JP3065036B2 - 車両交通制御装置 - Google Patents

車両交通制御装置

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JP3065036B2 JP10281470A JP28147098A JP3065036B2 JP 3065036 B2 JP3065036 B2 JP 3065036B2 JP 10281470 A JP10281470 A JP 10281470A JP 28147098 A JP28147098 A JP 28147098A JP 3065036 B2 JP3065036 B2 JP 3065036B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば列車鉄道シ
ステム、あるいは新交通システム等、走行路上を走行す
る車両(ここでは、列車、モノレール、自動車、バス、
トラックを含む)の運行制御や走行制御を行なう車両交
通制御装置に係り、特に車両の衝突、接触、追突、脱
線、転覆事故等を防止して安全を確保した上で、車両の
運行の高密度化、効率化、コスト削減を実現できるよう
にした車両交通制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の鉄道における列車運行制御方式
は、レールを使用した軌道回路による列車位置検知と信
号機による列車進行制御とからなる閉そくシステムが基
本となっている。この閉そくシステムとは、ある区間に
列車を1台しか入れない(1閉そく1列車)ようにする
ことにより、列車の衝突を防止するものである。
【0003】また、駅構内についても同様に、列車が各
番線に入るために、走行路の分岐点に設けられる分岐装
置の制御と列車の進行を制御する信号機の制御が、連動
制御装置により行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、列車の
運行密度は、上記閉そく区間の長さに依存することか
ら、列車の運行を高密度化しようとした場合には、軌道
回路、地上信号機といった地上設備の改修が必要とな
り、その結果多くの経費や労力を要するという課題があ
る。
【0005】また、駅構内では、1進路1列車で制御が
行なわれており、やはり高密度化のためには、信号機の
増設に伴なう経費や労力の増加が課題となっている。
【0006】元来、地上設備は、沿線に沿ってのメンテ
ナンスが必要となり、鉄道運営においてこのメンテナン
スコストの削減が重要な技術課題となっている。
【0007】さらに、地上の立地条件によって最適な設
備配置が行なえないような場合には、列車の安全走行を
確保するための制御ロジックが複雑なものとなり、安全
管理を困難にする可能性がある。
【0008】本発明の目的は、列車鉄道システム、ある
いは新交通システム等、走行路上を走行する車両の走行
システムにおいて、駅間や駅構内を含めて車両の衝突、
接触、追突、脱線、転覆、踏切事故等の防止、進入禁止
区間への進入防止といった安全を確保した上で、車両の
運行の高密度化、効率化、コスト削減を実現することが
可能な車両交通制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、走行路上を走行する車両の
運行制御や走行制御を行なう車両交通制御装置におい
て、車両の走行路内の位置を検出する車両位置検出手段
と、走行路の専有状態を記憶し管理する走行路専有状態
管理手段と、車両位置検出手段により検出される車両の
位置に基づいて、各車両が上り下り等のいずれの方向に
も自由に走行することの可能な走行範囲であるダイナミ
ック専有セクションの割当てを要求するダイナミック専
有セクション割当て要求手段と、各車両についてダイナ
ミック専有セクション割当て要求手段により要求される
ダイナミック専有セクションの割当てを走行路専有状態
管理手段に問い合わせて照合し、当該照合結果に基づい
て実際のダイナミック専有セクションの割当てを実施
し、かつ当該実施した割当ての結果を走行路専有状態管
理手段に記憶させると共に出力するダイナミック専有セ
クション割当て手段と、ダイナミック専有セクション割
当て手段により割当てられたダイナミック専有セクショ
ンを各車両に伝送する地上−車上伝送手段と、地上−車
上伝送手段により伝送される割当てられたダイナミック
専有セクションにしたがって車両の速度制御を行なう車
両速度制御手段とを備えている。
【0010】従って、請求項1の発明の車両交通制御装
置においては、各車両に対して、一意に走行できる区間
を割当てることにより、車両同士の追突等の衝突を防止
することが可能となるため、安全な車両の運行を行なう
ことができる。また、車両の運行にしたがい車両の進行
に合わせて、車両の後方となったダイナミック専有セク
ションの専有権を自動的に解除していき、各車両が専有
する区間を時々刻々更新していくようにしていることに
より、柔軟な車両の運行を行なうことができる。
【0011】また、請求項2の発明では、分岐のある走
行路上を走行する車両の運行制御や走行制御を行なう車
両交通制御装置において、車両の走行路内の位置を検出
する車両位置検出手段と、走行路の分岐点に設けられる
分岐装置のつなぎ方向と、方向転換中や固定中等の分岐
装置の状態を管理する分岐装置状態管理手段と、走行路
の専有状態、および分岐装置の専有状態を記憶し管理す
る走行路・分岐装置専有状態管理手段と、車両位置検出
手段により検出される車両の位置、および分岐装置状態
管理手段により管理される分岐装置の状態に基づいて、
各車両が上り下り等のいずれの方向にも自由に走行する
ことの可能な走行範囲であるダイナミック専有セクショ
ンの割当ておよび分岐装置の割当てを要求するダイナミ
ック専有セクション割当て要求手段と、各車両について
前記ダイナミック専有セクション割当て要求手段により
要求されるダイナミック専有セクションの割当ておよび
分岐装置の割当てを走行路専有状態管理手段に問い合わ
せて照合し、当該照合結果に基づいて実際のダイナミッ
ク専有セクションの割当ておよび分岐装置の割当てを実
施し、かつ当該実施した割当ての結果を走行路専有状態
管理手段に記憶させると共に出力するダイナミック専有
セクション割当て手段と、ダイナミック専有セクション
割当て手段により割当てられたダイナミック専有セクシ
ョンを各車両に伝送する地上−車上伝送手段と、地上−
車上伝送手段により伝送される割当てられたダイナミッ
ク専有セクションにしたがって車両の速度制御を行なう
車両速度制御手段と、ダイナミック専有セクション割当
て手段により割当てられた分岐装置のつなぎ方向を変更
し固定する分岐装置制御手段とを備えている。
【0012】従って、請求項2の発明の車両交通制御装
置においては、前記請求項1の発明と同様の作用を奏す
るのに加えて、分岐のある走行路についても、分岐装置
の方向転換と通過に当たって一意に車両を割当て、また
分岐装置転換後固定した後に車両を走行させることによ
り、他車両との対面衝突や側面衝突、脱線、転覆を防止
して、安全な車両の運行を行なうことができる。
【0013】一方、請求項3の発明では、上記請求項1
または請求項2の発明の車両交通制御装置において、車
両の運行ダイヤを入力する運行ダイヤ入力手段を付加
し、ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、運
行ダイヤ入力手段により入力される車両の運行ダイヤを
使用して、ダイナミック専有セクション割当ての要求範
囲を決定するようにしている。
【0014】従って、請求項3の発明の車両交通制御装
置においては、ダイナミック専有セクションの割当てを
要求する際に車両の運行ダイヤを参照することにより、
自車両のみならず他車両の運行予定を考慮することが可
能となるため、平常時、もしくは事故等が生じた際に
も、効率のよい車両の運行を行なうことができる。
【0015】また、請求項4の発明では、上記請求項1
または請求項2の発明の車両交通制御装置において、車
両位置検出手段により検出される車両の位置に基づい
て、車両の進行に合わせて車両後方のダイナミック専有
セクションを解除する範囲とタイミングを決め、また事
故等により当初の走行予定を変更する場合にダイナミッ
ク専有セクション割当て手段に対してダイナミック専有
セクションの割当ての解除を要求するダイナミック専有
セクション解除要求手段を付加している。
【0016】従って、請求項4の発明の車両交通制御装
置においては、走行後のダイナミック専有セクションの
専有権の解除を時々刻々に限らず一定周期で行なうこと
により、装置を簡素化することができる。また、進行の
ためのダイナミック専有セクションの割当てに対して、
予定が変更になった場合に取り消しを行なうことができ
るため、効率的な車両の運行を行なうことができる。
【0017】さらに、請求項5の発明では、上記請求項
4の発明の車両交通制御装置において、ダイナミック専
有セクション解除要求手段は、ダイナミック専有セクシ
ョンの割当てを解除するタイミングを、ダイナミック専
有セクションの割当てを要求するタイミングと同じとす
るようにしている。
【0018】従って、請求項5の発明の車両交通制御装
置においては、ダイナミック専有セクションの割当てと
解除の要求を同じタイミングで行なうことにより、地上
−車上伝送の負荷が減り、装置を簡単化することができ
る。
【0019】一方、請求項6の発明では、上記請求項1
または請求項2の発明の車両交通制御装置において、車
両速度制御手段は、ダイナミック専有セクションの終端
(車両の進行方向に向かって先の終点)の位置から手前
側に向かって該当車両の性能と走行路の線形を考慮した
減速曲線を作成し、かつ当該減速曲線に沿って車両が減
速するよう自動的に車両の速度を調節する機能を有して
いる。
【0020】従って、請求項6の発明の車両交通制御装
置においては、車両の速度を制御する際に減速曲線を作
成し、この減速曲線に沿う形で車両の速度を制御するこ
とにより、専有したダイナミック専有セクションから過
走してしまうことなく、安全に車両を停止することがで
きる。
【0021】また、請求項7の発明では、上記請求項1
または請求項2の発明の車両交通制御装置において、走
行路上に分散する停車場の位置を検出し、当該位置検出
値と実際の位置との誤差を計測して、車両位置検出手段
による車両の検出位置の補正を行なう車両位置誤差補正
手段を付加している。
【0022】従って、請求項7の発明の車両交通制御装
置においては、固定物の位置検出結果と絶対値との比較
による位置検出誤差を用いて車両位置検出誤差の補正を
行なうことにより、車両位置の検出精度が向上し、その
結果余裕距離を少なくでき、車両の運行密度を高めるこ
とができる。
【0023】さらに、請求項8の発明では、上記請求項
1または請求項2の発明の車両交通制御装置において、
車両の進入を禁止したい区間を手動で設定するダイナミ
ック専有セクション手動設定手段を付加している。
【0024】従って、請求項8の発明の車両交通制御装
置においては、車両の進入を認めないようにすることに
より、走行路上のある範囲を走行システムから切り離す
ことができる。
【0025】一方、請求項9の発明では、上記請求項1
または請求項2の発明の車両交通制御装置において、ダ
イナミック専有セクション割当て手段は、既に他車両の
ために割当てたダイナミック専有セクションの他に、沿
の走行支障物検知装置(例えば、雨量検知装置、落石
検知装置、障害物検知装置等)、踏切制御装置、線路閉
鎖管理装置からの情報を考慮して割当てを行なうように
している。
【0026】従って、請求項9の発明の車両交通制御装
置においては、ダイナミック専有セクションを割当てる
ことで車両の進入の可否を決めることにより、これらの
検知装置を含めた車両運行管理システムが、簡素な形で
実現することができる。
【0027】また、請求項10の発明では、上記請求項
1または請求項2の発明の車両交通制御装置において、
ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、ダイナ
ミック専有セクションの割当ての要求範囲を、最大、次
に停車する停車場までとするようにしている。
【0028】従って、請求項10の発明の車両交通制御
装置においては、ダイナミック専有セクションの割当て
の要求範囲を、最大、次に停車する停車場までとするこ
とにより、運転士の誤通過を防止することができる。
【0029】さらに、請求項11の発明では、上記請求
項1または請求項2の発明の車両交通制御装置におい
て、ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、ダ
イナミック専有セクションの割当ての要求範囲を、常に
一定距離とするようにしている。
【0030】従って、請求項11の発明の車両交通制御
装置においては、ダイナミック専有セクションを要求す
る範囲が一定していることにより、装置の簡単化を図る
ことができる。
【0031】一方、請求項12の発明では、上記請求項
1または請求項2の発明の車両交通制御装置において、
ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、ダイナ
ミック専有セクションの割当ての要求範囲を、常に一定
時間に当該車両が走行する距離とするようにしている。
【0032】従って、請求項12の発明の車両交通制御
装置においては、ダイナミック専有セクションの割当て
の要求範囲を、常に一定時間に車両が走行する距離とす
ることにより、高密度走行路線において、柔軟な車両の
運転変更を行なうことができる。
【0033】また、請求項13の発明では、上記請求項
1または請求項2の発明の車両交通制御装置において、
車両位置検出手段により検出される車両の位置と進行方
向とに基づいて、走行路と平面交差する踏切の遮断機ま
たは警報装置のうちの少なくともいずれか一方を制御す
る平面交差制御装置制御手段を、車両上に付加してい
る。
【0034】従って、請求項13の発明の車両交通制御
装置においては、走行路と平面交差する踏切の遮断機、
警報装置を制御することにより、踏切がある走行路につ
いても、踏切を通過する車両や人等との衝突を防止し
て、安全な車両の運行を行なうことができる。
【0035】一方、請求項14の発明では、上記請求項
2の発明の車両交通制御装置において、車両位置検出手
段としては、車両の走行路内の位置を車両上で検出する
ようにし、車両位置検出手段により検出される車両の位
置を、当該車両から走行路・分岐装置専有状態管理手段
に伝送して入力する地上−車上伝送手段を付加してい
る。
【0036】従って、請求項14の発明の車両交通制御
装置においては、車両においてその車両の位置を検出す
ることにより、装置の構成を簡単にすることができる。
【0037】また、請求項15の発明では、上記請求項
14の発明の車両交通制御装置において、車両位置検出
手段により検出される車両の位置に基づいて、ダイナミ
ック専有セクション割当て要求手段におけるダイナミッ
ク専有セクションの割当て要求とダイナミック専有セク
ション解除要求手段におけるダイナミック専有セクショ
ンの解除要求を車両上で行なうようにし、ダイナミック
専有セクションの割当て要求と解除要求を、当該車両か
らダイナミック専有セクション割当て手段に伝送して入
力する地上−車上伝送手段を付加している。
【0038】従って、請求項15の発明の車両交通制御
装置においては、車両における車両の位置検出に基づい
て、車両によりダイナミック専有セクションの要求およ
び解除の要求を行なうことにより、車両による自律分散
形の車両群の運行制御を行なうことができる。
【0039】
【発明の実施の形態】まず、本発明による車両走行のし
くみの基本概念について説明する。
【0040】本発明は、車両を正面衝突や追突、脱線・
転覆等から守るという意味で、安全に車両を走行させる
システム(現行の鉄道でいうならばATC(自動列車制
御システム)の類)に関してのものである。従来から、
例えば鉄道においては、安全を守るために、閉そく区間
を固定にした固定閉そく式を採用してきている。これに
対して、本発明は、移動閉そく式の一つの実現方法につ
いて提案するものである。すなわち、安全走行のため
に、各車両には、各車両が走行もしくは停車し続けるこ
との可能な走行路の範囲(専有範囲)を与え、この専有
範囲を与えられた車両は、その範囲を自由に走行(双方
向運行を考慮)し、他の車両は決してその範囲に入るこ
とができない(排他)ようにしている。この「走行範
囲」は、車両の走行と共に随時変化していくべきもので
あることから、「ダイナミック専有セクション」と称し
ている。従って、常に、車両は(もしくは車両運行を管
理する運行管理機能は)、走行したい方向(経路と目的
地が必要)に当該車両へのダイナミック専有セクション
の割当てを要求し、必要のなくなった時以降に割当ての
解除をしなければならない。また、分岐のある走行路で
は、車両の走行に合わせた分岐装置のつなぎ方向の転換
が必要である。上記のようにして、各車両に割当てたダ
イナミック専有セクションに分岐装置がある場合には、
専有した後、走行したい方向に分岐装置の方向転換を行
ない、転覆を防止するために、走行路を固定した後に車
両に走行権を与えて車両を走行させる必要がある。さら
に、現在、車両の運行密度の向上とコストダウンが、技
術的な課題となってきている。本発明では、安全を確保
した上での、都市部や都市間の鉄道の高速高密度化とコ
ストダウン、また異常時の運転パターンの変更等を容易
に行なうための柔軟な運転方式の実現、地方鉄道の初期
設備投資の削減や保守軽減によるコストダウン、合理
化、さらに鉄道と自動車の組み合わせのような新交通シ
ステムの設置コスト、運用コストの軽減等を実現するよ
うにしている。
【0041】以下、上記のような考え方に基づく本発明
の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0042】(第1の実施の形態)図7(a)〜(c)
は、本発明の対象とする通常の車両走行路線の一例をそ
れぞれ示す図である。
【0043】図7(a)〜(c)において、車両である
列車22a,22b,22cは、それぞれ走行路20の
上を走行する。
【0044】走行路20には、停車場21a,21b,
21cがある。
【0045】すなわち、本例では、単線1方向走行の場
合、双方向走行の場合を対象としている。
【0046】図1は、本実施の形態による車両交通制御
装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0047】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図1に示すように、車両位置検出手段1と、走行
路専有状態管理手段3と、ダイナミック専有セクション
割当て要求手段4と、ダイナミック専有セクション割当
て手段5と、地上−車上伝送手段9と、車両速度制御手
段6とから構成している。
【0048】車両位置検出手段1は、列車22a,22
b,22cの走行路内の位置を検出する。
【0049】走行路専有状態管理手段3は、車両位置検
出手段1により検出される列車22a,22b,22c
の位置の全列車分をテーブル化して記憶し管理すると共
に、ダイナミック専有セクション割当て手段5により各
列車22a,22b,22cに割当てられるダイナミッ
ク専有セクション、すなわち走行路の専有状態をテーブ
ル化して記憶し管理する。
【0050】ダイナミック専有セクション割当て要求手
段4は、車両位置検出手段1により検出される列車22
a,22b,22cの位置に基づいて、各列車22a,
22b,22cが上り下り等のいずれの方向にも自由に
走行することの可能な走行範囲であるダイナミック専有
セクションを決定しその割当てを要求する。
【0051】ダイナミック専有セクション割当て手段5
は、各列車22a,22b,22cについてダイナミッ
ク専有セクション割当て要求手段4により要求されるダ
イナミック専有セクションの割当てを走行路専有状態管
理手段3に問い合わせて照合し、この照合結果に基づい
て実際のダイナミック専有セクションの割当てを実施
し、かつこの実施した割当ての結果を走行路専有状態管
理手段3に記憶させると共に出力する。
【0052】地上−車上伝送手段9は、ダイナミック専
有セクション割当て手段5により割当てられたダイナミ
ック専有セクションを各列車22a,22b,22cに
伝送する。
【0053】車両速度制御手段6は、地上−車上伝送手
段9により伝送される割当てられたダイナミック専有セ
クションにしたがって列車22a,22b,22cの速
度制御を行なう。
【0054】図2は、本車両交通制御装置を実装した際
のシステムの全体構成例を示すブロック図である。
【0055】なお、図2は本実施の形態の構成を含む、
後述する第2の実施の形態、第3の実施の形態、第4の
実施の形態、第7の実施の形態、第8の実施の形態、第
14の実施の形態、第15の実施の形態にそれぞれ対応
したものであるが、本発明のフル構成となるので、ここ
では図2を用いて説明する。
【0056】本実施の形態では、鉄道システムを対象と
する。
【0057】図2において、列車位置検出手段51は、
例えば発振器やGPS(衛星を利用した位置測定システ
ム)等を利用して、地上のセンタ機能において全列車の
位置を把握するものであり、図1の車両位置検出手段1
に対応する。
【0058】線路・転てつ器専有状態管理手段53は、
図1の走行路専有状態管理手段3に対応する。
【0059】ダイナミック専有セクション割当て要求手
段54は、図1のダイナミック専有セクション割当て要
求手段4に対応し、ダイナミック専有セクション割当て
手段55は、図1のダイナミック専有セクション割当て
手段5に対応し、列車速度制御手段56は、図1の車両
速度制御手段6に対応し、地上−車上伝送手段59は、
図1の地上−車上伝送手段9に対応する。
【0060】線路転てつ器専有状態管理手段53と、ダ
イナミック専有セクション割当て要求手段54と、ダイ
ナミック専有セクション割当て手段55は、列車制御地
上システムの機能である。
【0061】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について説明する。
【0062】図1において、車両位置検出手段1では、
列車22a,22b,22cの走行路内の位置が検出さ
れる。
【0063】走行路専有状態管理手段3では、車両位置
検出手段1から出力される列車22a,22b,22c
の位置の全列車分がテーブル化して記憶され、またダイ
ナミック専有セクション割当て手段5で各列車22a,
22b,22cに割当てられるダイナミック専有セクシ
ョンがテーブル化して記憶される。
【0064】ダイナミック専有セクション割当て要求手
段4では、車両位置検出手段1から出力される列車22
a,22b,22cの位置を基に、各列車22a,22
b,22cが上り下り等のいずれの方向にも自由に走行
することの可能なダイナミック専有セクションの割当て
が要求される。
【0065】すなわち、走行路専有状態管理手段3で
は、各列車22a,22b,22cが専有するダイナミ
ック専有セクションを、例えば図8に示すようなテーブ
ルの形で管理する。
【0066】また、ダイナミック専有セクション割当て
要求手段4では、各列車22a,22b,22cが上り
下り等のいずれの方向にも自由に走行することの可能な
走行範囲であるダイナミック専有セクションの割当てを
要求する。このダイナミック専有セクションの要求範囲
が、列車運行密度に影響する。
【0067】本実施の形態では、単線の場合を想定し、
駅を含む待避所から待避所までを要求単位とする。すな
わち、待避可能なA駅とB駅とその中間に待避所がある
場合に、A駅とB駅に向かって出発する列車は待避所ま
での専有権を要求する。B駅をA駅に向かって出発する
列車も待避所までの専有権を要求する。これにより、待
避所で離合することができる。
【0068】ダイナミック専有セクション割当て手段5
では、各列車22a,22b,22cについてダイナミ
ック専有セクション割当て要求手段4から要求されるダ
イナミック専有セクションの割当てが、走行路専有状態
管理手段3に問い合わせて照合される。そして、この照
合結果を基に実際のダイナミック専有セクションの割当
てが実施され、この実施した割当ての結果が、走行路専
有状態管理手段3に記憶されると共に出力される。
【0069】すなわち、ダイナミック専有セクション割
当て手段5では、各列車22a,22b,22cについ
て、ダイナミック専有セクション割当て要求手段4によ
り要求されるダイナミック専有セクションの割当てが、
走行路専有状態管理手段3に記憶されている内容と照合
して実施される。
【0070】つまり、ダイナミック専有セクションの要
求範囲と、既に当該列車もしくは他列車に専有されてい
る区間とを比較して、要求範囲かつ他に専有されていな
い区間のうち、要求列車の既に専有している区間に続く
区間について要求列車に専有権が与えられる。
【0071】地上−車上伝送手段9では、例えば空間波
無線装置でLCXケーブル等を用いて、ダイナミック専
有セクション割当て手段5で割当てられたダイナミック
専有セクションが、各列車22a,22b,22cに伝
送される。
【0072】車両速度制御手段6では、地上−車上伝送
手段9を介して伝送される割当てられたダイナミック専
有セクションにしたがって、ダイナミック専有セクショ
ンの境界までに停止できるように、列車22a,22
b,22cの速度制御が行なわれる。
【0073】次に、上述した本実施の形態の車両交通制
御装置の作用について、図3、図4、図6を用いてより
具体的に説明する。
【0074】図3は、列車の走行に関わる処理の流れを
示すフローチャートである。
【0075】図3において、列車は走行するに当たっ
て、まず、走行路の専有権の要求を行なう(*10
1)。
【0076】列車制御地上システムは、線路が他列車で
専有されていないかどうかを調査して、専有されていな
い場合にはこの要求を受理する(*102)。
【0077】この結果、線路が既に他列車により専有さ
れている場合には、他の列車による専有区間までの区間
を本列車に専有させる(これを部分受理と称する)。そ
して、この要求は、要求した全区間が受理されるまで行
なう。
【0078】この要求が受理されると、その区間の走行
路は該当列車に専有権が与えられ、該当列車のダイナミ
ック専有セクションとなる。これにより、専有権の与え
られた区間は、該当列車の走行経路にしたがって走行す
るための準備を行なう(*103)。
【0079】そして、走行準備が整った時点で、列車制
御地上システムにより走行権の設定を行ない(*10
4)、列車にその旨を伝送する。すると、列車は走行権
を受けて(*105)、はじめて走行する(*10
6)。
【0080】列車の走行後、走行済み区間について他列
車の走行のために専有権と走行権の解除の要求を行ない
(*107)、専有権と走行権の解除を行なう(*10
8)。
【0081】図4は、車両(列車)の走行のしくみをそ
れぞれ示す概念図であり、専有権を要求し受理される過
程を示したものである。
【0082】図4において、(a)で、列車Aが次駅ま
での専有権を要求する。
【0083】(b)で、他の列車が専有権を取っていな
ければ、列車Aにダイナミック専有セクションが与えら
れる。
【0084】(c)で、列車の進行にしたがい、自動的
に列車後方のダイミナック専有セクションが解除されて
いく。
【0085】(d)で、列車Bが列車Aに対向する形で
専有権を要求してきたとする。列車Bは、列車Bの進行
したい走行路と列車Aの走行路とが競合している(かち
合っている)ために、競合しない範囲で専有権を獲得す
る。
【0086】(e)で、列車Bは次駅まで専有し、列車
Aは列車Bのために駅を出発しても合流部までは進めな
い。
【0087】(f)で、列車Bの進行により、列車Aも
進行できる。
【0088】図6は、ダイナミック専有セクションの範
囲の取り方の一例を示す概念図である。
【0089】図6に示すように、ダイナミック専有セク
ションは、列車が安全に走行もしくは停止し続けること
ができる環境を作るものであり、列車の進行範囲に合わ
せて、列車前方は、走行経路と目的地によりダイナミッ
ク専有セクション割当て要求手段4で作成し、側方には
カント等により他列車等と側面が接触することのないよ
うに余裕をとるものとする。
【0090】また、高さ方向にも、列車高さに余裕を加
算した分を見込むものとする。
【0091】さらに、列車後方は、列車が前進しかしな
い場合には位置把握の誤差分の余裕(例えば20cm
等)をとり、後退する可能性のある場合、もしくは双方
向に走行する場合には、走行速度に応じた距離を見込む
ものとする。
【0092】(特に、分岐のある走行路では、分岐や合
流部分では、ダイナミック専有セクションの割当てにお
いてクリアランス余裕分を考慮する。) 以上により、本実施の形態は、図1にしたがって説明す
ると、車両位置検出手段1により車両の走行路内の位置
を検出し、ダイナミック専有セクション割当て手段5に
より各列車22a,22b,22cに割当てられたダイ
ナミック専有セクションを管理する走行路専有状態管理
手段3に入力する。この時、各列車22a,22b,2
2cの位置が変化していくにしたがって、専有していた
ダイナミック専有区間の列車の後方に当たる部分を自動
的に解除していく。
【0093】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、各列車22a,22b,22cに対し
て、一意に走行できる区間を割当てるようにしているの
で、列車同士の追突等の衝突を防止することができるた
め、安全な列車の運行を行なうことが可能となる。
【0094】また、列車22a,22b,22cの運行
にしたがい列車の進行に合わせて、列車の後方となった
ダイナミック専有セクションの専有権を自動的に解除し
ていき、各列車22a,22b,22cが専有する区間
を時々刻々更新していくようにしているので、柔軟な列
車の運行を行なうことが可能となる。
【0095】さらに、列車位置検出に衛星を使用してお
り、大陸内の長距離鉄道等、敷設延長が長い路線の場合
に、特にメンテナンスが容易であるという効果を得るこ
とが可能となる。
【0096】(第1の実施の形態の変形例1)前記列車
22a,22b,22cの位置を検出する車両位置検出
手段1としては、前記第1の実施の形態に限られるもの
ではなく、軌道回路やトランスポンダ、リミットスイッ
チによる進入チェック方式とすることも可能である。
【0097】(第1の実施の形態の変形例2)前記ダイ
ナミック専有セクションの割当て要求範囲は、前記第1
の実施の形態に限られるものではなく、各列車22a,
22b,22cは各駅間を単位に、ダイナミック専有セ
クションの割当てを要求することも可能である。
【0098】この場合、対向列車が専有していない範囲
で当該列車は専有権を獲得する。ただし、あまり早くか
ら長い区間をある列車が専有してしまうと、その区間は
その列車が走行するまで他列車は走行できなくなる。
【0099】(第2の実施の形態)図7(d)(e)
は、本発明の対象とする分岐のある車両走行路線の他の
例を示す図である。
【0100】図7(d)(e)において、車両である列
車22g,22hは、それぞれ走行路20x,20yの
上を走行する。
【0101】走行路20x,20yには、停車場21
s,21tがある。
【0102】走行路20xの分岐点には、分岐装置25
a,25bがある。
【0103】すなわち、本例では、複線でそれぞれの走
行路の走行方向が決められている場合、双方向走行の場
合を対象としている。
【0104】なお、24a,24bは、それぞれホーム
を示している。
【0105】図9は、本実施の形態による車両交通制御
装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図1と同一
部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは
異なる部分についてのみ述べる。
【0106】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図9に示すように、図1に分岐装置状態管理手段
2と、分岐装置制御手段7とを付加し、また走行路専有
状態管理手段3の代わりに走行路・分岐装置専有状態管
理手段3´を備え、さらにダイナミック専有セクション
割当て要求手段4、およびダイナミック専有セクション
割当て手段5の有する機能を異なったものとしている。
【0107】分岐装置状態管理手段2は、前記走行路の
分岐点に設けられる分岐装置のつなぎ方向と方向転換中
や固定中といった分岐装置の状態を管理する。
【0108】走行路・分岐装置専有状態管理手段3´
は、車両位置検出手段1により検出される列車22a,
22b,22cの位置の全列車分と、分岐装置状態管理
手段2により管理される分岐装置の状態をテーブル化し
て記憶し管理すると共に、ダイナミック専有セクション
割当て手段5により各列車22a,22b,22cに割
当てられるダイナミック専有セクションおよび分岐装置
の専有状態をテーブル化して記憶し管理する。
【0109】ダイナミック専有セクション割当て要求手
段4は、車両位置検出手段1により検出される列車22
a,22b,22cの位置、および分岐装置状態管理手
段2により管理される分岐装置の状態に基づいて、各列
車22a,22b,22cが上り下り等のいずれの方向
にも自由に走行することの可能な走行範囲であるダイナ
ミック専有セクションおよび分岐装置を決定しその割当
てを要求する。
【0110】ダイナミック専有セクション割当て手段5
は、各列車22a,22b,22cについてダイナミッ
ク専有セクション割当て要求手段4により要求されるダ
イナミック専有セクションの割当ておよび分岐装置の割
当てを、走行路・分岐装置専有状態管理手段3´に問い
合わせて照合し、この照合結果に基づいて実際のダイナ
ミック専有セクションの割当ておよび分岐装置の割当て
を実施し、かつこの実施した割当ての結果を走行路・分
岐装置専有状態管理手段3´に記憶させると共に出力す
る。
【0111】分岐装置制御手段7は、ダイナミック専有
セクション割当て手段5により割当てられた分岐装置の
つなぎ方向を変更し固定する。
【0112】図2は、本車両交通制御装置を実装した際
のシステムの全体構成例を示すブロック図であり、前記
第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付してその
説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0113】すなわち、図2において、線路・転てつ器
専有状態管理手段53は、図9の分岐装置専有状態管理
手段2および走行路専有状態管理手段3に対応する。
【0114】転てつ器制御手段57は、図9の分岐装置
制御手段7に対応する。
【0115】なお、転てつ器管理手段52は、分岐装置
のつなぎ方向を管理する。
【0116】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について説明する。
【0117】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0118】図9において、分岐装置状態管理手段2で
は、走行路の分岐点に設けられる分岐装置の専有状態が
テーブル化して記憶される。
【0119】すなわち、分岐装置状態管理手段2では、
分岐装置のつなぎ方向と方向転換中や固定中といった分
岐装置の状態が管理される。
【0120】走行路・分岐装置専有状態管理手段3´で
は、車両位置検出手段1から出力される列車22a,2
2b,22cの位置の全列車分と、分岐装置状態管理手
段2から出力される分岐装置の状態がテーブル化して記
憶され、またダイナミック専有セクション割当て手段5
で各列車22a,22b,22cに割当てられるダイナ
ミック専有セクションおよび分岐装置がテーブル化して
記憶される。
【0121】すなわち、走行路・分岐装置専有状態管理
手段3´では、各列車22a,22b,22cが専有す
るダイナミック専有セクションを、前記図8に示すよう
なテーブルの形で管理するのに加えて、分岐装置の専有
状態を、例えば図10に示すようなテーブルの形で管理
する。
【0122】ダイナミック専有セクション割当て要求手
段4では、車両位置検出手段1から出力される列車22
a,22b,22cの位置、および分岐装置状態管理手
段2から出力される分岐装置の状態を基に、各列車22
a,22b,22cが上り下り等のいずれの方向にも自
由に走行することの可能な走行範囲であるダイナミック
専有セクションの割当ておよび分岐装置の割当てが要求
される。
【0123】ダイナミック専有セクション割当て手段5
では、各列車22a,22b,22cについてダイナミ
ック専有セクション割当て要求手段4により要求される
ダイナミック専有セクションの割当ておよび分岐装置の
割当てが、走行路・分岐装置専有状態管理手段3に問い
合わせて照合される。そして、この照合結果を基に実際
のダイナミック専有セクションの割当ておよび分岐装置
の割当てが実施され、この実施した割当ての結果が、走
行路・分岐装置専有状態管理手段3に記憶されると共に
出力される。
【0124】分岐装置制御手段7では、ダイナミック専
有セクション割当て手段5で割当てられた分岐装置のつ
なぎ方向が変更されて固定される。
【0125】次に、上述した本実施の形態の車両交通制
御装置の作用について、図3、および図5を用いてより
具体的に説明する。
【0126】図3は、列車の走行に関わる処理の流れを
示すフローチャートである。
【0127】図3において、列車は走行するに当たっ
て、まず、走行路の専有権の要求を行なう(*10
1)。
【0128】列車制御地上システムは、線路や転てつ器
が他列車で専有されていないかどうかを調査して、専有
されていない場合にはこの要求を受理する(*10
2)。
【0129】この結果、線路が既に他列車により専有さ
れている場合には、他の列車による専有区間までの区間
を本列車に専有させる(これを部分受理と称する)。そ
して、この要求は、要求した全区間が受理されるまで行
なう。
【0130】この要求が受理されると、その区間の走行
路は該当列車に専有権が与えられ、該当列車のダイナミ
ック専有セクションとなる。これにより、専有権の与え
られた区間は、該当列車の走行経路にしたがって走行す
るための準備を行なう(*103)。
【0131】この場合、分岐のある走行路では、転てつ
器の転換を行なう(*109)。
【0132】そして、走行準備が整った時点で、列車制
御地上システムにより走行権の設定を行ない(*10
4)、列車にその旨を伝送する。すると、列車は走行権
を受けて(*105)、はじめて走行する(*10
6)。
【0133】列車の走行後、走行済み区間について他列
車の走行のために専有権と走行権の解除の要求を行ない
(*107)、専有権と走行権の解除を行なう(*10
8)。
【0134】図5は、車両(列車)の走行のしくみを示
す概念図であり、専有権の受理範囲の延長と走行準備、
走行権設定の一例を示したものである。
【0135】図5において、(a)で、列車Cは本線上
を列車Dは側線に進むものとする。列車Dは、列車Cの
後方まで専有権を与えられ、走行している。
【0136】(b)で、列車Cの進行により、転てつ器
Xは列車Cの専有を解除され、列車Dが側線に入る走行
路を専有する。そして、走行準備として転てつ器の転換
を始める。
【0137】(c)で、転てつ器の転換を終了し固定し
た後、列車Dのダイナミック専有セクションの残り区間
についても走行権が設定される。
【0138】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、分岐装置の専有権の割当てを簡単に
行なうことができるため、分岐のある走行路について
も、分岐装置の方向転換と通過に当たって一意に車両を
割当て、また分岐装置転換後固定した後に車両を走行さ
せることにより、他車両との対面衝突や側面衝突、脱
線、転覆を防止して、安全な車両の運行を行なうことが
可能となる。
【0139】(第3の実施の形態)図11は、本実施の
形態による車両交通制御装置の構成例を示す機能ブロッ
ク図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその
説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0140】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図11に示すように、図1に運行ダイヤ入力手段
10を付加した構成としている。
【0141】運行ダイヤ入力手段10は、列車22a,
22b,22cの運行ダイヤを前記ダイナミック専有セ
クション割当て要求手段4に入力する。
【0142】ダイナミック専有セクション割当て要求手
段4は、運行ダイヤ入力手段10により入力される車両
の運行ダイヤを使用して、前記ダイナミック専有セクシ
ョン割当ての要求範囲を決定する。
【0143】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について説明する。
【0144】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0145】図11において、ダイナミック専有セクシ
ョン割当て要求手段4では、運行ダイヤ入力手段10を
介して入力された列車22a,22b,22cの運行ダ
イヤを使用して、ダイナミック専有セクション割当て要
求範囲が決定される。
【0146】ここで、ダイナミック専有セクション割当
ての要求範囲を決めるということは、すなわち要求タイ
ミングを決めることでもある。
【0147】すなわち、列車22a,22b,22cの
要求範囲を決める場合、走行路の運行ダイヤに応じて、
例えば都市近郊線の場合、都市に近い高密度に運行する
区間では、要求範囲を各駅毎など短く設定し、都市に遠
く運行本数も少ない区間では、主要駅単位で要求する。
【0148】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、ダイナミック専有セクションの割当
てを要求する際に車両の運行ダイヤを参照するようにし
ているので、自列車のみならず他列車の運行予定を考慮
することができるため、装置を簡単にすることが可能と
なり、かつ平常時、もしくは列車渋滞や事故等が生じた
際にも、ダイナミックなダイヤ変更の要求に迅速に対応
して、効率のよい車両の運行を行なうことが可能とな
る。
【0149】(第4の実施の形態)図12は、本実施の
形態による車両交通制御装置の構成例を示す機能ブロッ
ク図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその
説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0150】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図12に示すように、図1にダイナミック専有セ
クション解除要求手段8(図2のダイナミック専有セク
ション解除要求手段58に対応)を付加した構成として
いる。
【0151】ダイナミック専有セクション解除要求手段
8は、車両位置検出手段1により検出される列車22
a,22b,22cの位置に基づいて、列車の進行に合
わせて列車後方のダイナミック専有セクションを解除す
る範囲とタイミングを決め、また事故等により当初の走
行予定を変更する場合に、前記ダイナミック専有セクシ
ョン割当て手段5に対してダイナミック専有セクション
の割当ての解除を要求する。
【0152】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について説明する。
【0153】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0154】前記第1の実施の形態では、列車22a,
22b,22cの進行に合わせて、列車の後方となった
ダイナミック専有セクションの一部分の専有権が自動的
に解除されていくのに対して、図11におけるダイナミ
ック専有セクション解除要求手段8では、車両位置検出
手段1からの出力を入力として、列車22a,22b,
22cの進行に合わせて列車後方のダイナミック専有セ
クションを解除する範囲とタイミングが決められる。
【0155】また、列車遅れが発生したり、事故等によ
って運行区間を変更する場合には、当初の走行予定を変
更するために、一度要求して受理されたダイナミック専
有セクションの割当ての解除が要求される。
【0156】この場合、ダイナミック専有セクションの
割当て解除の範囲は、伝送時間(例えば10秒)後に列
車が通常の減速ノッチをとったとして、停止に必要な距
離に誤差余裕(例えば20m)を加算した距離を専有権
として残して、その進行方向前方側とする。
【0157】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、走行後のダイナミック専有セクショ
ンの専有権の解除を時々刻々に限らず一定周期で行なう
ようにしているので、装置を簡素化することが可能とな
る。
【0158】また、進行のためのダイナミック専有セク
ションの割当てに対して、予定が変更になった場合に取
り消しを行なうことができるため、効率的な車両の運行
を行なうことが可能となる。
【0159】さらに、伝送遅れ時間を考慮し、列車が通
常に停止できる減速度を使用して停止距離を算出し、安
全のための余裕を見込むようにしているため、衝突・脱
線を防止しかつ列車の運行要求に臨機応変に対応するこ
とが可能となる。
【0160】(第5の実施の形態)本実施の形態による
車両交通制御装置は、前記図12に示す第4の実施の形
態のダイナミック専有セクション解除要求手段8におい
て、ダイナミック専有セクションの割当てを解除するタ
イミングを、ダイナミック専有セクションの割当てを要
求するタイミングと同じとするようにしている。
【0161】以上のように構成した本実施の形態の車両
交通制御装置においては、ダイナミック専有セクション
の割当て要求と解除要求は、車上において行なわれる。
【0162】この場合、ダイナミック専有セクション解
除要求手段8では、ダイナミック専有セクションの割当
てを解除するタイミングを、要求するタイミングと同じ
とする。これにより、地上−車上伝送の負荷が減り、装
置を簡単化することができる。
【0163】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第4の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、ダイナミック専有セクションの割当
てと解除の要求を同じタイミングで行なうようにしてい
るので、地上−車上伝送の負荷が減り、装置を簡単化す
ることが可能となる。
【0164】(第6の実施の形態)本実施の形態による
車両交通制御装置は、前記図1に示す第1の実施の形態
の構成と同様であり、前記図1の車両速度制御手段6
に、ダイナミック専有セクションの終端(車両の進行方
向に向かって先の終点)の位置から手前側に向かって該
当車両の性能と走行路の線形を考慮した減速曲線を作成
し、かつこの減速曲線に沿って車両が減速するよう自動
的に車両の速度を調節する機能を持たせた構成としてい
る。
【0165】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について、図13を用いて説
明する。
【0166】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0167】図13は、車両E,Fが続いて走行してい
る場合の各車両の制限速度の一例を示す図である。
【0168】車両Fは、この図13の範囲では、前方に
走行を障害するものはなく、ある一定の制限速度を持つ
ものとする。
【0169】また、車両Eは、先行の車両Fによりダイ
ナミック専有セクションが図示の範囲となっており、そ
のため専有区間を過走して逸脱することのないよう車両
Eの制限速度が図13に示すように決められる。
【0170】車両速度制御手段6では、ダイナミック専
有セクションの終端(車両の進行方向に向かって先の終
点)の位置から手前側に向かって、該当車両の性能と走
行路の線形を考慮した減速曲線が作成され、この減速曲
線に沿って車両が減速するよう自動的に車両の速度が調
節される。
【0171】このようにして、各車両の制限速度に対し
て、各車両が減速曲線を作成し、それに追随するような
速度制御を行なうことにより、各車両が過走することな
く安全に運行することができる。
【0172】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、車両の速度を制御する際に減速曲線
を作成し、この減速曲線に沿う形で車両の速度を制御す
るようにしているので、専有したダイナミック専有セク
ションから過走してしまうことなく、安全に車両を停止
することが可能となる。
【0173】(第7の実施の形態)図14は、本実施の
形態による車両交通制御装置の要部構成例を示す機能ブ
ロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付して
その説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述
べる。
【0174】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図14に示すように、図1に車両位置誤差補正手
段(図2の列車位置補正手段61に対応)を付加した構
成としている。
【0175】車両位置誤差補正手段は、走行路上に分散
する停車場の位置を検出し、この位置検出値と実際の位
置との誤差を計測して、前記車両位置検出手段1による
車両の検出位置の補正を行なう。
【0176】すなわち、本実施の形態では、駅制御装置
204のGPSを利用した駅位置検知装置205で走行
路上に分散する停車場の位置を検出し、この位置検出値
と実際の位置(絶対位置)206との誤差を比較演算装
置207で計測して、この誤差を無線基地局208を介
して伝送し、車両にGPSを利用した車両位置検出手段
1である列車位置検知装置202による車両の検出位置
の補正を誤差補正装置203で行ない、最終的な列車位
置を得るようにしている。
【0177】以上のように構成した本実施の形態の車両
交通制御装置においては、車両位置検出手段1からの出
力に対して、駅等の固定物の位置検出値と絶対値との誤
差を利用して、車両の検出位置の補正が車両位置誤差補
正手段により行なわれる。
【0178】この場合、駅位置を比較に使っていること
により、走行路に沿って満遍なく誤差信号を作ることが
でき、車両位置補正精度が向上する。
【0179】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、固定物の位置検出結果と絶対値との
比較による位置検出誤差を用いて車両位置検出誤差の補
正を行なうようにしているので、車両位置の検出精度が
向上し、その結果余裕距離を少なくでき、車両の運行密
度を高めることが可能となる。
【0180】(第8の実施の形態)本実施の形態による
車両交通制御装置は、前記図1に示す第1の実施の形態
の構成と同様であり、前記図1にダイナミック専有セク
ション手動設定手段(図2のダイナミック専有セクショ
ン手動設定手段62に対応)を付加した構成としてい
る。
【0181】ダイナミック専有セクション手動設定手段
は、列車の進入を禁止したい区間を手動で設定する。
【0182】以上のように構成した本実施の形態の車両
交通制御装置においては、列車の経路と目的地に向け
て、列車の進行にしたがってダイナミック専有セクショ
ンを要求し取得していくのと別に、ダイナミック専有セ
クション手動設定手段により、列車の進入を禁止したい
区間を手動で設定する。
【0183】これにより、ダイナミック専有セクション
により走行路が何がしかに専有されている場合に他列車
の進入を認めないために、工事のための線路閉鎖区間等
を随意区間、随時に設定することができる。
【0184】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、車両の進入を認めないようにしてい
るので、走行路上のある範囲を走行システムから切り離
すことが可能となる。
【0185】(第9の実施の形態) 本実施の形態による車両交通制御装置は、前記図1に示
す第1の実施の形態の構成と同様であり、前記図1のダ
イナミック専有セクション割当て手段5は、既に他車両
のために割当てたダイナミック専有セクションの他に、
沿線の走行支障物検知装置(例えば、雨量検知装置、落
石検知装置、障害物検知装置等)、踏切制御装置、線路
閉鎖管理装置からの情報を考慮して割当てを行なうよう
にしている。
【0186】以上のように構成した本実施の形態の車両
交通制御装置においては、ダイナミック専有セクション
割当て手段5で割当ての合否を決める際に、既に他車両
のために割当てたダイナミック専有セクションの他に、
沿線の走行支障物検知装置(例えば、雨量検知装置、落
石検知装置、障害物検知装置等)、踏切制御装置、線路
閉鎖管理装置等からそれぞれ落石情報、障害物情報等の
情報を入力し、これらの地点を避けて(これらの地点の
手前まで)ダイナミック専有セクションの割当てが行な
われる。
【0187】このようにして、ダイナミック専有セクシ
ョンを割当てることで、車両の進入の可否を決めること
ができるため、これらの検知装置を含めた列車運行管理
システムを簡素な形で実現することができる。
【0188】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、ダイナミック専有セクションを割当
てることで車両の進入の可否を決めるようにしているの
で、これらの検知装置を含めた車両運行管理システム
を、簡素な形で実現することが可能となる。
【0189】(第10の実施の形態)本実施の形態によ
る車両交通制御装置は、前記図1に示す第1の実施の形
態の構成と同様であり、前記図1のダイナミック専有セ
クション割当て要求手段4は、ダイナミック専有セクシ
ョンの割当ての要求範囲を、最大、次に停車する停車場
までとするようにしている。
【0190】以上のように構成した本実施の形態の車両
交通制御装置においては、ダイナミック専有セクション
割当て要求手段4では、ダイナミック専有セクション割
当ての要求範囲を、最大、次に停車する停車場までと
し、列車駅停止後、次の駅までのダイナミック専有セク
ションの割当てが要求される。
【0191】これにより、運転士の誤通過を防止するこ
とができる。
【0192】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、ダイナミック専有セクションの割当
ての要求範囲を、最大、次に停車する停車場までとする
ようにしているので、運転士の誤通過を防止することが
可能となる。
【0193】(第11の実施の形態)本実施の形態によ
る車両交通制御装置は、前記図1に示す第1の実施の形
態の構成と同様であり、前記図1のダイナミック専有セ
クション割当て要求手段4は、ダイナミック専有セクシ
ョンの割当ての要求範囲を、常に一定距離とするように
している。
【0194】以上のように構成した本実施の形態の車両
交通制御装置においては、ダイナミック専有セクション
割当て要求手段4では、ダイナミック専有セクション割
当ての要求範囲が常に一定距離(例えば10km)とさ
れる。
【0195】これにより、配線の単純な走行路におい
て、装置の簡単化を図ることができる。
【0196】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、ダイナミック専有セクションを要求
する範囲が一定しているので、装置の簡単化を図ること
が可能となる。
【0197】(第12の実施の形態)本実施の形態によ
る車両交通制御装置は、前記図1に示す第1の実施の形
態の構成と同様であり、前記図1のダイナミック専有セ
クション割当て要求手段4は、ダイナミック専有セクシ
ョンの割当ての要求範囲を、常に一定時間に当該車両が
走行する距離とするようにしている。
【0198】以上のように構成した本実施の形態の車両
交通制御装置においては、ダイナミック専有セクション
割当て要求手段4では、ダイナミック専有セクションの
割当ての要求範囲が、常に一定時間に当該車両が走行す
る距離とされる。
【0199】(要求距離)=Σ{(列車速度)×(刻み
時間)}=(一定時間) これにより、高密度走行路において渋滞が発生したよう
な場合、例えば3分間隔に各列車が自列車の進行方向に
したがってダイナミック専有セクションの要求を行なう
ことにより、3分間隔で、番線変更や走行路の変更、行
き違いタイミングの変更を行なうことができる。この結
果、柔軟な車両の運行を行なうことができる。
【0200】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、ダイナミック専有セクションの割当
ての要求範囲を、常に一定時間に車両が走行する距離と
するようにしているので、高密度走行路において、柔軟
な車両の運転変更を行なうことが可能となる。
【0201】(第13の実施の形態)本実施の形態で
は、遮断機と警報音鳴動装置のある踏切の場合を対象と
している。
【0202】図15は、本実施の形態による車両交通制
御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図1と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0203】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図15に示すように、図1に平面交差制御装置制
御手段11と、運行管理手段12(図2の運行管理手段
50に対応)とを、車両上に付加した構成としている。
【0204】運行管理手段12は、前記列車22a,2
2b,22cの進行方向等の運行を管理する。
【0205】平面交差制御装置制御手段11は、前記車
両位置検出手段1により検出される車両の位置と進行方
向とに基づいて、走行路と平面交差する踏切の遮断機ま
たは警報装置のうちの少なくともいずれか一方を制御す
る。
【0206】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について、図16を用いて説
明する。
【0207】なお、図1と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0208】図15において、車両位置検出手段1によ
り検出された車両位置は、列車上の踏切制御装置制御手
段11に入力される。
【0209】運行管理手段12により管理されている当
該車両の進行方向は、列車上の踏切制御装置制御手段1
1に入力される。
【0210】踏切制御装置制御手段11では、踏切を通
過しようとする時、列車が踏切位置よりある距離手前側
の地点を通過したことを検知し、図示しない踏切制御装
置に遮断機の降下と警報の鳴動が指示される。
【0211】ここで、上記「ある距離」とは、次よう
な式で定められるものであり、列車の走行速度とブレー
キ力、走行抵抗、動作遅れ等の車両特性と走行路の勾配
・曲率等によって決まる。
【0212】(踏切位置−車両が踏切位置を開始する位
置)=(走行速度)×(踏切制御装置制御時間)+(車
両の現速度からの制御距離)+(余裕距離) ここで、踏切制御装置制御時間は、車上→地上伝送時間
と、地上の踏切制御装置の指令認識時間と、指令を認識
してから遮断機降下警報装置鳴動までの遅れ時間と、安
全余裕時間(例えば2秒)との合計の値とする。
【0213】余裕距離は、位置認識のズレを考慮して例
えば100mとする。
【0214】これにより、踏切がある走行路について
も、踏切を通過する列車や人間等との衝突を防止するこ
とができるという意味で、安全を確保することができ
る。
【0215】特に、列車の速度等に応じて踏切制御装置
を制御する時刻を変化させていることにより、踏切を長
時間無用に閉じることなく、他交通との効率的な協調を
図ることができる。
【0216】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、走行路と平面交差する踏切の遮断
機、警報装置を制御するようにしているので、踏切があ
る走行路についても、踏切を通過する列車や人等との衝
突を防止して、安全な列車の運行を行なうことが可能と
なる。
【0217】(第13の実施の形態の変形例)前記踏切
制御を開始する地点と踏切地点の間の距離は、時々刻々
計算する方法に限られず、踏切地点は固定であることか
ら、各踏切地点に対して車両速度のレベルに応じた表の
形で車両種別毎にデータベース化しておき、実際の車両
速度に対して安全側(より長い方)の値を選択するテー
ブルルックアップ方式であってもよい。
【0218】(第14の実施の形態)図17は、本実施
の形態による車両交通制御装置の構成例を示す機能ブロ
ック図であり、図9と同一部分には同一符号を付してそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0219】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図17に示すように、図9の車両位置検出手段1
として、列車の走行路内の位置を車両上で検出するよう
にし、さらに地上−車上伝送手段9bを付加した構成と
している。
【0220】地上−車上伝送手段9bは、車両位置検出
手段1により検出される列車の位置を、当該列車から地
上装置内の走行路・分岐装置専有状態管理手段3´に伝
送して入力する。
【0221】なお、地上−車上伝送手段9bとしては、
地上−車上伝送手段9aと別に設置する必要はなく、双
方向伝送ができればよい。
【0222】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について説明する。
【0223】なお、図9と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0224】図17において、本実施の形態では、車両
位置検出手段1として、列車の速度発電機により列車速
度を算出し、時刻で積分して位置を算出する方法を考え
る。列車は、空転、滑走が生じる可能性があるために、
各駅毎等、主要ポイントに地上子を設け、この地上子と
の交信により位置の絶対値を取り込み、積分して得た列
車位置の補正を行なうようにしてもよい。
【0225】車両位置は、地上−車上伝送手段9bによ
り、列車から走行路・分岐装置状態管理手段3´に伝送
される。
【0226】このように、従来から行なわれている列車
位置検出方式を採用しており、新たに車両位置検出手段
を設ける必要がないため、工期を短縮することができ
る。
【0227】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第2の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、列車においてその列車の位置を検出
するようにしているので、装置の構成を簡単にすること
が可能となる。
【0228】(第14の実施の形態の変形例1)前記地
上子の代わりに、軌道上に描いた位置表示等を、光学的
や磁気的に読み取るようにすることも可能である。
【0229】(第14の実施の形態の変形例2)車両で
位置検出を行なう方法として、ドップラレーダ式位置検
出装置を使う方法や、交差誘導線を敷設して交差数をカ
ウントして位置を算出する方式、自動車のナビゲーショ
ンシステムのようにGPSを用いて各車両の位置を検出
する方法等があり、いずれに特定するものではない。
【0230】(第15の実施の形態)図18は、本実施
の形態による車両交通制御装置の構成例を示す機能ブロ
ック図であり、図9と同一部分には同一符号を付してそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べ
る。
【0231】すなわち、本実施の形態の車両交通制御装
置は、図18に示すように、図9の車両位置検出手段1
により検出される列車の位置に基づいて、ダイナミック
専有セクション割当て要求手段4におけるダイナミック
専有セクションの割当て要求とダイナミック専有セクシ
ョン解除要求手段8におけるダイナミック専有セクショ
ンの解除要求を列車上で行なうようにし、地上−車上伝
送手段9c、および地上−車上伝送手段9dを付加した
構成としている。
【0232】地上−車上伝送手段9cは、ダイナミック
専有セクションの割当て要求を、当該列車からダイナミ
ック専有セクション割当て手段5に伝送して入力する。
【0233】地上−車上伝送手段9cは、ダイナミック
専有セクションの解除要求を、当該列車からダイナミッ
ク専有セクション割当て手段5に伝送して入力する。
【0234】次に、以上のように構成した本実施の形態
の車両交通制御装置の作用について説明する。
【0235】なお、図9と同一部分の作用についてはそ
の説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についての
み述べる。
【0236】図18において、列車上で列車位置を検出
するのを受けて、ダイナミック専有セクション割当て要
求とダイナミック専有セクション解除要求が列車上で行
なわれ、地上−車上伝送手段9c,9dにより、ダイナ
ミック専有セクションの割当て手段5に伝送される。
【0237】これにより、運行列車本数の多い場合、地
上装置の処理内容規模が大きくなることなく、列車側に
も負荷分担することができる。
【0238】また、各列車が各列車の属性や特性に応じ
て動作することができると共に、各列車に依存したデー
タを各列車が保有すればよくなり、地上装置の規模を小
さくすることができる。
【0239】上述したように、本実施の形態の車両交通
制御装置では、前記第2の実施の形態と同様の効果が得
られるのに加えて、列車における列車の位置検出に基づ
いて、列車によりダイナミック専有セクションの要求お
よび解除の要求を行なうようにしているので、列車によ
る自律分散形の列車群の運行制御を行なうことが可能と
なる。
【0240】(その他の実施の形態) (a)前記第3乃至第13の実施の形態では、本発明を
前記第1の実施の形態に適用した場合について説明した
が、これに限らず、前記第3乃至第13の実施の形態を
前記第2の実施の形態にも同様に適用して、前述の場合
と同様の作用効果を得ることが可能である。
【0241】(b)前記第1乃至第15の実施の形態で
は、本発明を車両として列車に適用した場合について説
明したが、これに限らず、車両としてモノレール、自動
車、バス、トラック等についても、本発明を同様に適用
して、前述の場合と同様の作用効果を得ることが可能で
ある。
【0242】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の車両交通
制御装置によれば、列車鉄道システム、あるいは新交通
システム等、走行路上を走行する車両の走行システムに
おいて、駅間や駅構内を含めて車両の衝突、接触、追
突、脱線、転覆、踏切事故等の防止、進入禁止区間への
進入防止といった安全を確保した上で、車両の運行の高
密度化、効率化、コスト削減を実現することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両交通制御装置の第1の実施の
形態を示す機能ブロック図。
【図2】本発明に係る車両交通制御装置を実装した際の
システムの全体構成例を示すブロック図。
【図3】本発明に係る車両交通制御装置による列車の走
行に関わる処理の流れを説明するためのフローチャー
ト。
【図4】車両(列車)の走行のしくみを示す概念図。
【図5】車両(列車)の走行のしくみを示す概念図。
【図6】本発明の要となるダイナミック専有セクション
の範囲の取り方の一例を示す概念図。
【図7】本発明の対象とする車両走行路線の一例をそれ
ぞれ示す図図。
【図8】走行路専有状態管理手段の1実施例における管
理方法を示す図。
【図9】本発明による車両交通制御装置の第2の実施の
形態を示す機能ブロック図。
【図10】同第2の実施の形態の走行路・分岐装置専有
状態管理手段例における管理方法の一例を示す図。
【図11】本発明による車両交通制御装置の第3の実施
の形態を示す機能ブロック図。
【図12】本発明による車両交通制御装置の第4の実施
の形態を示す機能ブロック図。
【図13】本発明の第6の実施の形態に係る車両交通制
御装置の作用を説明するための概念図。
【図14】本発明による車両交通制御装置の第7の実施
の形態を示す機能ブロック図。
【図15】本発明による車両交通制御装置の第13の実
施の形態を示す機能ブロック図。
【図16】同第13の実施の形態に係る車両交通制御装
置の作用を説明するための概念図。
【図17】本発明による車両交通制御装置の第14の実
施の形態を示す機能ブロック図。
【図18】本発明による車両交通制御装置の第15の実
施の形態を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
1…車両位置検出手段、 2…分岐装置状態管理手段、 3…走行路専有状態管理手段、 3´…走行路・分岐装置専有状態管理手段、 4…ダイナミック専有セクション割当て要求手段、 5…ダイナミック専有セクション割当て手段、 6…車両速度制御手段、 7…分岐装置制御手段、 8…ダイナミック専有セクション割当て要求手段、 9…地上−車上伝送手段、 10…運行ダイヤ入力手段、 11…平面交差制御装置制御手段、 12…運行管理手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永島 暉造 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会 社東芝本社事務所内 (72)発明者 大場 義和 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (72)発明者 関 義朗 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (56)参考文献 実開 平5−26714(JP,U) 特許2676915(JP,B2) 特公 平7−23095(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61L 23/14 - 23/32

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行路上を走行する車両の運行制御や走
    行制御を行なう車両交通制御装置において、 前記車両の走行路内の位置を検出する車両位置検出手段
    と、 前記走行路の専有状態を記憶し管理する走行路専有状態
    管理手段と、 前記車両位置検出手段により検出される車両の位置に基
    づいて、各車両が上り下り等のいずれの方向にも自由に
    走行することの可能な走行範囲であるダイナミック専有
    セクションの割当てを要求するダイナミック専有セクシ
    ョン割当て要求手段と、 前記各車両について前記ダイナミック専有セクション割
    当て要求手段により要求されるダイナミック専有セクシ
    ョンの割当てを前記走行路専有状態管理手段に問い合わ
    せて照合し、当該照合結果に基づいて実際のダイナミッ
    ク専有セクションの割当てを実施し、かつ当該実施した
    割当ての結果を前記走行路専有状態管理手段に記憶させ
    ると共に出力するダイナミック専有セクション割当て手
    段と、 前記ダイナミック専有セクション割当て手段により割当
    てられたダイナミック専有セクションを前記各車両に伝
    送する地上−車上伝送手段と、 前記地上−車上伝送手段により伝送される割当てられた
    ダイナミック専有セクションにしたがって車両の速度制
    御を行なう車両速度制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする車両交通制御装置。
  2. 【請求項2】 分岐のある走行路上を走行する車両の運
    行制御や走行制御を行なう車両交通制御装置において、 前記車両の走行路内の位置を検出する車両位置検出手段
    と、 前記走行路の分岐点に設けられる分岐装置のつなぎ方向
    と、方向転換中や固定中等の分岐装置の状態を管理する
    分岐装置状態管理手段と、 前記走行路の専有状態、および前記分岐装置の専有状態
    を記憶し管理する走行路・分岐装置専有状態管理手段
    と、 前記車両位置検出手段により検出される車両の位置、お
    よび前記分岐装置状態管理手段により管理される分岐装
    置の状態に基づいて、各車両が上り下り等のいずれの方
    向にも自由に走行することの可能な走行範囲であるダイ
    ナミック専有セクションの割当ておよび分岐装置の割当
    てを要求するダイナミック専有セクション割当て要求手
    段と、 前記各車両について前記ダイナミック専有セクション割
    当て要求手段により要求されるダイナミック専有セクシ
    ョンの割当ておよび分岐装置の割当てを前記走行路専有
    状態管理手段に問い合わせて照合し、当該照合結果に基
    づいて実際のダイナミック専有セクションの割当ておよ
    び分岐装置の割当てを実施し、かつ当該実施した割当て
    の結果を前記走行路専有状態管理手段に記憶させると共
    に出力するダイナミック専有セクション割当て手段と、 前記ダイナミック専有セクション割当て手段により割当
    てられたダイナミック専有セクションを前記各車両に伝
    送する地上−車上伝送手段と、 前記地上−車上伝送手段により伝送される割当てられた
    ダイナミック専有セクションにしたがって車両の速度制
    御を行なう車両速度制御手段と、 前記ダイナミック専有セクション割当て手段により割当
    てられた分岐装置のつなぎ方向を変更し固定する分岐装
    置制御手段と、 を備えて成ることを特徴とする車両交通制御装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載の車
    両交通制御装置において、 車両の運行ダイヤを入力する運行ダイヤ入力手段を付加
    し、 前記ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、前
    記運行ダイヤ入力手段により入力される車両の運行ダイ
    ヤを使用して、ダイナミック専有セクション割当ての要
    求範囲を決定するようにしたことを特徴とする車両交通
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記請求項1または請求項2に記載の車
    両交通制御装置において、 前記車両位置検出手段により検出される車両の位置に基
    づいて、前記車両の進行に合わせて車両後方のダイナミ
    ック専有セクションを解除する範囲とタイミングを決
    め、また事故等により当初の走行予定を変更する場合に
    前記ダイナミック専有セクション割当て手段に対してダ
    イナミック専有セクションの割当ての解除を要求するダ
    イナミック専有セクション解除要求手段を付加して成る
    ことを特徴とする車両交通制御装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の車両交通制御装置
    において、 前記ダイナミック専有セクション解除要求手段は、ダイ
    ナミック専有セクションの割当てを解除するタイミング
    を、ダイナミック専有セクションの割当てを要求するタ
    イミングと同じとするようにしたことを特徴とする車両
    交通制御装置。
  6. 【請求項6】 前記請求項1または請求項2に記載の車
    両交通制御装置において、 前記車両速度制御手段は、ダイナミック専有セクション
    の終端(車両の進行方向に向かって先の終点)の位置か
    ら手前側に向かって該当車両の性能と走行路の線形を考
    慮した減速曲線を作成し、かつ当該減速曲線に沿って車
    両が減速するよう自動的に車両の速度を調節する機能を
    有していることを特徴とする車両交通制御装置。
  7. 【請求項7】 前記請求項1または請求項2に記載の車
    両交通制御装置において、 前記走行路上に分散する停車場の位置を検出し、当該位
    置検出値と実際の位置との誤差を計測して、前記車両位
    置検出手段による車両の検出位置の補正を行なう車両位
    置誤差補正手段を付加して成ることを特徴とする車両交
    通制御装置。
  8. 【請求項8】 前記請求項1または請求項2に記載の車
    両交通制御装置において、 車両の進入を禁止したい区間を手動で設定するダイナミ
    ック専有セクション手動設定手段を付加して成ることを
    特徴とする車両交通制御装置。
  9. 【請求項9】 前記請求項1または請求項2に記載の車
    両交通制御装置において、 前記ダイナミック専有セクション割当て手段は、既に他
    車両のために割当てたダイナミック専有セクションの
    に、沿線の走行支障物検知装置、踏切制御装置、線路閉
    鎖管理装置からの情報を考慮して割当てを行なうように
    したことを特徴とする車両交通制御装置。
  10. 【請求項10】 前記請求項1または請求項2に記載の
    車両交通制御装置において、 前記ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、ダ
    イナミック専有セクションの割当ての要求範囲を、最
    大、次に停車する停車場までとするようにしたことを特
    徴とする車両交通制御装置。
  11. 【請求項11】 前記請求項1または請求項2に記載の
    車両交通制御装置において、 前記ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、ダ
    イナミック専有セクションの割当ての要求範囲を、常に
    一定距離とするようにしたことを特徴とする車両交通制
    御装置。
  12. 【請求項12】 前記請求項1または請求項2に記載の
    車両交通制御装置において、 前記ダイナミック専有セクション割当て要求手段は、ダ
    イナミック専有セクションの割当ての要求範囲を、常に
    一定時間に当該車両が走行する距離とするようにしたこ
    とを特徴とする車両交通制御装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項1または請求項2に記載の
    車両交通制御装置において、 前記車両位置検出手段により検出される車両の位置と進
    行方向とに基づいて、前記走行路と平面交差する踏切の
    遮断機または警報装置のうちの少なくともいずれか一方
    を制御する平面交差制御装置制御手段を、車両上に付加
    して成ることを特徴とする車両交通制御装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項2に記載の車両交通制御装
    置において、 前記車両位置検出手段としては、車両の走行路内の位置
    を車両上で検出するようにし、 前記車両位置検出手段により検出される車両の位置を、
    当該車両から前記走行路・分岐装置専有状態管理手段に
    伝送して入力する地上−車上伝送手段を付加して成るこ
    とを特徴とする車両交通制御装置。
  15. 【請求項15】 前記請求項14に記載の車両交通制御
    装置において、 前記車両位置検出手段により検出される車両の位置に基
    づいて、前記ダイナミック専有セクション割当て要求手
    段におけるダイナミック専有セクションの割当て要求と
    前記ダイナミック専有セクション解除要求手段における
    ダイナミック専有セクションの解除要求を車両上で行な
    うようにし、 前記ダイナミック専有セクションの割当て要求と解除要
    求を、当該車両から前記ダイナミック専有セクション割
    当て手段に伝送して入力する地上−車上伝送手段を付加
    して成ることを特徴とする車両交通制御装置。
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