JP3072269B2 - 炭素膜コーティングプラスチック容器の製造装置および製造方法 - Google Patents

炭素膜コーティングプラスチック容器の製造装置および製造方法

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JP3072269B2 JP3450897A JP3450897A JP3072269B2 JP 3072269 B2 JP3072269 B2 JP 3072269B2 JP 3450897 A JP3450897 A JP 3450897A JP 3450897 A JP3450897 A JP 3450897A JP 3072269 B2 JP3072269 B2 JP 3072269B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチック製のリ
ターナブル容器を製造する製造装置および製造方法に関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に、プラスチック
製の容器は、成形が容易である点,軽量である点および
低コストである点等の種々の特性から、食品分野や医薬
品分野等の様々な分野において、充填容器として広く使
用されている。
【0003】しかしながら、プラスチックは、よく知ら
れているように、酸素や二酸化炭素等の低分子ガスを透
過させる性質や低分子有機化合物を収着する性質(低分
子有機化合物をプラスチックの組成中に吸収する性質)
を有しているため、このプラスチックによって成形され
た容器は、ガラス等によって成形された他の容器に比べ
て、その使用対象や使用形態が様々な制約を受ける。
【0004】例えば、プラスチック容器は、このプラス
チック容器をビール等の炭酸飲料の充填容器として使用
する場合には、酸素がプラスチックを透過して容器の内
部に浸透するために充填されている炭酸飲料が経時的に
酸化したり、また炭酸ガスがプラスチックを透過して容
器の外部に放出されるために炭酸飲料の気が抜けてしま
ったりするので、炭酸飲料の充填容器としては使用され
ていない。
【0005】また、プラスチック容器は、このプラスチ
ック容器をオレンジジュース等の香気成分を有する飲料
の充填容器として使用する場合には、飲料に含まれる低
分子有機化合物である香気成分(例えばオレンジジュー
スのリモネン等)がプラスチックに収着されるため、飲
料の香気成分の組成のバランスが崩れてその飲料の品質
が劣化してしまうので、香気成分を有する飲料の充填容
器としては使用されていない。
【0006】また、プラスチック容器は、そのプラスチ
ック組成中に含まれている可塑剤や残留モノマ、その他
の添加剤等の低分子化合物が充填されている物質(特に
液体)中に溶け出してその物質の純度を損なう虞が有る
ため、特に純度が要求されるような物質の充填容器とし
ては使用されていない。
【0007】一方、近年になって特に資源のリサイクル
化が叫ばれるようになり、使用済み容器の回収が問題に
なっているが、プラスチック容器をリターナブル容器と
して使用する場合には、ガラス容器等と異なり、回収の
際にプラスチック容器が環境中に放置されるとその間に
カビ臭など種々の低分子有機化合物がプラスチックに収
着されてしまうことになる。そして、このプラスチック
に収着された低分子有機化合物は、容器の洗浄後もプラ
スチックの組成内に残存するので、非衛生的であり、し
かもこのプラスチック容器に内容物が再充填された際
に、充填された内容物中に異成分として徐々に溶け出し
て内容物の品質低下を招く虞がある。このため、従来に
おいては、プラスチック容器をリターナブル容器として
使用する例は限られていた。
【0008】しかしながら、プラスチック容器は、前述
したように、成形の容易性,軽量性および低コスト性等
の特性を有しているので、このプラスチック容器を、炭
酸飲料や香味成分を有する飲料等の充填容器として、ま
た純度が要求される物質の充填容器として、さらにはリ
ターナブル容器として使用できれば、非常に便利であ
る。
【0009】本願発明の出願人は、このようなプラスチ
ック容器の利便性に着目して、先に行った特許出願(特
願平6−189224号)において、プラスチック容器
をリターナブル容器として使用するための提案を行って
いる。
【0010】この本願発明の出願人による先の特許出願
にかかる発明は、プラスチック容器のガスバリヤ性を向
上させかつプラスチック容器への低分子有機化合物の収
着を遮断するために、プラスチック容器の内壁面にDL
C(Diamond Like Carbon )膜を形成する装置に関する
ものである。
【0011】ここで、DLC膜とは、iカーボン膜また
は水素化アモルファスカーボン膜(a−C:H)とも呼
ばれる硬質炭素膜のことで、SP3 結合を主体にしたア
モルファスな炭素膜であり、非常に硬くて絶縁性に優れ
ているとともに高い屈折率を有している。
【0012】この先の特許出願にかかる炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造装置は、このDLCの薄膜
をプラスチック容器の内壁面に形成して、プラスチック
からのガスの透過とプラスチックへの低分子有機化合物
の収着を遮断することによって、リターナブル容器とし
て使用可能なプラスチック容器を製造するものである。
【0013】すなわち、この炭素膜コーティングプラス
チック容器の製造装置は、図14に示されるように、基
台1上に取り付けられたセラミック製の絶縁板2と、こ
の絶縁板2上に取り付けられた外部電極3と、この外部
電極3に形成されたチャンバ内に挿入される内部電極4
とを備えているものである。
【0014】この外部電極3は、その内側のチャンバが
プラズマ放電を行うための真空室を構成するようになっ
ており、本体部3A内にプラスチック容器Bを挿入して
蓋体3Bによってチャンバ内を密閉した後、図示しない
真空ポンプによって排気管5から空気が排出されてチャ
ンバ内が真空にされる。
【0015】そして、この外部電極3の真空のチャンバ
内に、原料ガス供給管6から供給される原料ガスを内部
電極4の吹出し孔4Aから吹き出して均一に拡散させた
後、外部電極3に整合器7を介して高周波電源8から電
力を投入して、アースされた内部電極4との間にプラズ
マを発生させることにより、プラスチック容器Bの内壁
面にDLC膜を形成するものである。
【0016】この炭素膜コーティングプラスチック容器
の製造装置は、外部電極3のチャンバがプラスチック容
器Bの外形に沿ってほぼ相似形に形成されかつ内部電極
の外形がプラスチック容器Bの内壁面に沿ってほぼ相似
形に形成されていて互いの間隔がほぼ均一に保たれるよ
うになっており、さらに、原料ガスがプラスチック容器
Bの内側に噴き出されるようになっていることにより、
プラスチック容器Bの内壁面のみにDLC膜を形成する
ことができることを特徴としているものである。
【0017】そしてさらに、この炭素膜コーティングプ
ラスチック容器の製造装置は、外部電極3内のチャンバ
が真空室を構成するようになっているので、このチャン
バを真空にするための排気時間を大幅に短縮することが
でき、これによってプラスチック製のリターナブル容器
の量産を可能にするという特徴を有するものである。
【0018】なお、DLC膜の形成をプラスチック容器
Bの内壁面のみに限定して行うのは、プラスチック容器
の外面にDLC膜が形成されていると、このプラスチッ
ク容器がリターナブル容器として使用された場合に、工
場内の製造工程においてまたは販売ルートにおいてプラ
スチック容器同士がぶつかったり擦れあったりするた
め、薄くて硬いDLC膜自体が損傷してプラスチック容
器Bの商品価値を損なう虞があるためである。
【0019】ここで、プラスチック容器は、ガラス製等
の通常のリターナブル容器に比べて非常に軽量である。
このため、プラスチック容器をコンベアに載せて搬送
し、内容物の充填および打栓等の作業を行う際に、容器
が転倒してしまう虞がある。また、飲料工場等において
は、生産効率アップのために容器への内容物の充填を高
速で行う必要があるが、このためには、内容物の充填時
に軽量のプラスチック容器をサポートしておく必要があ
る。さらに、内容物の充填後に打栓を行う際には、容器
に対して上下方向に高い圧力がかかるため、ガラス製等
の容器に比べて強度の弱いプラスチック容器は、サポー
トが無い場合には、変形したり打栓が不完全になってし
まったりする虞がある。
【0020】そこで、プラスチック容器Bには、図15
に示されるように、口部のねじ部Baの下方位置にサポ
ートリングBbが形成される場合がある。このサポート
リングBbはプラスチック容器Bの口部の外周面から外
方に突出するフランジ形状の凸条であって、プラスチッ
ク容器Bが搬送,充填および打栓される際に、このサポ
ートリングBbがコンベアの上方に架設されたガイドレ
ールによってその下部をサポートされながらスライドす
ることによって、搬送時や充填時のプラスチック容器B
の転倒を防止し、さらに打栓時に加わる上下方向の荷重
をガイドレールとの間で受け止めるようになっている。
【0021】しかしながら、図14に示される先の出願
にかかる炭素膜コーティングプラスチック容器の製造装
置によって、上記のような口部にサポートリングBbが
形成されたプラスチック容器BにDLC膜を形成しよう
とすると、図16に示されるように、プラスチック容器
Bが外部電極3内に収容された際に、プラスチック容器
Bの胴体部と肩部についてはその外周面と外部電極3の
内壁面との間に隙間がないようにすることが出来るが、
口部についてはその外周面と外部電極3の内壁面との間
に、サポートリングBbが形成されていることによっ
て、隙間sが開くのを避けることが出来ない。
【0022】このため、サポートリングBbを有するプ
ラスチック容器Bの口部の内壁面には、胴部や肩部と比
べてDLC膜が形成され難くなり、このため、プラスチ
ック容器BへのDLC膜の形成に斑が生じるという問題
が生じる。
【0023】また、プラスチック容器Bの口部B’に形
成されたねじ部Baの外径も、口部B’の他の部分の外
径よりも大きくなるため、これによっても、このプラス
チック容器Bの口部B’を収容する外部電極3の内壁面
との間に隙間が開き、形成されたDLC膜に斑が生じる
という問題がある。
【0024】また、前記先の出願にかかる炭素膜コーテ
ィングプラスチック容器の製造装置においては、コーテ
ィングを行うプラスチック容器B内に挿入される内部電
極4の外形形状がこのプラスチック容器Bの壜口の内径
に制約されるために、図14からも分かるように、プラ
スチック容器Bの壜口が細くなっているような場合に
は、外部電極3と内部電極4間の間隔が、プラスチック
容器Bの肩部から口部の間と胴体部とでは、肩部から口
部の間の方が狭くなってしまう場合がある。
【0025】このため、外部電極3に電力を投入して内
部電極4との間にプラズマを発生させた場合に、このプ
ラズマの発生がプラスチック容器Bの肩部から口部の間
の外部電極3と内部電極4の間隔が狭い部分に集中し
て、形成された硬質炭素膜に斑が生じるとともに、その
時に発生する熱によってプラスチック容器Bの口部が変
形してしまう等の問題が生じる。
【0026】本願にかかる発明は、上記従来の問題点を
解決するためになされたものである。
【0027】すなわち、本願発明は、プラスチック容器
をリターナブル容器として使用することが出来るように
するために、外部電極内に形成された真空室内にプラス
チック容器を収容しその内部に内部電極を挿入して外部
電極と内部電極の間でプラズマ放電を行ってプラスチッ
ク容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する際に、外面から
外方に突出する突出物を有する容器についても斑なく硬
質炭素膜の形成を行うことができる炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および製造方法を提供する
ことを第1の目的とする。
【0028】さらに、本願発明は、プラスチック容器の
内壁面に硬質炭素膜を形成する際に、プラズマ放電が容
器に部分的に集中することによって、形成された硬質炭
素膜に斑が生じたりプラスチック容器がプラズマの熱に
よって変形したりする虞のない炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置および製造方法を提供すること
を第2の目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】第1の発明による炭素膜
コーティングプラスチック容器の製造装置は、上記第1
の目的を達成するために、外部電極内に形成された容器
の外形とほぼ相似形の真空室に容器を収容し、この外部
電極の真空室に収容された容器内に内部電極を挿入し、
真空室を真空にするとともに容器内に炭素源の原料ガス
を供給した後、外部電極と内部電極間にプラズマを発生
させることによって容器の内壁面に硬質炭素膜を形成す
る炭素膜コーティングプラスチック容器の製造装置にお
いて、前記外部電極の真空室の内壁面が外周面から外方
に突出する突出部を有している容器を収容する形状に形
成され、前記突出部を有する容器の外形とほぼ同一形状
に形成された内壁面を有し容器に装着されることにより
この容器の少なくとも突出部が形成されている部分を被
覆するとともに容器に装着されたまま前記外部電極の真
空室内に収容される導電性を有する介装部材を備え、突
出部を有する容器が収容されることによって前記外部電
極の真空室の内壁面とこの真空室内に収容される容器の
外周面との間に形成される空所内に、容器に装着されて
この容器とともに真空室内に収容される前記介装部材が
介装されることを特徴としている。
【0030】また、第11の発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造方法は、前記第1の目的を
達成するために、外部電極内に形成された容器の外形と
ほぼ相似形の真空室に容器を収容し、この外部電極の真
空室に収容された容器内に内部電極を挿入し、真空室を
真空にするとともに容器内に炭素源の原料ガスを供給し
た後、外部電極と内部電極間にプラズマを発生させるこ
とによって容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する炭素膜
コーティングプラスチック容器の製造方法において、外
周面から外方に突出する突出部を有する容器の外形とほ
ぼ同一形状に形成された内壁面を有する導電性の介装部
材を容器の外面に装着してこの容器の少なくとも突出部
が形成されている部分を被覆し、突出部を有する容器を
収容する形状に形成されている外部電極の真空室内に介
装部材が装着された容器を介装部材とともに収容して、
突出部を有する容器が収容されることによって外部電極
の真空室の内壁面とこの真空室内に収容される容器の外
周面との間に形成される空所内に介装部材を介装するこ
とを特徴としている。
【0031】上記第1の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および第11の発明による
炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、外
部電極内に形成された真空室内にプラスチック容器を収
容してこの容器内に挿入された内部電極と外部電極間に
プラズマを発生させることによりプラスチック容器の内
壁面に硬質炭素膜を形成する際に、プラスチック容器
に、例えば軽量の壜容器であるプラスチック容器の内容
物充填工程における転倒防止等のために、その口部の外
周面から外方に突出するネックサポートリング等の突出
物が形成されている場合に、プラスチック容器の突出物
が形成されていない部分を収容する外部電極の真空室の
内壁面は収容される容器の外周面との間にほとんど隙間
が形成されないように容器の外形とほぼ同一形状に形成
することができるが、容器の突出部が形成されている部
分を収容する外部電極の真空室の内壁面は、突出物を収
容するために容器の外形と同一形状に形成することが出
来ない場合があり、このため、外部電極の真空室の内壁
面と容器の突出部が形成されている部分の外周面との間
に隙間が形成されてしまうが、内壁面が突出部を有する
容器の外形とほぼ同一形状に形成された導電性の介装部
材が容器の外面に装着され、この介装部材が容器の少な
くとも突出部が形成されている部分を被覆した状態で、
容器とともに外部電極の真空室内に収容される。そし
て、この真空室内に収容された介装部材が外部電極の真
空室の内壁面と容器の突出部が形成されている部分の外
周面との間に形成される空所内に介装されることによ
り、外部電極の真空室の内壁面と容器の外周面との間に
隙間が形成されないようにする。
【0032】この第1の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および第11の発明による
炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法によれ
ば、外部電極内に形成された真空室に外周面から外方に
突出するサポートリングや造形模様等の突出物を有する
プラスチック容器を収容してその内壁面に硬質炭素膜を
形成する際に、外部電極の真空室の内壁面とこの真空室
内に収容されたプラスチック容器の外周面との間に容器
の全面に亘って隙間が形成されないようにすることがで
きるので、プラスチック容器の突出部が形成されている
部分とその他の部分についてほぼ同一の条件でプラズマ
放電による硬質炭素膜の形成を行うことができ、これに
よって、外面に突出物が形成されているプラスチック容
器についてもその内壁面に斑なく硬質炭素膜を形成する
ことができる。
【0033】第2の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、上記第1の目的を達成する
ために、前記第1の発明の構成に加えて、前記介装部材
が、外周面から径方向外方に突出する突出部を有する容
器に装着されてこの容器の突出部が形成されている部分
の外周面を被覆するとともに、容器に装着されて前記外
部電極の真空室内に収容された際に、外周面が真空室の
内壁面にほぼ当接された状態で保持されることを特徴と
している。
【0034】また、第12の発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造方法は、前記第1の目的を
達成するために、第11の構成に加えて、内壁面が外周
面から径方向外方に突出する突出部を有する容器の形状
とほぼ同一形状に形成された介装部材を容器の突出部が
形成されている部分の外面に装着してこの容器の突出部
が形成されている部分を被覆し、この容器に装着した介
装部材を容器とともに外部電極の真空室内に収容して、
突出部を有する容器が収容されることによって外部電極
の真空室の内壁面とこの真空室内に収容される容器の外
周面との間に形成される空所内に介装することを特徴と
している。
【0035】上記第2の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および第12の発明による
炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、例
えば内容物の充填工程における転倒防止のためのサポー
トリングや造形模様等の突出物が容器の所要の部分に形
成されているような場合に、この容器の外周面における
突出部による凹凸を無くすために、突出部が形成されて
いる容器の所要の部分に介装部材が装着される。
【0036】これによって、外部電極の真空室内に介装
部材が装着された容器が収容された際に介装部材の外面
と対向する真空室の内壁面がこの介装部材の外径と同一
形状に形成され、さらに真空室の内壁面の他の部分が容
器の他の部分の外形と同一形状に形成されることによっ
て、容器の全面に亘って真空室の内壁面との間に隙間が
形成されないようにすることができるので、容器の内壁
面に形成される硬質炭素膜に斑が発生するのを防止する
ことができる。
【0037】第3の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、上記第1の目的を達成する
ために、前記第2の発明の構成に加えて、前記介装部材
が容器の口部の外周面から径方向外方に突出するフラン
ジ形状の突出部よりも上方部分に装着される部分と下方
部分に装着される部分の二つの部分からなり、この介装
部材の二つの部分が、その外径がそれぞれ突出部の外径
とほぼ同一になるように形成されていて、突出部を挟ん
で容器の口部に装着された際に外周面が突出部の外周面
とほぼ面一になることを特徴としている。
【0038】上記第3の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置は、第2の発明と同様に、
例えば飲料用壜容器のように胴部よりも径が細くなって
いる口部に内容物の充填工程における転倒防止のための
サポートリングのようなフランジ形状の突出部が形成さ
れている場合に、この容器の外周面における突出部によ
る凹凸を無くすために、突出部が形成されている口部等
の容器の所要の部分に、二つの部分から構成される介装
部材の一方が突出部の上方部に位置するように容器に装
着され、他方が一方の介装部材との間に突出部を挟んだ
状態で突出部の下方に装着される。
【0039】このとき、この介装部材の二つの部分の外
径がそれぞれ突出部の外径とほぼ同一になるように形成
されていることにより、介装部材の外面と突出部の外面
が面一になって容器の外周面における凹凸が無くなるの
で、第2の発明と同様に、容器の全面に亘って真空室の
内壁面との間に隙間が形成されないようにすることがで
き、容器の内壁面に形成される硬質炭素膜に斑が発生す
るのを防止することができる。このとき、介装部材の外
径は突出部の外径以上に大きくする必要がないので、軽
量である。
【0040】第4の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、上記第1の目的を達成する
ために、前記第1の発明の構成に加えて、前記介装部材
が、その内壁面が外周面から径方向外方に突出する突出
部を有する容器の外形とほぼ同一形状に形成されてい
て、内部に容器を収容してこの収容した容器とともに前
記外部電極の真空室内に収容されることを特徴としてい
る。
【0041】また、第13の発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造装置は、上記第1の目的を
達成するために、前記第11の発明の構成に加えて、内
壁面が外周面から径方向外方に突出する突出部を有する
容器の外形とほぼ同一形状に形成された介装部材内に容
器を収容して容器の外周面を被覆し、この容器を収容し
た介装部材を、介装部材の外形とほぼ同一の形状に形成
された外部電極の真空室内に収容することを特徴として
いる。
【0042】上記第4の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および第13の発明による
炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、介
装部材が、その内壁面が容器の外形とほぼ同一の形状に
なるように形成されて容器全体を収容することができる
ケース状になっており、外周面に転倒防止用のサポート
リングや造形模様等の突出物が形成されている容器をそ
の内部に収容して、この収容した容器とともに外部電極
の真空室内に収容される。このように、外周面に突出物
が形成されている容器の外周面をその全面に亘って被覆
することによって、この容器が外部電極の真空室内に収
容された際にこの真空室の内壁面との間に隙間が形成さ
れるのをより少なくすることができるので、容器の内壁
面に形成される硬質炭素膜の斑の発生をより有効に防止
することができる。
【0043】第5の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、上記第2の目的を達成する
ために、外部電極内に形成された容器の外形とほぼ相似
形の真空室に容器を収容し、この外部電極の真空室に収
容された容器内に内部電極を挿入し、真空室を真空にす
るとともに容器内に炭素源の原料ガスを供給した後、外
部電極と内部電極間にプラズマを発生させることによっ
て容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造装置において、前記外部電
極が複数の部分に分割されていて、この分割された複数
の部分が絶縁部材によって互いに絶縁された状態で組み
付けられることにより真空室が形成され、この外部電極
の分割された部分のそれぞれに高周波電源が接続されて
外部電極の各部分に個別に電力が投入されることを特徴
としている。
【0044】また、第14の発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造方法は、上記第2の目的を
達成するために、外部電極内に形成された容器の外形と
ほぼ相似形の真空室に容器を収容し、この外部電極の真
空室に収容された容器内に内部電極を挿入し、真空室を
真空にするとともに容器内に炭素源の原料ガスを供給し
た後、外部電極と内部電極間にプラズマを発生させるこ
とによって容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する炭素膜
コーティングプラスチック容器の製造方法において、分
割された複数の部分が絶縁部材によって互いに絶縁され
た状態で組み付けられることによりその内部に真空室を
形成する前記外部電極の各部分に、それぞれ高周波電源
を接続して、外部電極の真空室を形成する各部分に個別
に電力を投入することを特徴としている。
【0045】上記第5の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および第14の発明による
炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、真
空室を形成する外部電極の互いに絶縁された各部分に高
周波電源から個別に電力が投入されて、外部電極の分割
された各部分と内部電極間にプラズマが発生されること
により、真空室内に収容されたプラスチック容器の内壁
面に硬質炭素膜が形成され、このとき、外部電極の真空
室を形成する各部分が互いに絶縁されていることによっ
て、外部電極と内部電極間に発生されるプラズマがこの
外部電極と内部電極間の距離が小さい部分に集中するこ
とがない。そして、外部電極への電力の投入の際に、外
部電極の各部分と内部電極間の距離に応じて外部電極の
各部分ごとに電力の大きさまたは投入時間を設定するこ
とができる。
【0046】これによって、外部電極の真空室内に位置
される内部電極の外形形状を、真空室内に収容されるプ
ラスチック容器の形状による制約によって、外部電極の
内壁面と内部電極間の距離を全て等距離に出来ない場合
に、外部電極と内部電極間に発生するプラズマが外部電
極の真空室内に収容されたプラスチック容器の内部電極
との距離が短い部分に集中して、プラスチック容器の内
壁面に形成される硬質炭素膜に斑が生じたり、またプラ
ズマの集中によって発生する熱によってプラスチック容
器が変形したりする虞がない。
【0047】さらに、内部電極との距離が小さい外部電
極の部分に投入する電力の大きさを内部電極との距離が
大きい外部電極の部分に投入する電力よりも小さくした
り、また内部電極との距離が小さい外部電極の部分への
電力の投入時間を内部電極との距離が大きい外部電極の
部分への電力の投入時間よりも短くしたりすることによ
り、プラスチック容器の内壁面の全面に亘って硬質炭素
膜を均等に形成することができる。
【0048】第6の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、前記第2の目的を達成する
ために、第5の発明の構成に加えて、前記外部電極が、
壜容器の胴部を収容する部分と肩部および口部を収容す
る部分の二つの部分に分割されていることを特徴として
いる。
【0049】この第6の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置は、例えば飲料用の壜容器
等のように口部から肩部にかけての部分の径が胴部の径
よりも小さくなるように形成されているプラスチック容
器に硬質炭素膜の形成を行うために、このプラスチック
容器を収容する外部電極が、壜容器の胴部を収容する部
分とこの外部電極の内壁面と内部電極間の距離が壜容器
の胴部分の収容部分よりも小さくなる壜容器の肩部およ
び口部を収容する部分とに分割されていることによっ
て、外部電極と内部電極間にプラズマが発生された際
に、このプラズマが内部電極との距離が短い壜容器の肩
部または口部に集中するのを防止して、この壜容器の肩
部または口部がプラズマの熱によって変形したり、また
壜容器の胴部との間で、形成された硬質炭素膜に斑が発
生するのを防止することができる。
【0050】第7の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、前記第1および2の目的を
達成するために、第5の発明の構成に加えて、前記複数
の部分から構成される外部電極の真空室の内壁面が外周
面から外方に突出する突出部を有している容器を収容す
る形状に形成され、前記突出部を有する容器の外形とほ
ぼ同一形状に形成された内壁面を有し容器に装着される
ことによりこの容器の少なくとも突出部が形成されてい
る部分を被覆するとともに容器に装着されたまま前記外
部電極の真空室内に収容される導電性を有する介装部材
を備え、前記外部電極の真空室の内壁面とこの真空室内
に収容される容器の外周面との間に前記突出物が収容さ
れることによって形成される空所内に、容器に装着され
てこの容器とともに真空室内に収容される前記介装部材
が介装されることを特徴としている。
【0051】この第7の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置は、真空室を形成する外部
電極の互いに絶縁された各部分に高周波電源から個別に
電力が投入されて、外部電極の分割された各部分と内部
電極間にプラズマが発生されることにより、真空室内に
収容されたプラスチック容器の内壁面に硬質炭素膜が形
成され、このとき、外部電極の真空室を形成する各部分
が互いに絶縁されていることによって、外部電極と内部
電極間に発生するプラズマがこの外部電極と内部電極間
の距離が小さい部分に集中することがない。そして、外
部電極内に形成された真空室に外周面から外方に突出す
るサポートリングや造形模様等の突出物を有するプラス
チック容器を収容してその内壁面に硬質炭素膜を形成す
る際に、外部電極の真空室の内壁面とこの真空室内に収
容されるプラスチック容器の外周面との間に形成される
隙間が、容器に装着されて収容される介装部材によって
埋められるために、プラスチック容器の突出部が形成さ
れている部分とその他の部分についてほぼ同一の条件で
プラズマ放電による硬質炭素膜の形成を行うことができ
る。これによって、外面に突出物が形成されているプラ
スチック容器についても、形成される硬質炭素膜の斑の
発生をより完全に防止することができるとともに、プラ
ズマの熱によってプラスチック容器が変形するのを防止
することができる。
【0052】第8の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、前記第2の目的を達成する
ために、第5の発明の構成に加えて、前記外部電極の分
割された部分の数と同数の高周波電源を備えていて、各
高周波電源がそれぞれ対応する外部電極の分割された部
分に接続されていることを特徴としている。
【0053】また、第15の発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造方法は、前記第2の目的を
達成するために、第14の発明の構成に加えて、前記外
部電極の分割された部分の数と同数の高周波電源を、そ
れぞれ、対応する外部電極の分割された部分に接続する
ことを特徴としている。
【0054】上記第8の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および第15の発明による
炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、外
部電極の分割された各部分に、それぞれ専用の高周波電
源が用意されており、各高周波電源が対応する外部電極
の各部分に一個ずつ接続されている。これによって、外
部電極の分割された各部分に、この各部分と内部電極と
の間の距離に対応した電力をそれぞれ供給することがで
き、プラスチック容器に容易に均一な硬質炭素膜を形成
することができる。
【0055】第9の発明による炭素膜コーティングプラ
スチック容器の製造装置は、前記第2の目的を達成する
ために、第5の発明の構成に加えて、一個の高周波電源
を備え、この高周波電源が前記外部電極の分割された各
部分に切換えスイッチを介して接続されていることを特
徴としている。
【0056】また、第16の発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造方法は、前記第2の目的を
達成するために、第14の発明の構成に加えて、前記外
部電極の分割された各部分に一個の高周波電源を切換え
スイッチを介して接続することを特徴としている。
【0057】上記第9の発明による炭素膜コーティング
プラスチック容器の製造装置および第16の発明による
炭素膜コーティングプラスチック容器の製造方法は、外
部電極の分割された複数の部分に、一個の高周波電源が
切換えスイッチを介してそれぞれ接続されており、この
切換えスイッチの切換えによって外部電極の各部分に順
次、電力が投入される。これによって、一個の高周波電
源によって外部電極の分割された複数の部分に電力を投
入することができるとともに、切換えスイッチの切換え
時間を外部電極の各部分と内部電極との間の距離に対応
して設定する等の方法により、プラスチック容器に均一
な硬質炭素膜を形成することができる。
【0058】第10の発明による炭素膜コーティングプ
ラスチック容器の製造装置は、前記第1および2の目的
を達成するために、第1の発明または第5の発明の構成
に加えて、前記外部電極の壁部の任意の箇所に、この外
部電極に取り付けられた耐熱性ガラスを介して真空室内
が視認できる覗き窓が設けられていることを特徴として
いる。
【0059】この第10の発明による炭素膜コーティン
グプラスチック容器の製造装置は、第1の発明のプラス
チック容器に介装部材を装着して真空室内に収容する装
置、または真空室を形成する外部電極の分割された各部
分に個別に電力を投入する装置において、真空室内にお
けるプラズマの発生状態を外部電極の壁部に設けられた
覗き窓を介して視認することができるので、プラズマの
発生状態を最適の状態に保持することができ、これによ
って形成される硬質炭素膜の斑の発生を防止することが
できる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、この発明の最も好適と思わ
れる実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0061】図1は、この発明による炭素膜コーティン
グプラスチック容器の製造装置の一例を示している。
【0062】なお、この図1は、後述するように、外部
電極内にプラスチック容器を下方から挿入する形式のも
のであるために、図14とは、その上下方向が逆向きに
記載されている。
【0063】この炭素膜コーティングプラスチック容器
の製造装置は、図14の製造装置と同様に、本体部10
Aと蓋体10Bから構成され内部にコーティングを行う
プラスチック容器Bの外形とほぼ同じ形状の真空室10
Cが形成された外部電極10と、プラスチック容器Bの
内部形状とほぼ相似の外形を有していて外部電極10の
真空室10C内に収容されたプラスチック容器B内に挿
入される内部電極11とを備えていて、プラスチック容
器Bが外部電極10の蓋体10Bに直立状態に載せられ
て上昇して本体部10A内に挿入され、蓋体10Bによ
って本体部10Aの内部が密閉されることにより、外部
電極10の真空室10C内に収容されるようになってい
る。
【0064】図1中の符号2は絶縁板である。
【0065】上記炭素膜コーティングプラスチック容器
の製造装置は、図示しない真空装置の作動によって真空
室10C内が真空にされ、原料ガス供給装置から外部電
極10に収容されたプラスチック容器B内に原料ガスが
供給された後、高周波電源から外部電極10と内部電極
11間に高周波電圧が印加されてプラズマが発生される
ことにより、プラスチック容器Bの内壁面にDLC膜が
形成される。
【0066】以上の作動は図14の製造装置と同様であ
るが、この例における製造装置は、口部B’に容器の転
倒防止のためのサポートリングBbが形成されているプ
ラスチック容器BにDLC膜を形成するために、プラス
チック容器Bが収容された際にプラスチック容器Bの口
部B’の外周面が対向する真空室10Cの内壁面の径
が、サポートリングBbの外径とほぼ同じになるように
形成されている。
【0067】そして、この製造装置には、プラスチック
容器Bが外部電極10の真空室10C内に挿入された際
に、このプラスチック容器BのサポートリングBbが形
成されている部分以外の口部B’の外周面と真空室10
Cの内壁面との間に形成される隙間を埋めるための、図
2ないし5に示されるような、銅製の介装リング12お
よび13が用意されている。
【0068】介装リング12は、図2および3に示され
るように、上下端が開口された中空の円筒部材であっ
て、二つの半円筒形リング12Aに分割できるようにな
っている。
【0069】この一対の半円筒形リング12Aの内壁部
には、それぞれ、図3において上端側から順に、プラス
チック容器Bの口部B’のねじ部Baよりも上方部分の
外径とほぼ同じ内径を有する収容部12aと、プラスチ
ック容器Bのねじ部Baの外径および巾とほぼ同じ外径
および巾を有する収容部12bと、プラスチック容器B
の口部B’のねじ部Baよりも下方部分の外径とほぼ同
じ外径を有する収容部12cが形成されている。
【0070】そして、この一対の半円筒形リング12A
は、プラスチック容器Bの口部B’のサポートリングB
bよりも上方の部分にその両側から外嵌され、このと
き、収容部12a,12bおよび12cが、プラスチッ
ク容器Bの口部B’のねじ部Baの上方部分,ねじ部B
aおよびねじ部Baの下方部分の外周面にそれぞれ当着
されて、この口部B’の外周面を完全に覆うようになっ
ている。
【0071】介装リング13は、図4および5に示され
るように、上下端が開口された中空の円筒部材であっ
て、二つの半円筒形リング13Aに分割できるようにな
っている。
【0072】この一対の半円筒形リング13Aの内壁面
は、それぞれ、内径がプラスチック容器Bの口部B’の
サポートリングBbよりも下部の外周面の外径と同じに
なるように、下方にゆくにしたがって外方に湾曲して拡
がるように形成されている。
【0073】そして、この一対の半円筒形リング13A
は、プラスチック容器Bの口部B’のサポートリングB
bよりも下方の部分にその両側から外嵌され、このと
き、その内周面がプラスチック容器Bの口部B’の外周
面に当着されてこの口部B’の外周面を完全に覆うよう
になっている。
【0074】この介装リング12および13の外周面の
外径は、それぞれ、プラスチック容器Bに形成されたサ
ポートリングBbの外径とほぼ同じになるように成形さ
れている。
【0075】上記炭素膜コーティングプラスチック容器
の製造装置は、コーティングを行うプラスチック容器B
が、その口部B’のサポートリングBbよりも上方位置
に介装リング12の半円筒形リング12Aが両側から外
嵌され、サポートリングBbよりも下方位置に介装リン
グ13の半円筒形リング13Aが両側から外嵌されて、
これら介装リング12および13によって口部B’のサ
ポートリングBbの上方および下方の外周面が覆われた
状態で、外部電極10の蓋体10Bに正立状態で載せら
れ、この蓋体10Bが上昇されることによって、プラス
チック容器Bが外部電極10の本体部10A内に挿入さ
れる。
【0076】このとき、プラスチック容器Bの口部B’
に外嵌されている介装リング12と13は、それぞれを
構成する半円筒形リング12Aおよび13Aが、互いに
当接される端面に貼り付けられた耐熱性の両面テープに
よって分離しないように接合されて、介装リング12お
よび13がプラスチック容器Bから離脱しないようにさ
れる。
【0077】なお、介装リング12,13の半円筒形リ
ング12A,13Aの互いに当接される一方の端面に突
起を設け他方の端面に嵌合穴をそれぞれ設けて、半円筒
形リング12A,13Aがそれぞれプラスチック容器B
の口部B’に取り付けられた際に突起と嵌合穴が嵌合さ
れることによって、半円筒形リング12A,13Aがそ
れぞれ互いに分離しないようにする方法も考えられる。
【0078】プラスチック容器Bは、外部電極10の蓋
体10Bの上昇によって本体部10A内に挿入されて、
蓋体10Bが本体部10Aの開口端に密着されることに
よって形成される真空室10C内に収容される。そし
て、このプラスチック容器Bが外部電極10の本体部1
0A内に挿入されてゆく際に、この本体部10Aの内部
に同軸状に配置されている内部電極11がプラスチック
容器Bの内部にその口部B’の開口端部から挿入されて
ゆく。
【0079】そして、プラスチック容器Bが真空室10
C内に完全に収容された状態で、プラスチック容器Bの
口部B’のサポートリングBbの外周面と口部B’に取
り付けられた介装リング12および13の外周面が、対
向する真空室10Cの内壁面に隙間が形成されないよう
に対向され、プラスチック容器Bの口部B’以外の肩部
および胴部の外周面が、それぞれ対向する真空室10C
の内壁面に隙間が形成されないように対向される。
【0080】以上のようにして、外部電極10の真空室
10C内が密閉され、この真空室10Cの内壁面とプラ
スチック容器Bの外周面および介装リング12と13の
外周面との間にほとんど隙間が形成されていない状態
で、図示しない真空装置が作動されて空気が排出されて
真空室10C内が真空にされた後、原料ガス供給装置か
ら供給される原料ガス(脂肪族炭化水素類,芳香族炭化
水素類炭素等の炭素源ガス)が内部電極11に形成され
た図示しない吹出し孔からプラスチック容器B内に噴き
出される。
【0081】そして、この原料ガスの濃度が所定の濃度
になった後、高周波電源から外部電極10に高周波電圧
が印加されて、アースされた内部電極11との間にプラ
ズマが発生され、これによって、プラスチック容器Bの
内壁面にDLC膜が形成される。
【0082】すなわち、このプラスチック容器Bの内壁
面におけるDLC膜の形成は、図14の製造装置と同様
にプラズマCVD法によって行われ、外部電極10と内
部電極11の間に発生したプラズマによって絶縁されて
いる外部電極10の内壁面に電子が蓄積して、所定の電
位降下が生じる。
【0083】これによって、プラズマ中に存在する原料
ガスである炭化水素の炭素と水素がそれぞれプラスにイ
オン化されて、外部電極10の内壁面に沿って延びるプ
ラスチック容器Bの内壁面にランダムに衝突し、近接す
る炭素原子同士や炭素原子と水素原子の結合、さらにい
ったんは結合していた水素原子の離脱(スパッタリング
効果)によって、プラスチック容器Bの内壁面に極めて
緻密なDLCからなる硬質炭素膜が形成される。
【0084】このとき、プラスチック容器Bの肩部およ
び胴部と真空室10Cの内壁面との間と同様に、口部
B’の外周面が介装リング12および13の内周面に当
接され、この介装リング12および13の外周面と真空
室10Cの内壁面との間に隙間が形成されておらず、し
たがって、口部B’の外周面と真空室10Cの内壁面と
の間に隙間が形成されないことにより、プラスチック容
器Bの肩部および胴部と同様の条件でDLC膜が形成さ
れるので、形成されたDLC膜に斑が生じるのが防止さ
れる。
【0085】図6は、この発明による炭素膜コーティン
グプラスチック容器の製造装置の他の例を示している。
【0086】この図6の製造装置は、図1の製造装置が
プラスチック容器の口部の外周面のみを介装リングによ
って覆って外部電極内に収容するようになっているのに
対し、介装ケース20によってプラスチック容器B1の
外周面を全て覆って外部電極21内に収容するものであ
る。
【0087】すなわち、介装ケース20は、中空の円筒
部材であって、図7に示される二つの半円筒形ケース2
0Aに分割できるようになっている。
【0088】この一対の半円筒形ケース20Aは、それ
ぞれその内壁面20aの形状がプラスチック容器B1の
外形と同一形状になるように成形されていて、この内壁
面20aのプラスチック容器B1の口部B1’が収容さ
れる部分に、サポートリングBb1(図6参照)が嵌合
される環状溝20a’が形成されている。
【0089】そして、この一対の半円筒形ケース20A
は、それぞれプラスチック容器Bに両側から外嵌され
て、内部にプラスチック容器B1を完全に収容するよう
になっており、このとき、プラスチック容器B1の外周
面が半円筒形ケース20Aの内壁面20aに当接される
とともに、サポートリングBb1が環状溝20a’内に
嵌合されて、その外面が環状溝20a’の内壁面に当接
されるようになっている。
【0090】外部電極21は、円筒形の本体部21Aと
蓋体21Bから構成され、本体部21A内に介装ケース
20の外径とほぼ同じ径を有する円筒形の真空室21C
が形成されている。
【0091】上記炭素膜コーティングプラスチック容器
の製造装置は、コーティングを行うプラスチック容器B
1に一対の半円筒形ケース20Aが両側から外嵌され
て、介装ケース20内にプラスチック容器B1が収容さ
れた後、介装ケース20ごと外部電極21の蓋体21B
に正立状態で載せられてこの蓋体21Bが上昇されるこ
とにより、プラスチック容器B1が外部電極21の本体
部21A内に挿入される。このとき、内部電極22がプ
ラスチック容器B1内にその口部B1’から挿入されて
ゆく。
【0092】そして、外部電極21の真空室21Cが密
閉された後、前記図1の例の製造装置と同様に、排気お
よび原料ガスの供給の工程を経た後、外部電極21と内
部電極22間でプラズマ放電が行われることにより、プ
ラスチック容器B1の内壁面にDLC膜が形成される。
【0093】このとき、外部電極21の真空室21C内
に収容されたプラスチック容器B1と介装ケース20の
内壁面との間にはほとんど隙間が形成されておらず、ま
た介装ケース20の外周面と外部電極21の真空室21
Cの内壁面との間にも隙間が形成されないので、プラス
チック容器B1と外部電極21との間には隙間がほとん
ど存在せず、したがって、プラスチック容器B1の何れ
の部分についても同一の条件でDLC膜を形成すること
が出来るので、DLC膜の形成に斑が生じることはな
い。
【0094】上記例による製造装置によれば、介装ケー
ス20によってDLC膜の形成を行うプラスチック容器
B1が完全に覆われて、プラスチック容器B1の外周面
と外部電極21の内壁面との間に形成される隙間をより
減少させることができ、これによって、形成されたDL
C膜に斑が出来るのをより確実に防止することができる
とともに、どのような形状のプラスチック容器B1につ
いてもDLC膜を形成することができる。
【0095】図8は、この発明による炭素膜コーティン
グプラスチック容器の製造装置のさらに他の例を示した
ものであって、外部電極30は本体部30Aと蓋体30
Bによって構成され、本体部30Aが、その軸線と直交
する平面によって上部部分30Aaと下部部分30Ab
の二つの部分に分割されている。
【0096】そして、この分割された二つの上部部分3
0Aaと下部部分30Abの間には、ドーナツ形状の絶
縁板30Acが介装されていて、この絶縁板30Acが
上部部分30Aaおよび下部部分30Abの分割面にそ
れぞれ強固に接着されて外部電極30の本体部30Aが
一体的に形成されているとともに、上部部分30Aaと
下部部分30Abの間が絶縁板30Acによって絶縁さ
れている。
【0097】この絶縁板30Acには、外部電極30の
大きさや重量に応じて耐熱性および耐圧強度が要求され
るため、セラミックスが好適である。また、高分子素材
は、その耐圧強度が小さいため使用が制限されるが、テ
フロン等の耐熱性を有しているものについては絶縁板の
素材として使用が可能である。
【0098】この本体部30Aと蓋体30Bによって構
成される外部電極30内には、DLC膜の形成を行うプ
ラスチック容器Bの外形と略同一形状の真空室30Cが
形成されている。図8中、31は、プラスチック容器B
が真空室30C内に収容された際に、このプラスチック
容器B内に挿入される内部電極であり、プラスチック容
器Bの内壁面の形状と略相似の形状を有している。
【0099】この外部電極30の本体部30Aの上部部
分30Aaの外周面には、帯状の銅板32Aが巻かれて
おり、この銅板32Aにマッチングボックス(整合器)
32Bを介して高周波電源32Cが接続されて、この高
周波電源32Cから上部部分30Aaに電力が投入され
るようになっている。
【0100】同様に、本体部30Aの下部部分30Ab
の外周面には、帯状の銅板33Aが巻かれており、この
銅板33Aにマッチングボックス33Bを介して高周波
電源33Cが接続されて、この高周波電源33Cから下
部部分30Abに上部部分30Aaとは別個に電力が投
入されるようになっている。
【0101】上記例における炭素膜コーティングプラス
チック容器の製造装置は、DLC膜の形成を行うプラス
チック容器Bが、蓋体30Bに正立状態に載せられ、こ
の蓋体30Bが上昇されることによって、外部電極30
の本体部30A内に挿入される。このとき、この本体部
30Aの内部に同軸状に配置されている内部電極31が
プラスチック容器Bの内部にその口部B’の開口部から
挿入される。
【0102】このようにして、プラスチック容器Bが真
空室30Cに収容されてこの真空室30Cが真空にされ
た後、プラスチック容器B内に原料ガスが供給される
と、高周波電源32Cからマッチングボックス32Bお
よび銅板32Aを介して外部電極30の上部部分30A
aに電力が投入されて、この上部部分30Aaと内部電
極31間にプラズマが発生されることにより、プラスチ
ック容器Bの口部B’および肩部の内壁面にDLC膜が
形成される。
【0103】また、外部電極30の下部部分30Abに
は、高周波電源33Cからマッチングボックス33Bお
よび銅板33Aを介して電力が投入されて、この下部部
分30Abと内部電極31間にプラズマが発生されるこ
とにより、プラスチック容器Bの胴部の内壁面にDLC
膜が形成される。
【0104】このように、外部電極30の本体部30A
が、プラスチック容器Bの口部および肩部に対向する上
部部分30Aaと胴部に対向する下部部分30Abの二
つの部分に分割され、この二つの部分が絶縁されてい
て、それぞれに別個に電力が投入されるようになってい
ることにより、例えば、図示のようにプラスチック容器
Bの口部B’が細くなっていてその口部B’の形状の制
約から、プラスチック容器Bの口部から肩部間の部分に
おける外部電極30と内部電極31の間の間隔がプラス
チック容器Bの胴部の部分における両電極間の間隔より
も狭くなるような場合に、高周波電源32Cから上部部
分30Aaに投入される電力が高周波電源33Cから下
部部分30Abに投入される電力よりも小さくなるよう
にマッチングボックス32Bと33Bを調整することに
より、プラズマの発生がプラスチック容器Bの肩部から
口部の間の外部電極30と内部電極31の間隔が狭い部
分に集中して、形成されるDLC膜に斑が生じたり、ま
たその時に発生する熱によってプラスチック容器Bの口
部が変形するのを防止することができる。
【0105】また、上記のように、マッチングボックス
32Bと33Bを調整して高周波電源32Cから投入さ
れる電力が高周波電源33Cから投入される電力よりも
小さくなるようにする代わりに、高周波電源32Cから
の電力の投入時間が高周波電源33Cからの電力の投入
時間よりも短くなるように調節して、形成されたDLC
膜の斑や熱によるプラスチック容器Bの変形が起こらな
いようにすることも出来る。
【0106】図8において、外部電極30の上部部分3
0Aaにはその壁部に、一個の覗き窓W1が設けられて
おり、また下部部分30Abにはその壁部に二個の覗き
窓W2およびW3が設けられている。
【0107】これらの覗き窓W1,W2およびW3は、
それぞれ、上部部分30Aaまたは下部部分30Abの
壁部に形成された透孔w1,w2およびw3内に耐熱石
英ガラスg1,g2およびg3が嵌め込まれて、真空室
30C内の密閉状態を維持しながらこの真空室30C内
におけるプラズマの状態を外部から観察出来るようにな
っているものである。
【0108】なお、この図8の例においては、覗き窓が
上部部分30Aaに一箇所,下部部分30Abに二箇所
設けられているが、この覗き窓は上部部分30Aaおよ
び下部部分30Abのそれぞれの適宜箇所に任意の数設
けることが出来る(なお、この覗き窓は図1の炭素膜コ
ーティングプラスチック容器の製造装置に設けることも
できる)。
【0109】図9は、上記図8の炭素膜コーティングプ
ラスチック容器の製造装置に図1の製造装置において使
用される介装リング12および13を組み合わせた製造
装置の例を示すものであって、口部B’にサポートリン
グBbが形成されたプラスチック容器Bを外部電極30
の真空室30C内に挿入する際に、このプラスチック容
器Bの口部B’のサポートリングBbの上方部分と下方
部分にそれぞれ介装リング12と13を装着するように
なっている。
【0110】この図9の製造装置は、図8の製造装置と
同様に、外部電極30の本体部30Aが絶縁板30Ac
によって互いに絶縁された上部部分30Aaと下部部分
30Abの二つの部分に分割されていることにより、こ
の上部部分30Aaと下部部分30Abに投入される電
力の大きさまたは投入時間をそれぞれ調節することによ
って、プラズマの部分的な集中を防止することができる
とともに、プラスチック容器BのサポートリングBbが
形成された口部B’における外部電極30の内壁面との
間の隙間の形成を防止することができるので、形成され
たDLC膜の斑の発生をより完全に防止することができ
る。
【0111】図10は、この発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造装置のさらに他の例を示し
たものであって、外部電極30の本体部30Aが上部部
分30Aaと下部部分30Abの二つの部分に分割され
この二つの部分の間に絶縁板30Acが介装されて互い
に絶縁されている構成や内部電極31その他の構成につ
いては、図8の製造装置と同様である。
【0112】この外部電極30の本体部30Aの上部部
分30Aaの外周面には帯状の銅板40Aが、また下部
部分30Abの外周面には帯状の銅板40A’が巻かれ
ており、この銅板40Aにはマッチングボックス40B
が、また銅板40A’にはマッチングボックス40B’
が接続されている。
【0113】そして、これらのマッチングボックス40
Bおよび40B’には、切換えスイッチ40Cを介して
一個の高周波電源40Dが接続されている。
【0114】この図10の製造装置は、図8の製造装置
と同様に、外部電極30の上部部分30Aaと下部部分
30Abにそれぞれ電力を別個に投入することによって
真空室30C内に収容されたプラスチック容器Bの内壁
面にDLC膜を形成するが、このとき、上部部分30A
aと下部部分30Abには、高周波電源40Dから電力
が切換えスイッチ40Cによって切り換えて投入され
る。
【0115】この製造装置は、最初に高周波電源40D
から上部部分30Aaに電力が投入されてプラスチック
容器Bの口部B’から肩部にかけての部分の内壁面にD
LC膜の形成が行われ、この形成されるDLC膜の膜厚
が所定の膜厚になる時間が経過した後に、切換えスイッ
チ40Cが切り換えられて、上部部分30Aaへの電力
の投入が停止される。
【0116】そしてつぎに、高周波電源40Dから下部
部分30Abに電力が投入され、プラスチック容器Bの
胴部の内壁面に口部B’から肩部の部分の内壁面に形成
されたDLC膜の膜厚と同じ膜厚のDLC膜が形成され
る時間が経過した後、切換えスイッチ40Cの切換えに
よってその電力の投入が停止される。
【0117】なお、上記において切換えスイッチ40C
の切換えは、この切換えスイッチ40Cにマイクロコン
ピュータを接続して制御することにより行うことができ
る。
【0118】以上のようにして、プラスチック容器Bの
内壁面の全体にDLC膜が形成されるが、このときプラ
スチック容器Bの口部B’から肩部の部分の内壁面と胴
部の内壁面にそれぞれ個別にDLC膜が形成されてゆく
ので、図8の製造装置によってDLC膜を形成する場合
のように、外部電極への電力の投入によって外部電極と
内部電極との間隔が狭い部分にプラズマが集中して形成
されたDLC膜に斑が生じるのが防止されるとともに、
一個の高周波電源で分割された外部電極30の各部に電
力を投入することが出来るので装置の低廉化を図ること
ができる。
【0119】なお、この図10の製造装置において、電
力の投入の順序は上記と逆であってもよい。
【0120】また、プラスチック容器Bの内壁部の各部
に形成されるDLC膜の膜厚を同じにする方法として
は、マッチングボックス40Bと40B’の調節によっ
て上部部分30Aaと下部部分30Abに投入される電
力の大きさが互いに同一になるようにした上で、切換え
スイッチ40Cの切換え時間を調節する(内部電極との
間隔が狭い上部部分30Aaへの電力投入時間を下部部
分30Abへの投入時間よりも短くする)方法や、切換
えスイッチ40Cの切換え時間を両方とも同じにした上
でマッチングボックス40Bと40B’の調節によって
上部部分30Aaと下部部分30Abに投入される電力
の大きさを調節する(内部電極との間隔が狭い上部部分
30Aaへの電力を下部部分30Abへの電力よりも小
さくする)方法がある。
【0121】図11は、上記図10の炭素膜コーティン
グプラスチック容器の製造装置に図1の製造装置におい
て使用される介装リング12および13を組み合わせた
製造装置の例を示すものである。この図11の製造装置
は、口部B’にサポートリングBbが形成されたプラス
チック容器Bを外部電極30の真空室30C内に挿入す
る際に、このプラスチック容器Bの口部B’のサポート
リングBbの上方部分と下方部分にそれぞれ介装リング
12と13を装着するようになっているものであって、
図10の製造装置の作動に加えて、プラスチック容器B
のサポートリングBbが形成された口部B’における外
部電極30の内壁面との間の隙間の形成を防止すること
ができるので、形成されたDLC膜の斑の発生をより完
全に防止することができる。
【0122】図12は、この発明による炭素膜コーティ
ングプラスチック容器の製造装置のさらに他の例を示し
たものであって、外部電極30の本体部30Aが上部部
分30Aaと下部部分30Abの二つの部分に分割され
この二つの部分の間に絶縁板30Acが介装されて互い
に絶縁されている構成や内部電極31その他の構成、お
よび、上部部分30Aaの外周面に帯状の銅板50Aが
また下部部分30Abの外周面に帯状の銅板50A’が
巻かれている点については、図8の製造装置と同様であ
る。
【0123】この上部部分30Aaに巻かれた銅板50
Aおよび下部部分30Abに巻かれた銅板50A’に
は、切換えスイッチ50Bを介して一個のマッチングボ
ックス50Cが接続され、さらにこのマッチングボック
ス50Cに一個の高周波電源50Dが接続されている。
【0124】この図12の製造装置は、図8の製造装置
と同様に、外部電極30の上部部分30Aaと下部部分
30Abにそれぞれ電力を投入することによって真空室
30C内に収容されたプラスチック容器Bの内壁面にD
LC膜を形成するが、このとき、上部部分30Aaと下
部部分30Abには、高周波電源50Dからマッチング
ボックス50Cを介して供給される電源が切換えスイッ
チ50Bによって切り換えられて順次投入される。
【0125】この製造装置は、マッチングボックス50
Cの出力電力の設定が固定されていてこのマッチングボ
ックス50Cからの電力の出力値が一定の場合には、上
部部分30Aaと下部部分30Abに対する切換えスイ
ッチ50Bの切換え時間をそれぞれの部分における内部
電極31との間隔に対応するように(内部電極31との
間隔が短い上部部分30Aaに対する切換え時間を下部
部分30Abに対する切換え時間よりも短くなるよう
に)設定することにより、プラスチック容器Bの口部
B’から肩部にかける部分の内壁面と胴部の内壁面に同
じ膜厚のDLC膜を形成することが出来る。
【0126】また、上部部分30Aaと下部部分30A
bに対する切換えスイッチ50Bの切換え時間を同じに
設定した場合には、マッチングボックス50Cの出力電
力の設定を切り換えることによって、このマッチングボ
ックス50Cから上部部分30Aaと下部部分30Ab
の部分における内部電極31との間隔に対応する大きさ
(内部電極31との間隔が短い上部部分30Aaに対す
る方が下部部分30Abに対するよりも小さい)電力が
出力されるようにすることにより、上記と同様に、プラ
スチック容器Bの口部B’から肩部にかける部分の内壁
面と胴部の内壁面に同じ膜厚のDLC膜を形成すること
が出来る。
【0127】以上のようにして、プラスチック容器Bの
内壁面の全体に斑なくDLC膜が形成されるが、この図
12の製造装置によれば、一個の高周波電源と一個のマ
ッチングボックスによって外部電極30の上部部分30
Aaと下部部分30Abにそれぞれ電力を所要の時間だ
け供給することができるので、さらに装置の低廉化を図
ることが出来る。
【0128】なお、上記図12の製造装置において、電
力の投入の順序は、外部電極30の上部部分30Aaと
下部部分30Abの何れからでもよい。
【0129】図13は、上記図12の炭素膜コーティン
グプラスチック容器の製造装置に図1の製造装置におい
て使用される介装リング12および13を組み合わせた
製造装置の例を示しており、プラスチック容器Bの口部
B’のサポートリングBbの上方部分と下方部分にそれ
ぞれ介装リング12と13が装着されることによって、
サポートリングBbが形成されたプラスチック容器Bの
口部B’の外周面と外部電極30の内壁面との間に形成
される隙間が導電性の物質によって埋められて、DLC
膜が形成される際に斑が発生するのがより完全に防止さ
れる。
【0130】以上の図8ないし13の各例における炭素
膜コーティングプラスチック容器の製造装置は、それぞ
れ、外部電極30を上部部分30Aaと下部部分30A
bに二分割しているが、DLC膜の形成を行うプラスチ
ック容器が図示のものよりもさらに変形のものである場
合には、外部電極30をプラスチック容器の外形に応じ
て二分割以上に分割して、それぞれの部分における内部
電極31との間の間隔に対応する電力を投入するように
することにより、形成されたDLC膜の斑や熱によるプ
ラスチック容器の変形をさらに有効に防止することがで
きる。
【0131】また、上記図9,11および13の各例に
おいて、図2ないし5の介装リング12および13の代
わりに図6および7の介装ケース20を用いるようにし
てもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による炭素膜コーティングプラスチッ
ク容器を製造するための製造装置の一例を示す側断面図
である。
【図2】同例における介装リングを示す平面図である。
【図3】同介装リングを図2のII−II線の方向から見た
側面図である。
【図4】同例における介装リングを示す平面図である。
【図5】同介装リングを図4のV−V線の方向から見た
側面図である。
【図6】この発明による炭素膜コーティングプラスチッ
ク容器を製造するための製造装置の他の例を示す側断面
図である。
【図7】同例における介装ケースを示す側面図である。
【図8】この発明による炭素膜コーティングプラスチッ
ク容器を製造するための製造装置のさらに他の例を示す
側断面図である。
【図9】この発明による炭素膜コーティングプラスチッ
ク容器を製造するための製造装置のさらに他の例を示す
側断面図である。
【図10】この発明による炭素膜コーティングプラスチ
ック容器を製造するための製造装置のさらに他の例を示
す側断面図である。
【図11】この発明による炭素膜コーティングプラスチ
ック容器を製造するための製造装置のさらに他の例を示
す側断面図である。
【図12】この発明による炭素膜コーティングプラスチ
ック容器を製造するための製造装置のさらに他の例を示
す側断面図である。
【図13】この発明による炭素膜コーティングプラスチ
ック容器を製造するための製造装置のさらに他の例を示
す側断面図である。
【図14】従来の炭素膜コーティングプラスチック容器
の製造装置を示す側断面図である。
【図15】口部にサポートリングが形成されたプラスチ
ック容器の一例を示す部分側面図である。
【図16】図15のプラスチック容器を従来の炭素膜コ
ーティングプラスチック容器製造装置によってコーティ
ングする場合の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 …外部電極 10A…本体部 10B…蓋体 10C…真空室 11 …内部電極 12 …介装リング(介装部材) 13 …介装リング(介装部材) 20 …介装ケース(介装部材) 20a…内壁面 20a’…環状溝 21 …外部電極 22 …内部電極 30 …外部電極 30A…本体部 30Aa…上部部分 30Ab…下部部分 30Ac…絶縁板(絶縁部材) 31 …内部電極 32A,33A…銅板 32B,33B…マッチングボックス 32C,33C…高周波電源 40A,40A’…銅板 40B,40B’…マッチングボックス 40C…切換えスイッチ 40D…高周波電源 50A,50A’…銅板 50B…切換えスイッチ 50C…マッチングボックス 50D…高周波電源 B,B1…プラスチック容器 B’,B1’…口部 Bb,Bb1…サポートリング(突出部) s …隙間(空所) W1,W2…覗き窓 w1,w2…耐熱石英ガラス

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部電極内に形成された容器の外形とほ
    ぼ相似形の真空室に容器を収容し、この外部電極の真空
    室に収容された容器内に内部電極を挿入し、真空室を真
    空にするとともに容器内に炭素源の原料ガスを供給した
    後、外部電極と内部電極間にプラズマを発生させること
    によって容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する炭素膜コ
    ーティングプラスチック容器の製造装置において、 前記外部電極の真空室の内壁面が外周面から外方に突出
    する突出部を有している容器を収容する形状に形成さ
    れ、 前記突出部を有する容器の外形とほぼ同一形状に形成さ
    れた内壁面を有し容器に装着されることによりこの容器
    の少なくとも突出部が形成されている部分を被覆すると
    ともに容器に装着されたまま前記外部電極の真空室内に
    収容される導電性を有する介装部材を備え、 突出部を有する容器が収容されることによって前記外部
    電極の真空室の内壁面とこの真空室内に収容される容器
    の外周面との間に形成される空所内に、容器に装着され
    てこの容器とともに真空室内に収容される前記介装部材
    が介装される、 ことを特徴とする炭素膜コーティングプラスチック容器
    の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記介装部材が、外周面から径方向外方
    に突出する突出部を有する容器に装着されてこの容器の
    突出部が形成されている部分の外周面を被覆するととも
    に、容器に装着されて前記外部電極の真空室内に収容さ
    れた際に、外周面が真空室の内壁面にほぼ当接された状
    態で保持される請求項1に記載の炭素膜コーティングプ
    ラスチック容器の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記介装部材が容器の口部の外周面から
    径方向外方に突出するフランジ形状の突出部よりも上方
    部分に装着される部分と下方部分に装着される部分の二
    つの部分からなり、この介装部材の二つの部分が、その
    外径がそれぞれ突出部の外径とほぼ同一になるように形
    成されていて、突出部を挟んで容器の口部に装着された
    際に外周面が突出部の外周面とほぼ面一になる請求項2
    に記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の製造装
    置。
  4. 【請求項4】 前記介装部材が、その内壁面が外周面か
    ら径方向外方に突出する突出部を有する容器の外形とほ
    ぼ同一形状に形成されていて、内部に容器を収容してこ
    の収容した容器とともに前記外部電極の真空室内に収容
    される請求項1に記載の炭素膜コーティングプラスチッ
    ク容器の製造装置。
  5. 【請求項5】 外部電極内に形成された容器の外形とほ
    ぼ相似形の真空室に容器を収容し、この外部電極の真空
    室に収容された容器内に内部電極を挿入し、真空室を真
    空にするとともに容器内に炭素源の原料ガスを供給した
    後、外部電極と内部電極間にプラズマを発生させること
    によって容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する炭素膜コ
    ーティングプラスチック容器の製造装置において、 前記外部電極が複数の部分に分割されていて、この分割
    された複数の部分が絶縁部材によって互いに絶縁された
    状態で組み付けられることにより真空室が形成され、こ
    の外部電極の分割された部分のそれぞれに高周波電源が
    接続されて外部電極の各部分に個別に電力が投入される
    ことを特徴とする炭素膜コーティングプラスチック容器
    の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記外部電極が、壜容器の胴部を収容す
    る部分と肩部および口部を収容する部分の二つの部分に
    分割されている請求項5に記載の炭素膜コーティングプ
    ラスチック容器の製造装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の部分から構成される外部電極
    の真空室の内壁面が外周面から外方に突出する突出部を
    有している容器を収容する形状に形成され、 前記突出部を有する容器の外形とほぼ同一形状に形成さ
    れた内壁面を有し容器に装着されることによりこの容器
    の少なくとも突出部が形成されている部分を被覆すると
    ともに容器に装着されたまま前記外部電極の真空室内に
    収容される導電性を有する介装部材を備え、 前記外部電極の真空室の内壁面とこの真空室内に収容さ
    れる容器の外周面との間に前記突出物が収容されること
    によって形成される空所内に、容器に装着されてこの容
    器とともに真空室内に収容される前記介装部材が介装さ
    れる、 請求項5に記載の炭素膜コーティングプラスチック容器
    の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記外部電極の分割された部分の数と同
    数の高周波電源を備えていて、各高周波電源がそれぞれ
    対応する外部電極の分割された部分に接続されている請
    求項5に記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の
    製造装置。
  9. 【請求項9】 一個の高周波電源を備え、この高周波電
    源が前記外部電極の分割された各部分に切換えスイッチ
    を介して接続されている請求項5に記載の炭素膜コーテ
    ィングプラスチック容器の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記外部電極の壁部の任意の箇所に、
    この外部電極に取り付けられた耐熱性ガラスを介して真
    空室内が視認できる覗き窓が設けられている請求項1ま
    たは5に記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の
    製造装置。
  11. 【請求項11】 外部電極内に形成された容器の外形と
    ほぼ相似形の真空室に容器を収容し、この外部電極の真
    空室に収容された容器内に内部電極を挿入し、真空室を
    真空にするとともに容器内に炭素源の原料ガスを供給し
    た後、外部電極と内部電極間にプラズマを発生させるこ
    とによって容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する炭素膜
    コーティングプラスチック容器の製造方法において、 外周面から外方に突出する突出部を有する容器の外形と
    ほぼ同一形状に形成された内壁面を有する導電性の介装
    部材を容器の外面に装着してこの容器の少なくとも突出
    部が形成されている部分を被覆し、突出部を有する容器
    を収容する形状に形成されている外部電極の真空室内に
    介装部材が装着された容器を介装部材とともに収容し
    て、突出部を有する容器が収容されることによって外部
    電極の真空室の内壁面とこの真空室内に収容される容器
    の外周面との間に形成される空所内に介装部材を介装す
    ることを特徴とする炭素膜コーティングプラスチック容
    器の製造方法。
  12. 【請求項12】 内壁面が外周面から径方向外方に突出
    する突出部を有する容器の形状とほぼ同一形状に形成さ
    れた介装部材を容器の突出部が形成されている部分の外
    面に装着してこの容器の突出部が形成されている部分を
    被覆し、この容器に装着した介装部材を容器とともに外
    部電極の真空室内に収容して、突出部を有する容器が収
    容されることによって外部電極の真空室の内壁面とこの
    真空室内に収容される容器の外周面との間に形成される
    空所内に介装する請求項11に記載の炭素膜コーティン
    グプラスチック容器の製造方法。
  13. 【請求項13】 内壁面が外周面から径方向外方に突出
    する突出部を有する容器の外形とほぼ同一形状に形成さ
    れた介装部材内に容器を収容して容器の外周面を被覆
    し、この容器を収容した介装部材を、介装部材の外形と
    ほぼ同一の形状に形成された外部電極の真空室内に収容
    する請求項11に記載の炭素膜コーティングプラスチッ
    ク容器の製造方法。
  14. 【請求項14】 外部電極内に形成された容器の外形と
    ほぼ相似形の真空室に容器を収容し、この外部電極の真
    空室に収容された容器内に内部電極を挿入し、真空室を
    真空にするとともに容器内に炭素源の原料ガスを供給し
    た後、外部電極と内部電極間にプラズマを発生させるこ
    とによって容器の内壁面に硬質炭素膜を形成する炭素膜
    コーティングプラスチック容器の製造方法において、 分割された複数の部分が絶縁部材によって互いに絶縁さ
    れた状態で組み付けられることによりその内部に真空室
    を形成する前記外部電極の各部分に、それぞれ高周波電
    源を接続して、外部電極の真空室を形成する各部分に個
    別に電力を投入することを特徴とする炭素膜コーティン
    グプラスチック容器の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記外部電極の分割された部分の数と
    同数の高周波電源を、それぞれ、対応する外部電極の分
    割された部分に接続する請求項14に記載の炭素膜コー
    ティングプラスチック容器の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記外部電極の分割された各部分に一
    個の高周波電源を切換えスイッチを介して接続する請求
    項14に記載の炭素膜コーティングプラスチック容器の
    製造方法。
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