JP3072190B2 - 酵素免疫測定法 - Google Patents
酵素免疫測定法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規の生体成分の微量
分析法、より詳細にはストレプトアビジン若しくはアビ
ジンとビオチン間の特異的反応を利用した酵素免疫測定
法に関する。
分析法、より詳細にはストレプトアビジン若しくはアビ
ジンとビオチン間の特異的反応を利用した酵素免疫測定
法に関する。
【0002】
【従来の技術】生体成分の微量分析法として化学発光や
生物発光を用いる分析法がすでに行われており、特に生
物の酵素反応系を利用する発光反応の量子収率は高く、
極めて高感度な分析法に種々応用されている。そのう
ち、発光反応の酵素免疫測定法 (以下「EIA 」という)
への応用は、化学発光の応用に偏っている。しかしなが
ら、生物発光に関してもEIA についてもいくつかの試み
がなされている。例えば、還元型ニコチンアミドアデニ
ンジヌクレオチドなどの発光反応に関与する補酵素の生
成酵素を標識し、生物発光の系と接続することにより間
接的にEIA に導入する方法等が試みられている。この方
法は標識酵素の増幅作用が加わり、極めて高感度なEIA
として有用である。例えば、グルコース脱水素酵素を標
識体とする17−α−ヒドロキシプロゲステロンのEIA で
は2.5 ×10-12gの検出が可能という報告がある (分析化
学vol.34(1985) 177〜181)。
生物発光を用いる分析法がすでに行われており、特に生
物の酵素反応系を利用する発光反応の量子収率は高く、
極めて高感度な分析法に種々応用されている。そのう
ち、発光反応の酵素免疫測定法 (以下「EIA 」という)
への応用は、化学発光の応用に偏っている。しかしなが
ら、生物発光に関してもEIA についてもいくつかの試み
がなされている。例えば、還元型ニコチンアミドアデニ
ンジヌクレオチドなどの発光反応に関与する補酵素の生
成酵素を標識し、生物発光の系と接続することにより間
接的にEIA に導入する方法等が試みられている。この方
法は標識酵素の増幅作用が加わり、極めて高感度なEIA
として有用である。例えば、グルコース脱水素酵素を標
識体とする17−α−ヒドロキシプロゲステロンのEIA で
は2.5 ×10-12gの検出が可能という報告がある (分析化
学vol.34(1985) 177〜181)。
【0003】しかしながら、従来の方法では抗体若しく
は抗原を、直接酵素で標識しなければならず、操作が繁
雑であるだけではなく、標識の際に当該酵素が失活し、
測定誤差を生じるなどの課題があった。
は抗原を、直接酵素で標識しなければならず、操作が繁
雑であるだけではなく、標識の際に当該酵素が失活し、
測定誤差を生じるなどの課題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
欠点がなく、操作が簡便・迅速で、かつ酵素の失活によ
り測定誤差を生じにくい酵素免疫測定法の提供を課題と
する。
欠点がなく、操作が簡便・迅速で、かつ酵素の失活によ
り測定誤差を生じにくい酵素免疫測定法の提供を課題と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、上記
欠点を解消すべく鋭意検討したところ、ビオチン標識抗
体又は抗原等に、ビオチン標識アセテートカイネース及
びアビジン若しくはストレプトアビジンを添加し、アセ
テートカイネースにより生産されたアデノシン三リン酸
をルシフェリン−ルシフェラーゼ系に係わる生物発光反
応として測定すれば、ビオチンで標識した試料を迅速、
簡便、かつ高感度に測定することを見い出し本発明を完
成した。
欠点を解消すべく鋭意検討したところ、ビオチン標識抗
体又は抗原等に、ビオチン標識アセテートカイネース及
びアビジン若しくはストレプトアビジンを添加し、アセ
テートカイネースにより生産されたアデノシン三リン酸
をルシフェリン−ルシフェラーゼ系に係わる生物発光反
応として測定すれば、ビオチンで標識した試料を迅速、
簡便、かつ高感度に測定することを見い出し本発明を完
成した。
【0006】すなわち、本発明はビオチンで標識した試
料に、ストレプトアビジン若しくはアビジン、及びビオ
チンで標識したアデノシン三リン酸生成酵素を作用せし
め、次いで当該反応系において生成するアデノシン三リ
ン酸により、ルシフェラーゼが関与する発光反応系の生
物発光を惹起させ、当該発光量を測定することを特徴と
する酵素免疫測定法を提供するものである。
料に、ストレプトアビジン若しくはアビジン、及びビオ
チンで標識したアデノシン三リン酸生成酵素を作用せし
め、次いで当該反応系において生成するアデノシン三リ
ン酸により、ルシフェラーゼが関与する発光反応系の生
物発光を惹起させ、当該発光量を測定することを特徴と
する酵素免疫測定法を提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明酵
素免疫測定法による測定の対象になる試料は、その性質
上ビオチンで標識することが可能な限り、特に限定され
るものではない。例えば、各種の生体成分、残留農薬、
医薬品とその代謝物、食品添加物等に対して広く応用す
ることができる。そして、本発明酵素免疫測定法が特に
微量成分の超高感度検出に適しているという点から、ホ
ルモン、核酸、蛋白質等を特に好ましい検出対象として
挙げることができる。
素免疫測定法による測定の対象になる試料は、その性質
上ビオチンで標識することが可能な限り、特に限定され
るものではない。例えば、各種の生体成分、残留農薬、
医薬品とその代謝物、食品添加物等に対して広く応用す
ることができる。そして、本発明酵素免疫測定法が特に
微量成分の超高感度検出に適しているという点から、ホ
ルモン、核酸、蛋白質等を特に好ましい検出対象として
挙げることができる。
【0008】試料へのビオチンの標識は、例えば、「
E.A. Bayer, "Methods in Enzymology", Vol.184, 138,
(1990) 」記載の方法により、蛋白質等、例えば各種の
抗原のビオチン標識体を調製することができる。ビオチ
ンで標識した試料に作用させるアビジン若しくはストレ
プトアビジンは、市販品、例えばシグマ社製のアビジン
若しくはストレプトアビジンを用いることができる。
E.A. Bayer, "Methods in Enzymology", Vol.184, 138,
(1990) 」記載の方法により、蛋白質等、例えば各種の
抗原のビオチン標識体を調製することができる。ビオチ
ンで標識した試料に作用させるアビジン若しくはストレ
プトアビジンは、市販品、例えばシグマ社製のアビジン
若しくはストレプトアビジンを用いることができる。
【0009】また、当該試料に作用させるビオチンで標
識したアデノシン三リン酸( 以下、ATP と略記する) 生
成酵素の調製は以下のようにして行う。ビオチン標識AT
P 生成酵素、例えばビオチン標識アセテートカイネース
を調製するには、ビオチン活性エステルとアセテートカ
イネースを反応させることが必要である。用いるビオチ
ン活性エステルの種類は特に限定されず、例えばD-ビオ
チニル-ε-アミノカプロン酸-N-ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステル (以下、NHS-Lcビオチンと略記する) 等を
挙げることができる。
識したアデノシン三リン酸( 以下、ATP と略記する) 生
成酵素の調製は以下のようにして行う。ビオチン標識AT
P 生成酵素、例えばビオチン標識アセテートカイネース
を調製するには、ビオチン活性エステルとアセテートカ
イネースを反応させることが必要である。用いるビオチ
ン活性エステルの種類は特に限定されず、例えばD-ビオ
チニル-ε-アミノカプロン酸-N-ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステル (以下、NHS-Lcビオチンと略記する) 等を
挙げることができる。
【0010】また、かかるアセテートカイネースもその
種類は特に限定されず、例えばバチルス・ステアロサー
モフィラス (Bacillus stearothermophilus)若しくは
大腸菌由来のアセテートカイネースや更に、遺伝子組み
換え法により製造したアセテートカイネースやその構造
の一部を蛋白工学的手法により改変したもの等を挙げる
ことができる。
種類は特に限定されず、例えばバチルス・ステアロサー
モフィラス (Bacillus stearothermophilus)若しくは
大腸菌由来のアセテートカイネースや更に、遺伝子組み
換え法により製造したアセテートカイネースやその構造
の一部を蛋白工学的手法により改変したもの等を挙げる
ことができる。
【0011】ビオチン標識反応の条件は、例えば前記の
「 E.A. Bayer, "Methods in Enzymology", Vol.184, 1
38,(1990) 」記載の方法に従う。かかる標識反応におい
て反応pHは5 〜9 、好ましくはpH7.5 前後であり、反応
温度は4 〜45℃、好ましくは、25℃前後である。また、
反応時間は20分間〜6 時間、好ましくは1 時間程度であ
る。更に、当該標識反応系の緩衝液としては、例えばグ
リセロール、EDTA、塩化ナトリウムを含む、HEPES 緩衝
液やリン酸緩衝液等が挙げられる。標識反応時の好まし
いアセテートカイネースの濃度としては3.5 mg/ml程度
である。そして、この際の反応液中のアセテートカイネ
ースに対する、ビオチン活性エステル、例えばNHS-Lcビ
オチンのモル比は、0.5 〜100、好ましくは、5 〜20で
ある。
「 E.A. Bayer, "Methods in Enzymology", Vol.184, 1
38,(1990) 」記載の方法に従う。かかる標識反応におい
て反応pHは5 〜9 、好ましくはpH7.5 前後であり、反応
温度は4 〜45℃、好ましくは、25℃前後である。また、
反応時間は20分間〜6 時間、好ましくは1 時間程度であ
る。更に、当該標識反応系の緩衝液としては、例えばグ
リセロール、EDTA、塩化ナトリウムを含む、HEPES 緩衝
液やリン酸緩衝液等が挙げられる。標識反応時の好まし
いアセテートカイネースの濃度としては3.5 mg/ml程度
である。そして、この際の反応液中のアセテートカイネ
ースに対する、ビオチン活性エステル、例えばNHS-Lcビ
オチンのモル比は、0.5 〜100、好ましくは、5 〜20で
ある。
【0012】なお当該標識反応終了後、未反応のビオチ
ン活性エステルを除去する手段は特に限定されるもので
はない。例えば、透析法により未反応のビオチン活性エ
ステルを除去することが出来る。次にビオチンで標識し
た試料に、前記ストレプトアビジン及びビオチンで標識
したアデノシン三リン酸生成酵素を反応させる。この反
応条件は、例えばpHは5〜9 、好ましくはpH7.0 前後で
あり、反応温度は4 〜50℃、好ましくは、25℃前後であ
る。また、反応時間は10〜120分間、好ましくは30分間
前後である。更に緩衝液としては、例えばHEPES 緩衝液
等が挙げられる。次いで、この反応系にアデノシン二リ
ン酸(ADP) 、アセチルリン酸、及び硫酸マグネシウムを
前記のビオチンで標識した試料の含有量に応じた量を添
加して、当該反応系よりATP を生じせしめる。
ン活性エステルを除去する手段は特に限定されるもので
はない。例えば、透析法により未反応のビオチン活性エ
ステルを除去することが出来る。次にビオチンで標識し
た試料に、前記ストレプトアビジン及びビオチンで標識
したアデノシン三リン酸生成酵素を反応させる。この反
応条件は、例えばpHは5〜9 、好ましくはpH7.0 前後で
あり、反応温度は4 〜50℃、好ましくは、25℃前後であ
る。また、反応時間は10〜120分間、好ましくは30分間
前後である。更に緩衝液としては、例えばHEPES 緩衝液
等が挙げられる。次いで、この反応系にアデノシン二リ
ン酸(ADP) 、アセチルリン酸、及び硫酸マグネシウムを
前記のビオチンで標識した試料の含有量に応じた量を添
加して、当該反応系よりATP を生じせしめる。
【0013】そして、この生じたATP をホタルルシフェ
ラーゼが関与する発光反応系に作用させて、これにより
生じる発光量を測定する。ここにいうホタルルシフェラ
ーゼが関与する発光反応系とは、所謂ルシフェリン−ル
シフェラーゼ系であり、その反応機構の大部分はすでに
公知となっている( 生化学辞典 第2 版, 東京化学同
人,1440 ページ(1992)) 。
ラーゼが関与する発光反応系に作用させて、これにより
生じる発光量を測定する。ここにいうホタルルシフェラ
ーゼが関与する発光反応系とは、所謂ルシフェリン−ル
シフェラーゼ系であり、その反応機構の大部分はすでに
公知となっている( 生化学辞典 第2 版, 東京化学同
人,1440 ページ(1992)) 。
【0014】かかるルシフェリン−ルシフェラーゼ系に
用いられるルシフェラーゼとしては、通常ルシフェリン
−ルシフェラーゼ系によるATP の測定に用いられるルシ
フェラーゼであれば如何なるものでも許容される。例え
ば、ゲンジボタル、ヘイケボタル、アメリカホタル由来
のルシフェラーゼ、更にそれらを遺伝子組み換え法によ
り製造したもの、あるいは蛋白工学的手法によりその構
造の一部を改変したもの等を挙げることができる。ま
た、用いられるルシフェリンは、前記ルシフェラーゼの
種類に応じて適宜選択することができる。なお、当該ル
シフェリン−ルシフェラーゼ系の態様は、前記組合せの
範囲内であれば特に限定されるものでないことは当然で
あり、市販のルシフェリン−ルシフェラーゼ系を用いた
ATP 測定用キット、例えばルシフェールLU( キッコーマ
ン (株) 製) 等を用いることもできる。
用いられるルシフェラーゼとしては、通常ルシフェリン
−ルシフェラーゼ系によるATP の測定に用いられるルシ
フェラーゼであれば如何なるものでも許容される。例え
ば、ゲンジボタル、ヘイケボタル、アメリカホタル由来
のルシフェラーゼ、更にそれらを遺伝子組み換え法によ
り製造したもの、あるいは蛋白工学的手法によりその構
造の一部を改変したもの等を挙げることができる。ま
た、用いられるルシフェリンは、前記ルシフェラーゼの
種類に応じて適宜選択することができる。なお、当該ル
シフェリン−ルシフェラーゼ系の態様は、前記組合せの
範囲内であれば特に限定されるものでないことは当然で
あり、市販のルシフェリン−ルシフェラーゼ系を用いた
ATP 測定用キット、例えばルシフェールLU( キッコーマ
ン (株) 製) 等を用いることもできる。
【0015】このルシフェリン−ルシフェラーゼ系にお
いて、生物発光を惹起させる条件は、例えば反応pHは6
〜9 、好ましくはpH7.0 前後であり、反応温度は20〜50
℃、好ましくは37℃前後である。また、反応時間は3 時
間以内、好ましくは、10秒間〜60分間である。更に反応
系の緩衝液としては、例えばHEPES 緩衝液、トリス緩衝
液等を挙げることができる。
いて、生物発光を惹起させる条件は、例えば反応pHは6
〜9 、好ましくはpH7.0 前後であり、反応温度は20〜50
℃、好ましくは37℃前後である。また、反応時間は3 時
間以内、好ましくは、10秒間〜60分間である。更に反応
系の緩衝液としては、例えばHEPES 緩衝液、トリス緩衝
液等を挙げることができる。
【0016】最後に、ATP の発生に基づく生物発光の測
定にはすでに確立している手段を用いることができる。
例えば、特定の発光検出器を用いて、後述する実施例1
に示すごとき検量線を作成し、これによってビオチンで
標識した試料を定量することができる。
定にはすでに確立している手段を用いることができる。
例えば、特定の発光検出器を用いて、後述する実施例1
に示すごとき検量線を作成し、これによってビオチンで
標識した試料を定量することができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明酵素免疫測定法に
ついて、具体的に説明する。
ついて、具体的に説明する。
【0018】(実施例1) [1]ビオチン標識アセテートカイネースの調製 (1)試薬の調製 以下の試薬 (1) 〜 (5) を調製した。 ・試薬 (1) :NHS-Lc ビオチン溶液 NHS-Lc-ビオチン (シグマ社製) をジメチルスルホキシ
ドに1ml当り11.4mgとなるように溶解して、NHS-Lc-ビ
オチン溶液を調製した、更に上記NHS-LC-ビオチン溶液
を2 〜20倍に希釈し、標識反応に供した。
ドに1ml当り11.4mgとなるように溶解して、NHS-Lc-ビ
オチン溶液を調製した、更に上記NHS-LC-ビオチン溶液
を2 〜20倍に希釈し、標識反応に供した。
【0019】・試薬 (2) :アセテートカイネース溶液 バチルス・ステアロサーモフィラス由来のアセテートカ
イネースを3 mg/mlになるように20mM ATP を含む50mM
リン酸緩衝液 (pH7.5) に溶解し、アセテートカイネー
ス溶液を調製した。 ・試薬 (3) :基質溶液 50mM HEPES 緩衝液 (pH7.0) にアセチルリン酸、硫酸マ
グネシウム及びADP を夫々5 mM、30mM、5 μM となるよ
うに溶解し、基質溶液を調製した。
イネースを3 mg/mlになるように20mM ATP を含む50mM
リン酸緩衝液 (pH7.5) に溶解し、アセテートカイネー
ス溶液を調製した。 ・試薬 (3) :基質溶液 50mM HEPES 緩衝液 (pH7.0) にアセチルリン酸、硫酸マ
グネシウム及びADP を夫々5 mM、30mM、5 μM となるよ
うに溶解し、基質溶液を調製した。
【0020】・試薬 (4) :発光試薬溶液 ATP 測定用キット (キッコーマン (株) 製: ルシフェー
ルLU) の発光試薬1 ビンを発光試薬溶解液1 ビンに溶解
し、発光試薬溶液を調製した。 ・試薬 (5) :HEPES-ブロックエース 50mM HEPES 緩衝液にブロックエース (大日本製薬 (株)
社製) を10% (v/v)となるように混合し、HEPES-ブロ
ックエースを調製した。
ルLU) の発光試薬1 ビンを発光試薬溶解液1 ビンに溶解
し、発光試薬溶液を調製した。 ・試薬 (5) :HEPES-ブロックエース 50mM HEPES 緩衝液にブロックエース (大日本製薬 (株)
社製) を10% (v/v)となるように混合し、HEPES-ブロ
ックエースを調製した。
【0021】(2)標識反応 各濃度の試薬 (1) 4 μl と試薬 (2) 40μl を混合
し、25℃で1時間反応させた。これらの反応液中に含ま
れる未反応のビオチン誘導体を、あらかじめ0.1MHEPES
(pH7.0 ) に平衡化してあるPD-10(ファルマシア社製)
で除き、各反応モル比のビオチン標識アセテートカイネ
ースを得た。
し、25℃で1時間反応させた。これらの反応液中に含ま
れる未反応のビオチン誘導体を、あらかじめ0.1MHEPES
(pH7.0 ) に平衡化してあるPD-10(ファルマシア社製)
で除き、各反応モル比のビオチン標識アセテートカイネ
ースを得た。
【0022】(3)測定 上記各種ビオチン標識アセテートカイネースを試薬
(5) で107倍に希釈した酵素液50μl に試薬 (3) 50μ
l を加え、37℃で1 時間反応させた。この反応液に試薬
(4) 100μl を添加混合し、生じた発光を発光検出器
(アロカ社製: アロカルミネッセンスリーダ) を用い、
待ち時間5秒、積算時間20秒間で測定した。その結果を
表1に示した。
(5) で107倍に希釈した酵素液50μl に試薬 (3) 50μ
l を加え、37℃で1 時間反応させた。この反応液に試薬
(4) 100μl を添加混合し、生じた発光を発光検出器
(アロカ社製: アロカルミネッセンスリーダ) を用い、
待ち時間5秒、積算時間20秒間で測定した。その結果を
表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】[2]ビオチン標識アセテートカイネース
を用いた甲状腺刺激ホルモン( 以下、TSH と略記する)
のサンドイッチ免疫測定法 1. マウス抗ヒトTSH Fab' のビオチン化 (1)試薬の調製 以下の試薬 (1) 〜 (5) を調製した。
を用いた甲状腺刺激ホルモン( 以下、TSH と略記する)
のサンドイッチ免疫測定法 1. マウス抗ヒトTSH Fab' のビオチン化 (1)試薬の調製 以下の試薬 (1) 〜 (5) を調製した。
【0025】・試薬 (1) :ビオチンマレイミド溶液 D-ビオチンマレイミド (シグマ社製) をジメチルスルホ
キシドに1 ml当り5mgとなるように溶解して、ビオチン
マレイミド溶液を調製し、標識反応に供した。 ・試薬 (2) :ABS 0.1 M 酢酸緩衝液 (pH4.5 ) に塩化ナトリウムを0.9 %
となるように溶解し、ABS を調製した。
キシドに1 ml当り5mgとなるように溶解して、ビオチン
マレイミド溶液を調製し、標識反応に供した。 ・試薬 (2) :ABS 0.1 M 酢酸緩衝液 (pH4.5 ) に塩化ナトリウムを0.9 %
となるように溶解し、ABS を調製した。
【0026】次いで、試薬 (2) にDTT 及びEDTAを夫々
10mM、5 mMとなるように溶解し、還元用試薬を調製し
た。 (2)標識反応 マウス抗ヒトTSH IgG ( 東ソー (株) 製) (7 mg/ml)
2 mlを試薬 (1) に対して一晩透析した後、膜濃縮し
た。これに0.28mgのペプシンを添加し、37℃にて一晩反
応させた後、ゲル濾過法によりF (ab')2 を分離した。
これを濃縮し、試薬 (2) 50μl と混合し、37℃にて90
分間反応させた後、ゲル濾過によりFab'を分離し、濃
縮した。得られたFab' と試薬 (3) 8.4 μl とを混合
し、30℃にて1 時間反応させた後、ゲル濾過法により未
反応のビオチンマレイミドを除き、ビオチン化マウス抗
ヒトTSH Fab' を得た。
10mM、5 mMとなるように溶解し、還元用試薬を調製し
た。 (2)標識反応 マウス抗ヒトTSH IgG ( 東ソー (株) 製) (7 mg/ml)
2 mlを試薬 (1) に対して一晩透析した後、膜濃縮し
た。これに0.28mgのペプシンを添加し、37℃にて一晩反
応させた後、ゲル濾過法によりF (ab')2 を分離した。
これを濃縮し、試薬 (2) 50μl と混合し、37℃にて90
分間反応させた後、ゲル濾過によりFab'を分離し、濃
縮した。得られたFab' と試薬 (3) 8.4 μl とを混合
し、30℃にて1 時間反応させた後、ゲル濾過法により未
反応のビオチンマレイミドを除き、ビオチン化マウス抗
ヒトTSH Fab' を得た。
【0027】2. TSHの定量 (1)試薬の調製 以下の試薬 (1) 〜 (9) を調製した。 ・試薬 (1) :HEPES-BSA 100mM HEPES 緩衝液 (pH7.0 ) に塩化ナトリウム及び牛
血清アルブミンを夫々0.3 M、2.5%となるように溶解
し、HEPES-BSA を調製した。
血清アルブミンを夫々0.3 M、2.5%となるように溶解
し、HEPES-BSA を調製した。
【0028】・試薬 (2) :TSH 溶液 TSH ( 東ソー (株) 製) を試薬 (1) を用いて希釈し、
0.001 〜10μIU/mlの濃度のTSH 溶液を調製した。 ・試薬 (3) :基質溶液 50mM HEPES 緩衝液 (pH7.0 ) にアセチルリン酸、硫酸
マグネシウム及びADPを夫々2.5 mM、30mM、2.5 μM と
なるように溶解し、基質溶液を調製した。
0.001 〜10μIU/mlの濃度のTSH 溶液を調製した。 ・試薬 (3) :基質溶液 50mM HEPES 緩衝液 (pH7.0 ) にアセチルリン酸、硫酸
マグネシウム及びADPを夫々2.5 mM、30mM、2.5 μM と
なるように溶解し、基質溶液を調製した。
【0029】・試薬 (4) :ビオチン標識Fab' 溶液 前項1. で調製したビオチン標識マウス抗ヒトTSH Fa
b' を500倍に希釈し、ビオチン標識Fab' 溶液を調製し
た。 ・試薬 (5) :発光試薬液 ATP 測定用キット (キッコーマン (株) 製: ルシフェー
ルLU) の発光試薬1 ビンを発光試薬溶解液1 ビンに溶解
し、発光試薬溶液を調製した。
b' を500倍に希釈し、ビオチン標識Fab' 溶液を調製し
た。 ・試薬 (5) :発光試薬液 ATP 測定用キット (キッコーマン (株) 製: ルシフェー
ルLU) の発光試薬1 ビンを発光試薬溶解液1 ビンに溶解
し、発光試薬溶液を調製した。
【0030】・試薬 (6) :洗浄液 50mM HEPES 緩衝液 (pH7.0)にNaCl, Tween 20を夫々0.
3 M, 0.05 %(w/v) となるように溶解し、洗浄液を調製
した。 ・試薬(7):ビオチン標識アセテートカイネース溶液 前項〔1〕で調製した、表1中のB/AK比=5 のビオ
チン化アセテートカイネースを試薬(1)で希釈し、1.
1 ×10-9M の濃度のビオチン標識アセテートカイネース
溶液を調製した。
3 M, 0.05 %(w/v) となるように溶解し、洗浄液を調製
した。 ・試薬(7):ビオチン標識アセテートカイネース溶液 前項〔1〕で調製した、表1中のB/AK比=5 のビオ
チン化アセテートカイネースを試薬(1)で希釈し、1.
1 ×10-9M の濃度のビオチン標識アセテートカイネース
溶液を調製した。
【0031】・試薬(8):ストレプトアビジン溶液 ストレプトアビジン( シグマ社製) を、試薬(1)で溶
解して、1.32×10-8Mの濃度のストレプトアビジン溶液
を調製した。 ・試薬 (9) :試薬(7)50μl に試薬(8)50μl を
加え、室温で30分間放置後、試薬 (1) を用いて50倍に
希釈し、ビオチン標識アセテートカイネース−ストレプ
トアビジン溶液を調製した。
解して、1.32×10-8Mの濃度のストレプトアビジン溶液
を調製した。 ・試薬 (9) :試薬(7)50μl に試薬(8)50μl を
加え、室温で30分間放置後、試薬 (1) を用いて50倍に
希釈し、ビオチン標識アセテートカイネース−ストレプ
トアビジン溶液を調製した。
【0032】(2)測定 常法により作製したマウス抗ヒトTSH IgG 固相化プレー
トのウェルに試薬 (2) を100μl 添加し、37℃にて一
時間反応させた。試薬 (6) を用いて3回洗浄し、液を
除去した後、試薬 (4) を100μl を添加し、37℃にて1
時間反応させた。試薬 (6) を用いて3 回洗浄し、液
を除去した後、試薬 (9) を100μl 加え、37℃で30分
間反応させ、試薬 (6) を用い、3 回洗浄した。更に、
各ウェルに試薬 (3) を100μl 添加後、37℃にて1 時
間反応させた。反応液95μl を試験管に写し、これに試
薬 (5) 100μl を添加し、生じる発光を発光検出器
(アロカ社製: ルミネセンスリーダーBLR-201)で待ち時
間5 秒積算時間20秒の条件で測定した。その結果として
検量線を図1に示す。TSH の測定範囲は0.02〜10μIU/
mlであり、高感度にTSH を測定することが可能であっ
た。またCV値については1.4 〜5.5 %と低い値を示し再
現性にも優れていた。
トのウェルに試薬 (2) を100μl 添加し、37℃にて一
時間反応させた。試薬 (6) を用いて3回洗浄し、液を
除去した後、試薬 (4) を100μl を添加し、37℃にて1
時間反応させた。試薬 (6) を用いて3 回洗浄し、液
を除去した後、試薬 (9) を100μl 加え、37℃で30分
間反応させ、試薬 (6) を用い、3 回洗浄した。更に、
各ウェルに試薬 (3) を100μl 添加後、37℃にて1 時
間反応させた。反応液95μl を試験管に写し、これに試
薬 (5) 100μl を添加し、生じる発光を発光検出器
(アロカ社製: ルミネセンスリーダーBLR-201)で待ち時
間5 秒積算時間20秒の条件で測定した。その結果として
検量線を図1に示す。TSH の測定範囲は0.02〜10μIU/
mlであり、高感度にTSH を測定することが可能であっ
た。またCV値については1.4 〜5.5 %と低い値を示し再
現性にも優れていた。
【0033】試料血清 (昭和大学付属病院中央臨床検査
室提供) 100μl を、マウス抗ヒトTSH IgG 固相化プレ
ートのウェルに添加後、前述と同様にして生じる発光量
を測定し、上記検量線( 図1) により、各血清中のTSH
濃度を測定した。一方、ラジオイムノアッセイ (ヘキス
ト (株) 製: リアグノスト) で予め求めてあった各試料
のTSH 濃度と比較した結果が図2である。測定した51検
体について、本測定法と当該ラジオイムノアッセイは、
相関係数0.947、Y 切片0.18、傾き1.22と良い相関を示
した。
室提供) 100μl を、マウス抗ヒトTSH IgG 固相化プレ
ートのウェルに添加後、前述と同様にして生じる発光量
を測定し、上記検量線( 図1) により、各血清中のTSH
濃度を測定した。一方、ラジオイムノアッセイ (ヘキス
ト (株) 製: リアグノスト) で予め求めてあった各試料
のTSH 濃度と比較した結果が図2である。測定した51検
体について、本測定法と当該ラジオイムノアッセイは、
相関係数0.947、Y 切片0.18、傾き1.22と良い相関を示
した。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、試料中のビオチン標識
体量を、迅速、簡便かつ高感度に測定することができ
る。
体量を、迅速、簡便かつ高感度に測定することができ
る。
【図1】 TSH の検量線を示す図である。
【図2】 本発明酵素免疫測定法とラジオイムノアッセ
イとの相関関係を示す図である。 出願人 キッコーマン株式会社代理人 弁理士 平木
祐輔同 弁理士 石井 貞次同 弁理士 早川 康
イとの相関関係を示す図である。 出願人 キッコーマン株式会社代理人 弁理士 平木
祐輔同 弁理士 石井 貞次同 弁理士 早川 康
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 章夫 東京都品川区旗の台1−5−8 昭和大 学薬学部薬品分析化学教室内 (56)参考文献 特開 昭60−138463(JP,A) 特開 平4−99500(JP,A) 特開 昭60−7362(JP,A) 特開 昭59−202064(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/53 G01N 33/535 G01N 33/543
Claims (1)
- 【請求項1】 ビオチンで標識した試料に、ストレプト
アビジン若しくはアビジン、及びビオチンで標識したア
デノシン三リン酸生成酵素を作用せしめ、次いで当該反
応系において生成するアデノシン三リン酸により、ルシ
フェラーゼが関与する発光反応系の生物発光を惹起さ
せ、当該発光量を測定することを特徴とする酵素免疫測
定法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4236219A JP3072190B2 (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 酵素免疫測定法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4236219A JP3072190B2 (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 酵素免疫測定法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0682447A JPH0682447A (ja) | 1994-03-22 |
JP3072190B2 true JP3072190B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=16997550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4236219A Expired - Fee Related JP3072190B2 (ja) | 1992-09-03 | 1992-09-03 | 酵素免疫測定法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3072190B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101769933B (zh) * | 2008-12-30 | 2014-07-30 | 博阳生物科技(上海)有限公司 | 促甲状腺激素检测微粒、其制备及应用 |
EP4159755A4 (en) * | 2020-05-25 | 2024-07-31 | Yokogawa Electric Corp | METHOD FOR DETECTING A TARGET MOLECULE IN A SAMPLE, AND TARGET MOLECULE DETECTION KIT |
-
1992
- 1992-09-03 JP JP4236219A patent/JP3072190B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0682447A (ja) | 1994-03-22 |
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