JP3068350B2 - ビデオカメラの照明用ライト - Google Patents

ビデオカメラの照明用ライト

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JP3068350B2
JP3068350B2 JP4304410A JP30441092A JP3068350B2 JP 3068350 B2 JP3068350 B2 JP 3068350B2 JP 4304410 A JP4304410 A JP 4304410A JP 30441092 A JP30441092 A JP 30441092A JP 3068350 B2 JP3068350 B2 JP 3068350B2
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義光 国友
嘉文 揃
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株式会社トーカド
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビデオカメラ撮影に
使用される照明用ライトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の照明用ライトの光源部を
図5に示す。1は光源としてのハロゲンランプで、図示
しない照明用のライト回路に接続されている。2はラン
プ1を内底部中央に設けた放物面鏡である。この放物面
鏡2は内面が鏡面となっており、ランプ1の発光部(フ
イラメント位置)が焦点F’となっている。また、3は
ランプ1の前側に備えた投光レンズで、放物面鏡2に固
着されている。
【0003】投光レンズ3は図6に示すように、同一の
焦点距離Fをもつ小形凸レンズ3aを碁盤目状に配設し
て形成され、各凸レンズ3aは長手方向と短手方向の長
さが、例えば、5:4の割合となっている。
【0004】ランプ1を点灯させると、ランプ1の前部
1aから出る光は投光レンズ3に直接入射し、凸レンズ
3aによって拡散されて投光され、また、ランプ1の周
囲1bから出る光は放物面鏡2で反射して投光レンズ3
に入射し、凸レンズ3aによって拡散されて投光され
る。そして、この投光によってビデオカメラの撮影範囲
を照明する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の照明用
ライトは、投光レンズ3に設けられた小形凸レンズ3a
の照射角によって決まる一定の照明範囲となる。つま
り、小形凸レンズ3aの作用によって照明光が絞られた
一定の照明範囲となるため、この種の照明用ライトとし
て実用的な効果が大きい。
【0006】しかしながら、ビデオカメラ撮影では撮影
状況に合わせて照明範囲を変えることを望むことがあ
り、例えば、ビデオカメラのズ−ム撮影ではズ−ミング
に合わせて照明範囲を変えるようにすることが好ましい
が、上記した照明用ライトでは照射角が一定であるた
め、このようなビデオカメラ撮影の照明器として充分に
対応することができなかった。
【0007】また、この照明用ライトは、ビデオカメラ
の撮影範囲全体を照明するものであるから、例えば、舞
台撮影等において撮影範囲の中の一部分にスポットを当
てて照明したい場合や、ビデオカメラの撮影方向を変え
ずに被写体を追って照明位置のみを移動させたい場合
等、この照明用ライトではそのような要求に応じられな
いという問題があった。
【0008】本発明は、上記した実情にかんがみ、照射
角を変えて照明でき、また、撮影範囲の一部分にスポッ
トを当てた照明や、ビデオカメラの撮影方向を変えずに
照明位置のみを移動させることのできるこの種の照明用
ライトの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明では、光源を備えた放物面鏡の前側に、多
数の小形凸レンズを連続配設して構成した第1の投光レ
ンズを備えると共に、この第1の投光レンズの前方に、
第1の投光レンズに対し小形凸レンズの配設構成を同様
に設けた第2の投光レンズを備え、上記第1、第2の投
光レンズのうちの少なくとも一方の投光レンズを少なく
とも上下方向及び左右方向に移動自在に構成し、かつ、
上下方向の移動は上記小形凸レンズの縦寸法の長さを最
大とし、左右方向の移動は上記小形凸レンズの横寸法の
長さを最大とすることを特徴とするビデオカメラの照明
用ライトを提供する。
【0010】
【0011】
【作用】この照明用ライトは、一方の投光レンズが他方
の投光レンズの焦点位置にある場合に、光源の光がこれ
ら投光レンズを通して標準の照射角で投光する。
【0012】一方の投光レンズを他方の投光レンズに対
して離す方向に移動させると、光が絞られて投光され、
撮影範囲の一部分をスポット的に照明することができ
る。
【0013】この逆に一方の投光レンズを他方の投光レ
ンズに対して近付ける方向に移動させれば、照射角が広
がり、広角で照明することができる。
【0014】さらに、この照明用ライトは、一方の投光
レンズを上下方向及び左右方向に移動させれば、投光レ
ンズの移動にしたがって投光方向が変わる。したがっ
て、ビデオカメラの撮影方向を変えずに照明部所のみを
移動させることができる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面に沿って
説明する。図1は本発明の第1実施例である照明用ライ
トの光源部を示す縦断面図である。
【0016】この照明用ライトの光源部は従来例と同
様、光源にハロゲンランプ21を使用し、このランプ2
1を放物面鏡22の内底部中央に設け、前側には焦点距
離Fの複数の小形凸レンズ23aを碁盤目状に配設して
形成した第1の投光レンズ23が設けてある。
【0017】また、第1の投光レンズ23の前方には、
第2の投光レンズが設けてある。この第2の投光レンズ
24は、第1の投光レンズ23の小形凸レンズ23aと
大きさ及び焦点距離において等しい小形凸レンズ24a
を碁盤目状に配設して構成されている。
【0018】第1の投光レンズ23と第2の投光レンズ
24とは平行させるように設け、小形凸レンズ23a、
24aが各々対向するようになっている。
【0019】上記した2つの投光レンズ23、24のう
ち、第1の投光レンズ23は放物面鏡22の前側に固着
され、第2の投光レンズ24は図1に示す範囲A内にお
いて前後方向(投光光軸Zの方向)に移動可能に設けら
れている。
【0020】2つの投光レンズ23、24の移動手段に
ついては、Z軸方向と平行に位置するレールと、該レー
ルに摺動可能となるガイドを一つまたは複数設け、該ガ
イド上に2つの投光レンズ23、24の少なくとも一方
を別個に設置することによって2つの投光レンズ23、
24が平行を保ったまま相対的に移動が可能となる。ま
たさらに2つの投光レンズ23、24にレバーを設置し
て手動により移動させたり、小形モータを使用したレン
ズ駆動機構により2つの投光レンズ23、24を駆動す
る構成も可能となる。
【0021】上記した2つの投光レンズ23、24はズ
−ムレンズを構成している。つまり、第2の投光レンズ
24が、図1に示すように第1の投光レンズ23の小形
凸レンズ23aの焦点Fに位置しているときは、これら
投光レンズ23、24から投光される光が図2(A)に
示す照射角θで拡散された光となり、標準投光となる。
【0022】第2の投光レンズ24を図1上においてA
1方向、すなわち、第1の投光レンズ23より離す方向
に移動させると、投光レンズ23、24から投光される
光が図2(B)に示す照射角θ1で拡散され、θ>θ1
り、この光は上記した標準光に対し集光した光となって
TELEの投光となる。
【0023】また、第2の投光レンズ24を図1上にお
いてA2方向、すなわち、第1の投光レンズ23に近づ
ける方向に移動させると、投光レンズ23、24から投
光される光が図2(C)に示す照射角θ2で拡散された
光となり、θ<θ2より、この光は標準光に対し拡角と
なったWIDEの投光となる。
【0024】第2の投光レンズ24が図1に示す位置に
あるときに、ランプ21を点灯させると、ランプ21の
前部21aから出る光は第1の投光レンズ23に直接入
射し小形凸レンズ23aの焦点Fに向かう。そして、第
2の投光レンズ24に入射し、小形凸レンズ24aによ
って拡散されて投光される。
【0025】ランプ21の周囲面21bから出る光は放
物面鏡22で反射し、投光光軸Zに平行な光となって投
光レンズ23に入射し、小形凸レンズ23aの焦点Fに
向かう。焦点Fに向かった光は第2の投光レンズ24に
入射し、小形凸レンズ24aによって拡散されて投光さ
れる。そして、この標準投光がビデオカメラの撮影範囲
を照明する。
【0026】第2の投光レンズ24を図1上においてA
1方向に移動させると、上記した標準投光に比べ集光さ
れ、TELEの投光となり撮影範囲を照明する。このよ
うな照明は、ビデオカメラの撮影範囲の一部分を集中的
に照らすので、スポット的な照明として利用することが
できる。
【0027】また、第2の投光レンズ24を図1上にお
いてA2方向に移動させると、上記した標準投光に比べ
拡角の投光となり、WIDEの投光で撮影範囲を照明す
ることができる。
【0028】上記した第1の投光レンズ23、第2の投
光レンズ24は、各々の小形凸レンズ23a、24aを
異なる焦点距離をもつ凸レンズで形成してもよい。例え
ば、第1の投光レンズ23は焦点距離Fをもつ小形凸レ
ンズ23aで上記同様に形成し、第2の投光レンズ24
は焦点距離F1をもつ凸レンズで同様に形成する。な
お、この場合においても小形凸レンズの縦横の寸法は投
光レンズ23、24共に同一のものとする。
【0029】また、第1の投光レンズ23、第2の投光
レンズ24は、各々を焦点距離の異なる2種類の小形凸
レンズで構成することもできる。図3は第1の投光レン
ズ25を示したものであるが、第2の投光レンズ26に
ついても同様な構成のものとなっている。
【0030】第1の投光レンズ25の周囲部に焦点Fを
もつ凸レンズ25aを配設し、また、ランプ21の光が
直接入射する中央部に上記凸レンズ25aの焦点Fに比
べ距離の長い焦点F2をもつ凸レンズ25bを配設して
投光レンズ25を形成する。図示しない第2の投光レン
ズ26についても同様に形成し、これら投光レンズ2
5、26を図1に示す如く備えて照明用ライトを構成す
る。
【0031】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。この第2実施例は、図1に示す光源部の第2の投光
レンズ24を前後方向への移動だけでなく、上下方向及
び左右方向にも移動できるようにしたものである。な
お、その他の構成については第1実施例と同様のものと
なっている。
【0032】図4に第1の投光レンズ23と第2の投光
レンズ24を構成する小形凸レンズ23a、24aの光
学系図を示す。
【0033】第2の投光レンズ24を図1上においてA
1方向に移動した後、僅かに上方に移動させて対向配置
する小形凸レンズ23a、24aを図4(A)で示すよ
うな位置関係にすると、小形凸レンズ24aから投光さ
れる光の投光方向が斜め上向きとなり、焦点Fを通って
上方向き部分が集中的に照明される。
【0034】また、上記とは逆に、第2の投光レンズ2
4をA1位置において僅かに下方に移動させて小形凸レ
ンズ23a、24aを図4(B)で示すような位置関係
にすると、小形凸レンズ24aから投光される光の投光
方向が斜め下向きとなり、焦点Fを通って下方向き部分
が集中的に照明される。このように、第2の投光レンズ
24を僅か上下方向に動かすだけで照明用ライトの照明
方向を斜め上下方向に変えることができる。
【0035】同様に、上記したA1位置において、第2
の投光レンズ24を図1上で僅かに奥方に移動させる
と、投光方向が斜め右方向となり、第2の投光レンズ2
4を僅か手前に移動させると、投光方向が斜め左方向と
なる。
【0036】なお、上記では第2の投光レンズ24をA
1に移動させた後、このレンズ24を上下、左右に移動
させた場合について説明したが、Aの範囲で上下、左右
に移動させても同様に投光方向を変えることができる。
【0037】上記した第2の投光レンズ24の移動につ
いては、上下方向へ移動させる場合、小形凸レンズ24
aの縦寸法の長さを最大とし、左右方向へ移動させる場
合は、小形凸レンズ24aの横寸法の長さを最大とする
ことが好ましい。また、2つの投光レンズ23、24の
移動手段については、前記Z軸方向と平行に2つの投光
レンズ23、24を移動させる手段を、今度はZ軸に対
して垂直な2方向となる上下方向および左右方向につい
て別個に、または組み合わせて設置することで目的とす
る構成が可能となる。この場合においても2つの投光レ
ンズ23、24にレバーを設置して手動により移動させ
たり、小形モータを使用したレンズ駆動機構により2つ
の投光レンズ23、24を駆動する構成が可能となる。
【0038】このような照明用ライトは、特にスポット
照明に有効で、例えば、舞台撮影等において、ビデオカ
メラの撮影範囲を舞台全体に合わせておき、照明は舞台
の中の一部分である被写体を照明し、被写体の動きを追
って照明位置を移動させることができる。
【0039】さらに、照明を上下方向に移動させること
ができるので、撮影する被写体と照明方向のずれ、いわ
ゆるパララックスを補正するのにも有効である。
【0040】上記した第2実施例の2つの投光レンズ2
3、24についても小形凸レンズ23a、24aとを異
なる焦点距離のもので構成してもよい。
【0041】上記した第1、第2実施例においては、第
2の投光レンズ24を移動可能に構成したが、第2の投
光レンズ24を固定し、第1の投光レンズ23を移動さ
せるように構成することもできる。
【0042】
【発明の効果】上記した通り、本発明に係る照明用ライ
トは、光源の光を2つの投光レンズで投光すると共に、
これら2つの投光レンズのうちの少なくとも一方を上下
方向及び左右方向に移動自在に構成したので、各投光レ
ンズを構成する小形凸レンズの寸法の範囲内で2つの投
光レンズを僅かに上下左右に相対移動させるだけで、そ
れに応じて投光方向を上下左右に自在に変化させること
ができる。 よって、このような構成の照明用ライトをビ
デオカメラに取り付ければ、ビデオカメラの撮影方向を
変えずに照明場所だけを移動させることができるので、
撮影状況に合わせた照明や特殊撮影の照明などに極めて
便利である。
【0043】また、2つの投光レンズのうちの少なくと
も一方を、上下左右方向だけでなく投光方向にも移動自
在な構成としてもよく、このようにすれば、照射角を自
在に変化させることで、撮影範囲の照明ムラを少なくす
ることも可能となり、極めて利用範囲の広い照明用ライ
トとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である照明用ライトの光源
部を示す縦断面図である。
【図2】第1実施例の照明用ライトの照射角変化を2つ
の投光レンズの小形凸レンズで示した光学系図である。 (A)図は標準投光状態を示す。 (B)図はTELEの投光状態を示す。 (C)図はWIDEの投光状態を示す。
【図3】第1実施例の照明用ライトに用いる投光レンズ
の変形例を示す投光レンズの正面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示し、照明用ライトの投
光方向の変化を2つの投光レンズの小形凸レンズで示し
た光学系図である。 (A)図は投光レンズが斜め上方向に投光する状態を示
す。 (B)図は投光レンズが斜め下方向に投光する状態を示
す。
【図5】従来例として示した照明用ライトの光源部を示
す縦断面図である。
【図6】従来例の照明用ライトに備えられた投光レンズ
の正面図である。
【符号の説明】
21 ハロゲンランプ 22 放物面鏡 23、24 投光レンズ 23a、24a 小形凸レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 15/02 G03B 15/05

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源を備えた放物面鏡の前側に、多数の
    小形凸レンズを連続配設して構成した第1の投光レンズ
    を備えると共に、この第1の投光レンズの前方に、第1
    の投光レンズに対し小形凸レンズの配設構成を同様に設
    けた第2の投光レンズを備え、上記第1、第2の投光レ
    ンズのうちの少なくとも一方の投光レンズを少なくとも
    上下方向及び左右方向に移動自在に構成し、かつ、上下
    方向の移動は上記小形凸レンズの縦寸法の長さを最大と
    し、左右方向の移動は上記小形凸レンズの横寸法の長さ
    を最大とすることを特徴とするビデオカメラの照明用ラ
    イト。
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