JP3079273B2 - 環境条件調整機能付棚 - Google Patents

環境条件調整機能付棚

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JP3079273B2
JP3079273B2 JP07157498A JP15749895A JP3079273B2 JP 3079273 B2 JP3079273 B2 JP 3079273B2 JP 07157498 A JP07157498 A JP 07157498A JP 15749895 A JP15749895 A JP 15749895A JP 3079273 B2 JP3079273 B2 JP 3079273B2
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邦雄 宮崎
知之 河野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、図書館、文化財保存
館、公文書館、資料館、倉庫、書庫、病院、地下収蔵
庫、などにおける棚の収納物の保存に適する環境条件を
整える機能を有する環境条件調整機能付棚に関する。
【0002】
【従来の技術】上下方向にわたって、多数の棚板を間隔
をおいて架設してなる棚において、この棚には、図書、
文書類、フィルム、ディスケット、テープ類などが収納
される。これら収納物、例えば紙の保存状態を良好に保
つには、環境条件、特に湿度条件が重要である。特に、
作業スペースまたは通路スペースを有する部屋に設置さ
れた棚については、棚と前記スペースとの間で温湿度に
差ができやすい。棚は箱状をしているので空気の流れを
遮断するからである。このため、棚は停滞空気で包ま
れ、他のスペースでの空気の流れに乗らず、棚の空気は
淀んでしまう。この淀んだ空気のうち、湿気を含んだ重
い空気は棚の下部に、乾燥した空気は棚の上部にそれぞ
れ溜り、これら空気間の温湿度差により、問題を生じ
る。つまり、棚の下部に収納した収納物は、湿度より直
接、または湿度による蒸れのため劣化を早め、早期に損
傷してしまう。
【0003】このような現象は、室内に空気調和機を配
置していて、空気調和を行っている場合であっても、棚
内には調和空気が流れにくいため、程度に多少の差があ
っても同じように生じてしまう可能性がある。
【0004】一方、地下室規制の緩和から移動棚を地下
に設置する場合が多くなってきており、地下の密集書庫
ではカビの発生が問題となっている。このカビの発生も
湿度環境に起因しているケースが大であると考えられ
る。移動棚では、棚を使用しない営業時間終了時などに
は各棚を集密させておくのが一般的であり、密集させた
棚部では、エアコンシステムの調和空気が流通しにくい
ほか、新築建屋の室では、コンクリートの床が、乾燥ま
でに3年程かかり、その間に多量の湿気が発生し、これ
が棚収納物の保存環境を損なう原因となっている。
【0005】このような問題の対策として、調湿紙材
を棚板の下面に添設する技術(特開平5−28607号
公報参照)、前記通路スペース、前記作業スペースな
どについて十分な大きさを確保すること、電気式移動
棚による棚の均等分散通路方式、などの技術がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、の技術につ
いは、湿度問題の発生原因を除去するものでなく、棚の
密閉度により効果が左右され、特に、移動棚のように収
納物の出し入れを頻繁に行うものにあっては、調湿紙材
による吸湿にも限界があるのではないかとの疑問もあ
る。、の技術については、スペースを十分に確保す
るための室の広さが要求されるため、この技術の適用に
制約を受けるとの問題がある。
【0007】本発明は、スペース上の制約を受けること
なく、棚収納物の湿度による影響を極小化し、生物被
害、特にカビの成育を防止し、ひいては早期劣化を防止
することのできる環境条件調整機能付棚を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、 (1).上下方向にわたって、多数の棚板を間隔をおい
て架設してなる棚において、前記棚内下部に設けられ前
記棚内部の環境条件を検知するセンサと、このセンサの
検知出力に応じて作動し吸入した空気を前記棚内部の環
境条件が目標環境条件に近づくように処理して排出する
環境調和装置と、前記棚内部の空気を吸入して前記環境
調和装置に導く吸入手段と、前記環境調和装置による処
理空気を前記棚内部に導く排出手段を備えた(請求項
1)。 (2).(1)記載の環境条件調整機能付棚において、
前記棚内部の目標環境条件は棚に収納される収納物の特
性に応じて選択された条件であることとした(請求項
2)。 (3).(2)記載の環境条件調整機能付棚において、
前記棚内部の目標環境条件は、相対湿度で50%から7
0%であることとした(請求項3)。 (4).(3)記載の環境条件調整機能付棚において、
環境調和装置は乾式除湿機からなり、処理空気を前記排
出手段に排出するための排出口の他に、除湿処理に応じ
て生成された気化湿気を排出する第2の排出口を有し、
この第2の排出口からの気化湿気を棚が設置された室の
天井もしくは通路側に向けて排出するようにした(請求
項4)。 (5).(1)記載の環境条件調整機能付棚において、
前記棚は複数個の移動棚であることとした(請求項
5)。 (6).(1)記載の環境条件調整機能付棚において、
前記棚内部の環境条件を表示する表示器を有することと
した(請求項6)。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【作用】棚内の環境条件が、環境調和装置により、該棚
の設置された室の環境条件とは別に設定された目標環境
条件に近づくように処理される。
【0018】
【実施例】
〔概要〕本例は、棚のうち、移動棚についての例であ
る。なお、本発明は、以下の実施例で説明する移動棚に
限らず、固定棚或いは、固定棚と移動棚とが組み合わさ
れた棚についても適用される。環境調和装置としては、
乾式除湿機を用いる。そして、この棚移動棚の内部であ
って、下部の最も湿度が高くなりやすい壁側に環境条件
として、相対湿度を検知するセンサを設ける。このセン
サの検知出力は、棚内の湿度に応じて出力される。この
検知出力に応じて、つまり、湿度が棚収納物内の保存条
件に当てはまらなくなったとき、乾式除湿機が作動を開
始し、棚内部の上部の空気を吸入し、除湿処理を行った
上で、常温空気よりも暖かい処理空気を棚内の下部より
排出する。
【0019】このような、乾式除湿機の空気吸入と排出
による自然対流に近い対流を棚の内部、上下間に生じさ
せて、相対湿度を一定値にするのである。これにより湿
度による影響を極小化し、収納物の保存環境が良好にな
る。なお、対流促進の補助手段として、必要に応じて扇
風機またはファンなどを設ける。
【0020】さらに、乾式除湿機が吸入した湿気を気化
させて室内に放出し、再度棚内に戻すことで棚内の加湿
を行い、棚内上下部の湿度を調整する。このようにする
ことにより、一般に使用されている室内の空気調和機の
環境範囲を棚内にまで拡大して、棚内の環境条件を整え
ることができる。この意味で、本例における乾式除湿機
およびセンサは、空気調和機の支援手段としての位置付
けができる。また、休日などに空気調和機が停止した場
合でも、本例の乾式除湿機およびセンサを駆動すること
により、棚内の環境条件を良好に維持することができ
る。また、室内の空気調和機がない室内でも棚内の環境
を一定に調整することができる。本例では、自然対流に
近い空気の流れであるので、空気摩擦による収納物への
影響は少ない。
【0021】乾式除湿機は、棚の天板の上、あるいは台
枠にのせる。天板の上に載せる方が、場所的な制約を受
けにくい。乾式除湿機から、棚下部への排出空気のダク
トは、専用のダクトを用いてもよいし、棚を構成するパ
ネル、支柱、各種補強部材など利用することもできる。
【0022】センサは、棚内の最も高湿度となる部位に
設置する。センサは湿度情報を出力するタイプのもので
もよいし、設定湿度値に達したら電気的なオン信号を出
力するタイプであってもよい。センサの出力は、一旦、
制御手段としてのマイクロコンピュータに入力して、乾
式除湿機の作動をすべきか否かの判断プロセスを経た上
で、乾式除湿機を作動する指令を出すシステムとするこ
ともできる。
【0023】センサ検知による湿度のフィードバックシ
ステムを構成すれば、棚内部の湿度を所定の目標値を中
心とする一定の範囲に維持できるので、収納物の特性に
応じた最適の環境条件に併せることができる。
【0024】例えば、湿度は、水彩画は60%、油絵は
50%、絵本は40〜50%(温度20°C)、とされ
ている。また、70%(温度25°C)の条件で虫菌の
繁殖が促進され、これを抑制するには60%以内(くん
蒸処理後)とされることから、棚設置の室温が20°C
から25°Cのもとで、相対湿度で50%から60%程
度を目標環境条件とすると防菌と、紙の保存に有利であ
る。図書館では、55%(22°C)に設定している例
がある。防菌効果により、カビの発生が防止され、カビ
による棚収納物の損傷を免れることもできる。
【0025】環境調和装置として、乾式除湿機を使用し
ているので、湿式の除湿機を使用する場合と比べ、水捨
て業務は不要であり、溜った水による収納物への影響は
少ない。
【0026】なお、エアコン設備が整っている環境の室
に棚が設置されている場合には、通常はエアコンで不必
要な棚内の湿度を処理し、休日または夜など、エアコン
が停止した状態下で、本例の乾式除湿機を作動させるこ
とで、エアコンによる調和空気の効果を持続させること
もできる。
【0027】棚としては、移動棚、自立棚、積層棚な
ど、上下方向にわたって、多数の棚板を間隔をおいて架
設してなる棚であって、その棚は全体として箱形をして
いて、前扉がついていて密閉状のもの、あるいは、箱形
を構成する6面のうち、1面だけあるいは複数の面が開
放されているものについて広く適用される。
【0028】〔具体例〕図に基づいて説明する。図1〜
図4は移動棚について、本発明を実施した場合を説明し
たものである。これらの図において、移動棚は、符号1
〜5に示すように、5つの棚より構成されている。これ
らの各棚は共通の構成を有するので、棚1について、代
表してその構成を説明する。したがって、各棚について
も、その構成部材については、同じ符号を使用する。
【0029】台枠7は、棚1の最下部に水平状に設けら
れた板状の部材で、この台枠7にはレール移動用の車輪
(図示されず)が設けられている。この台枠7の両端か
ら鉛直方向に立ち上げるようにして板状のAパネル1
0、板状のBパネル11がそれぞれ設けられている。A
パネル10の上端と、Bパネル11の上端には、天板1
2が架設されている。
【0030】このように、台枠7、Aパネル10、Bパ
ネル11、天板12などで形成されている。台枠7及び
天板12の長手方向中間部であって、これら部材の間に
は、鉛直方向に支柱14が設けられている。Aパネル1
0とBパネル11との間には、多数の棚板15が、上下
方向にわたって、間隔をおいて架設されている。
【0031】このような構成では、棚1〜5は全体とし
て箱形をなしていて、箱形を形成する6面のうち1面又
は複数面が開放されたものとなる。Aパネル10にはハ
ンドル16が設けられている。このハンドル16を回転
させると、棚1〜6はレール8、9にそって、移動す
る。
【0032】これらの棚1〜5は一般に、スペース確保
のため、通常は図1に示すように、一端側に寄せられて
おり、互いに接する程に密集した状態におかれている。
このため、棚内空気の対流が生じにくい条件となってい
る。
【0033】なお、中仕切13に関し、棚1〜5の全て
について中仕切13を入れた構成とすることもできる
し、両端の棚である棚1と棚5についてのみ中仕切13
を入れた構成とすることもできる。両端の棚1と棚6、
さらに中央の棚3に中仕切板13を入れて乾式除湿機1
台毎に、密閉した空間を作ってもよい。
【0034】図1に示すように一端側に寄せた場合、全
ての棚に中仕切13を設けた構成では各棚のそれぞれ全
部に中仕切13で囲まれた密閉状の空間ができるし、両
端の棚についてのみ中仕切13を設けた構成では両端の
棚の各中仕切13で囲まれた1つの密閉状空間ができ
る。よって、これら中仕切13の設け方に応じて形成さ
れる密閉空間のでき方に応じて、センサを設けたり、乾
式除湿機を設けたりする。
【0035】本例では、棚2と棚4の各天板12上に環
境調和装置としての乾式除湿機17を設置している。こ
れら乾式除湿機17及びその周辺機器の設置態様は棚
2、棚4について同じであるので、棚2について、代表
して説明する。この乾式除湿機17としては、たとえ
ば、ドライボーイ800(株式会社 カンキョーの商品
名)を使用する。この乾式除湿機17は図5に概略構成
を示すように、吸入口17aと、排出口17bと、第2
の排出口17cを有する。
【0036】図2にも示すように、棚内上部の空気は吸
入口17aより乾式除湿機17に取り込まれる。取り込
まれた空気は、乾式除湿機内に設けられたフィルターを
経て除湿され、除湿された処理空気が排出口17bより
排出されるようになっている。排出口17bは図示省略
したダクトを介して、図2に2点鎖線で示すようにパネ
ル10内の経路を辿り、台枠7の下に開放されている。
【0037】このようにすることにより、乾燥されると
共に常温よりも少し暖かく加温された処理空気が台枠7
の下の部位で放出され得る。この放出が行われると、こ
の乾燥空気は上昇する性質を有するので、台枠7を介
し、かつ、最下段の棚板と台枠7との隙間を介して上方
に上っていき、同じように形成される各棚板15につい
も、支柱14を間にした棚板15同士の隙間を順次経て
上昇し、再度吸入口17aより吸入されることにより棚
内に自然対流に近い対流が生じる。この対流を促進する
手段として、適宜、台枠7や棚板15には、その長手方
向に空気流通用の穴を適宜の範囲にわたり形成するとよ
い。或いは、床上や床下に空気流通用の穴をあけたパイ
プ等を設け、このパイプ等に排出してもよい。
【0038】乾式除湿機17を駆動することにより、該
乾式除湿機内のフィルターに溜った湿気は乾燥ヒーター
により気化されて、図2、図5に示す、第2の排出口1
7cより排出されるようになっている。この第2の排出
口17cは棚が設置された室の天井もしくは通路側に向
けて設定されている。
【0039】第2の排出口17cより排出される気化湿
気は常温空気よりも暖かいため、上昇して温度が下がる
まで室の天井近くで停滞する。温度が下がると処理空気
とは逆に下に降りてきて、処理空気により乾燥した棚内
を加湿する。気化湿気のうち、不必要な湿気は、室内に
設置されたエアコンが作動しているうちは、エアコンが
処理する。休日、夜間など、エアコンが作動していない
ときは、調和空気効果の持続をする働きをする。
【0040】排出口17bからの処理空気の排出と、第
2の排出口17cからの気化湿気の排出は、乾式除湿機
の運転状態の切り換えと連動する乾式除湿機17内の切
り換え弁の作用により定まり、例えば、処理空気の排出
が6分行われた後、気化湿気の排出が4分行われるとい
うように、間欠的に切り換えられて駆動される。
【0041】また、乾式除湿機17は、棚内の環境条件
を検知するセンサの出力に基づき、作動と停止を繰り返
す。図2において、センサを符号18で示す。センサ1
8は最も湿度の高いところに設置する。この例では、最
も湿度が高い所は、台枠7の下面部であるので、その部
位に設置している。あるいは、後述するように、棚上部
の湿度、棚下部の後の湿度、台枠部であってハンドル側
での湿度、の3個所にセンサを配置して、各部の湿度情
報を得るようにすることもできる。この場合、3個のセ
ンサのうち、1つでも目標範囲から外れたら、乾式除湿
機を作動状態にするとの制御を行う。
【0042】センサ18の出力は制御手段19に入力さ
れるようになっている。この制御手段19は乾式除湿機
17を駆動するモータを作動させる。センサ18は、湿
度の設定値においてオン信号を出力し、このオン信号に
基づいて乾式除湿機17が作動することになる。センサ
18がオン信号を出力する湿度の設定値は任意に選択す
ることができる。
【0043】紙の保存に適する設定値としては、50%
〜60%の湿度範囲内に設定するとよい。本例では、棚
2と棚4とに乾式除湿機17が設けられているので、セ
ンサ18もそれぞれの乾式除湿機と対にして設けられて
いる。
【0044】あるいは、棚内に温度センサ、湿度センサ
を設けて、これらセンサ出力に基づいて、温度表示、湿
度表示、温度及び湿度を加味して棚内でのかび発生がど
の程度生じやすいレベルにあるかの表示等の表示を視覚
的に訴える手段で表示させるようにすることもできる。
この表示手段として表示器は、棚の見やすい位置に設け
てもよいし、あるいは、棚近傍の壁部、室内の適宜の場
所等に設けてもよい。図3には、棚1に設けた表示器3
0の例を示す。この表示器30は床から50cm〜21
0cmの高さの位置に設けるのが望ましい。
【0045】各棚毎にセンサを設けた場合には、表示器
はこれらセンサの設けられた棚毎に設けてもよいし、一
個だけ設け最も環境条件の悪い棚について、その棚の表
示とともに環境条件を表示するようにしてもよい。表示
は、安全レベルについては青、悪環境レベルについては
赤とする等、状況に応じて色を変化させる等、視覚的に
容易に認識できるようにする。
【0046】この表示器の表示に基づいて乾式除湿器を
手動操作により作動のコントロールをするようにするこ
ともできるし、乾式除湿器を自動制御する場合において
もその作動の有無の表示と環境条件の表示とを併せて判
断することにより、乾式除湿器が正常に作動しているか
否かのチエックを行うことができる。
【0047】〔実験結果〕実験結果を説明する。 実験(1) 場 所:2階資料室 条 件:部屋空調機稼動(冷房弱) 湿度75%まで上昇させて開始 実験日時:平成6年11月19日より21日(3日間) 結 果:図6について 乾式除湿機を設置しない棚内部の湿度を時間の経過とと
もに記録。(イ)は棚上部の湿度、(ロ)は棚下部の後
の湿度、(ハ)は台枠部であってハンドル側での湿度を
それぞれ示す。図6より棚上部と棚下部の湿度差が最大
で12%程度あることがわかる。なお、部屋空調機稼動
により湿度は最低45%まで低下している。 図7について 前記〔具体例〕で述べた構成に準じ、移動棚に乾式除湿
機を設置。湿度範囲を50%〜60%に調整できた。部
屋空調機の作動により部屋湿度が45%に下がっても、
棚内の湿度は加湿により50%に抑えることができた。
【0048】実験(1)から明らかなことは、本発明を
実施しなかった場合には、(イ)、(ロ)、(ハ)の各
曲線の間隔が離れており、つまり、棚内の湿度差が顕著
だったのに対し、本発明を実施した場合には(イ)、
(ロ)、(ハ)の各曲線が収束し、棚内の湿度差がなく
なったことを示している。したがって、本発明により、
湿度差に起因する問題は生じにくいということができ
る。
【0049】実験(2) 条 件:部屋空調機稼動(冷房弱) 実験日時:平成6年11月21日 結 果:図8について 乾式除湿機を設置しない棚内部の湿度を時間の経過とと
もに記録。(イ)は棚上部の湿度、(ロ)は棚下部の後
の湿度、(ハ)は台枠部であってハンドル側での湿度を
それぞれ示す。図8より棚上部と棚下部の湿度差が最大
で12.5%程度ある。 図9について 前記〔具体例〕で述べた構成に準じ、移動棚に乾式除湿
機を設置。棚上部と棚下部の湿度差は殆どない。
【0050】実験(2)から明らかなことは、本実験は
部屋空調機を作動させた状態で行っているにもかかわら
ず、乾式除湿機を設置していない移動棚内部の湿度差は
10%以上あり、部屋空調機の効果が移動棚内部に及ん
でいないことである。したがって、空調機を設置してい
る場合であっても、棚に関しては、その効果を期待でき
ない。よって、本発明により、湿度差に起因する問題を
防止し得る。
【0051】実験(3) 条 件:部屋空調機稼動、停止の比較(冷房弱) 実験日時:平成6年11月21日より24日(3日間) 結 果:図10について 乾式除湿機を設置しない棚内部の湿度を時間の経過とと
もに記録。部屋空調機は全く作動させていない。(イ)
は棚上部の湿度、(ロ)は棚下部の後の湿度、(ハ)は台
枠部であってハンドル側での湿度をそれぞれ示す。 図11について 前記〔具体例〕で述べた構成に準じ、移動棚に乾式除湿
機を設置。棚上部と棚下部の湿度差は10%程度あるが
殆ど収束しているといえる。
【0052】実験(3)から明らかなことは、図10に
おいては、符号Pで示すように、最低湿度が45%程度
まで低下し、しかも、棚の上下部で湿度差が顕著である
のに対し、図11においては、符号P’で示すように、
棚の上下部で収束しており、かつ、湿度は52%程度で
ある。これは、第2の排出口17cから排出される気化
湿気が降りることによる加湿の影響があらわれたものと
考えられる。
【0053】実験(4) 条 件:部屋空調機稼動(暖房弱) 棚には本を満載している 湿度80%まで上昇させて開始 実験日時:平成6年11月29日より12月5日(8日
間) 結 果:図12について 乾式除湿機を設置しない棚内部の湿度を時間の経過とと
もに記録。(イ)は棚上部の湿度、(ロ)は棚下部の後
の湿度、(ハ)は台枠部であってハンドル側での湿度を
それぞれ示す。棚上部と棚下部の湿度差は12%ある。
最高湿度90%、最低湿度40%である。 図13について 前記〔具体例〕で述べた構成に準じ、移動棚に乾式除湿
機を設置。棚上部と下部の湿度差は5%であり、収束し
ている。
【0054】実験(4)から明らかなことは、本発明を
実施しなかった場合には、(イ)、(ロ)、(ハ)の各
曲線の間隔が離れており、つまり、棚内の湿度差が顕著
だったのに対し、本発明を実施した場合には、棚に本を
満載した場合でも、(イ)、(ロ)、(ハ)の各曲線が
収束し、棚内の湿度差がなくなったことを示している。
【0055】
【発明の効果】本発明により、棚内部の環境条件を棚が
設置された室の環境条件とは別個に調整し、棚収納物に
対する環境条件を整えて早期劣化を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての環境条件調整機能付
棚の斜視図である。
【図2】本発明の一実施例としての環境条件調整機能付
棚の正面図である。
【図3】本発明の一実施例としての環境条件調整機能付
棚の側面図である。
【図4】本発明の一実施例としての環境条件調整機能付
棚の平面図である。
【図5】本発明の実施に適する乾式除湿機の斜視図であ
る。
【図6】棚の上下部での湿度変化を時間の経過とともに
示したグラフである。
【図7】棚の上下部での湿度変化を時間の経過とともに
示したグラフである。
【図8】棚の上下部での湿度変化を時間の経過とともに
示したグラフである。
【図9】棚の上下部での湿度変化を時間の経過とともに
示したグラフである。
【図10】棚の上下部での湿度変化を時間の経過ととも
に示したグラフである。
【図11】棚の上下部での湿度変化を時間の経過ととも
に示したグラフである。
【図12】棚の上下部での湿度変化を時間の経過ととも
に示したグラフである。
【図13】棚の上下部での湿度変化を時間の経過ととも
に示したグラフである。
【符号の説明】
1 棚 2 棚 3 棚 4 棚 5 棚 17 乾式除湿機 18 センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池永 一郎 熊本県熊本市上熊本3丁目8番1号・金 剛株式会社内 (56)参考文献 特公 平4−26841(JP,B2)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下方向にわたって、多数の棚板を間隔を
    おいて架設してなる棚において、 前記棚内下部に設けられ前記棚内部の環境条件を検知す
    るセンサと、このセンサの検知出力に応じて作動し吸入
    した空気を前記棚内部の環境条件が目標環境条件に近づ
    くように処理して排出する環境調和装置と、前記棚内部
    の空気を吸入して前記環境調和装置に導く吸入手段と、
    前記環境調和装置による処理空気を前記棚内部に導く排
    出手段を備えたことを特徴とする環境条件調整機能付
    棚。
  2. 【請求項2】請求項1記載の環境条件調整機能付棚にお
    いて、前記棚内部の目標環境条件は棚に収納される収納
    物の特性に応じて選択された条件であることを特徴とす
    る環境条件調整機能付棚。
  3. 【請求項3】請求項2記載の環境条件調整機能付棚にお
    いて、前記棚内部の目標環境条件は、相対湿度で50%
    から70%であることを特徴とする環境条件調整機能付
    棚。
  4. 【請求項4】請求項3記載の環境条件調整機能付棚にお
    いて、環境調和装置は乾式除湿機からなり、処理空気を
    前記排出手段に排出するための排出口の他に、除湿処理
    に応じて生成された気化湿気を排出する第2の排出口を
    有し、この第2の排出口からの気化湿気を棚が設置され
    た室の天井もしくは通路側に向けて排出するようにした
    ことを特徴とする環境条件調整機能付棚。
  5. 【請求項5】請求項1記載の環境条件調整機能付棚にお
    いて、前記棚は複数個の移動棚であることを特徴とする
    環境条件調整機能付棚。
  6. 【請求項6】請求項1記載の環境条件調整機能付棚にお
    いて、前記棚内部の環境条件を表示する表示器を有する
    ことを特徴とする環境条件調整機能付棚。
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