JP3077585B2 - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JP3077585B2
JP3077585B2 JP6830196A JP6830196A JP3077585B2 JP 3077585 B2 JP3077585 B2 JP 3077585B2 JP 6830196 A JP6830196 A JP 6830196A JP 6830196 A JP6830196 A JP 6830196A JP 3077585 B2 JP3077585 B2 JP 3077585B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子の液
晶配向膜を形成するために用いる液晶配向剤に関し、さ
らに詳しくは、印刷法などによって膜厚の均一性の高い
薄膜を形成することができて良好な液晶配向性を有する
液晶配向膜を形成することができ、しかも優れた電気的
特性を有する液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶表示素子としては、透明導電
膜が設けられている基板の当該表面に液晶配向膜を形成
して液晶表示素子用基板とし、その2枚を対向配置して
その間隙内に、例えば正の誘電異方性を有するネマチッ
ク型液晶の層を形成してサンドイッチ構造のセルとし、
当該液晶分子の長軸が一方の基板から他方の基板に向か
って連続的に90度捻れるようにした、いわゆるTN
(Twisted Nematic)型液晶セルを有す
るTN型液晶表示素子が知られている。このTN型液晶
表示素子などの液晶表示素子における液晶分子の配向
は、通常、ラビング処理により液晶分子に対する配向能
が付与された液晶配向膜により実現される。そして、液
晶表示素子を構成する液晶配向膜の材料としては、従来
より、ポリアミック酸またはポリアミック酸を脱水閉環
したポリイミドが知られており、これは、耐熱性、液晶
との親和性、機械的強度などに優れているため多くの液
晶表示素子に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来知
られているポリアミック酸またはポリアミック酸を脱水
閉環したポリイミドの溶液よりなる液晶配向剤は、これ
を例えば印刷法などにより液晶表示素子用の基板に適用
した場合に、膜厚の均一性の高い薄膜を形成することが
困難であって、例えば100Å以上もの相当に大きな膜
厚ムラを有する状態で薄膜が形成されるため、液晶表示
素子において良好な表示特性および電気的特性が得られ
る液晶配向膜を形成することができない、という問題点
がある。また、膜厚の均一性の高い薄膜を形成するため
に、液晶配向剤に低分子量の界面活性剤を添加すること
が試みられているが、このような液晶配向剤から得られ
る液晶配向膜を用いると、液晶表示素子を構成する液晶
材料に液晶配向膜中の界面活性剤が溶出するために液晶
表示素子の電気的特性が悪化する、という問題点があ
る。
【0004】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものであって、その目的は、膜厚の均一性の高い薄膜
を形成することができて良好な液晶配向性を有すると共
に、電気的特性に優れた液晶表示素子が得られる液晶配
向膜を形成することのできる液晶配向剤を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶配向剤は、
表面自由エネルギーが高い薄膜を与える第1の重合体
と、この第1の重合体より表面自由エネルギーが低い薄
膜を与える第2の重合体とが含有されてなり、前記第1
の重合体および第2の重合体は、いずれも、テトラカル
ボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させて得られ
るポリアミック酸およびこれを脱水閉環した構造を有す
る重合体から選ばれる少なくとも1種よりなり、表面自
由エネルギーが38dyn/cmを超え、60dyn/
cm以下の薄膜が形成されることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、具体的に
説明する。本発明に係る液晶配向剤は、表面自由エネル
ギーが高い薄膜を与える第1の重合体と、この第1の重
合体より表面自由エネルギーが低い薄膜を与える第2の
重合体との両者が含有された溶液であって、薄膜を形成
させたときに、表面自由エネルギーが38dyn/cm
を超え60dyn/cm以下である薄膜を形成するもの
である。ここに、「表面自由エネルギーが高い(または
低い)薄膜を与える重合体」とは、当該重合体の溶液を
基板の表面に塗布して乾燥することによって薄膜を形成
したときに、当該薄膜が高い(または低い)表面自由エ
ネルギーを有する重合体をいう。
【0007】本発明の液晶配向剤の第1成分である第1
の重合体は、表面自由エネルギーが高い薄膜を与える重
合体であり、具体的には、テトラカルボン酸二無水物
(以下「化合物(I)」ともいう。)とジアミン化合物
(以下「化合物(II)」ともいう。)とを反応させて得
られるポリアミック酸(以下「重合体A」ともいう。)
およびこの重合体Aを脱水閉環した構造を有する重合体
(以下「重合体B」ともいう。)から選ばれる少なくと
も1種の重合体である。また、当該液晶配向剤の第2成
分である第2の重合体は、表面自由エネルギーが第1の
重合体より低い薄膜を与える重合体であり、具体的に
は、第1の重合体と同様に、化合物(I)と化合物(I
I)とを反応させて得られるポリアミック酸(以下「重
合体C」ともいう。)およびこの重合体Cを脱水閉環し
た構造を有する重合体(以下「重合体D」ともいう。)
から選ばれる少なくとも1種の重合体である。
【0008】従って、第1の重合体と第2の重合体は、
物質としては同様の系に属するものであるが、化合物
(I)および化合物(II)の少なくとも一方または両方
として用いられる具体的な化合物の種類が選択されるこ
とにより、相対的に、形成される薄膜の表面自由エネル
ギーの大きさが異なるものとなるような2種の重合体で
ある。
【0009】<化合物(I)>化合物(I)のテトラカ
ルボン酸二無水物の具体例としては、例えばブタンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペ
ンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカ
ルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、テトラシクロ
[6.2.1.1.02,7 ]ドデカ−4,5,9,10
−テトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボ
キシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5
−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラ
ヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,
5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシ
クロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6
−テトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテト
ラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジ
シクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、3,5,6
−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチ
ル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラ
ニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオ
ン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−
エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−
フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジ
オン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7
−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3
−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−
ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−
7−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−
3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3
−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ
−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ
−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,
3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒド
ロ−8−エチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキ
ソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−
1,3−ジオンなどの脂肪族または環状脂肪族テトラカ
ルボン酸二無水物;
【0010】ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,
3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテ
ルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジ
メチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、
3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボ
ン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’
−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニル
スルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,
3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタ
ル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラ
カルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフ
ィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリ
フェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス
(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニ
ルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水
物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェ
ニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス
(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオー
ル−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、
1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリ
テート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、3,6−
ビス(アンヒドロトリメリテート)コレスタン、下記式
(1)〜(8)で表される化合物などの芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物;下記式(9)〜(12)で表される
ステロイド骨格を有するテトラカルボン酸二無水物を挙
げることができる。これらのテトラカルボン酸二無水物
は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いるこ
とができる。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
【化3】
【0014】これらのうち、ブタンテトラカルボン酸二
無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン
酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチ
ル酢酸二無水物、テトラシクロ[6.2.1.1.0
2,7 ]ドデカ−4,5,9,10−テトラカルボン酸二
無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)
−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
ン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒ
ドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フ
ラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジ
オン、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,
4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水
物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデ
ンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチ
ル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラ
ニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオ
ン、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテ
ート)、3,6−ビス(アンヒドロトリメリテート)コ
レスタンおよび1,4,5,8−ナフタレンテトラカル
ボン酸二無水物は、これらを用いて得られる液晶配向剤
によって形成される液晶配向膜が長期間にわたって良好
な液晶配向性を有するものとなるので好ましい。
【0015】さらに、ブタンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二
無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢
酸二無水物、テトラシクロ[6.2.1.1.02,7
ドデカ−4,5,9,10−テトラカルボン酸二無水
物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3
−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸
二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ
−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオ
ン、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタン
テトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9
b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]フラン−1,3−ジオンおよび3,6−ビス(アン
ヒドロトリメリテート)コレスタンは、これらを用いて
得られる液晶配向剤が長期間にわたって変質することが
なく、優れた保存安定性が得られる点で特に好ましい。
【0016】<化合物(II)>化合物(II)のジアミン
化合物の具体例としては、p−フェニレンジアミン、m
−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニル
メタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルホン、3,5−ジアミノ−3’−ト
リフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−
4’−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,3’−
ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−
ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、5−アミノ
−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメ
チルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニ
ル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾ
フェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−
アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフ
ルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオ
レン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリ
ン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−
ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−
ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’
−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,
4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリ
ン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビ
スアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノ−2−ト
リフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオ
ロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(ト
リフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4
−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オ
クタフルオロビフェニル、ビス(4−アミノフェノキ
シ)−2,2’−ジメチルプロパン、5−アミノ−1−
(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルイ
ンダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−
1,3,3−トリメチルインダン、3,5−ジアミノ−
4’−トリフルオロメチルベンゾアニリド、3,5−ジ
アミノ−3’−トリフルオロメチルベンゾアニリドなど
の芳香族ジアミン化合物;
【0017】芳香族環に結合された2個のアミノ基(−
NH2 )と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を
有する芳香族ジアミン化合物;1,1−メタキシリレン
ジアミン、1,2−エチレンジアミン、1,3−プロパ
ンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタ
ンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,3−ジア
ミノシクロヘキサン、テトラメチレンジアミン、ペンタ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメ
チレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレ
ンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミ
ン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジア
ミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミ
ン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチ
レンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7 ]ウン
デシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス
(シクロヘキシルアミン)などの脂肪族または環状脂肪
族ジアミン化合物;下記式(13)で示されるジアミノ
オルガノシロキサンを挙げることができる。
【0018】
【化4】
【0019】〔式中、R1 はメチル基、エチル基、プロ
ピル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシク
ロアルキル基またはフェニル基などのアリール基のよう
な炭素数1〜12の炭化水素基を示す。pは1〜3の整
数、qは1〜20の整数、rは1〜3の整数である。〕
【0020】そして、芳香族環に結合された2個のアミ
ノ基(−NH2 )と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテ
ロ原子を有する芳香族ジアミン化合物の好ましいものと
しては、下記式(14)および式(15)で示される化
合物を挙げることができる。
【0021】
【化5】
【0022】〔式中、R2 はベンゼン環を有する3価の
有機基、R3 は−O−、−C(=O)O−、−OC(=
O)−、−C(=O)NH−、−NHC(=O)−から
選択される有機基、R4 はステロイド基を示す。〕 この式(14)で示されるジアミン化合物の具体例とし
ては、3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル(その構
造式は下記に化合物A01として示されている。)など
を挙げることができる。
【0023】
【化6】
【0024】〔式中、R2 はベンゼン環を有する3価の
有機基、R3 は−O−、−C(=O)O−、−OC(=
O)−、−C(=O)NH−、−NHC(=O)−から
選択される有機基、R5 は炭素数1〜20の直鎖および
/または分岐の炭化水素基を示す。〕 この式(15)で示されるジアミン化合物の具体例とし
ては、3,5−ジアミノ安息香酸n−ドデシルなどを挙
げることができる。
【0025】更に、式(14)または式(15)で示さ
れる化合物を含め、上記のヘテロ原子を有する芳香族ジ
アミン化合物の好ましい具体例としては、下記に化合物
A01〜化合物A13として示されるものを挙げること
ができる。
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】これらのジアミン化合物は、単独でまたは
2種以上を組み合わせて使用することができる。また、
これらのジアミン化合物は、市販品をそのまま使用して
も、市販品を再還元してから使用してもよい。
【0031】これらの中では、p−フェニレンジアミ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジ
アミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(m−
フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,
4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニ
リン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニ
ル)プロパン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジ
アミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェ
ニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオ
ロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、
3,5−ジアミノ−4’−トリフルオロメチルベンズア
ニリド、並びに化合物A01、化合物A06(アミノ基
の各々が芳香環のパラ位に結合したもの)、化合物A0
8(bが1または2であるパラ置換体のもの)、3,5
−ジアミノ安息香酸n−ドデシルおよび化合物A13
(トリフルオロメチル基が芳香環のパラ位に結合したも
の)は、これらを用いて得られる液晶配向剤によって形
成される液晶配向膜が長期間にわたって良好な液晶配向
性を有するものとなることから、好ましい。特に、p−
フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、化合物A01、化合物A06、化合物A08、
3,5−ジアミノ安息香酸n−ドデシル、4,4’−ジ
アミノベンズアニリド、4,4’−(p−フェニレンジ
イソプロピリデン)ビスアニリンおよび化合物A13
(トリフルオロメチル基が芳香環のパラ位に結合したも
の)がとりわけ好ましい。
【0032】<化合物(I)と化合物(II)の使用割合
>重合体Aおよび重合体Cを得るための合成反応に供さ
れる化合物(I)と化合物(II)との使用割合は、ジア
ミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラ
カルボン酸二無水物に含まれる酸無水物基が0.2〜2
当量となる割合であることが好ましく、さらに好ましく
は0.3〜1.4当量となる割合である。テトラカルボ
ン酸二無水物に含まれる酸無水物基の割合が0.2当量
未満の場合および2当量を超える場合には、いずれも、
生成する重合体Aまたは重合体Cは分子量が十分に大き
いものとならないため、得られる液晶配向剤は塗布性が
劣ったものとなる。
【0033】<重合体Aおよび重合体Cの合成>本発明
の液晶配向剤を構成する重合体Aおよび重合体Cは、そ
の各々のいずれもが、化合物(I)と化合物(II)との
反応により合成されるものである。この反応は、有機溶
媒中において、通常0〜150℃、好ましくは0〜10
0℃の温度条件下で行われる。反応温度が0℃以下であ
ると反応原料化合物の溶媒に対する溶解性が劣り、一
方、150℃を超えると、得られる重合体は分子量の低
いものとなる。
【0034】重合体Aまたは重合体Cの合成に用いられ
る有機溶媒としては、反応原料であるテトラカルボン酸
二無水物およびジアミン化合物、並びに反応で生成する
重合体Aまたは重合体Cを溶解し得るものであれば特に
制限はない。具体的には、例えばγ−ブチロラクトン,
N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルム
アミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリ
アミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなど
の非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノー
ル、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノー
ル系溶媒を挙げることができる。
【0035】上記の有機溶媒の使用量(a)は、反応原
料であるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物と
の総量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して
0.1〜30重量%になるような割合であることが好ま
しい。
【0036】上記の有機溶媒には、生成する重合体Aま
たは重合体Cに対して貧溶媒であるアルコール類、ケト
ン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素
類、炭化水素類などを、生成する重合体Aまたは重合体
Cが析出しない範囲で添加することができる。
【0037】かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエ
チレングリコール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチ
ル、ジエチルエーテル、エチレングリコールエチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレン
グリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコー
ルメチルエーテルアセテート、4−ヒドロキシ−4−メ
チル−2−ペンタノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エ
チル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、
エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒド
ロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロ
ピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3
−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオ
ン酸メチル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、
1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、ト
リクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチ
レングリコールメチルフェニルエーテル、エチレングリ
コールエチルフェニルエーテル、ジエチレングリコール
メチルフェニルエーテル、ジエチレングリコールエチル
フェニルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノー
ル、3−エチル−3−メトキシブタノール、2−メチル
−2−メトキシブタノール、2−エチル−2−メトキシ
ブタノール、3−メチル−3−エトキシブタノール、3
−エチル−3−エトキシブタノール、2−メチル−2−
メトキシブタノール、2−エチル−2−エトキシブタノ
ールなどを挙げることができる。
【0038】以上の合成反応によって、重合体Aまたは
重合体Cが溶解された状態の溶液が得られる。従って、
この重合体の溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を
得、この析出物を減圧下乾燥することにより、目的とす
る重合体Aまたは重合体Cが得られる。重合体Aまたは
重合体Cは、これを適宜の有機溶媒に溶解させた上で貧
溶媒により析出する工程を1回または数回行うことによ
り、精製することができる。
【0039】<重合体Bおよび重合体D>本発明の液晶
配向剤を構成する重合体Bおよび重合体Dは、それぞ
れ、下記方法(1)〜(3)により調製することがで
き、通常、ポリイミドまたはポリイソイミドである。
【0040】方法(1):重合体Aまたは重合体Cを加
熱して脱水閉環(以下「イミド化」ともいう)する方
法。この方法における反応温度は、通常、60〜250
℃、好ましくは100〜170℃である。温度が60℃
未満ではイミド化が十分に進行せず、温度が200℃を
超えると、得られる重合体Bまたは重合体Dは分子量の
小さいものとなることがある。
【0041】方法(2):重合体Aまたは重合体Cを有
機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤およびイミド化触
媒を添加し、必要に応じて加熱する方法。この方法にお
いて、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオ
ン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いるこ
とができる。この脱水剤の使用量は、重合体Aまたは重
合体Cの繰り返し単位1モルに対して1.6〜20モル
とするのが好ましい。また、イミド化触媒としては、例
えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン
などの3級アミンを用いることができるが、これらに限
定されるものではない。イミド化触媒の使用割合は、使
用する脱水剤1モルに対して0.5〜10モルとするの
が好ましい。なお、イミド化に用いられる有機溶媒とし
ては、重合体Aまたは重合体Cの合成に用いられるもの
として例示した有機溶媒を挙げることができる。そし
て、このイミド化の温度は、通常0〜180℃、好まし
くは60〜150℃とされる。
【0042】方法(3):化合物(I)とジイソシアネ
ート化合物とを混合し、必要に応じて加熱することによ
って縮合させる方法。この方法に使用されるジイソシア
ネート化合物の具体例としては、ヘキサメチレンジイソ
シアネートなどの脂肪族ジイソシアネート化合物;シク
ロヘキサンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネ
ート化合物;ジフェニルメタン−4,4' −ジイソシア
ネート、ジフェニルエーテル−4,4' −ジイソシアネ
ート、ジフェニルスルホン−4,4' −ジイソシアネー
ト、ジフェニルスルフィド−4,4' −ジイソシアネー
ト、1,2−ジフェニルエタン−p,p' −ジイソシア
ネート、2,2−ジフェニルプロパン−p,p' −ジイ
ソシアネート、2,2−ジフェニル−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン−p,p' −ジイソシ
アネート、2,2−ジフェニルブタン−p,p' −ジイ
ソシアネート、ジフェニルジクロロメタン−4,4' −
ジイソシアネート、ジフェニルフルオロメタン−4,
4' −ジイソシアネート、ベンゾフェノン−4,4' −
ジイソシアネート、N−フェニル安息香酸アミド−4,
4' −ジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート
化合物を挙げることができ、これらは、単独でまたは2
種以上組み合わせて用いることができる。なお、この方
法には特に触媒は必要とされず、反応温度は、通常50
〜200℃、好ましくは100〜160℃である。上記
方法(1)〜(3)により得られる重合体Bまたは重合
体Dの溶液に対し、重合体Aまたは重合体Cの精製方法
と同様の操作を施すことにより、重合体Bまたは重合体
Dを精製することができる。
【0043】<末端修飾型の重合体>本発明の液晶配向
剤を構成する重合体A、重合体B、重合体Cおよび重合
体Dは、各々、末端修飾型の重合体であってもよい。こ
の末端修飾型の重合体は、分子量が調節されたものとな
ることから、さらに良好な塗布特性を有する液晶配向剤
が得られる。末端修飾型の重合体は、重合体Aまたは重
合体Cの合成反応において、酸無水物やモノアミン化合
物およびモノイソシアネート化合物を反応系に添加する
ことにより得ることができる。
【0044】末端修飾用の酸無水物としては、例えば無
水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、n−デ
シルサクシニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック
酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n
−ヘキサデシルサクシニック酸無水物などを挙げること
ができる。また、末端修飾用のモノアミン化合物として
は、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチ
ルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、
n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニル
アミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n
−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラ
デシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデ
シルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシ
ルアミン、n−エイコシルアミンなどを挙げることがで
きる。また、末端修飾用のモノイソシアネート化合物と
しては、例えばフェニルイソシアネート、ナフチルイソ
シアネートなどを挙げることができる。
【0045】<重合体の対数粘度>本発明で用いられる
重合体A、重合体B、重合体Cおよび重合体Dは、その
対数粘度ηlnの値が、好ましくは0.05〜10dl/
g、さらに好ましくは0.05〜5dl/gのものであ
る。ここに、各重合体の対数粘度ηlnの値は、N−メチ
ル−2−ピロリドンを溶媒として用い、重合体の濃度が
0.5g/100ミリリットルである溶液について30
℃で粘度の測定を行い、下記数式によって求められるも
のである。
【0046】
【数1】
【0047】<液晶配向剤>本発明の液晶配向剤は、重
合体Aおよび/または重合体Bよりなる第1の重合体
と、重合体Cおよび/または重合体Dよりなる第2の重
合体とが有機溶剤中に溶解されて構成される。第1の重
合体は、表面自由エネルギーが高い薄膜を与えるもので
あるが、具体的には、42dyn/cm以上の表面自由
エネルギーを有する薄膜を与える重合体であることが好
ましい。第2の重合体は、第1の重合体に比較して、表
面自由エネルギーが低い薄膜を与えるものであるが、具
体的には、40dyn/cm以下の表面自由エネルギー
を有する薄膜を与える重合体であることが好ましい。
【0048】表面自由エネルギーが異なる薄膜を与える
2種の重合体であっても、表面自由エネルギーがより高
い薄膜の当該表面自由エネルギーが42dyn/cm未
満となるような重合体の組合せを用いる場合には、得ら
れる液晶配向剤は、発泡しやすいものとなり、膜厚の均
一性の高い薄膜を形成することが困難となるおそれがあ
る。一方、表面自由エネルギーが異なる薄膜を与える2
種の重合体であっても、表面自由エネルギーがより低い
薄膜の当該表面自由エネルギーが40dyn/cm以上
となるような重合体の組合せを用いる場合には、例えば
印刷法によって均一性の高い薄膜を形成することが困難
となるおそれがある。
【0049】以上のような第1の重合体および第2の重
合体を含有してなる本発明の液晶配向剤は、表面自由エ
ネルギーが38dyn/cmを超え、60dyn/cm
以下の薄膜を与えるものとされ、好ましくは40dyn
/cm以上58dyn/cm以下の薄膜を与えるものと
される。液晶配向剤が、38dyn/cm以下の表面自
由エネルギーの薄膜を与えるものであるときは、発泡し
やすいものとなり、膜厚の均一性の高い薄膜を形成する
ことが困難となるおそれがある。一方、液晶配向剤が、
60dyn/cmを超える表面自由エネルギーの薄膜を
与えるものであるときは、例えば印刷法によって均一性
の高い薄膜を形成することが困難となるおそれがある。
【0050】本発明の液晶配向剤において、第1の重合
体100重量部に対する第2の重合体の使用量は、例え
ば0.01〜5重量部とされる。この第2の重合体の使
用量が0.01重量部未満であると、形成される薄膜は
膜厚の均一性が不十分なものとなり、一方、5重量部を
越えると、当該液晶配向剤を適用するための印刷機など
において液晶配向剤が発泡しやすくなるため、この場合
にも膜厚の均一性の高い薄膜を形成することが困難とな
るおそれがある。そして、第1の重合体に対する第2の
重合体の割合を調整することにより、ある程度の範囲
で、当該液晶配向剤が形成する薄膜の表面自由エネルギ
ーの大きさを調整することができる。
【0051】第1の重合体および第2の重合体を溶解さ
せる有機溶剤としては、重合体Aまたは重合体Cの合成
反応に用いられるものとして例示した、非プロトン系極
性溶剤、フェノール系溶剤などを挙げることができる。
また、重合体Aまたは重合体Cの合成の反応において併
用することができるものとして例示した貧溶剤も適宜選
択して併用することができる。本発明の液晶配向剤にお
ける濃度は、第1の重合体および第2の重合体による固
形分濃度で0.1〜20重量%であることが好ましい。
【0052】本発明の液晶配向剤は、第1の重合体と第
2の重合体とを含有するものであるが、それ自体の特性
またはこれより形成される液晶配向膜の特性を向上させ
るために種々の添加剤を含有させることができる。この
ような添加剤としては、例えば液晶表示素子を構成する
基板の表面に対する液晶配向膜の接着性を向上させる目
的から、官能性シラン含有化合物を含有させることがで
きる。
【0053】このような官能性シラン含有化合物として
は、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウ
レイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカ
ルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミ
ン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリ
アミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリ
アザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−
トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジ
アザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,
6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキ
シエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
およびN−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピ
ルトリエトキシシランなどを挙げることができる。さら
に、特開昭63−291922号公報に記載されている
テトラカルボン酸二無水物とアミノ基含有シラン化合物
との反応物などが含有されていてもよい。
【0054】また、液晶配向膜を形成する際のラビング
時の剥離特性を向上させるために、エポキシ化合物を添
加することができる。このエポキシ化合物としては、例
えばビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノー
ルF型エポキシ化合物、ビスフェノールAD型エポキシ
化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレ
ゾールノボラック型エポキシ化合物、環状脂肪族エポキ
シ化合物、脂肪族エポキシ化合物、グリシジルエステル
系エポキシ化合物、グリシジルアミン系エポキシ化合
物、複素環式エポキシ化合物などが挙げられる。ビスフ
ェノールA型エポキシ化合物の市販品としては、例えば
エピコート1001、同1002、同1003、同10
04、同1007、同1009、同1010、同828
(油化シェルエポキシ(株)製);ビスフェノールF型
エポキシ化合物の市販品としては、例えばエピコート8
07(油化シェルエポキシ(株)製);フェノールノボ
ラック型エポキシ化合物の市販品としては、例えばエピ
コート152、同154(油化シェルエポキシ(株)
製)、EPPN−201、同202(日本化薬(株)
製);クレゾールノボラック型エポキシ化合物の市販品
としては、例えばEOCN−102S、同103S、同
104S、同1020、同1025、同1027、(日
本化薬(株)製);エピコート180S75(油化シェ
ルエポキシ(株)製);環状脂肪族エポキシ化合物の市
販品としては、例えばCY−175、同177、同17
9(CIBA−GEIGY社製)、ERL−4234、
同4299、同4221、同4206(U.C.C.社
製)、エポライト4000(共栄社化学(株)製)、エ
ポリードGT403(ダイセル化学工業(株)製);脂
肪族エポキシ化合物の市販品としては、例えばエポライ
ト40E、同400E,同1600(共栄社化学(株)
製);グリシジルエステル系エポキシ化合物の市販品と
しては、例えばショーダイン508(昭和電工(株)
製)、アラルダイトCY−182、同192、同184
(CIBA−GEIGY社製)、エピクロン200、同
400(大日本インキ(株)製)、エピコート871、
同872(油化シェルエポキシ(株)製)、ED−56
61、同5662(セラニーズコーティング(株)
製);グリシジルアミン系エポキシ化合物としては、例
えばテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリ
グリシジル−パラ−アミノフェノール、トリグリシジル
−メタ−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジ
グリシジルトルイジン、テトラグリシジルメタキシリレ
ンジアミン、ジグリシジルトリブロムアニリン、テトラ
グリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン;複素環式
エポキシ化合物の市販品としては、例えばアラルダイト
PT810(CIBA−GEIGY社製)、エピコート
RXE−15(油化シェルエポキシ(株)製)、EPI
TEC(日産化学(株)製)などが挙げられる。
【0055】その他のエポキシ化合物としては、例えば
アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、α−
エチルアクリル酸グリシジル、α−n−プロピルアクリ
ル酸グリシジル、α−n−ブチルアクリル酸グリシジ
ル、アクリル酸−3,4−エポキシブチル、メタクリル
酸−3,4−エポキシブチル、アクリル酸−6,7−エ
ポキシヘプチル、メタクリル酸−6,7−エポキシヘプ
チル、α−エチルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチ
ル、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,
5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、N−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフ
ェニルプロピル]アクリルアミドなどのエポキシ基含有
ラジカル重合性化合物の(共)重合体を挙げることがで
きる。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて
用いることができる。
【0056】また、上記エポキシ化合物の効果を高める
助触媒を添加しても良い。該助触媒としては、例えばピ
ロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジ
ン、ピリミジン、インドール、インダゾール、ベンズイ
ミダゾール、イソシアヌル酸などを挙げることができ
る。これらの中でも、2−メチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、1
−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチル−1−(2’−シアノエチル)イミダゾール、
2−エチル−4−メチル−1−[2’−(3”,5”−
ジアミノトリアジニル)エチル]イミダゾール、ベンズ
イミダゾールなどのイミダゾール誘導体が好適である。
これらの助触媒は、単独でまたは2種以上の組み合わせ
で使用することができる。
【0057】<液晶表示素子の製造>本発明の液晶配向
剤によれば、例えば次のような方法により、液晶配向膜
が形成され、さらに液晶表示素子が作製される。
【0058】(1)透明導電膜が設けられている液晶表
示素子用の基板の一面に当該液晶配向剤を塗布し、塗布
面を加熱することにより、液晶配向膜の材料である薄膜
を形成する。ここに、基板としては、例えばフロートガ
ラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテル
スルホン、ポリカーボネートなどのプラスチックからな
る透明基板を用いることができる。
【0059】基板の一面に設けられる透明導電膜として
は、酸化スズ(SnO2 )からなるNESA膜(米国P
PG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2
3−SnO2 )からなるITO膜などを用いることが
でき、これらの透明導電膜のパターニングには、フォト
エッチング法や予めマスクを用いる方法などが用いられ
る。液晶配向剤の塗布方法としては、印刷法のほか、ロ
ールコーター法、スピンナー法、カーテンコート法など
の方法を用いることができる。
【0060】液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面お
よび透明導電膜に対する接着性をさらに良好にするため
に、基板の一面および透明導電膜上に、官能性シラン含
有化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布すること
もできる。また、塗布面の乾燥または加熱温度は80〜
200℃とされ、好ましくは120〜200℃とされ
る。なお、形成される薄膜の乾燥膜厚は、通常0.00
1〜1μmであり、好ましくは0.005〜0.5μm
である。
【0061】(2)形成された薄膜に配向処理が施され
る。この配向処理は、例えばナイロン、レーヨン、コッ
トンなどからなる布を巻き付けたロールで薄膜の表面を
一定方向に擦過するラビング処理法、紫外線などの放射
線を照射する方法、一軸延伸法、ラングミュア・ブロジ
ェット法などで薄膜を得る方法などにより行われる。こ
の配向処理により、当該薄膜に液晶分子に対する配向能
が付与されて液晶配向膜が形成される。また、本発明の
液晶配向剤により形成された薄膜または液晶配向膜に
は、例えば特開平6−222366号公報または特開平
6−281937号公報に示されているような、紫外線
を照射することによってプレチルト角を変化させるよう
な処理、あるいは特開平5−107544号公報に示さ
れているような、液晶配向膜上にレジストを部分的に塗
布して液晶配向膜のラビング方向を部分的に変えるよう
な処理を行うことによって、液晶表示素子の視覚特性を
改善することが可能である。
【0062】(3)上記のようにして液晶配向膜が形成
された基板を2枚作製し、それぞれの液晶配向膜におけ
るラビング方向が直交、平行または逆平行となるよう
に、2枚の基板を、間隙(セルギャップ)を介して対向
配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合
わせ、基板表面およびシール剤により区画されたセルギ
ャップ内に液晶を注入充填し、注入孔を封止して液晶セ
ルを構成する。そして、液晶セルの外表面、すなわち液
晶セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を
その偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜
のラビング方向と一致または直交するように貼り合わせ
ることにより、液晶表示素子が得られる。ここに、シー
ル剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての
酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用い
ることができる。
【0063】液晶材料としては、ネマティック型液晶お
よびスメクティック型液晶を挙げることができ、その中
でもネマティック型液晶が好ましく、例えばシッフベー
ス系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニ
ルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニ
ル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジ
ン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液
晶、キュバン系液晶などを用いることができる。さら
に、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メ
チルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶も使用する
ことができる。
【0064】また、これらの液晶に、例えばコレステリ
ルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリル
カーボネートなどのコレステリック型液晶や商品名「C
−15」「CB−15」(メルク社製)として販売され
ているようなカイラル剤などを添加して使用することも
できる。液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板とし
ては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨ
ウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜を酢酸セルロー
ス保護膜で挟んだ偏光板またはH膜そのものからなる偏
光板を挙げることができる。
【0065】本発明の配向膜形成剤は、TN型液晶表示
素子用の液晶配向膜のみならず、STN(Super
Twisted Nematic)型液晶セルを有する
STN型液晶表示素子用の液晶配向膜を形成するために
も特に好適に用いることができる。また、本発明の液晶
配向剤により形成される液晶配向膜を備えた液晶表示素
子は、基板間に注入充填される液晶材料の種類を選択す
ることにより、SH(Super Homeotrop
ic)型液晶表示素子、強誘電性液晶表示素子または反
強誘電性液晶表示素子などとしても好適に使用すること
ができる。さらに、本発明の液晶配向剤により形成され
る液晶配向膜を備えた液晶表示素子は、液晶の配向性お
よび信頼性に優れ、種々の装置に有効に使用することが
でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、計数表示
板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、液晶
テレビなどの表示装置として好適に用いられる。
【0066】本発明の好適な実施態様を掲げると次のと
おりである。 (1)第1の重合体が、表面自由エネルギーが42dy
n/cm以上の薄膜を与える重合体であり、第2の重合
体が、表面自由エネルギーが40dyn/cm以下の薄
膜を与える重合体である、請求項1に記載の液晶配向
剤。 (2)表面自由エネルギーが40dyn/cm以上、5
8dyn/cm以下の薄膜が形成されることを特徴とす
る請求項1に記載の液晶配向剤。 (3)第1の重合体の100重量部に対する第2の重合
体の割合が0.01〜5重量部であることを特徴とする
請求項1または上記態様(1)若しくは(2)に記載の
液晶配向剤。 (4)第1の重合体の100重量部に対する第2の重合
体の割合が0.1〜5重量部であることを特徴とする請
求項1または上記態様(1)若しくは(2)に記載の液
晶配向剤。
【0067】
【実施例】以下、本発明の実施例をさらに具体的に説明
するが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。また、実施例および比較例に係る液晶配向剤により
形成される薄膜の膜厚の状態および表面自由エネルギー
の大きさ、並びに当該液晶配向剤によって形成される液
晶配向膜を備える液晶表示素子の液晶配向性および電圧
保持率についての測定方法または評価方法は、以下のと
おりである。
【0068】〔薄膜の膜厚の均一性〕触針式膜厚計を用
いて、薄膜の平均膜厚の値並びに、最大膜厚の値と最小
膜厚の値との差(これを「最大較差」という。)を測定
した。 〔液晶配向性〕電圧をオン・オフさせた時の液晶セル中
における異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異
常ドメインのない場合を「良好」と、ある場合を「不
良」と判定した。
【0069】〔電圧保持率〕60℃の恒温槽中に液晶表
示素子を1カ月間放置し、放置後の液晶表示素子の電圧
保持率を「VHR−1」(東陽テクニカ社製)を用い、
フレーム周期16.7msecの電圧保持率を測定し
た。
【0070】〔表面自由エネルギー〕文献「JOURN
AL OF APPLIED POLYMER SCI
ENCE VOL.13,PP.1741−1747
(1969)」に記載されている、D.K.OWENS
らの方法に従い、薄膜上における純水の接触角およびヨ
ウ化メチレンの接触角から、次のようにして求めた。
【0071】固体の表面に液体が接触している系におい
て、当該液体の表面自由エネルギー(表面張力ともいわ
れる。)と、固体の表面自由エネルギーと、接触角との
関係は、下記式(1)で表わされる。
【数2】
【0072】ここで、γL ; 液体の表面自由エネルギ
ー γL d ; 液体の表面自由エネルギーの分散成分 γL p ; 液体の表面自由エネルギーの極性成分 γS d ; 固体の表面自由エネルギーの分散成分 γS p ; 固体の表面自由エネルギーの極性成分 θ ; 接触角
【0073】而して、20℃において、純水について
は、γL =72.8、γL d =21.8およびγL p
51.0(単位はdyn/cm)であり、ヨウ化メチレ
ンについては、γL =50.8、γL d =49.5およ
びγL p =1.3である。これらの値を式(1)に代入
すると、純水の場合には下記式(2)が、ヨウ化メチレ
ンの場合には式(3)が得られる。ここで、θ1 および
θ2 は、それぞれ純水およびヨウ化メチレンの接触角で
ある。
【0074】
【数3】
【0075】従って、式(2)および式(3)に、接触
角の測定値を代入し、この連立方程式からγS d および
γS p を求め、さらに下記式(4)により薄膜の表面自
由エネルギーγSを求めた。
【数4】
【0076】なお、接触角は、接触角測定装置「CA−
A型」(協和界面科学(株)製)を用いて、水またはヨ
ウ化メチレンを薄膜上に4マイクロリットル滴下し、1
分間経過後の接触角を測定することにより求めた。
【0077】〔合成例1〕2,3,5−トリカルボキシ
シクロペンチル酢酸二無水物44.8gおよびp−フェ
ニレンジアミン21.6gをN−メチル−2−ピロリド
ン988gに溶解させ、室温で6時間反応させた。得ら
れた反応生成溶液を大過剰のメチルアルコール中に注い
で反応生成物を沈澱させた。その後、沈殿物を分離して
メチルアルコールで洗浄し、減圧下において40℃で1
5時間乾燥させることにより、対数粘度1.44dl/
gの重合体(A−1)60.2gを得た。この重合体
(A−1)1gをN−メチル−2−ピロリドン19gに
溶解し、この溶液をガラス基板の表面に設けられたIT
Oよりなる透明導電膜上に印刷法によって塗布し、18
0℃で1時間乾燥させることにより、薄膜を形成した。
この薄膜の表面自由エネルギーは58dyn/cmであ
った。
【0078】〔合成例2〕合成例1で得られた重合体
(A−1)30.0gをγ−ブチロラクトン570gに
溶解し、この溶液にピリジン21.6gと無水酢酸1
6.74gを添加し、120℃で3時間反応させてイミ
ド化を行った。次いで、合成例1と同様にして、反応生
成物の沈澱、分離、洗浄および乾燥を行うことにより、
対数粘度1.35dl/gの重合体(B−1)24.0
gを得た。この重合体(B−1)による薄膜の表面自由
エネルギーは57dyn/cmであった。
【0079】〔合成例3〕合成例1において、ジアミン
化合物として、p−フェニレンジアミン10.8gと
2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン33.4gとを用いたこと以外は合成例1と同様
にして重合体(A−2)を得、さらにこの重合体(A−
2)に対して合成例2と同様にしてイミド化を行うこと
により、対数粘度1.06dl/gの重合体(B−2)
22.2gを得た。この重合体(B−2)による薄膜の
表面自由エネルギーは45dyn/cmであった。
【0080】〔合成例4〕合成例3において、テトラカ
ルボン酸二無水物をとして、シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物39.2gを用いたこと以外は合成例3と
同様にして、対数粘度1.16dl/gの重合体(A−
3)79.5gを得た。この重合体(A−3)による薄
膜の表面自由エネルギーは42dyn/cmであった。
【0081】〔合成例5〕合成例1において、ジアミン
化合物として、p−フェニレンジアミン20.5gと
3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル5.2gとを用
いたこと以外は合成例1と同様にして重合体(A−4)
を得、さらにこの重合体(A−4)に対して合成例2と
同様にしてイミド化を行うことにより、対数粘度1.2
2dl/gの重合体(B−4)22.2gを得た。この
重合体(B−4)による薄膜の表面自由エネルギーは4
6dyn/cmであった。
【0082】〔合成例6〕合成例1において、ジアミン
化合物として、p−フェニレンジアミン19.7gと
3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル10.4gとを
用いたこと以外は合成例1と同様にして重合体(A−
5)を得、さらにこの重合体(A−5)に対して合成例
2と同様にしてイミド化を行うことにより、対数粘度
1.02dl/gの重合体(B−5)22.4gを得
た。この重合体(B−5)による薄膜の表面自由エネル
ギーは42dyn/cmであった。
【0083】〔合成例7〕合成例5において、テトラカ
ルボン酸二無水物として、1,3,3a,4,5,9b
−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキ
ソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−
1,3−ジオン60.0gを用いたこと以外は合成例5
と同様にして重合体(A−6)を得、さらにこの重合体
(A−6)に対して合成例2と同様にしてイミド化を行
うことにより、対数粘度1.06dl/gの重合体(B
−6)22.2gを得た。この重合体(B−6)による
薄膜の表面自由エネルギーは42dyn/cmであっ
た。
【0084】〔合成例8〕合成例1において、ジアミン
化合物として、p−フェニレンジアミン19.7gと
3,5−ジアミノ安息香酸−n−ドデシル6.5gとを
用いたこと以外は合成例1と同様にして重合体(A−
7)を得、さらにこの重合体(A−7)に対して合成例
2と同様にしてイミド化を行うことにより、対数粘度
1.01dl/gの重合体(B−7)24.4gを得
た。この重合体(B−7)による薄膜の表面自由エネル
ギーは44dyn/cmであった。
【0085】〔合成例9〕合成例1において、ジアミン
化合物として、p−フェニレンジアミン17.3gと
3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル20.8gを用
いたこと以外は合成例1と同様にして対数粘度0.98
dl/gの重合体(C−1)79.9gを得た。この重
合体(C−1)による薄膜の表面自由エネルギーは39
dyn/cmであった。
【0086】〔合成例10〕合成例9で得られた重合体
(C−1)に対して、合成例2と同様にしてイミド化を
行うことにより、対数粘度0.97dl/gの重合体
(D−1)23.2gを得た。この重合体(D−1)に
よる薄膜の表面自由エネルギーは38dyn/cmであ
った。
【0087】〔合成例11〕合成例9において、テトラ
カルボン酸二無水物として、シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物39.2gを用いたこと以外は合成例9と
同様にして対数粘度1.02dl/gの重合体(C−
2)74.5gを得た。この重合体(C−2)による薄
膜の表面自由エネルギーは37dyn/cmであった。
【0088】〔合成例12〕合成例9において、テトラ
カルボン酸二無水物として、1,3,3a,4,5,9
b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオ
キソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−
1,3−ジオン60.0gを用いたこと以外は合成例9
と同様にして重合体(C−3)を得、さらにこの重合体
(C−3)に対して合成例2と同様にしてイミド化を行
うことにより、対数粘度0.89dl/gの重合体(D
−3)23.2gを得た。この重合体(D−3)による
薄膜の表面自由エネルギーは36dyn/cmであっ
た。
【0089】〔合成例13〕合成例1において、ジアミ
ン化合物として、p−フェニレンジアミン17.3gと
化合物A05として示されるジアミン化合物(アミノ基
の各々が芳香環のパラ位に結合したもの)25.7gと
を用いたこと以外は合成例1と同様にして重合体(C−
4)を得、さらにこの重合体(C−4)に対して合成例
2と同様にしてイミド化を行うことにより、対数粘度
0.79dl/gの重合体(D−4)24.2gを得
た。この重合体(D−4)による薄膜の表面自由エネル
ギーは33dyn/cmであった。
【0090】〔合成例14〕合成例1において、テトラ
カルボン酸二無水物として、3,3’,4,4’−パー
フルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物88.8
gと2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン66.8gを用いたこと以外は合成例1と同
様にして対数粘度1.26dl/gの重合体(C−5)
140.3gを得た。この重合体(C−5)による薄膜
の表面自由エネルギーは37dyn/cmであった。
【0091】〔合成例15〕合成例1において、ジアミ
ン化合物として、4,4’−ジアミノベンズアニリド4
5.5gを用いたこと以外は合成例1と同様にして対数
粘度1.22dl/gの重合体(A−8)86.2gを
得た。この重合体(A−8)による薄膜の表面自由エネ
ルギーは60.5dyn/cmであった。
【0092】〔合成例16〕合成例1において、ジアミ
ン化合物として、p−フェニレンジアミン18.1gと
3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル14.5gとを
用いたこと以外は合成例1と同様にして重合体(X)を
得、さらにこの重合体(X)に対して合成例2と同様に
してイミド化を行うことにより、対数粘度0.99dl
/gの重合体(Y)23.2gを得た。この重合体
(Y)による薄膜の表面自由エネルギーは41dyn/
cmであった。
【0093】〔合成例17〕合成例1において、テトラ
カルボン酸二無水物として、1,3,3a,4,5,9
b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−
2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−
c]フラン−1,3−ジオン62.9gを用い、ジアミ
ン化合物として、4,4’−ジアミノフェニルメタン3
9.7gを用いたこと以外は合成例1と同様にして重合
体(A−9)を得、さらにこの重合体(A−9)に対し
て、イミド化温度を80℃としたこと以外は合成例2と
同様にしてイミド化を行うことにより、対数粘度0.8
7dl/gの重合体(B−9)23.5gを得た。この
重合体(B−9)による薄膜の表面自由エネルギーは5
4dyn/cmであった。
【0094】〔合成例18〕合成例1において、テトラ
カルボン酸二無水物として、1,3−ジメチル−1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物4
4.8gを用いたこと以外は合成例1と同様にして、対
数粘度0.96dl/gの重合体(A−10)59.6
gを得た。この重合体(A−10)による薄膜の表面自
由エネルギーは57dyn/cmであった。
【0095】〔合成例19〕合成例9において、3,5
−ジアミノ安息香酸コレステリルに代えて、化合物A1
2(トリフルオロメチル基が芳香環のパラ位に結合した
もの)16.9gを用いたこと以外は合成例9と同様に
して、対数粘度0.98dl/gの重合体(C−6)7
5.4gを得た。この重合体(C−6)による薄膜の表
面自由エネルギーは37dyn/cmであった。
【0096】<実施例1> (1)液晶配向剤の調製:合成例1で得られた重合体
(A−1)10.0gおよび合成例9で得られた重合体
(C−1)0.1gをN−メチル−2−ピロリドンに溶
解させて固形分濃度4重量%の溶液とし、この溶液を孔
径1μmのフィルターで濾過し、液晶配向剤を調製し
た。
【0097】(2)薄膜の形成:この液晶配向剤を、ガ
ラス基板の一面に設けられたITO膜からなる透明導電
膜上に印刷装置を用いて塗布し、180℃で1時間乾燥
することにより、薄膜を形成した。この薄膜の膜厚の状
態は、平均膜厚が500Å、最大較差が15Åであっ
た。また、この薄膜の表面自由エネルギーは56dyn
/cmであった。
【0098】(3)液晶配向膜の形成:形成された薄膜
の表面に対し、レーヨン製の布を巻き付けたロールを有
するラビングマシーンを用いてラビング処理を行うこと
により、液晶分子の配向能を当該薄膜に付与して液晶配
向膜を形成した。ここに、ラビング処理条件は、ロール
の回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/
秒、毛足押し込み長さ0.4mmであった。
【0099】(4)液晶表示素子の作製:上記のように
して液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞ
れの基板の外縁部に、直径17μmの酸化アルミニウム
球を含有するエポキシ樹脂をスクリーン印刷法によって
塗布した後、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方
向が直交状態となるように2枚の基板を間隙を介して対
向配置し、外縁部同士を当接させて圧着して接着剤を硬
化させた。次いで、基板の表面および外縁部の接着剤に
より区画されたセルギャップ内に、ネマティック型液晶
「MLC−2001」(メルク・ジャパン社製)を注入
充填し、次いで、注入孔をエポキシ系接着剤で封止して
液晶セルを構成した。次いで、液晶セルの外表面、すな
わち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面に、偏
光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜のラビ
ング方向と一致するように偏光板を貼り合わせることに
より、液晶表示素子を作製した。
【0100】(5)液晶表示素子の評価:以上のように
して作製された液晶表示素子について、液晶配向性を調
べたところ、電圧をオン・オフさせた時に液晶セル中に
異常ドメインは認められず、優れた配向性を有するもの
であることが認められた。また、この液晶表示素子を6
0℃の恒温槽中に1カ月間放置し、放置後の液晶表示素
子の電圧保持率を測定したところ、98.3%と高い値
を示した。
【0101】<実施例2〜実施例18>表1に示す処方
に従って、合成例2〜14および合成例17〜19によ
り得られた重合体A、重合体B、重合体Cおよび重合体
Dの各々を用い、実施例1と同様にして液晶配向剤を調
製した。次いで、このようにして得られた液晶配向剤の
各々を用い、実施例1と同様にして液晶表示素子を作製
した。得られた液晶配向剤の各々について、薄膜の膜厚
の状態および表面自由エネルギーの大きさを調べ、また
液晶表示素子の各々について、液晶配向性および電圧保
持率について評価した。結果を実施例1と共に表1に示
す。
【0102】なお、表1および表2において、第1の重
合体および第2の重合体の各欄の上段における括弧内の
数字は、当該重合体のみによる薄膜の表面自由エネルギ
ーの値を示し(単位:dyn/cm)、下段における数
字は当該重合体の使用量(単位:g)を示す。また、比
較例3および比較例6に係る第1の重合体および第2の
重合体の欄において括弧書きされている物質は、本発明
の第1の重合体および第2の重合体に該当するものでは
ない。
【0103】〔比較例1〕合成例1により得られた重合
体(A−1)10gのみをN−メチル−2−ピロリドン
に溶解させて固形分濃度4重量%の溶液を調製したこと
以外は実施例1と同様にして、比較用の液晶配向剤を調
製した。この液晶配向剤を用いて実施例1と同様にして
液晶表示素子を作製して、同様の評価を行った。結果を
表2に示す。この液晶配向剤による液晶表示素子では、
液晶配向膜の膜厚の不均一性によると考えられる表示ム
ラが発生した。
【0104】〔比較例2〕合成例9で得られた重合体
(C−1)10.0gのみをN−メチル−2−ピロリド
ンに溶解させて固形分濃度4重量%の溶液を調製したこ
と以外は実施例1と同様にして、比較用の液晶配向剤を
調製した。この液晶配向剤を用いて実施例1と同様にし
て液晶表示素子を作製して、同様の評価を行った。結果
を表2に示す。この液晶配向剤による液晶表示素子で
は、印刷時の液晶配向剤の発泡に基づくと認められる膜
厚のムラおよびこれによる表示ムラが発生した。
【0105】〔比較例3〕合成例16で得られた重合体
(Y)10.0gのみをN−メチル−2−ピロリドンに
溶解させて固形分濃度4重量%の溶液を調製したこと以
外は実施例1と同様にして、比較用の液晶配向剤を調製
した。この液晶配向剤を用いて実施例1と同様にして液
晶表示素子を作製して、同様の評価を行った。結果を表
2に示す。この液晶配向剤による液晶表示素子では、液
晶配向膜の膜厚の不均一性によると考えられる表示ムラ
が発生した。
【0106】〔比較例4〕合成例9で得られた重合体
(C−1)10.0gと、合成例13で得られた重合体
(D−4)0.7gとを、N−メチル−2−ピロリドン
に溶解させて固形分濃度4重量%の溶液を調製したこと
以外は実施例1と同様にして、比較用の液晶配向剤を調
製した。この液晶配向剤を用いて実施例1と同様にして
液晶表示素子を作製して、同様の評価を行った。結果を
表2に示す。この液晶配向剤による液晶表示素子では、
液晶配向膜の膜厚の不均一性によると考えられる表示ム
ラが発生した。
【0107】〔比較例5〕合成例15で得られた重合体
(A−8)10.0gと、合成例12で得られた重合体
(D−3)0.05gとを、N−メチル−2−ピロリド
ンに溶解させて固形分濃度4重量%の溶液を調製したこ
と以外は実施例1と同様にして、比較用の液晶配向剤を
調製した。この液晶配向剤を用いて実施例1と同様にし
て液晶表示素子を作製して、同様の評価を行った。結果
を表2に示す。この液晶配向剤による液晶表示素子で
は、液晶配向膜の膜厚の不均一性によると考えられる表
示ムラが発生した。
【0108】〔比較例6〕合成例1で得られた重合体
(A−1)10.0gおよび界面活性剤「メガファック
F−120」(大日本インキ化学社製)0.1gをN−
メチル−2−ピロリドンに溶解させて固形分濃度4重量
%の溶液を調製したこと以外は実施例1と同様にして、
比較用の液晶配向剤を調製した。この液晶配向剤を用い
て実施例1と同様にして液晶表示素子を作製して、同様
の評価を行った。結果を表2に示す。この液晶配向剤に
よる液晶表示素子では、液晶配向膜の膜厚は均一であっ
たが、液晶表示素子の電圧保持率が劣るものであった。
【0109】
【表1】
【0110】
【表2】
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、膜厚の均一性の高い薄
膜を形成することができて良好な液晶配向性を有すると
共に、電気的特性に優れた液晶表示素子が得られる液晶
配向膜を形成することのできる液晶配向剤を提供するこ
とができる。
フロントページの続き (72)発明者 松木 安生 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−95012(JP,A) 特開 昭63−178213(JP,A) 特表 平5−500273(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1337

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面自由エネルギーが高い薄膜を与える
    第1の重合体と、この第1の重合体より表面自由エネル
    ギーが低い薄膜を与える第2の重合体とが含有されてな
    り、 前記第1の重合体および第2の重合体は、いずれも、テ
    トラカルボン酸二無水物とジアミン化合物とを反応させ
    て得られるポリアミック酸およびこれを脱水閉環した構
    造を有する重合体から選ばれる少なくとも1種よりな
    り、 表面自由エネルギーが38dyn/cmを超え、60d
    yn/cm以下の薄膜が形成されることを特徴とする液
    晶配向剤。
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