JP3074598B2 - データ交換装置 - Google Patents

データ交換装置

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JP3074598B2
JP3074598B2 JP20186096A JP20186096A JP3074598B2 JP 3074598 B2 JP3074598 B2 JP 3074598B2 JP 20186096 A JP20186096 A JP 20186096A JP 20186096 A JP20186096 A JP 20186096A JP 3074598 B2 JP3074598 B2 JP 3074598B2
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博 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワーク間を
相互に接続しフレーム転送を行うデータ交換装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年の情報通信の高速化に伴い、ネット
ワーク間を相互に接続し、フレーム転送を行うデータ交
換装置の性能向上が要求されている。図7は従来のデー
タ交換装置のブロック図、図8はこのデータ交換装置の
動作を説明するためのタイミングチャート図である。転
送元処理部(入力ポート)41−0〜41−n内のメモ
リ51は、外部から入力されたフレームを一時的に保持
する。データ転送部52はメモリ51内のデータを読出
す。入力制御部53は、メモリ51へのデータ書込みに
応じてデータ転送を要求する転送要求信号を出力し、転
送許可信号に応じてデータ転送開始をデータ転送部52
に指示する。
【0003】転送先処理部(出力ポート)42−0〜4
2−mは、セレクタスイッチから出力されたデータを受
信するデータ受信部54、データ受信部54で受信され
たデータを外部から読出されるまで一時的に保持するメ
モリ55を備える。また、調停部56は、転送元処理部
41−0〜41−nからの転送要求のうちの1つを転送
先処理部42−0〜42−mごとに選択して転送許可信
号を出力する。スイッチ制御部44は、調停部56から
出力された転送許可信号をコード化してセレクタ制御信
号を生成する。セレクタスイッチ45は、セレクタ制御
信号に基づいて転送先処理部42−0〜42−mに対し
ていずれか1つの転送元処理部を選択して接続する。
【0004】このようなデータ交換装置の動作を図8を
用いて説明する。転送元処理部41−1から転送先処理
部42−0へのデータ転送を要求する転送要求信号が図
8(a)のように「L」となり、同時に転送元処理部4
1−2から転送先処理部42−0へのデータ転送を要求
する転送要求信号が図8(b)のように「L」となる
と、転送先処理部42−0内の調停部56は、調停を行
い、転送元処理部41−1に転送を許可する転送許可信
号を図8(c)のように「L」にする。この転送許可信
号を受け取った転送元処理部41−1内の入力制御部5
3は、図8(f)に示すようにデータD1をセレクタス
イッチ45に出力する。
【0005】一方、スイッチ制御部44は、図8(c)
の転送制御信号をコード化することにより、図8(e)
に示すようにその値が「1」の転送先処理部42−0用
のスイッチ制御信号を出力する。このスイッチ制御信号
により、セレクタスイッチ45は、転送元処理部41−
1を転送先処理部42−0に接続する。こうして、図8
(j)に示すように、転送元処理部41−1から出力さ
れたデータD1が転送先処理部42−0に転送される。
【0006】転送終了後、転送先処理部42−0内の調
停部56は、転送元処理部41−2から転送先処理部4
2−0へのデータ転送を要求する転送要求信号が図8
(b)のように「L」となっていることにより、転送元
処理部41−2に転送を許可する転送許可信号を図8
(d)のように「L」にする。この転送許可信号を受け
取った転送元処理部41−2内の入力制御部53は、図
8(h)に示すようにデータD2をセレクタスイッチ4
5に出力する。
【0007】スイッチ制御部44は、図8(d)の転送
制御信号をコード化することにより、図8(e)に示す
ようにその値が「2」の転送先処理部42−0用のスイ
ッチ制御信号を出力する。このスイッチ制御信号によ
り、セレクタスイッチ45は、転送元処理部41−2を
転送先処理部42−0に接続する。こうして、図8
(j)に示すように、転送元処理部41−2から出力さ
れたデータD2が転送先処理部42−0に転送される。
なお、図8(g)、(i)、(k)が「L」である区間
はデータが有効であることを示している。
【0008】このような従来のデータ交換装置では、機
能を増やすことによるハードウェアの規模の増大を少し
でも抑える必要があるが、調停部が各転送先処理部ごと
に設けられているため、転送先処理部を拡張したときに
は、それに応じて調停部も増加することになる。また、
データ交換をセレクタスイッチで行う場合、転送要求に
対して、フレーム転送制御やスイッチ制御等の転送のス
ケジューリングを行って通信している。その際、複数の
ポートが同時に、ある1つのポートと通信を行う場合、
転送を効率良く行うスケジューリング技術を開発する必
要がある。ところが、同一の転送先処理部へ複数の転送
元処理部から転送要求がある場合、現フレームと次のフ
レームの間の時間(図8のτ)で次の転送元を決めるた
めの調停、及び転送許可のための処理を実行しているた
め、転送効率が低下していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来のデ
ータ交換装置では、転送先処理部ごとに調停部を設ける
必要があるため、転送先処理部の数が増えると、調停部
も増やさなければならないという問題点があった。ま
た、フレーム転送の終了後に次の転送元を決めるための
調停及び転送許可のための処理を実行しているため、転
送効率が悪いという問題点があった。本発明は、上記課
題を解決するためになされたもので、転送先処理部が増
えても、調停部を新たに増やす必要のないデータ交換装
置を提供することを第1の目的とする。また、効率的な
転送を行うことができるデータ交換装置を提供すること
を第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載のように、入力されたフレームを転送許可信号に応じ
て送出する複数の転送元処理部と、この転送元処理部か
ら転送されたフレームを受信する複数の転送先処理部
と、転送先処理部ごとに1つの転送元処理部をスイッチ
制御信号に応じて選択してこれらを接続するセレクタス
イッチと、各転送元処理部からの転送要求のうちの1つ
を転送先処理部ごとに選択する調停を行い、この転送要
求を発した転送元処理部に転送許可信号を出力すると共
に、転送先処理部と選択した転送元処理部を接続するよ
うに指示するスイッチ制御信号を出力する調停部とを備
え、転送元処理部は、各転送先処理部に割り当てられた
タイミングにしたがって各転送先処理部への転送要求を
時分割でコーディングした転送要求信号を出力するもの
であり、調停部は、各転送元処理部からの転送要求信号
中に多重された各転送先処理部への転送要求をタイミン
グに基づいて認識して調停を行うものである。このよう
に、各転送先処理部への転送要求を時分割でコーディン
グした転送要求信号を転送元処理部から出力し、調停部
が、転送要求信号中に多重された各転送先処理部への転
送要求を各転送先処理部に割り当てられたタイミングに
基づいて認識して調停を行うことにより、各転送先処理
部に対する調停を1つの調停部で時分割で行うことがで
きる。
【0011】また、転送元処理部は、各転送先処理部に
割り当てられたタイミングにしたがって各転送先処理部
への転送要求を時分割でコーディングした転送要求信号
を出力すると共に、転送すべきフレームの長さを示すフ
レーム長信号を出力するものであり、調停部は、各転送
元処理部からの転送要求信号中に多重された各転送先処
理部への転送要求をタイミングに基づいて認識して調停
を行い、転送先処理部ごとに現在転送中のフレームの長
さをフレーム長信号に基づいて監視し、この監視結果か
ら次の転送開始時期を判断して転送許可信号及びスイッ
チ制御信号を出力するものである。このように、調停部
が、各転送先処理部への転送要求を各転送先処理部に割
り当てられたタイミングに基づいて認識して調停を行
い、かつ現在転送中のフレームの長さをフレーム長信号
に基づいて監視し、この監視結果から次の転送開始時期
を判断することにより、調停処理が各転送先処理部に割
り当てられたタイミングに基づいて実行され、フレーム
転送処理が転送中のフレーム長だけの間隔を待って実行
され、これらがパイプライン化される。
【0012】また、請求項3に記載のように、調停部
は、各転送元処理部からの転送要求信号中に多重された
各転送先処理部への転送要求をタイミングに基づいて認
識し、転送要求のうちの1つを転送先処理部ごとに選択
する転送要求選択部と、選択された転送要求を調停結果
保持信号として保持し、この調停結果保持信号と転送開
始信号に基づいてスイッチ制御信号を生成する選択結果
処理部と、転送先処理部ごとに現在転送中のフレームの
長さをフレーム長信号に基づいて監視し、この監視結果
から次の転送開始時期を判断して転送開始信号を出力す
るフレーム長監視部と、調停結果保持信号と転送開始信
号に基づいて転送許可信号を生成する転送許可発行部と
からなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
を示すデータ交換装置のブロック図である。転送元処理
部(入力ポート)1−0〜1−n内のメモリ11は、外
部から入力されたフレームを一時的に保持する。転送要
求処理部12は、メモリ11へのデータ書込みに応じて
データ転送を要求する転送要求信号R0〜Rnを出力す
る。
【0014】転送フレーム処理部13は、メモリ11か
らフレームを読み出し、上記転送要求信号R0〜Rnの
送出と同時に、転送フレームの長さを示すフレーム長信
号L0〜Lnを出力する。なお、このフレーム長信号
は、データ転送が終了するまで出力される。そして、転
送フレーム処理部13は、データ転送を許可する転送許
可信号P0〜Pnの入力に応じてフレームの送出を開始
する。
【0015】転送先処理部(出力ポート)2−0〜2−
mは、後述するセレクタスイッチから出力されたデータ
を受信するデータ受信部14、データ受信部14で受信
されたデータを外部から読出されるまで一時的に保持す
るメモリ15からなる。なお、本実施の形態では、転送
元処理部をn+1個、転送先処理部をm+1個としてい
るが、一般的にはn=mである。
【0016】調停部3は、転送元処理部1−0〜1−n
からの転送要求のうちの1つを転送先処理部2−0〜2
−mごとに選択して転送元を決める調停を行う。スイッ
チ制御部4は、調停部3から出力されたスイッチ制御信
号C0〜Cmに応じてセレクタスイッチ5を制御する。
セレクタスイッチ5は、全ての転送元処理部に接続され
た図示しないセレクタを転送先処理部ごとに備えてお
り、スイッチ制御部4の制御によって転送先処理部2−
0〜2−mに対していずれか1つの転送元処理部を選択
して接続する。
【0017】次に、本発明の調停部3の動作を詳細に説
明する。図2にこの調停部3のブロック図を示す。転送
要求選択部21は、各転送元処理部1−0〜1−nから
の転送要求のうちの1つを転送先処理部2−0〜2−m
ごとに選択して、調停結果信号A0〜Anを出力する。
図3はこの転送要求選択部21のブロック図、図4は転
送要求選択部21の動作を説明するためのタイミングチ
ャート図である。
【0018】転送元処理部1−0〜1−nは、前述のよ
うに、その内部の転送要求処理部12から転送要求信号
R0〜Rnをそれぞれ出力する。図4(b)、(c)、
(d)、(e)に転送要求信号R0、R1、R2、Rn
を示す。ここで、タイミング発生部6は、転送要求を各
転送先処理部に割り当てられたタイミングにコーディン
グしたり、調停結果を保持したりするための調停用固定
区間の周期を有する図4(a)のような基準パルスを生
成する。
【0019】転送元処理部1−0〜1−nの転送要求処
理部12は、この基準パルスに従って、各転送先処理部
への転送要求を時分割でコーディング(時分割多重)し
た転送要求信号R0〜Rnを生成する。図4では、t0
〜tmがそれぞれ転送先処理部2−0〜2−mに割り当
てられた期間である。例えば、図4(c)に示す転送要
求信号R1が期間t0で「H」になると、転送元処理部
1−1から転送先処理部2−0へ転送要求が送出された
ことになり、図4(d)に示す転送要求信号R2が期間
t0で「H」になると、転送元処理部1−2から転送先
処理部2−0へ転送要求が送出されたことになる。
【0020】次に、転送要求選択部21内のイネーブル
パルス生成部25は、上記基準パルスに基づき、後述す
る選択結果処理部から出力される選択イネーブル信号E
0〜Emを各転送先処理部2−0〜2−mに割り当てら
れたタイミングに対応したイネーブルパルスB0〜Bm
に変換する。選択イネーブル信号E0〜Emは、調停結
果が出力されてから転送が開始されるまでの期間を転送
先処理部2−0〜2−mごとに示すものである。
【0021】例えば、転送先処理部2−0に対応した図
4(f)に示す選択イネーブル信号E0が「L」になる
と、イネーブルパルス生成部25は、転送先処理部2−
0に割り当てられた期間t0で「L」となるイネーブル
パルスB0を生成する。続いて、イネーブル部26は、
転送先処理部2−0〜2−mにそれぞれ対応したイネー
ブルパルスB0〜Bmが「H」のとき、その転送先処理
部への転送要求を有効とし、イネーブルパルスB0〜B
mが「L」のとき、その転送先処理部への転送要求を無
効とする。
【0022】例えば、調停用固定区間T1においては、
イネーブルパルスB0が「H」なので、転送先処理部2
−0への転送要求(期間t0における転送要求信号R1
の「H」、同じく転送要求信号R2の「H」)は有効と
され、そのままプライオリティエンコーダ27に出力さ
れる。一方、調停用固定区間T2においては、イネーブ
ルパルスB0が「L」なので、転送先処理部2−0への
転送要求は無効とされ、プライオリティエンコーダ27
には出力されない。なお、このような処理は転送要求信
号R0〜Rnごとに行われる。
【0023】プライオリティエンコーダ27には、転送
元処理部1−0〜1−nの優先順位があらかじめ設定さ
れており、エンコーダ27は、設定された優先順位に従
って転送元処理部からの転送要求を選択する。例えば、
調停用固定区間T1においては、転送先処理部2−0へ
の転送要求が図4(c)、(d)に示すように転送元処
理部1−1、1−2から同時に発行されているが、転送
元処理部1−1の方が優先順位が高いので、転送元処理
部1−1に対応する調停結果信号A1を図4(k)のよ
うに「H」とする。
【0024】一方、調停用固定区間T2においては、前
述のイネーブルパルスB0により転送先処理部2−0へ
の転送要求が無効とされプライオリティエンコーダ27
に転送要求が入力されないので、調停結果信号は「L」
のままである。なお、調停結果信号A0〜Anは、転送
元処理部1−0〜1−nにそれぞれ対応し、各転送先処
理部への転送要求の調停結果が時分割でコーディングさ
れたものである。
【0025】次に、選択結果処理部22−0〜22−
m、フレーム長監視部23−0〜23−m及び転送許可
発行部24の動作を説明する。図5は選択結果処理部2
2−0〜22−m、フレーム長監視部23−0〜23−
m及び転送許可発行部24のブロック図、図6はその動
作を説明するためのタイミングチャート図である。
【0026】選択結果処理部22−0〜22−m、フレ
ーム長監視部23−0〜23−nは転送先処理部2−0
〜2−mごとに設けられる。なお、図5では、転送先処
理部2−0用の選択結果処理部22−0及びフレーム長
監視部23−0だけを記載しているが、他の選択結果処
理部22−1〜22−m、フレーム長監視部23−1〜
23−mについてもその構成及び動作は同様である。
【0027】転送許可発行部24内のAND(論理積)
回路39は、転送先処理部2−0〜2−mごとに設けら
れた構成を1組としている(39−00〜39−0nが
転送先処理部2−0用であり、39−m0〜39−mn
が転送先処理部2−m用である)。そして、各組のAN
D回路39−00〜39−0n、39−m0〜39−m
nは、転送元処理部1−0〜1−nにそれぞれ対応して
いる。
【0028】これらのAND回路39の一方の入力に
は、選択結果処理部22−0〜22−mから出力された
調停結果保持信号H00〜H0n、Hm0〜Hmnが入
力され、もう一方の入力には、フレーム長監視部23−
0〜23−mから出力された転送開始信号S0〜Smが
入力される。また、OR(論理和)回路40−0〜40
−nは、転送元処理部1−0〜1−nごとに設けられて
いる。
【0029】最初に、調停用固定区間T1において、図
6(a)、(b)に示す転送要求信号R1、R2が入力
されると(図示しない他の転送要求信号R0、R3〜R
nは「L」のままとする)、転送要求選択部21は、転
送先処理部2−0への転送要求が転送元処理部1−1、
1−2から同時に発行されていることにより、前述のよ
うな調停を行い図6(c)のような調停結果信号A1を
出力する。
【0030】調停結果信号A0〜Anを受信した選択結
果処理部22−0内の選択結果保持部31は、各転送先
処理部2−0〜2−mに割り当てられたタイミングに基
づいて、自分宛(つまり、転送先処理部2−0)の転送
要求かどうかを判断し、自分宛の調停結果信号を保持す
る。ここでは、図6(c)の調停結果信号A1が転送先
処理部2−0に割り当てられた期間で「H」となってい
るので、これを図6(e)に示す調停結果保持信号H0
1として保持する。なお、この調停結果保持信号は、後
述する転送開始信号が出力されるまで保持される。
【0031】続いて、NOR回路32は、この調停結果
保持信号H00〜H0nの否定論理和をとる。ここで
は、信号H01が「H」で、その他の信号が「L」なの
で、NOR回路32から図6(g)のような選択イネー
ブル信号E0が出力される。一方、エンコーダ33は、
調停結果保持信号H00〜H0nをコード化する。ここ
では、調停結果保持信号H00〜H0nのうち、信号H
01が「H」となっているので(つまり、転送先処理部
2−0への転送元として転送元処理部1−1が選択され
たことを示す)、エンコーダ33は、図6(h)のよう
にその出力値として「1」をフレーム長監視部23−0
内のセレクタ34へ出力する。
【0032】このエンコーダ33の出力により、セレク
タ34は、転送元処理部1−0〜1−nから出力された
フレーム長信号L0〜Lnのうちの信号L1を選択す
る。図6(i)に示すようにフレーム長信号L1は、転
送元処理部1−1が保持しているフレームの長さとして
「9」を示しているので、セレクタ34から出力される
値が図6(k)に示すように「9」となる。
【0033】次いで、i+1ビットのカウンタ35は、
初めはその出力Q0〜Qiによって表される値として図
6(l)のように「0」を出力している。これにより、
カウンタ35の各ビット出力の否定論理和をとるNOR
回路36の出力は「H」となる。ここで、前述のように
選択イネーブル信号E0が「L」になると、これを反転
させるインバータ37の出力とNOR回路36の出力の
論理積をとるAND回路38の出力信号は、図6(m)
に示すように「H」となる。
【0034】これが転送開始を指示する転送開始信号S
0である。転送開始信号S0が「H」になると、カウン
タ35は、セレクタ34の出力値をロードし、その値
「9」からダウンカウントを開始する。カウンタ35
は、転送フレームの長さ(ここでは、単位長が9)を監
視することを目的とするので、このダウンカウントの周
期は、転送フレームの単位長(ビットあるいはバイト
等)と同じ時間である。
【0035】転送許可発行部24内のAND回路39−
00〜39−0nには、調停結果保持信号H00〜H0
nがそれぞれ入力される。ここでは、AND回路39−
01に入力される信号H01のみが「H」で、その他の
信号が「L」なので、AND回路39−01の出力のみ
が転送開始信号S0の入力に応じて「H」となる。これ
により、転送元処理部1−1用のOR回路40−1から
図6(n)のような転送許可信号P1が出力される。
【0036】転送許可信号P1を受け取った転送元処理
部1−1内の転送フレーム処理部13は、図6(o)に
示すようにフレームD1をセレクタスイッチ5に送出す
る。一方、エンコーダ33は、転送開始信号S0が入力
されると、上記のエンコード結果「1」を図6(r)に
示すようにスイッチ制御信号C0として出力する。
【0037】このスイッチ制御信号C0により、スイッ
チ制御部4は、セレクタスイッチ5を制御して転送先処
理部2−0に転送元処理部1−1を接続させる。こうし
て、図6(s)に示すように、転送元処理部1−1から
出力されたフレームD1が転送先処理部2−0に転送さ
れる。
【0038】次に、このフレーム転送中の調停用固定区
間T2において、図6(b)に示す転送要求信号R2が
入力されると(他の転送要求信号R0、R1、R3〜R
nは「L」のままとする)、転送要求選択部21は、図
6(d)のような調停結果信号A2を出力する。
【0039】選択結果保持部31は、各転送先処理部2
−0〜2−mに割り当てられたタイミングに基づいて、
自分宛(つまり、転送先処理部2−0)の転送要求かど
うかを判断し、自分宛の調停結果信号を保持する。ここ
では、図6(d)の調停結果信号A2が転送先処理部2
−0に割り当てられた期間で「H」となっているので、
これを図6(f)に示す調停結果保持信号H02として
保持する。なお、この調停結果保持信号は、転送開始信
号が出力されるまで保持される。
【0040】この調停結果保持信号H02により、NO
R回路32から上記と同様の選択イネーブル信号E0が
出力される。エンコーダ33は、調停結果保持信号H0
0〜H0nをコード化した出力値「2」を図6(h)の
ようにセレクタ34へ出力する。
【0041】このエンコーダ33の出力により、セレク
タ34は、フレーム長信号L0〜Lnのうちの信号L2
を選択する。図6(j)に示すようにフレーム長信号L
2は、転送元処理部1−2が保持しているフレームの長
さとして「4」を示しているので、セレクタ34から出
力される値が図6(k)に示すように「4」となる。
【0042】次いで、上述のダウンカウントの継続によ
ってカウンタ35の出力値が「0」になると、NOR回
路36の出力が「H」となる。そして、調停結果保持信
号H02に応じて選択イネーブル信号E0が「L」にな
っているので、図6(m)に示すように、AND回路3
8から転送開始信号S0が再び出力される。転送開始信
号S0が「H」になると、カウンタ35は、セレクタ3
4の出力値をロードし、その値「4」からダウンカウン
トを開始する。
【0043】一方、図示しないAND回路39−02に
入力される調停結果保持信号H02のみが「H」で、そ
の他の調停結果保持信号が「L」なので、AND回路3
9−02の出力のみが転送開始信号S0の入力に応じて
「H」となる。これにより、転送元処理部1−2用の図
示しないOR回路40−2から図6(p)のような転送
許可信号P2が出力される。
【0044】転送許可信号P2を受け取った転送元処理
部1−2内の転送フレーム処理部13は、図6(q)に
示すようにフレームD2をセレクタスイッチ5に送出す
る。一方、エンコーダ33は、転送開始信号S0が入力
されると、上記のエンコード結果「2」を図6(r)に
示すようにスイッチ制御信号C0として出力する。
【0045】このスイッチ制御信号C0により、スイッ
チ制御部4は、セレクタスイッチ5を制御して転送先処
理部2−0に転送元処理部1−2を接続させる。こうし
て、図6(s)に示すように、転送元処理部1−2から
出力されたフレームD2が転送先処理部2−0に転送さ
れる。
【0046】以上のようにして、調停用固定区間ごとに
行われる調停処理と転送中のフレーム長だけの間隔を待
って行われるフレーム転送処理がパイプライン化され
る。なお、転送許可の発行後は、調停がフレーム転送に
影響しないため、次の調停用固定区間ですぐに次の調停
が行われるが、調停用固定区間T3では選択イネーブル
信号E0が「L」となっているので、この区間で転送先
処理部2−0宛の転送要求が発生しても、これは無視さ
れる。
【0047】なお、本実施の形態では、転送フレーム処
理部13が調停部3に対してフレーム長を直接通知して
いるが、転送フレーム処理部においてフレーム長をフレ
ームの先頭にヘッダ情報として付加し、調停部でフレー
ム長を抽出するようにしてもよい。このようにすれば、
転送フレーム処理部からの信号本数を削減することがで
きる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、各転送先処理部への転
送要求を時分割でコーディングした転送要求信号を転送
元処理部から出力し、調停部が各転送先処理部への転送
要求を各転送先処理部に割り当てられたタイミングに基
づいて認識して調停を行うことにより、各転送先処理部
に対する調停を1つの調停部で時分割で行うことができ
るので、ハードウェア量を低減することができ、転送先
処理部が増えても、調停部を新たに増やす必要がなくな
る。
【0049】また、調停部が、各転送先処理部への転送
要求を各転送先処理部に割り当てられたタイミングに基
づいて認識して調停を行い、かつ現在転送中のフレーム
の長さをフレーム長信号に基づいて監視し、この監視結
果から次の転送開始時期を判断することにより、各転送
先処理部に割り当てられたタイミングに基づいて行われ
る調停処理と転送中のフレーム長だけの間隔を待って次
の転送許可を発行するフレーム転送処理がパイプライン
化され、フレーム転送中に調停処理及び転送許可を発行
するための処理が実行されるので、効率的な転送を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すデータ交換
装置のブロック図である。
【図2】 図1の調停部のブロック図である。
【図3】 図2の転送要求選択部のブロック図である。
【図4】 転送要求選択部の動作を説明するためのタイ
ミングチャート図である。
【図5】 図2の選択結果処理部、フレーム長監視部及
び転送許可発行部のブロック図である。
【図6】 選択結果処理部、フレーム長監視部及び転送
許可発行部の動作を説明するためのタイミングチャート
図である。
【図7】 従来のデータ交換装置のブロック図である。
【図8】 図7のデータ交換装置の動作を説明するため
のタイミングチャート図である。
【符号の説明】
1−0〜1−n…転送元処理部、2−0〜2−m…転送
先処理部、3…調停部、4…スイッチ制御部、5…セレ
クタスイッチ、21…転送要求選択部、22−0〜22
−m…選択結果処理部、23−0〜23−m…フレーム
長監視部、24…転送許可発行部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/56 H04L 12/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力されたフレームを転送許可信号に応
    じて送出する複数の転送元処理部と、 この転送元処理部から転送されたフレームを受信する複
    数の転送先処理部と、 転送先処理部ごとに1つの転送元処理部をスイッチ制御
    信号に応じて選択してこれらを接続するセレクタスイッ
    チと、 各転送元処理部からの転送要求のうちの1つを転送先処
    理部ごとに選択する調停を行い、この転送要求を発した
    転送元処理部に前記転送許可信号を出力すると共に、転
    送先処理部と選択した転送元処理部を接続するように指
    示する前記スイッチ制御信号を出力する調停部とを備
    え、 前記転送元処理部は、各転送先処理部に割り当てられた
    タイミングにしたがって各転送先処理部への転送要求を
    時分割でコーディングした転送要求信号を出力するもの
    であり、 前記調停部は、各転送元処理部からの転送要求信号中に
    多重された各転送先処理部への転送要求を前記タイミン
    グに基づいて認識して調停を行うものであることを特徴
    とするデータ交換装置。
  2. 【請求項2】 入力されたフレームを転送許可信号に応
    じて送出する複数の転送元処理部と、 この転送元処理部から転送されたフレームを受信する複
    数の転送先処理部と、 転送先処理部ごとに1つの転送元処理部をスイッチ制御
    信号に応じて選択してこれらを接続するセレクタスイッ
    チと、 各転送元処理部からの転送要求のうちの1つを転送先処
    理部ごとに選択する調停を行い、この転送要求を発した
    転送元処理部に前記転送許可信号を出力すると共に、転
    送先処理部と選択した転送元処理部を接続するように指
    示する前記スイッチ制御信号を出力する調停部とを備
    え、 前記転送元処理部は、各転送先処理部に割り当てられた
    タイミングにしたがって各転送先処理部への転送要求を
    時分割でコーディングした前記転送要求信号を出力する
    と共に、転送すべきフレームの長さを示すフレーム長信
    号を出力するものであり、 前記調停部は、各転送元処理部からの転送要求信号中に
    多重された各転送先処理部への転送要求を前記タイミン
    グに基づいて認識して調停を行い、転送先処理部ごとに
    現在転送中のフレームの長さをフレーム長信号に基づい
    て監視し、この監視結果から次の転送開始時期を判断し
    て前記転送許可信号及びスイッチ制御信号を出力するも
    のであることを特徴とするデータ交換装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のデータ交換装置におい
    て、 前記調停部は、各転送元処理部からの転送要求信号中に
    多重された各転送先処理部への転送要求を前記タイミン
    グに基づいて認識し、転送要求のうちの1つを転送先処
    理部ごとに選択する転送要求選択部と、 選択された転送要求を調停結果保持信号として保持し、
    この調停結果保持信号と転送開始信号に基づいて前記ス
    イッチ制御信号を生成する選択結果処理部と、 転送先処理部ごとに現在転送中のフレームの長さをフレ
    ーム長信号に基づいて監視し、この監視結果から次の転
    送開始時期を判断して転送開始信号を出力するフレーム
    長監視部と、 調停結果保持信号と転送開始信号に基づいて前記転送許
    可信号を生成する転送許可発行部とからなることを特徴
    とするデータ交換装置。
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JP3936346B2 (ja) 2004-06-25 2007-06-27 松下電器産業株式会社 時分割多重通信システム、時分割多重通信用スイッチシステム、および通信システムの通信制御方法

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