JP3076181U - 子供用スクーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前輪に発生する衝撃がハンドルバーを握った
手にそのまま伝達されないようにし、またスクーターの
使用寿命を長くする。 【解決手段】 踏み台の後部に後輪を軸支し、前部にヘ
ッドパイプを固着し、ヘッドパイプにハンドルポストを
挿入しヘッドパイプの上下に当接するようハンドルポス
トに固定リングを取り付け、ハンドルポストの下方部に
規制突起を形成し下端部に案内突起を形成し、ワッシャ
ーと上ブッシュを規制突起の上下に配設し、案内溝と固
定突起を形成した下ブッシュを案内溝が案内突起に対し
上下に摺動するよう配設し、上ブッシュと下ブッシュで
スプリングを挟み、下ブッシュの固定突起を固定パイプ
上端の固定溝と係合させ、固定パイプ下端はホーク肩に
固着し、ワッシャーの上からボルトを挿入しホーク肩の
ボルト孔まで貫通させボルト端部はホーク肩の下面でナ
ットで固定し、ホーク足に前輪を回転可能に軸支した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ハンドルポストのハンドルバーを手で握り一方の足を踏み台に載せ 、他方の足で地面を蹴って前進する子供用スクーターに関するものであり、特徴 は前輪を回転可能に軸支した前ホークをスプリングを介してハンドルポストに取 り付け、前輪に発生する衝撃をスプリングの作用により吸収緩和するようにした ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の子供用スクーターは、ハンドルバーを固定したハンドルポストの下端部 に固着した前ホークで前輪を回転可能に軸支しており、前ホークはハンドルポス トに堅固に固定されている。このため、前輪に発生する衝撃の吸収及び緩和作用 が甚だ不良であり、衝撃がハンドルバーを握った手にそのまま伝達され、疲労が 促進されると同時に衝撃によってスクーターの姿勢が不安定となり、倒れる危険 性が常につきまとい、またスクーターの使用寿命を短縮させていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前輪に発生する衝撃がハンドルバーを握った手にそのまま伝達されないように し、子供の疲労を軽減させる。また、衝撃によってスクーターの姿勢が不安定と なることを防ぎ、容易に乗りこなせるようにする。さらに衝撃を緩和することに よりスクーターの耐久性を高める。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

そこで、この考案にかかる子供用スクーターは上記問題点を解決するために案 出されたものであり、踏み台の後部に後輪を回転可能に軸支し、踏み台の前部に 設けた支持板で連結台を前方に向けて固定し、連結台の前端にはハンドルポスト 挿入用のヘッドパイプを固着し、ヘッドパイプに上端にハンドルバーが固定され たパイプ状のハンドルポストを挿入し、ハンドルポストがヘッドパイプから抜け ないようにするためにヘッドパイプの上端と下端にそれぞれ当接するようにハン ドルポストに固定リングを取り付けるとともに、ハンドルポストの下方部には軸 内に向けて円周方向に規制突起を形成するとともに下端部には軸内に向けて上下 方向に案内突起を形成し、ボルト孔が形成してあるワッシャーと上ブッシュを規 制突起を挟んでその上下に配設し、またボルト孔が形成してあり案内突起と嵌合 して摺動する案内溝とパイプ状の固定パイプの固定溝と係合して左右方向の回転 を防止する固定突起を形成した下ブッシュを案内溝が案内突起に対して上下に摺 動するように配設し、上ブッシュと下ブッシュでスプリングを挟むようにし、下 ブッシュの固定突起を固定パイプ上端の固定溝と係合させ、固定パイプ下端はボ ルト孔が形成してある前ホークのホーク肩にボルト孔を囲うように固着し、ワッ シャーの上からボルトを挿入し前ホークのボルト孔まで貫通させ貫通させたボル トの端部はホーク肩の下面でナットで固定するとともに、前ホークのホーク足に 前輪を回転可能に軸支したものである。

【０００５】

【作用】

前輪が衝撃を受けると前ホークにその衝撃が伝わるが、前ホークはスプリング を介してハンドルポストに取りつけられており、スプリングが衝撃を吸収するこ とによりハンドルポストに固定されているハンドルバー及びハンドルポストを回 転可能に支持しているヘッドパイプには衝撃が吸収緩和されて伝わる。

【０００６】

【考案の実施の態様】

次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。踏み台１の後部には後輪 ７を軸８’により回転可能に軸支する。踏み台１の前部には連結台４を固定する 支持板１０１を設ける。連結台４は支持板１０１により踏み台１の前方に向けて 固定され、その前端にはハンドルポスト２挿入用のヘッドパイプ４’が固着して ある。

【０００７】 ヘッドパイプ４’にはその上端にハンドルバー３が固定されたパイプ状のハン ドルポスト２が回転可能に挿入してある。そして、ハンドルポスト２がヘッドパ イプ４’から抜けないように、すなわちヘッドパイプ４’に対しハンドルポスト ２は左右（円周方向）には回転するが上下（軸方向）には移動しないように、ヘ ッドパイプ４’の上端には上側固定リング１０が、また下端には下側固定リング ９がそれぞれ当接するようにハンドルポスト２に溶接等の所望の方法により取り 付けてある。

【０００８】 ハンドルポスト２の下方部には軸内に向けて円周方向に規制突起２０１を形成 し、この規制突起２０１は後述するワッシャー１１と上ブッシュ１３の上下の移 動を規制するためのものである。またハンドルポスト２の下端部には軸内に向け て上下方向に案内突起２０２を形成する。案内突起２０２は例えば対向する左右 ２箇所に設ける。そして、ボルト孔が形成してあるワッシャー１１と上ブッシュ １３を規制突起２０１を挟んで、規制突起２０１の上側にワッシャー１１を、下 側に上ブッシュ１３をそれぞれ配設する。

【０００９】 また下ブッシュ１５にはボルト孔が形成してあり、さらに案内突起２０２と嵌 合して摺動する案内溝１５２と、固定パイプ１６の固定溝１６１と係合して左右 方向の回転を防止する固定突起１５１がそれぞれ形成してある。そして、下ブッ シュ１５は案内溝１５２が案内突起２０２に対して摺動して上下動可能なように ハンドルポスト２内に配設してある。

【００１０】 上ブッシュ１３と下ブッシュ１５の間にはコイル状のスプリング１４が配設し てあり、上ブッシュ１３と下ブッシュ１５で挟むようになっている。また、下ブ ッシュ１５の固定突起１５１は固定パイプ１６上端の固定溝１６１と係合してお り、固定パイプ１６下端はボルト孔が形成してある前ホーク５のホーク肩にボル ト孔を囲うように固着してある。そして、ワッシャー１１の上からボルト１２を 挿入し前ホーク５のホーク肩のボルト孔５０１まで貫通させ、貫通させたボルト １２の端部はホーク肩の下側でナット１７で固定されている。前ホーク５のホー ク足には軸８により前輪６が回転可能に軸支されている。なお、１８は蛇腹カバ ーである。

【００１１】 このように構成した本考案は、ハンドルポスト２のハンドルバー３を手で握り 一方の足は踏み台１に載せ、他の一方の足で地面を蹴って前進するもので、上記 の状態で、前ホーク５はハンドルポスト２の規制突起２０１の上面に接触するワ ッシャー１１に挿入したボルト１２とナット１７で固定した状態であり、またス プリング１４で上方に弾発された上ブッシュ１３は規制突起２０１によって上昇 するのが規制される。

【００１２】 また、下ブッシュ１５の固定突起１５１は固定パイプ１６の固定溝１６１に係 合しており、固定パイプ１６は前ホーク５のホーク肩に溶接されているので、ス プリング１４により下方に弾発された下ブッシュ１５は下降するのが防止される 。

【００１３】 また、連結台４のヘッドパイプ４’に挿入したハンドルポスト２には、ヘッド パイプ４’の上端側には上側固定リング１０が、また下端側には下側固定リング ９が、それぞれヘッドパイプ４’に当接するように溶接してある。したがってハ ンドルポスト２は左右（円周方向）方向の回転は自由にできるが、上下（軸方向 ）の移動は不可能な状態で維持され、前ホーク５と固定パイプ１６と下ブッシュ １５は一体となってスプリング１４の変形により上下に移動することになる。

【００１４】 これによって、前輪６に衝撃が発生すれば、前輪６，前ホーク５，固定パイプ １６及び下ブッシュ１５は上下に移動しながら衝撃を吸収緩和させるので、従来 とは異なりハンドルバー３を握った手には極僅かの衝撃しか伝わらない。

【００１５】 このとき、下ブッシュ１５の案内溝１５２はハンドルポスト２の案内突起２０ ２に嵌合しながら上下に摺動する。一方、下ブッシュ１５の固定突起１５１は固 定パイプ１６の固定溝１６１と係合した状態なので、前ホーク５が自由に回転す るのを防止することになる。すなわち、前ホーク５は上下方向にはスプリング１ ４を変形させることにより移動できるが、左右の回転についてはハンドルポスト ２の回転に従うのである。

【００１６】

【考案の効果】

以上述べたように、この考案にかかる子供用スクーターは、前輪を回転可能に 軸支した前ホークをスプリングを介してハンドルポストに取り付け、前輪に発生 する衝撃をスプリングの作用により吸収緩和するようにしたので、衝撃に因る疲 労を大幅に減少させるとともにスクーターの前進姿勢を良好に維持させることが 可能で、また衝撃に因るスクーターの早期破損を防止して使用寿命を長く維持さ せる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の子供用スクーターの斜視図である。

【図２】前輪取り付け部分の構造を示す分解斜視図であ
る。

【図３】前輪取り付け部分の構造を示す拡大側面断面図
である。

【図４】前輪取り付け部分の構造を示す拡大正面断面図
である。

【符号の説明】

１ 踏み台 １０１ 支持板 ２ ハンドルポスト ２０１ 規制突起 ２０２ 案内突起 ３ ハンドルバー ４ 連結台 ４’ ヘッドパイプ ５ 前ホーク ５０１ ボルト孔 ６ 前輪 ７ 後輪 ８，８’軸 ９ 下側固定リング １０ 上側固定リング １１ ワッシャー １２ ボルト １３ 上ブッシュ １４ スプリング １５ 下ブッシュ １５１ 固定突起 １５２ 案内溝 １６ 固定パイプ １６１ 固定溝 １７ ナット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 踏み台の後部に後輪を回転可能に軸支
   し、踏み台の前部に設けた支持板で連結台を前方に向け
   て固定し、連結台の前端にはハンドルポスト挿入用のヘ
   ッドパイプを固着し、ヘッドパイプに上端にハンドルバ
   ーが固定されたパイプ状のハンドルポストを挿入し、ハ
   ンドルポストがヘッドパイプから抜けないようにするた
   めにヘッドパイプの上端と下端にそれぞれ当接するよう
   にハンドルポストに固定リングを取り付けるとともに、 ハンドルポストの下方部には軸内に向けて円周方向に規
   制突起を形成するとともに下端部には軸内に向けて上下
   方向に案内突起を形成し、ボルト孔が形成してあるワッ
   シャーと上ブッシュを規制突起を挟んでその上下に配設
   し、またボルト孔が形成してあり案内突起と嵌合して摺
   動する案内溝とパイプ状の固定パイプの固定溝と係合し
   て左右方向の回転を防止する固定突起を形成した下ブッ
   シュを案内溝が案内突起に対して上下に摺動するように
   配設し、上ブッシュと下ブッシュでスプリングを挟むよ
   うにし、下ブッシュの固定突起を固定パイプ上端の固定
   溝と係合させ、固定パイプ下端はボルト孔が形成してあ
   る前ホークのホーク肩にボルト孔を囲うように固着し、
   ワッシャーの上からボルトを挿入し前ホークのボルト孔
   まで貫通させ貫通させたボルトの端部はホーク肩の下面
   でナットで固定するとともに、前ホークのホーク足に前
   輪を回転可能に軸支したことを特徴とする子供用スクー
   ター。