JP3075606U - 樹脂ボトルのキャップ取り外し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂ボトルのキャップを確実に取り外すこと
ができ、且つキャップを装置外へ自動的に排出できるボ
トルのキャップ取り外し装置を提供をする。 【解決手段】 内周面に複数本のブレード状物(2) を有
し、その刃部(2a)と回転中心線との間隔が入口部(17)か
ら奥部にかけて狭くなるように配された円筒状本体(1)
と、前記本体(1) の回転軸線上に配され、本体(1) の入
口部方向に付勢されているキャップ押し出し棒(3) と、
前記本体(1) をキャップ(5) を緩める方向に回転駆動さ
せる電動機(4) とを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、樹脂ボトルのキャップを機械的に簡易に取り外すことができるキャ ップ取り外し装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、使用済みの樹脂ボトルを粉砕して再生利用するために、樹脂ボトルにね じ込まれているキャップを予め除去する装置として、中空円錐体の中空部にキャ ップを中空円錐体の内周面に圧接させて嵌め込み、中空円錐体をその中心軸周り でキャップが緩められる方向に回転させ、樹脂ボトルの内周面とキャップ間の摩 擦抵抗によりキャップに回転力を作用させて取り外す装置が例えば特開平１１− １４７５９５号に記載されている。また、特開平９−２５５０９０号公報には、 上記中空円錐体の内周面に溝を設けたキャップ取り外し装置が記載されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の装置では、円筒状体の内周面とキャップ間で滑りが 生じ易く、特にキャップが濡れているときには確実に取り外すことが困難である という問題があった。また、滑りが生じないようにボトルを強く押した場合は、 取り外したキャップが円筒状体内に詰まってしまい、容易に排出できないという 問題もあった。

【０００４】 本考案は、かかる従来の問題点を解消し、キャップを確実に取り外すことがで き、且つキャップを装置外へ自動的に排出できるボトルのキャップ取り外し装置 を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び作用効果】

上記課題は、内周面に複数本のブレード状物を有し、同ブレード状物の刃部と 前記内周面の中心軸との間隔が入り口部から奥部に向けて狭くされてなる円筒状 本体と、同本体の中心軸上に配され、前記本体の入口部方向に付勢されているキ ャップ押し出し棒と、前記本体をその中心軸の周りにキャップの緩め方向に回転 駆動する電動機とを備えてなることを特徴とする樹脂ボトルのキャップ取り外し 装置によって解決される。

【０００６】 キャップを、回転する本体の中空部にキャップ押し出し棒の付勢に抗して押し 込むと、各ブレード状物の刃部と本体の中心軸との間隙が本体の奥部ほど狭くな っているために、キャップは、ブレード状物の刃部に当接した後、順次刃部に食 い込まれてしっかりと把持され、回転力を確実に受けて容易に取り外される。

【０００７】 また、キャップがボトルから取り外されたとき、本体の回転を停止して、ボト ルの押し込み力を解除すると、ボトルとキャップは入口部方向に付勢されている キャップ押し出し棒により押し出されて容易に排出することができる。

【０００８】 また、ブレード状物の刃部の先端を本体の回転方向に指向させると、刃部がキ ャップに食い込み易くなる。キャップがボトルから取り外され、ボトルに対する 押し込みを解除すると、ボトルはキャップと共に前記キャップ押し出し棒により 入口部側へと押し戻され排出が確実に行われる。ブレード状物の本数は２本でも 差し支えないが、３本以上のブレード状物を本体の内周面に等間隔に配すること によりキャップを安定して把持し、同時に本体の回転力を確実に伝達することが 可能となる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、本考案を図示実施例に基づいて詳細に説明する。 図１は、本考案の一例を示す一部縦断面図であり、同図において、１は円筒状 体からなる本体である。その内周面には４本のブレード状物２が、その刃部２ａ と本体１の中心軸線との間隙が本体１の入口部から奥部に向けて狭くなるように 設けられている。本体１の奥部側端部には、小径の中空回転軸１６が本体１と一 体的に設けている。該中空回転軸１６は軸受け１４，１５にて回転自在に支持さ れると共に、その先端部にプーリ１０が一体的に付設されている。４は電動機で を示しており、該電動機４の回転力は、電動機４の駆動軸１２の回転が、該駆動 軸１２に一体的に設けたプーリ９から、伝動ベルト１１を介して、前記中空回転 軸１６の先端部に設けられたプーリ１０に伝達され、本体１をその中心軸の周り にキャップ５を緩める方向に回転させるようにされている。また、本体１の中空 回転軸１６の中空部には、キャップ押し出し棒３が中空回転軸の軸線上に設けら れおり、該キャップ押し出し棒３の一端は前記本体１内に位置し、他端は支持体 ８によって軸方向に滑動自在に支持されている。該支持体８とキャップ押し出し 棒３のバネ支持部１３との間には圧縮バネ７が嵌装されており、該圧縮バネ７の 付勢により、常にキャップ押し出し棒３を本体１の入口部１７方向へと付勢して いる。

【００１０】 上記構成を備えた装置にあって、樹脂ボトル６のキャップ５を、該キャップ５ を緩める方向に回転している本体１の入口部１７から奥部に向けて、キャップ押 し出し棒３の付勢に抗して押し込むと、各ブレード状物２の刃部と本体１の中心 軸との間隙が本体１の奥部ほど狭くなっているために、キャップ５は、ブレード 状物２の刃部に当接した後、順次刃部に食い込まれてしっかりと把持され、回転 力を確実に受けて容易に取り外される。

【００１１】 この場合、図２に矢印Ａで示すように、ブレード状物２の刃部の先端が本体１ の回転方向に指向していると、刃部がキャップ５に更に食い込み易くなり、且つ キャップ５がボトル６から取り外され、ボトム６に対する押し込み力を解除する と、ボトル６はキャップ５と共にキャップ押し出し棒３の付勢により入口部方向 へと押し戻され、本体１から取り外しやすくなるため、キャップ５及びボトル６ の取り外しがより確実に行えるようになる。すなわち、樹脂ボトル６から取り外 されたキャップ５は、圧縮バネ７によって本体入口部１７方向へ付勢されている キャップ押し出し棒３により本体１の外へと自動的に且つ確実に排出され、本体 １内に詰まることはない。

【００１２】 ブレード状物２の本数は２本でも差し支えないが、３本以上のブレード状物２ を本体１の内周面に等間隔で設けることによりキャップを安定して把持し、本体 １の回転力を確実に伝達することが可能となる。

【００１３】 なお、本考案のキャップ取り外し装置に用いる電動機として可変速電動機を用 いると、本体の回転数を作業のし易い回転数に調整することができる。また、本 考案のキャップ取り外し装置を２台並列に配置すれば、両手を使ってより効率的 に取り外し作業を行うことができる。

【００１４】 このように、本考案の樹脂ボトルのキャップ取り外し装置は、本体内に設けた 複数本のブレード状物でキャップを把持するようにしたので、キャップを確実に 把持して取り外すことができるばかりでなく、取り外されたキャップはボトルと 共に本体入口部方向へ付勢されている押し出し棒によって自動的に確実に排出さ れるので、キャップやボトルが本体内に詰まることがない等の格別の作用効果を 奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の代表的な実施例を示す一部縦断面図で
ある。

【図２】図１におけるII-II 線に沿った矢視横断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 本体 ２ ブレード状物 ２ａ 刃部 ３ キャップ押し出し棒 ４ 電動機 ５ キャップ ６ 樹脂ボトル ７ 圧縮バネ ８ キャップ押し出し棒支持体 ９、１０ プーリ １１ 伝動ベルト １２ 駆動軸 １３ バネ支持部 １４、１５ 軸受け １６ 中空回転軸 １７ 本体入口部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 田中 正俊 愛知県岡崎市岡町字上権現１番地22 株式 会社イズミ機械内

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内周面に複数本のブレード状物を有し、
   同ブレード状物の刃部と前記内周面の中心軸との間隔が
   入り口部から奥部に向けて狭くされてなる円筒状本体
   と、同本体の中心軸上に配され、前記本体の入口部方向
   に付勢されているキャップ押し出し棒と、前記本体をそ
   の中心軸の周りにキャップの緩め方向に回転駆動する電
   動機とを備えてなることを特徴とする樹脂ボトルのキャ
   ップ取り外し装置。
2. 【請求項２】 ３本以上の前記ブレード状物が本体内周
   面に等間隔で設けられてなる請求項１記載の樹脂ボトル
   のキャップ取り外し装置。
3. 【請求項３】 前記ブレード状物の刃先が前記円筒状本
   体の回転方向に指向されてなる請求項１又は２記載の樹
   脂ボトルのキャップ取り外し装置。
4. 【請求項４】 前記キャップ押し出し棒の付勢が、該キ
   ャップ押し出し棒に嵌装したコイルバネによってなされ
   る請求項１〜３のいずれかに記載の樹脂ボトルのキャッ
   プ取り外し装置。
5. 【請求項５】 前記電動機が可変速電動機である請求項
   １〜４のいずれかに記載の樹脂ボトルのキャップ取り外
   し装置。