JP3068178B2 - 外翻鉗子 - Google Patents

外翻鉗子

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JP3068178B2
JP3068178B2 JP02504441A JP50444190A JP3068178B2 JP 3068178 B2 JP3068178 B2 JP 3068178B2 JP 02504441 A JP02504441 A JP 02504441A JP 50444190 A JP50444190 A JP 50444190A JP 3068178 B2 JP3068178 B2 JP 3068178B2
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ウォルフ メイアー カシュー
ヨン ファ ツー
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ロバート エム クシュマン
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Description

【発明の詳細な説明】 背景 本発明は、外科の分野に関し、特に、吻合や皮膚の閉
鎖を行うのに有用な用具に関する。
「吻合」という用語は、血管や大腸器官等その他の管
状組織の接合或いは再接続等の種々の処置を含んでい
る。各血管は、端部対側部や端部対端部を含む種々の相
対的位置で接合してもよい。末梢神経等の中実の管状構
造体も、皮下組織や皮膚等の中実構造体と同様接合する
ことができる。
吻合は、伝統的に、各血管をそれらの間の接合部で縫
合することにより行われる。縫合糸を貫入する際に生じ
やすい血栓症を防止するために、縫合に代わるものが開
発されてきた。特により大きな血管に対するそうした代
替物の一つとして、カラー等の機械的接合具がある。第
二の代替物としては、血管壁を貫通することなく縫合糸
と同様の保持機能を果たすために、血管の接合部に沿っ
て取り付けられる外科用クリップの使用がある。本発明
者により開発された２種のそうしたクリップが、米国特
許第4586503号及び同4733660号に開示されている。前者
の特許で説明したように、クリップは血管の並置された
縁部に沿って取り付けられ、縁部は先ず外翻されて（外
側に折り返されて）、クリップの顎部の間で把持される
フランジを形成する。外翻させることにより、血管上で
クリップ顎部が挟持し易くする他、血管の内側表面のみ
が接触するようにしている。
非貫通式のクリップを使用する場合は、血管又は組織
縁部が正確且つ対称に外翻される必要がある。正しい外
翻は、縫合の始めにおいて、また、端部対側部縫合の前
後の困難な位置では重要である。
フランジの周縁部に沿った張力が、外翻されておらず
応力がより低い元の形状と、フランジが血管の周囲に折
り返されて折り返し部を形成している形状との間に、不
安定な状態を生成するため、適正な外翻を達成すること
は困難である。外科用クリップの使用が迅速且つ簡単
で、その保持能力が優れていることが判明したことによ
り、外科医が縫合を行いつつ血管を外翻するのを補助す
る用具の必要性が増大した。
クリップは、一般的には、外科医が組織の縁部に沿っ
てクリップを正確に配設したのち圧搾力を付与すること
によりクリップを閉鎖することができる小型の手持ち用
具を使用して取り付けられる。同じ外科医が、その空い
ている方の手で必要な血管の外翻を行い得ることが望ま
しい。
発明の概要 従って、本発明の目的は、片手で操作可能であって、
特に吻合の間に血管の縁部を外翻させると共に、血管縁
部を挟持又は縫合のために並置するように設計された外
科用具を提供することである。更に別の目的は、かかる
用具を小型で製造が簡単で、且つ洗浄殺菌が容易にする
ことである。もう１つの目的は、本発明が特に穿刺型の
損傷自体を回避するように設計された顕微手術用クリッ
プと併用するようになっているので、接合される血管が
損傷を受けるのを防ぐことである。
上述したことに鑑みて、本発明は、一方の端部が堅固
に相互連結された一対の外側弾性脚部と、前記一対の脚
部の中間の第三の脚部とから成る外翻鉗子であって、外
側及び中間脚部はそれらの自由端にそれぞれ顎部を備え
た先端部を有し、更に、中間脚部に連結されて前記外側
脚部の一方に対して中間脚部を移動させるための外部か
ら操作可能な手段を備えた外翻鉗子において具現され
る。
図面の簡単な説明 添付図面において、 図１は、本発明による用具の斜視図、 図２は、本発明による用具の側面図、 図３は、本発明による用具の顎部の詳細斜視図、 図４は、吻合に使用した本用具を示した図、 図５及び図６は、外科医の手の中にある用具を示した
図、 第７図は、本発明の第二の実施例の側面図である。
好ましい実施例の説明 図１及び図２は、本発明による外翻鉗子を示す。この
鉗子は、弾性金属その他の適当な弾性材料の３枚の脚部
10、12、14より成り、これらの脚部は、一方の端部が溶
接又ははんだ付けにより薄層を成して相互に連結され、
頭部16を形成している。便宜上、外側の脚部10及び12
は、図１におけるそれぞれの位置に従い上側及び下側脚
部と呼ぶが、用具の使用に際しては、特定の方向性はな
い。
中間の脚部12は、略平坦であり、上下の脚部10及び14
の間に延びる。脚部10、14は、いずれもそれらの連結さ
れていない部分に沿って外方に弓形に湾曲し、中間脚部
から離間している。上側脚部10は、その中間点付近に開
口部18を有し、中間脚部に溶接された小さな横軸20がそ
の開口部に挿通される。この軸は、上側脚部の外側で軸
に固定されたボタン端部22を備えている。ボタン端部
は、後述するように外科医が内側脚部の位置を調整する
ことができるように外部的に操作可能な手段として機能
する。中間脚部12の自由端は先端部に向かって先細にな
っており、この先端部は図３に詳細に示すように好まし
く球形の顎部を有する。しかしながら、顎部の形状は、
特定の用途に応じて変形可能である。
上下の脚部10、14も、同様に先細の自由端28を有す
る。自由端28は、その端部付近の位置30で内方に屈曲
し、中間脚部の先端を挟んで互いに対向する類似の顎部
32、34で終端する。各顎部は、その端部から見ると略Ｃ
形であり、各顎部の内表面36は、球形の先端部26より曲
率半径が僅かに大きい。各顎部は、挟持面を軟化させる
ために、プラスチック材料で塗被してもよい。
３個の顎部は、中間の顎部を弧状の顎部の中央にし
て、脚部の本来の弾性により通常互いに離間しており、
かくして、外科医により付与される圧搾作用に抗するば
ね力をもたらす。
図４に示すような一般的な吻合手術において、２つの
近接した血管端部A,Bは、外翻鉗子により所定位置に保
持された状態で接合準備されている。用具は、図５に示
すように保持することが好ましい。即ち、親指を下側脚
部14に、中指をボタン22に、人指し指を上側脚部に当接
し、用具頭部を手のひらにより固定している。
球形の顎部26を血管内腔の内側に、下側の顎部34を血
管Ａの外側に配して、先ず親指と中指先端で圧力を加え
ることにより、外科医は血管を把持して部分的に血管を
外翻させる。次に、第一の血管を把持したまま、顎部32
を血管Ｂの外側に当接させて、顎部26を血管Ｂの内腔内
に挿入する。脚部10の外面に人指し指で圧力を加えるこ
とにより、外科医は、第二の血管端部を把持して同様に
それを外翻させ、クリップその他の接合具の取り付けに
便利なように２つの縁部を並置することができる。必要
とされる操作が単純であるので、外科医は、一人で吻合
を行ってもよく、また途中で外翻又は挟持用具の操作を
調整することもできる。一度、最初の縫合糸やステープ
ルやクリップが取り付けられると、外翻は安定した状態
となり、残りのクリップや縫合糸を取り付けている間に
用具を抜き出すことができる。
上述した各段落では、吻合について述べているが、こ
の用具はそうした用途に限定されないことを理解された
い。実際に、この用具は、皮膚の近接した縁部を接合す
るために、縫合糸やステープルを用いて皮膚の閉鎖を行
う際にも特に有効であることが分かっている。このこと
は、皮膚の外翻を維持するために補助が通常必要とされ
るステープルによる皮膚閉鎖の場合、本用具が補助者の
必要性をなくすものであるため、特に関係がある。
図７に、本発明の第二の実施例を示す。第二の実施例
において、同一の部品には図１と同一の符号を付し、変
形した部品には図１の符号から100だけ異なる符号を付
している。用具は一体成形構造を有し、頭部116から、
上側脚部110と下側部分111とが延びている。下側部分11
1は、頭部に近接した第一の比較的可撓性の部分113と、
用具の中央付近の第二の比較的不撓性の部分115とを有
する。前記不撓性の部分は、二股に分かれて中間及び下
側脚部112、114を形成している。本実施例において、３
枚の脚部も顎付き端部の付近でウェブ又は支柱117、119
により相互に連結されているので、脚部にかかる内向き
の圧力により顎部は外向きに移動する。本実施例では、
顎部は静止位置で閉じているか、或いは殆ど閉じてお
り、組織を解放するためには圧力を加えなければならな
いので、第一の実施例とは用具の動作が反対であること
を理解されたい。この構成は、ある状況下では好ましい
ことがある。
第二の実施例では、３枚の脚部はそれぞれ先細の端部
を有し、その先端に第一の実施例と同様の顎部26、32、
34を備えている。
本発明のその他の変形及び修正も、当業者には可能と
思われる。従って、前述したことは本発明の単なる例示
として見做されるべきであり、本発明は以下の請求の範
囲により限定されるべきである。
フロントページの続き (72)発明者 クシュマン ロバート エム アメリカ合衆国 ニューメキシコ州 87008 シダー クレスト ボックス 435 (72)発明者 カシュー ウォルフ メイアー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 92373 レッドランズ プロスペクト ドライヴ 1360 (72)発明者 ツー ヨン ファ アメリカ合衆国 ニューメキシコ州 87111 アルバカーキ ノースイースト アドミラル デューイ 9909 (56)参考文献 特開 昭48−77682（ＪＰ，Ａ) 実開 昭52−154793（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭62−107810（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭12−15065（ＪＰ，Ｙ１) 米国特許4024870（ＵＳ，Ａ) 仏国特許出願公開580017（ＦＲ，Ａ １) 仏国特許出願公開655682（ＦＲ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61B 17/00 - 17/34

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】一方の端部が堅固に相互連結された一対の
    外側弾性脚部と、 前記一対の脚部の中間の第三の脚部と、 手で圧力を加えることにより前記第一及び第二の脚部の
    一方に対して中間脚部を移動させ得る外部から操作可能
    な手段と、を備えた外翻鉗子であって、 前記中間脚部は球形の顎部を備えた先端部で終端し、前
    記外側脚部はそれぞれ弧状の顎部を備えた先端部で終端
    し、前記弧状の顎部は、前記球形顎部と協働するように
    位置決めかつ形状決めされていることを特徴とする外翻
    鉗子。
  2. 【請求項２】前記各弧状の顎部が、前記球形顎部の主要
    部分の周囲に延びることを特徴とする請求の範囲第１項
    記載の外翻鉗子。
  3. 【請求項３】前記球形の顎部が、前記弧状の顎部の先端
    を越えて突出していることを特徴とする請求の範囲第１
    項記載の外翻鉗子。
  4. 【請求項４】前記第一及び第二の脚部は、前記脚部が、
    前記顎部を互いに離間させるように付勢する脚部ばねと
    して機能するように弾性材料でできていることを特徴と
    する請求の範囲第１項記載の外翻鉗子。
  5. 【請求項５】前記各顎部に近接して前記第一の脚部と中
    間脚部との間に連結された第一の支柱と、前記各顎部に
    近接して中間脚部と第二の顎部との間で連結された第二
    の支柱と、を更に備え、これにより、前記顎部は、前記
    外側脚部に内向きの圧力を加えることにより開放される
    ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の外翻鉗子。
  6. 【請求項６】前記弧状の顎部は、前記球形の顎部の主要
    部分の周囲に延びることを特徴とする請求の範囲第５項
    記載の外翻鉗子。
  7. 【請求項７】前記球形の顎部は、前記弧状の顎部の先端
    を越えて突出することを特徴とする請求の範囲第５項記
    載の外翻鉗子。
  8. 【請求項８】前記第一、中間、及び第二の脚部の各々
    は、前記脚部が、前記顎部を互いに向かって付勢する脚
    部ばねとして機能するように弾性材料でできていること
    を特徴とする請求の範囲第５項記載の外翻鉗子。
  9. 【請求項９】一方の端部が堅固に相互連結された一対の
    外側弾性脚部と、 前記一対の脚部の中間の第三の脚部と、を備え、 前記外側脚部および中間脚部は、それらの自由端にそれ
    ぞれの先端部を有し、該先端部はそれぞれの顎部を備
    え、 手で圧力を加えることにより前記第一及び第二の脚部の
    一方に対して中間脚部を移動させ得る外部から操作可能
    な手段と、 前記各顎部に近接して前記第一の脚部と中間脚部との間
    に連結された第一の支柱と、前記各顎部に近接して中間
    脚部と第二の顎部との間で連結された第二の支柱と、を
    更に備え、これにより、前記顎部は、前記外側脚部に内
    向きの圧力を加えることにより開放される外翻鉗子にお
    いて、 前記中間脚部および前記外側脚部の一方は、比較的不撓
    性の部分により一体的に連結され、前記比較的不撓性の
    部分は、比較的不撓性の部分を介して前記端部に連結さ
    れていることを特徴とする外翻鉗子。
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