JP3066236U - 車椅子用シ―トカバ― - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車椅子の汚れを防止するとともに、使用が容
易な車椅子用シートカバーを提供することである。 【解決手段】 車椅子２のシート部３を覆うシートカバ
ー本体４と、該シートカバー本体４を車椅子２のシート
部３に対して前後方向にずれないように固定する第１固
定手段５と、前記シートカバー本体４を車椅子２のシー
ト部３に対して左右方向にずれないように固定する第２
固定手段６と、を備えたことを特徴とする車椅子用シー
トカバーである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、装着したまま車椅子を折畳むことができる車椅子用シートカバーに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、歩行が不自由な人が利用する車椅子がある。車椅子の利用者は、生 活の大半を車椅子に座った状態で過ごすため、車椅子に座った状態のまま食事を するが、食事の最中に食べ物をこぼして、車椅子を汚してしまう場合がある。ま た、失禁によって、車椅子を汚す場合もある。 ところで、車椅子の利用者は、そのシート部に直接腰を掛けず、シート部に座布 団を敷いてその上に腰を掛けることにより、利用することがあり、この座布団に よって、食べ物又は失禁による車椅子の汚れをある程度防止することができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、座布団は、車椅子のシート部の上に載置されているだけである ので、座布団と車椅子の側板部の間から食べ物などが入り、その除去清掃が困難 である車椅子のシート部が汚れてしまうという場合がある。また、座布団は、車 椅子を折畳む際にシート部から取り外さなければならず不便である。

【０００４】 そこで、本考案は、車椅子の汚れを防止するとともに、塵埃の除去とシート部 への着脱が容易な車椅子用シートカバーを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、以上の目的を達成するためになされたもので、車椅子のシート部を 覆うシートカバー本体と、該シートカバー本体が車椅子のシート部に対して前後 方向にずれないように固定する第１固定手段と、前記シートカバー本体が車椅子 のシート部に対して左右方向にずれないように固定する第２固定手段と、を備え たことを特徴とするものである。

【０００６】 以上のように、本考案によれば、車椅子のシート部を覆うシートカバー本体が 、第１固定手段及び第２固定手段によって、前後方向及び横方向にずれないよう 車椅子のシート部に固定されているので、車椅子のシート部に車椅子の利用者が こぼした食べ物又は失禁した尿などが直接付くことがなく、車椅子のシート部が 汚れるのを防止することができる。また、本考案に係る車椅子用シートカバーは 、横方向にずれないように第２固定手段によって固定されているので、カバーを 付けた状態のまま車椅子を折畳むことができる。さらに、第１固定手段によって 、前後方向にずれないように車椅子のシート部に固定されているので、車椅子を 利用の際に、シートカバーが前後方向にずれることはない。

【０００７】 前記シートカバー本体は、車椅子の両側板の内側まで覆うよう構成されている ことが好ましい。このような構成により、シートカバー本体は、右側の側板の内 面−シート部表面−左側の側板の内面に沿って、これらを覆うことができるので 、利用者がこぼした食べ物をＵ字状に受けることができ、食べ物がシート部の横 方向にこぼれて車椅子の車輪などに付くことを防止することができる。

【０００８】 また、前記シートカバー本体は、防水性に優れた素材から形成されていること が好ましく、これにより、利用者がこぼした食べ物は、濡れ雑巾などで簡単に拭 き取ることできる。

【０００９】 さらに、前記シートカバー本体は、摩擦係数が大きい素材から形成されている ことが好ましく、これにより、車椅子の利用者が車椅子からずれ落ちるのを防止 することができる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

次に、本考案に係る車椅子用シートカバーの実施例について図面に基づいて説 明する。図１は、本実施例に係る車椅子用シートカバー１の底面図であり、図２ は、本車椅子用カバーシート１を車椅子２に装着した状態を示す斜視図である。 本実施例に係る車椅子用シートカバー１は、車椅子２のシート部３を覆うシート カバー本体４と、シートカバー本体４が車椅子２のシート部３に対して前後方向 にずれないように固定する第１固定部５と、シートカバー本体４が車椅子２のシ ート部３に対して左右方向にずれないように固定する第２固定部６と、を備えて いる。

【００１１】 シートカバー本体４は、長方形状に形成されており、図２に示すように、車椅 子２のシート部３、及び車椅子２のシート部３と肘掛７の間に設けられた側板８ を覆う大きさに構成されている。また、シートカバー本体４は、防水性に優れ、 かつ両面の摩擦係数の大きい素材、例えばポリウレタンコーティングされた素材 から形成されている。シートカバー本体４の前後方向の長さは、車椅子２のシー ト部３の前後方向の長さとほぼ同一となるように構成されており、シートカバー 本体４の左右方向の長さは、図２に示すようにシートカバー本体４の左右方向の 両縁を車椅子２の側板８の上端に掛けた状態で、シートカバー本体４が車椅子２ のシート部３と側板８に密着させることができる長さに構成されている。

【００１２】 第１固定部５は、１組の第１帯体９、１０から構成されている。第１帯体９、 １０は、シートカバー本体４の前後方向の縁の中央に取り付けられており、シー トカバー本体４をシート部３に取り付けた際に、少なくとも第１帯体９及び１０ のそれぞれの先端がシート部３の裏面の位置で重なり合う長さに構成されている 。帯体９の裏面の先端及び１０の表面の先端部には、面ファスナー（ベルクロフ ァスナー）１１、１２が設けられており、面ファスナー１１、１２は、互いに着 脱するように構成されている。

【００１３】 第２固定部６は、２組の第２帯体１３、１４、１５、１６から構成されている 。第２帯体１３、１４、１５、１６は、シートカバー本体４の左右方向の縁に取 り付けられており、シートカバー本体４をシート部３に取り付けた際に、少なく とも第２帯体１３、１４、１５、１６の各先端が側板の外側面を介してシートカ バー本体４の裏面とシート部３の表面の間に位置する長さに構成されている。第 ２帯体１３、１４、１５、１６の裏面の先端には、面ファスナー１７、１８、１ ９、２０が設けられている。また、シートカバー本体４の裏面には、第２帯体１ ３、１４、１５、１６の各先端が側板の外側面を介してシートカバー本体４の裏 面とシート部３の表面の間に位置する際に、第２帯体１３、１４、１５、１６が 当たる位置に、面ファスナー１７、１８、１９、２０それぞれと着脱可能な面フ ァスナー２１、２２、２３、２４が設けられている。

【００１４】 次に、本車椅子用シートカバー１の車椅子２への取り付け方法について図３に 基づいて説明する。先ず、第１帯体９、１０が車椅子２のシート部３中央に位置 するようにシートカバー本体４をシート部３の上に載せる。次に、シートカバー 本体４の左右方向の両縁を車椅子２の側板８の上端に被せて、第２帯体１３、１ ４、１５、１６の先端を車椅子２の側板８の外側面に沿って移動させ、シート部 ３の間の隙間２５に挿入して、それらの面ファスナー１７、１８、１９、２０を シートカバー本体４の面ファスナー２１、２２、２３、２４に圧着することによ って、シートカバー１を車椅子２対して左右方向にずれないように固定する。次 に、第１帯体９、１０の先端を車椅子２のシート部３の裏側にまわし、それぞれ の面ファスナー１１、１２を互いに圧着することによって、シートカバー１を車 椅子２に対して前後方向にずれないように固定する。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、車椅子利用者の体が前後左右に多少移動して も、車椅子用シートカバー本体が、前後方向及び横方向にずれることはなく、車 椅子のシート部もしくはシート部と側板の間に、車椅子の利用者がこぼした食べ 物又は失禁した尿などが直接付くことがなく、車椅子のシート部の汚れもしくは 車椅子のフレーム等の発錆を防止することができ、また、カバーを付けた状態の まま車椅子を折畳むことができる車椅子用シートカバーを提供することができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る車椅子用シートカバーの実施例の
底面図である。

【図２】本実施例に係る車椅子用シートカバーを車椅子
に取り付けた状態の斜視図である。

【図３】本実施例に係る車椅子用シートカバーを車椅子
に取り付ける状態を示す図である。

【符号の説明】

２ 車椅子 ３ シート部 ４ シートカバー本体 ５ 第１固定部 ６ 第２固定部 ８ 側板

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車椅子（２）のシート部（３）を覆うシ
   ートカバー本体（４）と、該シートカバー本体（４）を
   車椅子（２）のシート部（３）に対して前後方向にずれ
   ないように固定する第１固定手段（５）と、前記シート
   カバー本体（４）を車椅子（２）のシート部（３）に対
   して左右方向にずれないように固定する第２固定手段
   （６）と、を備えたことを特徴とする車椅子用シートカ
   バー。
2. 【請求項２】 前記シートカバー本体（４）は、車椅子
   （２）の両側板（８）の内側まで覆うよう構成されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の車椅子用シートカバ
   ー。
3. 【請求項３】 前記シートカバー本体（４）は、防水性
   に優れた素材から形成されていることを特徴とする請求
   項１又は２記載の車椅子用シートカバー。
4. 【請求項４】 前記シートカバー本体（４）は、摩擦係
   数が大きい素材から形成されていることを特徴とする請
   求項１乃至３いずれか記載の車椅子用シートカバー。