JP3071797B2 - 複製rnaベースの増幅/検出系 - Google Patents

複製rnaベースの増幅/検出系

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Description

【発明の詳細な説明】 1986年4月16日に出願され、PCT国際出願公告第WO 87
/06270号として公告された米国特許第852,692号、及び1
988年5月9日に出願された前記特許の米国一部継続出
願第191,450号を参照し、これらの各明細書の開示内容
全体を参考として本明細書に組み込む。
発明の分野 本発明は一般に分子生理学及び組換え体DNA技術の改
良に関する。
本発明は中でも特に、検定及び必要な試薬と手段とを
備える医薬キットを含み、且つ生物学的試料中での核酸
種の存在及びそれから推論して核酸の符号化する対応ポ
リペプチドの存在をin vitro又はex vivo調整で検出す
るための方法並びに手段に関する。本発明はこのような
検出のために複製RNAを使用し、また標的核酸若しくは
補体のセグメント又はハイブリッド形成相同セグメント
を対応(correspondance)により増幅するためにこのよ
うな複製RNAの使用に基づいている。従って、本発明は
特に、RNA依存性RNAポリメラーゼにより促進される自己
複製(self−replication)用鋳型として役立つRNAを使
用するリポーター系に関する。
本発明は適用例としては、必要な標的核酸を含む体液
及び組織のin vitro又はex vivo核酸プローブハイブリ
ッド形成検定による、特殊な若しくは一般の病原疾病又
は状態の核酸配列特性の分析に使用されている。
発明の背景 いわゆる標的核酸としての配列がRNA,DNA又はそれら
の両方を含む他の多様な核酸種中での存在に比べて少量
で存在する生物学的試料中において種々の核酸配列を検
出するのが本技術の目的である。従って、病原疾病又は
状態と関連し得るポリペプチドを符号化する核酸、例え
ば人間の免疫不全ウイルスのDNAと相関するDNAを検出す
ることが所望される。このようなウイルス粒子を符号化
する核酸の検出に加えて、病原疾病又は状態の他の核酸
特性、例えば血友病の場合の欠陥遺伝子の検出、又はこ
のような疾病若しくは状態の抗病原抗体の検出における
他の核酸特性の検出が所望される。
特徴的には、このような病原疾病又は状態と関連する
核酸は存在するとしても、所定の生物学的試料、例えば
試験に付されるべきある個人の血液若しくは他の体液又
は組織試料中での核酸全体に比べて非常に少量で存在す
る。
このような技術の適用される他の重要な場合の詳細に
ついては、前記の米国特許第852,692号に記載されてい
るので、ここでは繰り返し説明する必要はない。
このような核酸種が存在するならば、環境的に関連す
る他の多様な核酸種の中から検出・測定されねばならな
い。これらの核酸種の中には少なくとも分離したセグメ
ントで標的核酸と密接に相同であり得るものがある。更
には前述した如く、これらの標的核酸種は非常にしばし
ば試験に付される生物学的試料中に非常に微量で検出さ
れる。更には根本的な(underlying)疾病状態の適切な
診断のためには、検定系の正確さのために実に少量のこ
のような標的核酸が間違いなく検出できることが重要で
ある。
技術の目的を達成するために2つの基本的アプローチ
が進められた。1つには、試料中の核酸の量を変えない
が、その代わりに検出及び測定の準備のために核酸標的
に対応する多数の検出可能分子を生ずるリポーター系を
開発する。このようなリポーター系は標的配列の分子数
を表す検出可能信号を発生する標的核酸に結合された信
号発生系である。このような系は標的核酸配列とハイブ
リッド形成されるオリゴヌクレオチドプローブに結合さ
れた発色団発生部分を使用していた。適切に標的核酸配
列とハイブリッド形成されたオリゴヌクレオチドプロー
ブから発色団部分を分離して、測定することができる。
1つのこのような発色団発生群は、適切な条件下で検出
・測定可能な着色分子を生ずる色原体基質を有するアル
カリホスファターゼのような酵素である。他のこのよう
な系は、このように適切にハイブリッド形成された標的
核酸の発生する信号が検出及び測定され得るように核酸
プローブの放射性標識を使用している。
標的核酸列自体のコピー数を特に試料中で会合する核
酸配列の場合より多量に増大させることを包含する点で
基本的に異なる第2のアプローチが展開された。このア
プローチは標的核酸配列の選択的増幅により行われ得
る。ともかく標的核酸配列が他の核酸配列に好ましく増
幅されるように試料の培養技術が改良され得る。これら
の技術はやっかいで、時間の浪費であり、試行錯誤に付
される。
いわゆる“ポリメラーゼ鎖反応(PCR)”での標的核
酸配列の増幅がこの第2アプローチの他の例である。こ
の技術はSaiki等による“Science"(230,1350(198
5))、及びMullis等によるヨーロッパ特許出願公告第2
00362号及び第201184号(米国特許第4683195号及び4683
202号も参照のこと)に記載されており、特に(1)プ
ライマーの標的核酸配列セグメントへのハイブリッド形
成、(2)ポリメラーゼによる前記プライマーの延伸
(extending)、及び鎖延伸反応から得られるデュープ
レックス(duplexes)の一重鎖化からなる。この方法
は、根本的な標的核酸配列を増幅させるように何サイク
ルも繰り返し行われ得る。この方法は少なくとも2つの
核酸プローブを必要とし、単一サイクルが3段階からな
る。
あるポリメラーゼによる、例えばQβレプリカーゼ及
びコスズメノチャヒキ(brome)のモザイクウイルス(B
MV)から得られるレプリカーゼのような細菌ファージRN
A依存性RNAポリメラーゼによる複製が可能なRNAは知ら
れている。この技術においてRNAは、最初に存在する量
の指数増加である複製されたRNA配列の量で得られるRNA
ポリメラーゼによる複製用配列鋳型として役立ち得る。
Miele等の“J.Molecular Biology"(171,281(1983))
を参照のこと。標的配列用プローブがQβレプリカーゼ
により複製され得るRNAに結合されている系についてはC
hu等の“Nucleic Acids Research"(14,5591(1986))
に記載され、BWVレプリカーゼに関してはMarch等による
“Positive strand RNA Viruses"(Alan R.Liss(出版
社;ニューヨーク)(1987年;UCLAシンポジウムの会
報、1986年)に記載されている。
便利で幅広く適用され且つ感受性の高い核酸配列分析
用リポーター系を提供するために(自己触媒)複製を使
用できることが最近まで評価されていた。前記の米国特
許第852,692号は、ニュークレオチドプローブと会合し
た複製RNAの指数複製方法を介してその増幅により標的
核酸配列を検出するために使用され核酸プローブ複製RN
A付加物の使用を提供する。従って、本発明は会合した
複製増幅により標的核酸を検出するためにRNA複製技術
とオリゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブの使用
とを組み合わせる。本発明の詳細については共にsupra
と引用される同時継続出願又はそれに対応する公告され
た国際出願を参照して容易に説明することができる。こ
の方法の実践的な欠点は、検定環境で生来不安定である
比較的長い、従って感受性のある複製可能RNA配列を使
用せねばならないことである。
標的核酸配列に対応する配列の検出を容易にするため
に、増幅用の基本的複製方法を更に利用することが本発
明の目的である。結果的に所定の核酸配列の増幅を達成
するために使用される他の生物学的方法を利用すること
が更に本発明の目的である。特に(ポリペプチド生成物
を生ずるためのDNAの発現の第1段階として)自然転写
(natural transcription)方法を利用し、この方法で
はDNA依存性RNAポリメラーゼにより認められるプロモー
ター配列を含む二重鎖核酸鋳型を使用して、複数の対応
RNA転写体を生成する。再度この方法を使用して、それ
自体複製可能な多数のRNA転写体を生成することができ
る。
対応する標的核酸の検出及び測定用手段として複製・
転写体生成方法の利点を組み合わせることが本発明の他
の目的である。
従って、存在及び量により標的核酸配列に対応して複
数に複製され得且つその検出及び測定に使用される信号
群との会合により適合され得る所定のRNA転写配列をと
もかく生成することが本発明の目的である。
従って、本技術について記載した目的を達成し且つ従
来の研究者の試行中に認められた欠点及び問題を排除す
ることが本発明全体の目的である。本発明はいずれにせ
よ単に比較的短く、従って安定したRNA配列を使用す
る。このRNA配列は複製(replicatability)のみを確実
に行う配列を含むだけでよい。従って、本発明は許容し
得る短時間内に安定した正確さで使用し得る簡単な技術
を提供する。この技術は公知の試薬を使用すると共に、
不変の科学的結果に達するのに必要な正確性を有する。
複製可能な検定調整で使用でき、また実験/臨床分析用
キットへの使用に適した技術である。従って、自然転写
及び複製方法自体により提供される利点を使用して、in
vitro又はex vivo系での標的配列の存在と関係する配
列を増幅させて、ある核酸配列(標的セグメント)の検
出可能性を増大させることが本発明の目的である。
発明の要約 本発明は、ターゲット核酸配列のセグメントとのハイ
ブリダイゼーションに適しており、多重自己複製に使用
可能な配列をそれ自体含む複数のRNA転写産物の産生を
開始することが可能な部分を連結させたオリゴヌクレオ
チドプローブの使用に基づく。従って本発明は、ターゲ
ット核酸配列にハイブリダイズすることが可能なオリゴ
ヌクレオチドプローブと、自己複製能力を有する複数の
転写産物を産生する転写プロセスを開始することが可能
な部分との共有結合による新規付加物を使用する。
1態様によると、本発明は(1)ターゲット核酸配列
を含むサンプル中の該核酸配列にハイブリダイズするこ
とが可能なオリゴヌクレオチドプローブと、(2)場合
により切断されると、複製可能なRNA転写産物を産生す
ることが可能な複製可能なRNAをコードするDNAに作動的
に連結されたプロモーター配列を含む配列とを連結して
成る新規付加物、その製造及び使用に係る。RNA転写産
物は適当なレプリカーゼにより自己複製し、こうして例
えば発色団部分又は放射線により検出可能な部分の取り
込み又は該部分との会合のようなそれ自体周知の方法で
検出及び測定される。
あらゆる点で本発明は、DNA、RNA又はその両方を含む
核酸の混合物を含有する生物学的サンプル中に存在し得
る対応するターゲット核酸配列の推定による検出及び測
定のための、転写物産生とその複製の自然原理の新規適
用に係る。
従って本発明は、それ自体増幅及び検出することがで
き、対応するターゲット核酸配列が存在する場合にその
量を決定するための基準として測定することができる複
製可能なRNA転写産物の製造及び使用に関連する全方法
及び手段に係る。本発明は該転写産物の前駆物質付加
物、即ち該ターゲット核酸配列にハイブリダイズするこ
とが可能なオリゴヌクレオチドプローブと、複製可能な
RNAをコードするDNAに作動的に連結されたプロモーター
配列を含む配列との付加物に係る。本発明は更に、該付
加物の製造、及び対応するターゲット核酸配列を推定に
より検出し、所与の生物学的サンプル中に存在する該配
列の量を測定することから成る、該付加物の使用にも係
る。本発明は更に、このような付加物及びその複製可能
な転写産物に基づくアッセイシステムを考案するための
関連方法及び手段、並びに実験室/臨床装置でターゲッ
ト核酸配列を測定するための必要な試薬及び手段にこの
ようなアッセイ方法を組み合わせるキットに係る。
本発明は従って、自己複製したRNA転写産物を検出す
る段階を含む、核酸を含有するサンプル中の少なくとも
1種の特定の核酸ターゲット配列の検出に有用な方法に
応用され、該RNA転写産物はそのプロモーターに作動的
に連結した該複製可能なRNA転写産物をコードするDNAを
含む分子の転写産物であり、該プロモーター及び該DNA
は該ターゲット核酸配列にハイブリダイズすることが可
能なオリゴヌクレオチドプローブに会合して付加物を構
成するリポーター分子である。
本発明はまず第1に、1)適当なリポーター分子の生
成と複製による増幅との間に転写段階を介在させ、2)
RNAに関しては比較的短い安定なRNAをリポーター分子と
して使用するものである。レプレカーゼ酵素により認識
される配列を本発明の複製可能な転写産物の配列の内側
に配置すると、必然的に該転写産物の複製能力が得られ
る。
本発明は更に、該検出された複製可能な転写産物の量
を測定するための手段にも係る。
1態様によると、本発明は核酸を含有するサンプル中
の少なくとも1種の特定の核酸ターゲット配列の検出に
有用な方法に係り、該方法は、核酸を含有するサンプル
中の該ターゲット配列のセグメントに対応する配列を有
するオリゴヌクレオチドプローブと、該プローブに連結
され、複製可能なRNA転写産物をコードする一重鎖又は
二重鎖DNA分子に作動的に連結されたプロモーター配列
に機能部分とを含むオリゴヌクレオチド−プロモーター
/DNA分子付加物をハイブリダイズする段階と、ハイブリ
ダイズしなかった過剰のオリゴヌクレオチド−プロモー
ター/DNA分子付加物を除去する段階と、ハイブリダイゼ
ーションにより該ターゲット核酸配列に会合したプロモ
ーター/DNA分子配列をRNAポリメラーゼに会合させるこ
とにより、該プロモーター/DNA分子配列を使用して該一
重鎖又は二重鎖DNAの転写を誘導することにより該プロ
モーター/DNA分子配列の数を調べる段階と、転写産物を
複製させる段階と、複製された転写産物を検出する段階
とを含む。
本発明は、それ自体周知の放射線又は発色団標識法等
により該自己複製したRNA転写産物の検出に適用され
る。
本発明は、遺伝性又は病原性疾患又は症状の特徴に関
連するようなターゲット核酸配列、特に、ヒトウイルス
のセグメント又は欠陥遺伝子のセグメントであるような
ターゲット核酸配列をサンプル中に検出することを意図
するものである。
遺伝子欠陥の直接の結果であるか又は特定の対立遺伝
子の存在に相関する人体の疾患は多数存在する。例えば
本明細書中に記載する方法は、所与のターゲット遺伝子
がDNAの非常に小さいサンプル中に存在するか否かを決
定するために使用することができる。該方法は、胎児水
症(αグロブリンDNAの不在)又はLepore異常ヘモグロ
ビン症(δ及びβグロブリン遺伝子間の非相同の交差)
のような遺伝的疾患のの胎内診断に有用である。該方法
はmRNA種を検出するためにも使用することができる。該
方法は例えば、βグロブリンmRNAの不在により特徴付け
られる疾患であるクーリー貧血の診断に有用である。別
の可能な適用例は潜在的ウイルス感染の検出である。末
梢血管からのDNAを使用して、宿主ゲノムに組み込んだH
IV−1(AIDSウイルス)DNAの存在を試験することがで
きる。該方法は小さい組織サンプルのHLA型を決定する
ためにも使用することができる。該方法は個体が強直性
脊椎炎及びライター症候群のような疾患にかかりやすい
遺伝的素因を有するか否かを調べるために有用である。
本発明は、バクテリオファージT7プロモーターのよう
な特定のプロモーターを使用し且つT7 RNAポリメラーゼ
を使用してRNA転写産物を産生するか、又はSP6プロモー
ター及び対応するSP6 RNAポリメラーゼの使用を意図す
るものである。
本発明は更に、核酸を含有するサンプル中の少なくと
も1種の特定の核酸ターゲット配列の検出に有用なアッ
セイシステム及び該システムを具現するキットにも係
り、該システム又はキットは、RNA転写産物をコードす
るDNA分子をプロモーターに作動的に連結し、該プロモ
ーター及びDNA分子を該ターゲット核酸配列にハイブリ
ダイズすることが可能なオリゴヌクレオチドプローブに
会合して付加物を構成するリポーター分子とし、該DNA
分子から産生された自己複製RNA転写産物を検出する手
段と、該プローブをハイブリダイズし、該ハイブリダイ
ズしたプローブの連結リポーターを使用して該DNA分子
の転写を生じさせ、こうして該DNA分子から産生された
該複製可能なRNA転写産物を検出及び測定し、該ターゲ
ット配列を推定により決定する手段とを含む。
発明の詳細な説明 1.図面の簡単な説明 第1図は本発明の1態様の概要図であり、ターゲット
核酸配列(T)に本発明の新規オリゴヌクレオチド−プ
ロモーター/DNA分子付加物をハイブリダイズさせたもの
であり、オリゴヌクレオチド部分(T′)は場合により
切断可能なプロモーター/DNA分子(P+/MDV−1+DN
A)(一重鎖として示す)に連結されている。
2.一般的方法及び定義 本発明の基礎をなす技術、例えば そのままでまたは他のDNAに連結させて本発明におい
てプライマーまたはプローブとして使用するのに適する
ように、制限酵素により切断したりそれを連結すること
による天然源からのDNA合成及び配列単離を含むDNAプロ
ーブまたはプライマー調製、 オリゴヌクレオチドプローブ/リポーター分子として
ハイブリッド形成に使用するためのオリゴヌクレオチド
及び核酸またはポリペプチドの連結付加物の調製、 標的DNA配列に対するプライマーの相同性の程度に応
じてより高いまたはより低いハイブリッド形成の確実性
を生み出すための緊縮条件における変化を含むハイブリ
ッド形成方法、 プロモーター、特にバクテリオファージDNA依存性RNA
ポリメラーゼ及びバクテリオファージRNA依存性RNAポリ
メラーゼによって認識されるプロモーターもしくは部
位、または真核系、ウイルスDNA及びRNA依存性RNAポリ
メラーゼ、例えばアデノウイルスコード化RNAポリメラ
ーゼ及びブロムモザイクウイルスRNAポリメラーゼの使
用におけるプロモーターもしくは部位の同定、単離また
は調製、 前記プロモーターを認識し得るRNAポリメラーゼの同
定、単離または調製、 所謂転写エンハンサ配列を含むRNA転写物の産生を誘
導する条件、 (誘導された)複製のための機構及び方法等 を実現するための定義並びに方法及び手段を含有する分
子生物学の標準文献を参照する。
これらの文献は例えば以下のものである:Maniatis
ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spr
ing Harbor Laboratory,New York(1982)及びこの中の
種々の参考文献;Hong,Bioscience Reports ,243(198
1);Cookeら,J.Biol.Chem.255,6502(1980);及びZoll
erら,Methods in Enzymology 100,468−500(1983);Cr
eaら,Nucleic Acids Res.,2331(1980);Narangら,Me
th.Enzym.68,90(1979);Beaucageら,Tetrahedron Lett
ers 22,1859(1981);Brownら,Meth.Enzym.68,109(197
9);Caruthersら,Meth.Enzym.154,287(1985);Hitzema
nら,J.Biol.Chem.255,2073(1980);Leeら,Science 23
9,1288(1988);Milliganら,Nucleic Acids Res.15,878
3(1987);Millerら,Virology 125,236(1983);Ahlqui
stら,J.Mol.Biol.153,23(1981);Millerら,Nature 31
3,68(1985);Ahlquistら,J.Mol.Biol.172,369(198
4);Ahlquistら,Plant Mol.Biol.,37(1984);Ouら,P
NAS 79,5235(1982);Chuら,Nucl.Acids Res.14,5591
(1986);欧州特許出願公開第(EPA)194809号明細書;
Marshら,Positive Strand RNA Viruses,pp327−336,Ala
n R.Liss(公開ニューヨーク)(1987;Proceedings of
UCLA Symposium,1986);Millerら,J.Mol.Biol.187,537
(1986);Stofletら,Science 239,491(1988);Kramer
ら,J.Mol.Biol.89,719(1974);Sarisら,Nucl.Acids Re
s.10,4831(1982);Bresserら,PNAS 80,6523(1983);
並びにChuら,Nucleic Acids Research 16,3671(1988)
及びこの中の参考文献。
上記出版物の全ては参照により本明細書に包含される
ものとする。
「プロモーター」なる用語は、認識配列に結合し、RN
A転写物が産生される転写プロセスを開始するRNAポリメ
ラーゼによって特異的に認識される(天然の、または合
成生産の、または制限消化産物の)核酸配列を意味して
おり、必要によっては、分解プロセスに対する付加安定
性を与えると考えられる、実際の認識部位を越えるヌク
レオチド塩基を含んでいてもよいし、転写開始部位に隣
接する付加的なプラス(+)ヌクレオチドを含んでいて
もよい。原則として、それに対して開始配列を認識し得
る公知の入手可能なポリメラーゼが存在する任意のプロ
モーター配列を使用することができる。典型的な公知で
且つ有効なプロモーターは、バクテリオファージT3、T7
またはSP6のごとき所定のバクテリオファージポリメラ
ーゼによって認識されるものである(Siebenlistら,Cel
l 20,269(1980)参照)。これらは、関係するプロモー
ター配列と一緒に本発明の実用化に使用され得るポリメ
ラーゼの例のみである。
プロモーターは、そうでなければ充分に操作可能な、
古典的に定義される、前記のごとき二重鎖プロモーター
の一重鎖型として存在するので、プロモーターはリポー
ター分子の一部と定義される。
本明細書中「RNA転写物」なる用語は、RNAポリメラー
ゼがプロモーター配列を認識した後に転写が開始して産
生されたリボ核酸配列である(上記参照)。かかる転写
物の産生では、存在するポリメラーゼの量に幾分存在し
てその連続性の程度が上下する。
本明細書中「プライマー」なる用語は、適当なハイブ
リッド形成条件下で標的配列をハイブリッド形成し得
る、即ちそれに結合し得るような標的配列との充分な相
同性を有する(天然の、または合成生産の、または制限
消化産物の)核酸配列を意味する。典型的なプライマー
は少なくともヌクレオチド約10個の長さ、最も好ましく
はヌクレオチド塩基約35個以上の長さを有し、最も好ま
しい実施態様においては、標的配列と同一であるかまた
は極めて高い相同性を有する(例えば欧州特許公開第12
8042号明細書(公開1984年12月12日)参照)。
特にプロモーター配列をRNAをコードするDNA配列内に
連結することにおいて「操作可能に連結する(operably
linked)」とは、プロモーターが適当なポリメラーゼ
(上記参照)によって認識される際に対応するRNA転写
物を産生する上での官能性を示唆する。
放射性物質標識または色素産生バクテリア感受性酵素
を使用する色素産生バクテリア手段のごとき検出信号を
形成する技術もこの分野では公知であり文書化がなされ
ている(上記参照)。
本発明の分析方法を実施する試料は、血清もしくは他
の体液のごとき生物学的材料、組織培地または食品材料
の生標本(raw specimen)とすることができる。より典
型的には該方法は、例えば親和性分子(affinity molec
ules)の非特異的な結合を惹起することにより標的の検
出に干渉するであろう物質を除去するための種々の処置
によって生標本から誘導された加工標本である試料にお
いて実施される。本発明の分析方法により適した試料を
得るために生試料を加工する方法は当業者には公知であ
る。
即ち本発明の方法は、Grunsteinら,Proc.Natl.Acad.S
ci.(U.S,A,)72,3961(1975)(更に米国特許第4,358,
535号及び第4,562,159号明細書も参照のこと)のコロニ
ーハイブリッド法またはBentonら,Science 196,180(19
77)のプラークリフト法(the plaque lift method)に
より得た細胞由来の核酸において実施することができる
し、更に標本のウイロイド、ウイルスまたは細胞から単
離し、ディップスティック(dipstick)上の固体支持体
及びマイクロリットルプレートウェルの内壁を含む固体
支持体上に付着させた核酸(Gillespieら,J.Mol.Biol.1
2.829(1965))において実施することもできる。更に
該方法は、標本から単離し、「ドット(dot)」ブロッ
ティング(Kafatorら,Nucl.Acids Res.,1541(197
9);Whitsら,J.Biol.Chem.257,8569(1982))、サザン
ブロッティング(Southern,J.Mol.Biol.98,503(197
5))、「ノザン(northern)」ブロッティング(Thoma
s,Proc,Natl.Acad.Sci.(U.S.A.)77,5201(1980))及
びエレクトロブロッティング(Stellwagら,Nucl.Acids
Res.,299(1980))によって固体支持体上に付着させ
た核酸について実施することもできる。標本の核酸は、
水相ハイブリッド形成(Brittenら,Science 161,527(1
968))及び水/有機相間ハイブリッド形成(Kohneら,B
iochemistry 16,5329(1977))に適当される本発明の
方法によって分析することもできる。水/有機相間ハイ
ブリッド形成は、運動論的に極めて迅速に反応が進行す
るという長所を有するが、例えばビオチンのごとき有機
相に可溶性の連結部分が核酸親和性分子に結合している
場合には適していない。
更に本発明の分析方法は、標本から単離し、ドットブ
ロッティング、「ウェスターン(Western)」ブロッテ
ィングまたはマイクロリットルプレートウェルの壁もし
くはディップスティック上の固体支持体材料への吸着に
よって固体支持体上に付着させたタンパク質または多糖
類において実施することができる。
更に本発明の方法は、標本由来の全細胞の表面上にあ
る細胞タンパク質もしくは多糖類、またはレプリカ培養
バクテリアもしくは酵母のごとき固体支持体上に固定さ
れた微生物由来のタンパク質もしくは多糖類を検出する
ことに適用可能である。
本明細書中バクテリオファージQβはいかなる特定の
変異体、突然変異体またはその集団にも限定されない。
かかる用語は、特に制限されない限り、バクテリオファ
ージQβ感染に対して感受性のE.coliのその感染に際し
て、RNA依存性RNAポリメラーゼの生産を惹起し得る全て
の変体、突然変異体または集団を意味する。
ファージ感染に対して感受性のバクテリアのその感染
に際してRNA依存性RNAポリメラーゼを産生する他のファ
ージと、自己触媒反応でin vitro複製され得る、関連の
複製可能なRNAとは本発明に使用することができる(Miy
akeら,Proc.Natl.Acad.Sci.(U.S.A.)68,2022(1971)
参照)。
本明細書中、付加物の部分を示唆する「連結(linke
d)」なる用語は、共有及び非共有結合の両方を、好ま
しくは共有結合を意味する。
共有結合の例は特に以下のものである。
(a)結合部分はリン酸基であり、結合はリン酸と複製
RNAの5′−ヌクレオチドの5′−炭素との間に直接な
されている。複製RNAの5′−ヌクレオチドの5′−炭
素に結合したリン酸結合部分は通常、複製RNAを、核酸
親和性分子の3′−ヌクレオチドの3′−炭素に直接に
共有結合させるか、または核酸親和性分子の3′末端に
結合していると考えられる結合部分であり且つその5′
−ヌクレオチドの5′−炭素にあるリン酸によって親和
性分子の3′−ヌクレオチドの3′−炭素に共有結合し
ているヌクレオチド断片の3′−ヌクレオチドの3′−
炭素に共有結合させることに関与する。複製RNAの5′
末端ヌクレオチドは、当業者には公知の方法によりT4ポ
リヌクレオチドキナーゼを用いて5′−炭素位でリン酸
化することができる。親和性分子、または親和性分子の
核酸結合部分は複製RNAの5′−ヌクレオチドの5′−
リン酸にT4 RANリガーゼを使用する公知の方法により結
合することができる。この後者の反応は、当業者には公
知のごとくリボ核酸が親和性分子の3′末端にあるなら
ばより効率的に進行し、単鎖リボヌクレオチドは、末端
デオキシヌクレオチド転移酵素を用いてDNAの3′末端
に付加され得る。
(b) 結合部がビオチニルまたはイミノビオチニルで
ある結合。この結合は複製RNAの5′−ヌクレオチドの
5′−炭素に対して、式−NH(CH2aaNH(PO2)O−、
式−NH(CH2bbSS(CH2ccNH(PO2)O−または式−N
H(CH2bb(CO)(NH)(CH2ccNH(PO2)O−のスペ
ーサー基を介して実現し、その際上記スペーサー基のい
ずれにおいてもホスホラミデート基は5′−ヌクレオチ
ドに、アミノ基はビオチニルまたはイミノビオチニルに
結合し、aaは2〜20であり、またbbとccとは互いに同じ
であるかまたは異なり、それぞれ2〜10である。式−NH
(CH2aaNH(PO2)O−のスペーサー基を伴う複製RNA
は、Chu and Orgel,DNA ,327(1985)の教示に従って
製造することができる。式−NH(CH2bbSS(CH2ccNH
(PO2)O−のスペーサー基を伴う複製RNAは実施例1に
開示してある。式−NH(CH2bb(CO)(NH)(CH2cc
NH(PO2)O−のスペーサー基を伴う複製RNAは、5′−
ヌクレオチドの5′−炭素に式−O(PO2)NH(CH2cc
NH2の基を結合させた複製RNAを式NH2(CH2bbCO2Hのア
ミノカルボン酸の活性エステルと反応させることによっ
て製造する。ビオチンまたはイミノビオチンのN−ヒド
ロキシスクシニモエステルが一次アミノ基と反応してビ
オチン−アミドまたはイミノビオチン−アミド結合を実
現することは当業者に公知である。
(c) アミノ基結合部が式−(CH2aa(NH)(PO2
O−または−(CH2bbSS(CH2ccNH(PO2)O−のス
ペーサー基を介して結合し、その際ホスホラミデート基
は複製RNAの5′−ヌクレオチドの5′−炭素に結合
し、またaa、bb及びccは上段に規定したものと同じであ
る結合。上記のような複製RNAの製造にはChu and Orge
l,DNA ,327の方法を用いることができる。(d) 硫
黄結合部が式−(CH2ccNH(PO2)O−のスペーサー基
を介して結合し、その際ホスホラミデート基は複製RNA
の5′−ヌクレオチドの5′−炭素に結合し、またccは
上段に規定したものと同じである結合。Chu and Orgel,
Nucleic Acids Research 16,3671(1988)を参照された
い。
結合部をタンパク質及び核酸に結合させることに関す
る当分野での情報として更に、例えばDreyer et al.,Pr
oc.Natl.Acad.Sci.(U.S.A.)82,968(1985);Forster
et al.,Nucl.Acids Res.13,745(1984);Ward等のヨー
ロッパ特許出願公開第0 063 879号;Englehardt等のヨー
ロッパ特許出願公開第0 097 373号;Alagon et al.,Bioc
hemistry 19,4341(1980);Imam et al.,Cancer Res.4
5,263(1985)を参照されたい。
複製した転写物(RNA)は、幾つかの異なる方法で検
出することができる。
上記検出は複製したRNAの紫外線吸収を用いて、即ち
例えば接触写真印画法[Kutateladze et al.,Anal.Bioc
hem.100,129(1979)]によって可能である。
複製反応において放射能標識したリボヌクレオシド−
5′−トリホスフェート(例えば3Hまたはα−32PO4
標識)を用い、それによって複製するRNAを放射性にす
れば、複製RNAはその放射能により、多くの公知方法の
うちの任意のもので検出できる。
複製したRNAはビオチンまたはイミノビオチンを含み
得、その場合複製RNAは、RNAに結合したビオチンに結合
して検出に適した色原体の生成を触媒する酵素−アビジ
ンまたは酵素−ストレプタミジンアダクトを用いる公知
技術で検出できる。複数RNAがビオチンまたはイミノビ
オチンを含むことは、複製反応において、ウラシル部分
の炭素−5に対しスペーサーを介してビオチニル化した
UTPをレプリカーゼのための置換物として用いることに
よって実現できる。上記のようなUTPは公知の化合物で
ある。しかも、上記のようなUTPはQβレプリカーゼの
ための基質物であること、及び炭素−5位に結合したス
ペーサー基を介してビオチニル化したウラシルを含むRN
Aはその合成に上記のようなUTPが用いられることによっ
てQβレプリカーゼ触媒複製のための鋳型となることが
公知である。
複製過程から得られるRNAを、ホトビオチンアセテー
トを用いてビオチニル化し、複製反応でビオチニル化UT
Pを用いて合成した複製RNAの場合同様アビジン−酵素ア
ダクト−色原体系を用いて検出することも可能である。
複製過程から得られるRNAは、蛍光性に変性したヌク
レオチドをT4 RNAリガーゼ触媒反応を用いて複製RNAの
3′末端に付加することによって蛍光性にし得る。Coss
tick et al.,Nucl.Acids Res.12,1791(1984)を参照さ
れたい。得られるRNAの蛍光性を用いて該RNAを、幾つか
の標準技術のうちの任意のもので検出することができ
る。
複製したRNAの検出に用い得る更に別の方法として、
核酸と特異的に結合するリポーター物質を複製を行なっ
た系にか、またはその上で複製RNAを単離したECTEOLAペ
ーパーなどの陽荷電支持体のような培地に添加し、リポ
ーター物質からの信号を測定する方法を挙げることがで
きる。上記リポーター物質には、“全染料”[Dahlberg
et al.,J.Mol.Biol.41,139(1969)]などの色原体染
料;メチレンブルー[Dingman et al.,Biochemistry
,659(1968)]及び銀染料[Sammons et al.,Electro
phoresis ,135(1981);Igloi,Anal.Biochem.134,184
(1983)];RNAに結合する蛍光源化合物、例えばエチジ
ウムブロミド[Sharp et al.,Biochemistry 12,3055(1
973);Bailey et al.,Anal.Biochem.70,75(1976)];
並びに、Qβレプリカーゼによる複製のための鋳型であ
るRNAに特異的に結合する蛍光源化合物、例えばQβレ
ブリカーゼのウイルスサブユニットに共役結合したフィ
コビリタンパク質[Oi et al.,J.Cell Biol.93,981(19
82);Stryer等の米国特許第4,520,110号]が含まれる。
レプリカーゼ触媒RNA複製の間、レプリカーゼの濃度
が鋳型RNAの濃度より高いままであり、かつリボヌクレ
オシド−5′−トリホスフェート濃度が制限的にならな
ければ、鋳型RNAの濃度は時と共に指数関数的に上昇す
る。鋳型RNA濃度がレプリカーゼ濃度以上となった後
は、リボヌクレオシド−5′−トリホスフェート濃度が
制限的にならないかぎり鋳型RNA濃度は時と共に一次関
数的に上昇する。例えばKramer et al.(1974),supra
を参照されたい。
レプリカーゼ触媒複製のための諸条件下に、例示され
たMDV−1 RNAの濃度が、鋳型濃度が酵素濃度を越えるま
で36秒毎に倍加したことが判明している。
レプリカーゼ触媒複製反応系中に存在する鋳型RNA
の、所与の反応時間が経過した後の濃度は、鋳型RNAの
初期濃度に関連する。複製反応の間常にレプリカーゼの
濃度が鋳型の濃度を上回る(しかも、リボヌクレオシド
−5′−トリホスフェート濃度は制限的にならない)場
合は、反応完了時の鋳型RNA濃度の対数は(反応開始時
の)初期鋳型濃度の対数に正比例する。レプリカーゼ濃
度が鋳型濃度を下回った後は、リボヌクレオシド−5′
−トリホスフェート濃度が制限的にならないかぎり反応
完了時の鋳型濃度は初期鋳型濃度に正比例する。更に、
鋳型濃度がレプリカーゼ濃度に等しくなるまでに必要な
反応時間は初期鋳型濃度の負の対数に比例する。
複製反応の進行期間を引き延ばすことによって、より
高い感度を達成することができる。
本発明によるアッセイでは、分析物質に関して試験す
る試験試料と対照試料との両方についてのアッセイを、
可能なかぎり同様の条件の下で同時に行なう。当業者に
理解されるように、対照試料は、試験試料に類似ではあ
るが分析物質を全く含有しないかまたは既知量だけ含有
することが知られている試料である。分析物質を含有し
ない対照は“バックグラウンド”を確立し、このバック
グラウンドより低いレベルでは分析物質を含有する試料
を含有しない試料から区別することは不可能である。試
験試料のアッセイにおいて得られた複製RNA量もしくは
濃度を、同時にアッセイした対照試験に関して得られた
量もしくは濃度と比較することによって、試験試料中に
分析物質がバックグラウンドを上回るレベルで存在する
ことが確認できる。分析物質を一定範囲内の公知濃度で
含有する対照試料を用いた場合は、試験試料中の分析物
質の濃度を評価することが可能である。
先に述べたように、本発明のRNA転写物の複製を(自
触作用によって)誘発するべく“レプリカーゼ”を用い
ることは通常当業者に公知である。本発明に有用である
そのようなレプリカーゼの好ましい例には、所与のRNA
転写物の3′末端と5′末端との両方で一定の核酸配列
部位を識別するいわゆるQβウイルスレプリカーゼと、
所与のRNA転写物の3′末端で核酸配列部位を識別する
と考えられるいわゆるブロム・モザイクウイルス(BM
V)レプリカーゼ及びαウイルスレプリカーゼとが含ま
れる。これらのレプリカーゼは、RNA転写物及び相補物
を複製即ち再生産してそれらのコピーを増加するのに有
用である。このような酵素が転写過程の間反応箇所に存
在する場合、転写の間に生成する大量の転写物自体が複
製されてRNA転写物の量が指数関数的に増大し得ると予
想できる。
3.特に好ましい具体例の詳細な説明 オリゴヌクレオチドアダクトは、1)ターゲット配列
の相補配列と、2)プロモーター配列の適当な鎖、及び
DNAをコードする複製RNAとを含む。部分2)がハイブリ
ダイゼーションの相手である部分1)から解放されてそ
の相補配列と結合すると、RNAポリメラーゼは転写を開
始し、その際複製転写物の検出及び測定を行なう。
あるいは他の場合には、MDV1 DNAの役目とプロモー
ターの負の鎖の役目とは逆であり得る。その場合、検出
はMDV1 P+ DNA配列を用いて行なう。その際アッセイ溶
液はP配列、またはMDV1 DNAの負の鎖に付着したP配列
を含有する。
4.実施例 基準実施例1 前記3つの方法は、ターゲットハイブリダイゼーショ
ンが首尾良く行われた時に生じるシグナルを増幅するた
めのT7 RNAポリメラーゼ及びQβRNAポリメラーゼの使
用に依存する。T7 RNAポリメラーゼは、下記の有用な特
性をもつDNA依存性RNAポリメラーゼである: (1)T7プロモーターに隣接する部位で特異的に開始す
る; (2)開始が起こると、該酵素は一重鎖又は二重鎖鋳型
で機能し得る; (3)該酵素は回転率が高く、DNA鋳型1モル当たり200
〜1200モルのRNA転写体を産生する; (4)T7 RNAポリメラーゼの遺伝子がクローン化されて
いるため、極めて大量(2〜10MU)の酵素を比較的簡単
に製造することができる。
T7ウイルスゲノムのクラスIII(高効率)プロモータ
ーは総て共通の−17〜+3の20塩基対配列、即ち を有する。
鋳型は、部位+3を越えると、転写効率に悪影響を及
ぼすことなく一重鎖として存在し得る。合成は配列GGG
で始まり且つ5′→3′方向に進行する。鋳型は、転写
生成物がMDV−1 RNAの(+)鎖となるように設計され
る。MDV−1(+)RNAは5′末端で配列GGGで始まって2
21個のヌクレオチドを含む。これはQβRNAポリメラー
ゼ、即ちその基質RNAの自己触媒増幅を行うRNA依存性RN
Aポリメラーゼの理想的基質として機能する。T7 RNAポ
リメラーゼ系をQβRNAポリメラーゼ系と組合わせる
と、微量分子事象(rare molecular event)によって生
じるシグナルを増幅するための極めて強力な手段が得ら
れる。
実施例2 M13mp8(+)鎖RNAの配列の一部分を構成するターゲ
ット配列5′−GTTGTGTGGAATTGTG−3′(T)を検出す
る。Tの相補配列T′を、MDV−1RNAをコードする221ヌ
クレオチド配列に結合したプロモーターの(+)鎖に結
合する。Tの検出は、本発明の一般的原理を使用して、
適当なアッセイで生じるMDV−1RNAの産生を検出するこ
とにより行う。
ターゲット(プローブ)5′−CACAATTCCACACAAC−
3′(配列1)の相補配列は、DNA合成器を用いて固相
ホスホアミダイト(phosphoamidite)法で合成すること
ができる。
プロモーター3′−ATTATGCTGAGTGATATCCC−5′(配
列2)の(+)鎖、及びMDV−1RNAをコードする221ヌク
レオチド配列(配列3)は、適当な制限酵素での消化に
よってMDV−1DNAに操作可能な状態で結合したT7プロモ
ーターを含む既知のプラスミドから得られる。連結反応
接合部(legation junction)にまたがる短いオリゴデ
オキシヌクレオチド鋳型の存在下で、T4 DNAリガーゼを
用いて配列1を配列2/3に結合させ、プローブを形成す
る。このプローブは、劈開し得るジスルフィド結合を用
いて下記のアダクトを形成することによって製造しても
よい: 3′−CAACACACCTTAACAC−5′−PP−CH2CH2−SS−CH
2CH2−5′−P−(MDV−1+DNA)−CCCTATAGTGAGTCGT
ATTA−3′(ChuらのNucleic Acids Reserach,16,3671
(1988)参照)。ポリヌクレオチドキナーゼ及びATPを
用いて前記配列1及び2/3を5′−ホスフェート誘導体
に変換する。この5′−ホスフェート誘導体(0.1〜10O
DU)を、0.1Mの1−メチルイミダゾール、0.15Mの1−
エチル−3,3−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
及び0.5Mのシスタミンで、pH7及び50℃で2時間処理す
ることによって5′−シスタミン誘導体に変換する。こ
の5′−シスタミン誘導体をRPC−5でHPLCにより精製
するか、又は変性ゲル電気泳動で精製する。
配列2/3の5′−シスタミン誘導体を1μM、配列1
の5′−シスタミン誘導体を5〜8μM含む混合物をpH
7.2のTris−EDTAバッファ中5mMのDDTで1時間室温で処
理する。この反応混合物を、0.1mMのDDTと1mMのTrisと
0.1mMのEDTAとを含むpH7.2のバッファに対して30分間透
析し、更に1mMのTrisと0.1mMのEDTAとを含むpH7.2の新
しいバッファに対して30分間透析する。この混合物を必
要であればspeed−vac濃縮器で濃縮し、プローブ−プロ
モーター/MDV−1アダクトをゲル電気泳動で精製する。
ターゲット試料の調製 M13mp8DNA(+)鎖DNA(塩基数7229)、1fg、10fg、1
00fg、1pg、10pg、100pg(4x10-7fmole−4x10-5pmole
s)を200μlに希釈して、10mMのTrisと1mMのEDTAと100
mMのNaClとを含むpH7.5の最終溶液を得る。次いで、20
μlの3M NaOHを加え、この溶液を60〜70℃で30分イン
キュベートする。冷却後、前記溶液を200μlの2M酢酸
アンモニウム(pH7.0)で中和する。マニホールドスロ
ットブロッターを用いて、予め水とmM酢酸アンモニウム
とで濡らしておいたニトロセルロース紙上にDNAをスロ
ットブロットする。次いで、この紙を真空下80℃で1時
間加熱する。
ハイブリダイゼーション及び解放 前記ニトロセルロースブロットを、100μg/mlのラン
ダムに劈開したRNAを含むハイブリダイゼーションバッ
ファ(900mM NaCl、6mM EDTA、90mM Tris、pH7.5、0.1
%SDS)中30℃で1時間にわたり予備ハイブリダイゼー
ションにかける。次いで、1ng/mlのプローブ−プロモー
ター/MDV−1アダクトとのハイブリダイゼーションを45
℃で1時間行う。その後180mMのNaClを含むバッファを
用いてブロットを室温で2回洗浄し、更に18mMのNaClを
含むバッファにより30℃で洗浄する。
ホスホジエステル結合によって結合したプローブ−プ
ロモーター/MDV−1アダクトは、15分間室温に冷却した
30μlの沸騰バッファ中でターゲットスロットから解放
される。ジスルフィド結合によりブロモーター/MDV−1
アダクトに結合したプローブは、ターゲットスロットを
Tris−EDTAバッファ中10mMのDDT30μlと共に37℃で1
時間インキュベートすることによって解放される。
解放プロモーター/MDV−1のハイブリダイゼーション T7プロモーターの(+)鎖とMDV−1 RNAをコードする
221ヌクレオチド配列とを含む解放されたDNAは、ターゲ
ットハイブリダイゼーションを首尾良く生起させるため
のレポーターとして機能する。このDNAを、T7プロモー
ターの(−)鎖を含む一重鎖DNA分子にハイブリダイズ
させる。場合によってはこの解放DNAを、T7プロモータ
ーの(−)鎖とMDV−1RNAをコードする221ヌクレオチド
配列の相補配列とを両方共含む一重鎖DNA分子にハイブ
リダイズさせてもよい。ハイブリダイゼーションは、1p
mole(〜100ng)のT7負プロモーターDNAと12mMのMgCl2
と2mMのスペルミジンと50mMのTris(pH7.5)とを含む40
μlの容量で生起する。この混合物を5分間65℃に加熱
し、次いで5〜10分で30℃に冷却する。20μg(〜100
U)のT7 RNAポリメラーゼと0.5μgのQβRNAポリメラ
ーゼと12mMのMgCl2と2mMのスペルミジンと10mMのDDTと5
0mMのTris(pH7.5)と4種類のNTP各1mMとを加え、総容
量を60μlにする。この混合物を37℃で20分間インキュ
ベートし、その後MDV−1 RNAの産生を検出すべくアッセ
イにかける。
複製RNAの検出 RNAの量を固有UV吸光度(intrinsic UV absorbance)
によって測定する(例えば、KutateladzeらのAnal.Bioc
hem.100,129(1979)に記載のコンタクトホトプリンテ
ィング法を使用する)。あるいは、RNAをETEOLA紙上で
可視化する。複製反応のアリコート(等容量)を、フィ
ンガーを13個、48個又は96個有するアリコーター(aliq
uotter)を用いてジエチルアミノエチルセルロース紙の
シートに移す。これらのシートを、200mMのNaCl、300mM
の酢酸アンモニウム(pH6)の溶液中で室温で洗浄し
て、RNAに組込まれなかったリボヌクレオシドを除去す
る。次いで前記シートを0.3μg/mlの臭化エチジウムで
染色する(SharpらのBiochemistry 12,3055(1973);Ba
ileyらのAnal.Biochem 70,75(1976)参照)。
最後に、個々のブロットからの蛍光を任意の公知の方
法で測定する。染色ブロットからの蛍光の強度が対照ブ
ロットからの蛍光の強度より大きければ、分析物質(an
alyte)が存在することになる。臭化エチジウム以外の
染色剤を使用することもできる。これらの染色剤として
はメチレンブルー(Dingman及びPeacock,Biochemistry
,659(1968))、シルバーステイン(Sammonsら、Ele
ctrophoresis ,135(1981))又はフィコビリプロテ
インQβレプリカーゼ接合体(Oiら,J.Cell Biol.93,98
1(1982))が挙げられる。
実施例3 風疹抗原に暴露して間もない被験者の風疹抗体を検出
する。風疹抗原でコーティングしたマイクロリッターウ
ェルを、被験者から単離したIgGの1:10、1:30、1:100、
1:300、1:1000及び1:3000希釈物のウェル当たり50μl
のアリコートと共に室温で3時間インキュベートする。
これらの希釈物はリン酸塩緩衝生理食塩水中5%ウマ血
清を用いて調製する。次いでプレートをTween 20−NaCl
で十分に洗浄する。その後、ジスルフィド結合によって
プロモーター/MDV−1(+)の(+)鎖に結合した抗風
疹IgGを1μg/ml含む溶液を各ウェル毎に50μlずつ加
える。室温で2時間インキュベートした後、プレートを
NaCl−Tween20で3回洗浄する。Tris−EDTAバッファ中3
0μlの100mM DDTの溶液をウェルに加え、室温で1時間
インキュベートする。プロモーター/MDV−1の解放され
た(+)鎖を実施例2と同様にアッセイにかける。
ジスルフィド結合によって結合した抗風疹IgGプロモ
ーター/MDV−1アダクトの合成を前出のUSSN 852692に
記載の方法で実施する。先ず抗風疹IgGをイミノ−チオ
ランでチオール化し、次いで5′−(2−ピル)−SS−
P−MDV−1(+)DNA−(+)鎖プロモーターと反応さ
せてジスルフィド結合アダクト、即ち IgG−SS−CH2CH2−P−5′−MDV−1−プロモーター を形成する。
200μgの風疹抗IgGと1mMのイミノチオランとを、60m
Mトリエチルアミン、7mMホスフェート、100mM NaCl及び
1mM EDTAを含むpH8のバッファ中0℃で1時間反応させ
る(Blattlerら,Biochemistry 24,1517(1985)参
照)。IgG 1モル当たり1モルのチオールを含むチオー
ル化抗体をゲル過によって未反応イミノチオランから
分離し、窒素下で貯蔵する。
MDV−1(+)DNA−(+)鎖プロモーター(0.01〜1.
0ODU)の5′−シスタミンアダクトをpH7のTris−EDTA
バッファ10μl中5mMのDDTで1時間室温で処理する。2,
2′−ピリジルジスルフィドの3mM溶液を40μl加える。
室温で1時間後に5′−(2−ピル)−SS−P−MDV−
1(+)DNA−(+)鎖プロモーターをゲル電気泳動で
精製する。
0.01〜1.0ODUの5′−(2−ピル)−SS−P−MDV−
1(+)DNA−(+)鎖プロモーターと1μMのチオー
ル化抗風疹IgGとを含む溶液400μlを、1mMのNaCl、1mM
のTris及び0.1mMのEDTAを含むpH7.2のバッファに対して
1時間透析する。この溶液をspeed−vac濃縮器で10μl
に濃縮し、室温で一晩静置する。これをDEAEカラムにか
ける。未反応IgGをpH7のTris50mMで溶離し、IgG−MDV−
1(+)DNA−(+)鎖プロモーターアダクトを0.25Mの
NaClを含む同一バッファで溶離する。未反応オリゴヌク
レオチドは0.5MのNaClを含むバッファで溶離できる。
以上の説明は、本発明を実施するために使用し得且つ
想到される最良の方法を構成する。但し、本発明はこれ
らの方法には限定されず、その範囲は後述の請求の範囲
によってのみ規定されるものと理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アクセルロツド,ブラデイミル・デイー アメリカ合衆国、ニユー・ヨーク・ 10033、ニユー・ヨーク、ウエスト・ワ ンハンドレツド・アンド・セブンテイー セブンス・ストリート・809 (72)発明者 クレイマー,フレツド・アール アメリカ合衆国、ニユー・ヨーク・ 10463、ニユー・ヨーク、ウエスト・ト ウーハンドレツド・アンド・サーテイー フアースト・ストリート・561 (72)発明者 リザルデイ,ポール・エム メキシコ国、クエルナバカ・62120、コ ロニア・ランチヨ・コルテス、プリバ ダ・セリトス、ナンバー・99 (72)発明者 ミルス,ドナルド・アール アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07631、イングルウツド、バン・ノスト ランド・アベニユー・301

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結合部分、即ち、 (1)核酸配列含有サンプル中のターゲット核酸配列と
    ハイブリダイズし得るオリゴヌクレオチド配列と、 (2)RNA依存RNAポリメラーゼにより複製可能なRNAを
    コードしており、複製可能なRNA転写物を産生し得るDNA
    に作動可能に結合したプロモーター配列を含む配列と、 を含むオリゴヌクレオチド−プロモーター/DNA分子付加
    物。
  2. 【請求項2】前記オリゴヌクレオチド配列が、ヒト免疫
    不全ウイルスに対応するDNAセグメントであることを特
    徴とする請求項1に記載の付加物。
  3. 【請求項3】前記オリゴヌクレオチド配列が欠陥遺伝子
    のセグメントであることを特徴とする請求項1に記載の
    付加物。
  4. 【請求項4】前記RNAポリメラーゼがT7 RNAポリメラー
    ゼであることを特徴とする請求項1に記載の付加物。
  5. 【請求項5】前記RNAポリメラーゼがSP6 RNAポリメラー
    ゼであることを特徴とする請求項1に記載の付加物。
  6. 【請求項6】核酸含有サンプル中の少なくとも1つの特
    定ターゲット核酸配列を検出するために、自己複製した
    RNA転写物を検出する方法であり、前記転写物は、転写
    プロモーターに作動可能に結合したRNA依存RNAポリメラ
    ーゼにより複製可能な前記RNA転写物をコードするDNA分
    子の転写産物であり、前記プロモーターは、前記ターゲ
    ット核酸配列とハイブリダイズし得るオリゴヌクレオチ
    ドプローブと会合して付加物を形成する分子の作動部と
    して結合していることを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】前記自己複製したRNA転写物が推定ターゲ
    ット配列の増幅手段であり、ターゲット配列の存在を検
    出するリポーター分子の産生段階と複製による増幅段階
    との間に転写段階が挿入されていることを特徴とする請
    求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】核酸含有サンプル中のターゲット配列のセ
    グメントに配列的に対応するオリゴヌクレオチドプロー
    ブと、該プローブに結合され且つRNA依存RNAポリメラー
    ゼにより複製可能なRNAをコードする一重鎖または二重
    鎖のDNA分子に作動可能に結合した機能長さのプロモー
    ター配列とを含むオリゴヌクレオチド−プロモーター/D
    NA分子付加物を適当な条件下にハイブリダイズさせ、 ハイブリダイズしなかった余剰のオリゴヌクレオチド−
    プロモーター/DNA分子付加物を除去し、 プロモーター/DNA分子配列とRNAポリメラーゼとの会合
    による前記一重鎖または二重鎖のDNAの転写を命令する
    ために使用され、ハイブリダイゼーションによって前記
    ターゲット核酸配列と会合したプロモーター/DNA分子配
    列の数を検定し、 転写産物を複製させ、 複製転写物を検出することを特徴とする核酸含有サンプ
    ル中の少なくとも1つの特定ターゲット核酸配列の検出
    方法。
  9. 【請求項9】核酸のサンプル中に含まれるターゲット配
    列の量を測定するために、検出された複製転写物を標定
    的に測定することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記ターゲット核酸配列が遺伝性または
    病原性の疾患または症状の特徴に関連した核酸配列の内
    部に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】前記核酸配列が、ヒト免疫不全ウイルス
    に対応するDNAセグメントであることを特徴とする請求
    項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記核酸配列が欠陥遺伝子のセグメント
    であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記RNAポリメラーゼがT7 RNAポリメラ
    ーゼであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  14. 【請求項14】前記RNAポリメラーゼがSP6 RNAポリメラ
    ーゼであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  15. 【請求項15】検出される複製転写物を検出以前に標識
    することを特徴とする請求項8に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記転写物を放射性標識することを特徴
    とする請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記転写物を発色団で標識することを特
    徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】核酸を含むサンプル中の少なくとも1つ
    の特定ターゲット核酸配列を検出するために有用なキッ
    トであって、 (1)プロモーターに作動可能に結合しているRNAをコ
    ードするDNAから産生され、自己複製した同一のRNA転写
    物を検出するための手段であって、該プロモーター及び
    DNA分子が、該ターゲット核酸配列とハイブリダイズし
    得るオリゴヌクレオチドプローブに会合して付加物を形
    成するリポーター分子であることを特徴とする手段、及
    び (2)該プローブをハイブリダイズさせるための手段、
    及び該ハイブリダイズしたプローブに結合したリポータ
    ーを利用し、該DNA分子の転写を誘導し、RNA依存RNAポ
    リメラーゼにより複製可能な前記RNA転写産物の検出、
    測定を行って、該標的配列の存在を推定するための手段
    を含むことを特徴とする前記キット。
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