JP3072750U - パッドおよびカップ部を有する衣類 - Google Patents

パッドおよびカップ部を有する衣類

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、カップ部の少なくとも一部を構成
するパッドであって、バストへのフィット性および造形
性に優れるパッドを提供する。 【解決手段】 カップ部の少なくとも一部を構成するパ
ッドであって、液体不透性の素材からなる袋状の収容部
Aおよび収容部Bから主としてなり、収容部Aと収容部
Bが重ならないように配置され、さらに収容部Aはゾ
ル、またはゲル、または液体を封入してなり、収容部B
は、収容部Aよりも硬度が高くなるようにゲルを封入し
てなることを特徴とするパッド。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、カップ部の少なくとも一部を構成するパッドであって、バストへの フィット性および造形性に優れるパッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブラジャーなどのカップ部を有する衣類には、バストのボリュームアップやバ ストの造形性を高めるための補整部材として、カップ部に取り付ける、あるいは カップ部そのものを形成するパッドを用いることが多い。
【0003】 パッドとしては、所望の乳房形状を現出するよう弾性体を成型して形成される ものが多く用いられるが、このようなパッドは成型した状態から形状を変化させ にくく、バストの形状やサイズによってはバストにフィットしにくかったり、使 用者が満足する状態のものが得にくいことがある。
【0004】 また、液体不透性の素材からなる袋状の液体収容部を有して、収容部内に液体 を封入したパッドもあるが、多くは単純にパッド形状と概ね同一形状の1つの袋 状の液体収容部に流動性パラフィンなどの液体を封入しただけものであり、バス トへのフィット性やボリュームアップ性には優れるものの、乳房の下垂や形崩れ と同様に内部の液体が下方や脇部の下部方向へ移動しやすく、不自然なバスト形 状となり、バストアップなどの造形性にも乏しい。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、簡単な構成により、バストへのフィット性に優れ、乳房の持ち上げ や脇寄せなどバストの造形性にも優れるパッドの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、カップ部の少なくとも一部を構成するパッドであって、液体不透性 の素材からなる袋状の収容部Aおよび収容部Bから主としてなり、収容部Aと収 容部Bが重ならないように配置され、さらに収容部Aはゾル、またはゲル、また は液体を封入してなり、収容部Bは、収容部Aよりも硬度が高くなるようにゲル を封入してなることを特徴とするパッドである。
【0007】 本考案のパッドは、上記のような構成とすることにより、ゲルを封入して比較 的硬い収容部Bにより乳房を確実に保持して、バストの保持性や造形性に優れる 。また、全体にゾル、またはゲル、または液体(収容部Aのみ)を使用している ため、その流動性によりフィット性に優れる。特に、収容部Aにゾルまたはゲル を使用する場合には、液体よりも流動性が低いため、パッドが変形しにくく、バ スト保持性や造形性がより優れる。収容部Aに液体を使用する場合には、保持性 、造形性を有する一方で、着用時に収容部Aに相対する部分の着用感が柔らかく なる。また、収容部を重ならないように2つに分割することにより、パッドの部 位による硬さを変化させることができる上、全体を1つの収容部としてゲルを封 入する場合に比べて、ゲルの使用量が低減でき、パッドの重さを軽くすることが できる。さらに、ゾルやゲルを使用しないパッドに比較して、自然な外観を現出 することができる。
【0008】 また、上記パッドは、収容部Bの平面形状が、略L字状あるいは略への字状で あって、前記略L字あるいは略への字の、少なくとも主要部分の幅が1cm以上 であるのが好ましい。
【0009】 本考案のパッドは、収容部Bの平面形状を上記のような構成とすることにより 、よりバストの保持性や造形性を向上させることができる。
【0010】 また、上記パッドは、収容部Bが着用時にカップ部の下部側および脇部側に相 対するように配置されているのが好ましい。
【0011】 本考案のパッドは、収容部Bの配置を上記のようにすることにより、ゲルを封 入して比較的硬い収容部Bにより、持ち上げおよび脇寄せが可能であり、バスト の保持性や造形性が向上する。
【0012】 また、本考案は、カップ部の少なくとも一部を構成するパッドであって、液体 不透性の素材からなる袋状の収容部A’および収容部B’から主としてなり、収 容部A’はパッド全体の形状とほぼ同一の形状を有し、収容部B’が収容部A’ に重なって配置され、収容部B’のパッド外周側の周縁部の一部あるいは全部を 除く部分が、収容部A’から遊離しており、さらに収容部A’はゾル、またはゲ ルを封入してなり、収容部B’は、収容部A’よりも硬度が高くなるようにゲル を封入してなることを特徴とするパッドである。
【0013】 本考案のパッドは、上記のような構成とすることにより、上述のパッドと同様 に、収容部B’によるバストの保持性や造形性に優れる。また、収容部A’は全 体がゾル、またはゲルを使用しているため、その流動性により特に収容部A’が 装着面側に配置された場合のフィット性に優れ、一方、液体よりも流動性が低い ため、パッドが変形しにくく、バスト保持性や造形性にも優れる。また、収容部 を2つに分割することにより、パッドの部位による硬さを変化させることができ 、ゾルやゲルを使用しないパッドに比較して、自然な外観を現出することもでき る。さらに収容部A’と収容部B’の大部分が遊離していることにより、収容部 B’による保持性や造形性を有しつつ、収容部A’が変形しやすくなり、収容部 A’に封入されたゾルまたはゲルの流動によりバスト全体へフィット性が向上す る。
【0014】 また、上記パッドは、収容部B’の平面形状が、略L字状あるいは略への字状 であって、前記略L字あるいは略への字の、少なくとも主要部分の幅が1cm以 上であるのが好ましい。
【0015】 本考案のパッドは、収容部B’の平面形状を上記のような構成とすることによ り、よりバストの保持性や造形性を向上させることができる。
【0016】 また、上記パッドは、収容部B’が着用時にカップ部の下部側および脇部側に 相対するように配置されているのが好ましい。
【0017】 本考案のパッドは、収容部B’の配置を上記のようにすることにより、ゲルを 封入して比較的硬い収容部B’により、持ち上げおよび脇寄せが可能であり、バ ストの保持性や造形性が向上する。
【0018】 また、本考案のパッドは、カップ部の少なくとも一部を構成するパッドであっ て、液体不透性の素材からなる袋状の収容部A’’および収容部B’’から主と してなり、収容部A’’がパッド全体の形状とほぼ同一の形状を有し、収容部B ’’が収容部A’’に重なって配置され、収容部B’’の一方の表面が収容部A ’’の一方の表面に固着した状態、あるいは収容部A’’の一方の表面により収 容部B’’の一方の表面を形成した状態とし、さらに収容部A’’はゾル、また はゲルを封入してなり、収容部B’’は、収容部A’’よりも硬度が高くなるよ うにゲルを封入してなることを特徴とするパッドである。
【0019】 本考案のパッドは、上記のような構成とすることにより、上述のパッドと同様 に、収容部B’’によるバストの保持性や造形性に優れる。また、収容部A’’ は全体がゾル、またはゲルを使用しているため、その流動性により特に収容部A ’’が装着面側に配置された場合のフィット性に優れ、一方、液体よりも流動性 が低いため、パッドが変形しにくく、バスト保持性や造形性にも優れる。また、 収容部を2つに分割することにより、パッドの部位による硬さを変化させること ができ、ゾルやゲルを使用しないパッドに比較して、自然な外観を現出すること もできる。さらに収容部B’’の一方の表面が収容部A’’の一方の表面と固着 した状態、あるいは収容部A’’の一方の表面により収容部B’’の一方の表面 を形成した状態としていることにより、収容部B’’による確実な保持性や造形 性を有する一方、収容部A’’に封入されたゾルまたはゲルの流動によりバスト 全体へフィット性が向上する。
【0020】 また、上記パッドは、収容部B’’の平面形状が、略L字状あるいは略への字 状であって、前記略L字あるいは略への字の、少なくとも主要部分の幅が1cm 以上であるのが好ましい。
【0021】 本考案のパッドは、収容部B’’の平面形状を上記のような構成とすることに より、よりバストの保持性や造形性を向上させることができる。
【0022】 また、上記パッドは、収容部B’’が着用時にカップ部の下部側および脇部側 に相対するように配置されているのが好ましい。
【0023】 本考案のパッドは、収容部B’’の配置を上記のようにすることにより、ゲル を封入して比較的硬い収容部B’’により、持ち上げおよび脇寄せが可能であり 、バストの保持性や造形性が向上する。
【0024】 なお、本考案において、「ゾル」はコロイド粒子が液体中に分散または溶解し たコロイド溶液であり、常温状態で流動性を有する。「ゾル」が流動性を失った ものが「ゲル」を指す。
【0025】 また、本考案において、「略L字あるいは略への字の、少なくとも主要部分の 幅が1cm以上である」とは、略L字あるいは略への字の大部分の幅が1cm以 上であるが、端部が先細り形状になるなど部分的に幅が1cm未満であってもよ いことを指す。
【0026】 また、本考案において、「収容部B(収容部B’、収容部B’’)の硬度が収 容部A(収容部A’、収容部A’’)の硬度よりも高い」[以下、収容部B(収 容部B’、収容部B’’)と収容部A(収容部A’、収容部A’’)のような表 記をする場合は、収容部Bと収容部A、あるいは収容部B’と収容部A’、収容 部B’’と収容部A’’の組み合わせを指す]とは、収容部A(収容部A’、収 容部A’’)にゾルまたは液体(収容部Aのみ)が封入され、収容部B(収容部 B’、収容部B’’)にゲルが封入されている場合、あるいは、収容部A(収容 部A’、収容部A’’)と収容部B(収容部B’、収容部B’’)の両方にゲル が封入され、JIS K−2220に規定する稠度(またはJIS K−630 1に規定する硬さ)の値が、収容部B(収容部B’、収容部B’’)に封入され たゲルの方が収容部A(収容部A’、収容部A’’)に封入されたゲルよりも大 きい場合のいずれかである。
【0027】
【考案の実施の形態】
[実施形態1] 以下に図面を用いて、本考案をさらに詳細に説明する。図1に、本考案の実施 形態の一例であるパッドの平面図、図2に図1のパッドにおけるX−X断面図、 図3に、本考案のパッドを装着した状態での断面図を示す。図1のパッド1は、 概ね乳房の下部と脇部を含む1/2程度の面積(従来の2枚接ぎカップの下カッ プに相当する)を覆う、液体不透性の2枚のシート状素材の周縁部2を熱融着に より固着し、さらにその中央部付近を前中心部側から脇部側上部にかけて周縁部 2と同様に熱融着により2枚のシート状素材を固着して、隔壁3とし、2つの収 容部(収容部Aと収容部B)を形成している。略L字状の平面形状を有する収容 部Bはカップ部の下部側および脇部側(図中、W方向が脇部側)に相対するよう に配置され、収容部Aは収容部Bの上方部および前中心部側に相対するように配 置されて、図2に示すように収容部Bが収容部Aの表装面側に重ならないように 2分割された形状を有する。なお図2において着用時の外側、即ち表装面側をO 、着用時の肌側、即ち装着面側をIで示す。また、収容部Bの平面形状において 前記略L字の幅(図1中、D1,D2で示される。)は1cm以上であって、脇部 側の横方向の幅D2が下部側の上下方向の幅D1よりも大きい。収容部Aにはゾル 、またはゲル、または液体が封入されており、収容部Bには、収容部Aよりも硬 度が高くなるようにゲルが封入されている。収容部Aと収容部Bの硬さを変化さ せることにより、バストの保持性および造形性、フィット性を高めることが出来 る。また、収容部Aと収容部Bが重ならないことにより、収容部Aが小さくなっ て収容されたゾル、ゲル、液体の流動を抑制しやすくなり、収容部Bによる保持 性および造形性が向上する。さらに隔壁3を液体収容部の中央部付近に設けるこ とにより、隔壁部分の厚みが小さくなり、図3に示すように、隔壁部分を折り曲 げることによりパッドの装着時に乳房曲面へパッドがフィットしやすくなる。
【0028】 [実施形態2] 図5に、本考案の実施形態の他の例であるパッドの平面図、図6に図5のパッ ドのY−Y断面図を示す。図5のパッド11の全体平面形状は図1のパッドと同 様である。収容部A’は、パッド全体の平面形状と同一の平面形状を有し、液体 不透性の2枚のシート状素材の周縁部12を熱融着により固着して袋状に形成さ れ、装着面側に配置されている。収容部B’は、上記実施形態1における収容部 Bと同様の平面形状を有し、液体不透性の2枚のシート状素材の周縁部12’を 熱融着により固着して袋状に形成され、図6に示すように、カップ部の下部側お よび脇部側(図中、W方向が脇部側)に相対する位置に収容部A’の表装面側と 重なって配置されている。さらに、収容部B’のパッド外周側、即ち下部側およ び脇部側の周縁部13のみを収容部A’の表装面側の周縁部に固着して、下部側 および脇部側の周縁部13を除く装着面側の表面(図中Sで示される)が、収容 部A’の表装面側の表面から遊離している。収容部A’にはゾル、またはゲルが 封入されており、収容部B’には、収容部A’よりも硬度が高くなるようにゲル が封入されている。このような構成とすることにより、収容部B’による保持性 や造形性を有しつつ、収容部A’が変形しやすくなり、収容部A’に封入された ゾルまたはゲルの流動によりバスト全体へフィット性が向上する。収容部A’に は液体を使用しないことにより、収容部A’内での流動を適度に抑制でき、パッ ド全体に液体を封入した場合に比較して、保持性および造形性が向上する。
【0029】 [実施形態3] 図7に、本考案の実施形態の他の例であるパッドの断面図を示す。図7のパッ ド21の平面形状は図5のパッドと同様である。収容部A’’は、パッド全体の 平面形状と同一の平面形状を有し、液体不透性の2枚のシート状素材の周縁部2 2を熱融着により固着して袋状に形成され、装着面側に配置されている。収容部 B’’は、上記実施形態1における収容部Bと同様の平面形状を有し、液体不透 性の1枚のシート状素材の周縁部22’を熱融着により、収容部A’’の表装面 側の部分に固着し、収容部A’’の表装面側の表面により収容部B’’の装着面 側(図中S’で示される)の表面を形成した状態で袋状に形成され、カップ部の 下部側および脇部側に相対する位置に図7に示すように、収容部A’’の表装面 側と重なって配置されている。収容部A’’にはゾル、またはゲルが封入されて おり、収容部B’’には、収容部A’’よりも硬度が高くなるようにゲルが封入 されている。このような構成とすることにより、収容部B’’による確実な保持 性や造形性を有する一方、収容部A’’に封入されたゾルまたはゲルの流動によ りバスト全体へフィット性が向上する。収容部A’’には液体を使用しないこと により、収容部A’’内での流動を適度に抑制でき、パッド全体に液体を封入し た場合に比較して、保持性および造形性が向上する。なお、収容部B’’は別個 に2枚の不透性素材からなる袋状の収容部を形成した後、収容部A’’に固着し た形態としてもよい。
【0030】 本考案において、収容部A、収容部A’、収容部A’’に封入するゾル、また はゲル、または液体(収容部Aのみ)、収容部B、収容部B’、収容部B’’に 封入するゲルの種類は、収容部B(収容部B’、収容部B’’)が収容部A(収 容部A’、収容部A’’)よりも硬度が高くなるようであれば特に限定されない 。ゾル、またはゲルを形成する化合物としては、例えば、カルボキシメチルセル ロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン、シリコー ン等が挙げられる。液体としては、例えば流動性パラフィンや水―オイルのエマ ルジョン等が挙げられる。収容部A(収容部A’、収容部A’’)がカルボキシ メチルセルロースゾルまたはカルボキシメチルセルロースゲルを封入してなり、 収容部B(収容部B’、収容部B’’)がカルボキシメチルセルロースゲルまた はポリビニルアルコールゲルを封入してなるのが、着用感や保持性、造形性の点 から好ましい。また、上記ゾル、またはゲルに使用する溶媒は水等が挙げられ、 上記ゾル、またはゲル、または液体には着色剤や安定剤等の添加剤を配合しても よい。
【0031】 本考案において、収容部B(収容部B’、収容部B’’)が収容部A(収容部 A’、収容部A’’)よりも硬度が高くなるようにする方法は特に限定されず、 収容部A(収容部A’、収容部A’’)にはゾルまたは液体(収容部Aのみ)を 封入して、収容部B(収容部B’、収容部B’’)にはゲルを封入する方法や、 収容部A(収容部A’、収容部A’’)と収容部B(収容部B’、収容部B’’ )の両方にゲルを封入し、各収容部に封入するゲルの種類を異なるものとする 各収容部に封入するゲルを構成する化合物の濃度を異なるものとする各収容 部に封入するゲルの充填率を異なるものとする方法が挙げられる。
【0032】 上記の場合は、ゲルを形成する化合物の濃度等により、ゲルの相対的な硬さ の差は変化するが、概ね下記のような関係でゲルの硬度が変化するため、収容部 A(収容部A’、収容部A’’)に使用するゲルより硬いゲルを収容部B(収容 部B’、収容部B’’)に使用する。 CMCゲル<PVAゲル<ポリウレタンゲル<シリコーンゲル (柔らかい ← → 硬い) 好ましい組み合わせとしては、収容部A(収容部A’、収容部A’’)がカル ボキシメチルセルロースゲルを封入してなり、収容部B(収容部B’、収容部B ’’)がポリビニルアルコールゲルを封入してなるものが挙げられる。
【0033】 上記の場合は、収容部A(収容部A’、収容部A’’)に封入されたゲルお よび収容部B(収容部B’、収容部B’’)に封入されたゲルをいずれも同一の 化合物のコロイド粒子からなるものとし、収容部A(収容部A’、収容部A’’ )に封入されたゲル中の前記化合物の濃度を、収容部B(収容部B’、収容部B ’’)に封入されたゲル中の前記化合物の濃度よりも小さくすればよい。
【0034】 上記の場合は、収容部A(収容部A’、収容部A’’)および収容部B(収 容部B’、収容部B’’)に、同一の化合物のコロイド粒子からなり、含有する 前記化合物の濃度が同一のゲルを、収容部A(収容部A’、収容部A’’)に封 入されたゲルの収容部容積に対する充填率が、収容部B(収容部B’、収容部B ’’)に封入されたゲルの収容部容積に対する充填率よりも小さくなるように封 入すればよい。
【0035】 なお使用するゾル、またはゲル、または液体の使用量は、その種類や所望の硬 度により適宜設定されるが、好ましくは1つのパッドで総計15〜40gとする のがよい。
【0036】 本考案の収容部を形成する液体不透性素材の種類は特に限定されず、例えばエ チレンメチルメタアクリレート(EMMA)系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ エチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の樹脂の1種ま たは2種以上の樹脂からなるフィルムなどが挙げられる。液体不透性素材は、多 層フィルムなど上記素材を複数組み合わせて形成したものであってもよく、さら に、収容部の装着面側と表装面側で異なる素材を使用したり、上記実施形態2や 実施形態3のような構成の場合、収容部A(収容部A’、収容部A’’)と収容 部B(収容部B’、収容部B’’)で使用する素材を異なるものとしてもよい。 また、不透性素材の厚みは、その種類や所望の柔軟性、耐久性等により適宜設定 するが、好ましくは50〜150μmであるのがよい。
【0037】 本考案のパッドの製造方法は特に限定されない。具体的には次のような方法が 挙げられる。まず、所望の形状に裁断した、液体不透性素材を熱融着あるいは接 着剤等による接着などの方法により固着して収容部を形成するが、その際、一部 固着しない空隙を形成して注入口とし、収容部の形成後、上記注入口よりゾル、 またはゲル、または液体を収容部内に注入し、その後注入口を固着して密封する 。上記実施形態1のような形状の場合は、ゾル、またはゲル、または液体を収容 部内に注入する前に収容部を分離して形成するのが好ましいが、上記実施形態2 の場合は、別個に形成した各収容部にゾル、またはゲル、または液体を収容部内 に注入する前に合体しても、注入後に合体してもよく、上記実施形態3の場合は 、各収容部を形成した後に注入しても、収容部A’’に注入後、収容部B’’を 形成してもよい。なお注入口は、パッドの前中心側や脇部側に形成するのが好ま しい。
【0038】 本考案のパッドの全体平面形状は特に限定されず、ハーフカップや3/4カッ プ、フルカップに対応する形状などが挙げられる。また、各収容部の形状も特に 限定されないが、上述のように、収容部B、収容部B’、収容部B’’の平面形 状が、略L字状あるいは略への字状であって、前記略L字あるいは略への字の少 なくとも主要部分の幅が1cm以上であるのが好ましい。さらに、本考案のパッ ドは各収容部の配置も特に限定されず、上記実施形態のように収容部B、収容部 B’、収容部B’’をカップ部の下部側および脇部側に相対するように配置して も、カップ部の上部側および前中心部側に相対するように配置してもよい。また 、上記実施形態2あるいは3のような構成の場合、収容部B’、収容部B’’の 配置は表装面側と装着面側のいずれであっても良いが、表装面側に配置するのが バストの保持性および造形性、フィット性が向上して好ましい。
【0039】 また、本考案のパッドは、表面を布地によって被覆してもよい。布地によって 被覆することにより、液体不透性素材の端部が着用時に直接肌に触れることなく 、着用感が向上する。使用する布地は、織物、編み物、不織布等が挙げられる。 また、被覆の方法は特に限定されず、ポケット状に形成した布地に着脱可能にパ ッドを収容してもよいし、袋状の布地にパッドを収容して周縁部を固着してもよ い。
【0040】 さらに、本考案のパッドには、本発明の作用を阻害しない範囲で他の構成を有 していてもよい。
【0041】 本考案のパッドは、カップ部を有する衣類の構成の一部として使用できる。即 ち、カップ部に本考案のパッドを取り付けて使用でき、例えば前期実施形態のよ うな乳房の下部から脇部側に相対する形状として、図4に示すようにカップ部に 取り付けることにより(斜線部がパッドの取り付け位置を示す)、衣類の着用時 には乳房の寄せ上げ効果が得られ、バストのボリュームアップ効果も得られる。
【0042】 上記カップ部を有する衣類におけるカップ表布やストラップ部、係止部などの 本考案のパッド以外の部分の構成(素材、形状、製造方法)は特に限定されず、 本考案の作用を阻害しない範囲で通常一般のものが使用出来る。本考案のパッド の取り付け方法も本考案の作用を阻害しない範囲で特に限定されない。取り付け 方法としては、例えばカップ部を有する衣類のカップ部にポケット状のパッド収 容部を設け、該パッド収容部に本考案のパッドを挿入する方法が、所望のパッド を使用でき、洗濯時の取り扱い性などに優れる。
【0043】 本考案のパッドを使用できるカップ部を有する衣類としては、ブラジャー、ス ポーツ用ブラジャー、トップス、ブラスリップ、ブラキャミソール、ボディスー ツ等の下着、あるいは水着、レオタードが挙げられる。
【0044】
【考案の効果】
本考案のパッドは、また、パッドの脇部側および下部側とその上方部および前 中心部側など部位により硬さを変化させることができるため、バストの造形性お よび保持性に優れ、特に収容部B、収容部B’、収容部B’’が着用時にカップ 部の下部側および脇部側に相対するように配置されている場合は、乳房の持ち上 げおよび脇寄せ等のバストの造形性が向上する。また、ゾルまたはゲルの流動性 によりフィット性に優れる上、パッドが変形しにくい。また、従来の全体を1つ の収容部としてゲルを封入する場合に比べて、ゲルの使用量が低減でき、パッド の重さを軽くすることができる。さらに、従来のゾルやゲルを使用しないパッド に比較して、自然な外観を現出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の実施形態の一例であるパッド
の平面図である。
【図2】図2は、図1のパッドにおけるX−X断面図で
ある。
【図3】図3は、本考案のパッドを装着した状態での断
面図である。
【図4】図4は、本考案のパッドを取り付けたブラジャ
ーの正面斜視図である。
【図5】図5は、本考案の実施形態の他の例であるパッ
ドの平面図である。
【図6】図6は、図5のパッドにおけるY−Y断面図で
ある。
【図7】図7は、本考案の実施形態の他の例であるパッ
ドの断面図である。
【符号の説明】
1、11、21 パッド 2、12、22 周縁部 3 隔壁 A 収容部A B 収容部B A’ 収容部A’ B’ 収容部B’ A’’ 収容部A’’ B’’ 収容部B’’

Claims (21)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カップ部の少なくとも一部を構成するパ
    ッドであって、液体不透性の素材からなる袋状の収容部
    Aおよび収容部Bから主としてなり、収容部Aと収容部
    Bが重ならないように配置され、さらに収容部Aはゾ
    ル、またはゲル、または液体を封入してなり、収容部B
    は、収容部Aよりも硬度が高くなるようにゲルを封入し
    てなることを特徴とするパッド。
  2. 【請求項2】 収容部Bの平面形状が、略L字状あるい
    は略への字状であって、前記略L字あるいは略への字
    の、少なくとも主要部分の幅が1cm以上であることを
    特徴とする請求項1記載のパッド。
  3. 【請求項3】 収容部Bが着用時にカップ部の下部側お
    よび脇部側に相対するように配置されていることを特徴
    とする請求項1または2記載のパッド。
  4. 【請求項4】 収容部Aはゾルまたはゲルを封入してな
    り、収容部Aに封入されたゾルまたはゲルおよび収容部
    Bに封入されたゲルがいずれも同一の化合物のコロイド
    粒子からなり、収容部Aに封入されたゾルまたはゲル中
    の前記化合物の濃度が、収容部Bに封入されたゲル中の
    前記化合物の濃度よりも小さいことを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか一項に記載のパッド。
  5. 【請求項5】 収容部Aおよび収容部Bに、同一の化合
    物のコロイド粒子からなり、含有する前記化合物の濃度
    が同一のゲルが封入されており、収容部Aに封入された
    ゲルの収容部容積に対する充填率が、収容部Bに封入さ
    れたゲルの収容部容積に対する充填率よりも小さいこと
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のパ
    ッド。
  6. 【請求項6】 収容部Aはカルボキシメチルセルロース
    ゾルまたはカルボキシメチルセルロースゲルを封入して
    なり、収容部Bはポリビニルアルコールゲルを封入して
    なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に
    記載のパッド。
  7. 【請求項7】 収容部Aは流動性パラフィンを封入して
    なり、収容部Bはカルボキシメチルセルロースゲルを封
    入してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
    一項に記載のパッド。
  8. 【請求項8】 カップ部の少なくとも一部を構成するパ
    ッドであって、液体不透性の素材からなる袋状の収容部
    A’および収容部B’から主としてなり、収容部A’は
    パッド全体の形状とほぼ同一の形状を有し、収容部B’
    が収容部A’に重なって配置され、収容部B’のパッド
    外周側の周縁部の一部あるいは全部を除く部分が、収容
    部A’から遊離しており、さらに収容部A’はゾル、ま
    たはゲルを封入してなり、収容部B’は、収容部A’よ
    りも硬度が高くなるようにゲルを封入してなることを特
    徴とするパッド。
  9. 【請求項9】 収容部B’の平面形状が、略L字状ある
    いは略への字状であって、前記略L字あるいは略への字
    の、少なくとも主要部分の幅が1cm以上であることを
    特徴とする請求項8記載のパッド。
  10. 【請求項10】 収容部B’が着用時にカップ部の下部
    側および脇部側に相対するように配置されていることを
    特徴とする請求項8または9記載のパッド。
  11. 【請求項11】 収容部A’に封入されたゾルまたはゲ
    ルおよび収容部B’に封入されたゲルがいずれも同一の
    化合物のコロイド粒子からなり、収容部A’に封入され
    たゾルまたはゲル中の前記化合物の濃度が、収容部B’
    に封入されたゲル中の前記化合物の濃度よりも小さいこ
    とを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載
    のパッド。
  12. 【請求項12】 収容部A’および収容部B’に、同一
    の化合物のコロイド粒子からなり、含有する前記化合物
    の濃度が同一のゲルが封入されており、収容部A’に封
    入されたゲルの収容部容積に対する充填率が、収容部
    B’に封入されたゲルの収容部容積に対する充填率より
    も小さいことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか
    一項に記載のパッド。
  13. 【請求項13】 収容部A’はカルボキシメチルセルロ
    ースゾルまたはカルボキシメチルセルロースゲルを封入
    してなり、収容部B’はポリビニルアルコールゲルを封
    入してなることを特徴とする請求項8乃至10のいずれ
    か一項に記載のパッド。
  14. 【請求項14】 カップ部の少なくとも一部を構成する
    パッドであって、液体不透性の素材からなる袋状の収容
    部A’’および収容部B’’から主としてなり、収容部
    A’’がパッド全体の形状とほぼ同一の形状を有し、収
    容部B’’が収容部A’’に重なって配置され、収容部
    B’’の一方の表面が収容部A’’の一方の表面に固着
    した状態、あるいは収容部A’’の一方の表面により収
    容部B’’の一方の表面を形成した状態とし、さらに収
    容部A’’はゾル、またはゲルを封入してなり、収容部
    B’’は、収容部A’’よりも硬度が高くなるようにゲ
    ルを封入してなることを特徴とするパッド。
  15. 【請求項15】 収容部B’’の平面形状が、略L字状
    あるいは略への字状であって、前記略L字あるいは略へ
    の字の、少なくとも主要部分の幅が1cm以上であるこ
    とを特徴とする請求項14記載のパッド。
  16. 【請求項16】 収容部B’’が着用時にカップ部の下
    部側および脇部側に相対するように配置されていること
    を特徴とする請求項14または15記載のパッド。
  17. 【請求項17】 収容部A’’に封入されたゾルまたは
    ゲルおよび収容部B’’に封入されたゲルがいずれも同
    一の化合物のコロイド粒子からなり、収容部A’’に封
    入されたゾルまたはゲル中の前記化合物の濃度が、収容
    部B’’に封入されたゲル中の前記化合物の濃度よりも
    小さいことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか
    一項に記載のパッド。
  18. 【請求項18】 収容部A’’および収容部B’’に、
    同一の化合物のコロイド粒子からなり、含有する前記化
    合物の濃度が同一のゲルが封入されており、収容部
    A’’に封入されたゲルの収容部容積に対する充填率
    が、収容部B’’に封入されたゲルの収容部容積に対す
    る充填率よりも小さいことを特徴とする請求項14乃至
    16のいずれか一項に記載のパッド。
  19. 【請求項19】 収容部A’’はカルボキシメチルセル
    ロースゾルまたはカルボキシメチルセルロースゲルを封
    入してなり、収容部B’’はポリビニルアルコールゲル
    を封入してなることを特徴とする請求項14乃至16の
    いずれか一項に記載のパッド。
  20. 【請求項20】 請求項1乃至19のいずれか一項に記
    載のパッドの表面を布地によって被覆してなるパッド。
  21. 【請求項21】 カップ部にポケット状のパッド収容部
    を有し、該パッド収容部に請求項1乃至20のいずれか
    一項に記載のパッドを挿入してなることを特徴とするカ
    ップ部を有する衣類。
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