JP3070578U - 噴霧ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の噴霧ノズルにあっては、噴出される流
体は水勢は強いが狭い範囲にしか噴霧できないものとな
る。そのために、洗浄等を行うにあたって、局部的な洗
浄は良好に行えるが、面積の広い場所の洗浄には時間が
かかるといった問題があった。 【解決手段】 フレキシブルチューブ２に接続された棒
体１に軸穴１１を形成すると共に円周方向に溝１３を形
成して肉薄部１４を形成し、該肉薄部に前記軸穴と連通
する噴出孔１２を形成ることにより、噴出孔の流路を短
くして噴霧範囲を広くしたことを特徴とする噴霧ノズル
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば、自動車のエンジンルーム内に装備されたエアコン本体から 室内への吹き出し口とを接続するパイプ内を洗浄するなどの如く、狭い空間内に フレキシブルチューブの先端に取付けられたノズル差し込んで洗浄あるいは防臭 ・防菌剤液を噴霧するのに適した噴霧ノズルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の洗浄ノズルとしては、図４に示す構造のものであった。すなわ ち、真鍮等の金属部材や合成樹脂部材の棒材１に、該棒材の軸方向に貫通しない 軸穴１１を形成し、該軸穴１１と連通する噴出孔１２を形成したものである。そ して、この棒材１の基部に合成樹脂製のフレキシブルチューブ２の一端を嵌め込 み、他端を洗浄・防臭・防菌剤液が充填されたスプレー缶に接続する。なお、フ レキシブルチューブ２の他端はスプレー缶に接続する以外に、水道等に接続する 場合もある。

【０００３】 この洗浄ノズルより洗浄・防臭・防菌剤液等を噴霧するには、先ず、手の届か ないような狭い場所にフレキシブルチューブ２を介して洗浄ノズルを差し込み、 次いで、スプレー缶の押し釦を押すと、スプレー缶よりフレキシブルチューブ２ を介して棒材１の軸穴１１に供給され、噴出口１２より洗浄・防臭・防菌剤液よ り噴霧され、洗浄・防臭・殺菌が行える。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、前記した従来例にあっては、噴出孔１２の長さが棒材１の直径から 軸穴１１の直径を減算した長さとなるために、比較的長いものとなる。ここで、 噴出孔１２の長さが長いと、この長い噴出孔１２を通過する流体は絞られたもの となって、噴出される流体は図４に示す如く水勢は強いが狭い範囲Ｒにしか噴霧 できないものとなる。そのために、洗浄等を行うにあたって、局部的な洗浄は良 好に行えるが、面積の広い場所の洗浄には時間がかかるといった問題があった。

【０００５】 本考案は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、 噴霧角度を広くし、かつ、水勢を強くして広い面積を勢い良く洗浄することがで きる噴霧ノズルを提供せんとするにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案の噴霧ノズルは前記した目的を達成せんとするもので、その手段は、フ レキシブルチューブに接続される棒体に軸穴を形成すると共に円周方向に溝を形 成して肉薄部を形成し、該肉薄部に前記軸穴と連通する噴出孔を形成ることによ り、噴出孔の流路を短くして噴霧範囲を広くしたものである。

【０００７】 また、前記溝の幅を変化させ、かつ、該幅の変化した部分の肉薄部に前記噴出 孔を形成することにより、噴霧範囲が溝幅によって異なるようにしてもよい。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る噴霧ノズルの一実施の形態を図１、図２と共に説明する。 なお、前記した従来例と同一符号は同一部分を示し、説明は省略する。 本実施の形態と従来例と相違する点は、棒材１における軸穴１１が形成されて いる部分の、前記棒材１の円周方向に溝１３を形成することにより肉薄部１４と なし、該肉薄部１４に軸穴１１と連通する噴出孔１２を複数個形成したものであ る。

【０００９】 前記した構成の噴霧ノズルにあっては、フレキシブルチューブ２より洗浄・防 臭・防菌剤液が棒材１の軸穴１１内に供給されると、短い流路の噴出孔１２を介 して排出されるので、前記洗浄・防臭・防菌剤液等の流体が広範囲に広がった状 態で噴出される。すなわち、噴霧範囲Ｒが広くなるので、広い範囲の洗浄・防臭 ・防菌を短時間で行うことができるものである。

【００１０】 図３は第２の実施の形態を示すが、この実施の形態にあっては、前記溝１３の 幅が狭い（実線）場合と、狭い（仮想線）場合とを示し、溝幅が狭い場合には、 噴出孔１２より噴出された流体は溝１３を形成する壁面によって邪魔をされて噴 霧範囲Ｒが狭くなり、一方、溝幅が広い場合には、溝を形成する壁面による邪魔 がなくなるので噴霧範囲Ｒ′が広くなる。

【００１１】 ただし、噴霧範囲が広い場合には水勢が弱く、噴霧範囲が狭い場合には水勢が 強くなる。そこで、１つのノズルにおける溝１３の幅を部分的に変えることによ って、噴霧範囲が異なり、かつ、水勢も異なることとなるので、洗浄等の場合に おいて棒材１を回転させながら行うことによって、広範囲を強い水勢によって洗 浄が行え、短時間で作業を終了させることができる。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は前記したように、ノズルを構成する棒体に軸穴を形成すると共に円周 方向に溝を形成して肉薄部を形成し、該肉薄部に前記軸穴と連通する噴出孔を形 成したので、噴出孔の流路が短くなって噴出口より噴霧される流体の範囲が広く なり、従って、一度の噴霧によって広範囲に吹きつけができて作業を短時間に行 うことができる。

【００１３】 また、前記溝の幅を部分的に変化させ、この部分に噴出孔を形成することによ り、噴霧範囲を１つのノズルで変化させることができるので、ノズルを構成する 棒材を回転させることによって、噴霧範囲と水勢を異ならしめることが可能とな り、洗浄等の作業を効率よく短時間で行える等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る噴霧ノズルの一実施の形態を示す
断面図である。

【図２】同上の噴霧状態を示す斜視図である。

【図３】他の実施の形態を示す一部分の断面図である。

【図４】従来の噴霧ノズルを示す断面図である。

【符号の説明】

１ 棒材 １１ 軸穴 １２ 噴出孔 １３ 溝 １４ 肉薄部 ２ フレキシブルチューブ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 フレキシブルチューブに接続される棒体
   に軸穴を形成すると共に円周方向に溝を形成して肉薄部
   を形成し、該肉薄部に前記軸穴と連通する噴出孔を形成
   ることにより、噴出孔の流路を短くして噴霧範囲を広く
   したことを特徴とする噴霧ノズル。
2. 【請求項２】 前記溝の幅を変化させ、かつ、該幅の変
   化した部分に前記噴出孔を形成することにより、噴霧範
   囲が溝幅によって異なるようにしたことを特徴とする請
   求項１記載の噴霧ノズル。