JP3069775U - 園芸用表示片 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】特定の園芸植物に関する表示片への印刷を必要
数だけ即時に得るために電子プリンタ等を用い、しかも
電子プリンタ等の片面印刷によって表示片の表側と裏側
に園芸植木の名称、価格、説明文等を表記することがで
き、さらには針金等を必要とせずに園芸植物の枝等に掛
けられるようにする。 【解決手段】表示片２を対称に折り畳む位置に折曲線３
が施され、該折曲線３で折り畳んだ両片２ａ、２ｂにお
いて同一となる位置に通し穴４が形成されると共に夫々
の通し穴４から縁部に至る切込線５が形成されて成り、
該表示片２の片面に園芸植物の絵柄、名称、価格、バー
コード、栽培方法等の説明文、その他の必要な記載事項
を配分して片面印刷を施すと共に、表示片２を折曲線３
で折り畳むことにより両片２ａ、２ｂの各表面に印刷面
が表れるようにし、該表示片２の切込線５を開くことに
よって通し穴４を園芸植物の枝１０に掛けるようにし
た。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、園芸店等の販売店で販売される園芸植物の枝等に掛けてその植物の 写真、名称、品種名、価格、バーコード等を表示するようにした園芸用表示片に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、草花等の植物、果実等の園芸植木を園芸店等の販売店で販売する際 、その植物の名称や価格等を記載した園芸用表示片を植物の枝に線材等で結んで 表示することが行われている。

【０００３】 その例として、図６に示す表示片２０は、矩形用紙の表面に植物の写真２２と その名称２３を記載すると共に用紙の下端部に品種名（学術名）２４を印刷して あり、裏面にはその植物に関する特徴や栽培方法等の説明を記載するようにして いる。

【０００４】 また、不図示であるが、表示片２０の裏面には、表面に記載した植物の性質や 栽培方法などの説明文を記載してある。

【０００５】 このような表示片は、用紙の上部中央にあけた穴２５に針金等の可撓性線材２ ６を通し、この線材２６を枝等に結ぶことにより取り付けるものである。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記のような表示片２０を製造する印刷メーカーにおいては、印刷 に時間を要するため、印刷済みの表示片を大量に在庫しておくことによって受注 に対応するようにしている。また、販売店等においても、特定の園芸植物に関す る表示片を即時に得るために、印刷に時間を費やしないように印刷済の表示片を 大量にストックしておくようにしている。

【０００７】 一方、少量であっても必要数の表示片を印刷メーカーや販売店等で即時印刷で きるように電子プリンタ等によって印刷する方法が提案されているが、電子プリ ンタを用いて片面印刷したのでは記載面積が狭く、説明文等を記載する余地が不 十分であるという問題点があった。

【０００８】 また、上記の表示片２０を園芸植物の枝等に掛けるには、表示片２０の穴２５ に通した線材２６を枝等に結ぶことにより行っているが、線材２６を表示片２０ の穴２５に通すための作業に手間がかかり、また線材２６の準備またはコストが 別途必要になるという問題があり、表示片２０だけで枝等に掛け得るものが望ま れていたのである。

【０００９】 本考案は、上記の欠点を解消するために成されたもので、特定の園芸植物に関 する表示片への印刷を必要数だけ即時に得るために電子プリンタ等を用い、しか も電子プリンタ等の片面印刷によって表示片の表側と裏側に園芸植木の名称、価 格、説明文等を表記することができ、さらには針金等を必要とせずに園芸植物の 枝等に掛けられるようにした園芸用表示片を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案の請求項１の園芸用表示片は、表示片を 対称に折り畳む位置に折曲線が施され、該折曲線で折り畳んだ両片において同一 となる位置に通し穴が形成されると共に、夫々の通し穴から縁部に至る切込線が 形成されて成り、該表示片の片面に園芸植物の絵柄、名称、価格、バーコード、 栽培方法等の説明文、その他の必要な記載事項を配分して片面印刷を施すと共に 、前記表示片を前記折曲線で折り畳むことにより前記両片の各表面に印刷面が表 れるようにし、該表示片の前記切込線を開くことによって前記通し穴を園芸植物 の枝に掛けるようにしたことを特徴とする。

【００１１】 本考案の請求項２の園芸用表示片は、請求項１記載の園芸用表示片において、 少なくとも片面が印刷可能にされた用紙を対称に折り畳む位置にミシン目または 型押しによる折曲線を施し、前記用紙を所定の表示片形状に切り取る位置にミシ ン目による切取線を施し、前記折曲線で折り畳んだ両片において同一となる位置 に通し穴を形成すると共に前記通し穴から縁部に至る切込線を形成して成り、前 記用紙の各表示片ごとに園芸植物の絵柄、名称、価格、バーコード、栽培方法等 の説明文、その他の必要な記載事項を配分して片面印刷を施すと共に、前記切取 線によって夫々の表示片を切り離して単体の表示片を得るようにしたことを特徴 とする。

【００１２】 本考案の請求項３の園芸用表示片は、請求項１記載の園芸用表示片において、 前記表示片における前記折曲線から遠い側の両端に形成された突出形状の面内に 前記通し穴が形成され、該通し穴から前記突出形状の側縁に至る切込線を形成し たことを特徴とする。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。

【００１４】 本考案による園芸用表示片は、図２に示すように、表示片２を対称に折り畳む 位置に折曲線３が施され、該折曲線３で折り畳んだ両片２ａ、２ｂにおいて同一 となる位置に通し穴４が形成されると共に、夫々の通し穴４から縁部に至る切込 線５が形成されて成り、該表示片２の片面に園芸植物の絵柄、名称、価格、バー コード、栽培方法等の説明文、その他の必要な記載事項を配分して片面印刷を施 すと共に、図１(a) 及び(b) に示すように表示片２を折曲線３で折り畳むことに より両片２ａ、２ｂの各表面に印刷面が表れるようにし、図４に示すように、表 示片２の切込線５を開くことによって通し穴４を園芸植物の枝１０に掛けるよう にしたものである。

【００１５】 上記の構成において、表示片２を形成する用紙としては、図３に示すような枚 葉または帯状の厚紙、樹脂合成紙、合成樹脂フィルム等の他に少なくとも片面が 印刷可能なものであれば特に限定されるものではないが、植物に対する給水の際 の水分がかかっても元の状態をきれいに保つように耐水紙を使用することが好ま しい。

【００１６】 また、表示片２を対称に折り畳む位置に施した折曲線３は、ミシン目の他に型 押し線によって形成してもよい。

【００１７】 さらに、上記の表示片２における折曲線３から遠い側の両端に円弧状の突出形 状６、６が形成され、これらの突出形状６、６の面内に通し穴４、４が形成され 、夫々の通し穴４から突出形状６の側縁に至る切込線５が形成されたことより、 図４に示すように、表示片２を折曲線３で折り畳んで両側の通し穴４、４を合致 させると共に、両側の切込線５、５を２点鎖線で示す状態に開いて園芸植物の枝 １０に掛けることができる。両側の通し穴４、４を枝１０に掛けた後は、表示片 ２の有する弾性によって両側の切込線５、５が閉じられることによって、枝１０ からの脱落を防止することができる。

【００１８】 なお、本考案においては、必ずしも表示片２に上記の突出形状６を設ける必要 はなく、例えば矩形の表示片の端部に切込線を形成して、上記と同様に切込線を 開いて枝等に掛けることが可能である。ただし、表示片２の端部の中央に上記の 突出形状６を形成すると、この突出形状６に形成された通し穴４と切込線５を用 いて枝１０に掛けたときは、表示片２が左右に傾くことなく真っすぐな状態で掛 けられることとなる。

【００１９】 上記の園芸用表示片２を得るには、図３に示すように、少なくとも片面が印刷 可能にされた用紙８を対称に折り畳む位置にミシン目または型押しによる折曲線 ３を施し、用紙を所定の表示片形状に切り取る位置にミシン目による切取線７を 施し、折曲線３で折り畳んだ両片２ａ、２ｂにおいて同一となる位置に通し穴４ を形成すると共に通し穴４から縁部に至る切込線５を形成する。

【００２０】 この切込線５は打抜加工によって形成してもよい。図３に示すように、各表示 片２の形状は、その両端部に上述した円弧状の突出形状６を形成してあり、夫々 の突出形状６、６の面内に通し穴４と切込線５とを形成している。

【００２１】 そして、印刷メーカーまたは販売店等での印刷段階において、用紙８の各表示 片２、２…ごとに園芸植物の絵柄、名称、価格、バーコード、栽培方法等の説明 文、その他の必要な記載事項を配分して、熱転写プリント、レーザープリント、 インクジェットプリント等の電子プリンタ、さらには、所謂、オンデマンド印刷 機といわれるデジタル印刷機を用いて片面印刷を施し、切取線７によって夫々の 表示片２、２…を切り離して図２に示す単体の表示片２を得ることができる。

【００２２】 なお、図３に示す用紙８としては枚葉のものを用いてあるが、連続用紙を用い て連続的に所定形状の表示片２を形成するようにしてもよい。

【００２３】 また、図３に示す用紙８に形成した表示片２の形状は、折曲線３の両端の角部 １１を湾曲させると共に、折曲線３から離れた側の端部を上記の如く円弧状の突 出形状６にすると共にその両側を湾曲形状１２としてある。

【００２４】 ただし、表示片２の形状はこのようなものに限定する必要はなく、図５に示す ように折曲線３が直線の他、全体に曲線を有する形状、その他の円形、または多 角形、さらには何らかの形を模したり幾何学的な異形形状としてもよい。

【００２５】 このような構成において、切取線７として施した切取用のミシン目は、各表示 片２を用紙から切り離すことが容易となるように目の詰んだミシン目とし、折曲 線３として施した折曲用のミシン目は、この目に沿って折り曲げても切り離され ないように目の荒いものとするのが好ましい。

【００２６】 また、各表示片２に印字すべき文字または絵柄等は、夫々の表示片２の折曲線 ３を境にして互いに逆方向に印刷することにより、表示片２を折曲線３に沿って 折り曲げたとき、両側に表れる文字や絵柄等は正立した状態となる。

【００２７】 なお、上記の電子プリンタ等による印刷を行うために、用紙８の裏面に印字検 出用のマークを印刷しておくことによって、電子プリンタ等による印刷の際に、 各表示片２ごとに正確に印刷を施すことが可能となる。

【００２８】 また、上記の印刷後、用紙の表面に紫外線カットのためのＵＶフィルムまたは ＵＶニスコートを被覆または塗布することにより、夫々の表示片２に印刷したイ ンクの褪色を防止することができる。

【００２９】 このような印刷は、印刷メーカーまたは園芸植物の販売店等において、上記の 折曲線３と切取線７と通し穴４とが施された用紙２に電子プリンタ等によって片 面印刷を施すことができるため、即時印刷と必要な数だけの少量印刷を行うこと が可能となり、従来のように特定の園芸用植物に関する表示片が在庫として大量 に残るなどの不都合が無くなり、表示片の購入者は必要な時に必要数の表示片を 注文することが可能となる。

【００３０】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の園芸用表示片は、表示片に施された折曲線で折 り畳むことにより、電子プリンタ、デジタル印刷機等によって片面印刷された印 刷面が折曲線で折り畳んだ両片の表側に表れるため、印刷面を広く確保すること ができる。しかも、両片の切込線を開いて各通し穴に枝を掛けることができ、従 来の針金のような線材を用いて枝に掛けるようにした構成に比べて、作成の手間 を簡単化すると共にコストの低減を図ることが可能となる。

【００３１】 従って、本考案の園芸用表示片によれば、園芸植物の販売店または印刷メーカ ー等において、必要な時に必要数の表示片を電子プリンタ、デジタル印刷機等の 片面印刷によって得ることができ、少量印刷と納期の短縮化を達成し、従来のよ うに表示片の在庫を多く抱える必要が無く、コストの削減を実現することが可能 となり、枝に掛ける際の作業においても針金等を必要とせずに非常に簡単なもの となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】(a) は本考案による園芸用表示片の単体を一側
から見た斜視図であり、(b) はその反対側から見た斜視
図である。

【図２】本考案による園芸用表示片の単体を折り畳む前
の状態を示す平面図である。

【図３】本考案による園芸用表示片を用紙に連続的に形
成した状態を示す平面図である。

【図４】本考案による園芸用表示片の使用例を示す図で
ある。

【図５】本考案による園芸用表示片を上記の例とは異な
る形状によって形成した斜視図である。

【図６】従来の園芸用表示片の平面図である。

【符号の説明】

２…表示片 ２ａ、２ｂ…両片 ３…折曲線 ４…通し穴 ５…切込線 ６…突出形状 ７…切取線 ８…用紙

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】表示片を対称に折り畳む位置に折曲線が施
   され、該折曲線で折り畳んだ両片において同一となる位
   置に通し穴が形成されると共に、夫々の通し穴から縁部
   に至る切込線が形成されて成り、該表示片の片面に園芸
   植物の絵柄、名称、価格、バーコード、栽培方法等の説
   明文、その他の必要な記載事項を配分して片面印刷を施
   すと共に、前記表示片を前記折曲線で折り畳むことによ
   り前記両片の各表面に印刷面が表れるようにし、該表示
   片の前記切込線を開くことによって前記通し穴を園芸植
   物の枝に掛けるようにしたことを特徴とする園芸用表示
   片。
2. 【請求項２】少なくとも片面が印刷可能にされた用紙を
   対称に折り畳む位置にミシン目または型押しによる折曲
   線を施し、前記用紙を所定の表示片形状に切り取る位置
   にミシン目による切取線を施し、前記折曲線で折り畳ん
   だ両片において同一となる位置に通し穴を形成すると共
   に前記通し穴から縁部に至る切込線を形成して成り、前
   記用紙の各表示片ごとに園芸植物の絵柄、名称、価格、
   バーコード、栽培方法等の説明文、その他の必要な記載
   事項を配分して片面印刷を施すと共に、前記切取線によ
   って夫々の表示片を切り離して単体の表示片を得るよう
   にしたことを特徴とする請求項１記載の園芸用表示片。
3. 【請求項３】前記表示片における前記折曲線から遠い側
   の両端に形成された突出形状の面内に前記通し穴が形成
   され、該通し穴から前記突出形状の側縁に至る切込線を
   形成したことを特徴とする請求項１記載の園芸用表示
   片。