JP3073432U - イカ釣り用掛け針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 イカが食餌した時点で降下させると、針が自
然にイカに掛かり、イカを確実に釣上げ得るイカ釣り用
掛け針を提供しようとするものである。 【構成】 水平杆１の一端に垂直状の外側吊下杆２を形
成し、この外側吊下杆２に近い水平杆１の全長の４分の
１程度の位置には、餌５に当接した時に外側吊下杆２の
方向へ回動する内側吊下杆３を軸支して設け、内外の吊
下杆２、３の各々の上端には道糸挿通環７を形成し、上
記水平杆１の一端に重錘８を取付けると共に、他端の上
面には複数個の針９を取付け、上記外側吊下杆２に発光
ライト挿通環１１を挿通したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、防波堤、磯等から行うイカ釣りにおいて、イカが食餌した時点で道 糸に挿通してイカの食餌場所まで降下させ、イカを掛けるイカ釣り用掛け針に関 するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のイカ釣り用掛け針は、図４に示すように、水平杆１の一端に外側吊下杆 ２、これより内側に内側吊下杆３を各々垂直状に形成すると共に、内外の吊下杆 ２、３の上端に道糸挿通環７を形成し、水平杆１の一端に重錘８、他端の上面に 複数個の針９を取付けて構成していた。 使用に際しては、道糸の先端に餌をくくり付けて海中に投入し、餌にイカが食 い付いた時点で道糸挿通環７に道糸を挿通し、イカの食餌場所まで降下させるが 、内側吊下杆３が餌に当接した時点でも、内側吊下杆３が針９を取付けた水平杆 １から上方へ大きく突出しているため、イカと針９との間隔が離反しており、イ カを針９に掛けるには、竿をしゃくって強制的に針９をイカの方向へ回動させね ばならず、このしゃくり操作には熟練を要し、失敗すると食餌したイカに逃げら れる事になり、余程の熟練者でも、釣上げ率は食餌回数の５割程度と云われてい る。これを解決するために、内側吊下杆３の突出度合を小さくする方法も考えら れるが、かかる方法では、降下時に針９が餌又はイカに衝撃的に当接し、餌に食 い付いたイカを逃散させる難点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記の難点に対処したもので、その目的とするところは、イカが食 餌した時にイカの食餌場所まで降下させれば、水平杆の針がイカの下面に自然に 掛り、道糸の巻取り操作によって、イカを確実に釣上ける事ができるイカ釣り用 掛け針を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るイカ釣り用掛け針は、水平杆の一端に垂直状の外側吊下杆を形成 し、この外側吊下杆に近い水平杆の全長の４分の１程度の位置には、餌に当接し た時に外側吊下杆の方向へ回動する垂直状の内側吊下杆を軸支して設け、内外の 吊下杆の上端には道糸挿通環を形成し、上記水平杆の一端に重錘を取付けると共 に、他端の上面には複数個の針を取付け、上記外側吊下杆に発光ライト挿通環を 挿通して設けたものである。

【０００５】

【作用】

本考案のイカ釣り用掛け針を使用したイカ釣りは、道糸の先端に餌をくくり付 けて行うが、餌にイカが食い付いた時点で、外側吊下杆と内側吊下杆の道糸挿通 環に道糸を挿通して本掛け針を吊下げると、本掛け針は重錘の重量によって傾斜 状の道糸を滑って海中へ降下し、内側吊下杆が餌に当接すると、その衝撃によっ て内側吊下杆が外側吊下杆の方向へ回動し、重錘が支点となって水平杆が上方へ 回動し、これによって針がイカの下面に自然に掛かる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について詳細に説明する。 １は金属線からなる水平杆で、一端には垂直状の外側吊下杆２が形成されてい る。３は金属線からなる垂直状の内側吊下杆で、水平杆１の全長の４分の１程度 の外側吊下杆２に近い位置に軸支して設けられ、通常はストッパー４によって垂 直状に保持され、海中で餌５に当接した時には、衝撃で外側吊下杆２の方向へ回 動可能に設けられている。餌５としては、小鯵等の生きたものが望ましい。外側 吊下杆２と内側吊下杆３の各々の上端には、道糸６を挿通する螺旋状の道糸挿通 環７が形成されている。８は重錘で、水平杆１の一端に取付けられており、この 重錘８によって、本掛け針をその道糸挿通環７に道糸６を挿通して吊下げた時に 、内外の吊下杆２、３は常に垂直状に位置する。９は餌５に食い付いたイカ１０ を掛ける複数個の針で、水平杆１の他端の上面に取付けられている。１１は発光 ライト挿通環で、外側吊下杆２に挿通されており、夜釣りの際に発光ライトを挿 着すれば存在位置を確認する事ができる。

【０００７】 従って、道糸６の先端に餌５として生きた小鯵をくくり付け、海中に投入して リールをフリー状態にしてイカ釣りを開始する。餌５にイカ１０が食い付くと、 イカ１０によって道糸６が引出され、道糸６の出が止まって５分程度経過すると イカの食餌活動が安定する。この時点で、道糸挿通環７に道糸６を挿通し、本掛 け針を道糸６に吊下げると、本掛け針は竿先より餌５までが傾斜状になった道糸 ６を滑って海中へ降下し、図２の状態になる。更に本掛け針が降下し、内側吊下 杆３が餌５に当接すると、図３のように、その衝撃によって内側吊下杆３が外側 吊下杆２の方向へ回動し、内側吊下杆３の周辺において道糸６と水平杆１が接近 し、重錘８が支点となって水平杆１が上方へ回動し、これによって針９が自然に イカ１０の下面に掛かり、リールを操作して道糸６を巻取ると、簡単且つ確実に イカを釣上げる事ができる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案に係るイカ釣り用掛け針は、上記の実施例の説明によって明らかなよう に、イカの食餌活動が安定した時点で、道糸を滑らせてイカの食餌場所へ送り込 めば、その内側吊下杆が餌に当接し、その衝撃によって内側吊下杆が外側吊下杆 の方向へ回動し、これによって針も上方へ回動して自然にイカに掛かかるので、 リールの操作によって道糸を巻取れば、簡単且つ確実に食餌したイカの殆どを効 率的に釣上げる事ができる。 更に本考案は、釣人から認識できる外側吊下杆に発光ライト挿通環を挿通した ので、夜釣りの場合に、この発光ライト挿通環に発光ライトを挿着すれば、本掛 け針の存在位置を確認する事ができ、道糸の円滑な巻取り操作が可能となる等の 効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の使用状態の説明図である。

【図３】本考案の使用状態の説明図である。

【図４】従来例の側面図である。

【符号の説明】

１ 水平杆 ２ 外側吊下杆 ３ 内側吊下杆 ４ ストッパー ５ 餌 ６ 道糸 ７ 道糸挿通環 ８ 重錘 ９ 針 １０ イカ １１ 発光ライト挿通環

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水平杆の一端に垂直状の外側吊下杆を形
   成し、この外側吊下杆に近い水平杆の全長の４分の１程
   度の位置には、餌に当接した時に外側吊下杆の方向へ回
   動する垂直状の内側吊下杆を軸支して設け、内外の吊下
   杆の各々の上端には道糸挿通環を形成し、上記水平杆の
   一端に重錘を取付けると共に、他端の上面には複数個の
   針を取付け、上記外側吊下杆に発光ライト挿通環を挿通
   した事を特徴とするイカ釣り用掛け針。