JP3069696B1 - 耐食性溶射皮膜とその製造方法 - Google Patents

耐食性溶射皮膜とその製造方法

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Abstract

【要約】 【課題】 異種材料のコーティングとして、海浜、海水
中等の腐食環境下においても、耐久性に優れ、長寿命化
を図ることができる、緻密な皮膜組織を有する、新しい
耐食性溶射皮膜と、これを実現するための方法を提供す
る。 【解決手段】 気孔率が水銀ポロシメーターでの測定で
0.5体積%以下であり、気孔の径は0.05μm以下
であるか、もしくは、膜厚200〜400μmのものの
人工海水中での浸漬試験における72時間後の電位が−
300mV以上(Ag/AgCl)である耐食性溶射皮
膜を高速フレーム溶射によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、耐食性溶
射皮膜とその製造方法に関するものである。さらに詳し
くは、この出願の発明は、海洋環境においても構造用鋼
の耐食性を高めて長寿命化を図ることのできる、新しい
耐食性金属の溶射皮膜とそのための製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術とその課題】鉄鋼のように構造材料として
は優れた特性を有していても、海水中、あるいは海浜環
境での耐食性に乏しい材料には、何らかの表面処理を施
して防食することが必要である。そのための技術として
は多種のものがあり、塗装、メッキなどが代表的なもの
として知られている。
【0003】しかしながら、従来の塗装、メッキの手段
の場合には、耐久性、寿命の点で剥離しやすい等の問題
がある。そこで、このような耐久性、寿命の問題を解消
するための手段として耐久性の金属等による溶射が注目
されているところである。この溶射は高温に熱した材料
粉末を基材に吹き付けて皮膜を得る方法であって、金
属、合金、セラミックス等多様な材料の100ミクロン
以上の厚膜を高速で形成することができるという特徴が
ある。ただ、この溶射法については、従来は粉末を溶融
状態にして吹き付け(フレーム溶射、プラズマ溶射、ア
ーク溶射等)ていたが、これらの溶射法では得られる皮
膜の緻密性が十分ではなく、溶射だけで十分な耐食性能
を有する皮膜を得ることは実際には困難であるのが実情
であった。そのために、できた皮膜に樹脂を浸透処理し
たり、加熱して部分的に溶融させる(フュージング)等
の後処理が必要であった。
【0004】他の溶射による防食法としては亜鉛、アル
ミニウム等の鉄鋼よりも電気化学的に卑な材料を被覆
し、これらが選択的に溶出することによって鉄鋼材を守
るという犠牲陽極型の防食法が知られているが、この方
法の場合にはおのずと寿命の点で大きな制約がある。そ
こで、この出願の発明は、以上のとおりの従来技術の問
題点を解消し、異種材料のコーティングとして、海浜、
海水中等の腐食環境下においても、耐久性に優れ、長寿
命化を図ることができる、緻密な皮膜組織を有する新し
い耐食性溶射皮膜と、これを実現するための方法を提供
することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、第1には、耐食性金属の
溶射皮膜であって、溶射されたままの状態での水銀ポロ
シメーターによる測定で気孔率が0.5体積%以下であ
り、気孔の径は0.05μm以下であることを特徴とす
る耐食性溶射皮膜を提供する。
【0006】この出願の発明は、第2には、耐食性金属
の溶射皮膜であって、膜厚200〜400μmのものの
人工海水中での浸漬試験における72時間後の電位が−
300mV以上(Ag/AgCl)であることを特徴と
する耐食性溶射皮膜を提供する。そして、第3には、こ
の出願の発明は、耐食性金属が、Niを50重量%以上
含有するNi基合金である前記の耐食性溶射皮膜を提供
する。
【0007】また、この出願の発明は、第4には、前記
第1ないし第3のいずれかの発明の溶射皮膜の製造方法
であって、耐食性金属粉末の粒子温度が融点の50%か
ら融点直下の温度範囲において、粒子速度400m/s
以上で、金属粉末を基板表面に高速溶射して皮膜を形成
することを特徴とする耐食性溶射皮膜の製造方法を、第
5には、固液二相状態のある金属においては、液相の体
積分率が20%以下の温度範囲で溶射する前記の製造方
法をも提供する。
【0008】
【0009】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、上記のとおり
の特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につ
いて説明する。なによりもこの発明の提供する耐食性溶
射皮膜において特徴的なことは、溶射皮膜組織が溶射さ
れたままの状態で、後処理を施すことなしに緻密、かつ
強固で、耐食性が長期にわたって維持されることであ
る。すなわち、この発明の耐食性溶射皮膜は、次のいず
れかの要件によって特定されるものである。
【0010】第1には;耐食性金属の溶射皮膜であっ
て、水銀ポロシメーターでの測定で気孔率が0.5体積
%以下であり、気孔の径は0.05μm以下である。 第2には;耐食性金属の溶射皮膜であって、膜厚200
〜400μmのものの人工海水中での浸漬試験における
72時間後の電位が−300mV以上(Ag/AgC
l)である。
【0011】以上のとおりの耐食性溶射皮膜は、これま
での技術によっては実現されなかったものであり、また
従来の技術においては考えられなかったものであって、
この出願の発明としてはじめて提供されることになる。
前記第1の気孔率と気孔径の点については、水銀ポロシ
メーターでの測定で気孔率が0.5体積%以下であると
のことは、気孔率が0%もしくは限りなく0%に近いこ
とが最良の形態であることを意味しており、0.5体積
%を超えて大きい場合には、実際的に、長期にわたって
耐食性を維持することは難しい。また、同様に気孔の径
が0.05μmを超える場合にも耐食性を確保すること
が難しくなる。なお、水銀ポロシメーターによる測定の
原理は次のとおりである。
【0012】すなわち、まず、試料(溶射皮膜)をガラ
スの容器に入れて真空排気した後、水銀を容器内に満た
す。水銀は物質を濡らさないので外から圧力をかけない
と試料内部の気孔に浸透しない。また、小さい気孔ほど
浸透するのに高い圧力を要する。従って、圧力を徐々に
上げながら、浸透した水銀の量を測定すると、どの位の
サイズの気孔がどれだけあるかが分かる。たとえば後述
の図4は実施例として示したものであるが、その横軸の
右側から圧力を上げていき、圧力を気孔径に、侵入した
水銀量を気孔率に変換して示している。従って、左端の
値が気孔率(総気孔量)に、曲線が立ち上がる部分が気
孔の径に相当している。
【0013】このような原理からして、水銀ポロシメー
ターでは 1)開気孔(外部に通じている気孔)が測定される、 2)サイズの異なる気孔が試料内部で複雑にネットワー
クを形成している場合(溶射皮膜はこれにあたる)、ネ
ットワークの一番狭い部分のサイズに対応する圧力で初
めて水銀が内部に浸透できる、という特徴がある。
【0014】さらにまた、この出願の発明では、前記第
2の電位の点についても72時間後の電位が−300m
V(Ag/AgCl)のレベルを超えて低い場合には、
耐食性の維持が難しくなる。この場合の電位について
は、好ましくは、−250mV〜+50mV、さらには
−200mV〜+50mVであるものとする。このよう
な皮膜は、溶射による皮膜であって、かつ、その材料は
耐食性の金属、つまり合金を含めて定義される耐食性の
金属である。この際の「耐食性」については、従来よ
り、耐食性の高い金属として知られているもの、あるい
は溶射皮膜とすることにより耐食性が実現されるものの
うちのいずれでもなく、本質的には、前記のとおりに第
1の発明および/または第2の発明として特定されるも
のが、この発明の「耐食性」溶射皮膜に相当することに
なる。
【0015】この発明の皮膜は、以上のとおりの金属の
粉末によって溶射形成されたものであるが、粉末材料に
要求される特性としては、以下のものである。 1)大気中での施工を前提とした場合、高温大気中で著
しく酸化、窒化、分解等による変質を生じないこと。 2)高速度で基板上に衝突した際に塑性変形によって新
生面を生じ、粒子と基板間、さらに粒子間同士で緻密な
接合が形成されること 3)海水中のようにハライドイオンが存在する環境下で
はすき間腐食に対して高い抵抗を有する材料であること 4)貫通気孔が残留したり、皮膜が何らかの外的要因に
よって損傷して海水等が鋼基板にまで到達した場合、基
板と皮膜の界面で鋼側が選択的に腐食されるガルパニッ
ク腐食が進行する。この界面腐食の進行速度が小さいこ
と。
【0016】材料そのものとしては、たとえば代表的に
は、Niの含有量が50重量%以上の合金を例示するこ
とができる。その好ましい具体例としては、Niを主成
分とし、Cr16〜22%、Mo2〜16%、Fe0〜
6%のハステロイ、あるいはNiを主成分とし、Cu3
0〜40%のモネル等がある。もちろん、これらに限ら
れることはない。
【0017】上記のようなこの発明の耐食性溶射皮膜
は、たとえば好適には、前記のとおりに第4および第5
の発明の方法によって製造される。すなわち、金属粉末
の粒子温度が融点の50%から融点直下の温度範囲にお
いて、粒子速度400m/s以上で、金属粉末を基板表
面に高速溶射して皮膜を形成することであり、また、固
液二相状態のある金属においては、液相の体積分率が2
0%以下の温度範囲で溶射することである。
【0018】これらの方法は、より適当には、粉料粉末
をほとんど溶融させずに、軟化した状態で高速度で基材
に投射し、運動エネルギーによって瞬間的に粉末を接合
して皮膜を形成する高速フレーム(HVOF)溶射法を
採用することにより実現される。この高速フレーム溶射
法は、WC−Coサーメット(超硬)の耐摩耗性皮膜の
形成において知られている方法でもある。WC(炭化タ
ングステン)がプラズマのような高温に晒されると容易
に分解されてしまうのに対し、HVOFではほとんど分
解されずに緻密な膜が形成される。
【0019】溶射プロセスとしては、従来よりよく知ら
れているプラズマ溶射等も考えられるが、大気中の施工
を前提とした場合、プラズマ溶射のように粉末粒子の大
部分が溶融するプロセスでは皮膜の緻密性を十分に高め
ることは難しい。大気中での酸化等の材料の劣化を抑制
しつつ、緻密な皮膜を得るには溶射粒子を高速度に加速
し、運動エネルギーによって接合することが望ましいこ
とになる。また、粒子温度が高すぎて液相が存在する
と、衝突時に著しい飛散を生じて緻密な膜が得られな
い。従って固体状態の粒子をある程度変形し易い温度に
まで加熱し、運動エネルギーによって成膜することが望
ましい。
【0020】高速フレーム溶射による場合には、第4お
よび第5のこの発明の方法によって、耐食性に優れた皮
膜が長寿命なものとして容易に実現される。このような
高速フレーム溶射は、原理的には、たとえば図1に例示
したようにして実施することができる。燃料としては、
水素、プロパン、プロピレン、アセチレン、灯油等を用
いることができる。
【0021】そこで以下に実施例を示し、さらに詳しく
はこの発明について説明する。
【0022】
【実施例】(実施例1)ハステロイC合金の粉末を用い
て、図1の構成を有し、灯油と酸素の燃焼炎を熱源とす
る高速フレーム溶射(HVOF)装置により、基板とし
てのSS400鋼溶射皮膜を製造した。
【0023】また、比較のために、従来の高温プラズマ
溶射(APS)装置により溶射皮膜を製造した。図2
は、この各々の場合のハステロイC合金粉末の温度
(K)と溶射粒子の速度との関係を示したものである。
図2に示した高速フレーム溶射においては、膜厚250
〜300ミクロンの皮膜において、人工海水中への浸漬
が31日間であっても錆の発生は全く認められなかっ
た。皮膜の組織を観察したところ、気孔率は0.2体積
%以下であって、残存していた気孔の径は0.015μ
m以下にすぎなかった。また、72時間(3日間)後の
人工海水中での浸漬試験における電位は−180mV〜
170mV(Ag/AgCl)であった。
【0024】これに対し、従来のプラズマ溶射により製
造した皮膜の場合には、250〜300ミクロンの厚み
の皮膜で、人工海水中への浸漬試験では5時間後に錆が
発生したことが確認された。皮膜の組織は、気孔率1〜
3%であって、気孔の径はいずれの場合も0.05μm
以上であった。また72時間後の人工海水中での浸漬試
験における電位は−520mV〜−450mV(Ag/
AgCl)であった。
【0025】図3は、高速フレーム溶射(HVOF)と
大気中プラズマ溶射(APS)の各々の場合の皮膜につ
いて、人工海水中の浸漬試験による電位の結果を、72
時間にわたって示したものである。この図3では、さら
に比較のために、基板としてのSS400鋼と、SUS
316Lの高速フレーム溶射による場合も示している。
【0026】縦軸の電位が高いほど、皮膜が緻密で腐食
が少ないことに対応している。SS400鋼基板は−6
50mVを電位。SUS316LをHVOFで溶射した
膜やHastelly CでもAPSで溶射した膜では、すぐに
−500mVにまで電位が低下してしまう。これは気孔
を通して海水がSS400基板に適し、腐食が生じてい
ることを示す。Hastelly CをHVOF溶射すると、電
位が−100mVと高い値に保たれる。この図3は3日
間のデータだが、1ケ月浸漬してもほとんど変化せず、
値もみとめられない。 (実施例2)基板には、SS400鋼を用いた。また、
図1の構成を有し、灯油と酸素の燃焼炎を熱源とする高
速フレーム溶射装置を用いて、チタン、ステンレス(S
USS16L)、ハステロイC合金の粉末を溶射し、そ
れぞれの人工海水中の耐食性能を測定した。
【0027】その結果は以下のとおりである。 <1>チタン:高温で溶射中に大気中の酸素、窒素と激
しく反応して酸化チタン、窒化チタンを生じ、皮膜は金
属チタンとこれらの混合物となる。反応生成物はいずれ
ももろく、皮膜中には割れや気孔が多数形成される。そ
の結果、皮膜の耐食性は乏しい。
【0028】<2>ステンレス:かなり緻密な皮膜を形
成することは可能であったが、残留した気孔を通じて海
水が基材にまで浸透し、基材をガルバニック腐食によっ
て選択的に著しく腐食する。皮膜厚さを600ミクロン
としても人工海水中に3日間浸漬すると、表面に顕著な
赤錆が発生した。 <3>ハステロイ:非常に緻密な皮膜が形成できる。そ
の理由としては、高温で酸化されにくいために、塑性変
形時に酸化膜が容易に破壊されて新生面が生じ、緻密な
粉末間の接合が形成されるためと推測される。ステンレ
ス皮膜では膜厚300ミクロンであっても、3日間の浸
漬で表面に顕著に赤錆が発生するのに対し、ハステロイ
合金皮膜では膜厚200ミクロンで31日間浸漬しても
ほとんど錆の発生が認められない。
【0029】図4には、皮膜中の累積気孔径分布の水銀
ポロシメータによる測定結果を示す。ステンレス皮膜で
は、燃焼室圧力を0.78MPまで上げて粒子速度を7
00m/s程度にまで高めると気孔率が1%を下回る皮
膜が得られるが、ハステロイ合金では0.7MPaでも
気孔がほとんど検出できないほど緻密な皮膜が得られ
る。
【0030】また、外的要因によって皮膜が一部損傷し
た場合を想定することも皮膜の耐食性の評価では重要で
あることから、海水が基材にまで浸透した際の腐食を模
擬した実験を行った。図5(A)(B)は人為的に皮膜
に直径1mmの穴を基板に達する深さにまであげ、そこ
に海水が浸透した場合に皮膜と基板の界面で鋼がどの位
の速度で腐食するかを調べた結果を示した断面顕微鏡写
真である。人工海水中に3日間浸漬後、引き上げて断面
を顕微鏡撮影したもので、図の左の窪んだ部分が人工的
に作成したドリル穴である。図5(A)のステンレス皮
膜では界面の腐食が写真の横幅の2倍以上(約4mm)
にまで達しているのに対して、下側のハステロイ合金膜
では基材の腐食は約1mmしか進行していない。
【0031】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明により、異種材料のコーティングとして、海浜、海
水中等の腐食環境下においても、耐久性に優れ、長寿命
化を図ることができる、緻密な皮膜組織を有する、新し
い耐食性溶射皮膜と、これを実現するための方法が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】高速フレーム溶射装置の構成を原理的に示した
図である。
【図2】溶射粒子の温度と速度の範囲を、高速フレーム
溶射とプラズマ溶射の対比として例示した図である。
【図3】人工海水中への浸漬試験の結果を電位について
例示した図である。
【図4】HVOF溶射法によって作成したSUS316
L及びハステロイC皮膜中の集積気孔径分布を示した図
である。
【図5】(A)(B)は、皮膜に直径1mmのドリルで
穴をあけて人工海水中に3日間浸漬した後の断面顕微鏡
写真である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 4/06 - 4/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐食性金属の溶射皮膜であって、溶射さ
    れたままの状態での水銀ポロシメーターによる測定で気
    孔率が0.5体積%以下であり、気孔の径は0.05μ
    m以下であることを特徴とする耐食性溶射皮膜。
  2. 【請求項2】 耐食性金属の溶射皮膜であって、溶射さ
    れたままの状態での膜厚200〜400μmのものの人
    工海水中での浸漬試験における72時間後の電位が−3
    00mV以上(Ag/AgCl)であることを特徴とす
    る耐食性溶射皮膜。
  3. 【請求項3】 耐食性金属が、Niを50重量%以上含
    有するNi基合金である請求項1または2の耐食性溶射
    皮膜。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの溶射皮膜
    の製造方法であって、耐食性金属粉末の粒子温度が融点
    の50%から融点直下の温度範囲において、粒子速度4
    00m/s以上で、金属粉末を基板表面に高速溶射して
    皮膜を形成することを特徴とする耐食性溶射皮膜の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 固液二相状態のある金属においては、液
    相の体積分率が20%以下の温度範囲で溶射する請求項
    4の製造方法。
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