JP3078283B1 - 鉛板積層マット - Google Patents
鉛板積層マットInfo
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Abstract
性不足を補い、曲げと曲がりの復元を容易にし、なお且
つ鉛製薄板4の急な折れ曲がりを防止することができ、
しかも錆び等による早期腐食が起こらないようにする。 【解決手段】 鉛板積層マットは、可撓性を有する鉛製
薄板4を複数枚積み重ねて袋体2に収納したものであ
る。鉛製薄板4の少なくとも主面にプラスチックライニ
ング層5を形成したライニング鉛板1を使用し、このプ
ラスチックライニング層5を介してライニング鉛板1を
複数枚積み重ねて袋体2に収納する。
Description
質を含む部分を包み、その内部から放射線が放射される
のを防止する目的で使用される鉛板積層マットであっ
て、可撓性を有する鉛製薄板を複数枚積み重ねて袋体に
収納した鉛板積層マットに関する。
流れる配管を包み、配管内部から放射線が外部に放射す
るのを防止する等の目的として、前記のような鉛板積層
マットが使用されている。従来の鉛板積層マットは、例
えば登録第2589591号公報に示されたように、可
撓性を有する鉛製薄板を複数枚積み重ねて袋体に収納
し、複数枚の鉛製薄板を袋体ごと取り扱うことが出来る
ようにしたものである。鉛製薄板は可撓性を有する程度
の薄板としているため、或る程度自由に湾曲させること
ができ、放射線を遮蔽する目的物の形状等に合わせて適
宜その形状を変えて使用する。
も低いため、弱い折曲力で塑性変形してしまう。このた
め、急な折れ曲がりが出来たり、曲がりが復元せず、い
わゆる曲がり癖が付く欠点がある。また、鉛は破断限度
も低いため、繰り返し折り曲げていると、比較的容易に
破断してしまうという欠点もある。
例えば特開平7−229999号公報に示されたよう
に、鉛製薄板より十分な高い弾性係数、弾性限度及び強
度を有するスチール製のバネ板を鉛製薄板と共に袋体に
収納することも提案されている。このバネ板の弾力によ
って、鉛製薄板の弾性不足を補い、鉛製薄板の曲がりの
復元を助け、なお且つ鉛製薄板の急な折れ曲がりを防止
するものである。
ネ板として使用されるスチール板は、錆びやすく、しか
もスチールと鉛の異種金属同士の接触により表面に電位
差が生じ、電解酸化による錆びが早期に発生してしま
う。また、スチール製のバネ板と接触した鉛製薄板の表
面は、折り曲げたりそれを元に戻すたびにバネ板の表面
から摩擦され、表面に出来た酸化鉛の層が削り取られる
ことなる。そのため、バネ板と接触する鉛製薄板も錆び
やすい。さらに、鉛製薄板やバネ板の接触面の摩擦抵抗
が大きく、曲げたり曲げを戻したりするとき、摩擦抵抗
によって鉛板積層マットが曲げにくいという欠点もあ
る。
トの課題に鑑み、鉛製薄板の可撓性を保持したまま、そ
の弾性不足を補い、曲げと曲がりの復元を容易にし、な
お且つ鉛製薄板の急な折れ曲がりを防止することがで
き、しかも錆び等による早期腐食が起こらない鉛板積層
マットを提供することを目的とする。
達成するため、鉛製薄板4の表面にプラスチックでライ
ニングを施したライニング鉛板1を使用し、鉛製薄板4
をこのプラスチックライニング層5で補強し、鉛製薄板
4の弾性不足による急な折れ曲がりや曲がり癖を防止
し、さらに鉛製薄板4同士の滑りを良くし、併せて鉛製
薄板4の腐食等の防止を図ったものである。
は、可撓性を有する鉛製薄板4を複数枚積み重ねて袋体
2に収納したものであって、鉛製薄板4の少なくとも主
面にプラスチックライニング層5を形成したライニング
鉛板1を使用し、このプラスチックライニング層5の接
触面で隣接するライニング鉛板(1)が互いに滑るよう
に同プラスチックライニング層5を介してライニング鉛
板1を複数枚積み重ねて袋体2に収納したことを特徴と
する。
4の主面にプラスチックライニング層5があるので、こ
のプラスチックライニング層5によって鉛製薄板4の弾
性不足が補われ、ライニング鉛板1はその全体として高
弾性を示すようになる。また、プラスチックライニング
層5は延びやすく、大きく歪んでも弾性を失わないの
で、鉛製薄板4の単独のものに比べて、ライニング鉛板
1の見かけ弾性限度が増大する。
の地肌が直接接触せず、プラスチックライニング層5を
介して接触するため、ライニング鉛板1同士の滑りも良
くなる。このため、鉛板積層マットを曲げるときに摩擦
抵抗が小さくなり、曲げやすく、また曲がりを復元しや
すい。加えて、鉛製薄板4の表面がプラスチックライニ
ング層5で覆われるので、鉛製薄板4の表面に傷が付き
にくく、また鉛製薄板4の表面が大気中の酸素と直接接
触しないので錆びが進まず、長期に渡って鉛製薄板4を
所望の状態に保持することができる。
グ層5は鉛製薄板4の主面の全面にわたって密着して形
成される。これにより、鉛製薄板4とプラスチックライ
ニング層5とが一体となって、鉛製薄板4の弾性不足を
効果的に補うことができる。また、このようなプラスチ
ックライニング層5は、鉛製薄板4の片主面に設けても
よいが、出来得れば鉛製薄板4の両主面に設けのがよ
い。これにより、ライニング鉛板1を重ねたとき、プラ
スチックライニング層5と鉛製薄板4とが接触せず、プ
ラスチックライニング層5同士が接触することになり、
ライニング鉛板1同士の滑りが良好となる。
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、鉛板積層マットは、可撓性
を有する程度に薄くした複数枚の鉛製薄板にプラスチッ
クライニング層を施したライニング鉛板1を重ねて、袋
体2に収納したものである。
矩形の布基材を重ねて周囲をミシンにより縫合するか融
着し、周囲が閉じられた袋状としたものである。袋状に
縫合するか融着する前に10枚程度のライニング鉛板1
を重ねて収納し、その後に布基材の周囲を縫合するか融
着してライニング鉛板1を閉じ込み、袋体2とする。
のライニング鉛板1を収納して取り扱っても破損しない
程度の強度を有するものを使用し、出来れば防水布を使
用するのがよい。例えば、#2054程度の目の粗さの
ポリエステル布にポリ塩化ビニル(PVC:poly vinyl
chloride)を含浸し、硬化させて防水性を付与した布
機材(商品名:NCターポリンE−4200)等が最適
である。
二重に縫合するか融着し、その部分にアイレット(鳩
目)3を3つ並べて取り付けている。このアイレット3
は、鉛板積層マットを筒状に閉じた時の両端の締結手段
である。この締結手段はアイレット3に限らず、鉛板積
層マットの用途、例えば取付形態等に合わせて適宜のも
のを使用することができる。例えば、面状ファスナーや
スライドファスナー等を使用することもできる。
ては、0.5mm厚程度の鉛製薄板4を使用するが、こ
のような厚さの鉛製薄板4を使用するのは、鉛製薄板4
が可撓性を保持するようにするためである。従って、鉛
板積層マットの用途、例えば取付形態等に合わせて鉛製
薄板4の厚さは適宜選択する。例えば、曲げる曲率が小
さいときは、鉛製薄板4を或る程度厚くしても差し支え
ないが、逆に曲げる曲率が大きいときは、鉛製薄板4を
その分だけ薄くしないと曲げにくい。
も両主面にプラスチックライニング層5を施し、ライニ
ング鉛板1を構成する。このプラスチックライニング層
5は、鉛製薄板4の両主面の全面にわたって密着して設
ける。例えば、鉛製薄板4の主面かプラスチックシート
の片面の少なくとも何れか一方に接着剤を塗布し、この
接着剤で鉛製薄板4の主面にプラスチックシートを貼り
付け、これをプラスチックライニング層5とする。
イニング層5を施す他の手段としては、鉛製薄板4の主
面に溶剤で溶解したプラスチック材料を塗布し、このプ
ラスチック材料の溶剤を蒸発させることにより、プラス
チックを硬化させて、これをプラスチックライニング層
5とする手段があげられる。この際、鉛製薄板4とプラ
スチックライニング層5との密着性を確保するため、予
め鉛製薄板4の主面に接着剤を塗布しておくとよい。
が100〜400kg/mm2 程度のもので、できるだ
け高弾性のものを使用するのがよい。例えば、二軸延伸
されたポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ナイロ
ン、硬質ポリ塩化ビニル等を使用することができる。
の両主面に施す場合、その厚さは通常は数十μm程度で
あるが、ヤング率の高いプラスチックライニング層5を
使用する場合、その分だけプラスチックライニング層5
を薄くできる。例えば、前述の厚さ0.5mm程度の鉛
製薄板4の両主面にヤング率200〜400kg/mm
2 の二軸延伸ポリプロピレン製のプラスチックライニン
グ層5を施す場合、プラスチックライニング層5の厚さ
は70μm程度を目安とする。
に示す。この例は、放射性物質を含む流体を流す配管6
を包むように鉛板積層マットを円筒形に曲げて取り付け
たものであり、前記のアイレット3で袋体2の両端を連
結して配管6に取り付ける。このような、鉛板積層マッ
トを放射線の放射を防止すべき配管6の全区間にわたっ
て取り付け、配管6の内部から放射線がその外部に放射
されるのを防止する。
チックライニング層5を施したライニング鉛板1を複数
枚重ねて袋体2に収納した鉛板積層マットでは、プラス
チックライニング層5が鉛製薄板4を補強し、各ライニ
ング鉛板1が全体として高弾性を示すようになる。ま
た、鉛製薄板4の見かけ弾性限度も増大する。
いて、鉛製薄板4同士がプラスチックライニング層5を
介して接触しているため、鉛製薄板4をそのまま重ねた
のに比べてライニング鉛板1同士の摩擦抵抗が小さい。
そのため、曲げやすく、また曲がりを復元しやすい鉛板
積層マットが得られる。加えて、鉛製薄板4の表面に傷
も付きにくく、大気中の酸素とも直接接触しないので錆
びが進みにくい
層マットでは、プラスチックライニング層5によって鉛
製薄板4の弾性不足が補われ、ライニング鉛板1が全体
として高弾性となる。また、鉛製薄板4の単独に比べて
ライニング鉛板1の見かけ弾性限度が増大する。さら
に、ライニング鉛板1同士の滑りも良く、鉛板積層マッ
トを曲げるときに摩擦抵抗が小さくなり、曲げやすく、
また曲がりを復元しやすい鉛板積層マットが得られる。
加えて、鉛製薄板4の表面に傷が付きにくく、また鉛製
薄板4の表面が大気中の酸素とも直接接触しないので錆
びが進まず、長期に渡って鉛製薄板4を所望の状態に保
持することができる。
である。
面図である。
ックライニングを施した鉛製薄板の例の例を示す要部縦
断側面図である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 可撓性を有する鉛製薄板(4)を複数枚
積み重ねて袋体(2)に収納した鉛板積層マットにおい
て、鉛製薄板(4)の少なくとも主面にプラスチックラ
イニング層(5)を形成したライニング鉛板(1)を使
用し、このプラスチックライニング層(5)の接触面で
隣接するライニング鉛板(1)が互いに滑るように同プ
ラスチックライニング層5を介してライニング鉛板
(1)を積み重ねた特徴とする鉛板積層マット。 - 【請求項2】 プラスチックライニング層(5)は鉛製
薄板(4)の主面の全面にわたって密着して形成されて
いることを特徴とする請求項1に記載の鉛板積層マッ
ト。 - 【請求項3】 プラスチックライニング層(5)は鉛製
薄板(4)の両主面に形成されていることを特徴とする
請求項1に記載の鉛板積層マット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11249425A JP3078283B1 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 鉛板積層マット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11249425A JP3078283B1 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 鉛板積層マット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3078283B1 true JP3078283B1 (ja) | 2000-08-21 |
JP2001074882A JP2001074882A (ja) | 2001-03-23 |
Family
ID=17192791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11249425A Expired - Lifetime JP3078283B1 (ja) | 1999-09-03 | 1999-09-03 | 鉛板積層マット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3078283B1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006028958B4 (de) | 2006-06-23 | 2008-12-04 | Mavig Gmbh | Geschichtetes Bleifrei-Röntgenschutzmaterial |
-
1999
- 1999-09-03 JP JP11249425A patent/JP3078283B1/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001074882A (ja) | 2001-03-23 |
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