JP3065534B2 - 充填層式排ガス処理装置 - Google Patents

充填層式排ガス処理装置

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JP3065534B2
JP3065534B2 JP8153775A JP15377596A JP3065534B2 JP 3065534 B2 JP3065534 B2 JP 3065534B2 JP 8153775 A JP8153775 A JP 8153775A JP 15377596 A JP15377596 A JP 15377596A JP 3065534 B2 JP3065534 B2 JP 3065534B2
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一彦 山本
耕二 小林
建夫 田中
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充填(てん)層式
排ガス処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、排ガス等の被処理ガスに対して吸
着、分解、ろ過等の処理を施してダスト、有害成分等を
除去する充填層式排ガス処理装置においては、反応塔内
に形成された移動層又は固定層に炭素質吸着剤、ゼオラ
イト、カルシウム質吸着剤、セラミックボール、鉄球、
チタン系触媒、アルミナ系触媒等の粉粒体が充填され、
被処理ガスを反応塔の側方から供給し、移動層又は固定
層内を通過させて、ダスト、有害成分等を除去するよう
にしている。なお、粉粒体としては、1〜30〔mm〕
の大きさのものが使用される。
【0003】図2は従来の反応塔の第1の例を示す斜視
図、図3は従来の充填層式排ガス処理装置の概略図、図
4は図3のX−X断面図である。図において、11は内
部に一対の充填層としての移動層10が形成された反応
塔であり、角錐(すい)形状の上部ホッパ12、該上部
ホッパ12の下端と連結された断面が矩(く)形状の胴
部13、及び該胴部13の下端と連結された角錐形状の
下部ホッパ14から成る。そして、前記上部ホッパ12
は上端に供給口15を、前記下部ホッパ14は下端に排
出口16を有し、前記供給口15から投入された粉粒体
は、上部ホッパ12、移動層10及び下部ホッパ14内
を下方に移動し、排出口16から外部に排出される。
【0004】なお、該排出口16から排出された粉粒体
は、搬送ライン40aを介して再生塔38に送られ、該
再生塔38によって再生された後、搬送ライン40bを
介して再び反応塔11に供給される。また、前記胴部1
3は、側壁の一方に被処理ガスを供給するための被処理
ガス供給部18を、側壁の他方に被処理ガスを排出する
ための被処理ガス排出部20をそれぞれ有する。そし
て、前記胴部13内において、被処理ガス供給部18か
らガス導入分配空間部35に供給された被処理ガスは、
左右に分流され、各移動層10内を水平に通過し、ガス
排出集合空間部36に集められ、被処理ガス排出部20
から排出される。
【0005】また、前記移動層10は、入口側に充填層
入口側ルーバ10aを、出口側に充填層出口側ルーバ1
0bをそれぞれ有する。前記充填層入口側ルーバ10a
及び充填層出口側ルーバ10bはいずれも一定の傾斜角
で配設された複数の傾斜板から成り、被処理ガスが通過
することができるようにしてある。なお、通常、前記移
動層10は複数の仕切板41によって分割される。
【0006】前記各移動層10の下端、すなわち、下部
ホッパ14内には、移動層10のレベルを一定に調整し
ながら排出口16から定量ずつ粉粒体を排出するための
一対の切出装置22が配設される。したがって、移動層
10内の粉粒体は一定の速度で下方に移動し、その間に
被処理ガスが処理される。図5は従来の反応塔の第2の
例を示す概念図、図6は図5のY−Y断面図、図7は図
5のZ−Z断面図である。なお、従来の反応塔の第1の
例と同じ構造の部分については、同じ符号を付与するこ
とによってその説明を省略する。
【0007】この場合、図において、11は内部に一対
の充填層としての移動層10が形成された反応塔であ
り、胴部13の下端に一対の下部ホッパ14が配設さ
れ、各下部ホッパ14内にコンベア式の切出装置42が
配設される。したがって、移動層10の下端に到達した
粉粒体は、切出装置42によって水平方向に切り出され
る。
【0008】次に、固定層を備えた反応塔について説明
する。図8は従来の反応塔の第3の例を示す概念図、図
9は図8のV−V断面図である。なお、従来の反応塔の
第1の例と同じ構造の部分については、同じ符号を付与
することによってその説明を省略する。図において、1
1は内部に充填層としての固定層32が形成された反応
塔であり、該反応塔11の胴部13は、側壁の一方に被
処理ガスを供給するための被処理ガス供給部18を、側
壁の他方に被処理ガスを排出するための被処理ガス排出
部20をそれぞれ有する。そして、前記胴部13内にお
いて、被処理ガス供給部18からガス導入分配空間部3
5に供給された被処理ガスは、前記固定層32内を水平
に通過し、ガス排出集合空間部36を介して被処理ガス
排出部20から排出される。
【0009】また、前記固定層32は、入口側に充填層
入口側ルーバ32aを、出口側に充填層出口側ルーバ3
2bをそれぞれ有するとともに、複数の仕切板41によ
って分割される。図10は従来の反応塔の第4の例を示
す概念図、図11は図10のW−W断面図である。な
お、従来の反応塔の第3の例と同じ構造の部分について
は、同じ符号を付与することによってその説明を省略す
る。
【0010】図において、11は内部に一対の充填層と
しての固定層32が形成された反応塔であり、該反応塔
11の胴部13は、側壁の一方に被処理ガスを供給する
ための被処理ガス供給部18を、側壁の他方に被処理ガ
スを排出するための被処理ガス排出部20をそれぞれ有
する。そして、前記胴部13内において、被処理ガス供
給部18からガス導入分配空間部35に供給された被処
理ガスは、左右に分流され、前記固定層32内を水平に
通過し、ガス排出集合空間部36に集められ、被処理ガ
ス排出部20から排出される。
【0011】図12は従来の反応塔の第5の例を示す概
念図、図13は図12のU−U断面図である。なお、従
来の反応塔の第3の例と同じ構造の部分については、同
じ符号を付与することによってその説明を省略する。こ
の場合、図において、11は内部に充填層としての環状
の固定層33が形成された反応塔であり、該反応塔11
の胴部13は、底壁に被処理ガスを供給するための被処
理ガス供給部18を、側壁に被処理ガスを排出するため
の被処理ガス排出部20をそれぞれ有する。そして、前
記胴部13内において、被処理ガス供給部18からガス
導入分配空間部35に供給された被処理ガスは、前記固
定層33内を水平に通過し、ガス排出集合空間部36に
集められ、被処理ガス排出部20から排出される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の充填層式排ガス処理装置においては、充填層として
の移動層10、固定層32、33内には、図示しない温
度計、中間多孔板等の付属品が配設されているので、該
各付属品の摩耗、損傷等の有無を点検するなど、充填層
内を保守・管理する必要がある。そして、そのために
は、充填層内の粉粒体を抜き出す必要があるので、抜き
出された粉粒体をコンテナバッグに詰めて系外に一時的
に保管するか、又は別に設置されたパージ槽(抜出充填
物用サイロ)に保管しなければならない。
【0013】したがって、充填層内を保守・管理するた
めに、広大なコンテナバックの置場を確保したり、通常
の運転中は使用することのないパージ槽を設けなければ
ならない。本発明は、前記従来の充填層式排ガス処理装
置の問題点を解決して、充填層内を容易に保守・管理す
ることができる充填層式排ガス処理装置を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の充
填層式排ガス処理装置においては、粉粒体が充填され、
被処理ガスの入口側に充填層入口側ルーバが、出口側に
充填層出口側ルーバがそれぞれ配設された充填層と、被
処理ガスを前記充填層に供給するための被処理ガス供給
部と、前記充填層において処理が施された被処理ガスを
排出するための被処理ガス排出部と、前記充填層と被処
理ガス供給部との間に形成されたガス導入分配空間部
と、前記充填層と被処理ガス排出部との間に形成された
ガス排出集合空間部と、粉粒体入口部から前記ガス導入
分配空間部及びガス排出集合空間部の少なくとも一方に
粉粒体を供給するラインとを有する。
【0015】本発明の他の充填層式排ガス処理装置にお
いては、さらに、前記ガス導入分配空間部及びガス排出
集合空間部の少なくとも一方の底部から粉粒体を充填層
側に戻すための連通口を有する。本発明の更に他の充填
層式排ガス処理装置においては、さらに、前記ガス導入
分配空間部及びガス排出集合空間部の少なくとも一方の
底板における、充填層入口ルーバ側及び充填層出口ルー
バ側の少なくとも一方に向けた傾斜角は、粉粒体の安息
角以上である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態における充填層式排ガス処理装置の概
略図、図14は図1のA−A断面図、図15は図14の
C−C断面図、図16は図1の部分Bの拡大図である。
【0017】図において、51は内部に一対の充填層と
しての移動層52が形成された反応塔であり、断面が矩
形状の胴部33、及び該胴部33の下端と連結された角
錐形状の下部ホッパ58から成る。そして、前記胴部3
3の上方に粉粒体入口部としての供給ホッパ61が配設
され、該供給ホッパ61から供給された粉粒体は、ライ
ンd1、d2を介して各移動層52に供給され、該各移
動層52及び下部ホッパ58内を下方に移動し、排出口
59から外部に排出される。
【0018】なお、本実施の形態においては、図14に
示すように、前記移動層52は複数の仕切板41によっ
て各区画領域a1〜a8に分割される。したがって、供
給ホッパ61と各区画領域a1〜a4との間を接続する
ために4本のラインd1(図1には、そのうち1本だけ
を示す。)が、供給ホッパ61と各区画領域a5〜a8
との間を接続するために4本のラインd2(図1には、
そのうち1本だけを示す。)がそれぞれ配設され、各ラ
インd1、d2にバルブv1、v2がそれぞれ配設され
る。なお、必要に応じて、各区画領域a1〜a8のうち
の2個以上の区画領域に、共通のラインを介して粉粒体
を供給することができる。
【0019】また、前記胴部33は、側壁の一方に被処
理ガスを供給するための被処理ガス供給部18を、側壁
の他方に被処理ガスを排出するための被処理ガス排出部
20をそれぞれ有する。そして、前記胴部33内におい
て、被処理ガス供給部18からガス導入分配空間部35
に供給された被処理ガスは、左右に分流され、各移動層
52内を水平に通過し、ガス排出集合空間部36に集め
られ、各被処理ガス排出部20から排出される。
【0020】また、前記移動層52は、入口側に充填層
入口側ルーバ30を、出口側に充填層出口側ルーバ31
をそれぞれ有する。前記充填層入口側ルーバ30及び充
填層出口側ルーバ31は、いずれも粉粒体は通過しない
が、被処理ガスは通過することができるようにしてあ
る。一方、前記移動層52の下端、すなわち、下部ホッ
パ58内には、移動層52のレベルを一定に調整しなが
ら排出口59から定量ずつ粉粒体を排出するための切出
装置22が配設される。したがって、移動層52内の粉
粒体は一定の速度で下方に移動し、その間に被処理ガス
が処理される。
【0021】そして、前記移動層52内において被処理
ガスを処理した後、粉粒体は、排出口59から排出さ
れ、搬送ライン40aを介して再生塔38に送られ、該
再生塔38によって再生された後、搬送ライン40bを
介して再び反応塔51に供給される。ところで、前記移
動層52内には、図示しない温度計、中間多孔板等の付
属品が配設されているので、各付属品の摩耗、損傷等の
有無を点検するなど、移動層52内を保守・管理する場
合、移動層52内の粉粒体を抜き出す必要がある。
【0022】そこで、移動層52から抜き出された粉粒
体を前記ガス導入分配空間部35又はガス排出集合空間
部36に貯留することができるようになっている。その
ために、前記ガス導入分配空間部35は、中央に配設さ
れた補助ルーバ53によって区画され、粉粒体貯留用空
間35a、35bが形成され、前記各ガス排出集合空間
部36は、中央に配設された各補助ルーバ54によって
区画され、粉粒体貯留用空間36a〜36dが形成され
る。また、前記被処理ガス供給部18と粉粒体貯留用空
間35aとの間に補助ルーバ55が、被処理ガス排出部
20と粉粒体貯留用空間36b、36dとの間に補助ル
ーバ56がそれぞれ配設される。該各補助ルーバ53〜
56は、いずれも粉粒体を通過させないが、被処理ガス
を通過させるように、一定の傾斜角及びピッチで配設さ
れた複数の傾斜板で構成されるか、又は多孔プレート等
で構成される。
【0023】また、供給ホッパ61と各粉粒体貯留用空
間35a、35bとの間を接続するために2本のライン
d3(図1には、そのうち1本だけを示す。)が、供給
ホッパ61と各粉粒体貯留用空間36a、36bとの間
を接続するために2本のラインd4(図1には、そのう
ち1本だけを示す。)が、供給ホッパ61と各粉粒体貯
留用空間36c、36dとの間を接続するために2本の
ラインd5(図1には、そのうち1本だけを示す。)が
それぞれ配設され、各ラインd3〜d5にバルブv3〜
v5がそれぞれ配設される。
【0024】したがって、図示しない制御装置によって
前記バルブv1、v2を選択的に閉鎖することによっ
て、任意の区画領域a1〜a8への粉粒体の供給を停止
させ、該当する区画領域a1〜a8内の粉粒体を抜き取
ることができる。そして、抜き取られた粉粒体は、排出
口59から排出された後、搬送ライン40aを介して再
生塔38に供給され、搬送ライン40bを介して供給ホ
ッパ61に供給される。
【0025】また、前記制御装置によって前記バルブv
3〜v5を選択的に開放することにより、任意の粉粒体
貯留用空間35a、35b、36a〜36dに貯留する
ことができる。本実施の形態においては、まず、区画領
域a7、a8に対応する2個のバルブv2を閉鎖するこ
とによって粉粒体の供給を停止させ、図14に示すよう
に、区画領域a7、a8内の粉粒体を抜き取る。次に、
粉粒体貯留用空間35aに対応するバルブv3を開放し
て粉粒体貯留用空間35aに粉粒体を貯留する。このと
き、粉粒体貯留用空間35aに対面する充填層a1、a
2、a5、a6には粉粒体が充填されているので、粉粒
体が充填層入口側ルーバ30を通って充填層a1、a
2、a5、a6に流入することはない。
【0026】このようにして、前記区画領域a7、a8
内を容易に保守・管理することができる。そして、前記
粉粒体貯留用空間35a、35b、36a〜36dに貯
留された粉粒体は、各粉粒体貯留用空間35a、35
b、36a〜36dの底部の出口側と移動層52の出口
側との間を連通する連通口48を介して移動層52に戻
され、移動層52内の粉粒体と共に排出される。したが
って、各粉粒体貯留用空間35a、35b、36a〜3
6d内の粉粒体を排出するために特別のバルブを配設す
る必要がない。
【0027】なお、前記連通口48は、粉粒体が容易に
通過することができるような幅及び高さを有する。ま
た、通常の運転中に移動層52内の粉粒体が、連通口4
8を介して前記粉粒体貯留用空間35a、35b、36
a〜36d内に進入するのを防止するとともに、粉粒体
貯留用空間35a、35b、36a〜36dに一時的に
貯留された粉粒体を完全に移動層52に戻すことができ
るように、前記粉粒体貯留用空間35a、35b、36
a〜36dの各底板は、例えば、図16の部分Pで示す
ように、移動層52の出口側に向けて傾斜させられる。
この場合、各底壁の傾斜角は粉粒体の安息角以上にす
る。
【0028】なお、図1の一点鎖線で示すように、前記
粉粒体貯留用空間36c、36dの下端を下方に膨出さ
せ、ラインd6を介して搬送ライン40aと接続し、ラ
インd6に配設されたバルブv6を開放することによっ
て前記粉粒体貯留用空間36c、36d内の粉粒体を排
出することもできる。次に、本発明の第2の実施の形態
について説明する。
【0029】図17は本発明の第2の実施の形態におけ
る充填層式排ガス処理装置の概略図、図18は図17の
D−D断面図、図19は図18のE−E断面図である。
なお、本発明の第1の実施の形態と同じ構造を有するも
のについては、同じ符号を付与することによってその説
明を省略する。図において、51は内部に一対の充填層
としての移動層52が形成された反応塔であり、該反応
塔51の胴部33の下端に一対の下部ホッパ58が配設
され、該各下部ホッパ58内にコンベア式の切出装置4
2が配設される。したがって、移動層52の下端に到達
した粉粒体は、切出装置42によって水平方向に切り出
される。
【0030】そして、前記胴部33の上方に供給ホッパ
61が配設され、該供給ホッパ61から供給された粉粒
体は、ラインd1、d2を介して各移動層52に供給さ
れ、該各移動層52及び下部ホッパ58内を下方に移動
し、切出装置42を介して排出口59から外部に排出さ
れる。なお、本実施の形態においては、図18に示すよ
うに、前記移動層52は複数の仕切板41によって各区
画領域a1〜a8に分割される。したがって、供給ホッ
パ61と各区画領域a1〜a4との間を接続するために
4本のラインd1(図7には、そのうち1本だけを示
す。)が、供給ホッパ61と各区画領域a5〜a8との
間を接続するために4本のラインd2(図7には、その
うち1本だけを示す。)がそれぞれ配設され、各ライン
d1、d2にバルブv1、v2がそれぞれ配設される。
なお、必要に応じて、各区画領域a1〜a8のうちの2
個以上の区画領域に、共通のラインを介して粉粒体を供
給することができる。
【0031】また、前記胴部33は、側壁の一方に被処
理ガスを供給するための被処理ガス供給部18を、側壁
の他方に被処理ガスを排出するための被処理ガス排出部
20をそれぞれ有する。そして、前記胴部33内におい
て、被処理ガス供給部18からガス導入分配空間部35
に供給された被処理ガスは、左右に分流され、各移動層
52内を水平に通過し、ガス排出集合空間部36f、3
6gに集められ、被処理ガス排出部20から排出され
る。
【0032】また、前記移動層52は、入口側に充填層
入口側ルーバ30を、出口側に充填層出口側ルーバ31
をそれぞれ有する。そして、前記ガス導入分配空間部3
5が中央に配設された補助ルーバ53によって区画さ
れ、粉粒体貯留用空間35a、35bが形成され、前記
被処理ガス供給部18と粉粒体貯留用空間35aとの間
に補助ルーバ55が、被処理ガス排出部20とガス排出
集合空間部36f、36gとの間に補助ルーバ56がそ
れぞれ配設される。この場合、ガス排出集合空間部36
f、36gは粉粒体貯留用空間として使用される。
【0033】また、供給ホッパ61とガス導入分配空間
部35との間を接続するために2本のラインd3(図1
7には、そのうち1本だけを示す。)が、供給ホッパ6
1とガス排出集合空間部36fとの間を接続するために
ラインd4が、供給ホッパ61とガス排出集合空間部3
6gとの間を接続するためにラインd5がそれぞれ配設
され、各ラインd3〜d5にバルブv3〜v5がそれぞ
れ配設される。
【0034】したがって、図示しない制御装置によって
前記バルブv1、v2を選択的に閉鎖することによっ
て、任意の区画領域a1〜a8への粉粒体の供給を停止
させ、該当する区画領域a1〜a8内の粉粒体を抜き取
ることができる。そして、抜き取られた粉粒体は、排出
口59から排出された後、再び供給される。また、前記
制御装置によって前記バルブv3〜v5を選択的に開放
することにより、任意のガス導入分配空間部35又はガ
ス排出集合空間部36f、36gに粉粒体を貯留するこ
とができる。
【0035】本実施の形態においては、まず、区画領域
a5〜a8に対応する4個のバルブv2を閉鎖すること
によって粉粒体の供給を停止させ、図18に示すよう
に、区画領域a5〜a8内の粉粒体を抜き取る。次に、
粉粒体貯留用空間35aに対応するバルブv3及びガス
排出集合空間部36fに対応するバルブv4を開放して
粉粒体貯留用空間35a及びガス排出集合空間部36f
に粉粒体を貯留する。
【0036】このようにして、前記区画領域a5〜a8
内を容易に保守・管理することができる。なお、図17
の一点鎖線で示すように、前記ガス排出集合空間部36
gの下端を下方に膨出させ、バルブv6を配設すること
もできる。次に、本発明の第3の実施の形態について説
明する。
【0037】図20は本発明の第3の実施の形態におけ
る充填層式排ガス処理装置の概略図、図21は図20の
F−F断面図である。なお、本発明の第1の実施の形態
と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与す
ることによってその説明を省略する。図において、71
は内部に充填層としての固定層72が形成された反応塔
であり、該反応塔71の胴部73は、側壁の一方に被処
理ガスを供給するための被処理ガス供給部18を、側壁
の他方に被処理ガスを排出するための被処理ガス排出部
20をそれぞれ有する。そして、前記胴部73内におい
て、被処理ガス供給部18からガス導入分配空間部35
に供給された被処理ガスは、前記固定層72内を水平に
通過し、ガス排出集合空間部36を介して被処理ガス排
出部20から排出される。
【0038】また、前記固定層72は、入口側に充填層
入口側ルーバ30を、出口側に充填層出口側ルーバ31
をそれぞれを有するとともに、複数の仕切板41によっ
て各区画領域a11〜a16に分割される。そして、該
各区画領域a11〜a16の入口側及び出口側にそれぞ
れ6本のラインd11、d14(図20には、そのうち
1本だけを示す。)が配設され、各ラインd11、d1
4にバルブv11、v14が配設される。また、前記ラ
インd11とラインd14との間がライン75によって
連結され、閉ループが形成される。なお、ライン75に
はコンベア、空気輸送装置等が使用される。
【0039】ところで、前記ガス導入分配空間部35及
びガス排出集合空間部36は、粉粒体貯留用空間として
も使用される。そのために、前記被処理ガス供給部18
とガス導入分配空間部35との間に補助ルーバ55が、
被処理ガス排出部20とガス排出集合空間部36との間
に補助ルーバ56がそれぞれ配設される。また、ガス導
入分配空間部35の入口側及び出口側にラインd12、
d15が、ガス排出集合空間部36の入口側及び出口側
にラインd13、d16がそれぞれ配設され、各ライン
d12、d13、d15、d16にバルブv12、v1
3、v15、v16がそれぞれ配設される。そして、前
記ラインd12、d13とラインd15、d16との間
がライン75によって連結され、閉ループが形成され
る。
【0040】したがって、図示しない制御装置によって
前記バルブv11を選択的に閉鎖し、前記バルブv14
を開放することによって、任意の区画領域a11〜a1
6への粉粒体の供給を停止させ、該当する区画領域a1
1〜a16内の粉粒体を抜き取ることができる。そし
て、前記制御装置によって前記バルブv12、v13を
選択的に開放することにより、任意の区画領域a11〜
a16から抜き取られた粉粒体をガス導入分配空間部3
5又はガス排出集合空間部36に貯留することができ
る。
【0041】本実施の形態においては、まず、バルブv
11を閉鎖することによって粉粒体の供給を停止させ、
バルブv14を開放することによって、図21に示すよ
うに、区画領域a11〜a16内の粉粒体を抜き取る。
次に、バルブv12を開放してガス導入分配空間部35
に粉粒体を貯留する。このようにして、前記区画領域a
11〜a16内を容易に保守・管理することができる。
【0042】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。図22は本発明の第4の実施の形態における
充填層式排ガス処理装置の概略図、図23は図22のG
−G断面図、図24は図23のH−H断面図である。な
お、第3の実施の形態と同じ構造を有するものについて
は、同じ符号を付与することによってその説明を省略す
る。
【0043】図において、71は内部に充填層としての
固定層72が形成された反応塔であり、該反応塔71の
胴部73は、側壁の一方に被処理ガスを供給するための
被処理ガス供給部18を、側壁の他方に被処理ガスを排
出するための被処理ガス排出部20をそれぞれ有する。
そして、前記胴部73内において、被処理ガス供給部1
8からガス導入分配空間部35に供給された被処理ガス
は、前記固定層72内を水平に通過し、ガス排出集合空
間部36を介して被処理ガス排出部20から排出され
る。
【0044】また、前記固定層72は、入口側に充填層
入口側ルーバ30を、出口側に充填層出口側ルーバ31
をそれぞれ有するとともに、複数の仕切板41によって
各区画領域a21〜a24に分割される。そして、該各
区画領域a21〜a24の入口側及び出口側にそれぞれ
4本のラインd11、d14(図22には、そのうち1
本だけを示す。)が配設され、各ラインd11、d14
にバルブv11、v14が配設される。また、前記ライ
ンd11とラインd14との間がライン75によって連
結され、閉ループが形成される。なお、ライン75には
コンベア、空気輸送装置等が使用される。
【0045】ところで、前記ガス導入分配空間部35及
びガス排出集合空間部36は、粉粒体貯留用空間として
も使用される。そのために、前記ガス導入分配空間部3
5が中央に配設された補助ルーバ53によって区画さ
れ、粉粒体貯留用空間35a、35bが形成され、前記
ガス排出集合空間部36が中央に配設された補助ルーバ
54によって区画され、粉粒体貯留用空間36a、36
bが形成される。また、前記被処理ガス供給部18と粉
粒体貯留用空間35aとの間に補助ルーバ55が、被処
理ガス排出部20と粉粒体貯留用空間36bとの間に補
助ルーバ56がそれぞれ配設される。
【0046】そして、粉粒体貯留用空間35a、35b
の入口側及び出口側にそれぞれ2本のラインd12、d
15(図22には、そのうち1本だけを示す。)が、粉
粒体貯留用空間36a、36bの入口側及び出口側にそ
れぞれ2本のラインd13、d16(図22には、その
うち1本だけを示す。)が配設され、各ラインd12、
d13、d15、d16にバルブv12、v13、v1
5、v16がそれぞれ配設される。また、前記ラインd
12、d13とラインd15、d16とがライン75に
よって連結され、閉ループが形成される。
【0047】したがって、図示しない制御装置によって
前記バルブv11を選択的に閉鎖し、前記バルブv14
を開放することによって、任意の区画領域a21〜a2
4への粉粒体の供給を停止させ、該当する区画領域a2
1〜a24内の粉粒体を抜き取ることができる。そし
て、前記制御装置によって前記バルブv12、v13を
選択的に開放することにより、任意の区画領域a21〜
a24から抜き取られた粉粒体を任意の粉粒体貯留用空
間35a、35b、36a、36bに貯留することがで
きる。
【0048】本実施の形態においては、まず、バルブv
11を閉鎖することによって粉粒体の供給を停止させ、
バルブv14を開放することによって、図23に示すよ
うに、区画領域a21、a22内の粉粒体を抜き取る。
次に、バルブv12、v13を開放して粉粒体貯留用空
間35b、36bに粉粒体を貯留する。このようにし
て、前記区画領域a21、a22内を容易に保守・管理
することができる。
【0049】次に、本発明の第5の実施の形態について
説明する。図25は本発明の第5の実施の形態における
充填層式排ガス処理装置の概略図、図26は図25のI
−I断面図、図27は図26のJ−J断面図である。な
お、本発明の第3の実施の形態と同じ構造の部分につい
ては、同じ符号を付与することによってその説明を省略
する。
【0050】図において、71は内部に充填層としての
環状の固定層82が形成された反応塔である。該固定層
82は、入口側に充填層入口側ルーバ30を、出口側に
充填層出口側ルーバ31をそれぞれ有するとともに、複
数の仕切板41によって各区画領域a31〜a38に分
割される。そして、該各区画領域a31〜a38の入口
側及び出口側にそれぞれ8本のラインd21、d22が
配設され、各ラインd21、d22にバルブv21、v
22が配設される。また、前記ラインd21とラインd
22との間がライン75によって連結され、閉ループが
形成される。
【0051】そして、胴部73は、底壁に被処理ガスを
供給するための被処理ガス供給部18を、側壁に被処理
ガスを排出するための被処理ガス排出部20をそれぞれ
有する。また、前記胴部73内において、被処理ガス供
給部18からガス導入分配空間部35に供給された被処
理ガスは、前記固定層82内を水平に通過し、ガス排出
集合空間部36に集められ、被処理ガス排出部20から
排出される。
【0052】ところで、前記ガス導入分配空間部35及
びガス排出集合空間部36は、粉粒体貯留用空間として
も使用される。そのために、前記ガス排出集合空間部3
6が複数の区画ルーバ54a〜54hによって区画さ
れ、粉粒体貯留用空間36h〜36oが形成される。ま
た、各粉粒体貯留用空間36h〜36oの入口側及び出
口側にそれぞれ8本のラインd23、d24(図25に
は、そのうち2本だけを示す。)が配設され、各ライン
d23、d24にバルブv23、v24がそれぞれ配設
される。そして、前記ラインd23とラインd24とが
ライン75によって連結され、閉ループが形成される。
【0053】したがって、図示しない制御装置によって
前記バルブv21を選択的に閉鎖し、前記バルブv22
を開放することによって、任意の区画領域a31〜a3
8への粉粒体の供給を停止させ、該当する区画領域a3
1〜a38内の粉粒体を抜き取ることができる。そし
て、前記制御装置によって前記バルブv23を選択的に
開放することにより、任意の区画領域a31〜a38か
ら抜き取られた粉粒体を任意の粉粒体貯留用空間36h
〜36oに貯留することができる。
【0054】本実施の形態においては、まず、バルブv
21を閉鎖することによって粉粒体の供給を停止させ、
バルブv22を開放することによって、図26に示すよ
うに、区画領域a35〜a38内の粉粒体を抜き取る。
次に、バルブv23を開放して粉粒体貯留用空間36h
〜36kに粉粒体を貯留する。このようにして、前記区
画領域a35〜a38内を容易に保守・管理することが
できる。
【0055】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、充填層式排ガス処理装置においては、粉粒体が充
填され、被処理ガスの入口側に充填層入口側ルーバが、
出口側に充填層出口側ルーバがそれぞれ配設された充填
層と、被処理ガスを前記充填層に供給するための被処理
ガス供給部と、前記充填層において処理が施された被処
理ガスを排出するための被処理ガス排出部と、前記充填
層と被処理ガス供給部との間に形成されたガス導入分配
空間部と、前記充填層と被処理ガス排出部との間に形成
されたガス排出集合空間部と、粉粒体入口部から前記ガ
ス導入分配空間部及びガス排出集合空間部の少なくとも
一方に粉粒体を供給するラインとを有する。
【0057】この場合、被処理ガスは、被処理ガス供給
部からガス導入分配空間部に供給され、該ガス導入分配
空間部を介して充填層に供給され、該充填層に充填され
た粉粒体によって処理される。そして、処理された後の
被処理ガスは、ガス排出集合空間部を介して被処理ガス
排出部に供給され、該被処理ガス排出部から排出され
る。
【0058】また、前記ガス導入分配空間部及びガス排
出集合空間部の少なくとも一方の出口側と充填層の入口
側とがラインによって接続されるので、前記充填層から
粉粒体を抜き出し、抜き出された粉粒体を前記ガス導入
分配空間部及びガス排出集合空間部の少なくとも一方に
貯留することができる。したがって、充填層内を容易に
保守・管理することができる。
【0059】本発明の他の充填層式排ガス処理装置にお
いては、さらに、前記ガス導入分配空間部及びガス排出
集合空間部の少なくとも一方の底部から粉粒体を充填層
側に戻すための連通口を有する。この場合、充填層内の
保守・管理が終了すると、前記ガス導入分配空間部及び
ガス排出集合空間部の少なくとも一方に貯留された粉粒
体は、前記連通口を介して充填層の出口側に供給され、
該充填層の出口側から充填層内の粉粒体と共に排出され
る。
【0060】したがって、各粉粒体貯留用空間内の粉粒
体を排出するために特別のバルブを配設する必要がな
い。本発明の更に他の充填層式排ガス処理装置において
は、さらに、前記ガス導入分配空間部及びガス排出集合
空間部の少なくとも一方の底板における、充填層入口ル
ーバ側及び充填層出口ルーバ層の少なくとも一方に向け
た傾斜角は、粉粒体の安息角以上である。
【0061】この場合、通常の運転中に充填層内の粉粒
体が、連通口を介して前記粉粒体貯留用空間内に進入す
るのを防止することができるとともに、粉粒体貯留空間
に一時的に貯留された粉粒体は完全に充填層に戻すこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における充填層式排
ガス処理装置の概略図である。
【図2】従来の反応塔の第1の例を示す斜視図である。
【図3】従来の充填層式排ガス処理装置の概略図であ
る。
【図4】図3のX−X断面図である。
【図5】従来の反応塔の第2の例を示す概念図である。
【図6】図5のY−Y断面図である。
【図7】図5のZ−Z断面図である。
【図8】従来の反応塔の第3の例を示す概念図である。
【図9】図8のV−V断面図である。
【図10】従来の反応塔の第4の例を示す概念図であ
る。
【図11】図10のW−W断面図である。
【図12】従来の反応塔の第5の例を示す概念図であ
る。
【図13】図12のU−U断面図である。
【図14】図1のA−A断面図である。
【図15】図14のC−C断面図である。
【図16】図1の部分Bの拡大図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態における充填層式
排ガス処理装置の概略図である。
【図18】図17のD−D断面図である。
【図19】図18のE−E断面図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態における充填層式
排ガス処理装置の概略図である。
【図21】図20のF−F断面図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態における充填層式
排ガス処理装置の概略図である。
【図23】図22のG−G断面図である。
【図24】図23のH−H断面図である。
【図25】本発明の第5の実施の形態における充填層式
排ガス処理装置の概略図である。
【図26】図25のI−I断面図である。
【図27】図26のJ−J断面図である。
【符号の説明】
18 被処理ガス供給部 20 被処理ガス排出部 30 充填層入口側ルーバ 31 充填層出口側ルーバ 35 ガス導入分配空間部 36 ガス排出集合空間部 40a、40b 搬送ライン 48 連通口 52 移動層 72、82 固定層 d1〜d6、d11〜d16、d21〜d24、75
ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01D 53/08 B01D 53/08 53/81 ZAB (56)参考文献 特開 平1−299621(JP,A) 特開 昭58−114716(JP,A) 特開 昭61−220721(JP,A) 特開 平7−136445(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/34 B01D 46/30 B01D 46/38 B01D 53/02 B01D 53/04 B01D 53/08 B01D 53/81

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)粉粒体が充填され、被処理ガスの
    入口側に充填層入口側ルーバが、出口側に充填層出口側
    ルーバがそれぞれ配設された充填層と、(b)被処理ガ
    スを前記充填層に供給するための被処理ガス供給部と、
    (c)前記充填層において処理が施された被処理ガスを
    排出するための被処理ガス排出部と、(d)前記充填層
    と被処理ガス供給部との間に形成されたガス導入分配空
    間部と、(e)前記充填層と被処理ガス排出部との間に
    形成されたガス排出集合空間部と、(f)粉粒体入口部
    から前記ガス導入分配空間部及びガス排出集合空間部の
    少なくとも一方に粉粒体を供給するラインとを有するこ
    とを特徴とする充填層式排ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ガス導入分配空間部及びガス排出集
    合空間部の少なくとも一方の底部から粉粒体を充填層側
    に戻すための連通口を有する請求項1に記載の充填層式
    排ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス導入分配空間部及びガス排出集
    合空間部の少なくとも一方の底板における、充填層入口
    ルーバ側及び充填層出口ルーバ側の少なくとも一方に向
    けた傾斜角は、粉粒体の安息角以上である請求項2に記
    載の充填層式排ガス処理装置。
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