JP3071591B2 - 光磁気記録媒体の再生方法および光磁気再生装置 - Google Patents

光磁気記録媒体の再生方法および光磁気再生装置

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JP3071591B2
JP3071591B2 JP5001372A JP137293A JP3071591B2 JP 3071591 B2 JP3071591 B2 JP 3071591B2 JP 5001372 A JP5001372 A JP 5001372A JP 137293 A JP137293 A JP 137293A JP 3071591 B2 JP3071591 B2 JP 3071591B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気記録装置に適用
される光磁気ディスク、光磁気テープ、光磁気カード等
の光磁気記録媒体の再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光磁気ディスク等の光磁気記録媒体の記
録密度は、記録・再生に使用される光ビームの記録媒体
上での大きさ(以下、スポット径と称する)に依存す
る。このため、光ビームのスポット径を小さくすること
により記録密度を高密度化する方法が提案されている。
【0003】従来より、スポット径を小さくする方法と
しては、例えば、光ビームの波長を短くし、集光レン
ズによる回折を大きくする、集光レンズの開口数(N.
A.)を大きくし、光ビームの絞り込み角度を大きくす
る、等が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のの方法では、高出力半導体レーザの入手が難し
く、例えば短波長半導体レーザ等を用いて光ビームの波
長を短くすると、光ビーム強度が低くなってしまい、光
磁気記録媒体の記録に使用することが困難となるか、或
いは記録速度の低下を招くこととなる。また、上記従来
のの方法では、集光レンズに対する光磁気記録媒体の
傾きが大きくなると、記録媒体上でのスポット径は逆に
大きくなってしまう。このため、集光レンズの開口数
(N.A.)を大きくするには、光磁気記録装置の組み立て精
度、あるいは光磁気記録媒体の反り量をより一層厳密に
管理する必要が生じ、光磁気記録装置や光磁気記録媒体
の製造工程が煩雑となるという問題を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の光磁気記録媒体
再生方法は、上記の課題を解決するために、情報を光
磁気記録する記録層と、上記記録層に対して光入射側に
配され、室温で面内磁化を示す一方、光ビームの照射に
より照射部位が所定温度以上に上昇すると、面内磁化か
ら垂直磁化に移行する読み出し層とを備えた光磁気記録
媒体を使用し、光ヘッドから光ビームを照射して情報の
再生を行う光磁気記録媒体の再生方法であって、光磁気
記録媒体に光ビームを集光する上記光ヘッドの集光レ
ンズの開口よりも大きな直径を有する光ビームを上記集
光レンズに入射させることを特徴としている。
【0006】また、本発明の光磁気再生装置は、上記の
課題を解決するために、情報を光磁気記録する記録層
と、上記記録層に対して光入射側に配され、室温で面内
磁化を示す一方、光ビームの照射により照射部位が所定
温度以上に上昇すると、面内磁化から垂直磁化に移行す
る読み出し層とを備えた光磁気記録媒体に対し、光ビー
ムを照射して情報の再生を行う光磁気再生装置であっ
て、光ビームを出射する光源と、光ビームを上記光磁気
記録媒体上に集光させる集光レンズと、上記光源からの
光ビームを、上記集光レンズの開口よりも大きな直径を
有する光ビームに変換し、上記集光レンズに入射させる
光変換手段とを備えていることを特徴としている。
【0007】
【作用】上記の光磁気記録媒体の再生方法、ならびに光
磁気再生装置によれば、光磁気記録媒体に照射する光ビ
ームのメインロープの径を小さくしてサイドロープが大
きくなっても、サイドロープの照射部分では読み出し層
が面内磁化状態を示すようにできるため、サイドロープ
照射部位を再生に関与させず、光ビームスポットの中心
部付近のみ再生に関与させることができる。これによ
り、高密度記録された光磁気記録媒体から高品質の再生
信号を得ることができる。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図30
に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、以下の
説明においては、光磁気記録媒体としての光磁気ディス
クを例に挙げることとする。
【0009】本実施例にかかる光磁気ディスクは、図1
に示すように、基板1、透明誘電体層2、読み出し層
3、記録層4、保護層5、オーバーコート層6がこの順
に積層された構成を有している。
【0010】上記の読み出し層3として使用される希土
類遷移金属合金の磁気状態図は、図2に示すようにな
り、光磁気ディスクが垂直磁化を示す組成範囲(図中、
Aで示す)が非常に狭い。これは、希土類金属と遷移金
属の磁気モーメントが釣り合う補償組成(図中、Pで示
す)の近辺でしか垂直磁化が現れないからである。
【0011】ところで、希土類金属と遷移金属の磁気モ
ーメントは、それぞれ温度特性が異なり、高温では遷移
金属の磁気モーメントが希土類金属に比べて大きくな
る。このため、室温の補償組成よりも希土類金属の含有
量を多くしておき、室温では垂直磁化を示さずに面内磁
化を示すようにしておく。すると、光ビームが照射され
ることにより、照射部位の温度が上昇すると、遷移金属
の磁気モーメントが相対的に大きくなって、希土類金属
の磁気モーメントと釣り合うようになり、全体として垂
直磁化を示すようになる。
【0012】次に、図3ないし図6に、読み出し層3の
膜面に垂直方向に印加された外部印加磁界Hex(図中、
横軸)と、膜面に垂直方向から光ビームを入射させたと
きの磁気カー回転角θK (図中、縦軸)との関係、即ち
ヒステリシス特性を示す。図3は、図2における補償組
成Pでの、室温から温度T1 までのヒステリシス特性を
示しており、図4ないし図6は、この順に、温度T1
ら温度T2 までのヒステリシス特性、温度T2 から温度
3 までのヒステリシス特性、および温度T3からキュ
リー温度Tcまでのヒステリシス特性を示している。
【0013】図3ないし図6から明らかなように、温度
1 から温度T3 までの範囲では、外部印加磁界Hex
対して磁気カー回転角θK の立ち上がりが急峻なヒステ
リシス特性を示すが、一方、室温から温度T1 までの範
囲、および、温度T3 からキュリー温度Tcまでの範囲
では、磁気カー回転角θK は殆ど0となっていることが
わかる。
【0014】以上のような特性を備えた希土類遷移金属
合金の薄膜を読み出し層3に使用することで、本実施例
の光磁気ディスクは記録密度を高くしている。尚、本実
施例では、読み出し層3として、例えばGd0.26 (Fe
0.82Co0.18)0.74 を使用しており、膜厚は50nmであ
る。また、そのキュリー温度Tcは約 300℃である。そ
して、上記した理由で希土類金属の含有量を室温での補
償組成よりも多くしており、読み出し層3の磁化が、温
度T1 で面内磁化から垂直磁化に移行するような補償組
成としている。
【0015】上記の記録層4として、例えばDy0.23
(Fe0.78Co0.22)0.77 を使用しており、膜厚は50nm
である。また、そのキュリー温度Tcは約 200℃であ
る。これら読み出し層3および記録層4を組み合わせる
ことにより、読み出し層3の磁化は、室温では面内磁化
となり、 100℃〜 125℃程度の温度で面内磁化から垂直
磁化に移行するようになっている。尚、DyFeCo
は、その垂直磁気異方性が小さく、そのため、記録時に
用いる外部印加磁界Hexを低くすることができ、例えば
磁界変調オーバーライトによる記録方式においては、記
録用外部磁界発生装置の小型化、消費電力の低減化を可
能とする。
【0016】上記の基板1として、例えば直径86mm、内
径15mm、厚さ 1.2mmの円盤状のガラスを使用しており、
透明誘電体層2の側の表面には、例えば反応性イオンエ
ッチング法により、光ビーム案内用のガイドトラックが
ピッチ 1.6μm (グルーブ幅0.8μm 、ランド幅 0.8μm
)で形成されている。
【0017】上記の透明誘電体層2として、屈折率 2.0
の透明なAlNを使用しており、膜厚は80nmである。こ
のAlNは、窒化膜の一種であり、非常に耐湿性に優れ
ている。また、保護層5として、屈折率 2.0のAlNを
使用しており、膜厚は20nmである。尚、透明誘電体層
2、読み出し層3、記録層4、および保護層5は、例え
ばスパッタリングにより形成されている。即ち、透明誘
電体層2および保護層5は、AlターゲットをN2 ガス
雰囲気、もしくはArガスとN2 ガスの混合ガス雰囲気
でスパッタする、いわゆる反応性DCスパッタリングを
行うことにより形成されている。読み出し層3および記
録層4は、FeCo合金ターゲット上にGdあるいはD
yのチップを並べた、いわゆる複合ターゲット、もしく
は、GdFeCoおよびDyFeCoの3元合金ターゲ
ットを用いて、Arガス雰囲気でスパッタすることによ
り形成されている。
【0018】上記のオーバーコート層6として、ポリウ
レタンアクリレート系の紫外線硬化型樹脂を使用してお
り、膜厚は 5μm である。この紫外線硬化型樹脂は、例
えばスピンコーターにより保護層5上に塗布された後、
紫外線照射装置により紫外線が照射されて硬化されてい
る。
【0019】尚、上記の読み出し層3の膜厚は、勿論、
50nmに限定されるものではなく、20nm〜 100nm、好まし
くは50nm以上であればよい。読み出し層3の膜厚が20nm
よりも薄いと、読み出し層3の面内磁化による記録層4
のマスク効果が小さくなるために好ましくなく、また、
100nmよりも厚いと、記録層4の情報が転写され難くな
るために好ましくない。また、上記の記録層4の膜厚
は、勿論、50nmに限定されるものではなく、20nm〜 100
nmであればよい。さらに、透明誘電体層2の屈折率は、
例えばスパッタ時における雰囲気ガスの圧力、あるいは
ArガスとN2 ガスの混合比率等を変えることにより変
化させることが可能であり、 1.8〜 2.1が好適である。
【0020】次に、上記構成の光磁気ディスクに情報の
記録・再生を行う光磁気記録装置の光ヘッドについて説
明する。図7に示すように、光ヘッド50は、光源であ
る半導体レーザ51、コリメータレンズ(光変換手段)
52、整形プリズム53、ビームスプリッタ54・5
6、対物レンズ(集光レンズ)55、レンズ57・6
1、シリンドリカルレンズ58、光検出器59・63・
64、 1/2波長板60、および偏光ビームスプリッタ6
2で構成されている。
【0021】半導体レーザ51から出射された光ビーム
は、コリメータレンズ52により、対物レンズ55の開
口径aよりも大きい直径wを有する平行光とされる。コ
リメータレンズ52を透過した光ビームは、整形プリズ
ム53により円形となされた後、ビームスプリッタ54
および対物レンズ55を介して光磁気ディスク70上の
所定位置に集光される。また、光磁気ディスク70で反
射された反射光は、対物レンズ55を透過した後、ビー
ムスプリッタ54で反射され、ビームスプリッタ56に
入射される。ビームスプリッタ56にて2分割された反
射光のうちの一方の光は、レンズ57およびシリンドリ
カルレンズ58を介して光検出器59に導かれ、ここで
フォーカスサーボおよびラジアルサーボを行うための信
号が検出される。2分割された反射光のうちのもう一方
の光は、 1/2波長板60およびレンズ61を介して偏光
ビームスプリッタ62に入射され、再度2分割されて光
検出器63・64に導かれ、光磁気信号、即ち光磁気デ
ィスク70に記録されている情報が検出される。尚、光
ヘッドの構成は、勿論、上記の光ヘッド50の構成に限
定されるものではなく、後述の如く、 a/wを小さくし
て、メインロープの半径を小さくすることが可能な構成
であればよい。
【0022】次に、光ビームの直径wと、対物レンズ5
5の開口径aとの関係について説明する。図8および図
9に示すように、光ビームを集光すると、光ビーム強度
分布がガウス分布をなしている円形のメインロープと、
このメインロープの外側に同心円状に発生するサイドロ
ープとを有するスポットが形成される。ここで、開口径
aよりも光ビームの直径wを大きくすればするほど、即
ち、 a/wを小さくすればするほど、メインロープの半径
は小さくなるが、逆に、サイドロープは大きくなり、か
つ、その光ビーム強度も大きくなる。例えば、図10に
示すように、 a/w=1.1 の場合には、サイドロープは殆
ど形成されないが、 a/w=0.5 の場合には、サイドロー
プの形成が顕著となる。尚、 a/w=0.5 の場合のメイン
ロープの半径(スポットの中心から光ビーム強度が1/e2
となるまでの距離)は、 a/w=1.1 の場合のメインロー
プの半径の約87%となっている。
【0023】上記の構成において、図11に示すよう
に、再生動作時には、基板1の側から対物レンズ55を
介して再生光ビームが、読み出し層3の膜面に垂直に照
射される。このとき、例えば図11に示す磁化の向きに
記録層4が記録されているとする。再生光ビームが照射
された読み出し層3は、スポットの中心部付近の部位の
温度が最も上昇する。これは、再生光ビームが、対物レ
ンズ55により回折限界まで絞り込まれているため、そ
の光ビーム強度分布がガウス分布となり、光磁気ディス
ク上の再生部位の温度分布も略ガウス分布となるからで
ある。
【0024】ここで、スポットの中心部付近の部位の温
度が先述の温度T1 (図2)以上に達するような光ビー
ム強度を有する再生光ビームが照射されたとする。この
とき、スポットの中心部付近以外の部位の温度は温度T
1 未満となる。即ち、読み出し層3において、再生光ビ
ームが照射されたときに温度T1 以上に達する部位の大
きさは、再生光ビームのスポットの大きさよりも小さく
なっている。本実施例では、上記の温度T1 以上の温度
を有する部位のみを再生に関与させるので、再生光ビー
ムのスポットの径よりも小さい記録ビットの再生が行
え、記録密度は著しく向上することになる。
【0025】そして、温度T1 以上の温度を有する部位
の磁化は、面内磁化から垂直磁化(即ち、図3の状態か
ら図4もしくは図5の状態)に移行する。このとき、読
み出し層3および記録層4の2層間に作用する交換結合
力により、記録層4の磁化の向きが読み出し層3に転写
される。一方、スポットの中心部付近以外の、温度T1
未満の温度を有する部位の磁化は、面内磁化の状態が保
持される。この結果、読み出し層3の膜面に垂直に照射
された再生光ビームに対しては、磁気カー効果を示さな
い。
【0026】このようにして、温度上昇部位が面内磁化
から垂直磁化に移行すると、再生光ビームの中心部付近
のみが磁気カー効果を示すようになり、該部位からの反
射光に基づいて記録層4に記録された情報が再生され
る。そして、光磁気ディスクが回転することにより再生
光ビームが移動して、次の記録ビットを再生するときに
は、先の再生部位の温度は低下して温度T1 未満とな
り、垂直磁化から面内磁化に移行する。これに伴って、
この温度の低下した部位は磁気カー効果を示さなくな
る。従って、該温度の低下した部位からは情報が再生さ
れなくなり、雑音の原因である隣接の記録ビットからの
信号の混入(いわゆるクロストーク)がなくなる。
【0027】この光磁気ディスクを使用して、情報の記
録・再生を行えば、再生光ビームの中心部付近のみが磁
気カー効果を示すので、隣接する記録ビットの影響を受
けずに再生光ビームのスポット径よりも小さい記録ビッ
トの再生が行え、記録密度を著しく高めることが可能で
ある。つまり、本実施例の構成によれば、再生光ビーム
が照射されている部位の温度が温度T1 以上まで上昇す
ると、面内磁化から垂直磁化に移行する一方、周辺の部
位を含むその他の部位の温度は温度T1 まで上昇しない
ので、面内磁化の状態が保持される。従って、再生光ビ
ームのスポット径よりも小さい記録ビットの再生が確実
に行えると共に、上記の温度T1 に達していない部位か
らは情報が再生されなくなり、雑音の原因である隣接の
記録ビットからの信号の混入を回避できる。
【0028】また、光磁気ディスクにおける記録密度
は、記録・再生に使用される光ビームのスポットの大き
さに左右されるが、上記したようにメインロープの半径
を小さくするとサイドロープが大きくなる。しかしなが
ら、上記の光磁気ディスクは、例えば、上述の如く a/w
を1以下の値とした光ヘッドを用いても、サイドロープ
によって記録ビットが再生される虞れはない。これは、
読み出し層3における、サイドロープが照射されている
部位に多少の温度上昇が生じても、この部位の磁化は面
内磁化の状態が保持され、磁気カー効果を示さないため
である。従って、メインロープによって再生された記録
ビットの信号に、サイドロープが照射された記録ビット
からの信号が混入することはない。これにより、 a/wを
小さくして、即ち、対物レンズ55の開口径aよりも光
ビームの直径wを大きくし、メインロープの半径を小さ
くしても、良好な記録・再生が行えるので、光磁気ディ
スクにおける記録密度を高密度化することが可能となっ
ている。
【0029】次に、上記構成の光磁気ディスクを使用し
て、情報の記録・再生を行った具体例を示す。先ず、上
記構成の光磁気ディスクの磁気特性について説明する。
読み出し層3のヒステリシス特性を、温度を変えて測定
した測定結果を図12および図13に示す。室温(25
℃)でのヒステリシス特性を示す図12から、室温にお
いては、外部印加磁界Hexが0のときに、磁気カー回転
角θK が殆ど0であることがわかる。これは、読み出し
層3の磁化が、面内磁化となっていることを示してい
る。また、 120℃でのヒステリシス特性を示す図13か
ら、 120℃においては、外部印加磁界Hexが0のとき
に、磁気カー回転角θK が約0.5degであることがわか
る。これは、読み出し層3の磁化が、垂直磁化に移行し
ていることを示している。
【0030】次に、 a/w=1.1 、光ビームの波長 780n
m、対物レンズ55の開口数(N.A.)0.55の光ヘッドを用
いて再生信号の振幅を測定した測定結果について説明す
る。先ず、光磁気ディスクの中心から26.5mmのところに
形成されているランドに、回転数 1800rpm(線速5m/s)
で、長さ 0.765μm の単一周波数記録ビットを予め記録
した。この記録は、記録層4の磁化の向きを一方向に揃
えて消去状態とし、その後、記録用外部磁界の方向をこ
れとは逆方向に固定して、長さ 0.765μm に相当する記
録周波数(約3.3MHz)で光ビームを変調することにより
行った。また、記録光ビーム強度は、約 8mWであった。
この記録ビット列を再生光ビーム強度を変えて再生し、
再生信号の振幅を測定した測定結果を図14に示す。
尚、図中、再生光ビーム強度を横軸、再生信号の振幅を
縦軸とし、 0.5mW〜 3mWの範囲で測定して、 0.5mWのと
きの振幅で規格化した。同図において、曲線Aが本実施
例の光磁気ディスクの測定結果である。また、曲線Bは
以下に示す比較光磁気ディスクの測定結果である。
【0031】上記の比較光磁気ディスクは、基板1に、
AlN層80nm、DyFeCoからなる磁性層20nm、Al
N層25nm、AlNi層30nm、オーバーコート層6をこの
順に積層した構成となっている。即ち、希土類遷移金属
合金であるDyFeCoの薄膜の両側に誘電体層である
AlN層を形成し、反射層であるAlNi層を設けた構
成(いわゆる反射膜構造)となっている。また、磁性層
は、室温から高温までの間で垂直磁化を有している。
【0032】また、直線Cは、原点および 0.5mWでの振
幅規格値を通り、再生光ビーム強度と再生信号の振幅と
の比例関係を表しており、次式で示される。即ち、 再生信号の振幅∝媒体反射光量×磁気カー回転角θK (但し、媒体反射光量は再生光ビーム強度に比例して増
加する値である。)光磁気ディスクの再生信号の振幅
は、再生光ビーム強度の増加に伴い増大し、2mW〜2.25m
Wで最大となる。また、曲線Aが直線Cよりも上側に存
在することから、再生光ビーム強度の増加量以上に再生
信号の振幅が増加していることがわかる。このことは、
読み出し層3が、温度の低いときには磁気カー回転角θ
K が殆ど0であり、温度の上昇に伴い急激に面内磁化か
ら垂直磁化に移行することを示している。一方、比較光
磁気ディスクの再生信号の振幅(曲線B)が直線Cより
も下側に存在するのは、以下の理由による。即ち、再生
光ビーム強度を増加させると、媒体反射光量は増加する
が、反面、磁性層の温度も上昇する。磁性層の磁化は、
一般に温度の上昇に伴い減少し、キュリー温度Tcで0
になる性質を有している。従って、比較光磁気ディスク
においては、温度の上昇に伴い磁気カー回転角θK が小
さくなり、直線Cよりも常に下側の値となる。
【0033】続いて、記録ビットをより小さくしたとき
の再生信号の品質の変化を測定した測定結果について説
明する。先ず、先程と同一の条件・装置で、記録周波数
を変更して記録を行い、記録ビット長さに対する再生信
号の信号品質(C/N) を測定した測定結果を図15に示
す。同図において、曲線Aが再生光ビーム強度を2.25mW
とした本実施例の光磁気ディスクの測定結果である。ま
た、曲線Bは再生光ビーム強度を 1mWとした比較光磁気
ディスクの測定結果である。長さが 0.6μm 以上の記録
ビットにおいては、両者に殆ど差が見られないものの、
長さが 0.6μm 未満の記録ビットにおいては、曲線Aが
曲線Bよりも上側に存在しており、本実施例の光磁気デ
ィスクの再生信号の品質が良好であることがわかる。特
に、光学的分解能(後述する)の限界である 0.355μm
よりも短い記録ビットにおいても、凡そ30dBの信号品質
C/Nが得られた。
【0034】一方、比較光磁気ディスクは、長さが 0.6
μm 未満の記録ビットにおいて急激に信号品質 C/Nが低
下している。これは、記録ビット長さが小さくなるに伴
い、再生光ビームのスポットの中に存在する記録ビット
の数(あるいは面積)が増加し、個々の記録ビットを識
別できなくなるためである。一般に、光ヘッドの光学的
分解能を表す指標として、カットオフ空間周波数があ
り、この値は、光ビームの波長と対物レンズの開口数N.
A.により定まる。例えば、上記の測定に用いた光ヘッド
のそれぞれの値(波長 780nm、開口数(N.A.)0.55)を用
いてカットオフ空間周波数を算出し、記録ビット長さに
換算すると、 780nm/(2×0.55) /2 = 0.355μm となる。即ち、上記の測定に用いた光ヘッドの光学的分
解能の限界は、記録ビット長さが 0.355μm である。従
って、比較光磁気ディスクでは、記録ビット長さ 0.355
μm において、信号品質 C/Nが略0となっている。
【0035】以上のことから、本実施例の光磁気ディス
クは、光学的回折限界よりも小さな記録ビットの再生が
可能となり、記録密度を向上させることが可能となる。
【0036】また、 a/w=0.8 の光ヘッドを用い、上記
と同様にして信号品質 C/Nを測定したところ、本実施例
の光磁気ディスクでは、上述のメインロープの半径が a
/w=1.1 の光ヘッドを用いたときの半径よりも小さくな
ったことにより、記録ビット長さが 0.355μm におい
て、信号品質 C/Nが 5dB以上改善された。尚、 a/w=0.
5 の光ヘッドを用いた場合も、同様の測定結果が得られ
た。
【0037】続いて、再生光ビーム強度とクロストーク
量との関係を測定した測定結果について説明する。測定
結果を図16に示す。同図において、曲線Aが本実施例
の光磁気ディスクの測定結果であり、曲線Bが比較光磁
気ディスクの測定結果である。一般に、光磁気ディスク
においては、例えばランド仕様であれば、ランドの幅を
広くし、グルーブの幅を狭くしたガイドトラックを形成
して、ランドのみを記録・再生に用いる。そして、クロ
ストークは、ランド仕様であれば、任意のランドの情報
を再生しているときに、その両隣のランドの情報が再生
されて混入することにより発生する。例えばIS 10089規
格では、ピッチ 1.6μm のガイドトラックにおいて、長
さが 0.765μm の記録ビットに対するクロストーク量が
−26dB以下であることが定められている。そこで、上記
のIS 10089規格に定められたクロストーク測定法に基づ
き、長さが 0.765μm の記録ビットに対するクロストー
ク量を、グルーブ幅 0.8μm 、ランド幅 0.8μm の基板
1を用いて測定した。本実施例の光磁気ディスクでは、
略−30dBで上記のIS 10089規格をクリアする値が得られ
たのに対し、比較光磁気ディスクでは、略−15dBとな
り、IS 10089規格をクリアする値が得られなかった。こ
の理由を以下に説明する。
【0038】光磁気ディスクには、図17に示すよう
に、ランド71…およびグルーブ72…にそれぞれ記録
ビット73…が形成されている。ここで、或るランド7
1にサーボを掛けると、再生光ビームのスポット74内
には、7個の記録ビット73…が入ることになる(但
し、スポット74の直径を1.73μm (エアリーディスク
径:1.22× 780nm/0.55)、また、説明の便宜上、記録
ビット73…の直径を 0.355μm とする)。本実施例の
光磁気ディスクでは、スポット74中心部付近の、周囲
よりも温度の高い部分74aが照射されている記録ビッ
ト73aの磁化のみが垂直磁化に移行し、スポット74
におけるそれ以外の部分74bが照射されている記録ビ
ット73…の磁化は面内磁化のまま保持される。従っ
て、このようにスポット74内に複数の記録ビット73
…が入っていても、再生されるのは記録ビット73aだ
けとなる。即ち、スポット74よりも記録ビット73が
小さくてもクロストーク量を小さくすることが可能とな
る。
【0039】一方、比較光磁気ディスクでは、スポット
74が照射されている全ての記録ビット73…の磁化が
垂直磁化に移行し、磁気カー効果を示すようになるた
め、これら記録ビット73…からの信号を個々に分離す
ることができなくなる。即ち、スポット74よりも記録
ビット73…が小さいと、クロストーク量が大きくなっ
てしまう。
【0040】以上のことから、本実施例の光磁気ディス
クは、比較光磁気ディスクよりも、クロストーク量の値
等から明らかなように、少なくとも 2倍以上に記録密度
を高密度化することが可能であることがわかる。
【0041】また、 a/w=0.8 の光ヘッドを用い、上記
と同様にしてクロストーク量を測定したところ、本実施
例の光磁気ディスクでは、−30dB以下の値が得られ、ク
ロストークが殆ど起こっていないことがわかった。これ
に対し、比較光磁気ディスクでは、−10dB〜−12dBとな
り、 a/wを小さくした光ヘッドを用いると、上述のサイ
ドロープによる隣接の記録ビットの再生が行われ、信号
の混入が一層大きくなることがわかった。尚、 a/w=0.
5 の光ヘッドを用いた場合も、同様の測定結果が得られ
た。従って、サイドロープの出現が顕著となる a/w<1
の範囲において、特に、本実施例の光磁気ディスクと比
較光磁気ディスクとの効果の差が顕著に現れることがわ
かる。
【0042】以上の種々の測定結果から、本実施例の光
磁気ディスクは、再生時に、 a/wを小さく、即ちメイン
ロープの半径を小さくした光ヘッドを用いることによ
り、読み出し層3における、メインロープの中心部付近
の温度の高い部分が照射された部位の磁化のみが面内磁
化から垂直磁化に移行され、記録層4の情報が読み出さ
れると共に、サイドロープによる信号の混入が低減され
る。これにより、記録密度を高密度化することが可能と
なる。
【0043】尚、上記種々の測定においては、光ヘッド
の対物レンズの開口数(N.A.)0.55、光ビームの波長 780
nmとしたが、開口数N.A.や波長は、これら値に限定され
るものではない。開口数N.A.を 0.6〜0.95としたり、あ
るいは波長 670nm〜 680nmの半導体レーザ光や、波長 4
80nmのArレーザ光、第二高周波発生素子(SHG素
子)を用いた波長 335nm〜 600nmのレーザ光を使用する
ことにより、光ビームのスポット径を小さくすれば、光
磁気ディスクの記録密度は更に向上する。
【0044】また、読み出し層3は、上記のGd0.26
(Fe0.82Co0.18)0.74 に限定されるものではない。
読み出し層3としては、室温以上に補償温度を有し、該
補償温度付近で垂直磁化を示すものが良く、上記したよ
うに、希土類遷移金属合金が好適である。所定の組成範
囲の希土類遷移金属アモルファス合金は、希土類の磁化
と遷移金属の磁化が釣り合う補償温度を有する。
【0045】ここで、Gdx ( Fe0.82Co0.18)1-x
おいて、キュリー温度Tcと補償温度Tcompの組成依存
性について図18を参照しながら以下に説明する。但
し、補償温度Tcompは、保磁力(Hc)が無限大となる
温度であり、キュリー温度Tcは、保磁力Hcが0とな
り磁化が消失する温度である。
【0046】図18から明らかなように、補償温度T
compが室温(25℃)以上となる組成範囲は、x≧0.18で
あり、好ましくは、0.19<x<0.29である。この範囲で
あれば、読み出し層3の磁化が面内磁化から垂直磁化に
移行する温度が室温〜 200℃となる。尚、この温度が高
くなると、再生光ビーム強度を記録光ビーム強度と同程
度の強度にしなければならず、記録層4への記録がなさ
れる虞れが生じるために好ましくない。
【0047】次に、Gdx ( Fe1-y Coy )1-xにおい
て、キュリー温度Tcの組成依存性と、補償温度Tcomp
の組成依存性とについて図19および図20を参照しな
がら以下に説明する。先ず、Coの組成比yが0の場
合、即ち、Gdx Fe1-x の場合は、図19に示すよう
なキュリー温度Tcの組成依存性と、補償温度Tcomp
組成依存性とを示し、同図より明らかなように、Gdの
組成比xが0.24<x<0.35で補償温度Tcompが室温以上
となり、例えばGdの組成比xが 0.3のときには、キュ
リー温度Tcは約 200℃、補償温度Tcompは約 120℃で
ある。また、Feの組成比(1-y) が0の場合、即ち、G
x Co1-x の場合は、図20に示すようなキュリー温
度Tcの組成依存性と、補償温度Tcompの組成依存性と
を示し、同図より明らかなように、Gdの組成比xが0.
20<x<0.35で補償温度Tcompが室温以上となり、例え
ばGdの組成比xが 0.3のときには、キュリー温度Tc
は約400℃、補償温度Tcompは約 220℃である。
【0048】以上のことから、Gdの組成比xを同一と
しても、Coの組成比yが大きくなると、キュリー温度
Tcおよび補償温度Tcompが上昇することがわかる。そ
して、再生時の磁気カー回転角θK が大きいほど、高い
信号品質 C/Nが得られることから、読み出し層3のキュ
リー温度Tcは高いほうが有利となるが、反面、Coの
組成比yを大きくすると面内磁化から垂直磁化に移行す
る温度が高くなる。このため、Gdx ( Fe1-y
y )1-xにおけるCoの組成比yは、 0.1<y <0.5 が
好ましい。但し、読み出し層3の特性は、読み出し層3
および記録層4間に働く磁気的な交換結合力により、記
録層4の材料や組成、膜厚等の影響を受ける。従って、
読み出し層3は、記録層4に応じた最適の組成や膜厚等
となるようにすればよい。
【0049】同様に、Tbx ( Fey Co1-y )1-xは、
Tbの組成比xが0.20<x<0.30(このとき、Feの組
成比yは任意)で補償温度Tcompが室温以上となる。ま
た、Dyx ( Fey Co1-y )1-xは、Dyの組成比xが
0.24<x<0.33(このとき、Feの組成比yは任意)で
補償温度Tcompが室温以上となる。さらに、Mox (F
y Co1-y )1-xは、Moの組成比xが0.25<x<0.45
(このとき、Feの組成比yは任意)で補償温度Tcomp
が室温以上となる。
【0050】また、希土類遷移金属合金の磁気カー回転
角θK は、波長依存性を有しており、一般に、光ビーム
の波長が短くなると磁気カー回転角θK は減少するが、
上述の各種希土類遷移金属合金に、Nd、Pr、Ptお
よびPdのうちの少なくとも一種類の元素を微量に添加
することにより、希土類遷移金属合金の特性を損なうこ
となく、光ビームの波長が短い場合においても、磁気カ
ー回転角θK の大きさを維持することが可能となる。さ
らに、上述の各種希土類遷移金属合金に、Cr、V、N
b、Mn、BeおよびNiのうちの少なくとも一種類の
元素を微量に添加することにより、水分や酸素の侵入に
よる希土類遷移金属合金の酸化を低減することが可能と
なり、希土類遷移金属合金の耐環境性が向上する。
【0051】また、記録層4は、上記のDyFeCoに
限定されるものではない。記録層4としては、室温およ
びキュリー温度Tc間で垂直磁化を示し、そのキュリー
温度Tcが 150℃〜 250℃であればよい。例えば、Tb
FeCo、GdTbFe、NdDyFeCo、GdDy
FeCo、およびGdTbFeCo等の希土類遷移金属
合金が好適である。また、上述の各種希土類遷移金属合
金に、Cr、V、Nb、Mn、BeおよびNiのうちの
少なくとも一種類の元素を微量に添加することにより、
希土類遷移金属合金の耐環境性が向上する。
【0052】次に、上記の透明誘電体層2の膜厚は、勿
論、80nmに限定されるものではなく、その屈折率や、再
生光ビームの波長等により適宜設定すればよい。透明誘
電体層2の膜厚は、読み出し層3の磁気カー回転角θK
を光ビームの干渉効果を用いて増大させる、いわゆるカ
ー効果エンハンスメントを考慮して決定すればよく、ま
た、再生時の信号品質 C/Nを大きくするには、磁気カー
回転角θK を大きくすればよい。例えば、波長 780nmの
再生光ビームに対しては、透明誘電体層2の膜厚は30nm
〜 120nm、好ましくは70nm〜 100nmとすればよい。ま
た、例えば、波長400nmの再生光ビームに対しては、透
明誘電体層2の膜厚を上記の略半分とすればよい。さら
に、透明誘電体層2の材質、あるいは屈折率が異なる場
合には、屈折率に膜厚を乗じた値である光路長(例え
ば、屈折率 2.0、膜厚80nmのときには160nmとなる)が
等しくなるように、上記の膜厚を設定すればよい。そし
て、屈折率が大きければ膜厚を薄くすることができ、ま
た、カー効果エンハンスメントを大きくすることができ
る。
【0053】また、上記の保護層5の膜厚は、勿論、20
nmに限定されるものではなく、 1nm〜 200nmとすればよ
い。但し、保護層5および透明誘電体層2の熱伝導率お
よび熱容量(比熱)が記録層4の記録感度に影響を与え
るので、例えば記録感度を上げるためには保護層5の膜
厚を薄くすればよい。
【0054】尚、透明誘電体層2および保護層5は、上
記のAlNに限定されるものではなく、AlN以外に、
例えば、SiN、AlSiN、AlTaN、SiAlO
N、TiN、TiON、BN、ZnS、TiO2 、Ba
TiO3 、SrTiO3 等が好適である。透明誘電体層
2および保護層5を同一の材料で形成することにより、
光磁気ディスクの生産性を向上させることができる。
【0055】さらに、基板1は、上記のガラスに限定さ
れるものではなく、例えば、化学強化されたガラス、ガ
ラス表面に紫外線硬化型樹脂層を形成した、いわゆる2P
層付きガラス、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタ
クリレート(PMMA)、アモルファスポリオレフィン(APO)
、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC) 、エポキ
シ樹脂等を用いることができる。そして、化学強化され
たガラスを基板1として使用した場合には、硬度が大
きいので傷が付き難く割れ難いこと、化学的に安定で
各種溶剤に不溶であること、帯電し難いので埃・塵が
付着し難いこと、面振れ、偏心、反り、傾き等の機械
的特性、耐湿性、耐酸化性、耐熱性に優れていることか
ら、光磁気ディスクの信頼性が向上すると共に、光学
特性に優れていることから、高い信号品質 C/Nを得るこ
とが可能となる。尚、化学強化されたガラスにガイドト
ラックおよびプリピットを形成するには、例えば反応性
ドライエッチング法を行えばよい。また、2P層付きガラ
スにガイドトラック等を形成するには、例えばスタンパ
を紫外線硬化型樹脂層に押圧した後、紫外線を照射して
樹脂層を硬化させればよい。また、上記の各種プラスチ
ックを基板1として使用した場合には、これらプラスチ
ックは射出成型可能なため大量生産することができ、生
産性が向上する。
【0056】尚、基板1に用いられる材料は、以下に示
す各種光学特性および機械的特性を満足すれば、上記の
材料に限定されない。即ち、屈折率:1.44〜1.62、
複屈折(平行光で測定された往復複屈折): 100nm以
下、透過率:90%以上、厚さ変動:± 0.1mm、チ
ルト:10mrad以下(好ましくは 5mrad以下)、面振れ
加速度:10m/s2以下、径方向加速度: 3m/s2以下。
【0057】次に、上記構成の光ヘッドにおいて、対物
レンズにより集光された光ビームを光磁気ディスクの所
定位置に導く方法としては、スパイラル状もしくは同心
円状のガイドトラックを用いた連続サーボ方式、あるい
は、スパイラル状もしくは同心円状のピット列を用いた
サンプルサーボ方式が一般的である。
【0058】通常、連続サーボ方式が行われる光磁気デ
ィスクは、図21に示すように、基板1上に、例えば、
幅 0.2μm 〜 0.6μm 、深さλ/(8n)のグルーブ82…
と、記録ビット73…を有するランド81…とからなる
ピッチd 1.2μm 〜 1.6μmのガイドトラックが形成さ
れている(但し、λは光ビームの波長、nは基板1の屈
折率である)。しかしながら、本実施例の光磁気ディス
クは、スポット74内における隣接の記録ビット73…
によるクロストーク量が小さいため、グルーブ82…の
幅を 0.1μm 〜 0.4μm 、ガイドトラックのピッチdを
0.5μm 〜 1.2μm としても、良好な記録・再生を行う
ことができ、記録密度を高密度化することが可能となっ
ている。また、図22に示すように、基板1上に、例え
ば、同一の幅を有するグルーブ84…とランド83…と
からなるピッチd 0.8μm 〜 1.6μm のガイドトラック
が形成され、グルーブ84…およびランド83…にそれ
ぞれ記録ビット73…が設けられている場合において
も、本実施例の光磁気ディスクは、良好な記録・再生を
行うことができる。さらに、図23に示すように、グル
ーブ88…をウォブリングさせることによりディスクの
位置情報を得る場合においても、本実施例の光磁気ディ
スクは、ランド87を挟んでウォブリング状態が逆位相
となった隣接のグルーブ88の記録ビットからのクロス
トークが発生しないので、良好な記録・再生を行うこと
ができる。
【0059】また、通常、サンプルサーボ方式が行われ
る光磁気ディスクは、図24に示すように、基板1上
に、例えば、ピッチ 1.2μm 〜 1.6μm 、深さλ/(4n)
のウォブルピット85…が形成されており、光ビームが
図中の一点鎖線上を常に走査するようになっている。し
かしながら、本実施例の光磁気ディスクは、スポット7
4内における隣接の記録ビット73…によるクロストー
ク量が小さいため、ウォブルピット85…のピッチを
0.5μm 〜 1.2μm としても、良好な記録・再生を行う
ことができ、記録密度を高密度化することが可能となっ
ている。また、図25に示すように、基板1上に、例え
ば、ピッチ 0.8μm 〜 1.6μm のウォブルピット85…
が形成され、ウォブルピット85…が逆極性で存在する
位置に記録ビット73…が設けられている場合において
も、本実施例の光磁気ディスクは、良好な記録・再生を
行うことができる。
【0060】ここで、本実施例にかかる光磁気ディスク
の記録方法について説明すると、以下の通りである。上
述のように本実施例の光磁気ディスクは、記録・再生・
消去を行うことができ、磁界変調オーバーライトや光変
調オーバーライト等による記録方法が可能となってい
る。
【0061】先ず、磁界変調オーバーライトによる記録
方法について説明する。図26に示すように、磁界変調
オーバーライトを行う光磁気記録装置は、記録・再生時
に光ビームを照射する光源および光磁気ディスク70か
らの反射光を受光する受光素子を内蔵した光ヘッド90
と、この光ヘッド90と機械的もしくは電気的に連結さ
れた浮上型磁気ヘッド91とを備えている。浮上型磁気
ヘッド91は、浮上スライダー92と、MnZnフェラ
イト等からなるコアにコイルが巻回された磁気ヘッド9
3とを有しており、サスペンション94により光磁気デ
ィスク70側に付勢されて、光磁気ディスク70から数
μm 〜数十μm 程度離れた位置に浮上している。
【0062】この状態で光ヘッド90および浮上型磁気
ヘッド91を光磁気ディスク70の所定位置に移動さ
せ、光ヘッド90から光磁気ディスク70の記録層に 2
mW〜10mWの光ビームを照射し、記録層をキュリー温度T
c近傍まで昇温させた後、浮上型磁気ヘッド91により
上向きと下向きとに反転する外部印加磁界Hex(50Oe〜
数百Oe)を印加して情報を記録する。これにより、光磁
気ディスク70は、既に記録されている情報の消去過程
を経ることなく、新しい情報をオーバーライト(重ね書
き)することができる。尚、光ビーム出力を一定にして
記録する代わりに、浮上型磁気ヘッド91の外部印加磁
界Hexの極性が切り替わるときに光ビーム出力を低下さ
せて記録がなされないようにすると、記録ビットの形状
がより鮮明となり、再生信号の品質が向上する。
【0063】本実施例の光磁気ディスクは、記録層4を
垂直磁気異方性の小さなDyFeCoで形成すると共
に、キュリー温度Tcを 150℃〜 250℃としているの
で、記録時の外部印加磁界Hexが弱くとも良好な記録を
行うことが可能となっている。
【0064】次に、光変調オーバーライトによる記録方
法について説明する。先ず、本実施例の光磁気ディスク
に対して、低レベルに強度変調された光ビーム(以下、
簡単のために、低レベルの光ビームと称する)、あるい
は高レベルに強度変調された光ビーム(以下、簡単のた
めに、高レベルの光ビームと称する)を照射した場合の
記録動作、および再生動作について、図27および図2
8を参照しながら以下に詳細に説明する。尚、図27
は、上記の光磁気ディスクにおける読み出し層3および
記録層4の膜面に対して垂直方向の保磁力Hcの温度依
存性、および記録磁界HW を示している。
【0065】記録磁界HW を印加しながら、高・低2レ
ベルに強度変調された光ビームを照射することによっ
て、記録動作が行われる。即ち、図28中にIで示す高
レベルの光ビーム(以下、光ビームIと称する)が照射
されると、読み出し層3および記録層4が共にキュリー
温度T1 、T2 付近、またはそれ以上となる温度TH
で昇温する(このとき、読み出し層3の保磁力H1 が記
録層4の保磁力H2 よりも大きい付近まで昇温する)よ
うになっている。一方、図28中にIIで示す低レベルの
光ビーム(以下、光ビームIIと称する)が照射される
と、記録層4のみがキュリー温度T2 以上となる温度T
L まで昇温する(面内磁化から垂直磁化に移行する温度
以上、かつ、補償温度Tcomp以下の範囲で昇温する)よ
うになっている。
【0066】光ビームIIが照射されると、読み出し層3
の照射部位の保磁力H1 は充分小さいので、該照射部位
の磁化の向きは記録磁界HW の向きに従い、冷却の過程
で2層間に作用する交換結合力によって記録層4に転写
される(即ち、図11中、上向きになる)。これによ
り、記録層4の所望の部位に情報を記録できる。
【0067】一方、光ビームIが照射されると、読み出
し層3の照射部位は温度上昇し、その補償温度Tcomp
達するに伴って、上向きだった該照射部位の磁化は略0
になる。そして、光ビームIが照射され続けて、やがて
補償温度Tcompを越えると、該照射部位の磁化は0から
徐々に下向きに大きくなる。つまり、光ビームIを照射
することによって、読み出し層3の磁化の向きは、光ビ
ームIIを照射しながら記録磁界HW により記録された場
合とは逆向き(即ち、下向き)になる。
【0068】そして、光ビームIの照射が停止される
と、読み出し層3は、その冷却過程で、光ビームIIが照
射された場合に相当する温度まで下がる。しかし、この
とき、読み出し層3と記録層4の冷却過程における温度
変化が異なる(記録層4の方が読み出し層3よりも速く
冷却される)ので、先ず記録層4のみが低レベルの光ビ
ームが照射された温度TL となり、読み出し層3の磁化
の向き(下向き)が記録層4に転写される(図11中の
下向きになる)。
【0069】その後、読み出し層3は、光ビームIIが照
射された場合に相当する温度まで下がり、記録磁界HW
の向きに従って上向きになる(図11参照)。このと
き、記録層4の照射部位の磁化の向きは、その保磁力H
2 が記録磁界HW より充分大きいので、記録磁界HW
向きには従わない(下向きの状態を保持する)。これに
より、照射部位の情報の消去動作が完了する。尚、消去
部位に新たに別の情報を記録する(重ね書きする)場
合、前述のように、記録磁界HW を印加しながら、再
度、光ビームIIを照射すればよい。
【0070】上記のようにして記録された情報は、以下
のようにして再生される。つまり、再生動作時の再生光
ビーム(図28中のIII で示す強度)が照射されると、
読み出し層3の温度は上昇して温度TR (図27)前後
に達する。つまり、読み出し層3が面内磁化から垂直磁
化に移行する温度となるので、記録層4および読み出し
層3の両層とも垂直磁気異方性を示すようになる。この
とき、記録磁界HW は印加されないか、あるいは印加さ
れても記録層4の保磁力H2 よりも充分小さいので、再
生動作時には読み出し層3の磁化の向きは界面に作用す
る交換結合力によって記録層4の対応する部位の磁化の
向きと一致するようになる。そして、読み出し層3から
の反射光の偏光面の回転を検出することによって、情報
の再生動作が完了する。
【0071】以上のように、本実施例の光磁気ディスク
の記録方法によれば、重ね書き時に初期化磁界Hini
印加する必要がなくなる。また、読み出し層3にキュリ
ー温度Tcの高い材料を使用しているので磁気カー回転
角θK が大きくとれ、読み出される信号レベルが大きく
なるので、信頼性が著しく向上する。さらに、再生動作
時の読み出し層3は再生光ビーム中心部付近に対応する
部位の温度のみが上昇するので、読み出し層3の面内磁
化から垂直磁化に移行する温度となる部位は、光ビーム
のスポット径よりも小さくなり、従って光ビームのスポ
ット径よりも小さい記録ビットの再生が行え、記録密度
が著しく向上する。尚、読み出し層3において、再生光
ビームの中心部付近に対応する部位以外は、温度上昇が
生じず、従って面内磁化の状態が保持されることにな
る。この結果、垂直入射光に対して磁気光学効果を示さ
なくなる。
【0072】このようにして、温度上昇部位が面内磁化
から垂直磁化に移行すると、再生光ビームの中心部付近
のみが磁気光学効果を示すようになり、該部位からの反
射光に基づいて記録層4に記録された情報が再生され
る。そして、再生光ビームが移動して次の記録ビットを
再生するときには、先の再生部位の温度が低下し、垂直
磁化から面内磁化に移行する。これに伴って、この温度
の低下した部位は磁気光学効果を示さなくなり、雑音の
原因である隣接の記録ビットからの信号が混入すること
がなくなる。
【0073】ここで、前述の光磁気ディスクを使用して
行う他の記録方法について、図29を参照しながら以下
に説明する。記録動作は、記録磁界HW を印加しなが
ら、図29に示すような強度変調された2種類の光ビー
ムI、光ビームIIを照射することにより行われる。即
ち、光ビームIが照射されると、読み出し層3および記
録層4が共にキュリー温度T1 、T2 付近またはそれ以
上となる温度TH まで昇温するようになっている。一
方、光ビームIIが照射されると、記録層4のみがキュリ
ー温度T2 以上となる温度TL まで昇温するようになっ
ている。尚、上記の光ビームIは、図29に示すよう
に、第1パルス部(同図のIで示すパルスのうちの最初
のパルス)と第2パルス部(同図のIで示すパルスのう
ちの2つ目のパルス)とからなり、第2パルス部は、第
1パルス部に対して所定の時間だけ遅れて照射されるよ
うになっている。
【0074】光ビームIIが照射されると、読み出し層3
の照射部位の磁化の向きは記録磁界HW の向き(例え
ば、上向き)に従い、その冷却過程で交換結合力により
記録層4に転写される(即ち、上向き)。これにより、
情報を記録層4の所望の部位に記録できる。光ビームI
の第1パルス部が照射されると、読み出し層3の照射部
位は温度上昇し、補償温度Tcompを越えると該照射部位
の磁化は徐々に逆向きに大きくなる。つまり、光ビーム
Iを照射することによって、読み出し層3の磁化の向き
は、光ビームIIを照射しながら記録磁界HW により記録
された場合とは逆向き(即ち、下向き)になる。
【0075】そして、第1パルス部の照射が停止される
と、読み出し層3は、その冷却過程で、光ビームIIが照
射された場合に相当する温度まで下がる。しかし、この
とき、読み出し層3には、光ビームIの第2パルス部
(高レベル以下の強度)が照射されるので、記録層4の
みが光ビームIIを照射した場合に相当する温度TL にな
り、読み出し層3の磁化の向きが記録層4に転写される
(例えば、下向き)。その後、読み出し層3が光ビーム
IIを照射した場合に相当する温度まで下がり、記録磁界
W の向きに従う(例えば、上向き)。このとき、記録
層4の磁化の向きは、その保磁力H2 が記録磁界HW
り充分大きいので、記録磁界HW の向きに従わない。こ
れにより、照射部位の情報の消去動作が完了する。尚、
消去部位に新たに別の情報を重ね書きする場合、前述の
ように、記録磁界HW を印加しながら、再度、光ビーム
IIを照射すればよい。
【0076】以上のように本記録方法によれば、特に高
レベルの光ビームが照射されたときの読み出し層3と記
録層4の冷却過程における温度変化が大きく異なるよう
にできる(記録層4の方がより速く冷却される)ため、
遥かに容易に重ね書きが行える。
【0077】ここで、前述の光磁気ディスクを使用して
行うさらに他の記録方法について、図30を参照しなが
ら以下に説明する。記録動作は、記録磁界HW を印加し
ながら、図30に示すような強度変調された2種類の光
ビームI、光ビームIIを照射することにより行われる。
即ち、光ビームIが照射されると、読み出し層3および
記録層4が共にキュリー温度T1 、T2 付近またはそれ
以上となる温度TH まで昇温するようになっている。一
方、光ビームIIが照射されると、記録層4のみがキュリ
ー温度T2 以上となる温度TL まで昇温するようになっ
ている。尚、上記の光ビームIは、図30に示すよう
に、第1パルス部(同図のIで示すパルスのうちの最初
のパルス)と第2パルス部(同図のIで示すパルスで上
記の第1パルス部に後続するパルス)とからなり、例え
ば第2パルス部は、第1パルス部より光強度が小さくな
っている。
【0078】光ビームIIが照射されると、読み出し層3
の照射部位の磁化の向きは記録磁界HW の向き(例え
ば、上向き)に従い、その冷却過程で交換結合力により
記録層4に転写される(即ち、上向き)。これにより、
情報を記録層4の所望の部位に記録できる。光ビームI
の第1パルス部が照射されると、照射部位は補償温度T
compを越える。そして、該照射部位の磁化の向きは、記
録磁界HW によって光ビームIIの照射時とは逆向き(下
向き)になる。冷却過程において、光ビームIIを照射し
た場合に相当する温度まで下がるが、ここで読み出し層
3には、光ビームIの第2パルス部が引続き暫く照射さ
れるので、記録層4のみが光ビームIIを照射した場合に
相当する温度TL になり、読み出し層3の磁化の向きが
記録層4に転写される(即ち、下向き)。
【0079】その後、読み出し層3が光ビームIIを照射
した場合に相当する温度まで下がり、記録磁界HW の向
きに従う(例えば、上向き)。このとき、記録層4の磁
化の向きは、その保磁力H2 が記録磁界HW より充分大
きいので、記録磁界HW の向きに従わない。これによ
り、照射部位の情報の消去動作が完了する。尚、消去部
位に新たに別の情報を重ね書きする場合、前述のよう
に、記録磁界HW を印加しながら、再度、光ビームIIを
照射すればよい。また、上記の第2パルス部の光強度
は、第1パルス部の光強度以下であればよい。
【0080】以上のように本記録方法によれば、特に高
レベルの光ビームが照射されたときの読み出し層3と記
録層4の冷却過程における温度変化が大きく異なるよう
にできる(記録層4の方がより速く冷却される)ため、
遥かに容易に重ね書きが行える。
【0081】ところで、上記種々の記録方法は、放熱層
が設けられた光磁気ディスクに対しても適用できる。つ
まり、この光磁気ディスクは、図31に示すように、基
板1、透明誘電体層2、読み出し層3、記録層4、放熱
層15、オーバーコート層6がこの順に積層された構成
である。
【0082】上記の放熱層15は、膜厚 100nmのAlか
らなる。尚、基板1、透明誘電体層2、読み出し層3、
記録層4、およびオーバーコート層6のそれぞれの構
成、膜厚、および諸特性は、図1で説明した光磁気ディ
スクの各層と同じであるので、ここでは詳細な説明を省
略する。
【0083】上記構成の光磁気ディスクを使用すれば、
特に高レベルの光ビームが照射されたときの読み出し層
3と記録層4との冷却過程における温度変化に明確な差
を付与することができる。つまり、記録層4が放熱層1
5上に設けられているので、記録層4の方が読み出し層
3よりも一層速く冷却されることになる。これにより、
放熱層15が設けられていない光磁気ディスクを使用し
て行う記録方法よりも、遥かに容易に重ね書きを行うこ
とができる。
【0084】また、上記構成の光磁気ディスクを使用す
れば、記録時に形成される記録ビットの形状をより鮮明
にすることができる。つまり、記録層4が放熱層15上
に設けられているので、特に高レベルの光ビームが照射
されて記録ビットが形成されたときに、記録層4の熱を
放熱層15(即ち、記録層4における厚さ方向)へ逃が
すことができ、ディスクの横方向(即ち、記録層4にお
ける膜内方向)への熱の拡がりを低減することができ
る。これにより、隣接して形成される次の記録ビットに
熱干渉等の熱的な悪影響が及ぶことはなく、従って記録
ビットがガイドトラックの幅方向に拡がったり、所望の
長さ以上に長く形成されることはない。よって、放熱層
15が設けられていない光磁気ディスクを使用して行う
記録方法よりも、遥かに高速に重ね書きを行うことがで
きると共に、高精度・高密度に情報の再生が行える。
【0085】尚、放熱層15の材料は上記のAlに限定
されるものではなく、Au、Ag、Cu、Ta、Cr
等、あるいはSUSからなるものでもよく、読み出し層
3および記録層4よりも熱伝導率が大きい材料が好まし
い。そして、上記の各材料は、耐酸化性、耐湿性、耐孔
蝕性等に優れているので、光磁気ディスクの信頼性をよ
り一層向上させることができる。また、放熱層15の膜
厚は上記の 100nmに限定されるものではなく、 5nm〜 2
00nm、好ましくは10nm〜 100nmとすることができる。さ
らに、記録層4および放熱層15間に、透明誘電体層2
と同一の材料からなる膜厚10nm〜 100nmの誘電体層を形
成してもよい。
【0086】さらに、上記種々の記録方法は、反射層が
設けられた光磁気ディスクに対しても適用できる。つま
り、この光磁気ディスクは、図32に示すように、基板
1、透明誘電体層2、読み出し層3、記録層4、透明誘
電体層22、反射層25、オーバーコート層6がこの順
に積層された構成である。
【0087】上記の透明誘電体層22は、膜厚30nmのA
lNからなる。また、反射層25は、膜厚30nmのAlか
らなる。上記のAlは、光ビーム波長での反射率が約80
%となっている。尚、基板1、透明誘電体層2、読み出
し層3、記録層4、およびオーバーコート層6のそれぞ
れの構成、膜厚、および諸特性は、読み出し層3および
記録層4の膜厚をそれぞれ15nmとした以外は、図1で説
明した光磁気ディスクの各層と同じであるので、ここで
は詳細な説明を省略する。
【0088】上記構成の光磁気ディスクを使用すれば、
入射された光ビームのうち、読み出し層3、記録層4お
よび透明誘電体層22を透過した光ビームは、反射層2
5によって反射される。これにより、反射層25によっ
て反射され、再び記録層4および読み出し層3を透過し
た反射光と、読み出し層3表面で反射された反射光とが
干渉して、磁気光学効果をエンハンスする。従って、磁
気カー回転角θK が大きくなるので、反射層25が設け
られていない光磁気ディスクを使用して行う記録方法よ
りも、高精度に情報の再生が行え、再生信号の品質が向
上する。
【0089】尚、透明誘電体層22の屈折率を透明誘電
体層2の屈折率よりも大きくすれば、磁気光学効果をよ
り一層エンハンスすることができる。また、透明誘電体
層22の膜厚は上記の30nmに限定されるものではなく、
反射率等を考慮して15nm〜50nmとすることができる。さ
らに、反射層25の膜厚は上記の30nmに限定されるもの
ではなく、磁気光学効果のエンハンス等を考慮して20nm
〜 100nmとすることができる。また、読み出し層3およ
び記録層4を合わせた膜厚は、10nm〜50nmが好適であ
る。膜厚が50nm以上になると光ビームが透過しなくなる
ので、上記の効果が期待できなくなる。
【0090】尚、反射層25は、Alに限定されるもの
ではなく、Au、Pt、Co、Ni、Ag、Cu、T
a、Cr等、あるいはSUSからなるものでもよく、光
ビーム波長での反射率が50%以上の材料が好ましい。そ
して、上記の各材料は、耐酸化性、耐湿性、耐孔蝕性等
に優れているので、光磁気ディスクの信頼性を一層向上
させることができる。
【0091】さらに、上記種々の記録方法は、以下に示
す各層を設けた光磁気ディスクに対しても適用できる。
つまり、これらの光磁気ディスクは、オーバーコート
層6表面にハードコート層がさらに積層された構成、
基板1裏面およびオーバーコート層6表面にハードコー
ト層がさらに積層された構成、上記の、で形成さ
れたハードコート層表面に帯電防止層がさらに積層され
た構成、オーバーコート層6表面に潤滑層がさらに積
層された構成、基板1裏面に透湿防止層、オーバーコ
ート層がこの順でさらに積層された構成である。
【0092】上記の構成の光磁気ディスクにおけるハ
ードコート層は、例えば膜厚 3μmのアクリレート系の
紫外線硬化型樹脂からなり、高硬度で、耐摩耗性に優れ
ている。このハードコート層を設けることにより、傷が
一層付き難くなる。尚、ハードコート層を設ける代わり
に、オーバーコート層6にハードコート機能を付与させ
て1層としてもよい。そして、上記の構成の光磁気デ
ィスクは、上記の光磁気ディスクの基板1裏面にもハ
ードコート層が設けられるので、傷がより一層付き難く
なる。
【0093】上記の構成の光磁気ディスクにおける帯
電防止層は、例えば膜厚 2μm 〜 3μm の、導電性フィ
ラーを混入したアクリル系のハードコート樹脂からな
り、表面抵抗率を低下させる。この帯電防止層を設ける
ことにより、埃・塵等が一層付着し難くなる。尚、帯電
防止層を設ける代わりに、ハードコート層に帯電防止機
能を付与させて1層としてもよい。
【0094】上記の構成の光磁気ディスクにおける潤
滑層は、例えば膜厚 2μm のフッ素系樹脂からなる。こ
の潤滑層を設けることにより、例えば浮上型磁気ヘッド
を用いて記録等を行った場合に、該磁気ヘッドと光磁気
ディスクとの潤滑性が向上し、吸着による磁気ヘッドの
破損を防止できる。尚、潤滑層に耐湿機能を付与させて
もよい。
【0095】上記の構成の光磁気ディスクにおける透
湿防止層は、透明誘電体層2と同一の材料からなり、例
えば膜厚 5nmである。また、オーバーコート層は、オー
バーコート層6と同一の材料からなる。透湿防止層を設
けることにより、基板1の吸湿がなくなり、湿度の変化
に対する光磁気ディスクの反り量を低減させることがで
きる。尚、オーバーコート層にハードコート機能や帯電
防止機能を付与させてもよい。
【0096】尚、上記の実施例では、図33に示すよう
に、基板1、記録媒体層30(即ち、透明誘電体層2、
読み出し層3、記録層4および保護層5を示す)、オー
バーコート層6がこの順に積層されて構成された、いわ
ゆる片面型の光磁気ディスクについて説明したが、図3
4に示すように、基板1、記録媒体層30、接着層3
1、記録媒体層30、基板1がこの順で積層されて構成
された、いわゆる両面型の光磁気ディスクに対しても適
用できる。
【0097】上記の接着層31は、例えばポリウレタン
アクリレート系の接着剤からなり、耐湿性を有する。光
磁気ディスクを両面型とすることにより、より一層高密
度に情報の記録・再生が行える。
【0098】以上のように、本発明に係る光磁気記録媒
体の記録再生方法によれば、記録層に対して光入射側に
配された読み出し層に光ビームが照射されると、この光
ビームの光強度分布はガウス分布となっているので、照
射された部位の温度分布もほぼガウス分布になる。この
ため、或る温度以上の温度を有する部位は、光ビームの
直径よりも小さくなっている。即ち、光ビームの直径よ
りも小さい部位のみが温度上昇する。
【0099】この温度上昇に伴って、温度上昇部位の磁
化は、面内磁化から垂直磁化に移行する。このとき、記
録磁界が印加されていると、上記の照射部位は記録磁界
の向きに従う。そして、その冷却過程において、読み出
し層および記録層の2層間に作用する交換結合力によ
り、読み出し層の磁化の向きが記録層に転写される。こ
れにより、情報を記録層の所望の部位に記録できる。一
方、温度上昇部位近傍の部位の磁化は、面内磁化の状態
が保持される。この結果、光ビームに対しては磁気光学
効果を示さず、記録には関与しない。
【0100】従って、集光レンズの開口よりも大きな直
径を有する光ビームを上記集光レン ズに入射し、スポッ
ト径(即ち、光ビームの記録媒体上での大きさ)を小さ
くすることにより記録密度を高密度化することが可能と
なる。
【0101】尚、再生時は、再生光ビームが読み出し層
の所望の部位に照射され、該照射部位が温度上昇する。
この温度上昇に伴って、温度上昇部位は、面内磁化から
垂直磁化に移行する。つまり、読み出し層および記録層
の2層間に作用する交換結合力により、記録層の磁化の
向きが読み出し層に転写される。
【0102】温度上昇部位が面内磁化から垂直磁化に移
行すると、温度上昇部位のみが磁気光学効果を示すよう
になり、該部位からの反射光に基づいて記録層に記録さ
れた情報が再生される。そして、光ビームが移動して次
の部位(記録ビット)を再生するときには、先の再生部
位の温度は低下し、垂直磁化から面内磁化に移行する。
これに伴って、この温度の低下した部位は磁気光学効果
を示さなくなり、記録層に記録された磁化は読み出し層
の面内磁化にマスクされて読み出されることがなくな
る。これにより、雑音の原因である隣接の記録ビットか
らの信号の混入(いわゆるクロストーク)がなくなる。
【0103】以上のように、所定温度以上の温度を有す
る部位のみを記録・再生に関与させるので、スポット径
よりも小さい記録ビットの記録・再生が行え、記録密度
は著しく向上することになる。
【0104】尚、上記の実施例では、光磁気記録媒体と
して光磁気ディスクについて説明したが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、光磁気テープ、光磁気カー
ド等にも適用できる。また、発明の詳細な説明の項にお
いてなした具体的な実施態様、または実施例は、あくま
でも本発明の技術内容を明らかにするものであって、そ
のような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきも
のではなく、本発明の精神と前記特許請求事項の範囲内
で、いろいろと変更して実施することができるものであ
る。
【0105】
【発明の効果】本発明の光磁気記録媒体の再生方法は、
以上のように、情報を光磁気記録する記録層と、上記記
録層に対して光入射側に配され、室温で面内磁化を示す
一方、光ビームの照射により照射部位が所定温度以上に
上昇すると、面内磁化から垂直磁化に移行する読み出し
層とを備えた光磁気記録媒体を使用し、光ヘッドから光
ビームを照射して情報の再生を行う光磁気記録媒体の
方法であって、光磁気記録媒体に光ビームを集光す
る上記光ヘッドの集光レンズの開口よりも大きな直径を
有する光ビームを上記集光レンズに入射させる方法であ
る。
【0106】また、本発明の光磁気再生装置は、以上の
ように、情報を光磁気記録する記録層と、上記記録層に
対して光入射側に配され、室温で面内磁化を示す一方、
光ビームの照射により照射部位が所定温度以上に上昇す
ると、面内磁化から垂直磁化に移行する読み出し層とを
備えた光磁気記録媒体に対し、光ビームを照射して情報
の再生を行う光磁気再生装置であって、光ビームを出射
する光源と、光ビームを上記光磁気記録媒体上に集光さ
せる集光レンズと、上記光源からの光ビームを、上記集
光レンズの開口よりも大きな直径を有する光ビームに変
換し、上記集光レンズに入射させる光変換手段とを備え
ている構成である。
【0107】これにより、光磁気記録媒体に照射する光
ビームのメインロープの径を小さくしてサイドロープが
大きくなっても、サイドロープの照射部分では読み出し
層が面内磁化状態を示すようにできるため、サイドロー
プ照射部位を再生に関与させず、光ビームスポットの中
心部付近のみ再生に関与させることができる。よって、
高密度記録された光磁気記録媒体から高品質の再生信号
を得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光磁気記録媒体としての光磁気
ディスクの構成を示す説明図である。
【図2】上記の光磁気ディスクの読み出し層の磁気状態
図である。
【図3】室温から温度T1 において、上記の読み出し層
に印加される外部印加磁界と磁気カー回転角との関係を
示す説明図である。
【図4】温度T1 から温度T2 において、上記の読み出
し層に印加される外部印加磁界と磁気カー回転角との関
係を示す説明図である。
【図5】温度T2 から温度T3 において、上記の読み出
し層に印加される外部印加磁界と磁気カー回転角との関
係を示す説明図である。
【図6】温度T3 からキュリー温度Tcにおいて、上記
の読み出し層に印加される外部印加磁界と磁気カー回転
角との関係を示す説明図である。
【図7】上記の光磁気ディスクに情報を記録・再生する
光ヘッドの構成を示すブロック図である。
【図8】光ビームのメインロープとサイドロープとの関
係を示す説明図である。
【図9】光ビームのメインロープとサイドロープとの関
係および両者の光ビーム強度を示す説明図である。
【図10】a/wを変えた場合において、光ビームの強度
分布を示す説明図である。
【図11】図1の光磁気ディスクに対して、再生動作を
行っている状態を示す説明図である。
【図12】室温において、図2の読み出し層に印加され
る外部印加磁界と磁気カー回転角との関係を測定したグ
ラフである。
【図13】120℃において、図2の読み出し層に印加さ
れる外部印加磁界と磁気カー回転角との関係を測定した
グラフである。
【図14】図2の読み出し層において、再生光ビーム強
度と再生信号の振幅との関係を測定したグラフである。
【図15】図2の読み出し層において、記録ビット長さ
と再生信号の信号品質との関係を測定したグラフであ
る。
【図16】図2の読み出し層において、再生光ビーム強
度とクロストーク量との関係を測定したグラフである。
【図17】図1の光磁気ディスクに光ビームが照射され
た状態を示す説明図である。
【図18】Gdx ( Fe0.82Co0.18)1-xのキュリー温
度Tcの組成依存性と、補償温度Tcompの組成依存性と
を示す説明図である。
【図19】Gdx Fe1-x のキュリー温度Tcの組成依
存性と、補償温度Tcompの組成依存性とを示す説明図で
ある。
【図20】Gdx Co1-x のキュリー温度Tcの組成依
存性と、補償温度Tcompの組成依存性とを示す説明図で
ある。
【図21】光磁気ディスクの基板上に形成されたランド
およびグルーブの形状の一例を示す説明図である。
【図22】光磁気ディスクの基板上に形成されたランド
およびグルーブの形状の他の例を示す説明図である。
【図23】光磁気ディスクの基板上に形成されたランド
およびグルーブの形状のさらに他の例を示す説明図であ
る。
【図24】光磁気ディスクの基板上に形成されたウォブ
ルピットの配置の一例を示す説明図である。
【図25】光磁気ディスクの基板上に形成されたウォブ
ルピットの配置の他の例を示す説明図である。
【図26】磁界変調オーバーライトを行う光磁気記録装
置の概略の構成を示すブロック図である。
【図27】図1の光磁気ディスクの読み出し層と記録層
の保磁力の温度依存性を示す説明図である。
【図28】図1の光磁気ディスクに対して、記録・再生
の各動作時に照射される光ビームの強度の一例を示す説
明図である。
【図29】図1の光磁気ディスクに対して、記録・再生
の各動作時に照射される光ビームの強度の他の例を示す
説明図である。
【図30】図1の光磁気ディスクに対して、記録・再生
の各動作時に照射される光ビームの強度のさらに他の例
を示す説明図である。
【図31】本発明にかかる光磁気記録媒体としての光磁
気ディスクの他の構成を示す説明図である。
【図32】本発明にかかる光磁気記録媒体としての光磁
気ディスクのさらに他の構成を示す説明図である。
【図33】片面型の光磁気ディスクの構成を示す説明図
である。
【図34】両面型の光磁気ディスクの構成を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 基板 2 透明誘電体層 3 読み出し層 4 記録層 5 保護層 6 オーバーコート層 15 放熱層 22 透明誘電体層 25 反射層 50 光ヘッド52 コリメータレンズ(光変換手段) 55 対物レンズ(集光レンズ) 73 記録ビット 74 スポット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 賢司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−158938(JP,A) 特開 昭64−3833(JP,A) 特開 平4−163732(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/105 G11B 7/135

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を光磁気記録する記録層と、上記記録
    層に対して光入射側に配され、室温で面内磁化を示す一
    方、光ビームの照射により照射部位が所定温度以上に上
    昇すると、面内磁化から垂直磁化に移行する読み出し層
    とを備えた光磁気記録媒体を使用し、光ヘッドから光ビ
    ームを照射して情報の再生を行う光磁気記録媒体の再生
    方法であって、 光磁気記録媒体に光ビームを集光する上記光ヘッドの
    集光レンズの開口よりも大きな直径を有する光ビームを
    上記集光レンズに入射させることを特徴とする光磁気記
    録媒体の再生方法。
  2. 【請求項2】情報を光磁気記録する記録層と、上記記録
    層に対して光入射側に配され、室温で面内磁化を示す一
    方、光ビームの照射により照射部位が所定温度以上に上
    昇すると、面内磁化から垂直磁化に移行する読み出し層
    とを備えた光磁気記録媒体に対し、光ビームを照射して
    情報の再生を行う光磁気再生装置であって、 光ビームを出射する光源と、光ビームを上記光磁気記録
    媒体上に集光させる集光レンズと、上記光源からの光ビ
    ームを、上記集光レンズの開口よりも大きな直径を有す
    る光ビームに変換し、上記集光レンズに入射させる光変
    換手段とを備えていることを特徴とする光磁気再生装
    置。
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