JP3069854B2 - 固形潤滑剤塗布装置 - Google Patents

固形潤滑剤塗布装置

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JP3069854B2
JP3069854B2 JP10341160A JP34116098A JP3069854B2 JP 3069854 B2 JP3069854 B2 JP 3069854B2 JP 10341160 A JP10341160 A JP 10341160A JP 34116098 A JP34116098 A JP 34116098A JP 3069854 B2 JP3069854 B2 JP 3069854B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行クレーン等の
レール上を走行する走行体における車輪のフランジ部と
レールとの接触面の磨耗を防止し、且つ、該接触面にお
ける摩擦抵抗を軽減して走行を円滑ならしめると共に異
音発生を抑制するための固形潤滑剤塗布装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、走行クレーン等の走行体にお
ける車輪のフランジとレールとの接触面の磨耗を防止す
るため、図10,11に示す如き固形潤滑剤塗布装置を
走行体に装着して使用する方式が一般的に採用されてい
る。
【0003】この装置は、同装置の正面図である図10
及びその側面図である図11に示されているように、走
行体50下面の車輪63近傍の適所に取付ブラケット5
1を装着し、この塗布装置本体取付部52に、ボルト5
3によって揺動可能に保持盤54を装着し、該保持盤5
4の両端部に、夫々回動アーム55が回転軸56を中心
にして回動可能に装着されている。該回動アーム55の
先端部には、固形潤滑剤Lを保持するための潤滑剤保持
部57が該アーム55と一体的に設けられ、該潤滑剤保
持部57の先端部には、固形潤滑剤Lが、前記保持部5
7の先端に形成された段部57aと押さえ板58とによ
って挟持されるようにして保持されている。即ち、固形
潤滑剤Lは、前記押さえ板58側から前記保持部57を
貫通するように挿通されているボルト60の挿通端部に
装着された蝶ネジ61を締め付けることにより、前記段
部57aと押さえ板58とによって挟持して保持し、前
記蝶ネジ61を緩めることによって固形潤滑剤Lを取り
外せるように構成されている。
【0004】前記回動アーム55の上部には、渦巻きバ
ネ(図示せず)を内蔵するハウジング62が一体的に形
成されており、前記保持盤54を貫通して固定されてい
る回転軸56が該ハウジング62内を挿通し、該ハウジ
ング内に配置されたコイルバネによって、前記回動アー
ム55の先端に取り付けられた固形潤滑剤Lを、走行体
50の車輪63のフランジ部63aに向かって常時押し
付ける方向(図中矢印aの方向)に付勢されており、こ
れによって、固形潤滑剤Lの先端部は、常にフランジ部
63aに押圧され、車輪63の走行と共に、そのフラン
ジ部63aに潤滑剤を塗布するようになっている。又、
固形潤滑剤Lの消耗に連れて前記回動アーム55の先端
保持部57は前記回転軸56を中心とした円弧運動をす
るから、該固形潤滑剤Lの形状も、該固形潤滑剤Lが消
耗しても常にその先端部がフランジ部63aに当接する
ように、同様の円弧状の形状に成形されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】係る構造の固形潤滑剤
塗布装置においては、固形潤滑剤Lは、前記回動アーム
55の先端に一体的に形成された保持部57の先端に、
該保持部57の段部57aと押さえ板58とによって、
その保持端部が挟持された片持ち構造となっており、し
かも、前記押さえ板58は、比較的厚肉の金属板で形成
されているので、走行中の車輪63の振動により、図中
矢印bの方向に強い応力が作用した場合には、その保持
端部から折損したり脱落する場合があった。又、塗布装
置の部品交換や走行体の車輪交換等のメンテナンス作業
の際にも、工具が固形潤滑剤に接触して該潤滑剤に矢印
bの方向の力が作用すると、同様に固形潤滑剤Lが折損
したり脱落する場合があった。
【0006】又、岸壁に設置された荷役用走行クレーン
の走行部に係る固形潤滑剤塗布装置が設置されている場
合には、該装置は常に潮風に曝されており、特に、風雨
の強い場合には海水が直接降りかかる場合も多く、従っ
て、該塗布装置の部品が錆び易く、特に、前記コイルバ
ネや回転軸を内蔵したハウジング62内に海水が侵入す
ると、内部にまで錆が発生し、回転軸が錆び付いたり、
コイルバネのバネ力が低下したり切損したりして、固形
潤滑剤Lの前記フランジ部63aへの押圧力が低下し、
潤滑剤塗布装置の機能が低下する事態が発生する。この
ため、岸壁に設置された係る塗布装置の耐用年数は短
く、頻繁に部品交換が要求される問題があった。
【0007】このような問題は、岸壁に設置された走行
クレーンに限らず、セメント工場、メッキ工場或いは酸
洗工場等の腐蝕性粉塵やミストが発生する様な環境にお
いて使用される走行クレーンにおいても、同様の問題が
生じていた。
【0008】本発明は、係る従来装置の問題点に鑑み、
装置使用中やメンテナンス作業中における固形潤滑剤の
折損や脱落を防止することを第一の目的とし、更に主要
部品の発錆を防止して長寿命の装置を提供することを第
二の目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、レール上を走行する走行体に取り付けら
れて前記走行体の車輪のフランジ部に固形潤滑剤を塗布
する固形潤滑剤塗布装置であって、前記走行体に装着さ
れる保持盤に回動可能に配置された少なくとも1つの回
動アームと、該各回動アームの先端部に形成された潤滑
剤保持部と、該潤滑剤保持部に着脱可能に保持された固
形潤滑剤と、前記保持盤と前記回動アームとの間に配置
され且つ前記固形潤滑剤を前記車輪のフランジ部に押圧
する方向に前記回動アームを付勢するバネ部材とを有
し、前記固形潤滑剤は、前記回動アームの前記潤滑剤保
持部の先端部に形成された段部と、端部を前記潤滑剤保
持部に装着された板バネの先端部とによって、その端部
が挟持されてなる固形潤滑剤塗布装置において、前記板
バネの後端部には、その両側に突出して、前記潤滑剤保
持部の側壁を挟持する側壁挟持部が形成され、該板バネ
は、スプリングワッシャ等の弾性材を介して、前記潤滑
剤保持部にネジ部材で装着されてなる固形潤滑剤塗布装
置を主要な構成するものである。このバネ部材の弾性力
によって、固形潤滑剤の折損や脱落を防止するようにし
ている。
【0010】
【0011】 又、前記板バネの後端部には、その両側
に突出して前記潤滑剤保持部の側壁を挟持する側壁挟持
部が形成され、該板バネは、スプリングワッシャ等の弾
性材を介して前記潤滑剤保持部にネジ部材で装着される
ようになすことにより、該板バネの装着部自体にも弾性
力を付与させて、固形潤滑剤の折損方向や脱落方向に応
力が作用した場合にも、これを吸収させるようになす
とができる。更に、前記板バネの前記上面保持部と前記
潤滑剤保持部の前記段部との、前記固形潤滑剤を挟持し
ていない状態における間隔よりも、前記固形潤滑剤の保
持端部の厚さを大となし、該固形潤滑剤を挟持した状態
においては、前記間隔が拡がるようになすことにより、
該板バネのバネ力をによる固形潤滑剤の保持力を高める
ようになすのも好ましい態様である。
【0012】又、前記保持盤への前記回動アームの取付
部には、該保持盤に固定され且つ前記回動アームの回動
中心となる回動軸が挿通されたベアリングと、該回動ア
ームを前記車輪のフランジ部に押圧する方向に付勢する
バネ部材とを内蔵し、且つ、密封されたハウジングが前
記回動アームと一体的に設けられている構造となすこと
により、ハウジング内への腐蝕性の海水や粉塵やミスト
の侵入を防止して主要部品の腐蝕を防止したり、更に、
ハウジング内部に予め防錆油を注入しておくことによ
り、更に防蝕機能を向上させることも可能である。
【0013】又、前記回動軸の外周面の一部と前記ハウ
ジングの内周面の一部に、前記回動アームの回動範囲を
規制する所定の円弧状突起を形成し、これにより、前記
固形潤滑剤が磨耗した際に、前記回動アーム先端部の前
記潤滑剤保持部が前記車輪に接触するのを防止するよう
になすのも好ましい態様である。
【0014】
【発明の実施の態様】以下、本発明に係る固形潤滑剤塗
布装置の構成を図面に基づいて説明する。先ず、図1は
本発明に係る固形潤滑剤塗布装置の代表例を示す正面図
であり、図2は、その側面図である。同図において、走
行体1にボルト・ナット20によって固着された取付ブ
ラケット10の本体取付部2には、ボルト・ナット3に
よって保持盤4が揺動可能に取り付けられており、該保
持盤4の左右両端部の夫々異なる側に、回動アーム5が
回動軸11を中心にして回動可能に装着されている。該
回動アーム5の前記保持盤4への取り付け部には、該回
動アーム5と一体的に成形されたハウジング6が配置さ
れており、該ハウジング6の内部を貫通して前記回転軸
11が配置され、且つ該ハウジング6内に配置された渦
巻きバネSによって、回動アーム5を車輪Wのフランジ
部Fに向けて押圧する方向に常時付勢する様になってい
る。又、前記回動アーム5の先端部には、先端に固形潤
滑剤Lを保持するための段部7aを有する固形潤滑剤保
持部7が形成されており、該段部7aと板バネ8とによ
って固形潤滑剤Lの保持端部を挟持して保持するように
なっている。
【0015】前記固形潤滑剤保持部7の構造は、図3に
その拡大図を示しているに、先端部に、固形潤滑剤Lの
保持端部の角部の形状に沿うように成形された段部7a
を有し、該段部7aに固形潤滑剤Lの保持端部を配置す
るようになっている。一方、該段部7aとで固形潤滑剤
Lを挟持する板バネ8の形状は、図4に示すように、後
方適所にボルト挿入孔8eを有する本体部分8aと、先
端上方に突出して固形潤滑剤Lの保持端部上面を保持す
る上面保持部8bと、固形潤滑剤の保持端部を両側から
保持する両側保持部8cと、後方の両側に突出して前記
固形潤滑剤保持部7の側壁部を挟持する側壁挟持部8d
とからなっている。
【0016】これにより、図3に示しているように、前
記固形潤滑剤保持部7の先端段部7aに配置された固形
潤滑剤Lの保持端部上面側は、前記板バネ8の上面保持
部8bで押さえられ、該上面保持部8bと前記段部7a
とで挟持して保持するようになっている。このとき前記
板バネ8の本体部分8aが前記固形潤滑剤保持部7との
間に僅かな隙間gが形成されるように、固形潤滑剤Lの
保持端部の厚さと前記段部7aの深さ及び前記板バネ8
の上面保持部8bとの位置関係が設定されている。即
ち、前記板バネの前記上面保持部8bと前記潤滑剤保持
部7の前記段部7aとの前記固形潤滑剤1を挟持してい
ない状態における間隔よりも、前記固形潤滑剤Lの保持
端部の厚さを大となし、該固形潤滑剤Lを挟持した状態
においては、前記間隔が拡がって、板バネ8の本体部分
8aは前方に向かって反り返る形状となっている。これ
により、板バネ8と前記段部7aとによる固形潤滑剤L
の保持力を高めるようになっており、車輪の振動等によ
り図中矢印bで示した方向に応力が作用した場合にも、
板バネ8の弾力により固形潤滑剤Lの揺動を可能とな
し、固形潤滑剤Lが折損したり脱落するのを防止する構
造となっている。
【0017】又、図4に示しているように、前記板バネ
8の前記上面保持部8bの両側には、固形潤滑剤Lの両
側部を挟持するように側面保持部8cが形成されている
ので、走行時に固形潤滑剤Lに図面垂直方向の応力が作
用した場合でも、固形潤滑剤が保持部7から脱落するの
を防止することができるようになっている。
【0018】一方、前記板バネ8は、その本体部に形成
された孔8eを貫通する蝶ボルト9によって、前記回動
アーム5の固形潤滑剤保持部7に取り付けられており、
該蝶ボルト9と前記保持部7との間には、スプリングワ
ッシャ30が介装されているので、走行体の走行中にお
ける振動等による蝶ボルトの緩みを防止すると共に、こ
れによっても板バネ8の弾性力を補強する効果もある。
更に、板バネ8の後端部の両側には、前記保持部7の両
側壁を挟持する様に側壁挟持部8dが形成されているの
で、走行中の振動等による板バネ8の回動を防止すると
共に、板バネ8の回動による固形潤滑剤Lの脱落をも防
止するようになっている。一方、固形潤滑剤Lが消耗す
ると、前記蝶ボルト9を緩めて板バネ8による固形潤滑
剤Lの挟持を開放して残存固形潤滑剤を取り外し、新た
な固形潤滑剤を前述の要領で装着することになる。
【0019】次に、図5、図6は、前記回動アーム5と
保持盤4との取り付け部の詳細構造を示した要部断面図
及び回動アームの側面図であり、保持盤4を貫通して回
動アーム5の回動中心となる回動軸11がナット5aに
よって固着され、該回動軸11は回動アーム5の上端部
に一体的に形成されているハウジング6内に挿入された
構成となっている。該ハウジング6と回動軸11との間
には2つのベアリング5bが圧入されて配置されてお
り、該ベアリング5bの回転によりハウジング6(及び
これと一体的に形成されている回動アーム5)が回動軸
11を中心にして回動可能となっている。又、ハウジン
グ6の最奥部には、外側端部がピン5cによってハウジ
ング6の胴部に固定され、内側端部が前記回動軸11に
固定された渦巻きバネSが配置されており、該渦巻きバ
ネSの弾性力によって、ハウジング6に所定方向の回転
力を常時付与しており、これによって回動アーム5先端
部に取り付けられた前記固形潤滑剤Lを、前記車輪Wの
フランジ部Fに向けて押圧する力を付与するようになっ
ている。
【0020】又、前記ハウジング6の外側部には外蓋5
dが配置され、更に内側部には内蓋5eとシール部材5
fとが配置され、該ハウジング6内部を密封する構造と
なしている。従って、係る構造を有する固形潤滑剤塗布
装置が、岸壁等の腐蝕性環境下で使用される場合であっ
ても、ハウジング内に配置されている主要部品の腐蝕が
防止される様になっている。尚、ハウジング6内に防錆
油を封入しておけば、防蝕対策は一層完全なものとな
る。
【0021】又、前記ハウジング6の内蓋5eと保持盤
4との間には、内外歯付ワッシャ等の緩み止めワッシャ
5gが介装されており、保持盤4と回動アーム5との結
合部の緩みによる回動アームの揺動を防止し、これによ
る固形潤滑剤の破損をも防止するようになっている。更
に、回動軸11の中央部には大径部11aが形成され、
ハウジング6の内部には抜け止め部6aが形成されてお
り、ハウジングが回動軸からの抜け落ちるのを防止する
構造となっている。なお、回動軸11には、図7(E)
に示すように、ボールベアリングの抜け防止用に止め輪
嵌入溝11cが設けられ、止め輪6mが嵌合されてい
る。
【0022】次に、図8に示すように、固形潤滑剤Lの
消耗に連れて回動アーム5の先端部の固形潤滑剤保持部
7は、次第に車輪Wのフランジ部Fに近づくことになる
が、回動アーム5の回動角に限界がなければ、該保持部
7や前記板バネ8が車輪のフランジ部に接触し、該保持
部7や板バネ8を損傷させることになる。そこで、前記
保持部7や板バネ8がフランジ部Fに当接するには到ら
ない範囲内の図中の線分Xで示した角度までは回動アー
ム5の回動を許容するが、それ以上の回動は禁止するよ
うな構成が必要となる。そこで、本発明では、図7
(A),(B)に示しているように、前記ハウジング6
内の回動軸11の外周面の一部に所定円弧状の突起から
なるストッパー11bを形成し、該ストッパー11bに
対応するハウジング6の内面にも、所定円弧状の突起か
らなる制止片5jが形成されており、ハウジング内の制
止片5jが回動軸11のストッパー11bに当接するま
では、ハウジング6の回動(回動アーム5の回動)は自
由であるが、制止片5jがストッパー11bに当接する
と、ハウジング6の回動は停止されるようになってい
る。即ち、制止片5jがストッパー11bに当接する角
度が、前記図8の線分Xで示された角度となるように、
制止片とストッパーとの位置関係を設計の際に定めてお
けば、前述の固形潤滑剤保持部7や板バネ8の車輪Wと
の接触による破損が防止されることになる。この機能
は、走行体の車輪交換時にも、前記回動アーム5が回動
限度以上に回動するのを防止しているので、車輪から塗
布装置が外された場合においても、外方への不要な広が
りが防止されて固形潤滑剤の破損や装置の損傷を防止す
る効果もある。
【0023】以上の説明は、保持盤4の左右両側の夫々
異なる側に回動アーム5を配置した場合の例であるが、
鉄道車輪の如くフランジ部が車輪の片側にのみ形成され
ている場合には、回動アーム5は1つでよい。この場合
の例を図9に示す。同図において、取り付けブラケット
10には保持盤4が揺動自在に装着され、その一端に1
つの回動アーム5が回動自在に装着され、その先端部の
固形潤滑剤保持部7には、前述の場合と同様に固形潤滑
剤Lが保持されている。回動アーム5の上部のハウジン
グ6の内部構造及び固形潤滑剤保持部7において板バネ
8によって弾性的に固形潤滑剤Lを保持させる点は前述
の場合と同様であるので、詳細説明は省略する。
【0024】又、本発明の固形潤滑剤塗布装置で使用す
る固形潤滑剤Lは、従来から使用されている材料で構成
されたものであり、代表的なものとしては、二硫化モリ
ブデン粉,グラファイト粉,雲母片等の潤滑性を有する
物質を樹脂等の適宜のバインダーを用いて所定円弧形状
に成形したものが使用されるが、特に限定されるもので
はない。
【0025】更に、上記説明では、回動アーム5に回動
力を付与するものとして板状の渦巻きバネSを例示して
いるが、この他、コイルスプリングでもよく、要は、回
動アームに回動力を付与する弾性部材であれば如何なる
構造のものであっても構わない事はいうまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によると、破
損し易い固形潤滑剤Lを、回動アーム5の先端部に形成
された固形潤滑剤保持部7において、板バネ8によって
弾性的に保持するようにしているので、固形潤滑剤Lに
大きな応力が作用した場合には、前記板バネ8の弾性力
によって吸収されるため、固形潤滑剤の折損や脱落を防
止することができる。
【0027】特に、前記板バネ8によって、固形潤滑剤
Lの幅方向からも保持させるようにすれせば、固形潤滑
剤に横方向の大きな力が作用した場合でも固形潤滑剤の
脱落を防止することが可能となる。
【0028】又、前記回動アーム上端部のハウジング6
を密封構造となすことにより、岸壁等の腐蝕性環境下で
本装置が使用されるような場合であっても、前記回動軸
11や渦巻きバネS等の回動アーム5に回動力を付与す
る主要構成部品が腐蝕性環境から隔離されるので、装置
の耐久性が向上し、部品交換の頻度が低下し、メンテナ
ンスが極めて容易になる。更に、該密封されたハウジン
グ6内に防錆油を封入した場合には、装置の防錆効果は
一層向上することになる。
【0029】又、前記ハウジング内に、回動アーム5の
回動範囲を規制する構成を採用することにより、固形潤
滑剤の消耗による回動アームの先端部と車輪のフランジ
部との接触が容易に避けられることになるので、更に装
置の破損防止効果が向上し、上記した固形潤滑剤の折損
や脱落がなくなる事による装置メンテナンスの容易化と
相まって、装置の維持費用を大幅に低減させることが可
能となる。同時に、装置メンテナンスに伴う走行クレー
ン等の走行体の休止期間も短くなり、走行体の稼働率も
向上する等の副次的な大きな効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固形潤滑剤塗布装置の一例を示す
正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の固形潤滑剤取付部の詳細説明図である。
【図4】図3の板バネの詳細図であり、(A)は正面
図、(B)は側面図である。
【図5】図1の回動アームの取付部の要部断面図であ
る。
【図6】本発明の回動アームの正面図である。
【図7】本発明の回動軸近傍の説明図であり、(A)は
回動軸とその周辺部品の概略図、(B)は回動軸の断面
図、(C)は止め輪の概略図、(D)はワッシャの正面
図、(E)はその側面図である。
【図8】本発明の固形潤滑剤塗布装置の使用状況を示す
概念図である。
【図9】本発明の固形潤滑剤塗布装置の他の例を示す概
念図である。
【図10】従来の固形潤滑剤塗布装置の例を示す正面図
である。
【図11】図8の側面図である。
【図面の符号】
1 走行体 3 ボルト・ナット 4 保持盤 5 回動アーム 6 ハウジング 7 固形潤滑剤保持部 8 板バネ 9 蝶ボルト 10 取付ブラケット 11 回動軸 B 走行体 F フランジ部 L 固形潤滑剤 S 渦巻きバネ W 車輪

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レール上を走行する走行体に取り付けら
    れて前記走行体の車輪(W)のフランジ部(F)に固形
    潤滑剤(L)を塗布する固形潤滑剤塗布装置であって、
    前記走行体に装着される保持盤(4)に回動可能に配置
    された少なくとも1つの回動アーム(5)と、該各回動
    アーム(5)の先端部に形成された潤滑剤保持部(7)
    と、該潤滑剤保持部(7)に着脱可能に保持された固形
    潤滑剤(L)と、前記保持盤(4)と前記回動アーム
    (5)との間に配置され且つ前記固形潤滑剤(L)を前
    記車輪のフランジ部に押圧する方向に前記回動アーム
    (5)を付勢するバネ部材(S)とを有し、前記固形潤
    滑剤(L)は、前記回動アーム(5)の前記潤滑剤保持
    部(7)の先端部に形成された段部(7a)と、端部を
    前記潤滑剤保持部(7)に装着された板バネ(8)の先
    端部とによって、その端部が挟持されてなる固形潤滑剤
    塗布装置において、前記板バネ(8)の後端部には、そ
    の両側に突出して、前記潤滑剤保持部(7)の側壁を挟
    持する側壁挟持部(8d)が形成され、該板バネ(8)
    は、スプリングワッシャ等の弾性材(30)を介して、
    前記潤滑剤保持部(7)にネジ部材で装着されてなるこ
    とを特徴とする固形潤滑剤塗布装置
  2. 【請求項2】 前記板バネ(8)の前記上面保持部(8
    b)と前記潤滑剤保持部(7)の前記段部(7a)と
    の、前記固形潤滑剤(L)を挟持していない状態におけ
    る間隔よりも、前記固形潤滑剤(L)の保持端部の厚さ
    を大となし、該固形潤滑剤(L)を挟持した状態におい
    ては、前記間隔が拡がるようになすことにより、該板バ
    ネのバネ力による固形潤滑剤の保持力を高めるように構
    成されてなる請求項1に記載の固形潤滑剤塗布装置
  3. 【請求項3】 前記保持盤(4)への前記回動アーム
    (5)の取付部には、該保持盤に固定され且つ前記回動
    アームの回動中心となる回動軸(11)が挿通されたベ
    アリング(5b)と、該回動アーム(5)を前記車輪の
    フランジ部に押圧する方向に付勢するバネ部材(S)と
    を内蔵し、且つ、密封されたハウジング(6)が前記回
    動アーム(5)と一体的に設けられてなる請求項1又は
    2に記載 の固形潤滑剤塗布装置
  4. 【請求項4】 前記ハウジング(6)内に、防錆油が注
    入されてなる請求項3に記載の固形潤滑剤塗布装置
  5. 【請求項5】 前記回動軸(11)の外周面の一部に所
    定円弧状の突起からなるストッパー(11b)を形成
    し、該ストッパー(11b)に対応するハウジング
    (6)の内周面の一部にも所定円弧状の突起からなる制
    止片(5j)が形成されており、これにより、前記固形
    潤滑剤(L)が磨耗した際に、前記回動アーム(5)先
    端部の前記潤滑剤保持部(7)が前記車輪に接触するの
    を防止するようにしてなる請求項3又は4に記載の固形
    潤滑剤塗布装置
  6. 【請求項6】 前記ハウジング(6)内には、前記回動
    軸(11)に抜け落ち防止部(6a)に隣接してストッ
    パー(11b)もうけられるとともに止め輪嵌入溝(1
    1c)が設けられ、止め輪(6m)が嵌合されている請
    求項3乃至5のいずれかに記載の固形潤滑剤塗布装置
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