JP3072989U - 垂直にカットしたときの縦断面が円形乃至いびつな楕円形をした流動性を持たせた納豆の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マヨネーズ、バター、マーガリン、チーズ
感覚で、簡便に摂食でき、使用及び携帯に便利で、納豆
菌の四散の恐れが無く、その上、糸引きがなく、納豆特
有の臭い、固さ、歯ざわりがなく、口当たりの滑らかな
ペースト状納豆を提供する。 【解決手段】 糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ
及び歯ざわりを有せず、口当たりの滑らかなペースト状
の納豆をそのままか、予め調味したものを、不可食性の
透明又は不透明の合成樹脂製フイルム、又は可食性のフ
イルムで密閉包装してペースト状納豆封入体とする。納
豆が可食性又は不可食性のフィルム素材に密閉、封入さ
れているので、携帯及び使用に便利であり、おにぎりや
にぎり寿司製造工場内への本ペースト状納豆の納入、使
用、製品化された後にも納豆菌及び納豆臭の四散の恐れ
も無い。この封入体は、マヨネーズ、バター、マーガリ
ン、チーズ感覚で、簡便に摂食できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、糸引きがなく、納豆特有の臭い、固さ、歯ざわりがなく、口当た りの滑らかなペースト状納豆をフイルム素材に封入、密閉したペースト状納豆封 入体に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コンビニ等で大量販売されている納豆入りおにぎりや納豆巻き寿司のか やくである納豆は、通常の糸引き納豆や引き割り納豆そのものであったり、これ らを適宜調味したものであり、これを御飯又は寿司飯に内蔵せしたものである。 そして、これらをそのままか、海苔巻きにして食されている。 従来公知の糸引き納豆や引き割納豆は、粒の食感乃至歯ざわりが有り、又、納 豆特有の匂いを有し、人によってはこれらを著しく嫌うものである。又、糸引き についても好まない者も多く、これが納豆そのもの及び納豆内蔵おにぎりや手巻 き納豆寿司の市場を圧迫している。 又、納豆入りおにぎりや納豆巻き寿司製造用の原料納豆は、ビニール袋入りで 冷凍乃至冷蔵状態でにぎりめし製造工場に搬入されるので、にぎりめし製造ライ ンに至るまでは、納豆臭及び納豆菌が周囲に四散する可能性は少ないが、包装さ れているとは云え、納豆入りおにぎりや納豆巻き寿司製品の形では、納豆は一部 がむき出しであり、この場合、納豆菌が周囲に四散する懸念が有る。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

マヨネーズ、バター、マーガリン、チーズ感覚で、簡便に摂食でき、且つ使用 及び携帯に便利で、納豆菌及び納豆臭の四散の恐れが無く、その上、糸引きがな く、納豆特有の臭い、固さ、歯ざわりがなく、口当たりの滑らかなペースト状納 豆をフイルム素材に密閉、封入したペースト状納豆封入体を提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 この考案は、上記の問題点を解決するために考案されたもので、糸引きがなく 、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわりを有せず、口当たりの滑らかなペースト 状の納豆をそのままか、予め調味したものを、不可食性の透明又は不透明の合成 樹脂製フイルム、又は可食性のフイルム素材に密閉封入したペースト状納豆封入 体である。この納豆固有の納豆臭、固さ、歯ざわりを有しないペースト状の納豆 は、厚さ０．１〜５ｍｍにスライスした原料の乾燥大豆を攪拌しながら、等量乃 至３倍量、好ましくは１〜２．５倍量の水を含ませた後蒸煮し、次いで蒸煮大豆 をほぐしを入れて塊を壊し、又はほぐしを入れながら植菌して好気的に発酵、熟 成させることことにより、調製することが出来る。更に詳細には、特願平１１− ２３２５７０号記載の方法によって製造することが出来る。

【０００５】

【考案の実施の態様】

かくして得られる、糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわりを有 せず、口当たりの滑らかなペースト状納豆を、そのまま調味せずに包装容器に封 入しても良く、又、塩、醤油、マヨネーズ及び又はその他の調味料で調味して封 入しても良い。

【０００６】 本考案に使用される包装容器の形状としては、チューブ型、一方の先端を三角 型乃至円錐型にしたチューブ型、１食用のスティック型、棒芯型、任意のサイズ を有する無定型の包み型等、適宜の形状で良く、特にその形、サイズを問わない 。

【０００７】 本考案に使用される包装容器のフイルム素材としては、ビニール、ポリエチレ ンフイルム、ポリプロピレンフイルム等をベースとする透明、不透明の合成樹脂 製不可食フイルム、これらをベースに更にポリエステルやアルミ蒸着フイルムと したものでも良く、或いは、大豆蛋白質等からなる可食性フイルムであっても良 い。これらをその目的に応じて適宜選択し、袋状、チューブ状としたものにペー スト状納豆を収納、熱着、密封する。

【０００８】 糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわりを有せず、口当たりの滑 らかなペースト状納豆を適宜調味して、１食用のスティック型に封入したものは 、 学校給食、病院食、ハイキング等に便利であり、従来の納豆の臭い、糸引きに抵 抗の有った一般人はもとより、学童、咀嚼力の弱い人達や、入院患者等にも栄養 価の高い副食として受け容れられ易い。

【０００９】 又、一方の先端を三角型乃至円錐型にしたチューブ型（但し最先端はフラット でも良い）の、透明又は不透明の合成樹脂製不可食フイルムに、軽く調味した糸 引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわりを有せず、口当たりの滑らか なペースト状納豆を封入、圧熱密封し、冷凍したものは、寿司店、その他の料理 飲食店の調理場で解凍後、必要量を絞り出して簡便に使用できる。

【００１０】 或いは又、軽く味付けした糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわ りを有せず、口当たりの滑らかなペースト状納豆を、可食性フイルム（例えば大 豆蛋白シート）で棒芯状に包み、冷凍したものは、解凍すること無くそのまま納 豆巻き寿司、おにぎり等に調理し、そのままカッティングできる。さらにこのも は、納豆の臭い、粘りの四散もなく、調理する手に粘りついた糸を手洗いする費 用も無いので、調理効率は大幅に向上する。

【００１１】 軽く調味した糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわりを有せず、 口当たりの滑らかなペースト状納豆を、適宜の大きさの可食性フイルム、例えば 大豆蛋白シートに無定型に包み込み、冷凍したものは、そのままおにぎり等に簡 便に調理できる。これについても、上と同様、納豆の臭い、粘りの四散もなく、 調理する手に粘りついた糸を手洗いする手間も無いので、調理場における調理効 率は大幅に向上する。 このペースト状納豆を封入した包装体の可食性フイルムは、御飯に内蔵した後 には、納豆菌の酵素によって分解され、抵抗感なく食することができる。

【００１２】 以下、添付図に基づいて、本考案を更に詳細に説明する。 実施例１ 特願平１１−２３２５７０号記載の方法によって製造した、糸引きがなく、納 豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわりを有せず、口当たりの滑らかなペースト状納 豆１０部、マヨネーズ３部、食塩０．３部を良くかき混ぜ、その３０ｇ宛４を封 入したとき、たて４３ミリ、よこ１００ミリ、厚さ１０ミリのサイズになる様裁 断したアルミ蒸着フイルム製包装フイルムを折り曲げて調製した袋１に封入し、 圧熱密封、−２０℃に急冷凍してマヨネーズ味スティック納豆製品とした。本製 品の斜視図及び縦断面図を図１及び図２に示す。 本製品は、学校給食用に、またハイキング用に、サラダ、サンドウィッチ用等 にバターやマーガリン、マヨネーズ、チーズ感覚で使用出来る。

【００１３】 実施例２ 実施例１と同様にして調製した糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯 ざわりを有せず、口当たりの滑らかなペースト状納豆１００部、塩５部を良くか き混ぜたもの５００グラムを、一方の先端部を三角状にした透明なビニール製フ イルムから調製した包装容器２に封入し、周囲を圧熱、密封、凍結してチューブ 型製品とした。本製品の斜視図及び縦断面図を図３及び図４に示す。 本製品は、解凍後、三角状の先端を鋏で切り取り、内容部であるペースト状納 豆４を所要量手で絞り出して簡便に使用出来る。

【００１４】 実施例１と同様にして調製した糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯 ざわりを有せず、口当たりの滑らかなペースト状納豆１００部、塩５部及びアミ ノ酸系調味料３部を良くかき混ぜたもの２６グラム宛を、１８センチの長さの棒 状になる様、可食性フイルム（不二製油株式会社製 ソヤフィールTNR６．４） に充填、封入、密閉、ー２０℃に急速冷凍し、寿司棒芯中巻き用ペースト状納豆 を調製した。本製品の斜視図及び縦断面図を図５及び図６に示す。 ここに調製した寿司棒芯１０本を発泡スチロール製トレーに並べて商品形態と し、−２０℃にて保管した。 −２０℃にて冷凍保存した上記の寿司棒芯中巻き用ペースト状納豆１本を冷凍 のまま、海苔の上に広げた寿司飯上に載せて納豆巻きを巻き上げ、次いで一口サ イズにカットして製品とした。納豆の臭い、粘りの四散も無く、効率よく調理で き、カットの断面が揃っていて、キレイな仕上がりであった。

【００１５】 実施例１と同様にして調製した糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯 ざわりを有せず、口当たりの滑らかなペースト状納豆１００部、塩５部及びアミ ノ酸系調味料３部を良くかき混ぜたもの１０グラム宛を、縦、横共に３５ミリ、 厚み１２ミリの座布団型になる様に裁断した可食性フイルム（不二製油株式会社 製 ソヤフィールTNR９．６）に包み込むように充填、封入、ー２０℃に急速冷 凍し、おにぎり用可食ペースト状納豆を調製した。本製品の斜視図及び縦断面図 を図７及び図８に示す。 ここに得られたおにぎり用可食ペースト状納豆を内蔵させたおにぎりを調製、 １０℃に保った冷蔵庫に５時間保管後、食したところ、可食フイルムは完全に納 豆菌により分解されていた。このおにぎりは、納豆特有の臭い、固さ、歯ざわり がなく、口当たりがチーズの様に滑らかで、栄養豊富なおにぎりとなった。

【００１６】

【考案の効果】

糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固さ及び歯ざわりを有せず、口当たりの滑 らかなペースト状納豆が、マヨネーズ、バター、マーガリン、チーズ感覚で、簡 便に摂食できる。納豆が可食性又は不可食性のフィルム素材に密閉、封入されて いるので、携帯及び使用に便利であり、おにぎりやにぎり寿司製造工場、厨房内 への本ペースト状納豆の納入、調理としての使用、更には製品化された後にも納 豆菌及び納豆臭の四散の恐れも無く、後始末も容易である。可食性フイルムに封 入したペースト状納豆は、凍結状態のまま無定型の包み込み状の物は、おにぎり やサンドウィッチに又、棒芯状のものは巻寿司を作り、そのままカットして、仕 上がりの見た目がキレイな製品が調理できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の糸引きがなく、納豆固有の納豆臭、固
さ及び歯ざわりを有せず、口当たりの滑らかなペースト
状納豆封入体の一実施態様を示すスティック型ペースト
状納豆封入体の斜視図である。

【図２】本考案の図１に示したスティック型ペースト状
納豆封入体の縦断面図である。

【図３】本考案の、チューブ型ペースト状納豆封入体の
一実施態様を示す斜視図である。

【図４】図３に示した本考案のチューブ型ペースト状納
豆封入体の縦断面図である。

【図５】本考案のペースト状納豆封入体の一実施態様を
示す、寿司棒芯中巻き用ペースト状納豆封入体の斜視図
である。

【図６】図５に示した本考案の寿司棒芯中巻き用ペース
ト状納豆封入体の断面図である。

【図７】本考案のおにぎり用可食ペースト状納豆封入体
の斜視図である。

【図８】図７に示した本考案の寿司棒芯中巻き用ペース
ト状納豆封入体の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 合成樹脂製アルミ蒸着包装フイルム素材 ２ 合成樹脂製不可食包装フイルム素材 ３ 可食性フイルム ４ ペースト状納豆

【手続補正書】

【提出日】平成１２年４月２６日（２０００．４．２
６）

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【実用新案登録請求の範囲】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 糸引きがなく、納豆特有の臭い、固さ、
   歯ざわりのない、口当たりの滑らかなペースト状納豆を
   フイルム素材に密閉封入したペースト状納豆封入体。
2. 【請求項２】 納豆封入フイルム素材が不可食性プラス
   チックフイルムである請求項１記載のペースト状納豆封
   入体。
3. 【請求項３】 納豆封入フイルム素材が可食性フイルム
   である請求項１記載のペースト状納豆封入体。
4. 【請求項４】 糸引きがなく、納豆特有の臭い、固さ、
   歯ざわりのない、口当たりの滑らかなペースト状納豆が
   味付けされたものである請求項３記載のペースト状納豆
   封入体。