JP3069194B2 - 歯列保護矯正具の製造法およびそのための予備成形体 - Google Patents
歯列保護矯正具の製造法およびそのための予備成形体Info
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Description
およびそのための予備成形体に関する。さらに詳しく
は、咬合挙上高さを規定した歯列保護矯正具の製造法お
よびそのために好適な予備成形体に関する。
どの激しい動作を伴うスポーツでは、歯列を保護するた
め、および、脳への衝撃を緩和するため、一般にマウス
ピースと呼ばれている歯列保護具が広く用いられてい
る。また、歯科医院では、歯列の咬合状態が正常でない
患者の歯列咬合状態を改善するため、歯列矯正具が用い
られている。
正具、例えばマウスピースを形成させるための予備成形
体においては、マウスピースを加熱軟化させて使用者の
歯列あるいは歯列模型に押圧して成形する場合に、咬合
挙上高さを規定する工程を備えていないため、該歯列保
護矯正具の咬合挙上高さが使用者の適正な咬合挙上高さ
の範囲を外れた咬合挙上高さに形成される虞があり、こ
のため、長期間使用するうちに顎関節などの機能に異常
をきたす等の副作用を引き起こす虞があるという欠点が
あった。
ゆるカスタムメイドの歯列保護矯正具が提案されてい
る。しかしながら、そのような歯列保護矯正具は、歯科
医師および歯科技工士の高度の技術と複雑な製作工程を
必要とするため高価であり、普及に難点があった。
正具の製造法を提供することにある。本発明の他の目的
は、咬合挙上高さを使用者の適正な範囲に規定して、使
用者が顎関節などの機能に異常を来す等の副作用が抑制
された歯列保護矯正具を容易に製造する方法を提供する
ことにある。
を実施するのに好適な予備成形体を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明か
ら明らかとなろう。
の上記目的および利点は、第1には、歯列保護矯正具を
使用者の歯列または歯列模型に合わせて成形する方法で
あって、(1). 歯を挿入するための空洞を有する予備成
形体を準備し、(2). 該予備成形体を軟化せしめた後、
該予備成形体の該空洞内の歯の咬合面に対応する部位
に、軟化した該予備成形体よりも高い硬度の小粒体を載
置せしめるか、あるいは該予備成形体の該空洞内の歯の
咬合面に対応する部位に、軟化した該予備成形体よりも
高い硬度の小粒体を載置せしめ、しかる後該予備成形体
を軟化せしめ、次いで(3). 空洞内に小粒体を有し且つ
軟化した状態にある該予備成形体を、使用者の歯または
歯列模型が該空洞内に挿入するように、位置せしめ、し
かる後、歯の咬合面を合わせて該小粒体を該予備成形体
の素材中に埋入せしめることによって咬合挙上高さを規
定した歯列保護矯正具を形成する、ことを特徴とする方
法によって達成される。
るための空洞を有する予備成形体を準備する。予備成形
体の材質は、例えば40〜200℃の範囲の温度に加熱
することによって軟化する熱可塑性樹脂からなるのが好
ましい。かかる熱可塑性樹脂としては、例えばエチレン
−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−プロピレン共重合
樹脂、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合樹脂、
ポリ1−ブテン樹脂、エチレン−1−ブテン共重合樹
脂、プロピレン−1−ブテン共重合樹脂、ポリε−カプ
ロラクトン樹脂あるいはこれらの樹脂の混合物等を挙げ
ることができる。かかる予備成形体はそれ自体公知の方
法により金型成形することにより製造することができ
る。成形の際、金型に、後述する凹所を形成するための
形状を与えておくことにより、予備成形体に次工程で用
いる小粒体を有利に載置することができる。
軟化せしめた後、該予備成形体の空洞内の歯の咬合面に
対応する部位に、軟化した該予備成形体よりも高い硬度
の小粒体を載置せしめる。かかる小粒体は、好ましく
は、軟化した予備成形体の硬度よりも少なくとも約50
%高い材質からなることが好ましい。かかる材質として
は、例えば鉄、アルミニウムの如き金属;アルミナ、ジ
ルコニアの如き金属酸化物;ソーダガラス、石英ガラス
の如きガラス;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ナイロン、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、
ウレア樹脂の如き樹脂および木材等を挙げることができ
る。
よりも、それを軟化させる条件下において、より高い硬
度の素材からなるのが好ましい。しかしながら、これは
小粒体と予備成形体とが異なる素材からなることを必ず
しも意味せず、例えば小粒体と予備成形体とは同じ素材
からなり且つ小粒体において該素材は、軟化状態の該予
備成形体よりも高い硬度の状態に、例えば軟化のための
加温や膨潤がなされていない状態に維持されることもで
きる。
保護矯正具から脱離せしめ得る素材からなるのが好まし
い。小粒体の形状は、例えば球状、円柱状、円錐台状等
の種々の形状であり得る。小粒体の大きさは、最大外径
で、例えば1〜5mmであることができ、好ましくは2
〜4mmである。
の回転対称軸の方向を歯の近遠心方向に概ね平行に載置
することが好ましい。すなわち、そうすることによっ
て、該小粒体の歯の近遠心方向の断面形状が長方形であ
ることから、予備成形体を軟化させて歯列または歯列模
型に合わせて成形する際に臼歯の咬合力が該小粒体が加
わっても該小粒体がころがり難いので歯列の近遠心方向
には移動し難く、そのため所定の近遠心方向の位置に停
まるので、所望の咬合挙上高さを確実に規定できる。一
方、該小粒体の歯の近遠心方向に直交する方向(頬舌方
向)の断面形状は円形であることから、該小粒体は臼歯
の咬合力によって、対合する上下臼歯の咬合面間の安定
して停止する位置に移動することができる。小粒体が円
柱状である場合、円柱の長さは該円柱の直径の50%乃
至200%であることが好ましい。
体を円錐台状とし、該小粒体の回転対称軸の方向が歯の
近遠心方向に概ね平行で、かつ該小粒体の直径が大きい
方の底面を該小粒体の直径が小さい方の底面よりも歯列
の前歯に近い側に位置して載置するのが好ましい。そう
することによって、該小粒体の歯の近遠心方向の断面形
状が台形であり、かつ該台形断面の歯列の前歯に近い側
の一辺の長さが平行する他の一辺の長さよりも大きいこ
とから、予備成形体を軟化させて歯列または歯列模型に
合わせて成形する際に臼歯の咬合力が加わっても該小粒
体が臼歯咬合面と接触する面積が大きいので、該小粒体
が歯列の近遠心方向には移動し難く、所定の近遠心方向
の位置に停まるので、所望の咬合挙上高さを確実に規定
できる。
る方向(頬舌方向)の断面形状は円形であることから、
該小粒体は臼歯の咬合力によって、対合する上下臼歯の
咬合面間の安定して停止する位置に移動することができ
る。
底面間の寸法は、該円錐台の大きい方の底面の直径の5
0%乃至200%であることが好ましく、また、該円錐
台の小さい方の底面の直径は、下記式(1) A = B − K×C .... (1) ここで、Aは円錐台の小さい方の底面の直径であり、B
は円錐台の大きい方の底面の直径であり、Kは0乃至
0.05、そしてCは円錐台の2つの底面間の寸法であ
る、を充足するのが好ましい。
を軟化温度以上に加熱することにより行うことができ
る。その温度は、該成形体の素材に依存するが、例えば
40〜200℃の範囲であることができ、好ましくは4
0〜120℃であり、さらに好ましくは40〜100℃
である。予備成形体は、口腔内温度(最高37℃)で軟
化する素材からなることは不都合であり、40℃以上で
軟化する素材からなるのが有利である。
に対応する部位に小粒体を載置するには、例えば接着、
粘着あるいは押圧等によって行うことができ、あるいは
予備成形体の空洞内に小粒体が落着く凹所を予め形成し
て置き、その凹所に小粒体を位置させること等によって
行うこともできる。
て左右同数個載置するのが好ましい。例えば、左小臼歯
群内の1つの小臼歯と該小臼歯に対応する右小臼歯のそ
れぞれの咬合面に小粒体を1個ずつ載置することがで
き、あるいは左大臼歯群内の1つの大臼歯と該大臼歯に
対応する右大臼歯のそれぞれの咬合面に小粒体を1個ず
つ載置することがでる。
小臼歯と該小臼歯に対応する右小臼歯および左大臼歯群
内の1つの大臼歯と該大臼歯に対応する右大臼歯それぞ
れの咬合面に小粒体を少なくとも1個ずつ載置すること
が有利である。このようにした場合には、軟化させた予
備成形体を上下顎の歯列を交合して保護矯正具を成形す
る際に、咬合挙上高さの規定に顎関節が関与するので、
顎関節に負荷がかかる際に顎関節の嵌合位置が変化して
所望の咬合挙上高さからずれることがなく、咬合挙上高
さが小粒体だけで規定できるので、咬合挙上高さの規定
精度がいっそう向上する。
るため、小臼歯部に載置する小粒体の咬合方向の最大寸
法を2.5mm乃至4.0mmとし、かつ大臼歯部に載置
する小粒体の咬合方向の最大寸法を2.0mm乃至3.5
mmとし、かつ歯列の左右いずれか同じ側に載置する2
個以上の小粒体の組において、それぞれの小粒体の咬合
方向の最大寸法をなす部分の離開距離を10mm以上と
することが好ましい。また、左右いずれの歯列において
も、前歯から距離の異なる位置に複数個の小粒体を載置
する場合には、歯列の遠心方向で前歯からの距離が大き
い程、咬合面に載置する小粒体の咬合方向の最大寸法を
低減するのが好ましい。
与えると同時に、顎関節に異常な方向の負荷がかからな
いようにするため、左(右)小臼歯部乃至左(右)大臼
歯部咬合面に載置する複数の小粒体相互の離開距離なら
びに該小粒体の咬合方向の最大寸法を概ね下記式(2) N = M − K×L .... (2) ここで、Mは前歯と近い側の位置に載置する小粒体の咬
合方向の最大寸法であり、Nは前歯と遠い側の位置に載
置する小粒体の咬合方向の最大寸法であり、Kは0乃至
0.5、そしてLは前歯と近い側の位置に載置する小粒
体の咬合方向の最大寸法をなす部分と、前歯と遠い側の
位置に載置する小粒体の咬合方向の最大寸法をなす部分
との歯列近遠心方向での離開距離である。但し、小粒体
が所定の載置状態において該小粒体の咬合方向の最大寸
法をなす部分が歯列の近遠心方向で複数箇所存在する場
合には前歯と最も遠い位置の最大寸法をなす部分を他の
小粒体との離開距離決定の基準として選択するものとす
る、を充足するのが好ましい。
予備成形体は、使用者の歯の種類、例えば大臼歯あるい
は小臼歯に応じた適切な場所に適切な数だけ予め凹所を
形成したものとして提供できるため、かかる予備成形体
の使用により確実に使用者にとって最適な咬合挙上高さ
を規定された歯列保護矯正具を容易に形成できる利点が
ある。
を使用者の歯列または歯列模型に合わせて成形するため
の予備成形体であって、該成形体は歯を挿入するための
空洞を有しそして該空洞内の歯の咬合面に対応する部位
に、小粒体を仮定着させるための凹所を2〜6個有す
る、ことを特徴とする歯列保護矯正具形成用予備成形体
が同様に提供される。
をなすことができる。例えば、凹所は孔、例えば貫通孔
であることができる。本発明の工程(2)は、さらに、予
備成形体の空洞内の歯の咬合面に対応する部位に、軟化
した予備成形体よりも高い硬度の小粒体を載置し、しか
る後予備成形体を軟化せしめることによって行うことも
できる。
て、上記工程(2)で準備した、空洞内に小粒体を有し且
つ軟化した状態にある予備成形体を、使用者の歯または
歯列模型が該空洞内に挿入するように位置せしめ、しか
る後該歯の咬合面を合わせて該小粒体を該軟化した予備
成形体の素材中に埋入せしめる。
耐熱温度は120℃であるから、軟化した状態にある予
備成形体は120℃以下の温度にあることが好ましい。
また、口腔内で直接上記工程(3)を実施する場合には、
軟化した状態にある予備成形体は、例えば100℃以下
の温水で処理して準備し、少々冷却して、例えば80℃
以下の温度になってから使用するのが好ましい。
合挙上高さを規定して歯列保護矯正具を形成することが
できる。この歯列保護矯正具は、素材中に小粒体が埋入
されているので、必要により、さらに歯列保護矯正具の
素材中に埋入した小粒体を該歯列保護矯正具から脱離せ
しめ、そして小粒体の脱離した空孔に該歯列保護矯正具
と同じ素材を軟化させて充填する工程をさらに行うこと
ができる。
る。本発明はこれらの実施例により何ら制限されるもの
ではない。
合樹脂(酢酸ビニル含有率28重量%)をスクリューイ
ンライン式射出成形機を用いて加熱設定温度160℃に
て溶融させ、所定形状に製作した金型のキャビティー内
に射出充填し冷却後、金型から取出し、スプルー、ラン
ナーを切り離して歯列保護矯正具の予備成形体を得た。
体を70℃の熱湯に1分間投入して加温し、軟化させ
た。
入:ナイロン樹脂素材から形成されている直径3mmの
球体(小粒体)を軟化している予備成形体の左右の臼歯
咬合面にそれぞれ当接する部位の所望の位置に1個ずつ
載置し(図1)、直ちに上顎歯列に嵌合して、球体の上
端が上顎臼歯に接触し、かつ球体の下端が下顎臼歯に接
触するまで歯列保護矯正具を歯列に押圧して成形した
(図2)。
体)の脱離:球体を埋入した歯列保護矯正具の温度を3
0℃以下に低下させたのち、球体を埋入した部分を折り
目にして該歯列保護矯正具を折り曲げ、球体を歯列保護
矯正具から脱離させた(図3)。
填:歯列保護矯正具の射出成形に用いたものと同じエチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂からなる直径約3mmの概
ね球状の充填用部材を90℃の熱湯に1分間投入して加
温し、軟化させた後、該歯列保護矯正具に形成された空
孔が上顎歯に当接する位置の真上に載置し(図4)、直
ちに押圧して(図5)、該充填用部材を空孔内に充填し
た(図6)。
定するための小粒体を埋入する位置を、予備成形体に直
径約3mmの概ね円筒状の空孔を予め刃物で切り抜いて
形成し、小粒体を予め該空孔に挿入したのち、加温、軟
化した他は実施例1と同様にして成形した。図7には、
実施例1における図1の説明図に相当する実施例2の説
明図を示した。
定するための小粒体を埋入する位置を、予備成形体に直
径約3mmで深さが該位置の厚さよりも小さく、概ね円
筒状の空孔として形成し(予め金型をそのような空孔が
できるように形成した)、小粒体を予め該空孔に挿入し
たのち、加温、軟化した他は実施例1と同様にして成形
した。図8には、実施例1における図1の説明図に相当
する実施例2の説明図を示した。
定するための小粒体を埋入する位置を、予備成形体に直
径約3mmで深さが該位置の厚さと同じで、概ね円筒状
の空孔として形成し(予め金型をそのような空孔ができ
るように形成した)、小粒体を予め該空孔に挿入したの
ち、加温、軟化した他は実施例1と同様にして成形し
た。図9には、実施例1における図1の説明図に相当す
る実施例2の説明図を示した。
粒体を埋入する位置として、標準歯列模型(株式会社ニ
ッシン製 DENTAL STUDY MODEL 500A)の上顎歯列の左
右第1小臼歯の咬合面中央部に対応する部位に直径約
3.5mmで深さが該位置の厚さの約70%で概ね円筒
状の凹部を形成するように、および左右第2大臼歯の咬
合面中央部に対応する部位に直径約2.5mmで深さが
該位置の厚さの約70%で概ね円筒状の凹部を形成する
ようにした予め金型を形成した以外は実施例1と同様に
して歯列保護矯正具の予備成形体を成形した。
ぞれの第1小臼歯咬合面に対応する部位に予め形成した
凹部にポリスチレン樹脂素材から形成されている直径
3.5mmの球体をそれぞれ1個ずつ押し込み、また該
歯列保護矯正具の左右それぞれの第2大臼歯咬合面に対
応する部位に予め形成した凹部にポリスチレン樹脂素材
から形成されている直径3.0mmの球体をそれぞれ1
個ずつ押し込んだ後、該歯科用咬合器に取り付けた70
℃の熱湯に1分間投入して加温し、軟化させた該歯列保
護矯正具を、直ちに歯科用咬合器に取り付けた上顎歯列
に嵌合して、球体が上顎臼歯に接触し、かつ歯列模型の
下顎臼歯に接触するまで歯列保護矯正具を歯列に押圧し
て成形した。球体を埋入した歯列保護矯正具の温度を3
0℃以下に低下させたのち、球体を埋入した部分を折り
目にして該歯列保護矯正具を折り曲げ、すべての球体を
歯列保護矯正具から脱離させた。図10に予備成形体を
軟化処理し、咬合挙上高さを規定する小粒体を押し込む
工程を説明する平面図を示した。
粒体を埋入する位置に対応する部位に形成する凹部の形
状を、左右第1小臼歯の咬合面中央部に対応する部位は
歯列の近遠心方向の一辺の長さが約3mmで、歯列の近
遠心方向と垂直な方向の一辺の長さが約3.5mmで深
さが該位置の厚さの約70%の概ね四角柱状となるよう
に、および左右第2大臼歯の咬合面中央部に対応する部
位は歯列の近遠心方向の一辺の長さが約3mmで、歯列
の近遠心方向と垂直な方向の一辺の長さが約2.5mm
で深さが該位置の厚さの約70%で概ね四角柱状の凹部
を形成するように予め金型を形成した他は実施例5と同
様にして歯列保護矯正具の予備成形体を成形した。
歯咬合面に対応する部位に予め形成した凹部に、ポリス
チレン樹脂素材から形成されている直径3.5mmで長
さ3mmの円柱を円柱の回転対称軸の方向を歯列の近遠
心方向と平行にして、それぞれ1個ずつ押し込み、ま
た、該歯列保護矯正具の左右それぞれの第2小臼歯咬合
面に対応する部位に予め形成した凹部にポリスチレン樹
脂素材から形成されている直径3.0mmで長さ3mm
の円柱を円柱の回転対称軸の方向を歯列の近遠心方向と
平行にして、それぞれ1個ずつ押し込んだ後、70℃の
湯で1分間加温して軟化させ、直ちに上顎歯列に嵌合し
て、円柱が上顎臼歯に接触し、かつ下顎臼歯にも接触す
るまで歯列保護矯正具を歯列に押圧して成形した。円柱
を埋入した歯列保護矯正具の温度を30℃以下に低下さ
せたのち、円柱を埋入した部分を折り目にして該歯列保
護矯正具を折り曲げ、すべての円柱を歯列保護矯正具か
ら脱離させた。図11に予備成形体を軟化処理し、咬合
挙上高さを規定する小粒体を押し込む工程を説明する平
面図を示した。
咬合面に対応する部位に予め形成した凹部に、ポリスチ
レン樹脂素材から形成されている、大きい方の底面の直
径が3.5mm、小さい方の底面の直径が3.3mm、高
さ3mmの円錐台を円錐台の回転対称軸の方向を歯列の
近遠心方向と平行にし、かつ大きい方の底面が前歯に近
い側になるようにして、それぞれ1個ずつ押し込み、ま
た、該歯列保護矯正具の左右それぞれの第2小臼歯咬合
面に対応する部位に予め形成した凹部にポリスチレン樹
脂素材から形成されている、大きい方の底面の直径が
3.0mm、小さい方の底面の直径が2.8mm、高さ3
mmの円錐台を円錐台の回転対称軸の方向を歯列の近遠
心方向と平行にし、かつ大きい方の底面が前歯に近い側
になるようにして、それぞれ1個ずつ押し込んだ後、7
0℃の湯で1分間加温して軟化させ、直ちに上顎歯列に
嵌合して、円錐台が上顎臼歯に接触し、かつ下顎臼歯に
も接触するまで歯列保護矯正具を歯列に押圧して成形し
た。
30℃以下に低下させたのち、円錐台を埋入した部分を
折り目にして該歯列保護矯正具を折り曲げ、すべての円
錐台を歯列保護矯正具から脱離させた。図12に予備成
形体を軟化処理し、咬合挙上高さを規定する小粒体を押
し込む工程を説明する平面図を示した。
れば、咬合挙上高さを使用者の適切な咬合挙上高さの範
囲に容易に規定することができるので、顎関節などの機
能に異常をきたす等の副作用を引き起こす虞がない歯列
保護矯正具を製造しうるという利点がある。
ための小粒体を載置する工程を説明するための説明図で
ある。
体を有する予備成形体の歯列への装着加工工程を説明す
るための説明図である。
粒体を除去した状態を説明するための説明図である。
の軟化した保護矯正具に充填用部材を載置する工程を説
明するための説明図である。
ある。
明するための説明図である。
である。
である。
である。
規定する小粒体を押し込む工程を説明する平面図であ
る。
を説明する平面図である。
を説明する平面図である。
正具と同一) 7:空孔が充填された歯列保護矯正具 8:予め刃物で切り取った空孔 9:予め金型で形成した空孔
Claims (13)
- 【請求項1】 歯列保護矯正具を使用者の歯列または歯
列模型に合わせて成形する方法であって、(1). 歯を挿
入するための空洞を有する予備成形体を準備し、(2).
該予備成形体を軟化せしめた後、該予備成形体の該空洞
内の歯の咬合面に対応する部位に、軟化した該予備成形
体よりも高い硬度の小粒体を載置せしめるか、あるいは
該予備成形体の該空洞内の歯の咬合面に対応する部位
に、軟化した該予備成形体よりも高い硬度の小粒体を載
置せしめ、しかる後該予備成形体を軟化せしめ、次いで
(3). 空洞内に小粒体を有し且つ軟化した状態にある該
予備成形体を、使用者の歯または歯列模型が該空洞内に
挿入するように位置せしめ、しかる後、 歯の咬合面を合わせて該小粒体を該予備成形体の素材中
に埋入せしめることによって咬合挙上高さを規定した歯
列保護矯正具を形成する、ことを特徴とする方法。 - 【請求項2】 小粒体が軟化した状態にある該予備成形
体よりも、該予備成形体を軟化させる条件下において、
より高い硬度の素材からなる請求項1の方法。 - 【請求項3】 小粒体が歯列保護矯正具から脱離せしめ
得る素材からなる請求項1の方法。 - 【請求項4】 小粒体と予備成形体とは同じ素材からな
り且つ小粒体において該素材は、軟化状態の該予備成形
体よりも高い硬度の状態に維持される請求項1の方法。 - 【請求項5】 小粒体が概ね球状、円柱状又は円錐台状
である請求項1の方法。 - 【請求項6】 小粒体が円柱状で、かつ該小粒体の回転
対称軸の方向を歯の近遠心方向に概ね平行に載置する請
求項1の方法。 - 【請求項7】 小粒体が円錐台状で該小粒体の回転対称
軸の方向が歯の近遠心方向に概ね平行で、かつ該小粒体
の直径が大きい方の底面が該小粒体の直径が小さい方の
底面よりも歯列の前歯に近い側に位置して載置する請求
項1の方法。 - 【請求項8】 小粒体を歯列の左右方向対称位置に合わ
せて左右同数個載置する請求項1の方法。 - 【請求項9】 歯列の遠心方向で前歯からの距離が大き
い程、咬合面に載置する小粒体の咬合方向の最大寸法を
低減する請求項8の方法。 - 【請求項10】 小粒体を左小臼歯部、右小臼歯部、左
大臼歯部および右大臼歯部のそれぞれの咬合面に対応す
る位置に少なくとも1個ずつ載置する請求項8の方法。 - 【請求項11】 歯列保護矯正具の素材中に埋入した小
粒体を該歯列保護矯正具から脱離せしめ、そして小粒体
の脱離した空孔に該歯列保護矯正具と同じ素材を軟化さ
せて充填する工程をさらに行う請求項1の方法。 - 【請求項12】 歯列保護矯正具を使用者の歯列または
歯列模型に合わせて成形するための予備成形体であっ
て、該成形体は歯を挿入するための空孔を有しそして該
空洞内の歯の咬合面に対応する部位に、小粒体を仮定着
させるための凹所を2〜6個有する、ことを特徴とする
歯列保護矯正具形成用予備成形体。 - 【請求項13】 凹所に小粒体を予め仮定着してなる請
求項12の予備成形体。
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JP16182792A JP3069194B2 (ja) | 1991-12-10 | 1992-05-29 | 歯列保護矯正具の製造法およびそのための予備成形体 |
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JP3-349747 | 1991-12-10 | ||
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KR102538373B1 (ko) * | 2021-10-14 | 2023-06-08 | 박성원 | 투명 치아 교정 장치 및 그의 제조방법 |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP16182792A patent/JP3069194B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05212064A (ja) | 1993-08-24 |
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