JP3070551U - バケットツ―スの固定ピン挿脱用治具 - Google Patents

バケットツ―スの固定ピン挿脱用治具

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JP3070551U JP2000000300U JP2000000300U JP3070551U JP 3070551 U JP3070551 U JP 3070551U JP 2000000300 U JP2000000300 U JP 2000000300U JP 2000000300 U JP2000000300 U JP 2000000300U JP 3070551 U JP3070551 U JP 3070551U
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正昭 昆
和郎 八幡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バケット本体の掬い面前端縁に沿って固設され
る複数のツースに対する各固定ピンの挿脱が、一人の作
業員をもって安全に且つ確実に行うことができるバケッ
トツースの固定ピン挿脱用治具を提供する。 【解決手段】固定ピン挿脱用治具(10)はバケット挟持ブ
ラケット(11)と、打込みピン保持ブラケット(14)と、固
定ピン挿脱用打込みピン(17)とにより構成される。バケ
ット挟持ブラケット(11)の門型状の挟持プレート(12)を
バケット本体(2) の側壁部(2b)に固定する。前記挟持プ
レート(12)の開放端とは反対方向に延設された保持プレ
ート(13)を前記打込みピン保持ブラケット(14)の保持プ
レート脱着部(15)に取付位置調整可能に取付ける。一
方、前記打込みピン保持ブラケット(14)の他端部に配さ
れる打込みピンガイド保持筒(16)に固定ピン挿脱用打込
みピン(17)を挿通させる。このとき、同固定ピン挿脱用
打込みピン(17)の先端面をツース固定ピン(6) の端面に
当接させる。以降、打撃具により打込みピン(17)の後端
面を打撃して固定ピン(6) の挿脱を行う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】
本考案はショベル系作業機に装設されたバケット本体の掬い面前端縁に沿って 固設される複数のツースに対する固定ピンの挿脱用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ショベル系作業機に装設されたバケットは土壌の掘削や掬い上げ、各 種運搬機械への積込み等の各種バケット作業に使われる。図8に示すように前記 バケット1にはバケット本体2の掬い面前端縁2aに沿って3個のツース(刃) 3が固設されている。各ツース3は中空部を有する側面視で直角三角形状をなし ており、前記バケット本体2の前端部に固着されたツース支持用の三角柱状のア ダプタ4に外嵌され、同アダプタ4に固定ピン6を介して固設される。そのため 、前記ツース3及びアダプタ4にはそれぞれに固定ピン圧入孔5が形成されてい る。
【0003】 前記バケット本体2の後壁部から外方に立設された左右一対のバケットランド セル7の一端は図示を省略したブームの先端に揺動自在に取り付けられた同じく 図示せぬアームに回動自在に枢支され、同バケットランドセル7の他端は図示を 省略したリンクを介して同じく図示せぬアームシリンダのロツド端に回動自在に 連結される。従って、前記バケット1は前記アームシリンダにより前記アームの 先端を支点として上下方向に揺動可能とされる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ショベル系作業機に装設されたバケット1は、土砂や小石等が混じ った土壌の掘削、岩石や鉱石等の硬質材の掬い上げに使われる。これらの過酷な 条件下での頻繁な作業のため、バケット本体2の掬い面前端縁2aに沿って固設 されたツース3の刃先は磨耗による損耗、破損などが生じる。その結果、前記ツ ース3をたびたび交換する必要がある。そこで、上述したように、磨滅や破損し たツース3を交換するため、前記ツース3とツース支持用のアダプタ4とのそれ ぞれに穿設された圧入孔5に固定ピン6を圧入して両者を固定すると共に、同固 定ピン6を前記圧入孔5から抜き取り交換できるようにされている。
【0005】 ツース3を交換するとき、図9に示すごとき細長い棒状部材からなるロッド部 8と、同ロッド部8の下端部から直交して延設された細長い打込みバー8aが一 体化されたL字型の固定ピン打込み用治具9を用いて、前記固定ピン6の挿脱作 業を行っている。この固定ピン6の挿脱作業は二人の作業者により行われる。
【0006】 すなわち、固定ピン6の抜取り作業では、二人の作業者のうちの一人の作業者 がL型の前記固定ピン打込み用治具9の打込みバー8aの先端面を前記固定ピン 6の端面の中心部にあてがったのち、前記ロッド部8を手で持ち、常時、前記打 込みバー8aの先端面を前記固定ピン6の端面中心部に不動状態に維持する。一 方、他の作業者は図示せぬ大きな重いハンマーを使って前記打込みバー8aの打 撃面を繰り返し連続して打ち込むことにより前記固定ピン6を前記圧入孔5から 抜き取る。
【0007】 次いで、磨滅或いは破損したツース3を前記アダプタ4から取り外し、新たな ツース3を前記アダプタ4に嵌着させたのち、前記固定ピン6の先端を前記圧入 孔5に差し入れる。そして、上述した固定ピン6の抜取り作業と同様に、前記打 込みバー8aの先端面を前記固定ピン6の端面中心部に合わせて押し付け、この 状態を維持しながら前記ハンマーを使って前記固定ピン6の打込み作業を行う。
【0008】 この従来の固定ピン6の挿脱作業にあっては、他の作業者が重量あるハンマー により前記打込みバー8aの後端打撃面を殴打するとき、前記固定ピン打込み用 治具9のロッド部8を把持する作業者がハンマーの打撃により極めて大きな衝撃 力を受ける。この衝撃力により前記固定ピン打込み用治具9を支え切れなくなる と、前記打込みバー8aの先端面が前記固定ピン6の端面中心部から滑り動き、 打込みバー8aが固定ピン6から外れ、ハンマーを操作する作業者はもとより、 固定ピン打込み用治具9を把持する作業者の作業姿勢を崩し、場合によってはハ ンマーが作業者やバケット本体に当たり安全性を損い、或いは作業機の破損につ ながる。
【0009】 また、仮に打込みバー8aの先端面が前記固定ピン6から外れないとしても、 ハンマーによる打撃が固定ピン打込み用治具9を介して有効に固定ピン6に伝わ らなくなるため、作業能率が低下するばかりでなく、ハンマーによる打撃後に、 前記打込みバー8aの先端面を前記固定ピン6の端面中心部にあてがい直す必要 があり、その位置調整作業等も加わり作業効率を低下させる。このように、固定 ピン打込み用治具9を人手によって支持する限りは、前述の位置調整作業を頻繁 に行わざるを得ず、ピン打込み作業に無駄な労力や手間がかかるという不具合が ある。
【0010】 また、前記固定ピン打込み用治具9のロッド部8を支えている作業者の手がハ ンマーの打撃による衝撃力によって痺れるため、常時、前記打込みバー8aの先 端面を前記固定ピン6の端面中心部にあてがって不動状態に保ち続けることは困 難となる。その結果、前記ハンマーによる打撃動作を連続的に行うことは到底で きず、作業効率を著しく低下させている。しかも、前記固定ピン打込み用治具9 のロッド部8を把持する作業者に対して、安全面からハンマーを振り上げたり振 り下ろしたりするときの動作範囲を配慮する必要もあり、作業効率を更に悪化さ せる原因に繋がっている。
【0011】 本考案は、かかる従来の課題を解消すべくなされたものであり、その具体的な 目的は、バケット本体の掬い面前端縁に沿って固設される複数のツースに対する 各固定ピンの挿脱時に、同固定ピンを押圧する固定ピン打込み用治具を所望の位 置に確実に維持することができると共に、その挿脱作業に携わる員数を減少でき るバケットツースの固定ピン挿脱用治具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用効果】 本件請求項1に係る考案は、バケット本体の掬い面前端縁に沿って固設される 複数のツースに対する固定ピンの挿脱用治具であって、前記バケット本体の側壁 部に挟持固定される門型状の挟持プレート、及び同挟持プレートの平面と平行に 且つ同プレートの開放端とは反対方向に延設された保持プレートを有するバケッ ト挟持ブラケットと、一端部に前記保持プレートの平面に脱着自在に固定される 保持プレート脱着部、他端部に前記固定ピンの中心部に対向して配される打込み ピンガイド保持筒を有する打込みピン保持ブラケットと、前記打込みピンガイド 保持筒に挿通可能な固定ピン挿脱用打込みピンと、前記打込みピンガイド保持筒 の位置調整手段とを備えてなることを特徴とするバケットツースの固定ピン挿脱 用治具にある。
【0013】 いま、バケット本体の掬い面前端縁に沿って固設されたツースを交換しようと するとき、打込みピン保持ブラケットの打込みピンガイド保持筒の中心をバケッ ト本体の掬い面前端縁の最も外側端に配されたツースの固定ピンの中心部に対向 させて、バケット挟持ブラケットにおける門型状の挟持プレートの開放端をバケ ット本体の側壁部端縁に挟持固定する。前記打込みピンガイド保持筒に固定ピン 挿脱用打込みピンを挿通し、同打込みピンの先端面を外側端の前記ツースの端面 中心部にあてがう。固定ピン挿脱用打込みピンの中心と固定ピンの中心とを合わ せるべく、前記打込みピンガイド保持筒の位置調整手段を介して、門型状の前記 挟持プレートの平面と平行に且つ同プレートの開放端とは反対方向に延設された 保持プレートに対して前記打込みピン保持ブラケットの保持プレート脱着部を二 軸平面上のX軸方向及びY軸方向に位置調整する。
【0014】 ハンマーを使って前記固定ピン挿脱用打込みピンの打撃面を繰り返し連続して 打撃して前記固定ピンを前記ツースから抜き取ったのち、新たなツースに交換し 、固定ピンの先端を新たな前記ツースの圧入孔に挿入して、上述した固定ピンの 抜取り作業と同様に、前記固定ピン挿脱用打込みピンの先端面を前記固定ピンの 端面中心部に合わせて押し付ける。続いて、同ハンマーを使って前記固定ピンの 打込み作業を行う。
【0015】 本考案のバケットツースの固定ピン挿脱用治具によれば、従来のごとく同治具 を人手により支持する必要がなく、前記打込みピンガイド保持筒に前記固定ピン 挿脱用打込みピンを挿通し、前記打込みピンガイド保持筒の位置調整手段を介し て前記固定ピン挿脱用打込みピンを位置調整するだけで、前記打込みピンの先端 面の中心が前記固定ピンの押圧端面の中心に合わせた状態で両者の位置を確実に 維持させることができる。
【0016】 このため、バケット本体の側壁部にバケットツースの固定ピン挿脱用治具を挟 持固定する作業からバケットツースの固定ピンを挿脱する作業までの一連の作業 を一人の作業者で容易に行うことができる。その結果、従来のごとく少なくとも 二人の作業者により前記固定ピンの挿脱作業を行う必要はなく、しかも、従来の ように上記治具を支持する作業者に対して注意を払う必要もなく、ハンマーを振 ることができるため、前記固定ピンの打込み作業を効率的に且つ安全に行うこと ができる。
【0017】 更に、本考案の固定ピン挿脱用治具によれば、前記バケット挟持ブラケットと 、前記打込みピン保持ブラケットと、前記固定ピン挿脱用打込みピンとを分解可 能に組立てることができるため、前記バケット本体の左右側壁部のいずれにもセ ットすることができると共に、バケット本体の掬い面前端縁に固設される各ツー スに対する固定ピンの挿脱作業を行うことができる。
【0018】 請求項2に係る考案は、門型状の前記挟持プレートは、前記バケット本体の側 壁部を挟持固定すると共に、同側壁部の変形を矯正する複数個の固定・矯正用ボ ルトを有している。
【0019】 バケット挟持ブラケットにおける門型状の前記挟持プレートは、複数個の固定 ・矯正用ボルトを締め付けて、その先端によりバケット本体の側壁部に挟持して 固定される。このとき、仮にバケット本体の側壁部が曲面形状に変形しているた め、前記打込みピンガイド保持筒の位置調整手段を介して前記保持プレート脱着 部を位置調整したとしても、打込みピン保持ブラケットの上記保持筒の中心線と 上記圧入孔の中心線とが一致しない場合がある。この場合に、複数個の前記固定 ・矯正用ボルトのうち、任意のボルトの締付け量を調整して前記バケット本体の 側壁部の曲面形状を矯正すれば、前記保持筒の中心線と前記圧入孔の中心線とが 一致し、ハンマーによる打込みピンに対する打撃力を固定ピンに効率的に伝達で きる。
【0020】 しかも、前記バケット挟持ブラケットは任意の前記ボルトの締付け量を調整し て、その先端により前記バケット本体の側壁部に挟持することができるため、バ ケット本体の前記側壁部に前記バケット挟持ブラケットをガタつくことなく確実 に固定することができる。
【0021】 請求項3に係る考案は、前記打込みピンは、外側端のツースに形成された第1 固定ピン圧入孔から隣接するツースに形成された第2固定ピン圧入孔にわたって 貫通可能な長さ寸法を有している。この考案によれば、上記の構成を備えた固定 ピン挿脱用治具によって、バケット本体の掬い面前端縁に沿って固設された外側 端のツースに隣接するツースの交換をも可能にする。
【0022】 その交換にあたっては、前記打込みピンによりバケット本体の掬い面前端縁に 沿って固設された外側端のツースに圧入された固定ピンを抜き取ったのち、本考 案の上記長さ寸法をもつ前記打込みピンを外側端の前記ツースに形成された第1 固定ピン圧入孔に挿通させ、同第1固定ピン圧入孔から隣接するツースに対する 固定ピンの端面中心部に前記打込みピンの先端面をあてがい、同打込みピンの打 撃面を殴打すれば隣接する前記ツースに形成された第2固定ピン圧入孔に圧入さ れている固定ピンを抜き取ることができる。
【0023】 このとき、前記第1固定ピン圧入孔は前記打込みピンガイド保持筒と共に前記 打込みピンに対するガイドとして機能させることができる。このため、前記打込 みピンの打込み方向を更に一層正確に維持することができる。
【0024】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の好適な実施の形態を添付図面に基づいて具体的に説明する。 図1〜図7は本考案の代表的な第1実施形態であるバケットツースの固定ピン 挿脱用治具を示しており、図1は同治具を示す斜視図、図2は同分解斜視図、 図 3は同平面図であり、図4〜図7は同治具の使用状態を示す部分斜視図である。
【0025】 これらの図において、符号10は、図8に示すごときバケット本体2の掬い面 前端縁2aに沿って固設される3個のツース3に対する固定ピン6を挿脱する本 考案の固定ピン挿脱用治具を示している。前記バケット本体2は従来から広く知 られた周知の構造を有しているため、ここではその詳しい説明は省略し、本考案 の特徴部をなす固定ピン挿脱用治具10の構造について具体的に説明する。
【0026】 この固定ピン挿脱用治具10は、門型状の挟持プレート12及び保持プレート 13を有するバケット挟持ブラケット11と、打込みピン保持ブラケット14と 、固定ピン挿脱用打込みピン17とを備えている。
【0027】 前記バケット挟持ブラケット11の門型状の挟持プレート12は、肉厚の矩形 状をなす第1プレート12aと、所定の間隔をおいて前記第1プレート12aか ら直交して延設される矩形状の第2及び第3プレート12b,12cとを有して おり、バケット本体2の側壁部2bの前端部下端に挟持状態で固定される。
【0028】 前記挟持プレート12の第2及び第3プレート12b,12cは互いに同一形 状であって同じ板厚寸法を有しており、前記第1プレート12aの板厚よりも薄 く設定されている。前記第2プレート12bの4隅部には、それぞれ外側平面上 にナット12dが固着されており、各ナット12dと対応する位置に固定・矯正 用ボルト20の挿通孔12eが穿設されており、前記第3プレート12cの基端 側の隅部外側平面には2個のナット12d’,12d’が固着され、各ナット1 2d’に対応する位置にもボルト20の挿通孔12e’,12e’が穿設されて いる。
【0029】 前記保持プレート13は前記第1プレート12aを挟んで前記第2プレート1 2bとは反対側に前記第2プレート12bと略同一平面上に配されており、前記 第1プレート12aと前記保持プレート13との中央部外面には前記第1プレー ト12aを介して略台形板材からなる補強リブ11aが突設されている。前記保 持プレート13は前記第2プレート12bよりも短い寸法で延設されており、同 プレート12bとは等しい板厚寸法に設定されている。前記保持プレート13の 自由端側には前記補強リブ11aを挟んで対称位置に、同補強リブ11aの延設 方向に長い一対の調整用長孔13a,13aが形成されている。
【0030】 前記打込みピン保持ブラケット14は一端部から他端部に向けて幅寸法が漸減 する長尺板材からなり、その一端部に前記保持プレート13に脱着自在に固定さ れる保持プレート脱着部15を有すると共に、他端部に前記固定ピン6の中心部 に対向して配される打込みピンガイド保持筒16を有している。
【0031】 前記保持プレート脱着部15には、長手方向に所定の間隔をおいて前記保持プ レート13の長孔13aとは交差する方向に長い上下一対の調整用長孔15a, 15aが形成されている。前記打込みピンガイド保持筒16が突設された面とは 反対側の前記打込みピン保持ブラケット14の表面には、長さ方向に延在する略 台形の長尺板状の補強リブ14aが形成されている。この補強リブ14aは、前 記長孔15a,15aの延長線上であって前記打込みピンガイド保持筒16の突 設位置の間に延設されている。
【0032】 また、前記固定ピン挿脱用打込みピン17は、前記打込みピンガイド保持筒1 6に挿通可能な径を有している。前記固定ピン挿脱用打込みピン17は図示せぬ ハンマーの打撃面を有する大径の円錐台状をなす打込み端部17aと、その小径 面から延設され、前記打込み端部17aよりも小径の細長い円柱状をなす挿通ロ ッド部17bとから構成される。本実施形態にあっては、図8に示すように、前 記打込みピン17の挿通ロッド部17bは、少なくともバケット本体2の掬い面 前端縁2aに沿って固設される外側端のツース3を介して、そのツース3に隣接 する内側のツース3に形成された第2固定ピン圧入孔5を貫通可能な長さ寸法を 有している。
【0033】 上記挟持ブラケット11及び打込みピン保持ブラケット14は取付けボルト2 1などにより分解可能に組立てることができる。また、その構造から、図7に示 すように前記バケット本体2の左右側壁部2b,2bのいずれにも使用すること ができる。前記挟持プレート12は各ナット12d,12d’に螺合する6本の 固定・矯正用ボルト20を締め付けることにより、各ボルト20を挿通孔12e ,12e’から内側に突出させ、その先端によりバケット本体2の側壁部2bを 内外面から挟持するようにして固定される。
【0034】 次いで、前記バケット挟持ブラケット11の保持プレート13の2つの長孔1 3aを、前記打込みピン保持ブラケット14の保持プレート脱着部15の2つの 長孔15aとそれぞれ交差して重ね合わす。保持プレート13の長孔13aと保 持プレート脱着部15の長孔15aの交差部により形成されるボルト挿通孔に座 金22を介して取付けボルト21を挿通させ、同ボルト21の先端部に座金22 を介してナット23を仮に締め付ける。
【0035】 前記打込みピン17の中心と前記ツール3の固定ピン6の中心とを合わせるた め、図3に示すように前記ナット23を緩めて前記ボルト21を介して前記保持 プレート脱着部15を上下左右方向に移動させることにより同打込みピンガイド 保持筒16を二軸平面上のX軸方向及びY軸方向に位置調整する。各長孔13a 及び15aと、前記ボルト21とにより、本考案における前記打込みピンガイド 保持筒16の位置調整手段18を構成する。
【0036】 さて、以上のごとく構成された本考案の固定ピン挿脱用治具10を使用してバ ケット本体2の掬い面前端縁2aに沿って固設される3個のツース3に対する固 定ピン6を挿脱させる挿脱作業について図4〜図6を参照して説明する。
【0037】 いま、バケット本体2の掬い面前端縁2aに沿って固設されたツース3を交換 しようとするとき、バケット本体2の開放端を斜め上方に向けると共にツース3 の刃先を地面に対して平行に向けた状態でバケット1を地盤上に接地させる。
【0038】 図4に示すように、打込みピン保持ブラケット14の打込みピンガイド保持筒 16の中心をバケット本体2の最も外側端に固設されたツース3の固定ピン6の 中心に対向させ、前記バケット挟持ブラケット11の挟持プレート12の開放端 をバケット本体2の側壁部2bの端縁に挿入して固定・矯正用ボルト20を締め 付け、このボルト20の先端によりバケット本体2の側壁部2bに強固に挟持固 定させる。
【0039】 図5に示すように、前記打込みピンガイド保持筒16に前記打込みピン17を 挿通し、その打込みピン17の先端面を固定ピン6の中心にあてがう。このとき 、バケット本体2の側壁部2bが曲面形状に変形しているため、前記打込みピン ガイド保持筒16の中心線と前記ツース3の固定ピン圧入孔5の中心線とが一致 しない場合があるが、そのときは6個の前記固定・矯正用ボルト20のうち、任 意のボルト20の締付け量を調整して前記バケット本体2の側壁部2bの曲面形 状を矯正して、打込みピンガイド保持筒16と固定ピン圧入孔5の中心線を一致 させる。
【0040】 こうして、前記打込みピンガイド保持筒16の中心線と前記ツース3の固定ピ ン圧入孔5の中心線とを合致させたのち、図示せぬハンマーにより前記打込みピ ン17の打込部17aを繰り返し連続して殴打し、前記固定ピン6を前記ツース 3から抜き取る。打込みピン17のの中心線と固定ピン6の中心線とが一致する ため、ハンマーの打撃力が固定ピン6に効果的に伝達されることになる。また、 この打撃時にも本考案の固定ピン挿脱用治具10はバケット本体2に強固に取り 付けられているため、ガタつくことなく作業を円滑に且つ安全に行うことがてき る。
【0041】 次いで、新たなツース3に交換し、前記固定ピン6の先端を新たな前記ツース 3の第1固定ピン圧入孔5に挿入して、固定ピン6の上記抜取り作業と同様に前 記打込みピン17の挿通ロッド部17bの中心を前記固定ピン6の中心に合わせ て押し付ける。続いて、図示せぬハンマーを使って前記固定ピン6の打込み作業 を行う。
【0042】 また、本考案の構成を備えた固定ピン挿脱用治具10によって、バケット本体 2の掬い面前端縁2aに沿って固設された最も外側端に配されるツース3に隣接 するツース3の交換を行おうとする際には、図6に示すように、前述のようにし て最も外側端の前記ツース3に圧入された固定ピン6を抜き取ったのち、前記打 込みピン17を前記第1固定ピン圧入孔5に挿通させ、同第1固定ピン圧入孔5 から、隣接するツース3を固定する固定ピン6の端面中心部に前記打込みピン1 7の挿通ロッド部17bの先端面をあてがう。
【0043】 そして、同打込みピン17の打込み部17aを繰り返し連続して殴打し、隣接 する前記ツース3に形成された第2固定ピン圧入孔5に圧入されている固定ピン 6を抜き取る。このとき、前記第1固定ピン圧入孔5は前記保持筒16と共に前 記打込みピン17に対するガイドとして機能させることができる。このため、打 込みピン17の長さが長くなっても、前記打込みピン17の打込み姿勢を一層正 確に維持できるようになる。ここで、隣接する固定ピン6の挿脱用の打込みピン 17を、最も外側に配されるツース3の固定ピン挿脱用打込みピンとして使用す ることは当然できるが、それぞれの専用の長さ寸法をもつ打込みピン17を準備 することもできる。
【0044】 以上の説明からも明らかなように、本考案に係るバケットツースの固定ピン挿 脱用治具によれば、従来のごとく同治具を人手により支持する必要がなく、前記 打込みピンガイド保持筒に前記固定ピン挿脱用打込みピンを挿通し、前記打込み ピンガイド保持筒の位置調整手段を介して前記固定ピン挿脱用打込みピンを位置 調整することにより、前記打込みピンの先端面の中心を前記固定ピンの端面の中 心に合致させることができ、その位置関係を確実に維持させることができる。
【0045】 このため、バケット本体の側壁部に固定ピン挿脱用治具を挟持固定させる作業 から前記ツースの固定ピンを挿脱する作業までの一連の作業を一人の作業者で簡 単に行うことができ、省力化が達成され、しかも安全性と効率的な作業性が確保 される。
【0046】 更に、前記バケット挟持ブラケットと、前記打込みピン保持ブラケットと、前 記固定ピン挿脱用打込みピンとを、前記バケット本体の左右側壁部のいずれにも セットすることができる構造とすることができるため、打込みピンの長さを選択 することにより、バケット本体の掬い面前端縁に固設される全てのツースに対す る固定ピンの挿脱作業を容易に、且つ確実に行うことができる。なお、本考案は 上記実施形態に限定されるものではなく、それらの実施形態から当業者が容易に 変更可能な技術的な範囲をも当然に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の代表的な第1実施形態であるバケット
ツースの固定ピン挿脱用治具を示す斜視図である。
【図2】同分解斜視図である。
【図3】同平面図である。
【図4】同治具をバケットの側壁部に挟持固定した状態
を示す部分斜視図である。
【図5】同治具における固定ピン挿脱用打込みピンをバ
ケットツースの固定ピンに位置調整した状態を示す部分
斜視図である。
【図6】同治具における固定ピン挿脱用打込みピンの使
用状態を示す部分斜視図である。
【図7】同治具におけるバケット挟持ブラケットの他の
使用形態を示す部分斜視図である。
【図8】バケットの一部分解斜視図である。
【図9】従来の固定ピン挿脱用治具を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 バケット 2 バケット本体 2a 前端縁 2b 側壁部 3 ツース 4 アダプタ 5 圧入孔 6 固定ピン 7 バケットランドセル 8 ロッド部 8a 打込みバー 9 治具 10 固定ピン挿脱用治具 11 バケット挟持ブラケット 11a,14a 補強リブ 12 挟持プレート 12a 第1プレート 12b 第2プレート 12c 第3プレート 12d,12d ’, 23 ナット 12e,12e’ 通孔 13 保持プレート 13a,15a 長孔 14 打込みピン保持ブラケット 15 保持プレート脱着部 16 保持筒 17 打込みピン 17a 打込み部 17b 挿通ロッド部 18 位置調整手段 20 固定・矯正用ボルト 21 調整用ボルト 22 座金

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バケット本体の掬い面前端縁に沿って固
    設される複数のツースに対する固定ピンの挿脱用治具で
    あって、 前記バケット本体の側壁部に挟持固定される門型状の挟
    持プレート、及び同挟持プレートの平面と平行に且つ同
    プレートの開放端とは反対方向に延設された保持プレー
    トを有するバケット挟持ブラケットと、 一端部に前記保持プレートの平面に脱着自在に固定され
    る保持プレート脱着部、他端部に前記固定ピンの中心部
    に対向して配される打込みピンガイド保持筒を有する打
    込みピン保持ブラケットと、 前記打込みピンガイド保持筒に挿通可能な固定ピン挿脱
    用打込みピンと、 前記打込みピンガイド保持筒の位置調整手段と、を備え
    てなることを特徴とするバケットツースの固定ピン挿脱
    用治具。
  2. 【請求項2】 門型状の前記挟持プレートは、前記バケ
    ット本体の側壁部を挟持固定すると共に、同側壁部の変
    形を矯正する複数個の固定・矯正用ボルトを有してなる
    請求項1記載の固定ピン挿脱用治具。
  3. 【請求項3】 前記打込みピンは、外側端のツースに形
    成された第1固定ピン圧入孔から隣接するツースに形成
    された第2固定ピン圧入孔にわたって貫通可能な長さ寸
    法を有してなる請求項1記載の固定ピン挿脱用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013002151A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Echigo Shoji Kk 作業機械バケットの横ピン抜き工具及び横ピン抜き工具セット

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