JP3075668B2 - ディーゼルパティキュレートフィルタにおけるフィルタ構造 - Google Patents

ディーゼルパティキュレートフィルタにおけるフィルタ構造

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JP3075668B2 JP06132453A JP13245394A JP3075668B2 JP 3075668 B2 JP3075668 B2 JP 3075668B2 JP 06132453 A JP06132453 A JP 06132453A JP 13245394 A JP13245394 A JP 13245394A JP 3075668 B2 JP3075668 B2 JP 3075668B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,ディーゼルエン
ジンから排出される排気ガスを浄化処理するため,排気
系に組み込まれるディーゼルパティキュレートフィルタ
に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの燃焼は,高温,高
圧空気中に燃料を噴射する,所謂,ヘトロジニアス混合
によるものである。ヘトロジニアス混合はホモジニアス
混合気と異なって空気と燃料が均一に混合していないの
で,燃料中の炭素成分は,燃焼による高温熱によって
煤,HC等に変化し,それらが凝集してパティキュレー
トとなって外部に放出され,周囲環境を汚染することに
なる。そこで,従来,エンジンの排気ガスを処理する排
気ガス処理装置として,フィルタの面積が大きく,その
フィルタの前面部にカーボンが堆積されて捕集される。
その堆積したカーボンを焼却するため,パティキュレー
トフィルタの一部に加熱ヒータを取り付け,堆積したカ
ーボンを含むパティキュレートを焼却することによりフ
ィルタを再生している。
【0003】従来,特開平2−256812号公報に
は,電気的に再生可能なパティキュレートトラップが開
示されている。該電気的に再生可能なパティキュレート
トラップは,ガス透過性支持体,複数のセラミックスフ
ァイバーからなる繊維層及びヒータから成り,繊維層が
ヒータと共にガス透過性支持体から半径方向に延びる空
間に配置され,該繊維層の隙間に排気ガスを流して排気
ガス中のパティキュレートをヒータの近傍に捕集し,ヒ
ータを通電することによって捕集したパティキュレート
を焼却するものである。繊維層は,1.5L/M/cm
2 未満の一様な通気率を備える織布であり,該織布が約
1150℃の温度で長期間安定し,糸と糸との間が糸径
の7.5倍以上を離れていないものである。また,セラ
ミックス繊維は,連続した溶融シリカ,ガラス,アルミ
ナシリカ,ジルコニアシリカ,アルミナクロミア,チタ
ニア,黒鉛,炭化ケイ素,アルミナボリアシリカから選
定されたものである。更に,セラミックス繊維は,ガス
透過性支持体又はヒータ上に直接に編組又は巻き付けら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで,ディーゼル
パティキュレートフィルタは,車両等に搭載するため,
できるだけコンパクトに構成し且つカーボン,煤,HC
等のパティキュレートの捕集が効率的になるように製造
することは必要である。一般に,パティキュレートはデ
ィーゼルエンジンに含まれるカーボンと炭化水素の合成
物であり,その大きさは,数μmから数十μmまで分散
している。該パティキュレートは,酸素と反応して容易
に燃焼するが,燃焼には高温度が必要であり,排気ガス
温度のみでは完全に燃焼することができない。従来の再
生可能なディーゼルパティキュレートフィルタは,同じ
サイズのフィルタを排気ガス流れに二個並列に配置し,
一方のフィルタがパティキュレートの捕集によって詰ま
ると,他方のフィルタに排気ガスを流し,詰まった方の
フィルタにパティキュレートの焼却に必要な空気を送り
込んでフィルタを加熱し,捕集されたパティキュレート
を焼却してフィルタを再生している。従来の再生可能な
ディーゼルパティキュレートフィルタは,パティキュレ
ート,スモークを除去する装置が従来から多く開発され
ているが,いずれも構造が複雑であり,機能が煩雑であ
る等の欠点があり,実用に供し得ないのが現状である。
例えば,再生可能なディーゼルパティキュレートフィル
タでは,パティキュレートをフィルタで捕集し,パティ
キュレートがフィルタに堆積した時,着火用グロープラ
グ又はヒータによって加熱してパティキュレートを焼却
させている。
【0005】この発明の目的は,上記の課題を解決する
ことであり,セラミック繊維を紙状のシートに漉いて作
製したシートフィルタに金網ヒータを内蔵又は積層し,
軽量で且つコンパクトな構造に構成したフィルタ構造を
提供することであり,更に,上記フィルタ構造をディー
ゼルエンジンの燃焼ガス中に含まれているカーボン,
煤,HC等のパティキュレートを捕集するディーゼルパ
ティキュレートフィルタに適用するため,上記シートフ
ィルタで主フィルタとサブフィルタとを作製し,主フィ
ルタの加熱再生時に排気ガスを流すサブフィルタを主フ
ィルタの中央に設け,主フィルタとサブフィルタとの空
気通過抵抗をバランスさせて予め設定することによっ
て,サブフィルタのみに開閉弁を設けると共に,再生の
ために金網ヒータを主フィルタにのみ設けたディーゼル
パティキュレートフィルタにおけるフィルタ構造を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は,ディーゼル
エンジンの排気系に組み込まれた内面に遮熱材が配置さ
れた排気ガス通路を形成するケース,及び前記ケースの
前記排気ガス通路内に前記ケースから隔置した状態に配
置され且つ両端部が支柱によって前記ケースに支持固定
された金網ヒータを備えた筒状のフィルタを具備し,前
記フィルタの一方の端部は前記フィルタの筒状内側が開
放して排気ガス入口が形成され且つ前記ケースとの間の
前記フィルタの筒状外側が遮蔽プレートで閉鎖され,ま
た,前記フィルタの他方の端部は,前記フィルタの筒状
内側が遮蔽プレートで閉鎖され且つ前記ケースとの間の
前記フィルタの筒状外側が開放して排気ガス出口が形成
され,前記金網ヒータを備えた筒状の前記フィルタは,
プレート状に積層されたセラミックス長繊維とプレート
状の前記セラミックス長繊維の表面に密着配設された金
網ヒータから成る一体構造の複合プレート材から成り,
しかも一体構造の前記複合プレート材が襞形状に折り曲
げられて周方向に延びる筒状に形成され,排気ガスが前
記排気ガス入口から前記排気ガス出口へと襞形状で筒状
の前記複合プレート材を通過して前記排気ガスに含まれ
るパティキュレートが前記複合プレート材に捕集され,
捕集された前記パティキュレートを前記金網ヒータの通
電によって加熱焼却されることから成るディーゼルパテ
ィキュレートフィルタにおけるフィルタ構造に関する。
【0007】また,前記フィルタは,SiC又はSi−
C−Ti−O系の繊維とポリカルボシラン溶液,ポリチ
タノカルボシラン溶液及びポリシランスチレン,ポリシ
ラン,ポリシラザン溶液から選択された溶液とを混合し
たスラリーを漉いて繊維間が接合された多孔質シートと
なるように焼結して前記溶液をSiC又はSi−C−T
i−Oに転化させたシートフィルタ,及び前記シートフ
ィルタに積層されて密着係止した導電性耐熱金属から作
製されている金網ヒータから構成されているものであ
る。又は,前記フィルタは,Si3 4 の長繊維とポリ
シラザン,ポリカルボシラン,ペリヒドロポリシラザン
溶液を混合したスラリーをシートに漉いて該シートをN
3 ガス中で焼結して複合化することによって多孔質セ
ラミックスシートを作製したものである。或いは,前記
フィルタは,ムライトAl6 Si21 3 又はAl2
3 を用いる場合には,溶液としてポリアルミノキサン溶
液を用いてスラリーを作製し,該スラリーをシートに漉
いたものである。
【0008】また,前記金網ヒータは,前記シートフィ
ルタの間に積層され,排気ガス流れの下流側に配置され
た前記シートフィルタは上流側に配置された前記シート
フィルタより繊維間が密目に構成されているものであ
る。また,前記網状ヒータは,目の細かい金網を用いて
炭化ケイ素繊維で漉いてその複合層を焼結したものであ
る。
【0009】更に,このフィルタ構造は,前記ケース内
に配置された前記シートフィルタから成る主フィルタ,
該主フィルタの排気ガス流入側に配置された金網ヒー
タ,前記主フィルタの中央部に配設されたバイパス筒体
内で前記主フィルタに対して排気ガス流れに並列に配置
された前記シートフィルタから成るサブフィルタ,該サ
ブフィルタの排気ガス流入上流側に配置された前記バイ
パス筒体を開閉するバイパス弁,及び該バイパス弁を開
閉作動するアクチュエータを有し,前記サブフィルタの
空気通過抵抗は前記主フィルタの空気通過抵抗に比較し
て小さく設定されているディーゼルパティキュレートフ
ィルタに適用できるものである。
【0010】また,前記主フィルタは,前記シートフィ
ルタを順次折り曲げた襞形状で筒状に形成され,前記サ
ブフィルタは前記主フィルタの内部で排気ガス流れに並
列に配置され且つ前記シートフィルタから筒状に形成さ
れているものである。或いは,前記主フィルタは排気ガ
ス流れに並列に積層された前記シートフィルタから筒状
に形成され,前記サブフィルタは前記主フィルタの内部
で排気ガス流れに並列に配置され且つ前記シートフィル
タから筒状に形成されているものである。
【0011】このフィルタ構造は,上記のように,セラ
ミックス長繊維を積層して該セラミックス長繊維間を液
状セラミックス原料で接合したフィルタと,該フィルタ
の全面に密着配設した網状導電体とから構成したもので
あり,特に,セラミックス長繊維を積層したプレート状
のフィルタと該フィルタに密着配設された網状導電体と
から成る複合プレート材は折り曲げられて襞形状に形成
されると共に筒状に形成し,具体的には,SiC又はS
i−C−Ti−O系の長繊維をポリカルボシラン溶液,
ポリチタノカルボシラン溶液及びポリシランスチレン,
ポリシラン,ポリシラザン溶液から選択された溶液で混
合したスラリーを漉いて作製した多孔質シートを焼結し
て前記溶液をSiC又はSi−C−Ti−Oに転化させ
たシート状フィルタ本体,及び該フィルタ本体に積層さ
れた導電性金属から作製した金網ヒータから構成したの
で,フィルタと網状導電体とから成る複合プレート材の
フィルタそのものを紙状の薄いシートとして作製でき,
軽量であり,所望のフィルタ形状即ち襞形状で筒状の形
状に構成でき,フィルタをコンパクトに形成できる。ま
た,前記フィルタ本体の粗密は,例えば,使用するセラ
ミック繊維の線径を変更することによって容易に構成す
ることができる。
【0012】また,このフィルタ構造は,主フィルタと
サブフィルタとを上記フィルタ本体で作製し,主フィル
タをディーゼルエンジンの排気系に配置されたケース内
に配置し,主フィルタの排気ガス流入側の面に金網ヒー
タを配置し,前記主フィルタの中央部にバイパス筒体を
介在して前記主フィルタに並列にサブフィルタを配置
し,該サブフィルタの排気ガス流入側にバイパス弁を配
置し,前記サブフィルタの空気通過抵抗を前記主フィル
タの空気通過抵抗に比較して小さく設定したので,主フ
ィルタの入口に切換弁を設ける必要なく,サブフィルタ
にヒータを設置する必要がなく,また主フィルタの再生
時に主フィルタに空気を送り込むポンプを設ける必要も
なく,全体をコンパクトな構造に構成できる。
【0013】即ち,ディーゼルエンジンでは,供給され
る空気は燃料に対して過剰に設定されているので,全負
荷時でもディーゼルエンジンから排気される排気ガス中
には20%程度の空気が含まれている。そこで,主フィ
ルタを再生する時に,主フィルタに少量の排気ガスを流
せば,主フィルタに捕集されているパティキュレートを
燃焼させるO2 を供給できることになる。従って,前記
サブフィルタの空気通過抵抗を前記主フィルタの空気通
過抵抗に比較して小さく設定しておけば,バイパス弁を
開放した時に,サブフィルタには多量の排気ガスが流れ
るが,パティキュレートを捕集している主フィルタにも
少量の排気ガスが流れることになり,主フィルタのパテ
ィキュレートの焼却に必要なO2 を供給することができ
る。しかも,主フィルタの再生時には主フィルタへは少
量の排気ガスであり,主フィルタへは過度の排気ガスが
流れることがなく,排気ガスによって冷却されてパティ
キュレートの焼却が悪化することはない。
【0014】また,バイパス弁を閉鎖して主フィルタに
排気ガスを流す場合には,バイパス弁から漏洩する排気
ガスがサブフィルタを流れ,主フィルタの再生時にサブ
フィルタで捕集したパティキュレートは同様にサブフィ
ルタに供給され,しかもサブフィルタは主フィルタの内
部に配置されているので,主フィルタから受熱して冷却
されることなく,サブフィルタに捕集されているパティ
キュレートは排気ガスに含まれるO2 で焼却される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるディーゼルパティキュレートフィルタにおけるフ
ィルタ構造の実施例を説明する。図1はこの発明による
ディーゼルパティキュレートフィルタにおけるフィルタ
構造の作製工程を示す説明図,図2は図1のフィルタ構
造の一例を示す斜視図,及び図3は図1のフィルタ構造
の別の例を示す斜視図である。
【0016】フィルタ材として,セラミックス長繊維を
積層して該セラミックス長繊維間を液状セラミックス原
料で接合したフィルタと,該フィルタの全面に密着配設
した網状導電体とから構成したものであり,具体的に
は,前記フィルタは,SiC又はSi−C−Ti−O系
の繊維とポリカルボシラン溶液,ポリチタノカルボシラ
ン溶液及びポリシランスチレン,ポリシラン,ポリシラ
ザン溶液から選択された溶液とを混合したスラリーを漉
いて作製した多孔質シートを焼結して前記溶液をSiC
又はSi−C−Ti−Oに転化させたシートフィルタ,
及び前記シートフィルタに積層されて密着係止した導電
性耐熱金属から作製されている金網ヒータから構成され
ている。このフィルタ構造は,上記のように作製したシ
ートフィルタに,耐熱性,耐酸化性の導電性金属から作
製した金網ヒータを積層してフィルタを作製したもので
ある。
【0017】このフィルタ構造は,例えば,図1に示す
ような工程によって作製することができる。まず,Si
C又はSi−C−Ti−O系の不織布の繊維41とポリ
カルボシラン又は溶融セラミックス42とを容器40に
投入し(ステップ30),両者を混合してスラリー43
を作製する。次いで,金網44を敷いた上にスラリー4
3を流してシート状に漉き,シート状固化物45にす
る。この時,シート状固化物45において,不織布の繊
維41と繊維41との交点にポリカルボシラン又はポリ
チタノカルボシランが付着し,不織布の繊維41がポリ
カルボシラン42で固着されたシート状固化物1Aの状
態になる(ステップ31)。シート状固化物45を乾燥
させ,乾燥したSiC系繊維シート46のシート状成形
体1Bを作製する(ステップ32)。次いで,シート状
成形体1Bを1400℃で焼成してシートフィルタ47
を作製する(ステップ33)。この時,ポリカルボシラ
ン42をAr又は真空中で焼成することによりポリカル
ボシラン42はSiCに転化し,繊維シートを多孔質シ
ート状のシートフィルタ47に構成する。また,シート
フィルタ47では,金網44が埋め込まれた状態であ
り,シートフィルタ47がディーゼルパティキュレート
フィルタに組み込まれた時に,金網44が後述の金網ヒ
ータ6として機能するようになる。この時,場合によっ
ては,金網ヒータ6は,目の細かい金網を用いて炭化ケ
イ素繊維を漉いて形成することもできる。勿論,金網4
4を敷かないで,シートフィルタ47を形成することも
でき,その後,金網44とシートフィルタ47とを係止
して固定することもできる。
【0018】シートフィルタ47がディーゼルパティキ
ュレートフィルタに組み込まれた時に,金網ヒータ6は
シートフィルタ47の排気ガス流れの上流側に配置され
ることが再生に当たって好ましいものである。また,金
網ヒータ6の両側にシートフィルタ47が積層され,排
気ガス流れの下流側に配置されたシートフィルタ47は
上流側に配置されたシートフィルタ47より繊維間が密
目に構成することもできるものである。金網ヒータ6
は,シートフィルタ47に金属線等の固着具を使用して
係止して固定してもよく,シートフィルタ47に挟み込
んで固定してもよい。金網ヒータ6をシートフィルタ4
7の間に積層した場合には,排気ガス流れの下流側に配
置されたシートフィルタ47を上流側に配置されたシー
トフィルタ47より繊維間が密目に構成することが,排
気ガス中に含まれるカーボン,すす,スモーク等のパテ
ィキュレートを効率的に捕集することができる。シート
フィルタ47を粗密な構造に構成するには,例えば,シ
ートフィルタ47を作製するセラミックス繊維の線径を
変更することによって,シートフィルタ47の目を粗の
目に構成したり,密目に構成することができる。
【0019】このフィルタ構造は,ディーゼルエンジン
の排気系に配置され,排気ガス中に含まれるカーボン,
すす,スモーク等のパティキュレートを捕集し,捕集さ
れたパティキュレートを加熱焼却できるディーゼルパテ
ィキュレートフィルタに適用できるものである。図2に
は,ディーゼルパティキュレートフィルタに組み込むこ
とができるシートフィルタの一実施例を示している。こ
の実施例のシートフィルタ47は,後述の主フィルタ1
として利用できるフィルタ26を構成している。フィル
タ26は,半径方向に予め定められた長さで順次折り曲
げられて襞状に形成され,その襞形状が筒状に形成され
ている。図2では,金網ヒータ6についてはフィルタ2
6の端部の一部領域のみに作図しているが,該端部の全
面から金網ヒータ6を突出させて金網端子を構成できる
ものである。
【0020】或いは,フィルタをディーゼルパティキュ
レートフィルタに組み込むため,図3に示す形状に形成
することができる。図3には,ディーゼルパティキュレ
ートフィルタに組み込むことができるシートフィルタの
別の実施例を示している。この実施例のシートフィルタ
47は,排気ガス流れ方向に長手方向に金網ヒータ6と
並列の積層して配置された筒状に形成されているフィル
タ27であり,後述の主フィルタ25として利用できる
ものである。また,図示していないが,フィルタ27
は,金網ヒータを積層しない構造に形成することもで
き,金網ヒータを備えていないフィルタは後述のサブフ
ィルタ2として適用できるものである。
【0021】図4と図5を参照して,このフィルタ構造
を適用したディーゼルパティキュレートフィルタの一実
施例を説明する。このフィルタ構造では,図2に示すシ
ートフィルタ47を主フィルタ1として適用し,また,
金網ヒータを備えていない筒状シートフィルタをサブフ
ィルタ2として適用している。ディーゼルエンジンの排
気管(図示せず)にフランジ23を介して連結されるケ
ース3を有する。ケース3内には,パティキュレートを
捕集できる主フィルタ1とサブフィルタ2とが排気ガス
流れ方向にバイパス筒体4によって分離され,排気ガス
流れに並列に入口15から出口16に延びるように配置
されている。また,ケース3と主フィルタ1との間のケ
ース3の内面には,主フィルタ1からケース3を通じて
外部に放熱するのを防止するため,遮熱材5が配置され
ている。
【0022】主フィルタ1は,排気ガス通路22に配置
され,排気ガス入口15側の主フィルタ1の外周端部は
遮蔽プレート28で閉鎖され,排気ガス出口16側の主
フィルタ1の端面はプレート状シートフィルタ24で閉
鎖されている。プレート状シートフィルタ24はシート
フィルタ47で作製できるものである。主フィルタ1の
内側には,主フィルタ1とサブフィルタ2との排気ガス
流れを遮断する遮蔽用バイパス筒体4が配置され,バイ
パス筒体4の内側にサブフィルタ2が配置されている。
主フィルタ1及びバイパス筒体4は,それらの両端部が
複数本の支柱18によってケース3に支持固定されてお
り,サブフィルタ2はバイパス筒体4に複数本の支柱1
7によって支持固定されている。また,主フィルタ1の
中央部にバイパス筒体4を介在して主フィルタ1に対し
て排気ガス流れに並列にサブフィルタ2が配置されてい
る。
【0023】更に,このフィルタ構造は,主フィルタ1
の表面に金網ヒータ6が配置されている。金網ヒータ6
は,主フィルタ1に捕集されたパティキュレートを加熱
燃焼させるために,コントローラ10の指令で通電制御
されるように構成されている。金網ヒータ6は,排気ガ
ス通路22の主フィルタ1の流入側の全面にわたって延
びており,電極端子9を通じてコントローラ10に接続
されている。金網ヒータ6は,Ni系金属で作製するこ
とが好ましく,主フィルタ1の表面に対して均一に加熱
することができるように構成されている。
【0024】また,サブフィルタ2の排気ガス流入側に
はサブフィルタ2の流入口を開閉するバイパス弁7が配
置されている。バイパス弁7は,コントローラ10の指
令で駆動されるアクチュエータ8によって開閉作動され
るものである。バイパス弁7には,サブフィルタ2の再
生のため,僅かな排気ガスが漏洩する通孔を形成しても
よく,また,バイパス弁7自体を漏洩するようにバイパ
ス通路21に配設してもよい。
【0025】また,ケース3の排気ガス入口15には排
気ガス圧を検出する排気ガス圧センサー14が設けら
れ,排気ガス圧センサー14によって検出された排気ガ
ス圧の情報はコントローラ10に入力されるように構成
されている。更に,コントローラ10にはエンジン作動
状態,即ち,エンジン回転数を検出する回転センサー1
1,エンジン負荷を検出する負荷センサー12及び排気
ガス温度を検出する温度センサー13が設けられてい
る。コントローラ10は,エンジン作動状態の検出信号
を受けて,エンジン作動状態に対応して予め決定されて
いる排気ガス圧の検出値に対応するパティキュレートの
捕集状態を判断し,バイパス弁7の開放タイミング即ち
主フィルタ1の再生タイミングを制御するように構成さ
れている。
【0026】このフィルタ構造は,上記構成において,
サブフィルタ2の空気通過抵抗を主フィルタ1の空気通
過抵抗に比較して小さく設定されている。主フィルタ1
とサブフィルタ2との空気通過抵抗は,フィルタを構成
する材質を変更することで確保できる。例えば,サブフ
ィルタ2を構成する繊維の線径を主フィルタ1を構成す
る繊維の線径より大きくすることによって達成できる。
そして,主フィルタ1とサブフィルタ2との空気通過抵
抗値は,次のようにして設定することができる。主フィ
ルタ1とサブフィルタ2との空気通過抵抗は,主フィル
タ1の再生のためのバイパス弁7の開放時の主フィルタ
1とサブフィルタ2とを通過する全排気ガス流量Q
T と,主フィルタ1の再生完了時の主フィルタ1を通過
する排気ガス流量Q2 1 との比がQT /Q2 1 >20を
満足するように設定されている。この数値即ちQT /Q
2 1 >20は,ディーゼルエンジンの空気過剰率を考慮
して排気ガスに含まれる約20%の空気量によって決定
されている。
【0027】主フィルタ1とサブフィルタ2との空気通
過抵抗値の設定を図8を参照して説明する。図8は図4
のディーゼルパティキュレートフィルタの捕集時間Tに
対する主フィルタ1とサブフィルタ2との空気通過抵抗
値Rを示すグラフである。主フィルタ1及びサブフィル
タ2が排気ガスの濾過機能を有して排気ガス中のパティ
キュレートを捕集する場合には,主フィルタ1とサブフ
ィルタ2との圧力損失は次のようになる。主フィルタ1
でパティキュレートが捕集されて捕集時間T2の間に主
フィルタ1にパティキュレートが堆積し,主フィルタ1
が空気通過抵抗値R2 2 になって所定の圧力損失に達す
ると,コントローラ10の指令によってアクチュエータ
8が駆動してバイパス弁7が開放し,金網ヒータ6が通
電され,主フィルタ1が加熱されて主フィルタ1の再生
状態になる。主フィルタ1が加熱されると,主フィルタ
1に捕集されているパティキュレートが加熱され,排気
ガス中のO2 を利用してパティキュレートはCO2 とH
2 Oのガスに変化して焼却される。
【0028】主フィルタ1の再生時には,最初は排気ガ
スのほとんどがサブフィルタ2を流れ,主フィルタ1に
は微量の排気ガスが流れるが,主フィルタ1の再生処理
が進行するに従って,主フィルタ1の空気通過抵抗値が
段々小さくなり,サブフィルタ2に排気ガス中のパティ
キュレートが捕集されてサブフィルタ2の空気通過抵抗
値が段々大きくなる。それ故に,主フィルタ1の再生処
理の進行につれて主フィルタ1とサブフィルタ2との空
気通過抵抗のバランスによって主フィルタ1側へ排気ガ
スが流れるようになる。この場合,主フィルタ1の再生
時には,主フィルタ1側に過度な排気ガス及び空気が流
れないようにすることが重要である。
【0029】このディーゼルパティキュレートフィルタ
において,主フィルタ1による排気ガス中のパティキュ
レートの捕集を所定時間T2 にわたって行って,所定量
のパティキュレートが主フィルタ1に捕集され,主フィ
ルタ1にパティキュレートが堆積して詰まった状態にな
り,その時,即ち,主フィルタ1の再生を開始する時の
主フィルタ1の空気通過抵抗値をR2 2 とする。また,
サブフィルタ2には排気ガスが流されていないので,サ
ブフィルタ2にパティキュレートは堆積されておらず,
その時のサブフィルタ2の空気通過抵抗値をR1 1 とす
る。また,主フィルタ1の再生が終わった時の空気通過
抵抗をR2 1 とし,サブフィルタ2がパティキュレート
で詰まった場合の空気通過抵抗をR1 2 とする。バイパ
ス弁7が開放して主フィルタ1の再生が完了すると,フ
ィルタ全体での空気通過抵抗値をRとすると,1/R=
(1/R1 2 )+(1/R2 1 )が成り立つので, R=R1 2 ・R2 1 /(R1 2 +R2 1 )である。 従って,差圧ΔPに対して排気ガス流量の関数QT は,
Kを係数とすると, ΔP=K・QT ×〔R1 2 ・R2 1 /(R1 2
2 1 )〕で表される。 また,主フィルタ1についての排気ガス流量の関数Q
2 1 とし,サブフィルタ2についての排気ガス流量の関
数Q1 2 とすると, ΔP=K・R1 2 ・Q1 2 =R2 1 ・Q2 1T =Q1 2 +Q2 1 で表される。 上記の各式から,Q2 1 /QT =R1 2 /(R1 2 +R
2 1 )となる。
【0030】主フィルタ1の再生が進行して主フィルタ
1に捕集されているパティキュレートが加熱焼却され,
主フィルタ1の再生が完了するが,その時の主フィルタ
1の空気通過抵抗値をR2 1 とする。また,その間にサ
ブフィルタ2には排気ガスが流されてサブフィルタ2が
パティキュレートを捕集時間T1 にわたって捕集してパ
ティキュレートが堆積し,その時のサブフィルタ2の空
気通過抵抗値をR1 2とする。また,主フィルタ1につ
いての排気ガス流量の関数Q2 1 とし,サブフィルタ2
についての排気ガス流量の関数Q1 2 とすると,この時
に主フィルタ1にはパティキュレートを焼却できる条件
が整っていれば良い。
【0031】ここで,ディーゼルエンジンの空気過剰率
を考慮して排気ガスに含まれる空気量が20%程度とす
ると,Q2 1 /QT <1/20の範囲に,主フィルタ1
とサブフィルタ2との空気通過抵抗が設定されると,主
フィルタ1に捕集されているパティキュレートが焼却さ
れるのに必要な空気量が供給されることになる。即ち,
主フィルタ1の再生時に,排気ガスにより主フィルタ1
が冷却されることなく,パティキュレートが加熱焼却さ
れるに十分な空気量が供給され,主フィルタ1の再生が
完了することになる。
【0032】また,主フィルタ1の再生が完了すると,
その間にサブフィルタ2は排気ガス中のパティキュレー
トを捕集してサブフィルタ2にパティキュレートが堆積
された状態になる。そこで,バイパス弁7を閉鎖し,サ
ブフィルタ2の再生を開始する。その時は,サブフィル
タ2は主フィルタ1の内部に配置されているので,サブ
フィルタ2には排気ガスの熱エネルギーが蓄熱され,そ
の熱エネルギーによってサブフィルタ2は加熱されてい
るので,バイパス弁7の閉鎖後直ちにサブフィルタ2に
設けたヒータ6に通電し,サブフィルタ2に捕集された
パティキュレートを焼却すれば良く,バイパス弁7を通
じて漏洩する排気ガスに含まれている空気を利用して燃
焼し,サブフィルタ2が再生される。
【0033】このディーゼルパティキュレートフィルタ
は,上記のように構成されており,次のように作動す
る。ディーゼルエンジンが駆動され,排気ガスが排気管
を通じて排気ガス通路22に送り込まれる。この時,バ
イパス弁7は閉鎖状態であり,排気ガスは入口15から
排気ガス通路22に送り込まれ,排気ガス通路22から
主フィルタ1を通過し,主フィルタ1で排気ガス中に含
まれるすす,カーボン,スモーク等のパティキュレート
が捕集され,クリーンな排気ガスは出口16へと排出さ
れている。捕集されたパティキュレートは主フィルタ1
に堆積することになり,図8に示すように,捕集時間に
従って主フィルタ1の空気通過抵抗が徐々に上昇するこ
とになる。一方,コントローラ10は,回転センサー1
1,負荷センサー12及び温度センサー13からの検出
信号を受け,それらの検出値からエンジン作動状態を判
断し,予め設定されている排気ガス圧の検出値に達する
とアクチュエータ8を作動してバイパス弁7を開放する
かを決定する。
【0034】そこで,排気ガス通路22に設けた排気ガ
ス圧センサー14が予め設定した排気ガス圧を検出する
と,主フィルタ1は十分なパティキュレートを捕集して
いる状態であるので,コントローラ10は,主フィルタ
1の再生を行うために,アクチュエータ8を作動する指
令を発し,アクチュエータ8の作動によってバイパス弁
7が開放される。バイパス弁7が開放すると,排気ガス
の大部分はバイパス通路21を通じてサブフィルタ2を
通過し,排気ガスの微量が排気ガス通路22から主フィ
ルタ1へ送り込まれるようになる。更に,コントローラ
10は電極端子9を通じて金網ヒータ6に電流を流す指
令を発し,金網ヒータ6は加熱されて主フィルタ1が加
熱される。サブフィルタ2を通過する排気ガスはその中
に含まれるパティキュレートがサブフィルタ2で捕集さ
れ,捕集されたパティキュレートはサブフィルタ2に堆
積する。この時,サブフィルタ2の空気通過抵抗値は,
図8に示すように,R1 1 からR1 2 へと徐々に上昇す
ることになる。
【0035】金網ヒータ6が加熱されて主フィルタ1が
加熱されると,主フィルタ1に捕集されているパティキ
ュレートは主フィルタ1を通過する微量の排気ガスに含
まれる空気を使用してCO2 ,H2 Oに変化して焼却さ
れ,ガスになって出口16から放出される。主フィルタ
1の再生が進行すると,図8に示すように,主フィルタ
1の空気通過抵抗値はR2 2 からR2 1 へと徐々に低下
するように変化し,主フィルタ1の再生が完了する。主
フィルタ1の再生完了は,エンジン作動状態を考慮して
予め設定されている排気ガス圧値によって,コントロー
ラ10で判断される。この時,主フィルタ1とサブフィ
ルタ2との空気通過抵抗のバランスによって排気ガスの
流れはサブフィルタ2から主フィルタ1へと徐々に多く
なるように移って行くようになるが,この実施例では,
主フィルタ1の再生完了時における主フィルタ1の空気
通過抵抗値R2 1 はサブフィルタ2の空気通過抵抗値R
12 より高くなるように設定されている。従って,主フ
ィルタ1の再生完了時においても,サブフィルタ2に流
れる排気ガスが主フィルタ1に流れる排気ガスよりも多
くなっている。
【0036】主フィルタ1の再生が完了すると,コント
ローラ10はアクチュエータ8を作動してバイパス弁7
を閉鎖する指令を発する。バイパス弁7が閉鎖すると,
排気ガスは排気ガス通路22から主フィルタ1を通過す
るようになり,通常の排気ガス処理,即ち,主フィルタ
1によるパティキュレートの捕集処理になる。この時,
微量の排気ガスはバイパス弁7に形成した通孔或いは隙
間からを通過してバイパス通路21に送り込まれる。更
に,バイパス通路21は主フィルタ1に囲まれているの
で,そこに蓄熱される状態になっている。そこで,サブ
フィルタ2に捕集されているパティキュレートはバイパ
ス通路21からサブフィルタ2を通過する微量の排気ガ
スに含まれる空気を利用して焼却され,サブフィルタ2
は再生されることになる。このディーゼルパティキュレ
ートフィルタは,上記の作動サイクルが繰り返されて排
気ガスが連続して浄化処理されることになる。
【0037】次に,図6及び図7を参照して,このフィ
ルタ構造を適用してディーゼルパティキュレートフィル
タの別の実施例を説明する。この実施例は,上記実施例
と比較して主フィルタとして適用したシートフィルタの
構造が相違する以外は,同一の構成及び機能を有するの
で,同一の部品には同一の符号を付し,ここでは重複す
る説明を省略する。この実施例のディーゼルパティキュ
レートフィルタでは,主フィルタ25として図3に示す
フィルタ27を適用したものである。主フィルタ25
は,内筒19と外筒20から構成されている。外筒20
には図3に示すフィルタ27が適用されているが,内筒
19にはシートフィルタ47と金網ヒータ6とが内外が
逆に配置されているフィルタが利用されている。また,
排気ガス通路22の排気ガス入口15側において,サブ
フィルタ2と遮蔽用バイパス筒体4との間には,バイパ
ス通路21の入口側周囲部を遮断するため,遮蔽プレー
ト29が設けられている。また,主フィルタ25の排気
ガス入口15側の端面には,シートフィルタ47から平
らに形成されたプレート状フィルタ24が配置されてい
る。この実施例のディーゼルパティキュレートフィルタ
は,上記実施例のものと比較して主フィルタの構造以外
は,同様の構成,同様の作用,機能を有するので,ここ
ではその説明は省略する。
【0038】
【発明の効果】この発明によるフィルタ構造は,上記の
ように,ディーゼルエンジンの排気系に組み込んだケー
ス内に配置されたフィルタと金網ヒータを有し,該フィ
ルタによって排気ガスに含まれるパティキュレートを捕
集し,捕集されたパティキュレートを金網ヒータを通電
することによって加熱焼却するディーゼルパティキュレ
ートフィルタに適用でき,前記フィルタとしてSiC又
はSi−C−Ti−O系の繊維とポリカルボシラン溶液
等の溶液とを混合したスラリーを漉いて作製した多孔質
シートを焼結して前記ポリカルボシラン等の溶液をSi
C又はSi−C−Ti−Oに転化させたシートフィルタ
を用い,前記シートフィルタに導電性金属から成る金網
ヒータを積層して構成したので,フィルタ自体を軽量
で,耐熱性で耐酸化性に構成でき,しかもシート状であ
るので,ディーゼルパティキュレートフィルタに最適の
形状に簡単に形成できると共に,捕集面積が大きくなる
形状に形成でき,排気ガス中のパティキュレートを効率
的に捕集できる。
【0039】また,このフィルタ構造は,ディーゼルエ
ンジンの排気系途中のケース内に収容された主フィルタ
と前記主フィルタの中央部にバイパス筒体を介在して前
記主フィルタに対して排気ガス流れに並列に配置された
サブフィルタとを設けたディーゼルパティキュレートフ
ィルタに容易に且つ簡単に組み込むことができる。その
ディーゼルパティキュレートフィルタとして,該主フィ
ルタの排気ガス流入側の面にヒータを配置し,前記サブ
フィルタの流入口をアクチュエータで開閉するバイパス
弁を設け,前記サブフィルタの空気通過抵抗が前記主フ
ィルタの空気通過抵抗に比較して小さく設定した場合に
は,前記バイパス弁の閉鎖時には排気ガスは前記主フィ
ルタでスムースに浄化処理され,排気ガス中のパティキ
ュレートは前記主フィルタに捕集される。
【0040】更に,前記主フィルタを再生する時には,
前記バイパス弁を開放して前記金網ヒータを通電するだ
けであり,前記主フィルタに捕集されたパティキュレー
トを焼却するための空気を別置きのポンプ等を利用して
送り込む必要が無く,前記主フィルタには前記主フィル
タと前記サブフィルタとの空気通過抵抗のバランスによ
り微量の排気ガスが送り込まれることになる。しかる
に,ディーゼルエンジンの特性である空気過剰率の現象
からディーゼルエンジンの排気ガスには微量の空気が含
まれているので,その空気を利用して前記主フィルタに
捕集されているパティキュレートは焼却されることにな
る。
【0041】従って,このフィルタ構造を組み込んだデ
ィーゼルパティキュレートフィルタは,捕集されたパテ
ィキュレートの焼却のための空気供給装置を必要としな
いばかりでなく,装置そのものがコンパクトに且つ簡単
な構造に形成され,しかも,ディーゼルエンジンから放
出される排気ガスの処理機能が極めて簡潔で且つ連続し
て排気ガスを浄化することができ,例えば,車両等のス
ペース上,厳しい場所にも良好に搭載することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるディーゼルパティキュレートフ
ィルタにおけるフィルタ構造の作製工程を示す説明図で
ある。
【図2】図1のこのフィルタ構造の一実施例を示す斜視
図である。
【図3】図1のこのフィルタ構造の別の実施例を示す斜
視図である。
【図4】この発明によるフィルタ構造を適用したディー
ゼルパティキュレートフィルタの一例を示し且つバイパ
ス弁の閉鎖状態を示す断面図である。
【図5】図4のディーゼルパティキュレートフィルタに
おけるバイパス弁の開放状態を示す断面図である。
【図6】この発明によるフィルタ構造を適用したディー
ゼルパティキュレートフィルタの別の例を示し且つバイ
パス弁の閉鎖状態を示す断面図である。
【図7】図6のディーゼルパティキュレートフィルタに
おけるバイパス弁の開放状態を示す断面図である。
【図8】このフィルタ構造を組み込んだディーゼルパテ
ィキュレートフィルタにおける捕集時間に対する主フィ
ルタとサブフィルタとの空気通過抵抗値を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1,25 主フィルタ 2 サブフィルタ 3 ケース 4 バイパス筒体 6 金網ヒータ 7 バイパス弁 10 コントローラ 26,27 フィルタ 41 繊維 42 ポリカルボシラン 43 スラリー 44 金網 47 シートフィルタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 3/02 301 - 341 B01D 39/20

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの排気系に組み込ま
    れた内面に遮熱材が配置された排気ガス通路を形成する
    ケース,及び前記ケースの前記排気ガス通路内に前記ケ
    ースから隔置した状態に配置され且つ両端部が支柱によ
    って前記ケースに支持固定された金網ヒータを備えた筒
    状のフィルタを具備し,前記フィルタの一方の端部は前
    記フィルタの筒状内側が開放して排気ガス入口が形成さ
    れ且つ前記ケースとの間の前記フィルタの筒状外側が遮
    蔽プレートで閉鎖され,また,前記フィルタの他方の端
    部は,前記フィルタの筒状内側が遮蔽プレートで閉鎖さ
    れ且つ前記ケースとの間の前記フィルタの筒状外側が開
    放して排気ガス出口が形成され,記金網ヒータを備え
    た筒状の前記フィルタは,プレート状に積層されたセラ
    ミックス長繊維とプレート状の前記セラミックス長繊維
    の表面に密着配設された金網ヒータから成る一体構造の
    複合プレート材から成り,しかも一体構造の前記複合プ
    レート材が襞形状に折り曲げられて周方向に延びる筒状
    に形成され,排気ガスが前記排気ガス入口から前記排気
    ガス出口へと襞形状で筒状の前記複合プレート材を通過
    して前記排気ガスに含まれるパティキュレートが前記複
    合プレート材に捕集され,捕集された前記パティキュレ
    ートを前記金網ヒータの通電によって加熱焼却されるこ
    とから成るディーゼルパティキュレートフィルタにおけ
    るフィルタ構造。
  2. 【請求項2】 前記フィルタは,SiC又はSi−C−
    Ti−O系の繊維とポリカルボシラン溶液,ポリチタノ
    カルボシラン溶液及びポリシランスチレン,ポリシラ
    ン,ポリシラザン溶液から選択された溶液とを混合した
    スラリーを漉いて繊維間が接合された多孔質シートとな
    るように焼結して前記溶液をSiC又はSi−C−Ti
    −Oに転化させたシートフィルタ,及び前記シートフィ
    ルタに積層されて密着係止した導電性耐熱金属から作製
    されていることから成る請求項1に記載のディーゼルパ
    ティキュレートフィルタにおけるフィルタ構造。
  3. 【請求項3】 前記フィルタはSi3 4 の長繊維とポ
    リシラザン,ポリカルボシラン,ペリヒドロポリシラザ
    ン溶液を混合したスラリーをシートに漉いて該シートを
    焼結したことから成る請求項1に記載のディーゼルパテ
    ィキュレートフィルタにおけるフィルタ構造。
  4. 【請求項4】 前記フィルタはムライトの長繊維にポリ
    アルミノキサン溶液を混合したスラリーをシートに漉い
    たことから成る請求項1に記載のディーゼルパティキュ
    レートフィルタにおけるフィルタ構造。
  5. 【請求項5】 前記金網ヒータは前記シートフィルタの
    間に積層され,排気ガス流れの下流側に配置された前記
    シートフィルタは上流側に配置された前記シートフィル
    タより繊維間が密目に構成されていることから成る請求
    項2に記載のディーゼルパティキュレートフィルタにお
    けるフィルタ構造。
  6. 【請求項6】 前記金網ヒータは目の細かい金網を用い
    て炭化ケイ素繊維で漉いてその複合層を焼結したこと
    ら成る請求項1に記載のディーゼルパティキュレートフ
    ィルタにおけるフィルタ構造。
  7. 【請求項7】 前記ケース内に配置された前記シートフ
    ィルタから成る主フィルタ,該主フィルタの排気ガス流
    入側に配置された前記金網ヒータ,前記主フィルタの中
    央部に配設されたバイパス筒体内で前記主フィルタに対
    して排気ガス流れに並列に配置された前記シートフィル
    タから成るサブフィルタ,該サブフィルタの排気ガス流
    入上流側に配置された前記バイパス筒体を開閉するバイ
    パス弁,及び該バイパス弁を開閉作動するアクチュエー
    タを有し,前記サブフィルタの空気通過抵抗は前記主フ
    ィルタの空気通過抵抗に比較して小さく設定されている
    ディーゼルパティキュレートフィルタに適用できること
    から成る請求項に記載のディーゼルパティキュレート
    フィルタにおけるフィルタ構造。
  8. 【請求項8】 前記主フィルタは前記シートフィルタを
    順次折り曲げた襞形状で筒状に形成され,前記サブフィ
    ルタは前記主フィルタの内部で排気ガス流れに並列に配
    置され且つ前記シートフィルタから筒状に形成されてい
    ることから成る請求項7に記載のディーゼルパティキュ
    レートフィルタにおけるフィルタ構造。
  9. 【請求項9】 前記主フィルタは排気ガス流れに並列に
    積層された前記シートフィルタから筒状に形成され,前
    記サブフィルタは前記主フィルタの内部で排気ガス流れ
    に並列に配置され且つ前記シートフィルタから筒状に形
    成されていることから成る請求項7に記載のディーゼル
    パティキュレートフィルタにおけるフィルタ構造。
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