):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−ビ
フェニル)プロピル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス
−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(k):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔2−フルオロ−3−ヒドロキシ−
3−フェニル−(Z)−1−プロペニル〕−8−エンド
−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エ
ン 化合物(l):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔2−ブロモ−3α−ヒドロキシ−
3−シクロヘキシル−1−プロペニル〕−8−エンド−
ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(m):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔2−ブロモ−3α−ヒドロキシ−
3−(トランス−4−フェニルシクロヘキシル)−1−
プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシク
ロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(n):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔2−ブロモ−3α−ヒドロキシ−
3−(2−インダニル)−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エン 化合物(o):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−(3α−ヒドロキシ−3−シクロヘ
キシル−1−プロピニル)−8−エンド−ヒドロキシ−
シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(p):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(トラン
ス−4−フェニルシクロヘキシル)−1−プロピニル〕
−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン 化合物(q):3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−イ
ンダニル)−1−プロピニル〕−8−エンド−ヒドロキ
シ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(r):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(1,4−
ベンゾジオキサン−2−イル)−トランス−1−プロペ
ニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.
3.0〕ノナ−2−エン 化合物(s):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−イ
ンダニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド
−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エ
ン 化合物(t):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−メ
チル−2−インダニル)−トランス−1−プロペニル〕
−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン 化合物(u):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−(3α−ヒドロキシ−3−フェニル
−トランス−1−プロペニル)−8−エンド−ヒドロキ
シ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(u−1):3−(3−オキサ−4−カルボキシブ
チル)−7−エキソ−(3α−ヒドロキシ−3−フェニ
ル−トランス−1−プロペニル)−8−エンド−ヒドロ
キシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エンのメチ
ルエステル 化合物(v):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−フ
ルオロフェニル)−トランス−1−プロペニル)−8−
エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−
2−エン 化合物(w):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−メ
トキシフェニル)−トランス−1−プロペニル)−8−
エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−
2−エン 化合物(x):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(3−ト
リフルオロメチルフェニル)−トランス−1−プロペニ
ル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.
0〕ノナ−2−エン 化合物(y):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−ト
リフルオロメチルフェニル)−トランス−1−プロペニ
ル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.
0〕ノナ−2−エン 化合物(z):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−シ
クロヘキシルフェニル)−トランス−1−プロペニル〕
−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン 化合物(aa):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−ビ
フェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド
−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エ
ン 化合物(aa−1):3−(3−オキサ−4−カルボキシブ
チル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−
ビフェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エンのメチルエステル 化合物(aa−2):3−(3−オキサ−4−カルボキシブ
チル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−
ビフェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エンの3−ピリジルメチルエステル 化合物(aa−3):3−(3−オキサ−4−カルボキシブ
チル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−
ビフェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エンの4−ピリジルメチルエステル 化合物(aa−4):3−(3−オキサ−4−カルボキシブ
チル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−
ビフェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エンの4−(ベンズアミド)フェニルエステル 化合物(aa−5):3−(3−オキサ−4−カルボキシブ
チル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−
ビフェニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エンの8−(1−イミダゾリル)オクチルエステル 化合物(ab):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(トラン
ス−4−フェニルシクロヘキシル)−トランス−1プロ
ペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(ac):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−ベ
ンゾフラニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エ
ンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2
−エン 化合物(ad):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−ナ
フチル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−
ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(ae):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(トラン
ス−4−プロピルシクロヘキシル)−トランス−1−プ
ロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(af):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−(3−ヒドロキシ−3−シクロヘキ
シルプロピル)−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシ
クロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(ag):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3−ヒドロキシ−3−(4−ビフ
ェニル)プロピル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−
ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(ah):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3−ヒドロキシ−3−(トランス
−4−フェニルシクロヘキシル)プロピル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エン 化合物(ai):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−(2−ブロモ−3α−ヒドロキシ−
3−シクロヘキシル−1−プロペニル)−8−エンド−
ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(aj):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔2−ブロモ−3α−ヒドロキシ−
3−(2−インダニル)−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エン 化合物(ak):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔2−ブロモ−3α−ヒドロキシ−
3−(トランス−4−フェニルシクロヘキシル)−1−
プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシク
ロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(al):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−(3α−ヒドロキシ−3−シクロヘ
キシル−1−プロピニル)−8−エンド−ヒドロキシ−
シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(am):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−イ
ンダニル)−1−プロピニル〕−8−エンド−ヒドロキ
シ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン 化合物(an):3−(3−オキサ−4−カルボキシブチ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(トラン
ス−4−フェニルシクロヘキシル)−1−プロピニル〕
−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン 等。
また、本発明ホモイソカルバサイクリン誘導体を有効
成分とする循環改善剤にかんするものである。
式Iのホモイソカルバサイクリン誘導体は、従来公知
のPGI2類縁体の持つ血小板凝集阻害作用と比較して、き
わめて強力な作用を有し、また安定性にも優れている。
本発明のホモイソカルバサイクリン誘導体は血小板凝
集阻害作用において、PGI2と比較し、数倍から10倍以上
強力であり、しかも、従来公知のPG類誘導体及び類縁体
の臨床使用上問題となっている下痢誘発作用、子宮筋収
縮作用、急激な血圧降下作用などの副作用を呈すること
もなく、作用選択性の面でも優れており、低毒性であ
る。これらのことより本発明は、心筋梗塞、狭心症等の
虚血性心疾患、脳血栓、脳梗塞及び末梢循環障害などの
循環障害の予防及び治療に意義ある薬剤を提供するもの
である。
また、本発明ホモイソカルバサイクリン誘導体を有効
成分とする抗潰瘍剤に関するものである。
本発明者らの試験によれば式(I)で示される化合物
群が、動物を用いたエタノール潰瘍に対して経口投与に
おいても著明な抗潰瘍作用を有する。
本発明のホモイソカルバサイクリン誘導体は、従来公
知のPG類誘導体及び類縁体の臨床使用上問題となってい
る下痢などの副作用を呈することもなく、作用選択性の
面でも優れている。これらのことより本発明は、胃粘膜
障害、すなわち、食餌、アルコール、薬物などによる急
性の粘膜障害と、消化性潰瘍に代表される限局性で慢性
の組織欠損に対して、従来にない有意義な薬剤を提供す
るものである。
式(I)の化合物は治療のために経口的あるいは非経
口的に投与することができる。
経口投与剤としては散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤
などの固形製剤あるいはシロップ剤、エリキシル剤など
の液状製剤とすることができる。
また、非経口投与剤として注射剤、直腸投与剤、皮膚
外用剤、吸入剤とすることができる。これらの製剤は活
性成分に薬学的に許容である製造助剤を加えることによ
り常法に従って製造される。更に公知の技術により持続
性製剤とすることも可能である。
経口投与用の固形製剤を製造するには活性成分と賦形
剤、例えば乳糖、デンプン、結晶セルロース、乳糖カル
シウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、無水ケイ
酸などと混合して散剤とするか、更に必要に応じて白
糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリ
ドンなどの結合剤、カルボキシメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロースカルシウムなどの崩壊剤などを
加えて湿式又は乾式造粒して顆粒剤とする。錠剤を製造
するにはこれらの散剤及び顆粒剤をそのままあるいはス
テアリン酸マグネシウム、タルクなどの滑沢剤を加えて
打錠すればよい。これらの顆粒又は錠剤のヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースフタレート、メタアクリル酸、
メタアクリル酸メチルコポリマーなどの腸溶性基剤で皮
膜して腸溶性製剤、あるいはエチルセルロース、カルナ
バロウ、硬化油などで皮膜して持続製剤とすることもで
きる。また、カプセル剤を製造するには散剤又は顆粒剤
を硬カプセルに充填するか、活性成分をグリセリン、ポ
リエチレングリコール、ゴマ油、オリーブ油などに溶解
したのちゼラチン膜で皮膜し軟カプセル剤とすることが
できる。
経口投与剤用の液状製剤を製造するには活性成分と白
糖、ソルビトール、グリセリンなどの甘味剤とを水に溶
解して透明なシロップ剤、更に精油、エタノールなどを
加えてエリキシル剤とするか、アラビアゴム、トラガン
ト、ポリソルベート80、カルボキシメチルセルロースナ
トリウムなどを加えて乳剤又は懸濁剤としてもよい。こ
れらの液状製剤には所望により矯味剤、着色剤、保存剤
などを加えてもよい。
注射剤を製造する活性成分を必要に応じ塩酸、水酸化
ナトリウム、乳剤、乳酸ナトリウム、リン酸一水素ナト
リウム、リン酸二水素ナトリウムなどのpH調整剤、塩化
ナトリウム、ブドウ糖などの等張化剤とともに注射用蒸
留水に溶解し、無菌濾過してアンプルに充填するか、更
にマンニトール、デキストリン、シクロデキストリン、
ゼラチンなどを加えて真空下凍結乾燥し、用時溶解型の
注射剤としてもよいし、活性成分にレシチン、ポリソル
ベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などを加え
て水中で乳化せしめ注射用乳剤とすることもできる。
直腸投与剤を製造するには活性成分及びカカオ脂、脂
肪酸のトリ、ジ及びモノグリセリド、ポリエチレングリ
コールなどの坐剤用基剤とを加温して溶融し型に流し込
んで冷却するか、活性成分をポリエチレングリコール、
大豆油などに溶解したのちゼラチン膜を皮膜すればよ
い。
皮膚外用剤を製造するには活性成分を白色ワセリン、
ミツロウ、流動パラフィン、ポリエチレングリコールな
どに加えて必要ならば加温して練合し軟膏剤とするか、
ロジン、アクリル酸アルキルエステル重合体などの粘着
剤と練合したのちポリエチレンなどの不織布に展延して
テープ剤とする。
吸入剤を製造するには活性成分をフロンガスなどの噴
射剤に溶解又は分散して耐圧容器に充填しエアゾール剤
とする。
本発明のホモイソカルバサイクリン誘導体の投与量は
患者の年齢、体重及び病態によって異なるが、通常1日
約1μg〜500mgであり、1ないし数回に分けて投与す
ることが好ましい。
なお、参考例、実施例における化合物の一般式中、R
αは本発明の化合物(I)式中の−A−CH2−CH2−COOR
1、Rωは化合物(I)式中の 又、Rω′は を意味する。
参考例1 アルゴン雰囲気下、(3−カルボエトキシプロピル)
トリフェニルホスホニウム ブロミド1.45g(3.17ミリ
モル)をTHF8mlに懸濁し、三級ブトキシカリウム356mg
(3.17ミリモル)のTHF溶液12mlを室温で滴下し15分間
攪拌した。〔3−ホルミル−7−エキソ−三級ブチルメ
チルシリルオキシメチル−8−エンド−テトラヒドロピ
ラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エ
ン〕500mg(1.27ミリモル)のTHF溶液5mlを−78℃で滴
下し4時間攪拌した後、室温まで昇温し1時間攪拌し
た。飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加え、エーテル
抽出し赤色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=1:5)を行い、無色油状物として
〔3−4−エトキシカルボニル−シス−1−ブチニル)
−7−エキソ−三級ブチルジメチルシリルオキシメチル
−8−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ−シス−ビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を621mg(99.0%)得
た。
NMR(CDC13)δ:0.05(6H,s)、0.89(9H,s)、1.25(3
H,t,J=7.5Hz)、4.12(2H,q,J=7.5Hz)、4.61(1H,br
−s)、5.00〜5.30(1H,m)、5.58(1H,br−s)、5.7
9(1H,d,J=12.5Hz). IRνmax(neat):2950、2930、2860、1730、1030、835c
m-1. 参考例2 〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−三級ブチルメチルシリルオキシメチ
ル−8−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ−シス−
ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を656mg(1.33ミリ
モル)をTHF6mlに溶解し、テトラ−n−ブチルアンモニ
ウシムフルオリド3.03ml(1.1M/THF溶液、3.33ミリモ
ル)を氷冷下に滴下し室温で17時間攪拌した。飽和食塩
水20mlを加え、エーテル抽出を行い、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後溶媒留去し黄色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=2:1)を行い、淡黄色油状物とし
て〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−ヒドロキシメチル−8−エンド−テ
トラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン〕を440mg(87.0%)得た。
NMR(CDC13)δ:1.25(3H,t,J=7.5Hz)、4.13(2H,q,J
=7.5Hz)、5.05〜5.41(1H,m)、5.58(1H,br−s)、
5.80(1H,d,J=12.5Hz). IRνmax(neat):3450、2950、2870、1735cm-1. 参考例3 アルゴン雰囲気下、〔3−(4−エトキシカルボニル
−シス−1−ブテニル)−7−エキソ−ヒドロキシメチ
ル−8−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ−シス−
ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を70mg(0.185ミリ
モル)をジメチルスルホキシド1.5mlに溶解し、トリエ
チルアミン0.15ml(1.11ミリモル)及び三酸化イオウ・
ピリジン錯体177mg(1.11ミリモル)のジメチルスルホ
キシド溶液1.5mlを加え室温で40分間攪拌した。氷水10m
lを加え酢酸エチル抽出(塩析)を行い、水及び飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去
し黄色油状物としてホルミル体を得た。
一方アルゴン雰囲気下、水素化ナトリウム12.6mg(ab
t.60%、0.315ミリモル)のTHF懸濁液3mlに、ジメチル
2−(2−インダニル)−2−オキソエチルホスホネ
ート124mg(0.463ミリモル)のTHF溶液3mlを滴下し室温
で45分間攪拌した後、さきに得られたホルミル体のTHF
溶液3ml溶液を滴下し室温で45分間攪拌した。飽和塩化
アンモニウム水溶液20mlを加えエーテル抽出し、淡黄色
油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=1:2)を行い、淡黄色油状物とし
て〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−(2−インダニル)−3−オ
キソ−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−テト
ラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノ
ナ−2−エン〕を95mg(99.0%)得た。
NMR(CDC13)δ:1.25(3H,t,J=7.5Hz)、3.15(1H,d,J
=3Hz)、3.13(1H,s)、4.12(2H,q,J=7.5Hz)、4.50
〜4.70(1H,m)、5.07〜5.40(1H,m)、5.52(1H,br−
s)、5.76(1H,d,J=12Hz)、6.28(1H,dd,J=17Hz,5H
z)、6.67〜7.30(5H,m). IRνmax(neat):2930、1735、1690、1665、1625、144
0、1370、1350、1035、745cm-1. 参考例4 参考例3と同様の操作により、以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.27(3H,t,J=7Hz)、1.35(3H,s)、4.13(2H,q,J
=7Hz)、4.40〜4.70(1H,m)、5.07〜5.40(1H,m)、
5.50(1H,br−s)、5.76(1H,d,J=12Hz)、6.50(1H,
dd,J=9Hz,15Hz)、6.76〜7.30(5H,m). IRνmax(neat) :2940、1735、1690、1625、1160、11
35、1040、975、870、745cm-1
NMR(CDC13)δ: 1.25(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J=7Hz)、4.50〜
4.70(1H,m)、5.15〜5.40(1H,m)、5.50(1H,br−
s)、5.76(1H,d,J=12Hz)、6.30(1H,dd,J=4Hz,15H
z)、6.65〜7.20(5H,m). IRνmax(neat): 2940、2860、1730、1685、1665、1620、1445、1150、
1120、1070、1020、740cm-1
NMR(CDC13)δ: 1.25(3H,t,J=7Hz)、4.06(2H,q,J=7Hz)、4.50〜
4.70(1H,m)、5.09〜5.40(1H,m)、5.54(1H,br−
s)、5.79(1H,d,J=12Hz)、7.00〜7.16(1H,m)、7.
26〜8.17(10H,m). IRνmax(neat): 2936、1734、1668、1620、1158、1134、1032cm-1
NMR(CDC13)δ: 1.27(3H,t,J=7Hz)、4.13(2H,q,J=7Hz)、4.40〜
4.75(1H,m)、5.07〜5.41(1H,m)、5.52(1H,br−
s)、5.78(1H,d,J=12Hz)、6.28(1H,d,J=16.5H
z)、6.87(1H,dd,J=8Hz,15Hz)7.10〜7.40(5H,m). IRνmax(neat): 2926、2854、1734、1692、1665、1626cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.13(3H,s)、1.26(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J
=7Hz)、4.42〜4.73(1H,m)、5.05〜5.42(1H,m)、
5.52(1H,br−s)、5.77(1H,d,J=12Hz)、6.45〜7.0
0(2H,m)、7.00〜7.40(5H,m). IRνmax(neat): 2926、2866、1737、1689、1623、1455cm-1
NMR(CDC13)δ: 0.91(3H,t,J=7Hz)、1.27(3H,t,J=6Hz)4.10(2
H,t,J=7Hz)、4.57〜4.70(1H,m)、5.05〜5.42(1H,
m)、5.55(1H,br−s)、5.78(1H,d,J=12Hz)、6.30
(1H,d,J=15Hz)、6.63〜7.15(1H,m). IRνmax(neat): 2938、1737、1692、1668、1626、1446cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.24(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J=7Hz)、4.45〜
4.73(1H,m)、5.03〜5.40(1H,m)、5.50(1H,br−
s)、5.76(1H,d,J=10Hz)、6.83(1H,dd,J=8Hz,15H
z). IRνmax(neat): 2926、2854、1737、1692、1668、1626cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.28(3H,t,J=7Hz)、4.10(3H,s)、4.15(2H,q,J
=7Hz)、4.53〜4.77(1H,m)、5.10 5.42(1H,m)、
5.55(1H,br−s)、5.80(1H,d,J=12Hz)、6.93〜7.2
6(3H,m)、7.26〜7.43(3H,m)、7.68(1H,d,J=7H
z). IRνmax(neat): 2926、1737、1659、1614、1512、1464cm-1. 1.48(9H,s)、3.94(2H,s)、4.19〜4.83(4H,m)、
5.28〜5.50(1H,m)、6.47〜7.20(6H,m). IRνmax(neat): 2940、2860、1745、1720、1690cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、3.60(2H,t,J=6Hz)、3.97(2H,
s)、4.50〜4.75(1H,m)、5.30〜5.50(1H,m)、6.12
(1H,dd,J=4Hz,16Hz)、6.70〜6.90(1H,m)、7.10〜
7.23(4H,m). Rνmax(neat): 2920、2860、1745、1665、1625、1135、1035cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.35(3H,s)、1.50(9H,s)、3.60(2H,t,J=7H
z)、3.95(2H,s)、4.45〜4.70(1H,m)、5.38(1H,br
−s)、6.50(1H,dd,J=9Hz,15Hz)、6.77〜7.30(5H,
m). IRνmax(neat): 2920、2870、1740、1685、1620、1455、1360、1220、
1130、1030、730cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.15〜2.80(17H,m)、1.48(9H,s)、3.20〜4.30(3
H,m)、3.59(2H,t,J=7.5Hz)、3.94(2H,s)、4.47〜
4.70(1H,m)、5.38(1H,br−s)、6.85〜7.05(2H,
m)、7.30〜7.57(3H,m)、7.75〜8.00(2H,m). IRνmax(neat): 2928、1748、1670、1620、1448、1368、1224、1132、
1032、694cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、2.26(2H,t,J=7Hz)、3.56(2H,t,J
=7Hz)、3.92(2H,s)、4.40〜4.70(1H,m)、5.35(1
H,br−s)、6.70〜7.80(6H,m). IRνmax(neat): 2928、1748、1670、1614、1452、1136cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、2.26(2H,t,J=7Hz)、3.56(2H,t,J
=7Hz)3.82(3H,s)、3.92(2H,s)、4.50〜4.70(1H,
m)、5.35(1H,br−s)、6.63〜7.07(4H,m)、7.13〜
7.56(2H,m). IRνmax(neat): 2932、1748、1664、1616、1486、1464、1438、1244、
1132、1032cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、3.96(2H,
s)、4.50〜4.70(1H,m)、5.40(1H,br−s)、6.91〜
7.10(2H,m)、7.43〜7.88(2H,m)、8.00〜8.23(2H,
m). IRνmax(neat): 2926、1749、1674、1623、1368、1332cm-1
NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、3.94(2H,
s)、4.50〜4.70(1H,m)、5.38(1H,br−s)、6.90〜
7.08(2H,m)、7.70、8.00(each2H,d,J=8Hz). IRνmax(neat): 2926、1749、1674、1617、1368、1323cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.57(2H,t,J=7Hz)、3.93(2H,
s)、4.45〜4.73(1H,m)、5.36(1H,br−s)、6.83〜
7.10(2H,m)、7.26(2H,d,J=8Hz)、7.85(2H,d,J=8
Hz). IRνmax(neat): 2928、2852、1748、1668、1620、1430、1368、1258、
1224、1130cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.56(2H,t,J=7Hz)、3.93(2H,
s)、4.48〜4.68(1H,m)、5.36(1H,br−s)、6.90〜
8.06(11H,m). IRνmax(neat): 2932、2872、1748、1668、1628、1352、1226、1198cm
-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、3.95(2H,
s)、4.50〜4.70(1H,m)、5.39(1H,br−s)、6.27
(1H,dd,J=3Hz,15Hz)、6.60〜7.02(1H,m)、7.10〜
7.50(5H,m). IRνmax(neat): 2924、2856、1750、1690、1666、1626cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、2.30(2H,t,J=6Hz)、3.60(2H,t,J
=7Hz)、3.95(2H,s)、4.50〜4.70(1H,m)、5.60(1
H,br−s)、7.00〜7.77(7H,m). IRνmax(neat): 2930、2880、1750、1720、1665、1620、1555、1370、
1160、1140、1075、1030cm-1. NMR(CDC13)δ: 0.88(3H,t,J=7Hz)、1.48(9H,s)、3.57(2H,
s)、4.50〜4.70(1H,m)、5.35(1H,br−s)、6.20
(1H,dd,J=3Hz,15Hz)、6.60〜6.95(1H,m). IRνmax(neat): 2926、1749、1692、1665、1626、1452cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.50(2H,t,J=7Hz)、3.95(2H,
s)、4.52〜4.78(1H,m)、5.40(1H,br−s)、6.93〜
7.17(2H,m)、7.32〜8.03(6H,m)、8.42(1H,br−
s). IRνmax(neat): 2928、1748、1668、1616、1368、1298、1132、1076cm
-1. 参考例5 アルゴン雰囲気下、〔3−(4−エトキシカルボニル
−シス−1−ブテニル)−7−エキソ−ヒドロキシメチ
ル−8−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ−シス−
ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕100mg(0.264ミリ
モル)をジメチルスルホキシド1mlに溶解し、トリエチ
ルアミン0.22ml(1.58ミリモル)及び三酸化イオウ・ピ
リジン錯体257mg(1.58ミリモル)のジメチルスルホキ
シド溶液1mlを加え室温で30分間攪拌した。氷水20mlを
加え酢酸エチル抽出(塩析)を行い、水及び飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し黄
色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=2:1)を行い無色油状物としてホ
ルミル体を得た。
一方アルゴン雰囲気下、活性亜鉛18mg(0.277ミリモ
ル)と触媒量の臭化第一銅を1.5mlのTHFに懸濁し、室温
でジエチルアルミナムクロリド0.28ml(1M/ヘキサン溶
液、0.28ミリモル)を滴下し、同温度で40分間攪拌し
た。ここに、さきに得られたホルミル体及び1−ブロモ
−1−フルオロ−2−フェニルエタン−2−オン150mg
(0.693ミリモル)のTHF溶液2mlを−20℃で15分かけて
滴下し45分間攪拌した。飽和炭酸水素カリウム水溶液0.
2mlを加え30分間攪拌した後エーテルを加えてセライト
濾過した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄した後無水硫
酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去して得られた残渣を塩
化メチレン3mlに溶解した。−60℃でトリエチルアミン
0.96ml(6.89ミリモル)を加えた後、塩化メタンスルホ
ニル0.26ml(3.37ミリモル)を滴下した。0℃まで昇温
した後、DBU0.4ml(2.69ミリモル)を滴下し、室温で2
時間攪拌した。氷水15mlを加えエーテル抽出を行い、水
及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後溶媒留去し橙色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=3:1)を行い、無色油状物として
〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−(2−フルオロ−3−フェニル−3
−オキソ−(Z)−1−プロペニル)−8−エンド−テ
トラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン〕を64mg(48.8%)得た。
NMR(CDC13)δ:1.23(3H,t,J=7.5Hz)、4.12(2H,q,J
=7.5Hz)、4.62(1H,br−s)、5.51(1H,br−s)、
5.75(1H,d,J=11Hz)、6.00(1H,dd,J=34Hz,10Hz)、
7.13〜8.00(5H,m). IRνmax(neat):2936、1734、1666、1282、1132、1032
cm-1. 参考例6 アルゴン雰囲気下、〔3−(3−オキサ−4−三級ブ
トキシカルボニルブチル)−7−エキソ−ヒドロキシメ
チル−8−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ−シス
−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕660mg(1.61ミリ
モル)をジメチルスルホキシド5mlに溶解し、トリエチ
ルアミン1.34ml(9.66ミリモル)及び三酸化イオウ・ピ
リジン錯体1.54g(9.66ミリモル)のジメチルスルホキ
シド溶液5mlを加え室温で20分間撹拌した。氷水100mlを
加え酢酸エチル抽出(塩析)を行い、水及び飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後留去し黄色油
状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=2:1)を行い無色油状物としてホ
ルミル体を得た。
一方アルゴン雰囲気下、活性亜鉛110mg(1.69ミリモ
ル)と触媒量の臭化第一銅を8mlのTHFに懸濁し、室温で
ジエチルアルミナムクロリド1.70ml(1M/ヘキサン溶
液、1.70ミリモル)を滴下し、同温度で40分間攪拌し
た。ここに、さきに得られたホルミル体及び1,1−ジブ
ロモ−2−シクロヘキシルエタン−2−オン1.26g(4.4
1ミリモル)のTHF溶液11mlを−15℃〜−10℃で15分かけ
て滴下し20分間攪拌した。飽和炭酸水素カリウム水溶液
1.5mlを加え30分間攪拌した後エーテルを加えてセライ
ト濾過した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄した後無水
硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去して得られた残渣を
塩化メチレン15mlに溶解した。−50℃でトリエチルアミ
ン6.6ml(47.3ミリモル)を加えた後、塩化メタンスル
ホニル2.1ml(27.3ミリモル)を滴下した。0℃まで昇
温した後、DBU2.4ml(16.1ミリモル)を滴下し、同温度
で12時間攪拌した。氷水20mlを加えエーテル抽出を行
い、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後溶媒留去し橙色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=4:1)を行い、無色油状物として
〔3−(3−オキサ−4−三級ブトキシカルボニルブチ
ル)−7−エキソ−(2−ブロモ−3−シクロヘキシル
−3−オキソ−1−プロペニル)−8−エンド−テトラ
ヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ
−2−エン〕を785mg(82.2%)得た。
NMR(CDC13)δ:1.44(9H,s)、3.60(2H,t,J=8Hz)、
3.96(2H,s)、4.58(1H,br−s)、5.40(1H,br−
s)、6.80〜7.06(1H,m). IRνmax(neat):2950、1740、1680、1610、1450cm-1. 参考例7 参考例6と同様の操作により以下の化合物を精製し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.24(3H,t,J=8Hz)、4.10(2H,q,J=8Hz)、4.50
(1H,m)、5.26(1H,m)、5.56(1H,br−s)、5.80(1
H,d,J=12Hz,)、6.85、6.88、7.00、7.04(total 1H,
d,d,d and d,J=8.8Hz). IRνmax(neat): 2950、1730、1680、1610、1450cm-1 NMR(CDC13)δ: 1.27(3H,t,J=7Hz)、4.13(2H,q,J=7Hz)、4.50〜
4.70(1H,m)、5.10〜5.45(1H,m)、5.45(1H,br−
s)、5.80(1H,d,J=12Hz)、7.06(1H,d,J=10Hz)、
7.15〜7.40(5H,m). IRνmax(neat): 2926、2854、1737、1683、1452、1245cm-1. 参考例8 〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−オキソ−3−(1−プロピル
−4−ピペリジル)−1−トランス−1−プロペニル)
−8−エンド−テトラヒドロピラニルオキシ−シス−ビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を132mg(0.250ミリ
モル)を2mlのメタノールに溶解し、p−トルエンスル
ホン酸1水和物57mg(0.301ミリモル)を加え室温で1
時間攪拌した。飽和重曹水20mlを加え酢酸エチル抽出
し、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥後溶媒留去し淡黄色油状物を得た。
精製は、活性アルミナカラムクロマトグラフィー(ク
ロロホルム:メタノール=20:1)を行い、淡黄色油状物
として〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブ
テニル)−7−エキソ−〔3−オキソ−3−(1−プロ
ピル−4−ピペリジル)−トランス−1−プロペニル〕
−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン〕を77mg(69.0%)得た。
NMR(CDC13)δ:0.91(3H,t,J=7.5Hz)、1.27(3H,t,J
=7.5Hz)、4.13(2H,q,J=7.5Hz)、5.10〜5.47(1H,
m)、5.52(1H,br−s)、5.80(1H,d,J=10Hz)、6.28
(1H,d,J=15Hz)、6.80(1H,dd,J=8Hz,15Hz). IRνmax(neat):3405、2929、2809、2773、1734、1688
cm-1. 参考例9 参考例8と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。
NMR(CDC13)δ:1.26(3H,t,J=7.5Hz)、4.12(2H,q,J
=7.5Hz)、5.10〜5.44(1H,m)、5.53(1H,br−s)、
5.78(1H,d,J=12Hz)、6.28(1H,d,J=15Hz)、6.78
(1H,dd,J=8Hz,15Hz). IRνmax(neat):3406、2926、2854、1734、1692、1665
1623cm-1. 参考例10 〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−(4−ビフェニル)−3−オ
キソ−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−テト
ラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノ
ナ−2−エン〕265mg(0.478ミリモル)を6mlのメタノ
ールに溶解し、触媒量のp−トルエンスルホン酸1水和
物を加え室温で40分間攪拌した。飽和重曹水20mlを加え
酢酸エチル抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し淡黄色油状物を得
た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=1:2)を行い、淡黄色油状物とし
て〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−(4−ビフェニル)−3−オ
キソ−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−ヒド
ロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を1
96mg(87.1%)得た。
NMR(CDC13)δ:1.24(3H,t,J=7.5Hz)、4.12(2H,q,J
=7.5Hz)、5.08〜5.43(1H,m)、5.54(1H,br−s)、
5.79(1H,d,J=12Hz)、6.86〜7.10(1H,m)、7.26〜8.
09(10H,m). IRνmax(neat):3436、2924、1732、1666、1616、155
6、1192cm-1. 参考例11 参考例10と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.27(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J=7Hz)、5.08〜
5.43(1H,m)、5.53(1H,br−s)、5.78(1H,d,J=12H
z)、6.38(1H,d,J=16.5Hz)、6.82(1H,dd,J=7Hz,1
6.5Hz)、7.00〜7.40(5H,m). IRνmax(neat): 3450、2926、2854、1734、1689、1662cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.13(3H,s)、1.24(3H,t,J=7Hz)、4.01(2H,q,J
=7Hz)、5.08〜5.40(1H,m)、5.52(1H,br−s)、5.
77(1H,d,J=12Hz)、6.60(1H,d,J=15Hz)、6.81(1
H,d,J=7Hz)、7.00〜7.40(5H,m). IRνmax(neat): 3454、2926、2860、1734、1686、1620cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.27(3H,t,J=7Hz)、4.08(3H,s)、4.13(1H,q,J
=7Hz)、5.09〜5.45(1H,m)、5.55(1H,br−s)、5.
80(1H,d,J=12Hz)、6.90〜7.40(6H,m)、7.65(1H,
d,J=7Hz). IRνmax(neat): 3454、2926、1737、1659、1614、1512cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.25(3H,t,J=7Hz)、4.10(2H,q,J=7Hz)、5.08〜
5.40(1H,m)、5.55(1H,br−s)、5.78(1H,d,J=12H
z)、7.27〜7.78(7H,m)、7.85〜8.16(2H,m). IRνmax(neat): 3452、2924、1730、1680、1604、1448、1404、1372、
1190cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.23(3H,t,J=7.5Hz)、4.11(2H,q,J=7.5Hz)、5.
51(1H,br−s)、5.75(1H,d,J=11Hz)5.97(1H,dd,J
=34Hz,10Hz)、7.13〜8.00(5H,m). IRνmax(neat): 3450、2920、1739、1665、1280cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.59(2H,t,J=7Hz)、3.92(2H,
s)、5.41(1H,br−s)、6.74〜7.90(6H,m). IRνmax(neat): 3452、2924、1746、1668、1614、1452、1226、1132 NMR(CDC13)δ: 1.47(9H,s)、3.60(2H,t,J=6Hz)、3.92(2H,
s)、5.42(1H,br−s)、6.92〜7.04(2H,m)、7.42〜
7.87(2H,m)、7.97〜8.20(2H,m). IRνmax(neat): 3460、2920、1746、1674、1623、1371cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.60(2H,t,J=6Hz,s)、3.93(2H,
s)、5.42(1H,br−s)、6.90〜7.03(2H,m)、7.69、
8.00(each2H,d,J=8Hz) IRνmax(neat): 3466、2920、1746、1671、1614、1410cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、3.94(2H,
s)、5.40(1H,br−s)、6.83〜7.03(2H,m)、7.25
(2H,d,J=8Hz)、7.85(2H,d,J=8Hz). IRνmax(neat): 3456、2924、2852、1748、1666、1616、1368、1256、
1226、1078、1028cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.61(2H,t,J=7Hz)、3.94(2H,
s)、5.43(1H,br−s)、6.93〜7.10(2H,m)、7.30〜
8.15(9H,m). IRνmax(neat): 3460、2976、2920、1746、1666、1616、1368、1234、
1162、1132cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.49(9H,s)、3.59(2H,t,J=7Hz)、3.92(2H,
s)、5.40(1H,br−s)、6.25(1H,d,J=15Hz)、6.80
(1H,dd,J=9Hz,15Hz)、7.00〜7.45(5H,m). IRνmax(neat): 3480、2928、2856、1748、1688、1664cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、3.38(2H,d,J=5Hz)、3.95(2H,
s)、5.43(1H,br−s)、7.00〜7.77(7H,m). IRνmax(neat): 3400、2980、2930、1740、1660、1615、1555、1370、
1160、1130、910、735cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.62(2H,t,J=7Hz)、3.95(2H,
s)、5.43(1H,br−s)、7.00〜7.16(2H,m)、7.43〜
8.10(6H,m)、8.40(1H,br−s). IRνmax(neat): 3464、2924、1746、1664、1616、1368、1300、1226、
1126cm-1. NMR(CDC13)δ: 0.89(3H,t,J=7Hz)、1.47(9H,s)、3.58、(2H,t,
J=7Hz)、3.91(2H,s)、5.40(1H,br−s)、6.21(1
H,d,J=16.5Hz)、6.75(1H,dd,J=9Hz,J=16.5Hz). IRνmax(neat): 3454、2926、1749、1692、1665、1623cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.33(3H,s)、1.47(9H,s)、2.79(2H,d,J=16H
z)、3.43(2H,d,J=16Hz)、3.58(1H,t,J=6Hz)、3.
92(2H,s)、5.40(1H,br−s)、6.45(1H,d,J=15H
z)、6.68(1H,dd,J=9Hz,15Hz)、7.05〜7.25(4H,
m). IRνmax(neat): 3500、2975、2920、1745、1685、1620、1455、1360、
1220、1130、1030、740cm-1. 参考例12 アルゴン雰囲気下、80〜110℃で1時間真空乾燥した
臭化第一銅500mg(3.5ミリモル)をTHF1.5mlに懸濁し、
水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミナムナトリ
ウム(Vitride)0.98ml(70%ベンゼン溶液、7ミリモ
ル)を−20℃で滴下し、30分間攪拌した後、〔3−(3
−オキサ−4−3級ブトキシカルボニルブチル)−7−
エキソ−(4−シクロヘキシル−3−オキソ−トランス
−1−プロペニル)−8−エンド−ヒドロキシ−シス−
ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕84mg(0.163ミリモ
ル)及び2−ブタノール0.7ml(7.6ミリモル)をTHF4ml
に溶解して−78℃で滴下した。−78℃から−20℃で1時
間30分間攪拌した後、水1ml、飽和塩化アンモニウム水
溶液10ml及びエーテル20mlを加え、室温で水層が青色を
呈するまで攪拌した後、エーテル抽出し飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し、黄色
油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=2:1)を行い、淡黄色油状物とし
て〔3−(3−オキサ−4−三級ブトキシカルボニルブ
チル)−7−エキソ−(4−シクロヘキシル−3−オキ
ソプロピル)−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシク
ロ(4.3.0〕ノナ−2−エン〕を71mg(84.0%)得た。
NMR(CDC13)δ:1.46(9H,s)、3.20〜4.00(3H,m)、
3.53(2H,t,J=7.5Hz)、3.90(2H,s)、4.56(1H,br−
s)、5.37(1H,br−s). IRνmax(neat):2940、2850、1745、1700、1445、136
5、1220、1130、1070、1030cm-1. 参考例13 参考例12と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.25(3H,t,J=7Hz)、4.02(2H,q,J=7Hz)、4.50〜
4.70(1H,m)、5.10〜5.35(1H,m)、5.56(1H,br−
s)、5.79(1H,d,J=12Hz)、7.29〜7.78(7H,m)、7.
86〜8.16(2H,m). IRνmax(neat): 2928、1734、1682、1604、1370、1252、1198、1180、
1076、1030cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.56(2H,t,J=7Hz)、3.93(2H,
s)、4.53〜4.66(1H,m)、5.40(1H,br−s)、7.25〜
8.10(9H,m). IRνmax(neat): 2928、1746、1682、1604、1368、1160、1132cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.57(2H,t,J=7Hz)、3.93(2H,
s)、4.50〜4.70(1H,m)、5.40(1H,br−s)、7.03〜
7.40(5H,m). IRνmax(neat): 2926、1749、1707、1452、1368、1227cm-1. 参考例14 〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−(2−インダニル)−3−オ
キソ−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−テト
ラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノ
ナ−2−エン〕95mg(0.183ミリモル)を3mlのメタノー
ルに溶解し、−25℃で水素化ホウ酸ナトリウム72mg(1.
89ミリモル)を加え、同温度で2時間攪拌した。−25℃
でアセトン1mlを加えた後室温まで昇温し、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液20mlを加え酢酸エチル抽出を行い、水
及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後溶媒留去し無色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=1:1)を行い、無色油状物として
〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−ヒドロキシ−3−(2−イン
ダニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−
テトラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.
0〕ノナ−2−エン〕を85mg(89.3%)得た。
NMR(CDC13)δ:1.25(3H,t,J=7.5Hz)、4.12(2H,q,J
=7.5Hz)、4.55〜4.70(1H,m)、5.05〜5.95(5H,
m)、6.90〜7.30(4H,m). IRνmax(neat):3430、2930、2870、1735、1450、137
0、1340、1030、745cm-1. 参考例15 参考例14と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.10(3H,s)、1.25(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J
=7Hz)、4.50〜4.70(1H,m)、5.00〜5.90(5H,m)、
7.00〜7.30(4H,m). IRνmax(neat): 3450、2950、2870、1740、1460、1370、1150、1130、
1030、735cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.25(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J=7Hz)、4.50〜
4.80(1H,m)、5.15〜5.90(5H,m)、6.90〜7.30(4H,
m). IRνmax(neat): 3440、2950、2910、2850、1730、1490、1450、1380、
1150、1120、1060、1020、740cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、3.96(2H,s)、4.50〜4.76(1H,m)、
5.28〜5.47(1H,m)、5.63〜5.86(2H,m)、6.86(4H,
s). IRνmax(neat): 3450、2920、2860、1740cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、3.60(2H,t,J=6Hz)、3.97(2H,
s)、4.55〜4.77(1H,m)、5.30〜5.50(1H,m)、5.50
〜5.77(2H,m)、6.90〜7.30(4H,m). IRνmax(neat): 3450、2940、2875、1740、1480、1450、1370、1240、
1140、1030、970、740cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.53(2H,t,J=7Hz)、3.90(2H,
s)、4.46〜4.83(2H,m)、5.36(1H,br−s)、7.20〜
7.66(9H,m). IRνmax(neat): 3456、2932、1746、1368、1232、1160、1132cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.49(9H,s)、3.58(2H,t,J=7Hz)、3.94(2H,
s)、4.53〜4.73(1H,m)、5.40(1H,br−s)、7.10〜
7.40(5H,m). IRνmax(neat): 3450、2924、2856、1748、1158、1132cm-1. 参考例16 〔3−(3−オキサ−4−三級ブトキシカルボニルブ
チル)−7−エキソ−(2−ブロモ−3−シクロヘキシ
ル−3−オキソ−1−プロペニル)−8−エンド−テト
ラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノ
ナ−2−ナン〕を785mg(1.32ミリモル)を酢酸−THF−
水(3:1:1、容積比)20mlに溶解し、50℃で14時間攪拌
した。飽和重曹水でpH7〜8に調整し酢酸エチル抽出を
行い、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥後溶媒留去し淡黄色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=3:1)を行い無色油状物として
〔3−(3−オキサ−4−三級ブトキシカルボニルブチ
ル)−7−エキソ−(2−ブロモ−3−シクロヘキシル
−3−オキソ−1−プロペニル)−8−エンド−ヒドロ
キシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を553
mg(82.0%)を得た。
NMR(CDC13)δ:1.50(9H,s)、3.62(2H,t,J=8Hz)、
3.96(2H,s)、4.08(1H,br−s)、5.44(1H,br−
s)、6.78(1/3H,d,J=9.8Hz)、6.95(2/3H,d,J=9.8
Hz). IRνmax(neat):3450、2950、1740、1680、1610、1450
cm-1. 参考例17 参考例15と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。
収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.24(3H,t,J=8Hz)、4.14(2H,q,J=8Hz)、5.30
(1H,m)、5.58(1H,br−s)、5.82(1H,d,J=12H
z)、6.80(1/3H,d,J=8.8Hz)、6.96(2/3H,d,J=8.8H
z). IRνmax(neat): 3450、2950、1730、1680、1610、1450cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.23(3H,t,J=8Hz)、4.10(2H,q,J=8Hz)、5.30
(1H,m)、5.54(1H,br−s)、5.84(1H,d,J=12H
z)、7.06(1H,d,J=8Hz)、7.10(4H,m). IRνmax(neat): 3450、2950、1740、1690、1610、1440cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.27(3H,t,J=7Hz)、4.13(2H,q,J=7Hz)、5.10〜
5.47(1H,m)、5.54(1H,br−s)、5.80(1H,d,J=12H
z)、7.00(1H,d,J=10Hz)、7.10〜7.40(5H,m). IRνmax(neat): 3454、2926、2854、1731、1680、1608cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.25(4H,m)、3.64(2H,t,J=7.2H
z)、3.96(2H,s)、4.10(1H,m)、5.45(1H,br−
s)、7.05(1H,d,J=9.2Hz)、7.16(4H,m). IRνmax(neat): 3450、2950、1740、1690、1610、1140cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.12(2H,t,J=7Hz)、3.60(2H,t,J
=7Hz)、3.93(2H,s)、5.42(1H,br−s)、6.96(1
H,d,J=10Hz)、7.08〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3472、2926、2860、1746、1680、1608cm-1. 実施例1 アルゴン雰囲気下、2,6−ジ三級ブチル−4−メチル
フェノール3.21g(14.6ミリモル)をトルエン10mlに溶
解し、水素化ジイソプロピルアルミナム7.9ml(1.5M/ト
ルエン溶液、11.9ミリモル)を−20℃で滴下し−20℃〜
−10℃で1時間攪拌した後、〔3−(3−オキサ−4−
三級ブトキシカルボニルブチル)−7−エキソ−(2−
ブロモ−3−シクロヘキシル−3−オキソ−1−プロペ
ニル)−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.
3.0〕ノナ−2−エン〕550mg(1.08ミリモル)のトルエ
ン溶液15mlを−78℃で滴下し1時間攪拌した後、3時間
30分間かけて−10℃まで昇温した。同温度でメタノール
0.5mlを加えた後、室温まで昇温し飽和食塩水15ml及び
酢酸エチル15mlを加えて1時間激しく攪拌した。傾斜法
により有機層を分取し更に酢酸エチル抽出を行った後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し無色油状物を
得た。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(n−ヘキサン:エーテル=2:1)を行い、〔3−(3
−オキサ−4−三級ブトキシカルボニルブチル)−7−
エキソ−(2−ブロモ−3−シクロヘキシル−3−ヒド
ロキシ−1−プロペニル)−8−エンド−ヒドロキシ−
シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕の高極性成
分としてα異性体を409mg(74.0%)、低極性成分とし
てβ異性体を128mg(23.0%)得た。
以下にα異性体のスペクトルデータを示す。なお、β
異性体もほぼ同様である。
NMR(CDC13)δ:1.44(9H,s)、2.90(1H,m,)、3.62
(2H,t,J=8Hz)、3.80(2H,m)、3.96(2H,s)、5.40
(1H,br−s)、5.60(1/3H,d,J=9.8Hz)、5.81(2/3
H,d,J=9.8Hz). IRνmax(neat):3400、2950、1740、1450cm-1. 実施例2 実施例1と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.42(9H,s)、3.60(2H,t,J=7.2Hz)、3.92(2H,
s)、4.02(2H,m)、5.40(1H,br−s)、5.85(1H,d,J
=9.2Hz)、7.10(4H,m). IRνmax(neat): 3450、2950、1740、1440cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、3.93(2H,
s)、5.38(1H,br−s)、5.87(1H,d,J=10Hz)、7.00
〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、2854、1746、1452、1368cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.26(3H,t,J=8Hz)、3.90(2H,m)、4.16(2H,q,J
=8Hz)、5.30(1H,m)、5.58(1H,br−s)、5.84(1
H,d,J=12Hz)、5.74(1/3H,d,J=8.8Hz)、5.96(2/3
H,d,J=8.8Hz) IRνmax(neat): 3400、1720、1450cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.24(3H,t,J=8Hz)、4.03(2H,m)、4.10(2H,q,J
=8Hz)、5.28(1H,m)、5.50(1H,br−s)、5.80(1
H,d,J=12Hz)、5.96(1H,d,J=8Hz)、7.10(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2900、1730、1440cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.27(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J=7Hz)、5.07〜
5.53(1H,m)、5.52(1H,br−s)、5.79(2H,d,J=11H
z)、7.00〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、2854、1731、1449、1374cm-1. 実施例3 〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−ヒドロキシ−3−(2−イン
ダニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−
テトラヒドロピラニルオキシ−シス−ビシクロ〔4.3.
0〕ノナ−2−エン〕85mg(0.163ミリモル)を3mlのメ
タノールに溶解し、触媒量のp−トルエンスルホン酸1
水和液を加え室温で3時間攪拌した。飽和重曹水20mlを
加え酢酸エチル抽出し、水及び飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し淡黄色油状物を
得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(エー
テル〜エーテル:メタノール=20:1)を行い、〔3−
(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニル)−7
−エキソ−〔3−ヒドロキシ−3−(2−インダニル)
−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキ
シシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕の高
極性成分としてα異性体を37mg(51.9%)、低極性成分
としてβ異性体を28mg(39.3%)得た。
以下にα異性体のスペクトルデータを示す。なお、β
異性体もほぼ同様である。
NMR(CDC13)δ:1.24(3H,t,J=7Hz)、4.10(2H,q,J=
7Hz)、5.00〜5.93(5H,m)、6.95〜7.30(4H,m). IRνmax(neat):3400、2930、2850、1730、1440、137
0、1160、1030、970、740cm-1. 実施例4 実施例3と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。
吸率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.13(3H,s)、1.26(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J
=7Hz)、5.03〜5.90(5H,m)、7.00〜7.30(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2925、1740、1430、1370、1160、1020、910、7
35m-1. NMR(CDC13)δ: 1.23(3H,t,J=7Hz)、4.10(2H,q,J=7Hz)、5.05〜
5.90(5H,m)、6.85〜7.27(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2910、2860、1730、1440、1360、1150、1060、
910、730cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.95(2H,s)、5.30〜5.48(1H,m)、
5.60〜5.80(2H,m)、6.87(4H,s). IRνmax(neat): 3300、2940、2860、1740cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.50(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、3.96(2H,
s)、5.20〜5.45(1H,m)、5.45〜5.65(2H,m)、6.80
〜7.25(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2920、2860、1740、1480、1460、1390、1370、
1130、730cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.56(2H,t,J=7Hz)、3.90(2H,
s)、4.73(1H,t,J=6Hz)、5.42(1H,br−s)、7.23
〜7.65(9H,m). IRνmax(neat): 3400、2924、1744、1370、1232、1160、1130cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.49(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、3.93(2H,
s)、5.45(1H,br−s)、7.10〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3400、2920、2854、1746、1452、1395cm-1. 実施例5 アルゴン雰囲気下、2,6−ジ三級ブチル−4−メチル
フェノール1.38g(6.26ミリモル)をトルエン4.7mlに溶
解し、水素化ジイソプロピルアルミナム2.8ml(1.5M/ト
ルエン溶液、4.17ミリモル)を−20℃で滴下し−20℃〜
−10℃で1時間攪拌した後、〔3−(4−エトキシカル
ボニル−シス−1−ブテニル)−7−エキソ−〔3−
(4−ビフェニル)−3−オキソ−トランス−1−プロ
ペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕196mg(0.417ミリモル)の
トルエン溶液6.3mlを−78℃で滴下し1時間攪拌した
後、2時間30分間かけて0℃まで昇温した。同温度でメ
タノール0.3mlを加えた後、室温まで昇温し飽和食塩水6
ml及び酢酸エチル6mlを加えて1時間激しく攪拌した。
傾斜法により有機層を分取し更に酢酸エチル抽出を行っ
た後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し無色油
状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=5:1)を行い、〔3−(4−エト
キシカルボニル−シス−1−ブテニル)−7−エキソ−
〔3−ヒドロキシ−3−(4−ビフェニル)−トランス
−1−プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−
ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕の高極性成分とし
てα異性体を118mg(60.0%)、低極性成分としてβ異
性体を20mg(10.2%)得た。
以下にα異性体のスペクトルデータを示す。なお、β
異性体もほぼ同様である。
NMR(CDC13)δ:1.23(3H,t,J=7.5Hz)、4.06(2H,q,J
=7.5Hz)、5.06〜5.35(2H,m)、5.50(1H,br−s)、
5.63〜5.88(3H,m)、7.26〜7.66(9H,m). IRνmax(neat):3384、2924、1726、1486、1372、126
2、1034cm-1. 実施例6 実施例5と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.28(3H,t,J=7Hz)、4.14(2H,q,J=7Hz)、5.05〜
5.43(1H,m)、5.45〜5.70(3H,m)、5.80(1H,d,J=10
Hz)、7.10〜7.40(5H,m). IRνmax(neat):3406、2920、2854、1734、1449、1161
cm-1. NMR(CDC13)δ: 0.92(3H,s)、1.27(3H,t,J=7Hz)、4.12(2H,q,J
=7Hz)、4.48(1H,d,J=6Hz)、5.05〜5.43(1H,m)、
5.43〜5.90(4H,m)、7.00〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3406、2926、1734、1449、1374、1155cm-1. NMR(CDC13)δ: 0.91(3H,t,J=7Hz)、1.27(3H,t,J=7Hz)、4.13
(2H,q,J=7Hz)、5.09〜5.40(1H,m)、5.40〜5.60(3
H,m)、5.78(1H,d,J=10Hz). IRνmax(neat): 3370、2926、2812、2776、1734、1449cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.24(3H,t,J=7Hz)、3.80〜3.92(2H,m)、4.12(2
H,q,J=7Hz)、5.02〜5.40(1H,m)、5.40〜5.60(3H,
m)、5.77(1H,d,J=11.5Hz). IRνmax(neat): 3376、2926、2854、1731cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.23(3H,t,J=7Hz)、4.10(2H,q,J=7Hz)、4.58〜
4.83(1H,m)、5.10〜5.40(1H,m)、5.53(1H,br−
s)、5.78(1H,d,J=12Hz)、7.28〜7.68(9H,m). IRνmax(neat): 3384、2924、1728、1486、1414、1372、1158、1038cm
-1. NMR(CDC13)δ: 1.20(3H,t,J=7.5Hz)、4.07(2H,q,J=7.5Hz)、4.
82(1H,dd,J=35Hz,10Hz)、5.48(1H,br−s)、5.74
(1H,d,J=11Hz)、7.05〜7.60(5H,m). IRνmax(neat): 3400、2924、1732、1250、1192cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.13(3H,s)、1.47(9H,s)、3.57(2H,t,J=6H
z)、3.92(2H,s)、5.35(1H,br−s)、5.45〜5.60
(2H,m)、7.00〜7.25(4H,m). IRνmax(neat): 3432、2924、1744、1370、1240、1162、1134、1046、
1024、740cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.05〜3.10(13H,m)、1.45(9H,s)、3.53(2H,t,J
=7.5Hz)、3.65〜4.00(1H,m)、3.88(2H,s)、5.13
(1H,d,J=6Hz)、5.35(1H,br−s)、5.55〜5.80(2
H,m)、7.10〜7.43(5H,m). IRνmax(neat): 3396、2924、1748、1452、1368、1226、1134、968、7
00cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.55(2H,t,J=7Hz)、3.81(2H,
s)、5.25〜5.50(2H,m)、5.58〜5.78(2H,m)、6.80
〜7.58(4H,m). IRνmax(neat): 3408、2924、1748、1488、1454、1368、1226、1132、
758cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.45(9H,s)、3.55(2H,t,J=7Hz)、3.82(3H,
s)、3.90(2H,s)、5.20〜5.46(2H,m)、5.54〜5.53
(2H,m)、6.90(2H,dd,J=9Hz,9Hz)、7.22(2H,dd,J
=9Hz,9Hz). IRνmax(neat): 3400、2920、1748、1492、1460、1368、1240、1132cm
-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.57(2H,t,J=7Hz)、3.90(2H,
s)、5.15〜5.30(1H,m)、5.37(1H,br−s)、5.60〜
5.77(2H,m)、7.43〜7.57(3H,m)、7.62(1H,br−
s). IRνmax(neat): 3400、2920、1746、1371、1329、1233cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.56(2H,t,J=7Hz)、3.89(2H,
s)、5.12〜5.30(1H,m)、5.37(1H,br−s)、5.55〜
5.75(2H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、1746、1371、1326、1233cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.56(2H,t,J=7Hz)、3.91(2H,
s)、5.13(1H,d,J=6Hz)、5.37(1H,br−s)、5.56
〜5.80(2H,m)、7.03〜7.36(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2924、2852、1748、1368、1134cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.45(9H,s)、3.53(2H,t,J=7Hz)、3.87(2H,
s)、5.18(1H,d,J=5Hz)、5.35(1H,br−s)、5.60
〜5.83(2H,m)、7.26〜7.65(9H,m). IRνmax(neat): 3384、2920、1744、1486、1232、1160、1130cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.48(9H,s)、3.60(2H,t,J=7Hz)、5.40(1H,br−
s)、5.47〜5.70(2H,m)、7.08〜7.50(5H,m). IRνmax(neat): 3392、2924、2856、1746、1368、1230cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.45(9H,s)、3.67(2H,t,J=6Hz)、3.90(2H,
s)、5.20〜5.50(2H,m)、5.85(1H,t,J=6Hz)、6.91
(1H,d,J=21Hz)、7.10〜7.60(3H,m). IRνmax(neat): 3400、2980、2930、1740、1450、1370、1255、1130、
910、730cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.46(9H,s)、3.55(2H,t,J=7Hz)、3.88(2H,
s)、5.26〜5.46(2H,m)、5.60〜5.86(2H,m)、7.15
〜7.86(7H,m). IRνmax(neat): 3388、2924、1744、1364、1296、1134、1082cm-1. NMR(CDC13)δ: 0.88(3H,t,J=7Hz)、1.47(9H,s)、3.58(2H,t,J
=7Hz)、3.92(2H,s)、5.38(1H,br−s)、5.42〜5.
57(2H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、1749、1452、1368、1227cm-1. 実施例7 〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−(1−メチル−2−インドリ
ル)−3−オキソ−トランス−1−プロペニル〕−8−
エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−
2−エン〕60mg(0.134ミリモル)を2mlのメタノールに
溶解し、−25℃で水素化ホウ素ナトリウム51mg(1.34ミ
リモル)を加え、同温度で1時間攪拌した。−25℃でア
セトン1mlを加えた後室温まで昇温し、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液20mlを加え酢酸エチル抽出を行い、水及び
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶
媒留去し無色油状物を得た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:エーテル=5:1)を行い、無色油状物として
〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3−ヒドロキシ−3−(1−メチ
ル−2−インドリル)−トランス−1−プロペニル〕−
8−エンド−ヒドロキシシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕
ノナ−2−エン〕の高極性成分としてα異性体を15mg
(25.0%)、低極性成分としてβ異性体を23mg(38.0
%)得た。
以下にα異性体のスペクトルデータを示す。なお、β
異性体もほぼ同様である。
NMR(CDC13)δ:1.24(3H,t,J=7.5Hz)、3.77(3H,
s)、4.09(2H,q,J=7.5Hz)、5.10〜6.20(5H,m)、6.
41(1H,s)、6.83〜7.37(3H,m)、7.54(1H,d,J=7H
z). IRνmax(neat):3400、2920、1731、1470、1338、1269
cm-1. 実施例8 硫酸水素テトラ−n−ブチルアンモニム1.10g(3.25
ミリモル)を水0.10mlに溶解し、〔3−(3−オキサ−
4−三級ブトキシカルボニルブチル)−7−エキソ−
(2−ブロモ−3−シクロヘキシル−3α−ヒドロキシ
−1−プロペニル)−8−エンド−ヒドロキシ−シス−
ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕332mg(0.65ミリモ
ル)のエーテルルートルエン溶液9ml(2:1、容積比)を
加えた後、氷冷下で50%水酸化ナトリウム水溶液5mlを
滴下し、室温で36時間攪拌した。水10mlを加えた後1N塩
酸でpHに調整し、酢酸エチル抽出を行い、水及び飽和食
塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留
去して得られた残渣にエーテル20mlを加え、氷冷下でジ
アゾメタンのエーテル溶液をTLC上原料が消失するまで
加えた。反応液の溶媒を留去して得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:エーテ
ル=1:5)によって精製し、無色油状物として〔3−
(3−オキサ−4−メトキシカルボニルブチル)−7−
エキソ−(3α−ヒドロキシ−3−シクロヘキシル−1
−プロピニル)−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシ
クロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を142mg(56.0%)得
た。
NMR(CDC13)δ:3.60(2H,t,J=8Hz)、3.74(3H,s)、
4.08(2H,s)、4.12(2H,m)、5.40(1H,br−s). IRνmax(neat):3400、2950、2250、1750、1450cm-1. 実施例9 実施例8と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 3.64(3H,s)、4.12(2H,m)、5.24(1H,m)、5.45
(1H,br−s)、5.78(1H,d,J=12Hz). IRνmax(neat): 3400、2950、2250、1740、1450cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.30(1H,m)、1.68(2H,m)、3.64(3H,s)、3.96
(1H,q,J=6.4Hz)、4.40(1H,dd,J=2Hz,6Hz)、5.24
(1H,m)、5.44(1H,br−s)、5.74(1H,d,J=12H
z)、7.10(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2950、2250、1740、1440cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.66(3H,s)、4.00〜4.34(3H,m)、5.05〜5.43(1
H,m)、5.49(1H,br−s)、5.77(1H,d,J=12Hz)、7.
05〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3400、2926、2854、1737、1449、1362cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.28(1H,m)、3.52(2H,t,J=7.2Hz)、3.68(3H,
s)、3.92(1H,q,J=8Hz)、4.00(2H,s)、4.30(1H,d
d,J=2Hz,6Hz)、5.28(1H,br−s)、7.08(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2900、2250、1740、1440cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.60(2H,t,J=7Hz)、3.73(3H,s)、4.06(2H,
s)、4.13〜4.32(2H,m)、5.37(1H,br−s)、7.10〜
7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3376、2920、2854、1749、1449、1278cm-1. 実施例10 〔3−(4−エトキシカルボニル−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−(2−インダ
ニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−ヒ
ロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕37m
g(0.0849ミリモル)をメタノール0.6mlに溶解し、10%
水酸化ナトリウム水溶液0.6mlを氷冷下に滴下し室温で1
6時間攪拌した。ペンタン1mlで洗浄し1N塩酸でpH3に調
整した後、酢酸エチル抽出を行い、水及び飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し無色
固体として〔3−(4−カルボキシ−シス−1−ブテニ
ル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−イ
ンダニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド
−ヒロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エ
ン〕を34mg(98.2%)を得た。
NMR(CDC13)δ:3.81(1H,d,J=8Hz)、3.90〜4.20(2
H,m)、5.00〜5.40(1H,m)、5.48(3H,m)、5.78(1H,
d,J=12Hz)、7.10(5H,m). IRνmax(KBr):3330、2900、2830、1700、1430、138
0、1250、970、870、745cm-1. 実施例11 実施例10と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 1.13(3H,s)、3.82(1H,d,J=8Hz)、3.90〜4.18(2
H,m)、5.10.5.35(1H,m)、5.48(3H,m)、5.78(1H,
d,J=12Hz)、7.08(5H,m). IRνmax(neat): 3400、2930、1710、1460、1430、1270、1160、1060、
1010cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.60〜4.26(3H,m)、5.00〜6.00(5H,m)、6.90〜7.
20(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2910、1700、1400、1250、1070、970、900、73
0cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.73〜3.95(1H,m)、5.04〜5.96(6H,m)、7.23〜7.
69(9H,m). IRνmax(KBr): 3368、3024、2924、1730、1712、1680、1486、1414、
1376、1284、1256、1078、968cm-1. mp.91〜92℃ 無色針状晶 NMR(CDC13)δ: 3.83(2H,t,J=7Hz)、5.10〜5.38(1H,m)、5.38〜
5.63(3H,m)、5.80(1H,d,J=12Hz)、7.03〜7.32(5
H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、2854、1710、1449、1338cm-1. NMR(CDC13)δ: 0.93(3H,s)、4.48(1H,d,J=7Hz)、5.10〜5.93(5
H,m)、7.10〜7.36(5H,m). IRνmax(neat): 3406、2926、1710、1449、1248、1071cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.00(3H,t,J=8Hz)、3.74〜4.00(2H,m)、5.03〜
5.47(1H,m)、5.47〜5.63(3H,m)、5.78(1H,d,J=12
Hz). IRνmax(neat): 3406、2926、1716、1434、909、729cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.27(2H,t,J=6.0Hz)、3.77〜4.12(2H,m)、5.00
〜5.40(1H,m)、5.40〜5.67(3H,m)、5.78(1H,d,J=
11.5Hz). IRνmax(neat): 3376、2926、2860、1719、1452、1338cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.65〜3.93(1H,m)、5.03〜5.35(1H,m)、5.50(1
H,br−s)、5.77(1H,d,J=12Hz)、7.23〜7.65(9H,
m). IRνmax(neat): 3384、2924、1712、1486、1410、1374cm-1. NMR(CDC13)δ: 4.10(2H,m)、4.72(2H,m)、5.42(1H,m)、5.46
(1H,br−s)、5.78(1H,d,J=12Hz). IRνmax(neat): 3450、2950、1710、1450cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.68(2H,m)、3.98(1H,q,J=6.4Hz)、4.39(1H,d
d,J=2Hz,6Hz)、4.74(2H,m)、5.26(1H,m)、5.44
(1H,br−s)、5.76(1H,d,J=12Hz)、7.10(4H,
m). IRνmax(neat): 3400、2900、2220、1700、1420cm-1. NMR(CDC13)δ: 5.04〜5.40(1H,m)、5.50(1H,br−s)、5.80(1H,
d,J=12Hz)、7.00〜7.40(5H,m). IRνmax(neat): 3406、2926、2854、1710、1449、1338cm-1. NMR(CDC13)δ: 5.00(1H,dd,J=35Hz,10Hz)、5.46(1H,br−s)、
5.75(1H,d,J=11Hz)、7.10〜7.60(5H,m). IRνmax(neat): 3390、2920、1715、1250、1040、1020、910、860c
m-1. NMR(CDC13)δ: 3.60(2H,t,J=8Hz)、4.06(2H,s)、4.10(2H,
m)、4.60(2H,m)、5.40(1H,br−s). IRνmax(neat): 3450、2950、2200、1740、1450cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.60(2H,t,J=7.2Hz)、4.00(1H,q,J=6Hz)、4.04
(2H,s)、4.38(1H,dd,J=2Hz,6Hz)、4.85(2H,m)、
5.35(1H,br−s)、7.10(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2950、2250、1700cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.62(2H,t,J=7Hz)、4.06(2H,s)、4.13〜4.32(2
H,m)、5.38(1H,br−s)、7.10〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3406、2926、2854、1734、1449、1128cm-1. 実施例12 〔3−(3−オキサ−4−三級ブトキシカルボニルブ
チル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(2−
インダニル)−トランス−1−プロペニル〕−8−エン
ド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−
エン〕33mg(0.0705ミリモル)をメタノール0.6mlに溶
解し、7%水酸化カリウム水溶液0.6mlを氷冷下に滴下
し室温で12時間30分間攪拌した。ペンタン1mlで洗浄し1
N塩酸でpH3に調整した後、酢酸エチル抽出を行い、水及
び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後
溶媒留去し淡黄色固体として〔3−(3−オキサ−4−
カルボキシブチル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ
−3−(2−インダニル)−トランス−1−プロペニ
ル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.
0〕ノナ−2−エン〕を24mg(82.6%)を得た。
NMR(CDC13)δ:1.28(2H,t,J=7Hz)、3.63(2H,t,J=
6Hz)、4.07(2H,s)、5.23〜5.45(1H,m)、5.45〜5.8
0(2H,m)、6.80〜7.45(4H,m). IRνmax(neat):3400、2930、1730、1480、1130、107
5、1030、970、910、730cm-1. 実施例13 実施例12と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 4.08(2H,s)、4.71(2H,br−s)、5.32〜5.50(1H,
m)、5.52〜5.85(2H,m)、6.87(4H,s). IRνmax(neat): 3400、2920、1730cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.13(3H,s)、3.60(2H,t,J=6Hz)、4.13(2H,
s)、5.30〜5.75(3H,m)、7.00〜7.30(4H,m). IRνmax(neat): 3432、2920、1736、1224、1128、1012、972、910、73
4、646cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.05〜2.70(13H,m)、3.30〜4.50(1H,m)、3.57(2
H,t,J=7.5Hz)、3.99(2H,s)、5.13(1H,d,J=6H
z)、5.35(1H,br−s)、5.60〜5.80(2H,m)、7.10〜
7.45(5H,m). IRνmax(neat): 3432、2920、1736、1450、1130、970cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.10〜2.70(13H,m)、3.58(2H,t,J=7Hz)、4.00
(2H,s)、5.00〜5.95(4H,m)、6.75〜7.60(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2920、1734、1488、1454、1224、1128cm-1. NMR(CDC13)δ: 1.08〜2.70(13H,m)、3.28(1H,s)、3.80(3H,d,J
=2Hz)、4.02(2H,s)、5.15〜5.85(4H,m)、6.58〜
7.60(4H,m). IRνmax(neat): 3432、2924、1736、1490、1464、1438、1244、1128、
910cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.60(2H,t,J=5Hz)、4.01(2H,s)、5.20(1H,d,J
=6Hz)、5.38(1H,br−s)、5.53〜5.77(2H,m)、7.
37〜7.57(3H,m)、7.62(1H,br−s). IRνmax(neat): 3406、2920、1734、1332、1245、1164cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.57(2H,t,J=5Hz)、3.97(2H,s)、5.17(1H,d,J
=7Hz)、5.35(1H,br−s)、5.50〜5.70(2H,m)、7.
30〜7.63(4H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、1734、1326、1239、1164cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.57(2H,t,J=7Hz)、4.00(2H,s)、5.11(1H,d,J
=6Hz)、5.36(1H,br−s)、5.55〜5.80(2H,m)、7.
05〜7.35(4H,m). IRνmax(neat): 3400、2924、2852、1738、1448、1374、1240、1132cm
-1. NMR(CDC13)δ: 3.30〜3.63(2H,m)、3.91(2H,s)、5.05〜5.36(2
H,m)、7.56(9H,m). IRνmax(neat): 3416、2924、1734、1244、1128cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.64(2H,t,J=6Hz)、4.06(2H,s)、5.40(1H,br−
s)、5.44〜5.65(2H,m)、7.07〜7.43(5H,m). IRνmax(neat): 3416、2924、1734、1448、1130、1074cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.60(2H,t,J=6Hz)、4.00(2H,s)、5.32(1H,t,J
=6Hz)、5.40(1H,br−s)、5.83(1H,t,J=6Hz)、
6.92(1H,d,J=21Hz)、7.10〜7.60(3H,m). IRνmax(neat): 3400、2930、1725、1450、1255、1130、910、740c
m-1. NMR(CDC13)δ: 3.40〜3.66(2H,m)、3.96(2H,s)、5.23〜5.50(2
H,m)、5.53〜5.83(2H,m)、7.26〜7.86(7H,m). IRνmax(neat): 3396、2920、1732、1246、1124cm-1. NMR(CDC13)δ: 0.70〜2.70(28H,m)、3.20〜3.93(4H,m)、4.00、
4.02(each1H,s)、5.45(1H,br−s). IRνmax(neat): 3400、2920、2850、1730、1445、1230、1130、910cm
-1. NMR(CDC13)δ: 3.54(2H,t,J=7.0Hz)、4.00(2H,d,J=3Hz)、4.72
(1H,t,J=6Hz)、5.42(1H,br−s)、7.23〜7.63(9
H,m). IRνmax(neat): 3432、2924、1732、1246、1130、1044cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.35〜3.70(3H,m)、4.05(2H,s)、5.47(1H,br−
s)、7.00〜7.30(5H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、2854、1734、1449、1233cm-1. 実施例14 〔3−(3−オキサ−4−カルボキシブチル)−7−
エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3−(4−ビフェニル)
−トランス−1−プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキ
シ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕38mg
(0.0847ミリモル)をエーてル−メタノール混合溶媒
(4:1、容積比)5mlに溶解し、氷冷下にジアゾメタンの
エーテル溶液をTLC上原料が消失するまで加えた。反応
液の溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(n−ヘキサン:エーテル=1:50)に
より精製し、無色油状物として〔3−(3−オキサ−4
−メトキシカルボニルブチル)−7−エキソ−〔3α−
ヒドロキシ−3−(4−ビフェニル)−トランス−1−
プロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシク
ロ〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を25mg(63.8%)得た。N
MR(CDC13)δ:3.58(2H,t,J=7Hz)、3.70(3H,s)、
4.02(2H,s)、5.10〜5.20(1H,m)、5.38(1H,br−
s)、5.55〜5.90(2H,m)、7.18〜7.70(9H,m). IRνmax(neat):3412、2912、1748、1212、1124、97
0、762、696cm-1. 実施例15 実施例14と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。
NMR(CDC13)δ: 3.40〜4.10(1H,m)、3.56(2H,t,J=7.5Hz)、3.96
(3H,s)、4.02(2H,s)、5.16(1H,d,J=6Hz)、5.36
(1H,br−s)、5.60〜5.80(2H,m)、7.10〜7.45(5H,
m). IRνmax(neat): 3404、2920、1754、1438、1212、1134、970cm-1. 実施例16 アルゴン雰囲気下、〔3−(4−カルボキシ−シス−
1−ブテニル)−7−エキソ−〔3α−ヒドロキシ−3
−(4−ビフェニル)−トランス−1−プロペニル〕−
8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ〔4.3.0〕ノ
ナ−2−エン〕70mg(0.157ミリモル)をTHF1mlに溶解
し、−15℃でトリエチルアミン210μ(1.51ミリモ
ル)及びクロロ炭酸エチル126μ(1.32ミリモル)を
加え、30分間攪拌した後、同温度で4−ピリジンメタノ
ール96mg(0.881ミリモル)のTHF溶液0.5mlを滴下し
た。室温で1時間攪拌した後、飽和重曹水10mlを加え酢
酸エチル抽出を行い、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去し、橙色油状物を得
た。
精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール=100:1)を行い淡黄色油状物と
して〔3−〔4−(4−ピリジルメチルオキシカルボニ
ル)−シス−1−ブテニル〕−7−エキソ−〔3α−ヒ
ドロキシ−3−(4−ビフェニル)−トランス−1−プ
ロペニル〕−8−エンド−ヒドロキシ−シス−ビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−2−エン〕を48mg(56.8%)得た。
NMR(CDC13)δ:3.73〜4.02(1H,m)、5.06(2H,s)、
5.10〜5.36(2H,m)、5.50(1H,br−s)、5.62〜5.90
(3H,m)、7.06〜7.66(1H,m)、8.33〜8.65(2H,m). IRνmax(neat):3368、2920、1738、1610、1486、141
8、1382、1156cm-1. 実施例17 実施例16と同様の操作により以下の化合物を製造し
た。収率及びスペクトルデータを示す。
NMR(CDC13)δ: 3.56(2H,t,J=7Hz)、4.11(2H,s)、5.12(2H,
s)、5.20(1H,d,J=6Hz)、5.35(1H,br−s)、5.50
〜5.80(2H,m)、7.12〜7.66(11H,m)、8.53〜8.86(2
H,m). IRνmax(neat): 3356、2924、1756、1418、1190、1132cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.56(2H,t,J=7Hz)、4.06(2H,s)、5.15(2H,
s)、5.23(1H,d,J=6Hz)、5.36(1H,br−s)、5.63
〜5.85(2H,m)、7.25〜7.73(11H,m)、8.36〜8.68(2
H,m). IRνmax(neat): 3376、2920、1754、1130cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.60(2H,t,J=7Hz)、4.03(2H,s)、5.13〜5.23(1
H,m)、5.40(1H,br−s)、5.61〜5.93(2H,m)、6.85
(1H,br−s)、7.02(1H,br−s)、7.16〜7.70(10H,
m). IRνmax(neat): 3372、2932、2856、1748、1486、1282、1134cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.68(2H,t,J=7Hz)、4.28(2H,s)、5.10〜5.28(1
H,m)、5.40(1H,br−s)、5.60〜5.80(2H,m)、6.95
〜7.90(18H,m). IRνmax(neat): 3316、2920、1773、1650、1527、1512cm-1. NMR(CDC13)δ: 3.72〜4.00(2H,m)、5.10(2H,s)、5.03〜5.40(1
H,m)、5.43〜5.68(3H,m)、5.68〜5.90(1H,m)、7.0
7〜7.30(7H,m)、8.47〜8.63(2H,m). IRνmax(neat): 3406、2920、2854、1743、1608、1452cm-1. 試験例1 血小板凝集阻害作用 体重2.0〜2.5kgの日本白色種雄性ウサギを用いた。
ペントバルビタールナトリウム麻酔下に頚動脈より採
血し、抗凝固剤のクエン酸デキストロース溶液1/7容と
混和した。次に140×gで15分間遠心分離し、上清(血
小板多血漿:PRP)を採血した。PRPを1300×gで7分間
遠心分離し、得られた血小板ペレットを血小板洗浄用HE
PES緩衝液(pH6.5)で洗浄し、1300×gで7分間遠心分
離した。同条件下で2回洗浄した血小板ペレットを浮遊
液(血小板洗浄用緩衝液に0.1%ヒト・フィブリノーゲ
ン、1.8mM CaCl2、1.2mM MgCl2を添加)に浮遊させ、
5〜8×108個/mlになるように血小板浮遊液を作製し
た。
血小板凝集能の測定は凝集メーターを用い、380μ
の血小板浮遊液に10μの被験薬または対照として溶媒
を加え、3分後に血小板凝集物質(最終濃度として10μ
MのADPまたは1μg/mlのコラーゲン)を10μ加えて
凝集を惹起した。
被験薬による血小板凝集阻害作用はID50(血小板凝集
を50%抑制する被験薬の濃度)で表し、その結果を第1
表に示す。
試験例2 エタノール潰瘍阻害作用 体重170〜270gの雄性ウィスター系ラットを個別ゲー
ジに居れ4時間絶食させた。この間、水は自由に摂取さ
せた。被験薬又は対照薬のPGE2を3μg/kg、10μg/kg及
び30μg/kg経口投与した後、その30分後に99.5%エタノ
ール1mlをそれぞれ経口投与した。エタノール投与1時
間後に頚椎脱臼によりラットを致死せしめ、胃を摘出し
た。摘出した胃に1%ホルマリン溶液を約8ml注入し、
更に同液中にて30分間固定した。固定後、胃を大弯に沿
って切開し、流水にて粘膜表面を軽く洗い流した後、装
腺胃部に発生した損傷を長さの総和を求め潰瘍指数とし
た。
被試薬によるエタノール潰瘍阻害作用はED50(無処置
群の潰瘍指数に対して潰瘍を50%抑制する被験薬の用
量)で表し、その結果を第2表に示す。なお、無処置群
には溶媒を投与した。
製剤例1 化合物 500mg バレイショデンプン 150mg 軽質無水ケイ酸 50mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 乳糖 全量 1000mg 上記成分を均一に混合し、硬カプセルに200mgずつ充
填した。
製剤例2 化合物 500mg バレイショデンプン 100mg 結晶セルロース 60mg 軽質無水ケイ酸 50mg ヒドロキシプロピルセルロース 30mg ステアリン酸マグネシウム 15mg 乳糖 全量 1000mg 活性成分、乳糖、バレンショデンプン、結晶セルロー
ス及び軽質無水ケイ酸を混合し、ヒドロキシプロピルセ
ルロースの10%メタノール溶液を加えて練合造粒し径0.
8mmのスクリーンで押し出して顆粒を製し、乾燥したの
ちステアリン酸マグネシウムを加えて圧縮成型し200mg
の錠剤とした。
製剤例3 化合物 500mg プロピレングリコール 全量 10ml 活性成分をプロピレングリコールに溶解して無菌濾過
したのちアンプル0.2mlずつ充填した。
製剤例4 化合物 250mg ポリエチレングリコール1500 3000mg ポリエチレングリコール6000 全量 5000mg 上記成分を60℃で加温溶融して均一に混合したのちプ
ラスチックの型に流し込んで冷却し、1g坐剤とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 7/02 A61P 7/02 9/00 9/00 C07C 59/13 C07C 59/13 69/708 69/708 Z 69/732 69/732 Z 405/00 503 405/00 503P C07D 209/18 C07D 209/18 211/22 211/22 211/32 211/32 213/30 213/30 233/60 103 233/60 103 307/80 307/80 319/20 319/20 521/00 521/00 (72)発明者 山田 慎一 福島県福島市御山字中屋敷51―2 (72)発明者 工藤 道子 福島県福島市飯坂町湯野字田中1 (72)発明者 山口 高司 福島県福島市飯坂町湯野字田中1 (72)発明者 古城 健太郎 宮城県白石市郡山字具路9―6 (72)発明者 成田 仙一 東京都台東区入谷1丁目8―2―902 (56)参考文献 特開 昭63−22048(JP,A) 特開 昭64−52736(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 59/00 C07C 69/00 CAPlus(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中R1は水素原子、炭素数1〜12の直鎖もしくは分枝
    鎖アルキル基、芳香族環もしくは芳香族縮合環もしくは
    芳香族複素環を含む炭素数6〜12のアラルキル基、フェ
    ニル基、ハロゲン置換フェニル基、ヒドロキシ置換フェ
    ニル基、炭素数2〜7のアシロキシ置換フェニル基、炭
    素数1〜4のアルキル置換フェニル基、炭素数1〜4の
    ハロアルキル置換フェニル基、炭素数1〜4のアルコキ
    シ置換フェニル基、炭素数1〜4のハロアルコキシ置換
    フェニル基、ニトリル置換フェニル基、カルボキシ置換
    フェニル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル置換
    フェニル基、炭素数1〜10のアルキルカルバモイル置換
    フェニル基、アリールカルバモイル置換フェニル基又は
    1当量のカチオンを表し、Aは基−CH=CH−CH2−又は
    −CH2−CH2−O−であり、Bは基−CHX1−CHX2−、CHX1
    =CHX2−または−C≡C−を表し、ここにX1及びX2は水
    素原子、ハロゲン原子又はメチル基を示す。このとき、
    は炭素数4〜6の飽和ヘテロ単環、又は炭素−ヘテロ
    原子結合を含んでいてもよい炭素数3〜6の芳香環、又
    は炭素−ヘテロ原子結合を含んでいてもよい炭素数7〜
    10の縮合環であり、R2は水素原子、ハロゲン原子、メチ
    ル基又はビニル基、R3は水素原子、ハロゲン原子、ハロ
    ゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4の直鎖ア
    ルキル基、炭素数1〜4の直鎖アルコキシ基、シクロペ
    ンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ハロゲン置
    換フェニル基、ヒドロキシ置換フェニル基、炭素数2〜
    4のアシロキシ置換フェニル基、炭素数1〜3のアルキ
    ル置換フェニル基、炭素数1〜3のハロアルコキシ置換
    フェニル基、炭素数1〜3のアルコキシ置換フェニル
    基、炭素数1〜3のハロアルコキシ置換フェニル基、ニ
    トリル置換フェニル基、カルボキシ置換フェニル基、炭
    素数2〜4のアルコキシカルボキシ置換フェニル基、ピ
    リジル基、ハロゲン置換ピリジル基、ヒドロキシ置換ピ
    リジル基、炭素数2〜4のアルコキシ置換ピリジル基、
    炭素数1〜3のアルキル置換ピリジル基、炭素数1〜3
    のハロアルキル置換ピリジル基、炭素数1〜3のアルコ
    キシ置換ピリジル基、炭素数1〜3のハロアルキル置換
    ピリジル基、ニトリル置換ピリジル基、カルボニル置換
    ピリジル基又は炭素数2〜4のアシロキシカルボニル置
    換ピリジル基を表し、あるいはは炭素数4〜6のシク
    ロアルキル環であり、R2は水素原子又はメチル基、R5
    フェニル基を表す。〕で表されるホモイソカルバサイク
    リン誘導体。
  2. 【請求項2】第1請求項に記載のホモイソカルバサイク
    リン誘導体を有効成分とする循環改善剤。
  3. 【請求項3】第1請求項に記載のホモイソカルバサイク
    リン誘導体を有効成分とする抗潰瘍改善剤。
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