JP3078156B2 - プレライニング用コンクリートの打設方法 - Google Patents
プレライニング用コンクリートの打設方法Info
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Description
けするコンクリート製の覆工体を切羽の前方に構築する
ためのプレライニング工法において使用するプレライニ
ング用コンクリートの打設方法に関する。
面を先受けするコンクリート製の覆工体を切羽の前方に
所定長さ形成し、この覆工体により覆われた部分を掘削
しつつトンネルの掘削方向に順次構築して行く工法であ
る。
等の細溝掘削機械を用いてトンネル外周に沿って所定幅
の掘削溝を順次形成するとともに、その掘削溝にコンク
リート圧送管を通じてコンクリートを充填打設する工程
を周方向に繰り返すことによって一体形成される。
やかに行なうために、覆工体を形成するコンクリートに
は、 掘削溝に隙間なく充填打設することが可能な流動性を
備えること。 覆工体の形成後速やかに、その覆工体によって覆われ
た部分の掘削作業を行なうことができるよう、例えば、
打設後4時間程度で外周地山の土圧に耐え得る強度を発
現できること。 覆工体は、形成した掘削溝にコンクリートを充填打設
する工程を円周方向に繰り返すことによって一体形成さ
れるので、その工程を順次連続して繰り返すことができ
るよう、打設したコンクリートが、充填打設したコンク
リートの切羽側の端面を押さえる型枠、即ち、妻枠を外
せる程度の強度が、打設後5分程度の短時間で速やかに
発現できること。 などの条件を備えることが望まれている。
として、現場プラントにより製造されたコンクリート
を、又は、工場プラントにより製造され、生コン車等に
より運搬されたコンクリートを、コンクリートポンプに
よりコンクリート圧送管を介してコンクリート打設現場
まで圧送し、切羽の直前においてこの圧送したコンクリ
ートに、高圧水を用いて各種の急硬材や、コンクリート
の硬化時間や可使時間を調整する各種の凝結調整剤(セ
ッター)を混入したコンクリートが提案されていた。
来のコンクリートを使用した打設方法では、コンクリー
トに、高圧水とともに混入される急硬材がスラリー状の
ものであるため、圧送コンクリートへの噴射のみでは均
一に混合しにくく、また、混合に高圧水を用いるためそ
の分の水量を、生コンプラント等における各種の混練り
装置を用いたコンクリートの製造時の配合から減じてお
く必要があり、その調整や取扱いが困難であるという課
題があった。
リートは、妻枠を外せる程度の強度が、打設後5分程度
の短時間で速やかに発現できるものではないという課題
もあった。
々検討の結果完成したもので、コンクリートの製造時の
水分量に影響をおよぼすことなく、混和材を容易、か
つ、均一にコンクリート中に混合することができるとと
もに、要求される全ての条件を満足する、プレライニン
グ工法に適したコンクリートを用いたコンクリートの打
設方法を提供することを目的とするものである。
リートに、アルミノケイ酸カルシウムガラスと硫酸カル
シウムと凝結調整剤とを混合し、コンクリートポンプに
よりコンクリート圧送管を介してコンクリートの打設箇
所へ給送し、切羽の手前で該コンクリート圧送管に、急
結剤を供給して、トンネル外周面を先受けすべく切羽の
外周に沿って形成した掘削溝に充填打設することを特徴
とするプレライニング用コンクリートの打設方法であ
る。
ムガラスと硫酸カルシウム(以下急硬材という)は、セ
メントの凝結を著しく促進して短時間に固化させるため
に用いる混和材で、かつ、コンクリートポンプを通し
て、打設箇所に給送のため、可使時間を2〜3時間程度
に調整することが容易なものであり、また、初期強度発
現性の優れた混和材である。
とは、その組成領域として、CaO30〜60重量%、Al2O320
〜60重量%、及びSiO25〜25重量%が好ましく、CaO30
〜55重量%、Al2O330 〜60重量%、及びSiO210〜20重
量%がより好ましい。CaO が30重量%未満あるいはAl2O
3 が60重量%を超えると、急硬性に劣る傾向があり、逆
に、CaO が60重量%を超えるかあるいはAl2O3 が20重量
%未満であると、凝結調整剤を多量添加しても瞬結して
しまい、作業性の面から好ましくない。また、SiO2が5
重量%未満であると、長期的な強度の伸びが期待でき
ず、逆に25重量%を超えると初期強度が小さい傾向があ
る。
ルシウムの割合は、特に限定されるものではないが、ア
ルミノケイ酸カルシウムガラス/硫酸カルシウムの重量
比が1/0.5 〜1/2が好ましい。硫酸カルシウムが0.
5 未満であると、初期強度が弱くなる傾向があり、2を
越えると膨張する傾向がある。また、急硬材の使用量
は、コンクリート中のセメントと急硬材の合計100 重量
部に対して、10〜20重量部が好ましい。10重量部未満で
は、初期強度が低く、トンネル掘削時の必要強度をほと
んど得られず、20重量部を越えて使用しても増量効果が
ほとんど得られない。
急硬材を添加したコンクリートの可使時間を調整するた
めに用いる混和剤で、例えば、アルカリ炭酸塩と有機酸
を組み合わせたもの、具体的には、電気化学工業社製商
品名「プラクトセッター」等を用いることができる。
の合計100 重量部に対して、0.6 〜1重量部が好まし
い。0.6 重量部未満では、ポンプ圧送しながら施工する
ため、コンクリートの可使時間が短くなり、施工性が悪
くなる傾向があり、1重量部を越えると可使時間が長く
なり、妻枠移動でコンクリート面が露出した際、コンク
リートが崩れる危険性がある。
同様の物性を有する混和剤で、例えば、吹付け工法にも
使用されている急結剤、即ち、アルミン酸ナトリウムや
硫酸アルミニウムなどのアルミニウム塩と、炭酸塩とを
主成分としたものや、止水用などに用いられている、例
えば、ケイ酸ナトリウム(水ガラス)を主成分としたも
の等を用いることができる。
リートに均一に混合する面から、液状で使用することが
好ましい。
材の合計100 重量部に対して、5.0〜9.0 重量部が好ま
しい。5.0 重量部未満では、可使時間が長くなったり、
初期強度が低くなったりする傾向があり、また、妻枠移
動でコンクリート面が露出した際、コンクリートが崩れ
る危険性がある。また、9.0 重量部を越えて使用しても
使用効果がほとんど得られず、むしろ硬化が遅くなり、
強度が低下する傾向がある。
リートを用いた打設方法について説明する。
トなどの生コンプラントにおいて、各種の混練り装置を
用いたコンクリートの製造時に、所定量の急硬材と凝結
調整剤を予めコンクリート中に混合する。そして、急硬
材や凝結調整剤は、容易かつ均一に混合されることによ
り、これらの添加により期待される、流動性の確保や早
期の強度発現などの機能を効率良く発揮することができ
る。また、高圧水を用いて圧送管内のコンクリートに急
硬材等を添加混合していた従来技術のように、余分に添
加される水量を考慮してコンクリート製造時の配合を調
整する必要がなくなり、従ってコンクリートの運搬等の
取扱いが従来技術に比して容易になる。さらに、コンク
リートの硬化時間やコンクリートの打設までの可使時間
は、急硬材や凝結調整剤の配合量を調整することにより
容易に調整することができる。
ト中に混合される急結剤は、充填打設されたコンクリー
トの端面を速やかに自立させるとともに、急硬材の作用
を促進してコンクリートの早期の強度発現性にも寄与す
る。
例えば、4時間程度に調整された硬化時間の経過後に、
コンクリートが外周地山の土圧に耐え得る、例えば、50
kgf/cm2 程度の強度を確実に発現できるよう作用する。
に説明する。
ニング工法の一実施態様を示すものである。
削坑の切羽面2に向けて進退可能に配置されるととも
に、切羽面2の外周のアーチ形断面形状に相似するアー
チ形ガイド3に沿って移動するもので、例えば、チェー
ンカッター方式のカッター4と、該カッター4の移動方
向Xに後続してカッター4と並行に配置されたコンクリ
ート注入管5とを備える。
より所定の掘削深度、また、カッター4の幅に応じた一
スパン分の掘削溝20aを掘削形成するとともに、これ
に後続する既に掘削し終わった掘削溝20bに圧送管5
の吐出口5aを通じてコンクリート6を順次充填打設す
る工程を一工程とする。
順次繰り返すことにより、一体となったアーチ形の覆工
体20を構築する。
ング用掘削装置1に後続して妻枠装置7が設けられてお
り、これの妻枠7aによって、充填打設したコンクリー
トが掘削溝20bの切羽面2における開口から流出しな
いようにコンクリートの端面を押さえることができる。
ともに、妻枠装置7の移動により約20cm/分の速さでス
ライドし、したがって、コンクリートの打設後約5分で
コンクリートの端面は妻枠7aから順次解放されること
になる。また、コンクリート注入管5は、図1に示すよ
うに、コンクリート圧送管8を介して、生コンプラント
又は生コン車などからのコンクリートが投入されストッ
クされているコンクリート供給部8aに連結し、このコ
ンクリートは圧送ポンプ8bにより切羽面2まで給送さ
れる。
2の近傍において急結剤の注入ノズル9が合流してい
る。
液体急結剤の供給タンク11と定量ポンプ12に接続
し、コンクリート圧送管8を通じて輸送されるコンクリ
ートに液体急結剤を供給する。
リート中に均一に攪拌混合されるので、掘削溝20bに
注入されるコンクリートは、急結剤が均一に添加された
急硬材を有するコンクリートとして充填打設される。
8と同軸であってこれに回転可能に軸受された攪拌ドラ
ムと、この攪拌ドラムを回転させるための駆動モータ等
からなるもので、その攪拌作用によって、注入ノズル9
から注入される液体急結剤を圧送されるコンクリートの
内部に均一に混合分散するものである。
剤の作用によりコンクリートの打設後5分程度の短時間
でその端面が自立するので、コンクリートの端面を押さ
える妻枠7をスライド移動して引き続き次の工程の掘削
溝の掘削、コンクリートの打設作業に移行することがで
きる。
配合を用い、急結剤添加前のスランプ値と空気量、並び
に、充填したコンクリートの可使時間と材令4時間の圧
縮強度を測定した。結果を表3に示す。
ト 細骨材 :市原産山砂/相模川産川砂重量比30/70混合
物、比重2.55 FM=6.74 粗骨材 :津久井郡城山産砕石、最大骨材寸法20mm、比
重2.64、FM=6.74 急硬材 :電気化学工業社製商品名「デンカプラクト−
1」主成分アルミノケイ酸カルシウムと硫酸カルシウム AE剤 :デンカグレース社製商品名「ダーレックスA
EA」 凝結調整剤:電気化学工業社製商品名「デンカプラクト
セッター」 急結剤 :ポゾリス物産社製商品名「KNT−677
(N)」
プレライニング用コンクリートの打設方法によれば、急
硬材や凝結調整剤が、各種混練り装置によりコンクリー
ト中に均一に混合されているため、これらの機能を効率
良く発揮し、所定時間の経過後にコンクリートが所定の
強度を容易に発現することができるとともに、急結剤は
その作用によりコンクリートの端面を速やかに自立させ
ることができるので、良好なプレライニング工法の実施
が可能となる。
したプレライニング工法の一実施例を示す正面図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】コンクリートに、アルミノケイ酸カルシウ
ムガラスと硫酸カルシウムと凝結調整剤とを混合し、コ
ンクリートポンプによりコンクリート圧送管を介してコ
ンクリートの打設箇所へ給送し、切羽の手前で該コンク
リート圧送管に、急結剤を供給して、トンネル外周面を
先受けすべく切羽の外周に沿って形成した掘削溝に充填
打設することを特徴とするプレライニング用コンクリー
トの打設方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05186349A JP3078156B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | プレライニング用コンクリートの打設方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05186349A JP3078156B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | プレライニング用コンクリートの打設方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0742480A JPH0742480A (ja) | 1995-02-10 |
JP3078156B2 true JP3078156B2 (ja) | 2000-08-21 |
Family
ID=16186806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05186349A Expired - Fee Related JP3078156B2 (ja) | 1993-07-28 | 1993-07-28 | プレライニング用コンクリートの打設方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102518449A (zh) * | 2011-12-05 | 2012-06-27 | 中铁十八局集团有限公司 | 铺设内弧面仰拱预制块隧道、洞tbm同步衬砌台车 |
CN114953145B (zh) * | 2022-05-31 | 2024-04-30 | 三一筑工科技股份有限公司 | 预制空腔柱生产设备、使用方法及生产方法 |
-
1993
- 1993-07-28 JP JP05186349A patent/JP3078156B2/ja not_active Expired - Fee Related
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