JP3075599B2 - 圧延機における圧延油供給装置 - Google Patents

圧延機における圧延油供給装置

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JP3075599B2 JP03222863A JP22286391A JP3075599B2 JP 3075599 B2 JP3075599 B2 JP 3075599B2 JP 03222863 A JP03222863 A JP 03222863A JP 22286391 A JP22286391 A JP 22286391A JP 3075599 B2 JP3075599 B2 JP 3075599B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム及びアル
ミニウム合金(以下アルミニウム合金という)の冷間圧
延を行うときの圧延油供給装置に関し、特に(圧延)油
と水とを混合形成した乳化剤を含まないエマルジョンか
らなる水系圧延油を用いた圧延油供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来アルミニウム合金の冷間圧延には、
主として非水系の圧延油が多く使用されてきた。しか
し、一部水系の圧延油が使用されたこともあるが、その
場合は圧延油を槽の中で乳化剤とともに水と混合し、エ
マルジョンを生成させ圧延潤滑に供し、使用済みのエマ
ルジョンは濾過後再使用に供されるという方法で、循環
使用されるのが通例であった。
【0003】しかし、このような方法では、使用する乳
化剤が焼鈍残渣(オイルステイン)の原因になることが
あり、そのため非水系の圧延油が多用されていたのであ
る。しかし、非水系の圧延油では、圧延による材料及び
ロール温度の上昇を抑制する冷却性能に劣るので、水と
混合したエマルジョンタイプの圧延油の使用が望まれて
いた。
【0004】エマルジョンタイプの圧延油を得る方法お
よび装置として、油と水をロール入側の直前で混合し、
圧延機ロールに吹きつけ、使用済みのエマルジョン圧延
油を複数の捕集器に回収し、水と油に分離するもの(特
開平2−151309号公報)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案の方
法は、水と油を分離する段階で、捕集器という静的な分
離法を採用しているので、極めて大きな装置が必要であ
り、しかも分離した油中の水分を200ppm以下にす
ることができない。油中の水分が多いと濾過助剤(活性
白土など)を用いた精密濾過ができないため、金属粉末
が残ってしまう。従って、アルミニウム合金の冷間圧延
潤滑方法としては、この金属粉末が圧延材の表面性状を
劣化させるという欠点がある。
【0006】そこで本発明の目的は、焼鈍残渣の原因と
なる乳化剤を使用しない圧延油、すなわち自己乳化性を
有する圧延油を水と混合させ、潤滑に供した後、エマル
ジョン中の細かい金属粉を除去する機能を有するアルミ
ニウム合金の冷間圧延油の供給装置を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、使用済みのエマルジョン圧延油中の金属粉除去手段
について、鋭意研究を続けた結果、静置分離以外の油水
分離法を採用することにより0.1μmまでの金属粉が
除去できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明の要旨とするところは、
自己乳化性を有する圧延油と水とを混合してエマルジョ
ンを形成せしめる混合手段として、高圧水中に自己乳化
性を有する圧延油を圧送する混合器を設け、かつ、使用
済みのエマルジョン圧延油の油水分離手段として遠心分
離機又は繊維膜分離機を設けた圧延油供給装置である。
【0009】本発明に使用する自己乳化性を有する圧延
油は、乳化剤の添加によらずに加圧下に水と混合してエ
マルジョンを形成し得るものであればよい。
【0010】しかし、本発明においては使用後、分離再
生工程を考慮すると、むしろ弱い自己乳化性を有するも
のの方が好ましいといえる。
【0011】このような例としては、例えば、下記
(1)のα−オレフィンを40〜95wt%、(2)式
のアルコキシアルキルエステルを5〜20wt%、残部
精製鉱油からなる圧延油を挙げることができる。
【0012】 CH2=CH(CH2nCH3 (1) {式(1)中、nは9〜25を表わす} R1COO(CH2CH2O)m2 (2) {式(2)中、R1はCn2n+1(n=9〜17)、 R2はCn2n+1(n=1〜6)、mは1又は2を表わ
す}
【0013】
【作用】本発明の圧延油供給装置は、図2に模式的に示
したように、水槽と自己乳化性を有する圧延油の入った
圧延油槽から水と圧延油が、それぞれポンプ圧送されて
図1に示す混合器に送られる。ここで任意の割合に混合
され、エマルジョンとして圧延機に噴出される。使用済
みの圧延油は、公知の回収装置で回収され、油水分離機
で分離され、分離された圧延油と水がそれぞれ濾過器を
介して、圧延油槽及び水槽に回収される。
【0014】混合器 混合器は図1に示すような断面をもっており、圧送され
る水の流入口と自己乳化性油が圧送される流入口が設け
られ、混合されたエマルジョンが噴出口から流出する構
造になっている。そして自己乳化性を有する油が圧送さ
れる流入口の断面を調節することにより、自己乳化性を
有する油の量を調整できるようになっている。そしてエ
マルジョンを得るためには、圧送される水の圧力は2k
gf/cm2以上、圧送される油の圧力は水の圧力より
も2kgf/cm2高くすることによって得られる。圧
延機に噴出されるエマルジョン圧延油の油滴の大きさ
は、平均粒径として3〜30μmのものが得られる。
【0015】油水分離機 油水分離は、後述する油の濾過設備で珪藻土と活性白土
との混合物を濾過助剤として使用するためには、油中の
水分量を200ppm以下にする必要がある。このため
油水分離機として、遠心分離機又は繊維膜分離機を用い
る。
【0016】遠心分離機は、遠心効果100〜4000
G(重力加速度)を得られるものであればよい。また、
繊維膜分離機は、繊維の孔径1〜50μmのものを使用
するのが好ましい。
【0017】濾過設備 濾過設備としては、油水分離後の油の中には細かい金属
粉末が含まれているので、珪藻土と活性白土との混合物
を濾過助剤として使用する。このような助剤を使用する
ので、油中に水分が含有されていると、助剤の効力が低
下する。また、油水分離後の水の中には、細かい金属粉
末が含有しないが、比較的大きな異物を含有することが
あり、通常のペーパーフィルターでの濾過を行うことが
好ましい。
【0018】
【実施例】以下実施例により、本発明の作用・効果を詳
細に説明する。
【0019】自己乳化性を有する圧延油として、炭素数
18のα−オレフィン90wt%、アルコキシアルキル
エステルとしてパルミチン酸ブトキシエチル10wt%
からなる圧延油を、10%のエマルジョンとするように
図1に概略の断面を示すような混合器、すなわち高圧水
中に自己乳化性を有するタイプの圧延油を圧送する混合
器で混合し、被圧延材として板厚1.2mm、幅70m
m、長さ450mmのJIS 5052アルミニウム合
金板材を、ロール径155mmの圧延機で、圧延速度3
5m/分で圧下率60%圧延を行い、使用済みのエマル
ジョン圧延油の油水分離手段として遠心分離機及び繊維
膜分離機、油の濾過設備として珪藻土と活性白土を助剤
として用いたフィルターを設けた場合とについて圧延試
験を行った。そして、それぞれについて、使用済み圧延
油の分離された圧延油中に含有する水分をカールフィッ
シャー電量滴定方式で測定し、また、回収された圧延油
と水に含まれる金属粉末を、原子吸光度法により測定し
た。
【0020】実施例1 上記使用済みのエマルジョン圧延油の油水分離手段とし
て、遠心分離機(国産遠心器株式会社製H−103N)
を使用し、遠心力を100〜1000Gまで変化させ、
10秒間の分離を行い、ほぼ100%の油分を分離で
き、分離された圧延油中に含有する水分と金属粉末を測
定した。それらの結果を表1に示す。
【0021】また、使用済みのエマルジョン圧延油の油
水分離手段として、孔径1〜50μmの繊維膜油水分離
器(旭化成工業株式会社製ユーテック)を使用し、60
秒間の分離を行い、ほぼ100%の油分を分離でき、分
離された圧延油中に含有する水分と、分離された圧延油
に含まれる金属粉末を測定した。それらの結果を表1に
示す。
【0022】比較例1 比較例として混合器として上記圧延油と水とを1つの槽
に入れ、スターラー(プロペラ式撹拌器)で撹拌した場
合、及び従来の比重沈殿式の静置分離機を設けた場合に
ついて圧延試験を行った。
【0023】しかし、圧延油と水とを1つの槽に入れ、
スターラーで撹拌したが、エマルジョンは形成されなか
った。
【0024】また、比重沈殿式の静置分離機を設けたも
のは、1時間静置したが、60%の油分しか浮遊分離し
なかった。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明の圧延油供給装置を用いることに
より自己乳化性を有する圧延油から圧延潤滑に適したエ
マルジョンを作ることが可能となり、かつ使用済みエマ
ルジョンを高能率で油水分離することにより、精密濾過
が可能となり、アルミニウム合金を水系圧延油で冷間圧
延するときの潤滑技術が確立できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する圧延油と水とを混合してエマ
ルジョンを形成する混合器の一例を示す説明図。
【図2】本発明の圧延油供給装置の説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B21B 45/02 310 B21B 45/02 310 (56)参考文献 特開 平2−151309(JP,A) 特開 昭52−114550(JP,A) 特開 昭61−78451(JP,A) 特開 昭51−125961(JP,A) 特開 平3−268812(JP,A) 特開 平3−8510(JP,A) 特開 平3−8509(JP,A) 特開 昭63−177907(JP,A) 特開 昭61−49710(JP,A) 特開 平4−351211(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 27/10 B01D 17/038 B01D 17/04 501 B01F 3/08 B21B 3/00 B21B 45/02 310

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自己乳化性を有する圧延油と水とを混合
    して乳化剤不含のエマルジョンを形成せしめる混合手段
    と、使用済みエマルジョンを圧延油と水とに分離する油
    水分離手段を設けた圧延機における圧延油供給装置にお
    いて、自己乳化性を有する圧延油と水とを混合して乳化
    剤不含のエマルジョンを形成せしめる混合手段として、
    高圧水中に自己乳化性を有する圧延油を圧送する混合器
    を設け、かつ、油水分離手段として遠心分離機又は繊維
    膜分離機を設けたことを特徴とする圧延機における圧延
    油供給装置。
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