JP3070750B2 - 重曹の製造方法 - Google Patents

重曹の製造方法

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JP3070750B2 JP2071824A JP7182490A JP3070750B2 JP 3070750 B2 JP3070750 B2 JP 3070750B2 JP 2071824 A JP2071824 A JP 2071824A JP 7182490 A JP7182490 A JP 7182490A JP 3070750 B2 JP3070750 B2 JP 3070750B2
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剛 森本
和也 平塚
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、重曹の製造方法、特に嵩密度の高い重曹の
製造方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、苛性ソーダまたは炭酸ナトリウムの水溶液と炭
酸ガスとを反応させて、重曹を得る方法は知られてい
る。例えば、苛性ソーダを予め炭酸ガスと反応させて生
成した炭酸ナトリウム溶液と炭酸ガスとを連続的に供給
し、向流に接触させて反応させ、これを間接冷却して重
曹を析出させる方法、あるいは重曹結晶が懸濁した完全
混合状態の槽内に炭酸ナトリウム溶液と炭酸ガスを連続
供給して反応させ重曹を析出させる方法がよく知られて
いる。
(発明が解決しようとする課題) 上記の方法で得られる重曹の結晶は、偏平な板状晶が
多く、篩分けによる粒度調整を行なっても嵩密度は0.7
〜0.8g/cc程度にまでしか上がらない。製造条件を制御
して嵩密度の高い重曹結晶を得ようとする場合、この方
法では、反応と晶析とが同時に進行するため系が複雑
で、結晶形状だけを独自に制御することは困難で、目的
の結晶が得られない。系中に、媒晶効果のある化合物を
添加すれば、嵩密度の高い重曹結晶が得られるが、この
場合、添加した化合物が重曹結晶中に不純物として残留
するという問題点がある。
本発明の目的は、媒晶剤のように不純物となりうる化
合物を使用せずに、苛性ソーダまたは炭酸ナトリウムの
水溶液と炭酸ガスから嵩密度の高い重曹結晶を得ること
にある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、苛性ソーダおよび/または炭酸ナトリウム
を含む水溶液と二酸化炭素を反応させてCO3 2-イオン濃
度が1.7重量%以下で、かつ重曹結晶を含まない重曹溶
液を得る工程(以下、反応工程という。)と、該重曹溶
液を冷却して重曹結晶を析出させる工程(以下、析出工
程という。)を含むことを特徴とする重曹の製造方法を
提供するものである。
本発明においては、二酸化炭素素と反応させる水溶液
は苛性ソーダまたは炭酸ナトリウムの水溶液およびこれ
らの混合物を用いることができる。これらの水溶液は、
二酸化炭素と反応して重曹を生成する。この際、重曹は
すべて溶液状態で存在し、重曹結晶として析出しないよ
うに制御しなければならない。また、反応後の重曹溶液
中のCO3 2-イオンの濃度を1.7重量%以下にしなければな
らない。CO3 2-イオン濃度が1.7重量%を超える場合は、
次の重曹析出工程において析出する重曹の結晶が扁平化
し、粉砕や篩分け工程を経ても嵩密度の低い重曹しか得
られないので不適当である。CO3 2-イオン濃度は1.5wt%
以下であれば、より粒子形状の良好な重曹が得られるの
で好ましく、CO3 2-イオン濃度が0.8wt%以下である場合
は、さらに好ましい。このようなCO3 2-イオン濃度の重
曹溶液を得るには、反応工程において苛性ソーダまたは
炭酸ナトリウムを二酸化炭素と十分に反応させることが
必要である。連続的に反応させる場合は、炭酸ガス分圧
を高くし、炭酸ガスの分散状態を良くして液を十分に接
触させ、液への炭酸ガス吸収を促進することが好まし
い。
二酸化炭素と反応させる苛性ソーダおよび/または炭
酸ナトリウムを含む水溶液は、含有するナトリウム量が
Na2Oに換算して85g/以下であることが好ましい。ナト
リウム量が85g/を超える場合は、反応工程において二
酸化炭素との反応により重曹の結晶が析出しやすくなる
おそれがあるので好ましくない。さらに好ましいナトリ
ウム量は、Na2Oに換算して60g/以下である。
反応工程は、40〜60℃で行なうのが好ましい。反応工
程での温度が40℃未満の場合は、反応工程で重曹結晶が
析出しやすくなるおそれがあり好ましくない。反応工程
での温度が60℃を超える場合は、温度の管理が複雑にな
るおそれがあり好ましくない。
反応工程で得られた重曹溶液は、次に冷却されて重曹
結晶を析出させる。この析出工程は、重曹溶液を好まし
くは反応工程の温度に対して15〜25℃低い温度に冷却し
て行なう。析出工程は、連続で行なうことが可能で上記
の条件を満たした重曹溶液からは、好適な形状の重曹結
晶が得られる。
本発明においては、反応工程と析出工程を、別々の容
器中で行ない、かつこれらの工程を連続操作で行なうこ
とが効率良く重曹を製造できるので好ましい。
以下本発明の製造方法の好ましい実施態様を図1をも
とに説明する。図1は、本発明の製造方法を実施するの
に好適な装置の1例を示す説明図である。
反応工程は、恒温槽に浸漬して40〜60℃に保持した反
応槽1に、苛性ソーダおよび/または炭酸ナトリウムの
水溶液をノズル2より、また炭酸ガスをノズル3より連
続的に供給し、撹拌器4で撹拌しながら行なう。反応槽
1からは、反応で生成した重曹を含む水溶液が連続的に
オーバフロー等によって抜き出されて次の析出工程に移
される。析出工程においては、恒温槽に浸漬することに
より反応槽1の温度に対して15〜25℃程度低い温度に保
持した析出槽5に、反応で生成した重曹を含む水溶液を
導入し、撹拌機6で撹拌しながら冷却し重曹の結晶を析
出させる。析出槽5からは、重曹結晶を含むスラリーが
連続的にオーバーフロー等によって抜き出される。この
ようにして得られた重曹スラリーから、重曹結晶を分離
回収し、乾燥して製品とする。
反応槽1の温度制御については、導入する水溶液を予
め熱交換器で加熱して供給する方法や、反応槽1内のプ
ロセス液の一部を抜き出して間接加熱して循環する方法
で行なってもよい。析出槽5の温度制御については、プ
ロセス液の一部を抜き出して間接冷却して循環する方法
や、析出槽5中に空気等の不活性ガスを吹込んで冷却す
る方法で行なってもよい。
本発明の製造方法により得られる重曹は、粒子が偏平
でなく嵩密度の高いものである。スラリーから分離して
乾燥しただけでは、双晶や二次凝集粒子あるいは粗大な
粒子を含むことがあるので、このような場合は粉砕して
篩分け操作を行うことが好ましい。このような操作を行
なうことにより、嵩密度1g/cc以上の重曹が得られる。
(実施例) 実施例1 図1に示したのと同様な装置を用いて重曹を製造し
た。反応槽は容量1で、恒温槽中に浸漬して50℃に保
持した。この反応槽に、Na2Oに換算した濃度が57.4g/
の炭酸ナトリウム水溶液を190g/hで、炭酸ガスを130Nl/
hで連続供給して反応させて重曹溶液を得た。反応槽か
らは重曹溶液をオーバーフローによって連続的に抜き出
した。このとき、この重曹溶液中のCO3 2-イオン濃度は
0.8重量%で、この溶液中には重曹の結晶は存在してい
なかった。
抜き出された重曹溶液は、次に、恒温槽中に浸漬して
30℃に保持された析出槽に供給され、重曹結晶の析出を
行なった。析出槽からは、重曹の結晶を含むスラリーを
オーバーフローにより連続的に抜き出した。スラリーか
らは、重曹結晶を分離し、乾燥した後、乳ばちにより粉
砕し、篩分けして75〜150μmの粒径の重曹結晶を選別
した。選別した重曹結晶の嵩密度を測定したところ1.0g
/ccであった。また、重曹結晶の総析出量は6.8g/hであ
った。
実施例2〜5 実施例1と同じ装置を用い、種々の条件を表1に示し
たように変更した以外は実施例1と同様にして、重曹を
製造し、さらに同様の粉砕・篩分けをした後の嵩密度を
測定した。重曹結晶の総析出量とともに表1に示す。
比較例1 恒温槽中に浸漬し45℃に保持した容量1の反応容器
に、Na2Oに換算した濃度が89.8g/の濃度の炭酸ナトリ
ウム溶液150g/hおよび炭酸ガス90Nl/hを連続供給して反
応させ重曹結晶を析出させた。重曹結晶は母液とともに
連続的に抜き出して分離した。このとき、母液中のCO3
2-イオン濃度は3.5重量%であった。分離した重曹結晶
を実施例と同様にして粉砕・篩分けして得た75〜150μ
mの粒度の結晶の嵩密度は0.8g/ccであった。重曹結晶
の総析出量は4.4g/hであった。
比較例2 恒温槽中に浸漬し45℃に保持した容量1の反応容器
に、Na2Oに換算した濃度が74.1g/の苛性ソーダ水溶液
150g/hおよび炭酸ガス90Nl/hを連続的に供給して反応さ
せ重曹結晶を析出させた。重曹結晶は母液とともに連続
的に抜き出して分離した。このとき母液中のCO3 2-イオ
ン濃度は2.0重量%であった。分離した重曹結晶を実施
例と同様にして粉砕・篩分けして得た75〜150μmの粒
度の結晶の嵩密度は0.9g/ccであった。重曹結晶の総析
出量は4.0g/hであった。
(発明の効果) 本発明の製造方法は、反応工程と析出工程とからなっ
ているため、それぞれの条件を独自に制御することがで
き、嵩密度の高い重曹結晶が得られる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の製造方法を実施するのに好適な装置の
1例を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01D 7/10 C01D 7/07

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】苛性ソーダおよび/または炭酸ナトリウム
    を含む水溶液と二酸化炭素を反応させてCO3 2-イオン濃
    度が1.7重量%以下で、かつ重曹結晶を含まない重曹溶
    液を得る工程と、該重曹溶液を冷却して重曹結晶を析出
    させる工程を含むことを特徴とする重曹の製造方法。
  2. 【請求項2】苛性ソーダおよび/または炭酸ナトリウム
    を含む水溶液中のナトリウム量がNa2Oに換算して85g/
    以下である請求項1の重曹の製造方法。
  3. 【請求項3】重曹溶液を得る工程と、重曹結晶を析出さ
    せる工程とをそれぞれ別の容器中で行ない、かつこれら
    の工程を連続操作で行なう請求項1または2の重曹の製
    造方法。
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