JP3065728B2 - 単核球分離管および単核球分離方法 - Google Patents

単核球分離管および単核球分離方法

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JP3065728B2 JP3210253A JP21025391A JP3065728B2 JP 3065728 B2 JP3065728 B2 JP 3065728B2 JP 3210253 A JP3210253 A JP 3210253A JP 21025391 A JP21025391 A JP 21025391A JP 3065728 B2 JP3065728 B2 JP 3065728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単核球分離管および単
核球分離方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、抗
凝固処理された血液から、単核球(リンパ球および単核
大白血球)を簡便に純度よく分離、採取することが可能
な単核球分離管および単核球分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】免疫監視機構で重要な役割を担っている
リンパ球の機能や、そのサブセット(亜分画)の割合を
調べることは、各種疾患、特に免疫不全症や自己免疫疾
患の診断と病態の推移を知る上で重要である。また、骨
髄移植も含めた輸血や臓器移植の実施に際して、白血球
の型であるHLA(主要組織適合抗原)の適合性を検査
することは、移植後の拒絶反応あるいは副作用の抑制に
とって重要である。
【0003】これらの検査において、さらに、腫瘍免疫
におけるリンパ球のキラー活性や、細胞間相互作用を解
析する上で、単核球の分離は必須な技術であり、そのた
めの簡便な用具、装置、方法の提供が望まれている。
【0004】ヒトの抹消血から単核球を分離する最も一
般的な技術としては、5.7%w/vのフィコール40
0と、9.0%w/vのSodium diatrizoateの水溶液
であって、比重が1.077g/mlに調整されたフィ
コール・パック(Ficoll-Paque、登録商標、ファルマシ
ア・ファイン・ケミカルズ(Pharmacia Fine Chemical
s)社製)を用いた遠心分離方法をあげることができる。
【0005】この方法は、 下記の基本的な工程(1)〜
(4)からなる。(1)予め決められた量のフィコール
・パックを試験管の底に設置する工程、(2)そのまま
或いは希釈した血液試料を注意深くフィコール・パック
上にピペットで移す工程、(3)フィコール・パックの
比重よりも大きい比重を有する血液成分が、フィコール
・パック中に進むか、あるいはフィコール・パックを通
過するように、フィコール・パック血液調整物を400
〜500Gで約30〜40分間遠心分離する工程、
(4)ピペットでフィコール・パックの上方に分離され
た単核球層を採取する工程。
【0006】しかしながら、この方法は次のような欠点
を有している。すなわち、最初に血液試料をピペットを
用いてフィコール・パック上に移すとき、白血球がもし
フィコール・パックの表面より下に広がった場合には、
フィコール・パックの比重が局部的に減少するという問
題を有している。従って、血液を移す際には、フィコー
ル・パックとの界面を乱さないように、血液を静かに重
層しなければならず、また、用事に必要量のフィコール
・パックを試験管内に設置しなければならず、操作が煩
雑であるという問題点を有するものであった。
【0007】また、予め試験管内にフィコール・パック
を収容しておくことも考えられるが、高い流動性を有す
るため、界面形状が安定するまで試験管を静置してか
ら、血液を供給しなければならず、操作が非効率的であ
るという問題があった。
【0008】この問題を解決するものとして、比重が
1.077g/mlに調整された高比重液を、チキソト
ロピー性を有する水不溶性ゲル状物質で封入した構成を
有する単核球分離管を使用する方法が開示されている
(USP4,190,535号明細書)
【0009】しかしながら、この方法に用いられるゲル
状物質は水不溶性であるため、遠心操作後、赤血球およ
び顆粒球の一部がゲル状物質と試験管内壁との間に残存
し、このため単核球層を分離、採取する際に、赤血球お
よび顆粒球が混入する虞れが高くなるという問題を有す
るものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、ヒ
ト末梢血より単核球を簡便かつ効率的に、しかも赤血球
を混入させることなく分離でき、細胞機能を損なうこと
なく単核球を回収することを可能とする単核球分離管お
よび単核球分離方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下に示
す本発明によって達成される。 (1)遠心分離管内に、2価カチオンによって水不溶性
とされたハイドロゲルを主成分とし、かつ比重が1.0
64〜1.079g/mlに調整された単核球分離用媒
体が収納されてなることを特徴とする単核球分離管。 (2)前記単核球分離用媒体中には、結合剤を含有する
前記(1)記載の単核球分離管 (3)遠心分離管内に、2価カチオンによって水不溶性
とされたハイドロゲルを主成分とし、かつ比重が1.0
64〜1.079g/mlに調整された単核球分離用媒
体を収納する工程と、血液を採取し、得られた血液を前
記2価カチオンと錯体を形成する結合成分を含む抗凝固
剤で抗凝固処理する工程と、前記抗凝固剤を含む血液を
前記遠心分離管内に供給する工程と、供給された血液に
遠心処理を施し、前記抗凝固剤中の結合成分の作用によ
り前記単核球分離用媒体を水溶性高比重液成分に変化さ
せると同時に、供給された血液を、血漿および血小板よ
りなる第1層と、単核球よりなる第2層と、赤血球およ
び顆粒球よりなる第3層と、当該第2層と第3層との間
に位置せしめられた高比重液層とに分離する工程と、前
記工程にて分離された第2層を採取する工程よりなる単
核球分離方法。
【0012】以下、本発明を図1〜6を参照して詳細に
説明する。
【0013】図1は、本発明における単核球分離管の構
造を示す断面図である。
【0014】本発明の単核球分離管1は、遠心分離管2
内に、2価カチオンによって水不溶性とされたハイドロ
ゲルを主成分とし、かつ比重が1.064〜1.079
g/mlに調整された単核球分離用媒体3を収納してな
るものである。
【0015】本発明において、水不溶性ハイドロゲルを
構成するゲル前駆体成分としては、2価カチオンによっ
て架橋、水不溶性され得るものであれば特に限定され
ず、具体的には、錯体形成物質やポリアニオンを挙げる
ことができる。それらの中でも、分子量が大きいために
膠質浸透圧の変化を起こし難く、血液中の細胞に悪影響
を与えない多糖が好ましい。
【0016】多糖は、多数の単糖がグリコシド結合によ
って脱水縮合した高分子化合物の総称であり、酸によっ
て加水分解されて多数の、かつ一般に不定数の多糖、単
糖を生成する。これらの多糖のなかで、2価カチオンと
結合して不溶性ハイドロゲルを形成するものとしては、
グリクロナン(ポリウロン酸)を挙げることができる。
グリクロナンとしては、ペクチン酸、アルギン酸、プロ
ツベリン酸等が知られているが、そのなかでも、2価カ
チオンの作用によって容易に不溶性ハイドロゲルを形成
することができ、しかもそのゲル強度の高いアルギン酸
を使用することが好ましい。
【0017】グリクロナンと結合して水不溶性ハイドロ
ゲルを形成する2価カチオンとしては、ジアミン類、ポ
リアミノ酸等の有機2価カチオンや、アルカリ土類金
属、遷移金属等の無機2価カチオンをあげることができ
る。そのなかでも、グリクロナンとの結合速度が早く、
かつ結合が強固で、得られるゲルの透明性に優れたカル
シウムイオンや亜鉛イオンが好適である。
【0018】水不溶性ハイドロゲルを構成するゲル前駆
体成分および2価カチオンの組み合わせは、上記のもの
に限定されず、通常は水不溶性であって、後述する抗凝
固剤中の結合成分の作用によって水溶性となるものなら
ば、特に限定されるものではない。
【0019】単核球分離用媒体3中には、さらに結合剤
を含むことが好ましい。この結合剤の作用により、容器
内壁への付着性が高まり、運搬時の振動に対してもゲル
の形状を好適に保持することができる。さらに、血液を
ゲル上に重層する際にも、ゲルの界面が乱れることが少
ないため、効率的に単核球分離操作が行える。 結合剤
としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ビ
ニルアセテート、結晶セルロース、ヒドロキシプロピル
スターチ、カルボキシメチルセルロース等の合成、半合
成高分子化合物や、デキストリン、ゼラチン、アラビア
ゴム、トラガントゴム、デンプン等の天然高分子化合物
を使用できる。このなかでも、容器内壁への接着性とゲ
ル形成保持能の点から、ヒドロキシエチルセルロースと
カルボキシメチルセルロースが特に好ましい。
【0020】このような単核球分離用媒体3には、比重
調整剤が添加され、比重が1.064〜1.079g/
mlに調整されている
【0021】比重調整剤としては、粘度、シリカ粉末等
の無機物、又はトリヨード安息香酸誘導体等が使用でき
るが、そのなかでも、比重が大きく、高濃度でも溶液の
粘度が低く、浸透圧も比較的低い、トリヨード安息香酸
誘導体が特に好ましい。
【0022】本発明の単核球分離管1を構成する遠心分
離管2としては、400〜3000Gの遠心加速度に耐
えられ、内部が密閉可能な構造であれば特に限定されな
い。具体的には、図1に示すように、片端が閉塞し、他
端が穿刺可能な栓体4で無菌的に密封された構造を呈
し、湿熱滅菌、放射線滅菌、化学滅菌のいずれかの滅菌
操作により内部の滅菌が維持されたものであることが望
まれる。材質としては、ガラス、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチ
ルメタクリレート等を使用することができるが、各種滅
菌方法が適用可能なポリプロピレン、ポリカーボネート
が特に好ましい。また、前記栓体4の代わりに、ある程
度の強度を有する菌不透過性膜を用いてもよい。
【0023】次に、本発明の単核球分離方法について、
図2ないし図5を参照して説明する。
【0024】図2ないし図5は、本発明の単核球分離方
法の概略を示す図である。
【0025】まず、他端が閉塞し、他端が穿刺可能な栓
体4で封止された遠心分離管2内に、2価カチオンによ
って水不溶性とされたハイドロゲルを主成分とし、かつ
比重が1.064〜1.079g/mlに調整された単
核球分離用媒体3を収容する。具体的には、アルギン酸
等のハイドロゲル前駆体成分溶液とカルボキシメチルセ
ルロース等の結合剤溶液との混液を作成し、これにシリ
カ等の比重調整剤を添加して比重を1.064〜1.0
79g/mlに調整する。これを遠心分離管2内に収容
し、さらに2価カチオンを含む溶液を添加して、ハイド
ロゲルを水不溶性として単核球分離用媒体3を形成し、
単核球分離管1を作製する。
【0026】一方、予め抗凝固剤が封入されたシリンジ
5等で血液6を採取し、これを前述のようにして作製さ
れた単核球分離管1内に供給する(図2)。抗凝固剤と
しては、不溶性ハイドロゲルに添加された2価カチオン
と錯体を形成する結合成分を含むものであり、具体的に
は、ACD液、ACD−A液、CPD液、EDTA液な
どを使用することができる。
【0027】次いで、前述のようにして血液6が供給さ
れた単核球分離管1を、15〜30℃程度において、4
00〜2000Gの遠心加速度で、10〜40分間程度
遠心操作を行う。この遠心操作により、前記抗凝固剤中
の結合成分が、前記ハイドロゲル中の2価カチオンと錯
体を形成し、これにより単核球分離用媒体3中のハイド
ロゲルが水不溶性から水溶性に変化する。それと同時
に、供給された血液6が、血漿および血小板よりなる第
1層7と、単核球よりなる第2層8と、赤血球および顆
粒球よりなる第3層9と、当該第2層と第3層との間に
位置せしめられた水溶性高比重液層3とに分離される
(図3)。
【0028】このようにして遠心分離を行った後、血漿
および血小板よりなる第1層7を吸引管10等を用いて
吸引、除去してスピッツ管(図示せず)等に移注する
(図4)。続いて、ピペット11等を用いて、別のスピ
ッツ管(図示せず)に単核球よりなる第2層8を採取す
る(図5)。そして、採取された単核球は、リン酸緩衝
化平衡塩溶液や細胞培養液などを用いて洗浄され、検査
等に使用される。
【0029】次に、実施例を示して本発明をさらに詳細
に説明する。
【0030】
【実施例】
[実施例1]ポリスチレン製スピッツ管に、ジアトリゾ
酸ナトリウムで比重を1.077g/mlに調整した1
%(W/V)アルギン酸ナトリウムと、1%(W/V)
カルボキシメチルセルロースの混液1mlを収容した。
これに、0.5M硫酸亜鉛溶液50μlを添加して、ハ
イドロゲルが十分形成されるまで室温に静置した。
【0031】こうして作製された単核球分離管に、抗凝
固剤としてCPD液を添加して採取した末梢血2mlを
供給し、400Gで30分間遠心操作を施した。そし
て、遠心操作によって分離された血漿・血小板層をピペ
ットで吸い取って除いた後、スピッツ管に単核球層を採
取し、1%w/vアルブミン溶液を含むリン酸緩衝化平
衡塩溶液(A−PBS)を添加し、1200Gで遠心分
離した。上清を捨て、血球をA−PBSに懸濁させた
後、700Gで再び遠心分離し、上清の1部分を捨て
て、1mlの細胞懸濁液とした。
【0032】この細胞懸濁液中の各血球数を、多項目自
動血液分析装置(東亜医用電子社製Sysmex NE
−6000)によって算定し、単核球分離前の血液中の
血球数と比較することにより、血球回収率を算出した。
その結果を表1に示す。
【0033】[実施例2]1%(w/v)アルギン酸ナ
トリウムと1%(w/v)ヒドロキシエチルセルロース
の混合溶液を用いる代わりに、1%(w/v)アルギン
酸ナトリウムと1%(w/v)カルボキシメチルセルロ
ースの混合溶液を使用する以外は、実施例1と同様にし
て単核球を分離し、各血球数の回収率を算出した。その
結果を表1に示す。
【0034】[実施例3]400G・30分間の遠心分
離条件を、1600G・15分間に変更する以外は、実
施例1と同様にして単核球を分離し、各血球の回収率を
算出した。その結果を表1に示す。
【0035】[実施例4]400G・30分間の遠心分
離条件を、1600G・15分間に変更する以外は、実
施例2と同様にして単核球を分離し、各血球の回収率を
算出した。その結果を表1に示す。
【0036】[比較例1]ポリスチレン製スピッツ管
に、フィコール・パック溶液2mlを入れ、その上にC
PD加末梢血2mlを静かに重層し、400Gで30分
間遠心分離した。その後の操作は、実施例1と同様にし
て単核球を分離し、各血球の回収率を算出した。その結
果を表1に示す。
【0037】[比較例2]400G・30分間の遠心分
離条件を、1600G・15分間に変更する以外は、比
較例1と同様にして単核球を分離し、各血球の回収率を
算出した。その結果を表1に示す。
【表1】
【0037】表1より、本発明の単核球分離管を用いる
ことにより、赤血球、血小板の混入率の低い単核球を採
取することができることが確認された。また、本発明の
単核球分離管は、比較例の単核球分離管のように、血液
を静かに重層するという操作上の煩わしさがなく、簡便
に使用できるものであった。
【0038】[比較例3]USP4,190.535号
明細書記載の単核球分離管(商品名リューコプレップ、
ベクトン デイキンソン アンド カンパニー社製)を
用い、これにCPD加末梢血2mlを供給し、1600
G・15分間遠心分離した。その後、遠心操作によって
分離された血漿・血小板層をピペットで吸い取って除い
た後、単核球層をピペットにて採取しようとしたとこ
ろ、チキソトロピーゲル上部と分離管内壁の間に、赤血
球および顆粒球が残存していたため、これらが単核球に
混入してしまい、精度よい分離が困難であった。
【0039】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の単核球
分離管は、遠心分離管内に、2価カチオンによって水不
溶性とされたハイドロゲルを主成分とし、かつ比重が
1.064〜1.079g/mlに調整された単核球分
離用媒体が収納されてなることを特徴とするものである
から、ヒト末梢血より単核球を簡便かつ効率的に、しか
も赤血球を混入させることなく分離でき、細胞機能を損
なうことなく単核球を回収することが可能である。従っ
て、本発明の単核球分離管は、免疫学的基礎研究やHL
Aの適合性検査、リンパ球の機能検査等において、有効
に適用することができる。
【0040】また、本発明の単核球分離方法は、遠心分
離管内に、2価カチオンによって水不溶性とされたハイ
ドロゲルを主成分とし、かつ比重が1.064〜1.0
79g/mlに調整された単核球分離用媒体を収納する
工程と、血液を採取し、得られた血液を前記2価カチオ
ンと錯体を形成する結合成分を含む抗凝固剤で抗凝固処
理する工程と、前記抗凝固剤を含む血液を前記遠心分離
管内に供給する工程と、供給された血液に遠心処理を施
し、前記抗凝固剤中の結合成分の作用により前記単核球
分離用媒体を水溶性高比重液成分に変化させると同時
に、供給された血液を、血漿および血小板よりなる第1
層と、単核球よりなる第2層と、赤血球および顆粒球よ
りなる第3層と、当該第2層と第3層との間に位置せし
められた高比重液層とに分離する工程とからなるもので
あるから、ヒト末梢血より単核球を簡便かつ効率的に、
しかも赤血球を混入させることなく分離でき、細胞機能
を損なうことなく単核球を回収することが可能である。
従って、本発明の単核球分離方法は、免疫学的基礎研究
やHLAの適合性検査、リンパ球の機能検査等におい
て、有効に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単核球分離管の構造を示す図である。
【図2】本発明の単核球分離方法の概略を示す図であ
る。
【図3】本発明の単核球分離方法の概略を示す図であ
る。
【図4】本発明の単核球分離方法の概略を示す図であ
る。
【図5】本発明の単核球分離方法の概略を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 単核球分離管 2 遠心分離管 3 単核球分離用媒体 4 栓体 5 シリンジ 6 血液 7 血漿および血小板層 8 単核球層 9 赤血球および顆粒球層 10 吸引管 11 ピペット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−111374(JP,A) 特開 平5−322886(JP,A) 特開 平2−134564(JP,A) 特開 昭56−44056(JP,A) 特開 昭61−84557(JP,A) 特開 昭60−53845(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 33/48 G01N 33/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心分離管内に、2価カチオンによって
    水不溶性とされたハイドロゲルを主成分とし、かつ比重
    が1.064〜1.079g/mlに調整された単核球
    分離用媒体が収納されてなることを特徴とする単核球分
    離管。
  2. 【請求項2】 前記単核球分離用媒体中には、結合剤を
    含有する請求項1記載の単核球分離管
  3. 【請求項3】 遠心分離管内に、2価カチオンによって
    水不溶性とされたハイドロゲルを主成分とし、かつ比重
    が1.064〜1.079g/mlに調整された単核球
    分離用媒体を収納する工程と、 血液を採取し、得られた血液を前記2価カチオンと錯体
    を形成する結合成分を含む抗凝固剤で抗凝固処理する工
    程と、 前記抗凝固剤を含む血液を前記遠心分離管内に供給する
    工程と、 供給された血液に遠心処理を施し、前記抗凝固剤中の結
    合成分の作用により前記単核球分離用媒体を水溶性高比
    重液成分に変化させると同時に、供給された血液を、血
    漿および血小板よりなる第1層と、単核球よりなる第2
    層と、赤血球および顆粒球よりなる第3層と、当該第2
    層と第3層との間に位置せしめられた高比重液層とに分
    離する工程と、 前記工程にて分離された第2層を採取する工程よりなる
    単核球分離方法。
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