JP3077484U - コンクリート階段用型枠、及びその型枠に使用する発泡スチロール型体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製作が簡単で、材料費も易く、また成形した
階段の仕上がりが綺麗で脱型も容易なコンクリート階段
用型枠、及びその型枠に使用する発泡スチロール型体を
提供する。 【解決手段】 木製傾斜板１の左右両側に木製側板２を
固定し、且つ木製傾斜板１の内壁面に、断面直角三角形
状であって横長の複数の発泡スチロール型体４を、階段
状に並設したものであり、発泡スチロール型体４は階段
の立ち上がり部を形成する垂直面と、階段の水平部を形
成する水平面と、階段の両側部を形成する左右の側面
と、型枠の木製傾斜板２に固定する傾斜面とにより断面
直角三角形状に形成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、河川の堰堤や擁壁の法面にコンクリート製の階段を成形する場合に 使用する型枠、及びその型枠に使用する発泡スチロール型体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

河川の堰堤や擁壁の法面には、コンクリート製の階段が形成されている。この 階段の施工には、木製傾斜板と左右の木製側板とを桟木を用いて固定し、且つ木 製傾斜板の内壁面に、横長の垂直板と、横長の水平板と、左右の三角形状の側板 とよりなる木製の複数の階段成形部を、階段状に順次釘打ちしてなる型枠が使用 されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の型枠は、現場において板材を切断して組立てを行うため、組み立て に手間が掛かり、また全体を高価な木材で形成するため、階段付き堰堤等の製作 費が高価となるという問題点があった。しかも階段形成部も木製のため、成形さ れたコンクリートの階段の表面とか角部に凹凸や傷が生じ易く、仕上がりが綺麗 にできず、しかも型枠を外しにくく作業性が悪いという欠点があった。

【０００４】 本考案は、製作が簡単で、材料費も易く、また成形した階段の仕上がりが綺麗 で脱型も容易なコンクリート階段用型枠、及びその型枠に使用する発泡スチロー ル型体を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、請求項１の本考案は、木製傾斜板の左右両側に木 製側板を固定し、且つ木製傾斜板の内壁面に、断面直角三角形状であって横長の 複数の発泡スチロール型体を、階段状に並設したことを特徴とする。

【０００６】 また請求項２の本考案は、階段の立ち上がり部を形成する垂直面と、階段の水 平部を形成する水平面と、階段の両側部を形成する左右の側面と、型枠の木製傾 斜板に固定する傾斜面とにより断面直角三角形状に形成したことを特徴とする。

【０００７】 上記発泡スチロール型体は、傾斜面を両面粘着テープとか、接着剤を用いて木 製傾斜板の内側に、階段状に固定して型枠を構成するものであり、断面三角形状 に成形した長尺の発泡スチロール型体を、設置箇所に応じた寸法に切断して作成 する。

【０００８】 このようにして作成した発泡スチロール型体は、木製のものと違って表面が平 滑であり、角部も凹凸を生ずることなく製作することができるので、これを型枠 における木製傾斜板の内面に階段状に固定して型枠を形成し、この型枠を河川の 堰堤や護岸の法面の成形に使用するときは、表面が滑らかで角部が綺麗なコンク リート製の階段が成形されるのである。また、発泡スチロール型体は脱型に際し 傾斜板から容易に外れ、コンクリート側に残るときも、手作業により簡単に取り 外すことができ、作業性が良い。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態の一例を図面に基づいて詳述する。図１は堰堤用型 枠の斜視図、図２は階段部分の縦断面図であり、図３は同上型枠に使用する発泡 スチロール型体の斜視図である。

【００１０】 図中の符号１は木製の傾斜板であり、その左右に木製の側板２，２を連結し、 これらを桟木３により連結して型枠Ａを形成している。また、符号４は傾斜板１ の内壁面に両面粘着テープを用いて階段状に貼着した複数の発泡スチロール型体 である。

【００１１】 この発泡スチロール型体４は、工場において長尺に形成し、現場に応じた寸法 に切断したものであり、階段の立ち上がり部を形成する垂直面４ａと、階段の水 平部を形成する水平面４ｂと、階段の両側部を形成する左右の側面４ｃと、木製 傾斜板１に固定する傾斜面４ｄとにより、断面三角形状に形成している。尚、発 泡スチロール型体４は、発泡スチロール材を熱線等により切断するか、成形型に より成形加工することにより製作することもできる。

【００１２】 符号５は河床に構築した堰堤の基部である。上記のように河床に形成した基部 ５上に型枠Ａを形成し、型枠Ａ内にコンクリート材を投入し、硬化後、側板２， ２及び傾斜板１を離脱すれば、発泡スチロール型体４は傾斜板１と共に脱型され る。若し発泡スチロール製型体４が傾斜板１から外れ、コンクリート側に残ると きは、手作業により簡単に取り外すことができる。

【００１３】 上記実施の形態は、堰堤用の場合であるが、護岸、道路の法面等におけるコン クリート階段用型枠にも使用し得ることができることはいうまでもない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案のコンクリート階段用型枠、及びその型枠に使用する発泡スチール製型 体は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載する効果を奏する。

【００１５】 本考案は、特に手間の掛かる階段成形部を発泡スチロールにより形成したから 、型枠の製作が容易で、材料費も安くなるため、階段付の堰堤等を安価に製作す ることができる。

【００１６】 上記のように、階段成形部を表面が滑らかな発泡スチロールにより形成したか ら、階段の仕上がりが極めて綺麗であり、そのため従来のような表面の補修作業 を省略することができる。また脱型を簡単に行うことができ、作業性を大幅に向 上することができる。

【提出日】平成１２年１１月９日（２０００．１１．９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】 【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、河川の堰堤や擁壁の法面にコンクリート製の階段を成形する場合に 使用する型枠、及びその型枠に使用する発泡スチロール型体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

河川の堰堤や擁壁の法面には、コンクリート製の階段が形成されている。この 階段の施工には、木製傾斜板と左右の木製側板とを桟木を用いて固定し、且つ木 製傾斜板の内壁面に、横長の垂直板と、横長の水平板と、左右の三角形状の側板 とよりなる木製の複数の階段成形部を、階段状に順次釘打ちしてなる型枠が使用 されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の型枠は、現場において板材を切断して組立てを行うため、組み立て に手間が掛かり、また全体を高価な木材で形成するため、階段付き堰堤等の製作 費が高価となるという問題点があった。しかも階段形成部も木製のため、成形さ れたコンクリートの階段の表面とか角部に凹凸や傷が生じ易く、仕上がりが綺麗 にできず、しかも型枠を外しにくく作業性が悪いという欠点があった。

【０００４】 本考案は、製作が簡単で、材料費も易く、また成形した階段の仕上がりが綺麗 で脱型も容易なコンクリート階段用型枠、及びその型枠に使用する発泡スチロー ル型体を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するために、請求項１の本考案は、木製傾斜板の左右両側に木 製側板を固定し、且つ木製傾斜板の内壁面に、断面直角三角形状であって横長の 複数の発泡スチロール型体を、階段状に並設したことを特徴とする。

【０００６】 また請求項２の本考案は、階段の立ち上がり部を形成する垂直面と、階段の水 平部を形成する水平面と、階段の両側部を形成する左右の側面と、型枠の木製傾 斜板に固定する傾斜面とにより断面直角三角形状に形成したことを特徴とする。

【０００７】 上記発泡スチロール型体は、傾斜面を両面粘着テープとか、接着剤を用いて木 製傾斜板の内側に、階段状に固定して型枠を構成するものであり、断面三角形状 に成形した長尺の発泡スチロール型体を、設置箇所に応じた寸法に切断して作成 する。

【０００８】 このようにして作成した発泡スチロール型体は、木製のものと違って表面が平 滑であり、角部も凹凸を生ずることなく製作することができるので、これを型枠 における木製傾斜板の内面に階段状に固定して型枠を形成し、この型枠を河川の 堰堤や護岸の法面の成形に使用するときは、表面が滑らかで角部が綺麗なコンク リート製の階段が成形されるのである。また、発泡スチロール型体は脱型に際し 傾斜板から容易に外れ、コンクリート側に残るときも、手作業により簡単に取り 外すことができ、作業性が良い。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態の一例を図面に基づいて詳述する。図１は堰堤用型 枠の斜視図、図２は階段部分の縦断面図であり、図３は同上型枠に使用する発泡 スチロール型体の斜視図である。

【００１０】 図中の符号１は木製の傾斜板であり、その左右に木製の側板２，２を連結し、 これらを桟木３により連結して型枠Ａを形成している。また、符号４は傾斜板１ の内壁面に両面粘着テープを用いて階段状に貼着した複数の発泡スチロール型体 である。

【００１１】 この発泡スチロール型体４は、工場において長尺に形成し、現場に応じた寸法 に切断したものであり、階段の立ち上がり部を形成する垂直面４ａと、階段の水 平部を形成する水平面４ｂと、階段の両側部を形成する左右の側面４ｃと、木製 傾斜板１に固定する傾斜面４ｄとにより、断面三角形状に形成している。尚、発 泡スチロール型体４は、発泡スチロール材を熱線等により切断するか、成形型に より成形加工することにより製作することもできる。

【００１２】 符号５は河床に構築した堰堤の基部である。上記のように河床に形成した基部 ５上に型枠Ａを形成し、型枠Ａ内にコンクリート材を投入し、硬化後、側板２， ２及び傾斜板１を離脱すれば、発泡スチロール型体４は傾斜板１と共に脱型され る。若し発泡スチロール型体４が傾斜板１から外れ、コンクリート側に残るとき は、手作業により簡単に取り外すことができる。

【００１３】 上記実施の形態は、堰堤用の場合であるが、護岸、道路の法面等におけるコン クリート階段用型枠にも使用し得ることはいうまでもない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案のコンクリート階段用型枠、及びその型枠に使用する発泡スチロール型 体は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載する効果を奏する。

【００１５】 本考案は、特に手間の掛かる階段成形部を発泡スチロールにより形成したから 、型枠の製作が容易で、材料費も安くなるため、階段付の堰堤等を安価に製作す ることができる。

【００１６】 上記のように、階段成形部を表面が滑らかな発泡スチロールにより形成したか ら、階段の仕上がりが極めて綺麗であり、そのため従来のような表面の補修作業 を省略することができる。また脱型を簡単に行うことができ、作業性を大幅に向 上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコンクリート階段用型枠の一例を
示す斜視図である。

【図２】同上型枠における階段成形部の縦断面図であ
る。

【図３】同上型枠に使用する発泡スチール型体の斜視図
である。

【符号の説明】

Ａ 型 枠 １ 木製傾斜板 ２ 木製側板 ３ 桟 木 ４ 発泡スチロール型体 ５ 基 部

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１２年１１月９日（２０００．１１．
９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正内容】

【書類名】 明細書

【考案の名称】 コンクリート階段用型枠、及びその
型枠に使用する発泡スチロール型体

【実用新案登録請求の範囲】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコンクリート階段用型枠の一例を
示す斜視図である。

【図２】同上型枠における階段成形部の縦断面図であ
る。

【図３】同上型枠に使用する発泡スチロール型体の斜視
図である。

【符号の説明】 Ａ 型 枠 １ 木製傾斜板 ２ 木製側板 ３ 桟 木 ４ 発泡スチロール型体 ５ 基 部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 木製傾斜板の左右両側に木製側板を固定
   し、且つ木製傾斜板の内壁面に、断面直角三角形状であ
   って横長の複数の発泡スチロール製型体を、階段状に並
   設したことを特徴とするコンクリート製階段用型枠。
2. 【請求項２】 階段の立ち上がり部を形成する垂直面
   と、階段の水平部を形成する水平面と、階段の両側部を
   形成する左右の側面と、型枠の木製傾斜板に固定する傾
   斜面とにより断面直角三角形状に形成したことを特徴と
   するコンクリート階段用型枠に使用する発泡スチロール
   型体。