JP3069748B2 - 焼入方法 - Google Patents

焼入方法

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JP3069748B2
JP3069748B2 JP3170929A JP17092991A JP3069748B2 JP 3069748 B2 JP3069748 B2 JP 3069748B2 JP 3170929 A JP3170929 A JP 3170929A JP 17092991 A JP17092991 A JP 17092991A JP 3069748 B2 JP3069748 B2 JP 3069748B2
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cooling
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元茂 奥田
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  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】この発明は、金属の焼入方法に関
する。
【従来の技術と発明の解決すべき課題】従来、熱処理を
施される被処理物が、多品種にわたる場合、各被処理物
の材質、寸法、形状等や、各被処理物に要求される硬
さ、金属組織および歪み量等の品質に応じて、種類や温
度の異なる液状冷却剤の入れられた焼入冷却液槽を複数
用意しておき、各被処理物に応じた冷却剤を用いて焼入
れを行っていた。しかしながら、従来の方法では設備コ
ストおよび操業コストが高くなるとともに、大きな設置
スペースが必要になるという問題があった。しかも、全
自動ラインの場合、搬送経路が複雑になるという問題が
あった。さらに、従来の方法によっても、被処理物の焼
入後の状態は、冷却剤の種類により決まるので、硬さ、
金属組織および歪み量等の品質を微妙に調節することが
できないという問題があった。すなわち、これらの品質
は、冷却時間と温度との関係を表す冷却曲線により決定
される。たとえば図3に実線(A)で示すように、冷却の
第1段階(X)では、冷却剤の蒸気膜が被処理物の全面を
覆うので冷却速度は遅く、ついで所定の特性温度になる
と第2段階(Y)に移行して冷却速度は急激に大きくな
り、その後対流により冷却が進む第3段階(Z)に移行し
て冷却速度は最も遅くなる(Cの部分)。そして、各段
階の時間、冷却速度、および開始または終了温度を変更
することによって上記品質が変わる。ところが、冷却剤
の種類によって冷却曲線は決まるので、硬さ、金属組織
および歪み量等の品質を微妙に調節することができ
。そこで、この問題を解決するために、冷却剤を撹
拌または噴射により流動させたり、前もって冷却剤の
温度を変更したり、水溶性冷却剤を用いた場合にはそ
の濃度を変化させたりすることが考えられている。しか
しながら、の方法では、冷却剤の均一な流速を得られ
ず、被処理物の歪みが大きくなるという問題がある。
の方法では、温度の変更のために長時間を要するととも
に硬化の程度に制限を受けるという問題がある。の方
法では、冷却剤の種類を変更するのと同じで、各被処理
物ごとに対応できないという問題がある。この発明の目
的は、上記問題を解決した焼入方法を提供することにあ
る。
【課題を解決するための手段】この発明による焼入方法
は、加熱された被処理物を、内部に焼入冷却液槽を有す
る焼入室に入れた後、焼入室内を密閉状態とし、ついで
被処理物を焼入冷却液槽内の冷却剤中に浸漬した後焼入
室内を加圧および/または減圧することにより焼入室内
の圧力を変化させ、これにより被処理物の品質を調整す
ることを特徴とするものである。
【作用】焼入時に被処理物を焼入冷却液槽内の冷却剤中
に浸漬した後、焼入室内の圧力を変動させると、冷却剤
の種類を変えることなく、上記冷却曲線を任意に変化さ
せることができる。
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照して
説明する。図1および図2は、この発明の方法の実施に
用いられる焼入装置の1例を示す。図1および図2にお
いて、焼入装置は、加熱装置の加熱室(1)に連なって設
けられかつ密閉構造とされた焼入室(2)を備えている。
加熱室(1)の出口(1a)、焼入室(2)の入口(2a)および同出
口(2b)にはそれぞれ可動扉(3)(4)(5)が設けられてい
る。焼入室(2)の入口(2a)および同出口(2b)に設けられ
た可動扉(4)(5)は、閉鎖時にそれぞれロック装置(6)に
より入口(2a)および出口(2b)の周縁部に押し付けられる
ようになっており、このとき入口(2a)および出口(2b)の
周縁部との間に配置されたOリング(7)によって焼入室
(2)が密閉構造とされる。焼入室(2)内の下部には焼入冷
却液槽(8)が設けられており、この中に液状冷却剤(9)が
入れられている。焼入冷却液槽(8)には、冷却剤(9)を流
動させる撹拌機(11)が配置されている。また、図示は省
略したが、焼入冷却液槽(8)には冷却剤(9)の温度調節装
置が設けられている。焼入室(2)内には、上部空間(12)
と焼入冷却液槽(8)内との間で上下動するエレベータ(1
3)が設けられている。焼入室(2)には、焼入室(2)の上部
空間(12)内の圧力を調整する圧力調整装置が設けられて
いる。圧力調整装置は、図1に示すように、焼入室(2)
の上部空間(12)内の圧力を検知する圧力センサ(15)と、
焼入室(2)にアクチュエータ付き排気弁(16)を介して接
続された真空ポンプ(17)と、同じく焼入室(2)にアクチ
ュエータ付き不活性ガス供給弁(18)を介して接続された
高圧不活性ガスタンク(19)と、アクチュエータ付きリー
ク弁(21)とを備えている。圧力センサ(15)、排気弁(1
6)、不活性ガス供給弁(18)およびリーク弁(21)は、プロ
グラムコントローラ(22)に接続されている。プログラム
コントローラ(22)には、予め小型の実験装置で求められ
た被処理物(W)の要求品質を満たす冷却曲線を得るため
の圧力条件が入力されている。なお、焼入室(2)には安
全弁(23)が設けられている。このような構成において、
加熱室(1)の出口(1a)および焼入室(2)の入口(2a)の可動
扉(3)(4)が開かれ、加熱室(1)において加熱された被処
理物(W)が焼入室(2)の上部空間(12)内に搬入され、上昇
位置にあるエレベータ(13)上に載せられる。そして、可
動扉(3)(4)が閉められ、焼入室(2)内が密閉状態とされ
る。ついで、エレベータ(13)が下降し、被処理物(W)が
冷却剤(9)中に浸漬される。焼入室(2)内が密閉状態とさ
れた後、被処理物(W)が冷却剤(9)中に浸漬される前また
は後に、圧力調整装置により焼入室(2)内が所定の圧力
とされ、その圧力で所定時間保持される。その後、プロ
グラムコントローラ(22)に予め入力されていた条件に基
いて、排気弁(16)、不活性ガス供給弁(18)およびリーク
弁(21)が開閉されて加圧および/または減圧され、焼入
室(2)内の圧力が変化させられる。冷却が終了すると、
エレベータ(13)が上昇し、出口(2b)の可動扉(5)が開か
れて搬出される。上記において、焼入室(2)内が常圧
(1bar )のとき、被処理物(W)の冷却曲線は図3に実
線(A)で示すようになる。焼入室(2)内を加圧していく
と、第1段階(X)での冷却速度が大きくなるとともに第
1段階(X)の時間が短くなり、しかも第3段階(Z)の冷却
速度が小さくなる。2bar および5bar のときの冷却曲
線を実線(B)および(C)で示すようになる。逆に、焼入室
(2)内を減圧していくと、第1段階(X)での冷却速度が小
さくなるとともに第1段階(X)の時間が長くなり、しか
も第3段階(Z)の冷却速度が大きくなる。0.5bar お
よび0.1bar のときの冷却曲線を実線(D)および(E)で
示すようになる。そして、冷却が終了するまでに焼入室
(2)内の圧力を、加圧状態と減圧状態とが適当に組合さ
るように調整することによって、冷却曲線を図3に実線
のハッチングを付した部分で任意に変化させることが可
能になる。したがって、被処理物(W)に要求される品質
を付与することができる。上記実施例において、焼入室
(2)と真空ポンプ(17)とを接続する管に、排気弁(16)を
またがるようにバイパス管を接続しておき、このバイパ
ス管に排気弁(16)よりも容量の小さいアクチュエータ付
き弁を設けておくのがよい。また、焼入室(2)と高圧不
活性ガスタンク(19)とを接続する管に、供給弁(18)をま
たがるようにバイパス管を接続しておき、このバイパス
管に供給弁(18)よりも容量の小さいアクチュエータ付き
弁を設けておくのがよい。これらの弁もプログラムコン
トローラ(22)に接続しておく。こうすれば、焼入室(2)
内圧力の微調整が可能となる。
【発明の効果】この発明の焼入方法によれば、冷却剤の
種類を変えることなく、上記冷却曲線を任意に変化させ
ることができる。したがって、被処理物が多品種にわた
った場合にも、冷却剤の種類を変更することなく、各被
処理物にこれに応じた品質を簡単に付与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法の実施に用いられる焼入装置を
示す概略正面図である。
【図2】この発明の方法の実施に用いられる焼入装置を
示す概略側面図である。
【図3】焼入室内の圧力を変化させた場合の冷却曲線を
示すグラフである。
【符号の説明】
2 焼入室 8 焼入冷却液槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/18 C21D 1/62 - 1/64 C21D 1/74 C21D 1/773

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された被処理物を、内部に焼入冷却
    液槽を有する焼入室に入れた後、焼入室内を密閉状態と
    し、ついで被処理物を焼入冷却液槽内の冷却剤中に浸漬
    した後焼入室内を加圧および/または減圧することによ
    り焼入室内の圧力を変化させ、これにより被処理物の品
    質を調整することを特徴とする焼入方法
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